Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦
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Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦

Miki Watanuki/Nozomi Tanaka 283 Episodes
Nozomi Tanaka

コンサル×アートでフリーランスっぽく働くみき(左)と、コンサル・リサーチ会社を経営するのぞみ(右)の二人で、1冊の本を実際に読んで感じたこと、思ったことをふんわり楽しく話します。ビジネス書から戯曲・小説、SF、ノンフィクションまで幅広く取り上げています。読書が好きな人、本が好きな人、学びが好きな人、ぜひお耳に合いましたら。

"読むことは人を豊かにする。聴くことは人を謙虚にする"

みき(Tw: @miki_apreciar)
のぞみ(Tw: @Nozomitnk)

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番組の魅力・推薦

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ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#1

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#1

Jun 2, 2026 28:01 Nozomi Tanaka

ゴールデンウィーク明けの収録となった今回は、のぞみの函館旅行、みきのポーランド・ベルリン・新潟マタギツアーの話からスタート。五稜郭の桜、ハセガワストアの焼き鳥弁当、クラクフのキッチュなブックデザイン、本物のメーデー、本物の収容所、本物のクマ——それぞれが旅先で触れた「本物」の話を経て、舞台は中世イタリアの修道院へ。課題本は、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』。思想書のような本だと思っていたら、実際には修道院で次々と人が死んでいくミステリータッチの小説だったことに驚きつつ、二人はその読みづらさ、面白さ、そして圧倒的な作り込みについて話していきます。part1では、エーコがこの小説を書き始めたきっかけとして語る「修道士を毒殺したい」という不穏な一文、記号論の学者がなぜ中世の殺人事件を書いたのか、そして読者を修道院の中へ連れていくような空間描写について語ります。人物名も宗派対立も文書館の構造もとにかく複雑。相関図や図面を見ながらでないと迷子になるような小説を、迷子になったまま歩いていく回です。中世、宗教、記号、ミステリー、そして「笑い」をめぐる禁断の書物。まだ全貌はつかめないまま、まずはこの巨大な修道院に足を踏み入れます。

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #3

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #3

May 26, 2026 33:47 Nozomi Tanaka

part3では、みきが歌舞伎の『連獅子』を観た話から、『風姿花伝』をもう一度捉え直していきます。読んでいる時には「パフォーマーの話すぎる」と感じていた言葉も、十三歳の子役が大きな鬘をつけて舞台に立ち、観客から掛け声を受ける姿を見ると、急に別の意味を帯びてくる。若い時期にだけある花、そこに油断してはいけないという戒め、芸を続ける人に向けられた具体的な助言が、少しだけ身体感覚を伴って見えてきます。話はそこから、歌舞伎における襲名や、名前を背負って生きることへ。個人として自由に生きるのではなく、受け継いだ名前に自分を寄せていく。そのあり方は、現代の個人主義から見ると不思議でもあり、同時に、長い時間をかけて芸を見続ける楽しみにつながっているのかもしれません。のぞみはさらに、『風姿花伝』をコンサルティングの仕事にも引き寄せます。成果物としては資料が残るけれど、実際の仕事は、会議で何を言うか、どう聞くか、どのように場に立つかに大きく左右される。能を舞うように仕事をしているのに、外からは台本を書いているだけに見えているのかもしれない、という話が出てきます。後半では、最近読んだ本の話へ。『ハイペリオン』のSFとしての面白さ、『コンサルの正体』に出てくる巨大プロジェクトの失敗談、『本なら売るほど』が描く古本屋と人の時間、宮本常一『忘れられた日本人』にある人間の一生の手触りなど、読書の話がゆるやかにつながっていきます。『風姿花伝』を、自分の人生にどう引き寄せて読むのか。part3では、歌舞伎、仕事、名前、本屋、民俗学の話を行き来しながら、芸を受け継ぐことと、時間をかけて人を見ることについて話しています。

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #2

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #2

May 19, 2026 33:08 Nozomi Tanaka

part2では、岡田利規さんがなぜ『風姿花伝』を現代語訳したのか、という話から始まります。みきは、岡田利規さんの演劇が、言葉と身体のズレをめぐって展開されてきたこと、そしてその探究の先に能があったことを説明します。人が言葉を発するとき、その言葉は決して中立には出てこない。声や姿勢や身体のあり方が、どうしても言葉に影響してしまう。そのズレをどう扱うかという問いが、現代演劇と能をつないでいきます。のぞみはそこから、『風姿花伝』に書かれている「観客に合わせて演じる」という考え方に引っかかります。一子相伝の秘伝書なら、自分の芸を貫くことが大事なのかと思いきや、世阿弥はむしろ、場や客層に応じて演じ方を変えることを説いている。みきはそれを、観客がいなければ成立しないパフォーミングアーツの性質として受け止めます。後半では、話題は能からお笑いへ。芸人が名乗らずに舞台に入ることはかっこいいのか、足の角度を少し変えるだけで漫才のウケ方が変わるとはどういうことなのか。のぞみが芸人論のなかに「いい仕事」の感覚を見出す一方で、みきは「芸にはサービス精神が必要ではないか」と応じます。世阿弥の言葉は、能だけでなく、演劇、漫才、プレゼン、コンサルティングの話にもつながっていく。part2では、『風姿花伝』を、観客の前に立つ人が、自分の身体と言葉をどう扱うかを考える本として読んでいきます。

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #1

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #1

May 12, 2026 24:25 Nozomi Tanaka

今回の課題本は、世阿弥『風姿花伝』。冒頭は、スラムダンクを知らない中学生とのジェネレーションギャップから、電子書籍の贈り方、読書アプリ、そして「人は本をどう読んでいるのか」という話へ。みきは、文章を一語ずつ追うというより、ページ全体のなかで“光って見える言葉”を拾うように読む感覚を語ります。一方ののぞみは、その読み方に驚きながら、『風姿花伝』という本そのものが、順番に論理を追うよりも、「花」「年齢」「稽古」「役者のあり方」といった言葉を何度も行き来しながら読む本なのかもしれないと考えていきます。『風姿花伝』は、もともと世阿弥が子へ伝えるために書いた、能の秘伝書です。けれど読んでみると、そこにあるのは「若い時の華やかさに油断するな」「大人になっても稽古を続けよ」「実力のない評判に惑わされるな」といった、意外なほど地道で現代的な助言でもあります。一子相伝の奥義だと思って開くと、そこに書かれているのは、案外“仕事を続ける人”への実践的な言葉なのかもしれない。part1では、読書の仕方の違いから入りながら、『風姿花伝』を「花とは何か」をめぐる本として読みはじめます。

フロム『自由からの逃走』 #3

フロム『自由からの逃走』 #3

May 5, 2026 32:58 Nozomi Tanaka

#3では、自由の話がさらに手触りのあるところまで降りてきます。会社員であることをどう引き受けるか、自分の意志で何かを動かす感覚はどこで手に入るのか、蓄財や自己最適化は本当に自由と呼べるのか。みきにとっての演劇の話ものぞみにとっての怒りの話も、どちらも「外側の仕組みに回収されないものを持てるか」という問いに触れているように聞こえます。最後にはタイトルそのものの含意まで立ち返りながら、『自由からの逃走』という本の射程を、それぞれの実感のほうへ引き戻して終わります。

フロム『自由からの逃走』 #2

フロム『自由からの逃走』 #2

Apr 28, 2026 32:18 Nozomi Tanaka

#2では、本の中の議論がそのまま今の生活に流れ込んできます。AIに自分らしさを学習させることへの違和感、ライフハックへの醒めた目線、投資や蓄財をめぐる身振り、政治的な対立に人が引きつけられてしまう感覚。フロムの言葉を借りながら話しているはずなのに、だんだん見えてくるのは、いま自分たちがどういう仕方で安定しようとしているのか、ということでした。本を読むというより、本を通して現代の癖を撫でていくような回です。

フロム『自由からの逃走』 #1

フロム『自由からの逃走』 #1

Apr 21, 2026 24:48 Nozomi Tanaka

 『自由からの逃走』を読み始めて、まず出てきたのは、人は自由を求めるというより、むしろ自由を持て余してしまうのではないか、という話でした。のぞみはこの本に初めて触れたときの驚きをたどり、みきは、消極的自由のほうへ流れてしまう感覚はむしろよくわかると言います。同じ本を前にしながら、片方は「そういう人がいること」に惹かれ、もう片方は「それが自分の中にもあること」から読み始めている。そのずれが、この回の輪郭になっています。

島崎藤村『破戒』 #3

島崎藤村『破戒』 #3

Apr 14, 2026 24:45 Nozomi Tanaka

前半では、雪国の共同体の閉鎖性から、東京に合う/合わないという感覚、さらに「代謝」や「複数の選択肢を持てること」といった、それぞれが生きるうえで大事にしている価値観へと話が広がっていきます。『破戒』をきっかけに、土地に縛られること、移動できること、組織や人生が固着しないことの意味を考える回です。後半では一転して島崎藤村本人のスキャンダラスな生涯にも話が及び、作品と作者を切り離して読めるのか、という問いも浮かび上がります。小説そのものの感想から、土地・自由・作者の倫理へと話が跳ぶ、part3らしい雑談回です。

島崎藤村『破戒』 #2

島崎藤村『破戒』 #2

Apr 7, 2026 22:11 Nozomi Tanaka

今回は、主人公・丑松の「告白できなさ」をどう読むかから始まり、物語の背景にある差別の空気や、土地に根ざした文学の面白さへと話が広がっていきます。丑松の心理を「早く言えばいいのに」と感じながら読むみきと、長野・飯山の感覚を強く引き寄せながら、作品の中にいる“嫌な人物たち”の生々しさに反応するのぞみ。二人の読みのズレを通して、『破戒』が単なる告白の物語ではなく、土地のニュアンスや共同体の権力構造まで含んだ小説であることが見えてきます。大阪ローカル小説や東京の文学の不在にも話が及び、「その土地を知っているからこそ読める小説」とは何かを考える回です。

島崎藤村『破戒』 #1

島崎藤村『破戒』 #1

Mar 31, 2026 23:58 Nozomi Tanaka

島崎藤村『破戒』を読むpart1。今回は、作品の舞台・飯山がまさに地元だというのぞみと、物語をより外側から読んだみきが、主人公・丑松の「告白」に至るまでの重さを入り口に語り合います。部落差別を主題にしたこの小説を、単なる古典としてではなく、「自分ではどうしようもない出自を背負うこと」「空気として存在する戒め」「田舎のコミュニティに漂う見えない圧力」といった感覚へ引き寄せながら、それぞれの実感で読み直していく回です。地元だからこそ見えてしまう作品の生々しさと、現代の感覚から読む切なさが交差して、『破戒』がただの告白の物語ではなく、社会の空気そのものを映した小説であることが浮かび上がります。

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #3

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #3

Mar 24, 2026 20:46 Nozomi Tanaka

part3では、タイトルにもつながる「カニバル」を手がかりに、食と性、芸術、そして家族制度の話へと広がっていきます。食べることと成功することが同じ語源で結びついているという話や、女性の食事シーンが“エロすぎる”とされた古典の感覚。さらに、木彫りの彫像に口づけする男の神話を通して、食と性の「過剰」が文化の中でどう重ねられてきたのかを考えます。また、芸術家は社会の上位に置かれながら、失敗すれば死を強いられることもあるという極端な例も紹介されます。芸術は異界とつながる特権であり、同時に命がけの営みでもあるという感覚が浮かび上がります。後半では、「3人の母と2人の父」を持ちうる家族制度の話へ。補助生殖や代理出産、女性同士の婚姻、複数婚などの事例から、私たちが当然だと思っている家族の形が、実は数ある可能性の一つにすぎないことが見えてきます。奇妙に見える慣習も、それ固有の文脈を踏まえなければ理解できない。結果だけでなく、その背後にある神話や構造を読むことの大切さを、レヴィ=ストロースは静かに示します。三回にわたる読書の締めくくりは、「文脈を見る」という視点を改めて確かめる回になりました。

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #2

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #2

Mar 17, 2026 25:50 Nozomi Tanaka

part2は、「天ぷらは“揚げる”のか“沈める”のか?」という言葉の違いからスタート。そこから、日本では自我は“原因”ではなく“結果”として立ち上がる、というレヴィ=ストロースの指摘へ。場や環境が先にあり、そこから主体が形づくられる──その視点を手がかりに、日本の創作文化や集団性についても二人で仮説を広げます。さらに印象的なのは、ボロロ族の生=硬さ/死=柔らかさ という世界観。ピアスや装飾を「生を守る装置」として読むくだりは、この回のハイライト。後半は、なぜ金だけは太古から価値が揺らがないのか、という話題へ。理屈を超えて惹かれてしまうものの正体をめぐり、思わぬ“スピ”の話にも。言葉のズレから、自己・文化・身体・価値へ。レヴィ=ストロース的な視点が、じわじわ日常に入り込んでくる回です。

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #1

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #1

Mar 10, 2026 26:02 Nozomi Tanaka

サンタクロースの火炙り事件から、農耕・文字・進歩の“当たり前”が揺さぶられていく。今回の課題本は、レヴィ=ストロース晩年の論考集『我ら皆カニバル』。新聞寄稿を中心にした文章だけに、専門用語で押し切るのではなく、身近な出来事を入口にして社会の深層構造へ潜っていくのが面白さです。part1ではまず冒頭の「サンタ人形火炙り事件」を手がかりに、贈与やイニシエーション、子ども/大人、生者/死者といった対立のフレームが立ち上がる瞬間を二人で追体験。さらに「農耕は進歩だったのか?」「原因だと思っていたものが、実は帰結かもしれない」といった視点から、人類史を“必然の一本道”ではなく“無数の可能性の一断面”として捉え直していきます。「しょうもない炎上を、構造で説明できる人になりたい」という憧れと、「ポスト○○って次どうするの?」という脱線ツッコミが交差しながら、現代社会の見え方が少し変わる回です。

水を差す仕組みとサラリーマン:山本七平『空気の研究』#3

水を差す仕組みとサラリーマン:山本七平『空気の研究』#3

Mar 3, 2026 34:40 Nozomi Tanaka

空気が「なぜ壊れないのか」「どう壊せるのか」を、具体例と仕事感覚で一気に掘り下げる回。のぞみは高校野球経験者として、真夏の甲子園が暑さの限界を超えてもなお維持されるニュースを取り上げ、「誰も説明できないのに決まってしまう」古空気の手触りを久々に見たと語る。そこから本書後半の核心である「空気と水」へ。水差しは個人の勇気に回収されがちだが、現実に空気を動かすには“集団で水を差す”仕組みが要る——ただし、その運営には「水を差す空気」も同時に設計しなければならない、という難しさに踏み込む。さらに終盤では、難解な一節「合理性を追求させる原動力は、非合理的な力」を咀嚼し、非合理をゼロにも絶対化にもできないというバランス感覚へ着地。のぞみはその“逃がし先”としてスポーツや演劇のような虚構の必要性を補助線として提示する。ラストは「会社員であるだけで人間として十分だと思えてしまう」空気の正体へ議論が移り、会社員という概念、普通(デフォルト)、硬いピラミッド構造が“水を差させない空気”を強化しているのではないか、という問いを残して締める。次回課題本はレヴィ=ストロース『われわれみな食人種』。

臨在感的把握のこと:山本七平『空気の研究』#2

臨在感的把握のこと:山本七平『空気の研究』#2

Feb 24, 2026 29:23 Nozomi Tanaka

山本七平『空気の研究』回のpart2は、「いき」と「空気」の違いを、ふたりの“ものの見方”の差から掘り下げていく。みきは、人を理解するとき「心の中(何を考えているか)」に意識が寄りやすいので、「いき」のほうが手がかりにしやすいと自己分析する。一方でのぞみは、人そのものの内面というより、相手がまとっている“周辺情報”(会社での位置づけ、場の配置、振る舞いの輪郭)を読むほうが馴染む感覚があり、「空気」は合意形成を経ずに状況として立ち上がり、場全体を支配するものとして“ただ分かってしまう”と輪郭をつけていく。鍵になるのが、空気の成立条件としての「臨在感的把握」。幽霊、森、古いものへの畏れ、無意味な会議を終わらせたい空気まで、言語化しにくい“ある感じ”を例で押し広げる。さらに、ハベルの寓話を引用したダボス会議のスピーチを足がかりに「空気は日本固有なのか?」へ論点が越境し、同調圧力としての空気と、アニミズム的な感受性としての空気が同じ線上にあるのかを探っていく。終盤は、一神教と多神教の差、進化論と現人神が同居するエピソードを通じて、矛盾を矛盾のまま運用してしまう日本的な思考の切り替えに触れ、のぞみの仕事観(空気で決まる意思決定を“整える”)にも接続していく回。

確実はそこにあるもの:山本七平『空気の研究』#1

確実はそこにあるもの:山本七平『空気の研究』#1

Feb 17, 2026 35:22 Nozomi Tanaka

本好きのふたり・みき/のぞみが、山本七平『空気の研究』を読み解く回のpart1。水曜休みの効用、嬉野温泉の湯豆腐セットで始まった長い昼、ガンダム映画を“2作目から”観てしまった話、中型免許(MT)教習の筋肉痛まで、近況トークを経て本編へ入っていきます。後半では『空気の研究』へ。「空気はKY世代の新しい現象だと思っていたけれど、1970年代にすでに言語化されていた」という驚き、田舎で“空気”に押されてきた幼少期の体験、そして「最近は言葉としては使わないのに、空気は確実にある」という実感が共有されます。さらに、のぞみは仕事の経験を通じて「相手がどう決めそうか」「どんな空気を作ると流れが動くか」を読む感覚が育ってきたと振り返り、みきは『いきの構造』との違い(空気のほうが相対的に捉えやすい)から手触りを整理。次回の議論につながる助走がつく回です。

九鬼周造『いきの構造』#3

九鬼周造『いきの構造』#3

Feb 10, 2026 27:09 Nozomi Tanaka

最終回は、「渋い」と「いき」の差分を、さらに日常語へ降ろしていく回。女性の“渋さ”は成立するのか、樹木希林の「土渋」や年齢・経験量の議論を経て、渋みは“少量で後から効く”山椒のようなものだ、という比喩に辿り着きます。一方で話題は、失敗談の扱いへ。にじみ出る深みは渋いが、ひけらかす失敗は野暮。NewsPicks的「失敗語りビジネス」を俎上に、想像の余地を残す振る舞いの難しさを検討します。さらに『いきの構造』後半の「優しさ/哀れみ」論を手がかりに、助言は優しさとして成立するのか、それとも暴力(哀れみ)になるのかを自己点検。「成立しない可能性があっても言いたいか」という判断基準が提示され、粋の核心にある“諦め(軽やかさ)”とも接続します。締めは、令和でも強度を保つ言葉「垢抜け」。湯上がりの“抜け”や薄化粧の粋、そして「垢」の解像度のズレ(都会の垢抜け/農村の“物理垢”)まで掘り下げ、粋の感受性が現代の身体感覚にどう残っているかを照らします。次回課題本は山本七平『空気の研究』に決定。「日本社会の研究」2冊連続へ。

九鬼周造『いきの構造』#2

九鬼周造『いきの構造』#2

Feb 3, 2026 27:03 Nozomi Tanaka

『いきの構造』を読み進めながら、議論は「いきな人とは誰か」から「いきな仕事とは何か」へ。白い部屋に“バン!”と光を当てるような「わかりやすさ」の誘惑と、そこから一歩引いた“野暮じゃない”振る舞いの難しさを、みき・のぞみが自分たちの働き方に重ねていきます。後半の主役は「手土産」。高すぎず安すぎず、甘すぎず渋すぎず、相手に“返してね”を匂わせない絶妙なバランスに、粋の構造が露わになる。さらに「ビジュイイじゃん」という現代の褒め言葉を俎上に、ルッキズムを回避しながら肯定を差し出す“言葉遣いの粋”も検討。そして九鬼の「甘み/渋み」軸に苦戦するのぞみは、「渋いおっさんになりたい」という欲望を自覚し、渋みは表層ではなく経験から醸成されるのだと痛感する。粋は“避ける”だけでは到達できない。その「あいだ」に立ち上がる倫理と美意識を、雑談のようでいて妙に実務的な手触りで掘り下げるpart2。

九鬼周造『いきの構造』#1

九鬼周造『いきの構造』#1

Jan 27, 2026 24:20 Nozomi Tanaka

九鬼周造『いきの構造』を課題本に、みき・のぞみが“そもそもいきって何?”から立ち止まって語り合う回。新年の近況と本厄トークを挟みつつ、神社のおみくじの価格設計を「正月マーケティング」として眺めてみたり、「粋/野暮」感覚の手触りを日常の所作や食べ方に引き寄せていきます。後半は、みきが谷崎潤一郎『陰翳礼讃』と舞台照明の経験から、「見せすぎない」「主役に気づかせないのに効いている」美学としての“いき”を言語化。さらに『あかね噺』の“演者が透明になる”描写を手がかりに、自己主張と表現の関係を更新していきます。構造化の快感と、その構造に回収されきらない違和感の両方を抱えながら、“いき”を自分の身体にインストールしていく読書会・part1。

2025年振り返り #3

2025年振り返り #3

Jan 20, 2026 27:05 Nozomi Tanaka

旅と読書の“折り返し地点”。のぞみはアイスランド出張の移動時間にAudibleで沢木耕太郎『深夜特急』を一気聴きし、旅の記憶と重ねて再発見します。後半はみきが『AはアセクシュアルのA』を起点に、“恋愛中心”の常識を問い直す視点へ。締めはのぞみの追加ベストとして『ハイ・コンフリクト』とSF『亜空間不動産株式会社』を紹介。次回課題本は九鬼周造『「いき」の構造』です。以下、事前メモみき本AはアセクシュアルのA菜食主義イリナグリゴレさんのエッセイ世界99恥辱朝と夜夏蜜柑とソクラテス友達じゃないかもしれない映画ワンアフターバトルアナザー教皇選挙落下の王国アノーラ漫画ころがるきょうだいローズロージィローズフルバッドゲキドウ演劇あんまりいい芝居に出会えなかったやみ・あがりシアターヌトミックのアクセシビリティ旅カナダでオーロラを見た!バルト3国に行けた!北欧は来年にでもお買い物リピしたいのぞみ本/マンガ好き嫌いと経営High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないためにエネルギーをめぐる旅最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1亜空間不動産株式会社余白の芸術生きる言葉深夜特急1~6ケインとアベル銀と金/ナニワ金融道映画教皇選挙SING SING劇場立川談春 独演会「鼠穴 落語」千原ジュニアの座王 in日本武道館さらば単独「八百長」銀シャリ単独「純米大吟醸」体験ダイアローグインザダーク旅アイスランド

The Potluck

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The Potluckは、ニューヨーク在住のCXリサーチャー Rieと東京在住のクリエイティブ・ディレクター/写真家のNagisaが、アメリカや日本の気になるプロダクトや企業・ブランドを、ビジネストレンド、クリエイティブ、コンシューマーといったさまざまな視点から、あれこれ話すポッドキャストです。 リクエスト、感想などはハッシュタグ #ThePotluck をつけてポストしてください💕また、リクエスト、感想は匿名メッセージサービス「マシュマロ」からも受け付けています!下記URLからどうぞ。 https://marshmallow-qa.com/thepotluckus また、PayPal.meでご支援も募集中です。頂いたご支援金は機材投資やコンテンツ拡充などに活用させていただきます。 https://paypal.me/thepotluckus The Potluckの最新情報は、 ✓Twitter:https://twitter.com/thepotluckus ✓Instagram:https://instagram.com/thepotluckus をチェック!

FREE AGENDA by hikaru & yamotty

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▼このチャンネルについて メルカリでグロースを務めてきたヒカルと株式会社10Xの創業者&代表であるYamottyがビジネスやテクノロジー、スタートアップなどをトピックに話すYouTube/Podcast「FREE AGENDA」の公式アカウントです。 ▼お便りや感想はこちらからお待ちしています https://forms.gle/73RW6Fq7TWMJpfNx9 ▼X(旧Twitter) FREE AGENDA: https://twitter.com/free.agenda Hikaru: https://twitter.com/hik0107 ▼RSS https://listen.style/p/freeagenda?JzRJLmZH

才能が見つかれば、仕事も人生もうまくいく|TALENT TALK(タレントーク)

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TALENT TALK(タレントーク) 才能研究を基盤としたタレントプロデュース・プロダクション・スクール・研修事業を行う株式会社TALENT代表の佐野 貴(たかちん)が、Podcast Studio Chronicle代表の野村高文と供に一人ひとりに秘められた才能を見つけ、その才能を活かして、自分らしい仕事や人生をつくっていくためのヒントを楽しく発信していく番組。毎週金曜朝6時配信。(シーズン1は「SAI 〜凡人の非凡の才能を科学する〜」) ▼番組への感想は以下までお寄せください。 https://forms.gle/KVchEoVpfr6FwquJA ▼感想ポスト X(旧:Twitter)には「#タレントーク」をつけて投稿ください。 ▼参考URL 株式会社TALENT 公式HP https://talent-inc.jp/ Podcast Studio Chronicle 公式HP https://chronicle-inc.net/ ▼MC 佐野 貴(たかちん/株式会社TALENT代表取締役) https://twitter.com/takachiiiiii3 野村高文(Podcast Studio Chronicle代表) https://twitter.com/nmrtkfm https://listen.style/p/kpeznebk?Pcc1U3Qe

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