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2025-08-26 16:35

ジェフリー・アーチャー『百万ドルをとり返せ!』#3

「ありがとうを言わせない善行は、復讐かもしれない――?」

最終回となるPart3では、前回までの「上品な復讐」トークがさらに加速。 のぞみが語る“恩を売りまくることで相手に負い目を感じさせる”という無言の戦略に、みきも「それ、かなり復讐だよ!」と驚きつつ、それぞれの中にある“気づかぬ復讐心”を洗い出していきます。

さらに、男4人の悪だくみに友情が芽生える本作の構造を振り返りながら、「これは男の子の小説だ!」という見立てへ。 そこから話題は、現在イギリスで人気の日本女性作家たち――村田沙耶香、川上未映子、小川洋子――へとジャンプ。

復讐、恩、友情、そして文学のジェンダー構造まで… 笑って語れる「人の心の不思議」について、たっぷり語り尽くした最終章です。次回の課題本は『妻を帽子と間違えた男』!

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大物詐欺師で富豪のハーヴェイ・メトカーフの策略により、北海油田の幽霊会社の株を買わされ、合計百万ドルを巻きあげられて無一文になった四人の男たち。天才的数学教授を中心に医者、画商、貴族が専門を生かしたプランを持ちより、頭脳のかぎりを尽して展開する絶妙華麗、痛快無比の奪回作戦。新機軸のエンターテインメントとして話題を呼ぶ“コン・ゲーム小説"の傑作。

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サマリー

このエピソードでは、恩を売ることの心理や復讐の形について考察し、価値の交換がどのように行われるかを探っています。また、友人との協力やビジネスの楽しさについて述べ、ジェフリー・アーチャーの作品に対する感想も共有しています。さらに、日本女性作家の作品がイギリスで注目されていることについて語っており、特に村田沙耶香や三浦詩音の小説が話題になっていて、女性性や日本社会の繊細さが読者に響いていることが指摘されています。

恩を売る心理
おもを売る以外の言葉で言うとどう?
えっと、貸しを作るかな。貸しを作るだし、対価を受け取らないだし、
なんだろうね。だから、別に頼まれたわけじゃないことをやってあげたみたいな。
かつ、なんて言ったらいいのかな。相手からの返礼も受け取らないようにする。
やってあげるとするじゃん。その時に、ありがとうございますをできる限りもらわないようにするの。
もらっちゃうとそれで終わっちゃうじゃん。だから、相手がありがとう言う間もなく、押し付け続けるみたいな感じ。
恩を売るっていうことだと、やってありがとう、やってありがとう、みたいな。それを繰り返すっていうことよりも、とにかくもらわずに飯食わせ続けるみたいな。
テレビチャンピオンの大食いやるみたいな。わんこそばずっと注ぐみたいな。
その時に、恩を売るの行動って、ちょっとだから、
事前にそれをやりますよってことを言わずに、いきなりやる感じ?やっときました!みたいな感じで。
やっときましたもそうだし、やっときましただけだと、ありがとうって言われちゃうと終わっちゃうじゃない?
で、やっときました!次これやります!って言って宣言をし続けるっていう。
やっときました!次やります!を7、8回繰り返すと、もう相手パンパンになるから。
で、そんなにやってもらってんの悪いなっていう感情を相手にできる限りもらうし、もう一個性格が悪いのは、これ相手あんまり恩に感じてへんなって思ったとするやん。
そしたら一気にやめる。意味ないから。恩を売るのが目的やからさ。
じゃあ相手の中の、え?なんでやってくれるんだろう?助かる!みたいな。止まらないみたいなのをキャッチしてるわけ。これ恩を売れたなっていうのは。
相手の恩不細を計測して、それが高まってないことは勝手にやめるし、これはこの人本当にありがとうって思ってる感謝の気持ちとも違うのよ。
この人ありがとうって言って、この人の中にあんまり借り作ったなゲージが溜まってへんなっていうことがあるとするやん。
そしたらすぐやめる。
これやると、この人は今、貸し位置やなって思ってるやろうなっていうことをやり続けるっていう。
今言ってと思ったけど、めちゃくちゃ性格悪いかもしれへんなこれ。
めちゃくちゃ復讐してるじゃん。
そうかも。そういう復讐の形があんねんな。
あるかもなぁ。
私はそれをやるときに、いきなりやるとびっくりしちゃうかなって思って、やっときましょうかとか事前に返し事の場合だと言っちゃって、そうするとありがとうございます発生してからやるっていう。だから復讐になってなかったんだって。
ありがとうをもらったらあかんねん。
ね、ていうそこが、なるほどと。
貸し作り復讐。
ありがとうをもらったらそれは善行なんだよね。ありがとうをもらわないで済む善行は復讐だし、100万ドルを取り返してやったらありがとうを言わせない善行だもんね。
あーそうだね、そうだね、そうそうそうそう、その感じその感じ。
友人とのビジネス
あー、してたわー、復讐。
広く捉えると、この商店の中では支払う気持ちが勝手に芽生えて支払わせてるから、見返りっていうか認めてるけどね。
彼らは復讐したい、構造上はもちろん復讐なんだけど、金取り返したいっていうのがあるから別に。
うん、ハーベーに申し訳ないとも思ってほしくないし、別にハーベーが詐欺師をこいつに辞めさせようとも別に思ってんし、
うん、もうピュアに自分たちの金が返ってきたらええなーっていう音だけやからなー。
だからありがとうっていうか、金払えっていう感じで気持ちよくさせてるっていう。
まあそうだね、そうだね。
唯一、もうちょっとしっかりした復讐っぽい復讐をやってるのはこの4人じゃなくて、
ジェームズの嫁ちゃんが一番、生涯のことをせっかく訪れたチャンスで復讐するみたいなことだろうなー。
へー、面白い。
ちょっと違った切り口の話になるかもしれへんけど、
こういうこの男4人ぐらいでの悪だくみって楽しいでー。
へー。
なんやろなー。
なんかやったことあって。
悪だくみではないけど、ちょっとバックグラウンド違う男4人ぐらいで飲みに行って、
こういうことやってみーひんとかいうことやるとき、ワクワクするもんなー。
別になんでもええねんで、ちょっとゴルフ行きましょうよとか、
行ったことない人2人、行ったことある人2人、4人で行きましょうよの後行くゴルフめっちゃ楽しいもん。
へー。
この感覚は別に男女問わずあんのかなー。
あるんじゃん。なんか、え、韓国行こうよって言って行くみたいな。
それもいいねー。それも楽しさやなー。
男なんか楽しいじゃなくて人格の問題かなとも思ったけどね。
あ、そう?
どうなんだよ。こんな4人で釣るんでも楽しい人は楽しいんだろうけど。
なんか男4人がキャッキャしてだんだん友情が芽生えてきて、
詐欺がなければ出会わなかったし、このゲームが終わったらもう、
なんか関係は途切れてしまうなんて寂しいみたいなの出てくるじゃん。
うん、そうだね。
え、かわいいって思いながら読んでた。
もう、会えなくなるの寂しいっていうおっさん。
おっさん、かわいいこと言ってんなーって。
ただ損したやつを取り返してるだけやのにな。
でもこういうのおもろいんやと思うで。
ちょっとした会社の中で営業やってますみたいな人って、
こういう感じでやってる人も結構いるんやと思うで。
社会に対するインパクトとかじゃなくてさ、
友達とみんなで、この案件取りに行こうぜ、イエーイみたいな。
楽しいっていう人いるんやろなって。
なんかさ、ほんとそうじゃないっていうかさ、
近頃のスタートアップ、ほんと5、6人でやったような会社。
みんなさ、友達で始めてるよね、確かに。
そうだね。
最近、そこそこのキャリアと技術力、
自分で調べてるやつから力があれば案件って取れるじゃん、最近は。
そもそもそういう会社ばっかりなんだけど周りで。
みんな男3人とかで、もともと友達でみたいなやつでやってるわ。
秘密基地作ろうぜっていうのの大人版なんやと思うで。
裏の公園でチャットみたいな。
そうだよね。
Appleだってさ、スタンドボードを作るバーで喋ってて、それで会社作ったみたいな感じだよね。
俺らなんかできんじゃねえみたいな感じで作ったじゃん、だっけ。
そうなんだ、全然わかんない。
嘘だっけ?
そんな偽りある気がするけど。
そういうトーンなんちゃう?大体のもんって。
この人たちは復習ベースやけどさ、
みきさんが言う会社とかはさ、ちょっと俺たちいけんじゃないみたいな。
一番企業に貢献してるのはなんかわからんけど、
ジェフリー・アーチャーの作品
イソマル水産とかなのかもしれへんで。
本当にそうかもね。
イソマルの午前2時とかに一番企業の話とかしてんじゃん、みんな。
それを夢見がちなのを確かに男性の方が多いかもって私思っちゃった。
バカみたいな話して。
こんなのやったら楽しんじゃうってやつ?
そのまま行っちゃい切っちゃうのが。
ああ、せやな。
なんだかんだやっぱり女性が起業しましたって時って
しっかり考えてはるなって人多いもんな。
勢いでみたいなことよりもね。
あと自分自身が強く感じてる方が女性の方が多いなって思う。
そうかもな、そりゃそうかもね。
実際、そうだよね。
最初は詐欺っぽいのとか普通にあるよね。
今結構普通に当たり前のこと言ってたかも。
最初は勢いしかないからね。
なるほどね。
そんな感じ?
そんな感じ。
初めてのジェフリーアーチャーだったけど楽しく読めました。
なんとなく構造として、ミシさんが最後に言ったことじゃないけど
男の子の方が読んでて楽しそうな小説だなって思いながら読んだよ。
ジェフリーアーチャー自身、男の子じゃん。
政治家になるで!つって。
金損した!小説書くで!もう一回世界戻るで!って
スーパー男の子の性格圏をスーパー男の子っぽく紹介してるから
ミキさんが文学を楽しむ時にあるであろう心のキビとか
感情の揺れ動きとか、そういうのはここにはないもん。
統一感あるもん、ずっとキャラに。
日本女性作家の国際的な評価
私が読むなら、一瞬スティーブンが自分は計算機なのかって悩むシーンが欲しいよね。
自分はなぜこのような計算をしているのか悩んで欲しいよね。
アン・サマートンの視点とか欲しいよな。ジェームズ嫁の視点とか入れてさ。
アン・サマートンから見た男たちのどう見えるか。
書く気ゼロやもんな。
本人がいろいろ苦しい思いをしてるからこそ書かないのかもね。
小説はこのくらいがいいっていうのがあるのかもね。
これは1980年代にイギリスの小説、日本で売れた小説なんだけど
それを調べてたら、最近日本文学がイギリスで人気ですっていう記事が出てきて
それが沖縄に女性の小説があったの。ゆずきあさこさんのバターっていう。
木島カナエをモデルにした、美人じゃないのに男を転がし続けて世間を騒がせた女性を調べていく中で
自分の生き方を見つめ直すみたいな小説。
女性新聞記者の小説バターっていうのがあったんだけど
それが今イギリスで爆熱してたりとか
それこそ村田沙耶香のコンビニ人気だったりとか
1ヶ月前くらいにイギリスのタガー賞っていう翻訳文学の文学賞で
日本人の作家が取ったりとかしてて
でも全部入れてる本が日本の女性作家の文学だったから
あながちフニーアーゾーが男の子小説って出てるの間違ってないかもって思いました。
イギリスの人たちが日本の小説を読むでっていう時
やっぱ何かしらの女性性が見えるものの方がグッとくるっていうことなのかな?
日本の社会構造が見えるものとかの方が面白いんじゃない?
もしフニーアーちゃん的な小説がイギリスにいっぱいあるんだとしたら
だから今逆に日本の女性作家の日本の社会の繊細さが見える小説が
イギリスで受けてるっていうのはすごいわかりづらなって思いました。
小説からエッセイへ
バランスとしてね。確かにね。
今そういう関心が向くっていうのは自然なことだよねって。
確かにな。
面白いね。
日本文学ってちょっと前まで日本音とエーヴァ村上春樹って感じだったけど
最近はそうでもないんだって。
日経新聞に書いてありました。
じゃあそういうことなのかもね。
よく考えたら私日本の女性の書いた小説って読んだことほとんどないかも。
誰だ?
村上紗友子ない。
ない。ないと思うよ。
じゃあ日本の女性の小説家の小説でも読んでみますかね。
宮部美雪の華奢がいいよって3人ぐらいから勧められて
4ページぐらい読んでも読まれへんなと思って諦めた記憶さえあるもん。
でもあれじゃない。野辺さん小川陽子好きじゃなかった?
小川陽子は好きやわ。
小川陽子もイギリスで売れてる小説の作家の一人だった。
それは確かにイメージがつくな。
あれ分かってんけど三浦詩音は女性?
女性です。
男性女性って考えたことがなかった。女性か。
三浦詩音も好きやわ。
でもやっぱ少ないな。少ない気するわ。
今度の美雪さんのドコアのターンではぜひ
美雪さんオススメこの女性っていうのをやりましょうよ。
そうだね。何回ぐらいだろうね。
美雪さんが思う、本当にそうかどうかは別にして
この日本女性のこれを世界でも何とかなるはず。
圧倒的に村田沙耶か。
次は三浦詩音。
取るとしたら村田沙耶か。
今本の通販サイトでバッてみても
コンビニ人間とかさすぐ売れたやん。
うん。
読んでへんもんな。
コンビニ人間は面白いし、消滅世界も面白いし、
でも最新作の世界99が
今までの代表作のテーマ全部入れて
さらに小説としても面白いっていう感じ。
あとは関西弁小説って言ってた川上美恵子さんとか。
川上美恵子も前読んでたな。
大学の時とか読んだ気する。
大学の時はどれ?
わたくし is in herとか。
どれだっけな。
親の中の恋人たちとか。
2つぐらい読んだけど、
でも今美恵子さんにタイトル言われてもピンとこないってことは
あんまりあれだったかな。
キキとランは。
それかな。それかも。
とか?
じゃあちょっとどっかで。
村田沙耶かかな。
なんか意外と気にしてなかったけど
意外とそういう関係性もあるのかなとか
勝手に気づいて嬉しかったです。
というわけで、
次回は小説を読んでたから
エッセイというか、ちょっと違うタイトルを読もうかなと思って
オリバー・サックスの
妻を暴走と間違えた男っていう神経界の著者の
エッセイを読んでみようかなと思ってます。
わたしこれずっと小説だと思ってこのタイトルを見てた。
違うみたい。
神経界である著者が脳の障害によって
不思議な世界に生きる人々を描いたケーススタディだって。
医学エッセイの傑作って書いてあるもんな。
へえ。楽しみ。
今度はもっと人の心にフォーカスを当てた
エッセイになりそうなので。
楽しみにやっておきましょう。
楽しみにしましょう。
はい、じゃあありがとうございました。
みきさん、パソコン頑張って直してください。
はい、頑張ります。
はい、じゃあね。
はい、じゃあね。
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