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病院事務長が実務と経営の視点で語る、医療制度の最新動向。急性期〜回復期で幅広い部門を統括してきた経験をもとに、最新の令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈)や施設基準、医療DXの解説を音声で配信。経営層から現場の事務担当者まで、忙しい合間に「現場で使える知識」をアップデートできます。

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【令和8年度改定】介護支援等連携指導料が2区分に再編|新設の「指導料2」は500点

【令和8年度改定】介護支援等連携指導料が2区分に再編|新設の「指導料2」は500点

Apr 5, 2026 06:15 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、入退院時における介護支援専門員等との連携を強化するため、介護支援等連携指導料の要件が見直されます。この見直しは、居宅介護支援事業所等の介護支援専門員等との連携や、地域の入退院支援に係る情報共有等の規定に基づいた入院前からの支援を強化する目的で行われます。見直しの内容は、従来の介護支援等連携指導料(400点)を「介護支援等連携指導料1」として位置づけたうえで、新たに「介護支援等連携指導料2」(500点)を新設するものです。介護支援等連携指導料2は、入退院支援加算1の届出病棟に入院中の患者が対象となります。この新区分では、入退院支援部門の担当者が、平時から連携体制を構築している介護支援専門員等と共同して説明・指導を行った場合に算定できます。なお、同一入院中に指導料1と指導料2を併算定することはできません。見直しの背景:入院前からの連携強化が求められている介護支援等連携指導料の見直しは、入退院時における医療と介護の連携をより実効性のあるものにするために行われます。現行の介護支援等連携指導料は、入院中の患者に対して、医師等が介護支援専門員等と共同して退院後の介護サービス等について説明・指導を行った場合に算定できます。しかし、入退院支援の現場では、入院してから介護支援専門員と連携を開始するのでは遅いケースが少なくありません。こうした課題に対応するため、今回の改定では、入退院支援部門が平時から介護支援専門員等と連携体制を構築し、その連携に基づいて指導を行う取り組みを新たに評価します。この方向性は、市町村が策定する「入退院支援ルール」の活用推進とも連動しています。改定内容:従来の400点を「指導料1」、新設の500点を「指導料2」に区分今回の見直しでは、介護支援等連携指導料が以下の2区分に再編されます。介護支援等連携指導料1(400点) は、従来の介護支援等連携指導料と同じ内容です。入院中の患者の同意を得て、医師または医師の指示を受けた看護師・社会福祉士等が、介護支援専門員または相談支援専門員と共同して指導を行った場合に算定します。算定回数は入院中2回までです。介護支援等連携指導料2(500点) は、今回新設される上位区分です。入退院支援加算1の届出を行っている病棟に入院中の患者が対象となります。患者の同意を得て、入退院支援及び地域連携業務を担う部門の担当者が、平時から連携体制を構築している介護支援専門員または相談支援専門員と共同して指導を行った場合に算定します。こちらも算定回数は入院中2回までです。指導料1と指導料2の違い:3つの要件が異なる介護支援等連携指導料1と指導料2には、主に3つの違いがあります。1つ目の違いは、対象病棟の限定の有無です。 指導料1には対象病棟の限定がありません。一方、指導料2は入退院支援加算1の届出を行っている病棟に入院中の患者に限定されます。2つ目の違いは、指導を行う担当者の範囲です。 指導料1では、医師または医師の指示を受けた看護師・社会福祉士等が指導を行います。一方、指導料2では、入退院支援及び地域連携業務を担う部門の担当者が指導を行います。3つ目の違いは、連携する介護支援専門員等との関係性です。 指導料1には、連携相手との事前の関係性に関する要件がありません。一方、指導料2では、平時から連携体制を構築している介護支援専門員等と共同して指導を行うことが求められます。算定上の注意点:併算定の制限がある介護支援等連携指導料の算定にあたっては、いくつかの制限があります。同一入院中に指導料1を算定した場合、指導料2は算定できません。つまり、1回の入院で指導料1と指導料2を併算定することはできず、いずれか一方のみの算定となります。また、指導料1・指導料2のいずれも、退院時共同指導料2(B005)の注3に掲げる加算(介護支援専門員等と共同して指導を行った場合の加算)と同一日に算定することはできません。この制限は従来と同様です。まとめ令和8年度診療報酬改定では、介護支援等連携指導料が2区分に再編されます。従来の内容は「指導料1」(400点)として継続し、新たに「指導料2」(500点)が新設されます。指導料2は、入退院支援加算1の届出病棟において、入退院支援部門の担当者が平時から連携体制を構築している介護支援専門員等と共同して指導を行った場合に算定できます。入退院支援加算1を届出している医療機関では、介護支援専門員等との平時からの連携体制を整備し、上位区分の算定を検討する価値があるといえます。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】入退院支援加算等の見直し7つのポイントを徹底解説

【令和8年度改定】入退院支援加算等の見直し7つのポイントを徹底解説

Apr 4, 2026 05:40 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、入退院支援において「関係機関との連携」「生活に配慮した支援」「入院前からの支援」を強化する観点から、入退院支援加算等の評価や要件が見直されます。この見直しは、2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携と、地域包括ケアシステムの推進を目的とする「円滑な入退院の実現」の一環です。今回の見直しは、大きく7つの項目で構成されます。第1に、地域包括医療病棟等における入退院支援加算1の点数が新設・引上げされます。第2に、地域連携診療計画加算に検査・画像情報提供の加算(200点)が新設されます。第3に、介護保険施設等への誘導による金品収受の禁止が施設基準に追加されます。第4に、退院困難な要因が拡大されます。第5に、入院患者への面会に関する規定が新設されます。第6に、入退院支援加算と精神科入退院支援加算の専従職員の兼務が明記されます。第7に、医療保護入院等診療料に多職種退院支援の評価が新設されます。地域包括医療病棟等における入退院支援加算1の点数新設入退院支援加算1に、地域包括医療病棟入院料・回復期リハビリテーション病棟入院料・地域包括ケア病棟入院料を対象とした新たな点数区分が設けられます。従来、入退院支援加算1の点数は「一般病棟入院基本料等の場合(700点)」と「療養病棟入院基本料等の場合(1,300点)」の2区分でした。今回の改定では、この2区分の間に「地域包括医療病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料及び地域包括ケア病棟入院料の場合(1,000点)」が新設されます。この新設の背景には、これらの病棟に入院する高齢患者の特性があります。地域包括医療病棟や地域包括ケア病棟では、「入院前に比べADLが低下し、退院後の生活様式の再編が必要」といった、特に人手や時間を要する患者の割合が多い傾向にあります。こうした入退院支援の負担を適切に評価するため、一般病棟よりも高い1,000点の点数が設定されました。地域連携診療計画加算における検査・画像情報提供加算の新設地域連携診療計画加算を算定する患者について、検査・画像情報を添付して情報提供を行った場合に200点が加算されます。具体的には、入退院支援加算の注5として新たな規定が設けられます。地域連携診療計画加算(注4)を算定する患者について、患者の同意を得た上で、退院後の治療計画・検査結果・画像診断に係る画像情報等を添付して、別の保険医療機関、精神障害者施設、介護老人保健施設または介護医療院に情報提供した場合に、200点が加算されます。この加算が新設された理由は、従来の制度上の課題にあります。地域連携診療計画加算を算定する場合、退院時診療状況添付加算や検査・画像情報提供加算との併算定ができませんでした。そのため、検査結果や画像情報に係る加算が算定できず、情報提供のインセンティブが十分でなかったのです。今回の新設により、地域で必要な情報が適切に連携され、質の高い診療が継続されることが期待されます。介護保険施設等への誘導による金品収受禁止の施設基準への追加入退院支援加算の施設基準に、退院患者を特定の介護保険施設等へ誘導して金品等を収受していないことが追加されます。この規定は、入退院支援加算1・2・3のすべてに適用されます。具体的には、「退院患者を特定の介護保険施設等へ誘導することによって、当該介護施設等から金品その他の財産上の利益を収受していないこと」が施設基準として明記されます。この規定の趣旨は、患者本位の入退院支援の実現にあります。退院先となる介護施設等から金品を受け取ることは、患者にとって最適な退院先の選定を妨げるおそれがあります。そのため、金品収受の禁止を施設基準として明確に位置づけることで、公正な退院支援の確保が図られます。退院困難な要因の拡大入退院支援加算の算定対象となる患者の「退院困難な要因」に、2つの項目が追加されます。1つ目は、要介護認定の区分変更に関する要因の拡大です。従来は「要介護認定が未申請」または「要支援認定が未申請」のみが対象でした。改定後は、これに加えて「現に認定を受けているが、認定を受けている要介護状態区分もしくは要支援状態区分以外の区分に該当する疑いがあるが変更の申請がされていないこと」も対象となります。この拡大により、入院によって状態が変化し、現在の要介護度が実態と合わなくなった患者も退院困難な要因として抽出できるようになります。2つ目は、家族との連絡困難に関する新たな要因です。「患者の意思決定支援及び退院後の生活に向けた調整を行うにあたって、家族及び親族との連絡が困難であること」が、退院困難な要因として新たに追加されます(タ号)。身寄りがない、または家族との関係が途絶えている患者の退院支援には、通常以上の調整が必要です。この追加により、こうした患者を早期に抽出し、適切な支援につなげることが可能になります。入院患者への面会に関する規定の新設入院基本料等の通則および入退院支援加算の施設基準に、入院中の患者への家族等による面会を妨げないよう求める規定が新設されます。入院基本料等の通則では、「感染対策等の正当な理由なく面会を妨げないよう、面会に係る規定を策定する等の配慮をすることが望ましい」とする努力規定が設けられます。入退院支援加算の施設基準では、より具体的な規定が設けられます。面会は患者の療養生活の質の向上や尊厳の保持に資するだけでなく、円滑な退院支援を行う上でも重要であるとされています。そのため、感染対策等の正当な理由なく面会を妨げてはならないこと、やむを得ず面会を制限する場合でも必要以上に厳格にならないよう配慮すること、面会に関する規定を策定して定期的に見直すこと、患者や家族に規定内容を十分に周知すること、が求められます。この規定は、入退院支援加算1・2・3のすべてに適用されます。入退院支援加算と精神科入退院支援加算の専従職員の兼務明記入退院支援加算と精神科入退院支援加算の双方を届け出る場合、同一の入退院支援部門であれば、専従職員が双方の業務を兼務できることが明記されます。具体的には、精神科入退院支援加算の施設基準において、以下の2点が追加されます。第1に、入退院支援加算および精神科入退院支援加算の入退院支援部門の専従または専任の看護師は、双方を兼務できます。第2に、入退院支援部門に専従または専任の精神保健福祉士が社会福祉士の資格も持つ場合、入退院支援加算に係る専従または専任の社会福祉士を兼務できます。この明記により、限られた人員で両方の加算を効率的に運営できるようになります。従来は兼務の可否が明確でなかったため、人員確保が課題となっていた医療機関にとって、実務上の大きな改善となります。医療保護入院等診療料における多職種退院支援の評価の新設医療保護入院等診療料に、多職種による退院支援を評価する「医療保護入院等診療料2(400点)」が新設されます。従来の医療保護入院等診療料は、精神保健指定医が治療計画を策定し治療管理を行った場合に、患者1人につき1回のみ300点を算定する仕組みでした。改定後は、従来の評価が「医療保護入院等診療料1(300点)」として位置づけられます。新設される医療保護入院等診療料2(400点)は、医療保護入院等診療料1を算定した患者に対して、多職種で退院支援を行った場合に算定できます。算定の頻度は、入院日から6月までの間は3月に1回、6月以降は6月に1回です。この新設により、医療保護入院患者に対する継続的かつ多職種による退院支援が、診療報酬上で適切に評価されるようになります。まとめ令和8年度診療報酬改定における入退院支援加算等の見直しは、7つの項目から構成されます。地域包括医療病棟等の点数新設(1,000点)により、包括期病棟における入退院支援の負担が適切に評価されます。地域連携診療計画加算への検査・画像情報提供加算(200点)の新設により、退院時の情報連携が促進されます。金品収受禁止の施設基準への追加により、公正な退院支援が確保されます。退院困難な要因の拡大により、支援が必要な患者をより幅広く抽出できます。面会に関する規定の新設により、患者の療養生活の質と退院支援の円滑化が図られます。専従職員の兼務の明記により、人員配置の効率化が可能になります。医療保護入院等診療料2の新設により、精神科における多職種退院支援が適切に評価されます。各医療機関は、これらの改定内容を踏まえ、施設基準や算定要件への対応を計画的に進める必要があります。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】後方支援の評価が3つ変わる|カンファ緩和・新加算・初期加算見直し

【令和8年度改定】後方支援の評価が3つ変わる|カンファ緩和・新加算・初期加算見直し

Apr 3, 2026 05:31 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、在宅療養患者や介護保険施設等入所者の後方支援(緊急入院等)を担う医療機関の評価が見直されます。高齢者救急の増加と地域包括ケアシステムの推進を背景に、協力医療機関や包括期病棟が後方支援を担う体制と実績をより適切に評価することが、今回の改定の目的です。見直しの内容は3つあります。第1に、協力医療機関と協力対象施設が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。第2に、200床未満の中小病院が後方支援を担う体制と実績を評価する「包括期充実体制加算」(1日80点)が新設されます。第3に、地域包括ケア病棟の在宅患者支援病床初期加算について、対象患者の拡大と点数のメリハリ化、包括範囲の見直しが行われます。① カンファレンス頻度の大幅緩和——月1回から年3回へ協力医療機関と介護保険施設等が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。現行の頻回なカンファレンス要件が届出の障壁となっていたことを受け、実効性のある連携関係を保ちながら業務効率化を図る見直しです。この見直しは、協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算の2つの加算に共通する施設基準の変更です。ICTによる情報共有を行う場合、カンファレンス頻度は現行の年3回以上から年1回以上に緩和されます。ICTを通じて日常的に情報を共有できている場合、対面等でのカンファレンスは年1回で足りることになります。ICTによる情報共有を行わない場合、カンファレンス頻度は現行の月1回以上から原則年3回以上に緩和されます。さらに、一定の実績(年2件以上の入院受入れまたは往診)がある場合は、カンファレンスは年1回以上で足りることとされます。カンファレンスの実施方法についても柔軟化が図られます。入退院支援加算1における連携機関とのカンファレンスと兼ねることが新たに認められ、既存のカンファレンスと統合することで業務負担をさらに軽減できます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】協力医療機関のカンファレンス頻度が大幅緩和|月1回→年3回へ② 包括期充実体制加算(80点)の新設——200床未満病院の後方支援を評価在宅医療や介護保険施設の後方支援を充実させるため、包括期入院医療に「包括期充実体制加算」が新設されます。急性期病院一般入院料・急性期一般入院基本料(A100)の病棟を持たない200床未満の中小病院が、地域包括医療病棟または地域包括ケア病棟で後方支援を担う体制と実績を評価する加算です。加算の点数は1日につき80点で、入院日から14日間を限度に算定できます。14日間すべて算定した場合、1入院あたり最大1,120点の増収となります。対象医療機関の要件は3つあります。1つ目は、許可病床数が200床未満(医療資源の少ない地域では280床未満)であることです。2つ目は、救急医療もしくは下り搬送を受け入れる体制を有していることです。3つ目は、A100の病棟を有しない病院であることです。施設基準は、「病院の規模・病棟構成」「後方支援の体制と実績」「入退院支援加算1の届出」の3つの柱で構成されています。地域に密着した中小病院が後方支援を担う実態を、体制と実績の両面から評価する趣旨で設けられた加算です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】包括期充実体制加算(80点)を新設|200床未満病院の後方支援評価③ 地域包括ケア病棟の初期加算等の見直し——3つの変更ポイント地域包括ケア病棟における在宅医療や協力対象施設の後方支援機能をより高く評価する観点から、初期加算等の見直しが行われます。見直しは、在宅患者支援病床初期加算の対象患者の範囲、点数の評価体系、退院支援に係る包括範囲の3点に及びます。在宅患者支援病床初期加算①の対象が「救急搬送された患者」から「緊急入院した患者」に拡大されます。この変更により、救急車による搬送以外の緊急入院(在宅療養中の患者の直接来院や介護保険施設からの救急搬送によらない緊急入院など)も、高い点数の対象に含まれます。点数体系はメリハリのある評価に変わります。介護老人保健施設からの入院では、緊急入院した患者は580点→590点に引き上げられる一方、それ以外の患者は480点→410点に引き下げられます。介護医療院・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム・有料老人ホーム等または自宅からの入院でも同様に、緊急入院した患者は480点→490点に引き上げられ、それ以外の患者は380点→310点に引き下げられます。退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が包括範囲から除外されます。これにより、地域包括ケア病棟においてもこれらの指導料(各400点)を別途算定できるようになり、退院支援の取り組みへのインセンティブが強化されます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】地域包括ケア病棟の初期加算が変わる|3つの見直しポイントを解説まとめ令和8年度診療報酬改定では、在宅療養患者や介護保険施設等入所者の後方支援を担う医療機関の評価が3つの観点から見直されます。協力医療機関のカンファレンス頻度は月1回から原則年3回に大幅緩和され、届出のハードルが下がります。200床未満の中小病院には包括期充実体制加算(1日80点・14日間)が新設され、後方支援の体制と実績が新たに評価されます。地域包括ケア病棟の初期加算は、対象の拡大・点数のメリハリ化・包括除外の3点で見直され、後方支援機能と退院支援の充実が図られます。これらの改定は、在支病・在支診・後方支援病院や地域包括ケア病棟を有する医療機関にとって、体制整備と届出準備を進めるべき重要な変更です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】地域包括ケア病棟の初期加算が変わる|3つの見直しポイントを解説

【令和8年度改定】地域包括ケア病棟の初期加算が変わる|3つの見直しポイントを解説

Apr 2, 2026 06:21 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟における在宅医療や協力対象施設の後方支援機能をより高く評価する観点から、初期加算等の見直しが行われます。今回の見直しは、在宅患者支援病床初期加算の対象患者の範囲、点数の評価体系、そして退院支援に係る包括範囲の3点に及びます。見直しの内容は、大きく3つです。第1に、在宅患者支援病床初期加算の①の対象が「救急搬送された患者」から「緊急入院した患者」に拡大されます。第2に、緊急入院した患者の点数が引き上げられる一方、それ以外の患者の点数は引き下げられ、メリハリのある評価体系に変わります。第3に、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が包括範囲から除外され、別途算定が可能になります。在宅患者支援病床初期加算の対象が「緊急入院」に拡大今回の改定で最も大きな変更は、在宅患者支援病床初期加算の①の対象患者の範囲が広がることです。従来は「救急搬送された患者」または「他の保険医療機関で救急患者連携搬送料(C004-2)を算定し搬送された患者であって、入院初日から当該病棟に入院した患者」に限られていました。改定後は、この要件が「緊急入院した患者」に変更されます。この変更により、救急車による搬送以外の緊急入院も、高い点数の対象に含まれるようになります。たとえば、在宅療養中の患者が病状の急変により医療機関に直接来院して緊急入院した場合や、介護保険施設から救急搬送によらずに緊急入院した場合も、①の区分で算定できるようになります。地域包括ケア病棟が担う後方支援の実態に即した見直しといえます。点数はメリハリのある評価体系に変更点数体系も見直されます。緊急入院した患者には手厚い評価が行われる一方、それ以外の患者の点数は引き下げられます。介護老人保健施設から入院した患者の場合、緊急入院した患者は590点(現行580点、+10点)、それ以外の患者は410点(現行480点、▲70点)に変更されます。介護医療院、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム等または自宅から入院した患者の場合も同様に、緊急入院した患者は490点(現行480点、+10点)、それ以外の患者は310点(現行380点、▲70点)に変更されます。この点数設定は、急性期患者支援病床初期加算の評価体系を参考にしたものです。緊急入院を受け入れる際の医療機関の負担をより適切に評価するとともに、後方支援機能の強化を促す狙いがあります。なお、意思決定支援の実施は引き続き算定要件として維持されます。退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が包括範囲から除外3つ目の見直しは、包括範囲の変更です。地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から、B005退院時共同指導料2とB005-1-2介護支援等連携指導料が除外されます。退院時共同指導料2(400点)は、入院中の患者に対して退院後の療養上必要な説明・指導を多職種が共同で行った場合に算定するものです。介護支援等連携指導料(400点)は、入院中の患者に対してケアマネジャー等と連携して退院後の介護サービス等について指導を行った場合に算定するものです。これらが包括範囲から除外されることで、地域包括ケア病棟においても別途算定が可能になります。この見直しの背景には、地域包括ケア病棟における退院支援の充実を図る意図があります。在宅復帰を促進するためには、退院時の多職種連携やケアマネジャーとの連携が欠かせません。これらの指導料を別途算定可能とすることで、退院支援に係る取り組みへのインセンティブが強化されます。まとめ令和8年度診療報酬改定における地域包括ケア病棟の初期加算等の見直しは、後方支援機能の強化と退院支援の充実を目指すものです。在宅患者支援病床初期加算は、対象を「救急搬送」から「緊急入院」に拡大し、緊急入院患者への評価を手厚くする一方で、それ以外の患者の点数を引き下げるメリハリのある体系に変わります。さらに、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料の包括除外により、退院支援の取り組みが促進されます。地域包括ケア病棟を有する医療機関は、これらの変更点を踏まえた体制整備と算定対応が求められます。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】包括期充実体制加算(80点)を新設|200床未満病院の後方支援評価

【令和8年度改定】包括期充実体制加算(80点)を新設|200床未満病院の後方支援評価

Apr 1, 2026 05:52 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、在宅医療や介護保険施設の後方支援を充実させるため、包括期入院医療に新たな加算が設けられました。この加算は、許可病床数200床未満で、救急医療や下り搬送を受け入れる体制を有し、急性期病院一般入院料・急性期一般入院基本料(A100)の病棟を持たない中小病院が対象です。こうした医療機関が地域包括医療病棟または地域包括ケア病棟で後方支援を担う体制と実績を、本加算で評価します。本稿では、この「包括期充実体制加算」の内容を解説します。包括期充実体制加算の要点は3つあります。第一に、加算の点数は1日につき80点で、入院日から14日間を限度に算定できます。第二に、対象となる医療機関は、許可病床数200床未満かつA100の病棟を有しない病院で、救急医療または下り搬送の受入体制を有する病院に限定されます。第三に、在宅医療や介護保険施設の後方支援について、十分な体制と実績の両方が施設基準として求められます。加算の概要:1日80点・14日間が上限包括期充実体制加算は、1日につき80点を算定できる新設の加算です。算定期間は、入院した日から起算して14日間を限度とします。14日間すべて算定した場合、1入院あたり最大1,120点の増収となります。この加算の対象患者は、地域包括医療病棟入院料または地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を算定する病室を含む)を算定している患者です。算定要件上、第3節の特定入院料のうち包括期充実体制加算を算定できるものを現に算定している患者に限られる点に注意が必要です。対象医療機関の要件:200床未満・救急等の受入体制・A100病棟なし対象医療機関の要件は、病床規模、受入体制、病棟構成の3点で定められています。病床規模については、許可病床数が200床未満であることが必要です。ただし、基本診療料の施設基準等別表第六の二に掲げる地域(医療資源の少ない地域)に所在する医療機関は、280床未満に緩和されます。受入体制については、救急医療もしくは下り搬送を受け入れる体制を有していることが求められます。この要件により、本加算は単に病床規模が小さいだけでなく、地域で実際に救急や下り搬送の受け皿として機能している病院を対象としています。病棟構成については、区分番号A100に掲げる急性期病院一般入院料および急性期一般入院基本料を算定する病棟を有しない病院であることが求められます。なお、ここで除外されるのはA100の病棟に限られ、それ以外の入院料を算定する病棟(特定機能病院の入院基本料など)は対象外とはなりません。これらの要件は、大規模な急性期病院ではなく、地域に密着した中小病院が後方支援を担う実態を評価する趣旨で設けられています。施設基準の全体像:体制・実績・入退院支援の3つの柱施設基準は6つの要件で構成されており、大きく「病院の規模・病棟構成」「後方支援の体制と実績」「入退院支援体制」の3つの柱に整理できます。「病院の規模・病棟構成」に関する要件は3つあります。1つ目は、許可病床数が200床未満(医療資源の少ない地域では280床未満)の病院であることです。2つ目は、地域包括医療病棟入院料(A304)または地域包括ケア病棟入院料(A308-3)を算定する病棟を有することです。3つ目は、急性期病院一般入院料および急性期一般入院基本料(A100)を算定する病棟を有しないことです。「後方支援の体制と実績」に関する要件は2つあります。1つ目は、地域において高齢者の救急患者を受け入れ、在宅医療や介護保険施設等の後方支援を担うに十分な体制が整備されていることです。2つ目は、在宅医療や介護保険施設等の後方支援に係る実績を十分に有していることです。「入退院支援体制」に関する要件は、入退院支援加算1の届出を行っている医療機関であることです。入退院支援加算1は、退院困難な要因を有する患者に対し、入院早期から退院支援を行う体制を評価するものであり、後方支援を担う医療機関に欠かせない機能として位置づけられています。改定の背景:包括期病棟による後方支援機能の強化今回の加算新設の背景には、高齢者救急の増加と地域包括ケアシステムの推進があります。個別改定項目の「基本的な考え方」では、高齢者救急、在宅医療および介護保険施設の後方支援を更に充実させる観点から、地域包括医療病棟入院料および地域包括ケア病棟入院料について、これらの体制および一定の実績を持つ医療機関を更に評価するとされています。こうした後方支援機能を包括期病棟で担う中小病院の役割は、従来の診療報酬体系では十分に評価されていませんでした。包括期充実体制加算は、体制と実績の両面からこの後方支援機能を評価し、地域における包括期入院医療の充実を図るために新設されたものです。まとめ包括期充実体制加算は、許可病床数200床未満で救急医療や下り搬送の受入体制を有し、A100の病棟を持たない中小病院を対象に、在宅医療・介護保険施設の後方支援体制と実績を評価する新設の加算です。1日80点を入院から14日間算定でき、施設基準として病院の規模・病棟構成、後方支援の体制と実績、入退院支援加算1の届出が求められます。算定にあたっては、対象となる特定入院料を現に算定している患者であることが条件となります。該当する医療機関は、施設基準の詳細を確認のうえ、届出の準備を進めてください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】協力医療機関のカンファレンス頻度が大幅緩和|月1回→年3回へ

【令和8年度改定】協力医療機関のカンファレンス頻度が大幅緩和|月1回→年3回へ

Mar 31, 2026 06:20 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、協力医療機関と介護保険施設等が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。この見直しは、協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算の2つの加算に共通する施設基準の変更です。背景には、現行の頻回なカンファレンス実施が医療現場の負担となっており、届出が進まないという課題がありました。今回の改定は、実効性のある連携関係を保ちながら業務効率化を図ることを目的としています。見直しのポイントは3つあります。第一に、ICTによる情報共有を行う場合のカンファレンス頻度が、現行の年3回以上から年1回以上に緩和されます。第二に、ICTによる情報共有を行わない場合の頻度が、現行の月1回以上から原則年3回以上に緩和されます。第三に、カンファレンスを入退院支援加算1の連携機関とのカンファレンスと兼ねることが可能になります。改定の背景:頻回なカンファレンスが届出の障壁に今回の見直しの背景には、現行のカンファレンス要件が医療機関の届出を妨げているという実態があります。令和6年度診療報酬改定では、介護保険施設等の入所者の病状急変時に備えた後方支援体制を強化するため、協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算が設けられました。これらの加算では、協力医療機関と介護保険施設等が平時から情報共有を行うことが施設基準として求められています。この施設基準のうち、カンファレンスの頻度要件は、ICTを活用する場合で年3回以上、ICTを活用しない場合で月1回以上と定められていました。しかし、令和6年度改定の結果検証に係る特別調査では、カンファレンスの頻回な実施やICTの整備が困難であるという意見が寄せられ、加算の届出が伸び悩んでいることが明らかになりました。こうした現場の声を受けて、今回の改定では、実効性のある連携関係を維持しつつ業務効率化を図る観点から、カンファレンス頻度の大幅な緩和が行われます。変更点①:ICTによる情報共有ありの場合——年3回から年1回へICTを活用して情報共有を行う場合のカンファレンス頻度は、現行の年3回以上から年1回以上に緩和されます。この要件を満たすには、2つの条件を両方クリアする必要があります。1つ目は、入所者の診療情報と病状急変時の対応方針を、あらかじめ患者の同意を得たうえで介護保険施設等から協力医療機関に提供し、協力医療機関の保険医がICTを活用して常時確認可能な体制を有していることです。2つ目は、介護保険施設等と協力医療機関が、入所者の病状急変時の対応方針等を共有するためのカンファレンスを年1回以上実施することです。現行では、ICTによる常時確認体制を整備したうえで年3回以上のカンファレンスが必要でした。改定後は、ICTを通じて日常的に情報を共有できている場合、対面等でのカンファレンスは年1回で足りることになります。変更点②:ICTによる情報共有なしの場合——月1回から原則年3回へICTを活用しない場合のカンファレンス頻度は、現行の月1回以上から原則年3回以上に大幅に緩和されます。改定後の要件では、介護保険施設等と協力医療機関が、入所者の病状急変時の対応方針等を共有するためのカンファレンスを年3回以上実施することが求められます。さらに、一定の実績がある場合はカンファレンスの頻度がさらに軽減されます。具体的には、協力対象施設入所者入院加算では当該施設から年2件以上の入院を受け入れた場合、介護保険施設等連携往診加算では年2件以上の往診を行った場合に、カンファレンスは年1回以上で足りることとされます。この実績要件による軽減が認められる場合には、加算ごとに求められる情報共有の条件が異なります。協力対象施設入所者入院加算では、入退院に際して施設職員と入所者の急変時の対応方針および入院依頼時の連絡方法等について適切な情報共有を行うことが条件です。介護保険施設等連携往診加算では、往診に際して施設職員と入所者の急変時の対応方針および往診依頼時の連絡方法等について適切な情報共有を行うことが条件です。変更点③:カンファレンスの実施方法の柔軟化カンファレンスの実施方法についても、柔軟な取扱いが新たに規定されます。ビデオ通話による実施は、現行と同様に引き続き認められます。この点は従来から変更はありません。入退院支援加算1の連携機関とのカンファレンスとの兼用は、今回新設される規定です。協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算のいずれについても、カンファレンスが入退院支援加算1における連携機関とのカンファレンスを兼ねることが認められます。すでに入退院支援加算1の届出をしている医療機関にとっては、既存のカンファレンスと統合することで、業務負担をさらに軽減できます。対象となる2つの加算の整理今回の見直しは、以下の2つの加算の施設基準に共通して適用されます。協力対象施設入所者入院加算は、介護保険施設等の入所者が病状急変で入院が必要となった際、協力医療機関が入院を受け入れた場合に入院初日に算定する加算です。往診が行われた場合は600点、それ以外の場合は200点が算定されます。介護保険施設等連携往診加算は、介護保険施設等の入所者が病状急変した際、協力医療機関の医師が往診を行った場合に算定する加算です。200点が算定されます。いずれの加算も、対象となる医療機関は在宅療養支援病院、在宅療養支援診療所、在宅療養後方支援病院、および地域包括ケア病棟入院料の届出を行っている病棟・病室を有する病院です。まとめ令和8年度診療報酬改定により、協力医療機関と介護保険施設等が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。ICTによる情報共有を行う場合は年3回以上から年1回以上に、ICTによる情報共有を行わない場合は月1回以上から原則年3回以上に変更されます。加えて、入退院支援加算1のカンファレンスとの兼用も認められ、業務効率化が図られます。協力対象施設入所者入院加算や介護保険施設等連携往診加算の届出を検討している医療機関にとっては、施設基準のハードルが下がる重要な改定です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】入院医療の評価を総まとめ|全21項目の改定ポイントを一覧解説

【令和8年度改定】入院医療の評価を総まとめ|全21項目の改定ポイントを一覧解説

Mar 30, 2026 05:30 岡大徳

令和8年度診療報酬改定の個別改定項目「Ⅱ-1 患者の状態及び必要と考えられる医療機能に応じた入院医療の評価」では、2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携を推進するため、入院医療に関する合計21の項目が見直されます。この記事では、「Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備」の18項目と「Ⅱ-1-2 人口の少ない地域の実情を踏まえた評価」の3項目について、全体像をまとめます。21項目に共通するのは、病院の機能・実績と地域の実情に応じた評価の強化です。Ⅱ-1-1の18項目では、急性期入院医療の入院基本料新設、高度急性期の区分簡素化と実績要件の導入、地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設における患者状態の適切な反映、DPC/PDPSの精緻化などが実施されます。Ⅱ-1-2の3項目では、医療資源の少ない地域の対象拡大、外来・在宅診療を支援する病院への新加算、歯科巡回診療の新評価が導入されます。Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備(18項目)Ⅱ-1-1では、入院医療の評価体系が大幅に見直されます。18項目は、急性期入院医療(①〜④)、高度急性期入院医療(⑤〜⑧)、地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設(⑨〜⑫)、看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPS(⑬〜⑮)、短期滞在手術・地域加算・名称変更(⑯〜⑱)の5グループに分かれます。①〜④ 急性期入院医療の見直し急性期入院医療では、救急搬送件数や手術件数の実績を施設基準に組み込んだ評価の強化が行われます。①急性期病院一般入院基本料等がA・Bの2区分で新設され、②重症度、医療・看護必要度にはA/C項目の追加と救急患者応需係数が導入されます。③急性期総合体制加算は総合入院体制加算と急性期充実体制加算の統合により5区分に再編され、④特定機能病院入院基本料はA・B・Cの3区分に分かれます。⑤〜⑧ 高度急性期入院医療の見直し高度急性期入院医療では、ICU・HCU・SCUの3つの管理料に実績要件が新設され、ICUと救命救急入院料では区分が簡素化されます。⑤特定集中治療室管理料は6区分から3区分に簡素化され、実績要件が新設されます。⑥ハイケアユニット入院医療管理料は実績要件の新設と点数の引き上げが実施されます。⑦救命救急入院料は4区分から2区分に統合されます。⑧脳卒中ケアユニット入院医療管理料には超急性期治療に関する実績要件が追加されます。⑨〜⑫ 地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設の見直し地域包括医療病棟から障害者施設等入院基本料まで、患者の状態と医療資源投入量をより適切に反映させる見直しが行われます。⑨地域包括医療病棟は手術・緊急入院の有無で3区分に再編され、⑩回復期リハビリテーション病棟には強化体制加算の新設や実績指数の基準新設など9つの変更が実施されます。⑪療養病棟は医療区分2・3の内容が見直され、⑫障害者施設等では廃用症候群の評価が療養病棟に準じた体系に変更されます。⑬〜⑮ 看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSの見直し看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払い制度の精緻化が実施されます。⑬障害者施設等入院基本料の看護補助加算は算定可能期間が入院31日目以降に拡大されます。⑭除外薬剤には生物学的製剤とJAK阻害薬が全入院料共通で追加されます。⑮DPC/PDPSでは標準病院群の細分化や機能評価係数Ⅱの算出方法の変更などが行われます。⑯〜⑱ 短期滞在手術・地域加算・名称変更手術の外来移行促進、地域手当の再編、加算名称の明確化が実施されます。⑯短期滞在手術等基本料は外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設が行われます。⑰地域加算は級地区分が7段階から5段階に再編されます。⑱看護補助体制充実加算は「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称されます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】入院医療の全18項目を総整理|Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備を完全網羅Ⅱ-1-2 人口の少ない地域の実情を踏まえた評価(3項目)Ⅱ-1-2では、人口規模が小さい二次医療圏における診療所数の減少や医師の高齢化を踏まえ、3つの評価が見直し・新設されます。医療資源の少ない地域の対象拡大、外来・在宅診療を支援する病院への新加算の新設、歯科巡回診療の新評価が主な内容です。① 医療資源の少ない地域の対象地域の見直し対象地域は、令和5年医療施設静態調査等の最新データに基づき37医療圏から39医療圏へ拡大されます。32医療圏が引き続き該当し、7医療圏が新たに追加され、5医療圏が除外されます。除外された医療圏で既に届出を行っている医療機関に対しては、経過措置が従来の2年間から約6年間へ延長されます。② 医療提供機能連携確保加算の新設地域の外来・在宅診療を支援しながら緊急入院の受入体制を確保する医療機関を評価する「医療提供機能連携確保加算」が新設されました。入院初日に算定する600点の加算と、情報通信機器を用いた医学管理を行った場合に月1回算定できる50点の上乗せ加算で構成されます。対象地域は、人口20万人未満かつ人口密度200人/km²未満の二次医療圏および離島等の地域です。③ 歯科巡回診療の新評価歯科医療が十分に提供されていない地域での巡回診療に対して、2つの評価が新設されました。第一に、初診料・再診料に加算できる「地域歯科医療加算」100点が新設されます。第二に、巡回診療時の処置・手術・歯冠修復及び欠損補綴に対する所定点数の30%加算が新設されます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】人口の少ない地域の実情を踏まえた評価|3つの改定項目を総まとめまとめ令和8年度改定の「Ⅱ-1 患者の状態及び必要と考えられる医療機能に応じた入院医療の評価」では、合計21項目が見直されます。Ⅱ-1-1の18項目では、急性期入院医療の入院基本料新設と加算統合、高度急性期の区分簡素化と実績要件導入、地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設における患者状態の適切な反映、DPC/PDPSの精緻化、短期滞在手術の見直しと地域加算の再編が実施されます。Ⅱ-1-2の3項目では、医療資源の少ない地域の対象が39医療圏へ拡大され、医療提供機能連携確保加算(入院初日600点・月50点)が新設され、歯科巡回診療に地域歯科医療加算100点と処置等の30%加算が導入されます。各医療機関は、自院が該当する項目を特定し、届出や体制整備の準備を早期に進めてください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】人口の少ない地域の実情を踏まえた評価|3つの改定項目を総まとめ

【令和8年度改定】人口の少ない地域の実情を踏まえた評価|3つの改定項目を総まとめ

Mar 29, 2026 06:07 岡大徳

人口規模が小さい二次医療圏では、2012年から2022年にかけて診療所数が減少傾向にあり、従事する医師の高齢化も進んでいます。こうした状況を踏まえ、令和8年度診療報酬改定では、人口の少ない地域の実情に配慮した3つの評価の見直し・新設が行われました。3つの改定項目の概要は、以下のとおりです。第一に、医療資源の少ない地域の対象地域が37医療圏から39医療圏へ拡大され、経過措置も約6年間に延長されます。第二に、地域の外来・在宅診療を支援しながら緊急入院の受入体制を確保する医療機関を評価する「医療提供機能連携確保加算」(入院初日600点・月50点)が新設されます。第三に、歯科巡回診療に対する「地域歯科医療加算」100点と処置等の30%加算が新設されます。① 医療資源の少ない地域の対象地域の見直し医療資源の少ない地域の対象地域は、令和5年医療施設静態調査等の最新データに基づき見直されます。対象地域は令和6年度改定時の37医療圏から39医療圏へ拡大されます。今回の見直しでは、32医療圏が引き続き該当し、7医療圏が新たに追加され、5医療圏が除外されます。新たに追加されるのは、北海道富良野・紋別、岩手県二戸、埼玉県秩父、三重県東紀州、島根県大田、岡山県真庭の7医療圏です。除外されるのは、北海道南檜山、岩手県宮古、長野県木曽・大北、滋賀県湖北の5医療圏です。対象地域から除外された医療圏で、すでに届出を行っている医療機関に対しては、経過措置が従来の2年間から約6年間へ延長されます。この延長は、医療資源の少ない地域に配慮した施設基準等による届出を行っている医療機関の運営の安定性を担保する目的で実施されます。▶ 詳細はこちら:【令和8年度改定】医療資源の少ない地域が37→39医療圏へ拡大|新規7圏・除外5圏の全容② 人口の少ない地域で医療を提供する機能を連携して確保する評価の新設人口の少ない地域における外来・在宅医療の提供体制の維持が困難になっている課題に対応するため、「医療提供機能連携確保加算」が新設されました。この加算は、地域の外来・在宅診療を支援しながら緊急入院の受入体制を確保する医療機関を評価するものです。医療提供機能連携確保加算は、入院初日に算定する600点の加算と、情報通信機器を用いた医学管理を行った場合に月1回算定できる50点の上乗せ加算で構成されます。対象地域は、人口20万人未満かつ人口密度200人/km²未満の二次医療圏および離島等の地域です。施設基準では、病棟要件に加えて、外来・在宅診療支援の実績要件と緊急入院の受入実績要件の3つを満たす必要があります。外来・在宅診療支援の実績要件では、常勤医師の派遣、代替医師の臨時派遣、巡回診療、情報通信機器を用いた診療の4項目のうち2つ以上を同一の二次医療圏内で満たすことが求められます。▶ 詳細はこちら:【令和8年度改定】医療提供機能連携確保加算(600点・50点)の新設を徹底解説③ 歯科巡回診療に係る適切な推進歯科医療が十分に提供されていない地域では、歯科巡回診療車を用いた巡回診療が行われています。これまで巡回診療に対する診療報酬上の評価はありませんでしたが、令和8年度改定で2つの評価が新設されました。第一の評価は、初診料・再診料に加算できる「地域歯科医療加算」100点です。この加算は、歯科巡回診療車の中で歯科診療を実施した場合に算定できます。算定にあたっては、保険医療機関が自治体等と連携し、巡回診療実施計画を提出する必要があります。第二の評価は、巡回診療時の処置・手術・歯冠修復及び欠損補綴に対する所定点数の30%加算です。地域歯科医療加算を算定した患者に対して巡回診療時に処置等を行った場合に算定できます。ただし、処置の通則第5号に掲げる加算との併算定はできません。▶ 詳細はこちら:【令和8年度改定】歯科巡回診療の新評価「地域歯科医療加算」100点を新設まとめ令和8年度診療報酬改定では、人口の少ない地域の実情を踏まえた3つの評価が見直し・新設されました。医療資源の少ない地域の対象地域は37医療圏から39医療圏へ拡大され、経過措置も約6年間に延長されます。医療提供機能連携確保加算(入院初日600点・月50点)は、地域の外来・在宅診療を支援しながら緊急入院を受け入れる医療機関を新たに評価します。地域歯科医療加算100点と処置等の30%加算は、自治体と連携した歯科巡回診療を推進します。該当する地域の医療機関は、対象地域の確認と届出の検討を進めてください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】歯科巡回診療の新評価「地域歯科医療加算」100点を新設

【令和8年度改定】歯科巡回診療の新評価「地域歯科医療加算」100点を新設

Mar 28, 2026 05:13 岡大徳

歯科医療が十分に提供されていない地域では、歯科巡回診療車を用いた巡回診療が行われています。しかし、これまで巡回診療に対する診療報酬上の評価はありませんでした。令和8年度診療報酬改定では、自治体と連携した歯科巡回診療を適切に推進するため、新たな評価が設けられました。今回の改定では、歯科巡回診療に関して2つの評価が新設されました。第一に、初診料・再診料に「地域歯科医療加算」100点が新設されました。第二に、巡回診療時の処置・手術・歯冠修復及び欠損補綴に対して、所定点数の30%に相当する加算が新設されました。本記事では、これら2つの新設評価について、算定要件と留意事項を解説します。地域歯科医療加算100点の新設地域歯科医療加算は、歯科巡回診療車を用いた巡回診療を行った場合に、初診料・再診料に100点を加算できる新たな評価です。この加算の対象となるのは、巡回診療によらなければ歯科医療の確保が困難な地域、または専門歯科医療機関が身近にない地域に居住する患者です。対象となる患者に対して、歯科ユニット等を搭載した歯科巡回診療車の中で歯科診療を実施した場合に算定できます。算定にあたっては、保険医療機関が自治体等と連携し、巡回診療実施計画を提出する必要があります。この「自治体等との連携」が、本加算の重要な要件です。自治体連携の3つの要件自治体等との連携は、次の3つのいずれかに該当する必要があります。第一の要件は、自治体等が設置している保険医療機関が歯科巡回診療車を所有していることです(イに該当)。自治体立の医療機関が巡回診療車を保有しているケースが、この要件にあたります。第二の要件は、都道府県の定める医療計画等の自治体の計画に基づく巡回診療であることです(ロに該当)。都道府県が医療計画の中で位置づけた巡回診療が、この要件にあたります。第三の要件は、上記イまたはロに準ずるものです(ハに該当)。イ・ロには直接該当しないものの、実質的に自治体と連携した巡回診療と認められるケースが、この要件にあたります。これら3つの要件のうち、いずれに該当するかを診療録と診療報酬明細書(レセプト)の摘要欄に記載する必要があります。巡回診療時の処置等に対する30%加算の新設地域歯科医療加算を算定した患者に対して巡回診療時に処置等を行った場合、所定点数の30%に相当する点数が加算されます。この30%加算の対象となるのは、処置、手術、歯冠修復及び欠損補綴の各通則です。いずれも、地域歯科医療加算を算定した患者に対して巡回診療時に実施した場合に算定できます。ただし、処置の通則第5号に掲げる加算を算定する場合は、この30%加算は算定できません。両者は併算定ができない点に注意が必要です。まとめ令和8年度診療報酬改定では、歯科巡回診療に対する2つの評価が新設されました。初診料・再診料への「地域歯科医療加算」100点と、処置・手術・補綴に対する所定点数の30%加算です。いずれも自治体等との連携が前提であり、巡回診療実施計画の提出やレセプト摘要欄への連携区分の記載が求められます。歯科医療が十分に提供されていない地域での歯科診療を推進するうえで、今回の改定は重要な一歩といえます。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】医療提供機能連携確保加算(600点・50点)の新設を徹底解説

【令和8年度改定】医療提供機能連携確保加算(600点・50点)の新設を徹底解説

Mar 27, 2026 05:54 岡大徳

人口の少ない地域では、診療所の減少と医師の高齢化が進み、外来・在宅医療の提供体制の維持が困難になっています。こうした課題に対応するため、令和8年度診療報酬改定では、地域の外来・在宅診療を支援しながら緊急入院の受入体制を確保する医療機関を評価する「医療提供機能連携確保加算」が新設されました。医療提供機能連携確保加算は、入院初日に算定する600点の加算と、同加算の施設基準を満たす医療機関が入院患者に情報通信機器を用いた医学管理を行った場合に月1回算定できる50点の上乗せ加算で構成されます。この加算の対象地域は、人口20万人未満かつ人口密度200人/km²未満の二次医療圏および離島等の地域です。施設基準では、医師派遣や巡回診療などの外来・在宅診療支援の実績と、緊急入院患者の受入実績の両方が求められます。本稿では、対象地域、施設基準、算定要件の3つのポイントから、この新加算の全体像を解説します。新設の背景:人口の少ない地域で深刻化する医療提供体制の課題医療提供機能連携確保加算が新設された背景には、人口の少ない地域における医療提供体制の危機があります。ここでは、外来医療の現状と、それを支える連携の仕組みについて説明します。人口規模が小さい二次医療圏では、2012年から2022年にかけて診療所数が減少傾向にあります。従事する医師の高齢化も進んでおり、地域の外来診療を維持することが難しくなっています。実際に、ヒアリング調査では「隣接自治体の診療所で診療できる医師がいなくなり、近隣病院が新たに医師派遣を担うことになった」「派遣元の病院にとって派遣先が増え、派遣回数を減らしたいとの要望があった」といった切実な声が寄せられています。こうした地域では、へき地医療拠点病院や近隣の病院が中心となり、医師派遣、代診医派遣、巡回診療の「主要3事業」と情報通信技術を活用した遠隔医療を組み合わせて外来医療を支えています。この支援体制を診療報酬上で評価し、持続可能なものとするために、医療提供機能連携確保加算が創設されました。加算の概要:入院初日600点と情報通信機器活用の月50点医療提供機能連携確保加算は、入院医療に関する2つの点数で構成されます。1つ目が入院初日の加算、2つ目が1つ目の施設基準を満たす医療機関がさらに情報通信機器を活用した場合の上乗せ加算です。1つ目は、入院初日に算定する600点の加算です。この加算は、施設基準を満たす医療機関に入院している患者について、入院初日に限り所定点数に加算します。対象となる患者は、入院基本料(特別入院基本料等を除く)または特定入院料のうち、医療提供機能連携確保加算を算定できるものを現に算定している患者です。2つ目は、上記600点の施設基準を満たす医療機関が、入院患者に対して情報通信機器を用いた医学管理を行った場合に、月1回に限り50点をさらに加算するものです。具体的には、医学管理等(特掲診療料第1部第1節)に掲げる医学管理を情報通信機器を用いて実施した場合に算定できます。対象地域:人口20万人未満・人口密度200人/km²未満の二次医療圏と離島等医療提供機能連携確保加算の対象地域は、人口と人口密度の2つの基準で定められています。具体的には、人口20万人未満かつ人口密度200人/km²未満の二次医療圏および離島等の地域が対象です。対象となる二次医療圏は、北海道から沖縄県まで全国に広がっています。北海道では南檜山、北渡島檜山、後志、南空知など多数の医療圏が該当します。東北では青森県の西北五地域・上十三地域・下北地域、岩手県の胆江・両磐・気仙・釜石・宮古・久慈・二戸などが含まれます。関東では埼玉県秩父、東京都島しょが該当し、中部では新潟県の魚沼・佐渡、長野県の上伊那・飯伊・木曽・大北・北信などが対象です。九州・沖縄では、長崎県の五島・上五島・壱岐・対馬、鹿児島県の熊毛・奄美、沖縄県の北部・八重山など、離島を多く含む地域が含まれています。これらの二次医療圏に加えて、離島振興法に基づく離島振興対策実施地域、奄美群島振興開発特別措置法に規定する奄美群島の地域、小笠原諸島振興開発特別措置法に規定する小笠原諸島の地域、沖縄振興特別措置法に規定する離島の地域も対象に含まれます。施設基準:届出に必要な3つの要件医療提供機能連携確保加算の届出には、病棟要件、外来・在宅診療支援の実績要件、緊急入院の受入実績要件の3つを満たす必要があります。病棟要件施設基準の第1の要件は、対象となる病棟の届出です。一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、地域包括医療病棟入院料、または地域包括ケア病棟入院料に係る届出を行っている病棟を有することが求められます。外来・在宅診療支援の実績要件第2の要件は、対象地域における外来・在宅診療体制の確保に係る実績です。以下の4つの項目のうち、2つ以上を同一の二次医療圏内で満たす必要があります。ア 常勤医師の派遣による診療の実績として、対象地域に所在する他の医療機関に常勤医師を派遣して診療を実施した日数の合計が、直近1年間に40日以上であること。イ 代替医師の臨時派遣の実績として、対象地域に所在する他の医療機関に対し、医師の休暇時等における代替医師を臨時に派遣して診療を実施した日数の合計が、直近1年間に4日以上であること。ウ 巡回診療の実績として、対象地域において巡回診療を実施した日数の合計が、直近1年間に20日以上であること。エ 情報通信機器を用いた診療の実績として、対象地域に居住する患者に対して情報通信機器を用いた診療を実施した日数の合計が、直近1年間に40日以上であること。緊急入院の受入実績要件第3の要件は、緊急入院患者の受入実績です。上記のア・イに定める他の医療機関から紹介を受けた患者、またはウ・エによる診療を受けた日から3か月以内の患者であって、病状の急変等により緊急で入院が必要となった者の受入れを、当該年度において3件以上実施していることが求められます。さらに、「救急医療対策事業実施要綱」に規定する第二次救急医療機関または第三次救急医療機関であることも必要です。離島加算の引き上げ:18点から25点へ医療提供機能連携確保加算の新設に加えて、離島における入院医療の応需体制をさらに推進する観点から、離島加算の評価も引き上げられました。離島加算は、従来の18点から25点に引き上げられます。この引き上げにより、離島で入院医療を提供する医療機関の経営基盤の安定化が図られ、離島における入院医療の継続的な提供が支援されます。まとめ令和8年度診療報酬改定で新設された医療提供機能連携確保加算は、人口の少ない地域の外来・在宅医療を支援する病院の入院医療を評価する加算です。入院初日600点の加算と、同加算の施設基準を満たす医療機関が入院患者に情報通信機器を用いた医学管理を行った場合の月50点の上乗せ加算で構成されます。対象地域は、人口20万人未満かつ人口密度200人/km²未満の二次医療圏および離島等です。施設基準では、病棟要件に加えて、医師派遣・巡回診療等の外来・在宅診療支援実績と、緊急入院の受入実績が求められます。あわせて、離島加算も18点から25点に引き上げられました。該当する医療機関は、自院の支援実績を確認のうえ、届出の検討を進めてください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】医療資源の少ない地域が37→39医療圏へ拡大|新規7圏・除外5圏の全容

【令和8年度改定】医療資源の少ない地域が37→39医療圏へ拡大|新規7圏・除外5圏の全容

Mar 26, 2026 05:54 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、「医療資源の少ない地域」の対象地域が見直されます。この見直しは、令和5年医療施設静態調査等の最新データに基づき、医療資源の少ない地域に配慮した評価を適切に行う目的で実施されるものです。対象地域の変更は、施設基準の緩和措置を受けられるかどうかに直結するため、該当地域の医療機関は確認が必要です。今回の見直しにより、対象地域は令和6年度改定時の37医療圏から39医療圏へ拡大されます。具体的には、北海道富良野や埼玉県秩父など7医療圏が新たに追加される一方、北海道南檜山や長野県木曽など5医療圏が除外されます。対象地域から除外された医療圏で、すでに届出を行っている医療機関に対しては、経過措置が従来の2年間から約6年間へ延長されます。見直しの背景と選定基準今回の見直しの背景には、人口減少地域における医療提供体制の変化があります。人口規模が小さい二次医療圏では、2012年から2022年にかけて診療所数が減少傾向にあり、従事する医師の高齢化も進んでいます。こうした状況を最新の統計で正確に把握し、対象地域を適切に設定し直す必要が生じました。「医療資源の少ない地域」の選定には、2つの基準が用いられます。1つ目は、医療従事者の確保が困難な地域であることです。具体的には、「人口当たり医師数が下位1/2」かつ「人口当たり看護師数が下位1/2」の要件を満たす必要があります。2つ目は、医療機関が少ない地域であることです。こちらは、「病院密度が下位15%」または「病床密度が下位15%」のいずれかを満たす必要があります。この2つの基準を両方満たす二次医療圏が、対象地域として指定されます。これらの基準に加え、離島振興法等の特別法で指定された離島地域も対象に含まれます。具体的には、離島振興対策実施地域、奄美群島、小笠原諸島、沖縄の離島が該当します。対象地域の変更内容:新規追加7医療圏と除外5医療圏令和8年度改定では、令和6年度の37医療圏のうち32医療圏が引き続き該当し、7医療圏が新たに追加され、5医療圏が除外されます。その結果、対象地域は合計39医療圏となります。新たに追加される7医療圏は、以下のとおりです。北海道からは、富良野(富良野市、上富良野町、中富良野町、南富良野町、占冠村)と紋別(紋別市、佐呂間町、遠軽町、湧別町、滝上町、興部町、西興部村、雄武町)の2圏が追加されます。東北からは、岩手県二戸(二戸市、軽米町、九戸村、一戸町)が追加されます。関東からは、埼玉県秩父(秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町)が追加されます。中部・近畿からは、三重県の東紀州(尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町)が追加されます。中国からは、島根県大田(大田市、川本町、美郷町、邑南町)と岡山県真庭(真庭市、新庄村)の2圏が追加されます。一方、除外される5医療圏は、以下のとおりです。北海道南檜山(江差町、上ノ国町、厚沢部町、乙部町、奥尻町)、岩手県宮古(宮古市、山田町、岩泉町、田野畑村)、長野県木曽(木曽郡)、長野県大北(大町市、北安曇野郡)、滋賀県湖北(長浜市、米原市)の5圏です。これらの地域は、直近の統計で選定基準を満たさなくなったため除外されます。対象地域に指定されることで受けられる施設基準の緩和医療資源の少ない地域に指定された医療機関は、通常とは異なる緩和された施設基準で届出を行うことができます。この仕組みは、医療従事者の確保が困難な地域でも必要な医療を提供できるように設けられたものです。緩和の内容は、大きく2つに分かれます。1つ目は、施設基準における人員配置要件の緩和です。たとえば、入退院支援加算では、常勤の看護師・社会福祉士に代えて、非常勤の複数人配置でも要件を満たすことができます。2つ目は、病棟機能の混合を認める措置です。医療機関が少なく機能分化が困難な地域では、1つの病棟で複数の機能を担うことが認められています。経過措置の延長:除外地域の医療機関への配慮対象地域から除外された医療機関に対しては、経過措置が設けられます。従来、この経過措置の期間は2年間でしたが、今回の改定では大幅に延長されます。延長の目的は、医療資源の少ない地域に配慮した施設基準等による届出を行っている医療機関の運営の安定性を担保することです。経過措置の具体的な内容は、改定の時期に応じて2つに分かれます。1つ目は、令和6年3月31日時点で、令和6年度改定前の対象地域に存在し、医療資源の少ない地域の評価に係る届出を行っていた医療機関です。この医療機関は、令和12年5月31日まで従前の届出が有効となります。2つ目は、令和8年3月31日時点で、令和8年度改定前の対象地域に存在し、同様の届出を行っていた医療機関です。この医療機関は、令和14年5月31日まで従前の届出が有効となります。いずれも、従来の2年間から約6年間へと大幅に延長されたことになります。まとめ令和8年度診療報酬改定では、医療資源の少ない地域の対象地域が37医療圏から39医療圏へ拡大されます。北海道富良野・紋別、埼玉県秩父など7医療圏が新たに追加される一方、北海道南檜山、長野県木曽・大北など5医療圏が除外されます。除外地域で既に届出を行っている医療機関に対しては、運営の安定性を担保するため、経過措置が従来の2年間から約6年間に延長されます。該当する地域の医療機関は、自院が対象地域に含まれるかを確認し、届出の見直しを検討してください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】入院医療の全18項目を総整理|Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備を完全網羅

【令和8年度改定】入院医療の全18項目を総整理|Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備を完全網羅

Mar 25, 2026 06:32 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携を推進するため、入院医療の評価体系が大幅に見直されます。個別改定項目「Ⅱ-1-1 患者のニーズ、病院の機能・特性、地域医療構想を踏まえた、医療提供体制の整備」には18の項目が含まれます。この記事では、18項目の全体像を5つのグループに分けて解説します。18項目に共通するのは、病院の機能と実績に応じた評価の強化です。急性期入院医療では、救急搬送件数や手術件数の実績が入院基本料や管理料の施設基準に組み込まれます。高度急性期の管理料は区分が簡素化され、実績要件が新設されます。地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設の各病棟では、患者の状態と医療資源投入量をより適切に反映する評価に改められます。看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSでは、看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払いの精緻化が行われます。短期滞在手術・地域加算・看護補助者の名称変更では、手術の外来移行促進や地域手当の再編が実施されます。①〜④ 急性期入院医療の4つの見直し急性期入院医療では、入院基本料の新設、看護必要度の見直し、加算の統合、特定機能病院の区分再編の4つが実施されます。いずれも、病院の機能に着目した評価を強化する内容です。① 急性期病院一般入院基本料等の新設では、救急搬送件数や全身麻酔手術件数の実績を施設基準に組み込んだ新たな入院基本料がA・Bの2区分で新設されます。急性期病院Aは1日につき1,930点(7対1、救急搬送年間2,000件以上かつ全身麻酔手術年間1,200件以上)、急性期病院Bは1日につき1,643点(10対1、4つの選択肢から1つを充足)です。② 重症度、医療・看護必要度の見直しでは、A/C項目の対象治療等の追加、救急患者応需係数の新設、B項目測定の柔軟化の3点が改定されます。救急患者応需係数は、病床あたり年間救急搬送受入件数に0.005を乗じた数(上限10%)を基準該当割合に加算する仕組みです。③ 急性期総合体制加算の新設では、総合入院体制加算と急性期充実体制加算が統合され、5区分に再編されます。加算1は14日間合計5,500点で、最も高い総合性と集積性が求められます。加算5は人口20万人未満の地域への配慮を目的とした新設区分です。④ 特定機能病院入院基本料の見直しでは、全88病院に適用されていた一律の評価がA・B・Cの3区分に再編されます。7対1の点数はAが2,146点、Bが2,136点、Cが2,016点です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】急性期入院医療の4つの見直し|入院基本料・必要度・加算・特定機能病院を総整理⑤〜⑧ 高度急性期入院医療(ICU・HCU・救命救急・SCU)の見直し高度急性期入院医療では、4つの管理料に共通して「実績に応じた評価」が導入されます。区分の簡素化と実績要件の新設が主な改定内容です。⑤ 特定集中治療室管理料の見直しでは、広範囲熱傷の区分統合により6区分から3区分に簡素化されます。管理料1には救急搬送件数年間1,000件以上、全身麻酔手術件数年間1,000件以上、小児関連病床5割以上の病院では全身麻酔手術年間500件以上、のいずれかを満たす実績要件が新設されます。広範囲熱傷への対応は「広範囲熱傷管理加算」(200点)として独立します。重症度、医療・看護必要度には「蘇生術の施行」等3項目が追加され、SOFAスコアの患者割合要件は1割から2割に引き上げられます。⑥ ハイケアユニット入院医療管理料の見直しでは、実績要件の新設、重症度・医療看護必要度の見直し、点数引き上げの3つが実施されます。HCU管理料1は6,889点から7,202点に、管理料2は4,250点から4,501点にそれぞれ引き上げられます。実績要件を満たせない既存届出治療室には、注5による救済措置(4,401点)が新設されました。⑦ 救命救急入院料の見直しでは、4区分から2区分に統合されます。広範囲熱傷の区分(入院料3・4)は廃止され、「広範囲熱傷管理加算」に移行します。番号体系も再編され、現行の入院料2(2対1看護)が新しい「入院料1」に、現行の入院料1(4対1看護)が新しい「入院料2」になります。⑧ 脳卒中ケアユニット入院医療管理料の見直しでは、超急性期治療に関する実績要件が新設されます。「超急性期脳卒中加算」と「経皮的脳血栓回収術」の合計が年間20回以上であることが施設基準に追加されます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】ICU・HCU・救命救急・SCUはこう変わる|区分統合・実績要件・点数を一覧解説⑨〜⑫ 地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設の見直し地域包括医療病棟、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟、障害者施設等入院基本料の4項目では、患者の状態と医療資源投入量をより適切に反映させる見直しが行われます。⑨ 地域包括医療病棟の見直しでは、入院料が手術・緊急入院の有無で3区分(イ・ロ・ハ)に再編されます。入院料1(急性期病棟を併設しない医療機関向け)と入院料2に分かれ、最高点は入院料1・イの3,367点です。85歳以上の患者割合に応じた平均在院日数の緩和も導入されます。⑩ 回復期リハビリテーション病棟入院料等の見直しでは、9つの変更が行われます。入院料1を対象とした「回復期リハビリテーション強化体制加算」(80点/日)の新設、入院料2・4への実績指数32以上の基準新設、全日のリハビリテーション提供体制の基本要件化が主な内容です。全入院料で点数が引き上げられ、入院料1は2,229点から2,346点になります。⑪ 療養病棟入院基本料の見直しでは、医療区分2・3の内容が見直されます。感染症処置と他の処置の併施時に医療区分3として評価されるほか、末期呼吸器疾患・末期心不全・末期腎不全の3疾患が非がん緩和ケアとして医療区分2に追加されます。入院料2の医療区分2・3患者割合は5割から6割に引き上げられます。⑫ 障害者施設等入院基本料等の見直しでは、廃用症候群の患者の評価が療養病棟に準じた体系に変更されます。ただし、廃用症候群の発症前から重度の肢体不自由児(者)に該当していた患者は対象外です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】入院医療の見直し4項目を総まとめ|地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設⑬〜⑮ 看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSの見直し看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払い制度の精緻化を目的とした3つの見直しが行われます。⑬ 障害者施設等入院基本料における看護補助者に係る加算の見直しでは、看護補助加算と看護補助体制充実加算の算定可能期間が入院31日目以降に拡大されます。看護補助加算には「ハ イ及びロ以外」(50点)が追加され、看護補助体制充実加算にも入院31日目以降の新区分(加算1:60点、加算2:55点、加算3:51点)が設けられます。⑭ 入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲の見直しでは、生物学的製剤とJAK阻害薬が全入院料共通の除外薬剤に追加されます。回復期リハビリテーション病棟入院料等には抗悪性腫瘍剤・医療用麻薬・腎性貧血治療薬が追加されるほか、複数の別表が一つに統合されます。⑮ DPC/PDPSの見直しでは、5つのポイントが改定されます。DPC標準病院群が「標準病院群1」と「標準病院群2」に細分化されること、機能評価係数Ⅱの複雑性係数の算出方法が変更されること、地域医療係数に4疾患領域の評価が導入されること、入院期間Ⅱが変動係数の低い分類で中央値に移行すること、再転棟時の期間制限が撤廃されることが主な内容です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】入院医療の評価見直し3項目|看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSを解説⑯〜⑱ 短期滞在手術・地域加算・看護補助者の名称変更入院医療の提供体制に関する3つの見直しが行われます。手術の外来移行促進、地域手当の再編、加算名称の明確化が目的です。⑯ 短期滞在手術等基本料の見直しでは、4つのポイントで包括的に改定されます。基本料1の「ロ イ以外の場合」がほぼ半額に引き下げられること、基本料3の対象手術が追加されること、DPC対象病院での基本料3算定に統一されること、外来実施率が高い手術の点数差縮小と「入院手術対応加算」の新設が行われます。⑰ 地域加算の見直しでは、令和6年の人事院勧告に伴い、級地区分が7段階から5段階に再編されます。点数体系は18点・14点・11点・7点・4点の5段階に整理されます。点数が著しく変動する地域には令和9年5月31日までの経過措置が設けられます。⑱ 看護補助者に係る加算の名称の見直しでは、療養病棟入院基本料等4つの入院料の「看護補助体制充実加算」が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称されます。直接患者ケアの評価内容を名称に反映させるための変更です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】入院医療の提供体制整備|短期滞在手術・地域加算・看護補助者の3項目を解説まとめ令和8年度改定の「Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備」では、入院医療に関する18項目が見直されます。急性期入院医療(①〜④)では、救急搬送件数・手術件数の実績を施設基準に組み込んだ入院基本料の新設と、加算の統合・区分再編が行われます。高度急性期入院医療(⑤〜⑧)では、ICU・HCU・SCUの3つの管理料に実績要件が新設され、ICUと救命救急入院料では区分が簡素化されます。地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設(⑨〜⑫)では、患者の状態と医療資源投入量をより適切に反映する評価に改められます。看護補助加算・除外薬剤・DPC(⑬〜⑮)では、看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払いの精緻化が実施されます。短期滞在手術・地域加算・看護補助者の名称(⑯〜⑱)では、手術の外来移行促進と地域手当の再編が行われます。各医療機関は、自院が該当する項目を特定し、届出や体制整備の準備を早期に進めることが重要です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】入院医療の提供体制整備|短期滞在手術・地域加算・看護補助者の3項目を解説

【令和8年度改定】入院医療の提供体制整備|短期滞在手術・地域加算・看護補助者の3項目を解説

Mar 24, 2026 05:56 岡大徳

令和8年度診療報酬改定の個別改定項目「Ⅱ-1-1 患者のニーズ、病院の機能・特性、地域医療構想を踏まえた、医療提供体制の整備」では、入院医療の評価体系に関する複数の見直しが行われます。本稿では、このうち⑯短期滞在手術等基本料の見直し、⑰地域加算の見直し、⑱看護補助者に係る加算の名称の見直しの3項目を取り上げます。3項目の見直しの概要は次のとおりです。第1に、短期滞在手術等基本料は、基本料1の点数引下げ、基本料3の対象手術追加、DPC対象病院での基本料3算定への統一、外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設という4つのポイントで包括的に改定されます。第2に、地域加算は、人事院勧告に伴い級地区分が7段階から5段階に再編され、点数と対象地域が変更されます。第3に、看護補助者に係る加算は、直接患者ケアの評価内容にあわせて「看護補助体制充実加算」から「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称が変更されます。⑯ 短期滞在手術等基本料の見直し短期滞在手術等基本料は、手術の外来移行を促す観点から大幅に見直されます。改定のポイントは4つあります。第1に基本料1の点数引下げ、第2に基本料3の対象手術追加、第3にDPC対象病院での基本料3算定への統一、第4に外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設です。基本料1については、包括評価の実態に合わせた点数の適正化が行われます。「ロ イ以外の場合」の区分は、麻酔を伴う手術が1,588点から795点へ、それ以外が1,359点から680点へ、いずれもほぼ半額に引き下げられます。基本料3については、在院日数や医療資源投入量が安定している手術が新たに対象に追加されます。既存の対象手術も、実態を踏まえた点数に見直されます。DPC対象病院については、従来DPC算定としていた短期滞在手術を、基本料3で算定する仕組みに改められます。この変更により、病院の類型にかかわらず統一された評価が適用されます。外来実施率が高い手術については、2つの施策が講じられます。第1に、これらの手術の基本料3の点数が見直され、入院で実施した場合と外来で実施した場合の点数差が縮小されます。第2に、外来での手術実績を一定程度有する病院が、医学的に入院が必要な患者に対して入院で実施した場合に算定できる「入院手術対応加算」が新設されます。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】短期滞在手術等基本料の4つの見直しポイントを解説⑰ 地域加算の見直し地域加算は、令和6年の人事院勧告に伴い、級地区分と点数が見直されます。改定のポイントは3つあります。第1に級地区分が7段階から5段階に再編されること、第2に各級地の点数が変更されること、第3に点数が大きく変動する地域に経過措置が設けられることです。級地区分の再編は、人事院規則の見直しに基づいています。令和6年の給与法改正により、級地区分の設定が市区町村単位から都道府県単位を基本とする取扱いに変更されました。この再編後も、対象医療機関数はほぼ同水準(4,722施設→4,855施設)が維持されます。点数体系は、現行の7段階(18点・15点・14点・11点・9点・5点・3点)から5段階(18点・14点・11点・7点・4点)に整理されます。1級地の18点は据え置きですが、2級地以降は新たな点数となります。経過措置は、点数が著しく変動する地域を対象に、令和9年5月31日まで設けられます。対象地域の医療機関は、自院の所在地がどの級地に該当するかを告示等の公表後に確認することが重要です。▶ 詳しくはこちら:地域加算が7区分から5区分へ|点数・対象地域の変更点を解説⑱ 看護補助者に係る加算の名称の見直し看護補助者に係る加算は、直接患者ケアの評価内容にあわせて名称が変更されます。対象となるのは、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、地域包括医療病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料の4つの入院料における「看護補助体制充実加算」です。名称変更の背景には、累次の改定で看護補助者に係る加算の名称や評価内容にばらつきが生じていたことがあります。同じ「看護補助体制充実加算」という名称でも、入院基本料等によって評価する内容が異なっていました。改定後は、上記4つの入院料の「看護補助体制充実加算」が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称されます。提供された資料の範囲では、今回の見直しは名称の変更であり、点数の変更は確認されていません。該当する入院料を届け出ている医療機関は、届出書類や算定管理資料の名称確認が必要です。▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】看護補助体制充実加算が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称変更まとめ令和8年度改定の「Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備」における⑯~⑱の3項目は、いずれも入院医療の評価体系に関する見直しです。短期滞在手術等基本料は、基本料1の適正化、基本料3の拡大とDPC統一、外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設により、手術の外来移行と入院の適切な評価の両立が図られます。地域加算は、級地区分が5段階に再編され、点数と対象地域が変更されます。看護補助者に係る加算は、「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称され、評価内容が名称で明確化されます。各項目の詳細は、上記のリンク先の記事をご確認ください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】看護補助体制充実加算が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称変更

【令和8年度改定】看護補助体制充実加算が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称変更

Mar 23, 2026 05:05 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、看護補助者に係る加算の名称が見直されます。看護補助者に係る加算等は、累次の改定で整理、追加や修正が行われてきました。その結果、名称や評価内容にばらつきが生じています。今回の改定では、主として直接患者に対し療養生活上の世話を行う看護補助者の評価について、その内容にあわせて名称を変更します。今回の名称見直しのポイントは2つです。第一に、対象となるのは療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、地域包括医療病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料の4つの入院料における「看護補助体制充実加算」です。第二に、これらの加算の名称が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に変わります。名称変更の背景:累次の改定による名称と評価内容のばらつき名称変更の背景には、看護補助者に係る加算の名称や評価内容にばらつきが生じていたことがあります。看護補助者に係る加算等は、累次の改定で整理、追加や修正が行われてきました。その結果、名称や評価内容にばらつきが生じています。たとえば中医協の議論資料によると、「看護補助体制充実加算」という同じ名称が複数の入院基本料等で用いられているにもかかわらず、当該加算で評価する内容は入院基本料等によって異なっていました。こうした状況を踏まえ、今回の改定では、加算の内容にあわせて名称を見直すこととされました。改定の内容:「看護補助・患者ケア体制充実加算」への名称変更今回の改定では、主として直接患者に対し療養生活上の世話を行う看護補助者の評価について、名称を「看護補助・患者ケア体制充実加算」に変更します。名称変更の対象は、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、地域包括医療病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料の4つの入院料における「看護補助体制充実加算」です。具体的な変更内容を、療養病棟入院基本料を例に示します。現行の「看護補助体制充実加算1(80点)」「看護補助体制充実加算2(65点)」「看護補助体制充実加算3(55点)」が、それぞれ「看護補助・患者ケア体制充実加算1(80点)」「看護補助・患者ケア体制充実加算2(65点)」「看護補助・患者ケア体制充実加算3(55点)」に変わります。身体的拘束を実施した日に「看護補助・患者ケア体制充実加算3の例により算定する」という規定についても、名称が変わります。なお、提供された資料の範囲では、今回の見直しは名称の変更であり、点数の変更は確認されていません。医療機関での対応:届出書類の名称確認を該当する入院料を届け出ている医療機関では、加算名の変更に伴う届出書類や院内の算定管理資料の記載を確認してください。名称変更の詳細な取扱いについては、今後発出される通知や事務連絡を注視する必要があります。まとめ令和8年度改定では、看護補助者に係る加算の名称が見直されます。対象は、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、地域包括医療病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料の4つの入院料です。これらの「看護補助体制充実加算」は、直接患者ケアの評価内容にあわせて「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称されます。該当する入院料を届け出ている医療機関では、届出書類や算定管理資料の名称確認とあわせて、今後の通知等を確認してください。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

地域加算が7区分から5区分へ|点数・対象地域の変更点を解説

地域加算が7区分から5区分へ|点数・対象地域の変更点を解説

Mar 22, 2026 06:01 岡大徳

令和6年の人事院勧告により、国家公務員の地域手当の仕組みが見直されました。この見直しに連動して、診療報酬の地域加算も改定されます。地域加算は、医業経費の地域差に配慮して入院基本料等に上乗せされる加算です。今回の改定では、地域加算の級地区分と点数が変更されるため、対象地域の医療機関は自院への影響を確認する必要があります。今回の改定のポイントは3つあります。第1に、級地区分が現行の7段階から5段階に再編されます。第2に、各級地の点数が変更され、1級地(18点)は据え置きですが、2級地以降は新たな点数体系となります。第3に、点数が大きく変動する地域には令和9年5月31日までの経過措置が設けられます。級地区分の再編:7段階から5段階へ今回の改定で最も大きな変更点は、級地区分が7段階から5段階に再編されることです。この再編は、人事院規則で定める地域の見直しに基づいています。現行の地域加算は、1級地から7級地までの7段階で構成されています。1級地は東京都特別区、2級地は横浜市や大阪市など、7級地は札幌市や新潟市などが該当し、市区町村単位で級地が設定されています。改定後の地域加算は、1級地から5級地までの5段階に再編されます。この再編の背景には、人事院規則の見直しがあります。令和6年の給与法改正により、級地区分の設定が市区町村単位から都道府県単位を基本とする取扱いに変更されました。具体的には、都府県単位で級地を指定したうえで、中核的な市を個別に指定する方式に改められています。なお、この再編後も地域加算を算定できる医療機関数に大きな変化はありません。現行の対象医療機関数は病院・有床診療所あわせて4,722施設であるのに対し、見直し後は4,855施設と、ほぼ同水準が維持されます。点数の変更:各級地の新たな評価級地区分の再編に伴い、各級地の点数も変更されます。以下に、現行と改定後の点数を示します。現行の点数体系は、1級地18点、2級地15点、3級地14点、4級地11点、5級地9点、6級地5点、7級地3点の7段階です。改定後の点数体系は、1級地18点、2級地14点、3級地11点、4級地7点、5級地4点の5段階となります。1級地の18点は据え置かれますが、2級地以降は点数が整理されます。この点数変更により、級地が変わる地域では加算額が増減します。改定後の具体的な対象地域と級地区分は、告示や事務連絡で示されます。自院の所在地がどの級地に該当するかを、告示等の公表後に確認することが重要です。経過措置:点数が大きく変動する地域への配慮今回の改定では、点数が著しく変動する地域に対して経過措置が設けられます。この経過措置は、急激な収入変動を緩和するためのものです。経過措置の対象は、別に定める地域に所在する保険医療機関です。対象となる医療機関は、令和9年5月31日までの間、算定する区分の調整が行われます。経過措置の具体的な対象地域は、今後の告示や事務連絡で明らかになります。対象地域の医療機関は、改定後の級地区分と現行の級地区分を比較し、自院の点数がどの程度変動するかを事前に把握しておくことが重要です。対象地域の設定基準地域加算の対象地域は、2つの基準に基づいて設定されます。1つ目は、人事院規則で定める地域です。2つ目は、当該地域に準じる地域です。人事院規則で定める地域とは、一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)第11条の3第1項に規定される地域を指します。この地域は、国家公務員に地域手当が支給される地域として定められています。当該地域に準じる地域は、今回の改定では「地方公務員の給与改定等に関する取扱いについて」(令和7年11月11日総務副大臣通知)別紙2に定める地域手当の支給地域を参考に設定されます。まとめ今回の地域加算の見直しでは、級地区分が7段階から5段階に再編され、各級地の点数が変更されます。点数が大きく変動する地域には、令和9年5月31日までの経過措置が設けられます。対象地域の医療機関は、自院の所在地が改定後にどの級地に該当するかを確認し、収入への影響を試算しておくことが重要です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】短期滞在手術等基本料の4つの見直しポイントを解説

【令和8年度改定】短期滞在手術等基本料の4つの見直しポイントを解説

Mar 21, 2026 06:11 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、手術の外来移行を促す観点から、短期滞在手術等基本料が大幅に見直されます。今回の改定は、基本料1の評価適正化にとどまらず、基本料3の対象手術追加やDPC対象病院への算定拡大、さらには外来実施率の高い手術に対する新たな加算の創設を含む、包括的な改定です。今回の見直しは、大きく4つのポイントに整理できます。第1に、基本料1の点数が引き下げられ、包括評価の実態に合った水準に適正化されます。第2に、基本料3の対象手術が追加され、既存の手術も実態を踏まえた点数に見直されます。第3に、DPC対象病院でも基本料3を算定する仕組みに変更されます。第4に、外来実施率が特に高い手術について、入院と外来の点数差を縮小する評価の見直しが行われるとともに、医学的に入院が必要な患者に限定した「入院手術対応加算」が新設されます。改定の背景|手術の外来移行と算定方式の統一今回の見直しの背景には、短期滞在手術の外来移行が十分に進んでいない現状と、算定方式が医療機関の類型によって分かれている問題があります。短期滞在手術等基本料は、医療の質の向上と効率化を図るために設けられた仕組みです。日帰り手術を対象とする基本料1と、4泊5日までの入院手術を対象とする基本料3の2種類があります。基本料1は術前・術後の管理や一部の検査を包括的に評価し、基本料3は入院基本料や検査、手術、麻酔などを含む幅広い診療行為を包括しています。これらの対象手術のうち、水晶体再建術と内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は、特に算定回数が多い手術です。水晶体再建術(眼内レンズ挿入・その他)は総数165,699件のうち外来実施率が65.1%、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)は総数164,217件のうち外来実施率が79.1%に達しています。しかし、入院外実施率が0%の病院も一定数存在し、医療機関ごとのばらつきが大きい状況です。この入院実施の理由として、「原則、外来で実施している」と回答した医療機関では、「臨床上、入院での周術期管理を行う必要性が高いため」が最多でした。具体的には、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術では出血リスクの高い症例(抗血栓薬内服中、病変数が多い等)が、水晶体再建術では全身麻酔を要する症例(認知症により安静保持が困難等)が挙げられています。さらに、白内障の水晶体再建術については、OECD諸国の多くが90%以上を外来で実施しているのに対し、日本の外来実施割合は54%にとどまっています。都道府県別でも32%から90%まで大きな格差があり、外来移行の余地が指摘されています。算定方式の面では、入院で短期滞在手術を実施した場合、DPC対象病院のDPC算定病床ではDPC算定、DPC対象病院以外の病院では基本料3、有床診療所では出来高算定と、医療機関の類型によって算定方法が複数に分かれていました。同じ手術に対して異なる算定方式が適用される状況は、公平性の観点から課題となっていました。ポイント1|基本料1の評価適正化短期滞在手術等基本料1は、包括評価の実態に合わせて点数が引き下げられます。基本料1は、日帰り手術の術前・術後管理と一部の検査を包括的に評価する仕組みです。令和4年度の改定で全身麻酔を伴わない手術における麻酔科医の配置要件が緩和されて以降、特に診療所での算定回数が顕著に増加しました。病院の算定回数は令和3年の約4,000件から令和6年の約15,000件へ、診療所は約6,000件から約124,000件へと急増しています。しかし、基本料1を算定する場合と算定しない場合の手術実施月の総請求点数の差は、基本料1の点数とほぼ同程度でした。たとえば、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術の場合、基本料1を算定した場合の総請求点数は8,592点、算定しない場合は7,350点で、その差は1,242点です。基本料1の点数1,359点と同程度であり、包括評価による効率化の効果は限定的であったことが明らかになりました。こうした実態を踏まえ、「イ 主として入院で実施されている手術を行った場合」の区分は1点増(2,947点→2,948点、および2,718点→2,719点)にとどまる一方、「ロ イ以外の場合」の区分は大幅に引き下げられます。麻酔を伴う手術の場合は1,588点から795点へ、それ以外は1,359点から680点へ、いずれもほぼ半額に引き下げられます。ポイント2|基本料3の対象手術追加と点数見直し短期滞在手術等基本料3は、在院日数や医療資源投入量が一定範囲に収斂している手術が新たに対象に追加されます。新規追加された手術の例として、K048骨内異物除去術の「11 中手骨」(15,207点)、K872-3子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術等の「2 組織切除回収システム利用によるもの」(16,876点)などがあります。これらはいずれも、在院日数が短く、医療資源の投入量が安定している手術です。既存の対象手術についても、実態を踏まえた点数の見直しが行われます。手術ごとに個別に評価が見直され、引き上げと引き下げの両方があります。引き上げの例として、K007-2経皮的放射線治療用金属マーカー留置術は30,882点から32,768点に、K282水晶体再建術(眼内レンズ挿入・その他・片側)は17,457点から18,001点に引き上げられます。一方、引き下げの例として、K890-3腹腔鏡下卵管形成術は100,243点から95,723点に、K046骨折観血的手術(手舟状骨)は36,240点から35,216点に引き下げられます。ポイント3|DPC対象病院でも基本料3を算定短期滞在手術等基本料3は、DPC対象病院においても算定する仕組みに改められます。従来、基本料3の算定は「DPC対象病院又は診療所ではないこと」が施設基準とされていました。そのため、DPC対象病院のDPC算定病床では、同じ手術であってもDPCの包括評価で算定し、DPC対象病院以外の病院では基本料3で算定するという、異なる算定方式が併存していました。今回の改定では、この施設基準が「病院であること」に変更されます。DPC対象病院であっても、入院した日から起算して5日以内に対象手術等を行う場合は、基本料3を算定することになります。この変更により、同じ短期滞在手術に対して、病院の類型にかかわらず統一された評価が適用されます。なお、診療所については引き続き基本料3の算定対象外です。有床診療所で短期滞在手術を入院で実施する場合は、従来どおり出来高で算定します。ポイント4|外来実施率が高い手術の評価見直しと入院手術対応加算の新設基本料3の対象手術のうち、外来での実施率が特に高い手術について、2つの施策が講じられます。第1に、これらの手術の基本料3の点数が見直され、入院で実施した場合と外来で実施した場合の点数差が縮小されます。第2に、これらの手術を外来で一定程度実施している医療機関が、医学的に入院が必要な患者に対して入院で実施した場合の「入院手術対応加算」が新設されます。この加算は、外来での手術に係る実績を一定程度有している病院を対象とする施設基準が設けられます。対象となる手術は、基本料3の対象手術のうち外来実施率が高い手術です。たとえば、K282水晶体再建術(眼内レンズ挿入・その他・片側)には548点、K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)には366点が加算されます。対象手術は幅広く、眼科手術(涙管チューブ挿入術273点、眼瞼内反症手術206点、眼瞼下垂症手術347点、翼状片手術265点、治療的角膜切除術477点、緑内障手術1,043点など)、血管系手術(経皮的シャント拡張術・血栓除去術767~802点、下肢静脈瘤血管内焼灼術552点、下肢静脈瘤血管内塞栓術645点など)、消化器系手術(痔核手術298点、肛門ポリープ切除術316点など)、整形外科手術(手軟部腫瘍摘出術462点、ガングリオン摘出術411点、手根管開放手術568点など)と多岐にわたります。この加算の趣旨は、外来で実施可能な手術の外来移行を促しつつ、臨床上入院での周術期管理が必要な患者には適切な評価を確保することにあります。前述のとおり、出血リスクの高い症例や全身麻酔を要する症例など、医学的に入院が必要なケースは一定数存在します。加算の算定には外来手術の実績要件が設けられるため、外来移行に取り組む医療機関が、真に入院を要する患者に対して適切な医療を提供した場合に評価される仕組みです。まとめ令和8年度改定における短期滞在手術等基本料の見直しは、4つのポイントで構成されます。第1に、基本料1の「ロ イ以外の場合」の点数がほぼ半額に引き下げられ、包括評価の実態に合わせた適正化が図られます。第2に、基本料3の対象手術が拡大され、既存手術の点数も実態を反映した水準に見直されます。第3に、DPC対象病院でも基本料3を算定する仕組みに統一され、算定方式の公平性が確保されます。第4に、外来実施率の高い手術の基本料3点数が見直されて入院と外来の点数差が縮小されるとともに、入院手術対応加算が新設され、外来移行を促しながら、医学的に入院が必要な患者への適切な評価が確保されます。今回の改定は、手術の外来移行を加速させるとともに、入院での実施が必要な患者への対応を両立させる内容となっています。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】入院医療の評価見直し3項目|看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSを解説

【令和8年度改定】入院医療の評価見直し3項目|看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSを解説

Mar 20, 2026 07:42 岡大徳

令和8年度診療報酬改定の個別改定項目のうち、「Ⅱ-1-1 患者のニーズ、病院の機能・特性、地域医療構想を踏まえた、医療提供体制の整備」に該当する⑬~⑮の3項目を取り上げます。これらはいずれも、入院医療における看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払い制度の精緻化を目的とした見直しです。本稿では、各項目の改定内容を概説し、詳細記事へのリンクを掲載します。今回取り上げる3項目の概要は次のとおりです。⑬「障害者施設等入院基本料における看護補助者に係る加算の見直し」では、看護補助加算と看護補助体制充実加算の算定可能期間が入院31日目以降に拡大されます。⑭「入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲の見直し」では、生物学的製剤・JAK阻害薬の追加と別表の一本化が行われます。⑮「DPC/PDPSの見直し」では、DPC標準病院群の細分化や機能評価係数Ⅱの変更など5つのポイントが見直されます。⑬ 障害者施設等入院基本料における看護補助者に係る加算の見直し障害者施設等入院基本料(7対1・10対1)の看護補助加算と看護補助体制充実加算に、入院31日目以降の新たな点数区分が新設されます。この見直しは、看護職員と看護補助者の業務分担・協働の推進、および夜間の看護業務の負担軽減を目的としています。看護補助加算には、入院31日目以降に算定できる「ハ イ及びロ以外」(50点)が追加されます。従来は入院14日以内(146点)と入院15日以上30日以内(121点)の2区分のみでしたが、3区分に拡充されます。看護補助体制充実加算にも同様に、入院31日目以降の新区分が追加されます。新区分の点数は、加算1が60点、加算2が55点、加算3が51点です。身体的拘束を実施した日は加算3の点数で算定するルールは従来どおり維持されます。これらの変更により、長期入院患者への看護補助体制が診療報酬上で評価される仕組みが整います。届出を行っている医療機関は、算定可能期間の延長による収益への影響を確認しておくことが重要です。詳細記事:【令和8年度改定】障害者施設等入院基本料の看護補助加算が拡充|算定期間の延長と点数を解説⑭ 入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲の見直し入院料に薬剤料が包括される病棟における除外薬剤・注射薬の範囲が大幅に見直されます。この見直しの背景には、生物学的製剤やJAK阻害薬など高額薬剤を使用する患者の増加に伴い、包括払い病棟での受入れが困難になっている現状があります。今回の改定では、主に7つのポイントが変更されます。第一に、回復期リハビリテーション病棟入院料等の除外薬剤に抗悪性腫瘍剤・医療用麻薬・腎性貧血治療薬が追加されます。第二に、精神病棟の特定入院料にも同じ3種類の薬剤が追加されます。第三に、各入院料に共通する除外薬剤として生物学的製剤とJAK阻害薬が新たに加わります。このほか、血友病の医薬品の対象が類縁疾患まで拡大されること、複数の別表が一つに統合されること、介護老人保健施設の算定範囲が整理されること、コロナ抗ウイルス剤の経過措置が令和8年5月31日で終了することが定められています。これらの見直しにより、高額薬剤を使用する患者の円滑な入棟が促進され、病棟間の不合理な格差が解消されることが期待されます。詳細記事:【令和8年度改定】除外薬剤の範囲拡大と別表統一|生物学的製剤・JAK阻害薬が新たに追加⑮ DPC/PDPSの見直しDPC/PDPSについて、医療の標準化・効率化を更に推進する観点から、医療機関別係数、診断群分類、算定ルールの3つの領域にわたる見直しが行われます。主な見直しポイントは5つです。第一のポイントは、DPC標準病院群の細分化です。救急搬送の受入実績等に基づき、「標準病院群1」と「標準病院群2」に区分されます。標準病院群1に該当するには、救急車搬送入院患者数が年間700人以上であることなど、4つの要件のいずれかを満たす必要があります。第二のポイントは、機能評価係数Ⅱのうち複雑性係数の変更です。従来は「1入院当たりの包括範囲出来高点数」で評価していましたが、各診断群分類の在院日数25%tile値までの平均包括範囲出来高点数により評価する方式に変更されます。この変更により、入院初期の医療資源投入の密度がより適切に反映されます。第三のポイントは、地域医療係数の見直しです。定量評価指数では、DPC標準病院群に限り、がん・脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患・周産期の4領域に着目した評価が導入されます。体制評価指数では、認定ドナーコーディネーターの院内配置と地域の需要変動への応答性の2項目が新設されます。第四のポイントは、入院期間Ⅱの基準変更です。在院日数の変動係数が0.6を下回る診断群分類では、平均在院日数から中央値に移行します。ただし、移行に伴う急激な変化を防ぐため、変動率の上限は10%に設定されています。第五のポイントは、再転棟時の算定ルールの厳格化です。DPC算定病棟から非DPC算定病棟へ転棟した後に再びDPC算定病棟に戻る場合、従来は転棟後7日以内に限り一連の入院とされていましたが、この期間制限が撤廃されます。このほか、激変緩和係数は従前の考え方が維持され、退院患者調査の調査項目の見直しも行われます。各医療機関は、自院がどの病院群に分類されるかの確認とともに、新たな係数設定への対応を早期に進めることが重要です。詳細記事:【令和8年度改定】DPC/PDPSの5つの見直しポイントを徹底解説まとめ令和8年度診療報酬改定の個別改定項目⑬~⑮では、入院医療の評価に関する3つの見直しが行われます。⑬では障害者施設等入院基本料の看護補助加算・看護補助体制充実加算に入院31日目以降の新区分が新設され、長期入院患者への評価が拡充されます。⑭では除外薬剤の範囲が拡大され、生物学的製剤・JAK阻害薬が全入院料共通で追加されるとともに別表が一本化されます。⑮ではDPC標準病院群の細分化、機能評価係数Ⅱの変更、入院期間Ⅱの中央値移行など5つのポイントが見直されます。これらの改定は、看護体制の強化、高額薬剤を使用する患者の円滑な入棟、包括払い制度の精緻化を通じて、入院医療の質と効率の向上を目指すものです。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】DPC/PDPSの5つの見直しポイントを徹底解説

【令和8年度改定】DPC/PDPSの5つの見直しポイントを徹底解説

Mar 19, 2026 06:56 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、DPC/PDPSについて、医療の標準化・効率化を更に推進する観点から複数の見直しが行われます。見直しの対象は、医療機関別係数の設定、診断群分類点数表の改定、算定ルールの変更など多岐にわたります。今回の改定における主な見直しポイントは5つです。第一に、DPC標準病院群が救急実績等に基づき「標準病院群1」と「標準病院群2」に細分化されます。第二に、機能評価係数Ⅱのうち複雑性係数の評価手法が入院初期重視に変更されます。第三に、地域医療係数について定量評価指数と体制評価指数の双方が見直されます。第四に、入院期間Ⅱが平均在院日数から中央値へ移行する診断群分類が生じます。第五に、再転棟時の算定ルールが厳格化されます。DPC標準病院群の細分化|「標準病院群1」と「標準病院群2」DPC標準病院群が、救急搬送の受入実績等に基づき、基礎係数の評価を区別する2つの区分に分けられます。この見直しは、DPC標準病院群において救急搬送受入件数の多い病院ほど、包括点数に対する包括範囲出来高点数が高い傾向にあるという実態を踏まえたものです。「DPC標準病院群1」に該当するには、以下の4つの要件のいずれかを満たす必要があります。第一の要件は、救急車等による搬送入院患者数が年間700人以上であることです。第二の要件は、救急車等による搬送入院患者数が年間200人以上であり、かつ全身麻酔による手術件数が年間500件以上であることです。第三の要件は、人口20万人以下の二次医療圏に所在し、当該医療圏内で救急搬送入院患者数が最大かつ年間400人以上であることです。第四の要件は、離島のみで構成される二次医療圏に所在し、当該医療圏内で救急搬送入院患者数が最大であることです。これらの要件のいずれにも該当しない医療機関は「DPC標準病院群2」に区分されます。なお、令和10年度改定以降は、急性期病院A一般入院料または急性期病院B一般入院料の届出を行う医療機関とすることが念頭に置かれており、今回はデータの収集が行われます。機能評価係数Ⅱの見直し|複雑性係数と地域医療係数の変更機能評価係数Ⅱでは、複雑性係数の評価手法と地域医療係数の2つが主に見直されます。複雑性係数は、入院初期の医療資源投入をより重視する評価手法に変更されます。従来の複雑性係数は「1入院当たりの包括範囲出来高点数」で評価していたため、1日当たりの出来高点数は低くても平均在院日数が長い診断群分類が高く評価される課題がありました。今回の見直しでは、各診断群分類の在院日数25%tile値までの平均包括範囲出来高点数により評価する方式が導入されます。この変更により、急性期入院医療における入院初期の医療資源投入の密度がより適切に反映されます。地域医療係数のうち定量評価指数については、DPC標準病院群において評価方法が拡充されます。従来は小児(15歳未満)とそれ以外(15歳以上)の2区分で地域シェアを評価していました。今回の改定では、DPC標準病院群に限り、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患及び周産期の4領域に着目した評価に見直されます。具体的には、従来の小児区分に周産期が統合され「小児(15歳未満)及び周産期」となり、15歳以上の区分は更にがん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患の3領域に細分化されます。この見直しにより、全診断群分類の地域シェアは低くても、特定の疾患領域で地域に重要な役割を果たしている医療機関が適切に評価されます。地域医療係数のうち体制評価指数については、2つの項目が新設されます。ひとつは「認定ドナーコーディネーターの院内配置」です。過去3カ年において法的脳死判定後の臓器提供実績が0件の医療機関が、認定ドナーコーディネーターを配置している場合に0.5Pが付与されます。ただし、この項目の評価は令和9年度以降に開始されます。もうひとつは「地域の需要変動への応答性」です。DPC算定病床数に占める各日の入院患者数の割合のばらつきを評価し、97.5%tile値に満たない場合は-1Pとなります。診断群分類の見直し|入院期間Ⅱの中央値への移行診断群分類については、入院期間Ⅱの基準が一部の診断群分類で平均在院日数から中央値に変更されます。この見直しの背景には、多くの診断群分類において平均在院日数が中央値を上回っている実態があります。中央値への移行対象となるのは、在院日数の変動係数が0.6を下回る診断群分類です。これらの診断群分類は在院日数の標準化が比較的進んでいるため、中央値への移行による影響が限定的と判断されました。ただし、移行に伴う急激な変化を防ぐため、変動率の上限は10%に設定されています。この上限により、入院期間Ⅱが大幅に短縮される事態は回避されます。このほか、新型コロナウイルス感染症に係る取扱いも見直されます。従来は、医療資源を最も投入した傷病名として新型コロナウイルス感染症が選択された患者を出来高算定としていましたが、この特例的な取扱いが見直されるとともに、診断群分類の設定等の必要な見直しが行われます。算定ルールと激変緩和措置の見直し算定ルールでは、再転棟時の取扱いが変更されます。DPC算定病棟から非DPC算定病棟へ転棟した後に、同一傷病等により再びDPC算定病棟に戻る場合、転棟後の期間を問わず、原則として一連の入院として扱うことになります。従来は転棟後7日以内に限り一連の入院とされていましたが、DPC算定病床以外の病床を有する医療機関の割合が増加したことを踏まえ、この期間制限が撤廃されます。激変緩和係数は、従前の考え方が維持されます。推計診療報酬変動率(出来高部分も含む)が2%を超えて変動しないよう激変緩和係数が設定されます。新たにDPC/PDPSに参加する医療機関については、改定前実績との比較で2%を超えて低く変動した場合に、所属する医療機関群の平均的な係数値を用いた補正計算が行われます。退院患者調査についても、データに基づく適切な入院医療の評価を行う観点から、調査項目の見直しが行われます。診断群分類の設定に必要な項目の追加や、不要な項目の削除等が実施されます。まとめ令和8年度のDPC/PDPS改定は、医療機関別係数、診断群分類、算定ルールの3つの領域にわたる見直しです。DPC標準病院群は救急実績等に基づき「標準病院群1」と「標準病院群2」に細分化され、基礎係数の評価が区別されます。機能評価係数Ⅱでは、複雑性係数が入院初期重視の評価手法に変わり、地域医療係数では定量評価に疾患領域別の評価が導入されるとともに体制評価に2つの新規項目が加わります。入院期間Ⅱは変動係数0.6未満の診断群分類で中央値に移行し、再転棟の算定ルールは期間制限が撤廃されます。各医療機関は、自院がどの病院群に分類されるかの確認とともに、新たな係数設定への対応を早期に進めることが重要です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】除外薬剤の範囲拡大と別表統一|生物学的製剤・JAK阻害薬が新たに追加

【令和8年度改定】除外薬剤の範囲拡大と別表統一|生物学的製剤・JAK阻害薬が新たに追加

Mar 18, 2026 05:50 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、入院料に薬剤料が包括される病棟において、出来高算定が認められる「除外薬剤・注射薬」の範囲が大幅に見直されます。この見直しの背景には、生物学的製剤やJAK阻害薬など高額薬剤を使用する患者の増加に伴い、包括払い病棟での受入れが困難になっている現状があります。本稿では、今回の改定における除外薬剤・注射薬の範囲見直しについて、7つの改定ポイントを解説します。今回の改定では、主に3つの重要な変更が行われます。第一に、回復期リハビリテーション病棟入院料などの除外薬剤に抗悪性腫瘍剤、医療用麻薬、腎性貧血治療薬が追加され、地域包括ケア病棟入院料等と包括範囲が統一されます。第二に、各入院料共通の除外薬剤として、生物学的製剤とJAK阻害薬が新たに加わります。第三に、複数に分かれていた除外薬剤の別表が一つに整理・統合されます。改定の背景:高額薬剤が患者の円滑な入棟を阻んでいた今回の見直しは、入院料ごとの医療機能を適切に評価し、患者の入棟を円滑にする目的で行われます。この背景には、維持期の治療として高額薬剤を使用する患者が増加し、包括払い病棟での受入れに支障が生じていた実態があります。生物学的製剤やJAK阻害薬は、2010年代半ば頃から新薬の登場や適応拡大が進み、免疫・アレルギー疾患の維持期の治療として使用される機会が増えています。これらの薬剤を使用する患者は高齢化も進んでおり、脳卒中や骨折等の急性疾患を発症した後、回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟に転棟・転院する場面が増えてきました。こうした患者を受け入れる包括払い病棟では、高額薬剤の費用が入院料に含まれてしまうため、薬剤費が持ち出しとなります。令和7年度の実態調査では、回復期リハビリテーション病棟の約25%が抗がん剤を、約10%がリウマチ治療薬(生物学的製剤含む)を受入困難の理由として挙げていました。さらに、病棟間で除外薬剤の範囲にばらつきがあることも問題でした。たとえば、抗悪性腫瘍剤や医療用麻薬は、地域包括ケア病棟では除外薬剤として出来高算定できる一方、回復期リハビリテーション病棟では包括対象のままでした。改定ポイント1:回復期リハ病棟等の除外薬剤に3種類の薬剤を追加改定の第一のポイントは、回復期リハビリテーション病棟入院料をはじめとする複数の入院料の除外薬剤に、3種類の薬剤カテゴリが追加される点です。追加対象の入院料は、特定入院基本料、特殊疾患入院医療管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、特殊疾患病棟入院料、認知症治療病棟入院料、特定機能病院リハビリテーション病棟入院料の6つです。これらの入院料には従来、インターフェロン製剤、抗ウイルス剤、血友病の患者に使用する医薬品のみが除外薬剤として認められていました。今回追加される薬剤は、抗悪性腫瘍剤(悪性新生物に罹患している患者に対して投与された場合に限る)、疼痛コントロールのための医療用麻薬、エリスロポエチン等の腎性貧血に対して使用する薬剤の3つです。この追加により、これらの入院料の除外薬剤は、地域包括ケア病棟入院料等と同水準になります。改定ポイント2:精神病棟の特定入院料にも同様の薬剤を追加改定の第二のポイントは、精神病棟で算定される特定入院料にも、同じ3種類の薬剤カテゴリが追加される点です。対象となるのは、精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期治療病棟入院料、精神科救急・合併症入院料、精神療養病棟入院料、地域移行機能強化病棟入院料です。これらの入院料でも、抗悪性腫瘍剤、医療用麻薬、腎性貧血治療薬が新たに除外薬剤として出来高算定できるようになります。精神科病棟でも高齢化に伴い悪性新生物を合併する患者が増えていることから、身体合併症への対応を円滑にする意図があります。改定ポイント3:生物学的製剤とJAK阻害薬を全入院料共通で追加改定の第三のポイントは、各入院料に共通する除外薬剤として、生物学的製剤とJAK阻害薬が新たに追加される点です。この変更は、今回の改定の中でも特に影響の大きい項目といえます。追加の対象は、免疫・アレルギー疾患の治療のために入院前から投与が継続されている生物学的製剤とJAK阻害薬です。ただし、他の治療薬で代替不能な場合に限定されます。関節リウマチをはじめとする自己免疫疾患では、生物学的製剤やJAK阻害薬が標準的な維持療法として定着しています。これらの薬剤は高額であるため、包括払い病棟にとって大きな経済的負担となっていました。今回の改定により、すべての包括払い病棟でこれらの薬剤を出来高算定できるようになります。改定ポイント4:血友病の医薬品の対象を類縁疾患まで拡大改定の第四のポイントは、除外薬剤のうち、血友病の患者に使用する医薬品の対象範囲が拡大される点です。従来は「血友病患者における出血傾向の抑制の効能又は効果を有するもの」と規定されていましたが、改定後は「血友病等の患者における出血傾向の抑制」へと対象が広がります。この「等」には血友病類縁疾患が含まれます。実態調査でも、血友病以外の出血傾向の抑制に係る医薬品を受入困難の理由とする病棟は、地域包括ケア病棟で46.5%、回復期リハビリテーション病棟で54.4%に上っていたことから、こうした実態を踏まえた見直しです。改定ポイント5:除外薬剤の別表を一つに整理・統合改定の第五のポイントは、複数に分かれていた除外薬剤の別表が一つに統合される点です。従来、除外薬剤を定める別表は、別表第5の1の2から別表第5の1の5まで、複数のテーブルに分かれていました。入院料の種類ごとに異なる別表が適用されていたため、どの薬剤が除外対象かの確認が煩雑でした。今回の改定では、これらの別表を別表第5の1の2に一本化します。新たな別表第5の1の2は、緩和ケア病棟入院料の除外薬剤(一号)、一般的な包括払い病棟の除外薬剤(二号)、精神科病棟の除外薬剤(三号)の3区分で構成されます。改定ポイント6・7:介護老健の算定範囲とコロナ抗ウイルス剤の経過措置改定の第六のポイントは、介護老人保健施設入所者について医療保険で算定できる薬剤の範囲が、新たに整理された別表第5の1の2と揃えられる点です。具体的には、介護老人保健施設入所者について算定できる内服薬・外用薬にJAK阻害薬が、注射薬に生物学的製剤と血友病等の医薬品が追加されます。改定の第七のポイントは、新型コロナウイルス感染症の抗ウイルス剤に係る経過措置が令和8年5月31日をもって終了する点です。令和6年3月の事務連絡で示された、コロナ抗ウイルス剤を除外薬剤として取り扱う特例が終了します。この経過措置終了後は、コロナ抗ウイルス剤は通常の包括範囲に含まれることになります。まとめ令和8年度診療報酬改定では、入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲が7つの項目にわたって見直されます。中でも重要なのは、回復期リハビリテーション病棟入院料等への抗悪性腫瘍剤・医療用麻薬・腎性貧血治療薬の追加による病棟間の包括範囲の統一、生物学的製剤・JAK阻害薬の全入院料共通での追加、そして別表の一本化の3点です。これらの見直しにより、高額薬剤を使用する患者の円滑な入棟が促進され、病棟間の不合理な格差が解消されることが期待されます。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

【令和8年度改定】障害者施設等入院基本料の看護補助加算が拡充|算定期間の延長と点数を解説

【令和8年度改定】障害者施設等入院基本料の看護補助加算が拡充|算定期間の延長と点数を解説

Mar 17, 2026 04:52 岡大徳

令和8年度診療報酬改定では、障害者施設等入院基本料(7対1・10対1)における看護補助加算と看護補助体制充実加算が見直されます。この見直しは、看護職員と看護補助者の業務分担・協働の推進、および夜間の看護業務の負担軽減を目的としたものです。今回の改定では、看護補助加算と看護補助体制充実加算の2つの加算が変更されます。看護補助加算には、入院31日目以降にも算定できる新区分(50点)が新設されます。看護補助体制充実加算にも同様に、入院31日目以降の新区分(加算1:60点、加算2:55点、加算3:51点)が追加されます。これらの変更により、従来は入院30日以内に限られていた算定可能期間が延長され、長期入院患者への看護補助体制をより手厚く評価する仕組みとなります。看護補助加算の変更内容看護補助加算では、入院31日目以降に算定できる新たな点数区分が新設されます。従来の看護補助加算は、入院14日以内(146点)と入院15日以上30日以内(121点)の2区分のみでした。今回の改定では、これらの既存区分に加えて、入院31日目以降を対象とする「ハ イ及びロ以外」(50点)が新設されます。この新区分の対象は、7対1入院基本料または10対1入院基本料を算定している患者です。なお、看護補助加算を算定する場合は、看護補助体制充実加算を同時に算定することはできません。この点は従来と同様です。看護補助体制充実加算の変更内容看護補助体制充実加算でも、看護補助加算と同様に、入院31日目以降の新区分が追加されます。従来の看護補助体制充実加算は、入院14日以内と入院15日以上30日以内の2期間について、加算1から加算3の3段階で評価していました。今回の改定では、入院31日目以降を対象とする「ハ イ及びロ以外」が新設されます。この新区分の点数は、加算1が60点、加算2が55点、加算3が51点です。看護補助体制充実加算における身体的拘束に関するルールも維持されます。身体的拘束を実施した日は、加算1または加算2を届け出ている場合でも、加算3の点数で算定することになります。この取扱いは、令和6年度改定で導入された仕組みを引き継いだものです。点数の全体像今回の改定による看護補助加算と看護補助体制充実加算の点数体系を、入院期間ごとに整理します。看護補助加算の点数は、入院14日以内が146点、入院15日以上30日以内が121点、入院31日目以降が50点(新設)です。看護補助体制充実加算の点数は、以下のとおりです。入院14日以内は、加算1が176点、加算2が161点、加算3が151点です。入院15日以上30日以内は、加算1が151点、加算2が136点、加算3が126点です。入院31日目以降(新設)は、加算1が60点、加算2が55点、加算3が51点です。まとめ令和8年度診療報酬改定では、障害者施設等入院基本料の看護補助加算と看護補助体制充実加算に、入院31日目以降の新たな点数区分が追加されます。看護補助加算は50点、看護補助体制充実加算は加算1が60点、加算2が55点、加算3が51点です。この見直しにより、障害者施設等入院基本料を算定する病棟では、入院30日を超える長期入院患者についても看護補助体制が診療報酬上で評価されることになります。届出を行っている医療機関は、算定可能期間の延長による収益への影響と、施設基準の充足状況を改めて確認しておくことが重要です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

思ったら即アウトプットするプログラマー

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この番組はエンジニアの「もっさん」が日々思ったことを1トピック1エピソードでコンパクトに話す番組です。 ※ 2024/6/27に「みるみる積もる!積読術」からタイトル変更しました ●【Twitter @mossan_hoshi】 ●【Youtube @mossanhoshi7158】 ●【オライリー本サブスクについて】 https://zenn.dev/mossan_hoshi/articles/20230128_oreilly_learning ●【積読本リスト】 https://1drv.ms/x/s!AqxcPJT01sLlgdsJJ2-wA9mRn1dimA?e=uvyGdD ●【Zenn @mossan_hoshi】 ●【Qiita @mossan_hoshi】

日本酒侍ぐりこ先生のココだけの話

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加門の業務効率爆上げチャンネル

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リブラの 精神科のバックヤード

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ここは場末の精神科医リブラが診察室のバックヤードで無駄話をしている部屋です。 X(Twitter) https://x.com/okawari いつもはスカンクさんと「ちょうちん町のえんとつラジオザウルス(精神のPライン)」で楽しくおしゃべりしてます🥳 📻ちょうちん町のえんとつラジオザウルス(🐊精神のPライン🐘) https://stand.fm/channels/6161e521afa93b18fcd77817 スカンクさんのスタエフ https://stand.fm/channels/664b1a48316143a771f4d710 ポッドキャストの書き起こしサービス「LISTEN」はこちら https://listen.style/p/lybra?VVy4Un3E