019 - 毎日のジャーナリングから見えてきたこと、そして消えない生産性の呪い
2026-09-23 17:44

019 - 毎日のジャーナリングから見えてきたこと、そして消えない生産性の呪い

Kindle本に書いた「生産性の呪いを外した」は間違いだった / ジャーナリングに「生きているとは言い難い」と書いた / 生産性の番人は姿形を変えて何度も現れる / それは感情タグを数え、文字数を数え、締切日までの日数を数える / 気づきを行動に移す前にコンテンツにしてしまう / イーロン・マスクのAIと10年後の預言 / 残りの人生は創作にフルコミットする / 生産性云々を抜きに自分が納得できるまでやればいい / 生産性の番人に退場してもらうためには? / ベーシックインカムは世の中を豊かにする



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サマリー

ゲーム制作の進捗管理をきっかけに、会社員時代に身についた「生産性の呪い」が退職後も消えていなかったことを振り返る。ジャーナリングでは感情タグの数や文字数を状態の指標にし、ゲーム制作ではリリース日や進捗を重視して、感情の動きや没頭できたかという本来の軸を見失っていた。生産性の番人は気づいただけでは消えず、測る対象を変えて何度も現れるという。今後は締め切りや進捗管理をやめ、創作では生産性を抜きに納得できるまで取り組みたいと語り、AI、ベーシックインカム、労働と創作の未来にも触れる。

ゲーム制作で再び現れた生産性の呪い
こんにちは、RyoTaです。 余生、余ってません。 〜リベラルアーツをまとって旅暮らし〜第19回です。
今は、2026年9月22日、火曜日のお昼過ぎです。 今日もタイのジョムティエンからお届けしています。
最近は朝晩がだんだん涼しくなってきて、 ロンティーの出番が増えてきました。
昼間は相変わらず暑くて、半袖でも汗ばむくらいなんですけどね。
タイに来て3年になりますが、この季節間にはなかなか慣れなくて、 涼しくなってくると風邪をひくことが多いんですが、今年はちょっと気をつけたいですね。
ここジョムティエンはバンコクよりも若干ですが気温が低いので、 特に年も年ですしね。
前々回のエピソードでも言いましたが、 今ゲーム作りを集中的にやってまして、
物作りに入れ込んでしまうとついつい熱中しちゃって、 このポッドキャストの準備をすることをすっかり忘れていました。
火曜日中に配信予約するという締切りに間に合わせるために、 慌てて台本を作って、こうして収録しています。
その締切りという話とも関係する話を今日はしたいと思います。
ゲーム作りを再開する話をしたときに、 最初の1本を3週間ほどで作って9月中に出すと言いました。
そして期日を切って、タスク分割して、 スケジュールを引いて、チケット消化率で進捗管理をする、
という会社員時代にやっていた通りのことをやったんですよね。
その時は本当に自然に、それが当然であるかのようにやっていました。
ポッドキャストではこんな風にも言いました。
この先もロブロックスでゲーム制作を続けるかどうかの判定基準は、
制作に熱中できたかどうか、続けられそうかどうかであると。
もちろんこれはこれで覚えているし、意識もしているんだけど、
いつの間にか9月中にリリースできるかどうか、 というスケジュールばかり意識するようになって、
本丸である熱中できたか、続けられそうかという軸で評価することがオルスになっていたんですよね。
ゴールばかり見て、プロセスを観察していなかった。
ジャーナリングの感情タグと生産性の番人
自分は以前定年退職して田園に移り住んでから、 自分がどう変わったのかを書いたキンドロ本を出しています。
その中で、生産性の呪いを外したと書いたんですが、
全然外せてないじゃんっていうのが今回の話です。
会社員を辞めて締め切りからも自由になったはずなのに。
第7回エピソードで、自分のキンドロ本の話をしました。
本のタイトルは、場所を変えれば人生が変わる。
ほとんど誰にも読まれていないので、 今日の話に関わる部分を少しだけ説明しておきます。
第3章に、バンコクに来て2、3週間経った頃の夜の話を書きました。
その日のメモには、何を食べたか、何の本を読んだか、 どんな映画を見たかが淡々と書いてある。
感情の起伏は残っていない。
それでも最後の一行は、「今日も何もしなかった。」だった。
自分を責めていたわけではない。とも書いています。
ただその言葉がそこに置かれている。
そんな中、自分の内側に長年かけて形成された生産性の番人がいて、
今日あなたは何を成し遂げましたか?と静かに聞いてくる。
本ではそう書きました。
そして第7章では、それからしばらく経ってからのことを書いています。
本を読むだけの朝、映画を見るだけの夜をもったいないと感じなくなった。と。
正確には、そのもったいないがどこから来ていたのかが腑に落ちたんだ。と。
その感覚が頭では外れたし、実感としても外れた。と。
そう書いた。そしてようやく生産性の呪いを外した。と思えた。
少なくともその時は。
ちょっと話がそれます。
自分は毎日ジャーナリングをしています。
その日にやったこと、感じたこと、考えたことを日記として書いている。
そして個々のジャーナルに感情タグというものをつけています。
タグの種類は、ひらめいたこと、嬉しかったこと、思えた、やる気が出たこと、悲しかったこと、怒ったことの5つを絵文字でタグ付けしている。
デイリーノーツという名前で日記を書き残しているんですね。
そして、生産性の呪いを外した。と書いたキンドル本を出した2ヶ月後のジャーナルにこう書きました。
今週は心が動くことがあまりなく、デイリーノーツにも感情タグがほとんど付いていない。
平穏ではあるが、こういう状態はおそらく生きているとは言い難いのだろう。
ちゃんと生きるためには動かないとダメだと自分に言い聞かせる。
というちょっと強い一文なんですよね。
自分で書いておいて、今読み返すと引いてしまう。
生きているとは言い難いですよ。
年金生活で南国のビーチリゾートに住んで、本を読んで、映画を観て、音楽を聴いて、ゲームを作ったり遊んだりしている人間側です。
で、同じ週のデイリーノートを開くと、ちゃんと生きている証拠が残っている。
アップルTVの大好きなシリーズドラマ、テッドラストの新シーズンが始まったのでそれを見始めて、帰ってきてくれて嬉しいと書いている。
チョコパコチョコキンキン、とても長い名前の日本の若いバンドなんですが、彼らの新譜が出て良すぎて驚くとも書いている。
カルチャーに触れて心が動くことを自分は心情にしていて、
中でも映画と音楽が一番大事にしているものです。
なのに総括では動かなかったと言っている。
矛盾していないかと。
ここが一番痛いところで、生産性の番人は退職後もデイリーノートの感情タグを見る自分の中に残っていた。
在職中はチケットの消化率を測っていた番人の目が、今度は感情タグの数を数えていた。
実はこれを指摘してくれたのはAIなんです。
自分はデイリーノートを週次月次でAIで分析されて内製のネタを作ってもらったりしています。
その週次のまとめを振り返ってギクリとしたんですよね。
感情タグの数をその週にどれだけ動けたかのKPIにしている自分に驚いたんです。
40年間チケットの数と消化率とステータスの色で動いているかを読んでいた。
そういう生産性基準の読み方がデイリーノートの感情タグに移植されていた。
自分では気づかなかった。外から言われて初めて見えた。
ちなみにそれを指摘したLLMはグロックです。
最新のグロックはかなり優秀でコスパも良いからよく使っているんですが、
イーロンマスクのことを倫理的に許容できない自分にはちょっと感情が入れる。
どうすればいいの?と。
まあどのAIを使うかの話は今日の本題ではないので、ここでやめておきます。
今日必要なのは生産性の番人の所在です。
会社を辞めて欠別できたはずだった。
でも形を変えて再び現れた。
その番人はこの後も度々やってくることになります。
最初にその番人の存在を意識したのは、
前日した通りタイに来て間もない頃に頭に浮かんだ。
今日あなたは何を成し遂げましたか?という問いかけでした。
でも問いかけてくるものはしばらくして姿を消した。
消したように見えた。
それで生産性の呪いを外したと思ったわけです。
ところがその2ヶ月後に感情タグの数を見て、
お前は生きているとは言いがたいと指摘するやつが再び現れた。
ここまでは前日の通りです。
文字数とリリース日へ姿を変える番人
次に現れた番人はデイリーノーツの文字数をカウントしていました。
自分はジャーナリングを始めて半年ぐらい経つんですが、
徐々にその文字数が増えてきてて、
多い日には1500文字ぐらい書くんですね。
そしてこう書いていました。
デイリーノーツの文字数がこのところ増えている。
これは書くことに目覚めてしまったということだろうかと。
自分は残りの人生は創作にフルコミットするつもりなので、
自分の創作カテゴリーの一つとして書くことを置けるのではないかと思ってしまったわけです。
これ旗から見ると問題には思えないかもしれませんが、
自分にとっての書くことを感情の動きではなく文字数で測っているんですね。
つまり生産性です。
自分に向いているかどうかを生産性で測っている。
それで終わりではありませんでした。
つい最近そいつが現れたのは、
これも前日しましたがゲーム作りにおいてです。
この時は生産性という外発ではなく内発的な尺度として、
制作に熱中して楽しめたか、続けられそうかというKPIを設定しました。
それでも先に立てた9月中のリリースという締め切りに引っ張られすぎて、
感情の動きよりもスケジュールばかり気にする結果になってしまった。
少なくともジャーナルには進捗状況の記録しかしていない。
内発を置けば外発はそれに従属するというのは自分にとって都合がいい仮説でした。
実際に残ったのは測りやすい数字の方でした。
ここまでの話で共通しているのは、
一度それに気づいたら終わりだと思っていたということです。
番人は見つかった瞬間に立ち去るわけではない。姿を変えるだけです。
感情タグ、文字数、リリース日、見た目は違うけど中身は同じ。量で状態を判定する。
気づきをコンテンツにしてしまう回路
正直に言うと、この話自体もちょっと怪しかったりします。
この番人は姿を変えて何度でも現れることを認識した。
その時点でこのポッドキャストのネタにしている。
気づきをコードに移す前にコンテンツとして配信している。
実はこの回路、自分の中ではかなり完成しているもので、
これの良し悪しは今はわかりませんが、決して美化していいこととは思えないんですよね。
で、本に書いたことは撤回しません。
あの時のもったいないは確かに負に落ちた。
バンコクに来てすぐの、今日も何もしなかった、は体が休んでいた夜だったし、
映画を見るだけの夜は何かが足りていない夜ではなかった。
それは今もそう思っています。
ただし、消えたと思っていた呪いは消えていなかった。
会社を辞めて模姿形を変え、物事を生産性で測ろうとする。
量で状態を判定する。構えそのものが残っている。
測る量の単位を別の単位に変えて戻ってくる。
対策のHow toみたいなものは今の自分にはわかりません。
気づいたというところまでです。
気づいた後でもゲームのリリーススケジュールは相変わらず守ろうとしています。
やったことは制作に熱中して楽しめたかという一行の採点表をスケジュールに書き加えただけです。
ロブロックスでの制作は当面は続けることになると思います。
新しいツールの使い方を覚えて使いこなせるようになるのは本当に楽しいし、時間を忘れて没頭できます。
生産性を抜きに創作する未来
ただ今回やったように締め切りを決めたり進捗管理したりというのはもうやらないと思います。
壊れた測定方法には修正をかけていきたいので。
そしてこれは実現できるか自信ないのですが、生産性云々を抜きに自分が納得できるまでやればいいということです。
これはゲーム作りに限った話ではなく、自分のすべての創作において目指したいところですね。
会社員時代の習慣がまだ残っている自分には難しいようにも思いますが、現役引退してそれをやらずに何をやるんだと。
生産性の万人の存在を意識しながらうまくそれをいなしていきたいなと。
というわけで今回はゲーム制作の途中経過を話そうとして、自分の中に残った古い計測器の話になった回でした。
この生産性の万人、どうすれば消えてくれるんでしょうね。
資本主義社会に生きている限り付きまとわれるんでしょうか。
呪いというだけあって消せないものなんですかね。
今時代に大きな変革が起きようとしていて、もちろんAI革命によるものなんですが、
イーロン・マスクは10年後にはお金は意味をなさないものになるし、労働は趣味でやるものになるなんてことを言っています。
ベーシックインカムだけで生き延びられるようになれば、創作に関わる人も増えてきて世界はより豊かになるように思います。
そんな時代になって初めて生産性という概念自体がなくなってくるのかもしれません。
連動するニュースレターでは今日の話につながる内容を書こうと思います。
今はまだ決めてませんが、こういう話をし始めると頭がぐるぐるし始めるので、書くネタには困らないだろうなと思っています。
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それでは今回は以上になります。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
また次の街でお会いしましょう。
りょうたでした。
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