ITスタートアップの経営層をお招きし、「AI時代のプロダクト戦略」を深掘りします。
<番組ホスト>
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社 プリンシパル 工藤真由 (プロデューサー)
マッキンゼーを経て、2022年10月グロービス・キャピタル・パートナーズ入社。慶應義塾大学経済学部卒。
X: https://x.com/_mayumayu13
テックタッチ株式会社 取締役CFO/CPO 中出昌哉
AI事業「AI Central」を統括、CFO兼CPOを務める。日本CPO協会理事。野村證券、カーライルを経て2021年3月 CFOとしてテックタッチ入社。東京大学経済学部、MIT MBA。
X: https://x.com/masaya_nakade
Zen & Company株式会社 代表取締役 宮田善孝
京都大学法学部卒。Booz & company、Accenture Strategyを経て、DeNA、SmartNewsにてプロダクト運営に従事。freeeで執行役員 VPoPを歴任後、Zen & Companyを創業。ALL STAR SAAS FUND PM Advisor、ソニーSenior Advisor、日本CPO協会常務執行理事。
X: https://x.com/zenkou_1
https://listen.style/p/sqjx89au?8qWdEpe
番組の魅力・推薦
ドメイン特化のその先へ―LegalOn角田氏のAI時代多領域戦略
今回のゲストは、LegalOn Technologies 代表取締役CEOの角田望さん。前編に続く後編です。自社の事業領域を「Professional AI」と定義し、法務にとどまらずセールス・HR労務など全8領域へと展開を進めるリーガルオン。後編のテーマは、ドメイン固有性の(深さ)と多領域展開(広さ)という、一見トレードオフに見える二つをどう両立させるのか、です。角田さんが語ったのは、「ソフトウェアビジネスにおいて、リソースはもう制約条件ではない」という認識でした。AIによって開発コストが下がれば、ソフトウェアの単価も下がり、市場はやがて縮小に向かうのではないか。だとすれば、単一ドメインに留まり続けることこそがリスクになる——。だからこそ、AIがリソースの制約を外してくれた今、広げられるだけ広げておく。「絞ることのリスク」に言及しながら、LegalOnの他領域展開戦略について語っていただきました。展開の鍵を握るのは、ドメイン知識の獲得と、各領域へのGTMです。法務領域で磨いた「型」を、どう他領域へ横展開していくのか―各領域におけるドメインナレッジの深め方、ドメイン人材とプロダクトマネジメントをどう繋ぐか、見込みにくいクロスセルにどう向き合うか。他領域展開をするにあたって生じやすい論点のリアルを伺ってます。また、AIが業務を担っていく時代に、自社はどこに軸足を置くのか。人を介した業務代行という選択肢もあるなかで、角田さんはあくまでプロダクトに集中するという立場を取ります。その背景にある時間軸の読みも、印象的でした。さらに話題は、ソフトウェアの希少価値が薄れていく時代の競争軸へ。機能や性能で差がつかず、価格競争に陥れば消耗していく。だからこそ、これからのソフトウェアは「好きだから選ばれる」ものへと変わっていくのではないか——角田さんはそう語ります。キャラクターインターフェースやオリジナル漫画の展開も、ブランドと愛着こそが決定的な差別化になるという読みと地続きの打ち手でした。AI時代でも、積み上げでしか築けない競争優位とは何か。多領域展開のロジックから、コモディティ化の先に残るブランドの話まで。AI時代の事業戦略の射程を、一段広げてくれる回です。【アジェンダ】(1:23) ドメイン固有性と多領域展開のトレードオフをどう両立させるか(7:47) 「Professional AI」8領域の選定軸(10:24) 組織と顧客基盤を持つ既存プレイヤーはAI時代をどう戦うか(12:47) ドメイン人材だけでは足りない―PMが繋ぐ「横展開力」(16:00) 領域をまたいだクロスセルは本当に実現できるのか(19:32) LegalOnがBPOは行わない理由(25:41) ソフトウェアの希少価値が消える時代、競争は何に収斂するか(31:45) コモディティ化の先で効くのは何か―ブランドと認知の役割分担(35:05) LegalOn Technologiesから採用・漫画リリースのお知らせ【ゲストプロフィール】角田 望 / 株式会社LegalOn Technologies 代表取締役 執行役員・グループCEO、弁護士京都大学法学部卒。2012年に弁護士登録。森・濱田松本法律事務所を経て、2017年3月に独立、法律事務所ZeLoを開設。同年4月に株式会社LegalOn Technologiesを設立。創業以来、AIと専門性を掛け合わせた事業を展開。現在はProfessional AI for Legal「LegalOn」をはじめ、営業やエグゼクティブ向けAIなど複数プロダクトを提供、グローバルに事業を推進している。最近は、人類とAIが共存する世界を舞台に奮闘する大学生起業家を主人公にしたマンガ「アントレプレナー-起業家群雄割拠-」を執筆中。https://on.tech/cxon/manga【採用サイト】https://recruit.legalontech.jp/
バーティカルAIは生き残れるか―LegalOn角田氏が語る、独自価値を作る3要件
今回のゲストは、日本発のバーティカルAIの代表格、LegalOn Technologies 代表取締役CEOの角田望さん。法務領域に特化したAIで創業し、国内外8,500社超の顧客とARR100億円突破を実現してきたLegalOnは、基盤モデルがアプリケーションレイヤーへも展開するなかで、領域特化の価値をどう定義し直そうとしているのか。角田さんが整理してくれたのは、バーティカルAIが基盤モデルと共存しながら価値を出すための3つの要件でした。① 専門領域における高い精度② 深い知識との接続③ 業務オペレーションのカバー汎用AIが届く深さよりさらに掘り下げる余地が残るドメインこそが、バーティカルAIが戦える場所――。創業時から社内に弁護士30名超を抱え、プロダクトを作り込んできたLegalOnならではの実装思想にも触れていただきました。そして話題は、AI時代のMOATの捉え方へ。「これさえ握れば大丈夫」というMOATは存在しない、と角田さんは言い切ります。ソフトウェアビジネスは、磨くことを止めた瞬間に脱落するプロスポーツのようなもの。磨き続けること自体が優位性となる――AI時代のMOAT観を一段アップデートする視点をいただきました。では、スピード感を持って磨き続けるための開発組織のAI駆動化、そして経営オペレーション全体のAIネイティブ化はどう実現するのか。1年ほど前から全社員がAIを使える環境を整えても、組織全体の生産性は伸びきらなかった――。そこから生まれた「ゼロベースで業務を組み直す」というLegalOnの取り組みと、戦略発表会で打ち出した8領域展開の背景についても伺っています。バーティカルAIの代表格は、いまの時代をどう生き抜こうとしているのか。領域特化のソフトウェア戦略を考えるすべての方に届けたい回です。【アジェンダ】(1:30) LegalOn Technologies事業紹介と角田さん自己紹介(2:30) 基盤モデルのアプリケーションレイヤー展開をどう受け止めたか―バーティカルAIが価値を宿す3要件(8:27) 基盤モデルが掘らない深さをどう作るか―弁護士30名超を抱える開発体制(10:15) UIは残るのか、消えるのか―AI時代のインターフェース論(13:45) AI時代のMOATをどう設計するか(17:36) AI駆動化による生産性向上をどう実現するか(21:56) ゼロベースで組み直す―個人最適を超えるAI駆動経営の実装【ゲストプロフィール】角田 望 / 株式会社LegalOn Technologies 代表取締役 執行役員・グループCEO、弁護士京都大学法学部卒。2012年に弁護士登録。森・濱田松本法律事務所を経て、2017年3月に独立、法律事務所ZeLoを開設。同年4月に株式会社LegalOn Technologiesを設立。創業以来、AIと専門性を掛け合わせた事業を展開。現在はProfessional AI for Legal「LegalOn」をはじめ、営業やエグゼクティブ向けAIなど複数プロダクトを提供、グローバルに事業を推進している。最近は、人類とAIが共存する世界を舞台に奮闘する大学生起業家を主人公にしたマンガ「アントレプレナー-起業家群雄割拠-」を執筆中。https://on.tech/cxon/manga
Sierraはなぜ今日本に進出するのか―エンタープライズ市場の特殊性と可能性
米国AIスタートアップSierraにて日本進出をリードされている森川さんとの後編。過去の米国SaaS企業が創業から8〜10年かけて日本に参入してきたなか、Sierraはわずか2年で日本市場にエントリーした。なぜ、このタイミングなのか。森川さんは「できるから」と「やらなきゃいけないから」の両面で語ります。歴史上最速クラスで成長するSierraだからこそ取れる選択肢であると同時に、AIエージェントが顧客接点を握る勝負は次の1〜2年で決まるという危機感がある——。そして日本市場の特殊性。日米のコンタクトセンターBPO市場規模は約3倍差にとどまる一方、カスタマーサポート向けソフトウェア市場では約10倍の差が開く。言語の壁、人口減少、構造的な離職率の高さ。Sierra共同創業者であるBretやClayが「世界で最もデマンディングなエンタープライズソフトウェア市場」と評する日本は、なぜAIエージェントの主戦場になりうるのか。さらに、・なぜSierraは自社単独参入ではなく、OperaTechの買収を足がかりに選んだのか・エンジニアリング力の高いテックスタートアップまでもがSierraのプラットフォーム上を利用する理由は何か・Forward Deployed Engineer (FDE)という新しい職能を、日本でどう組織化していくのか米国最前線のAI企業から見た日本市場の解像度を、グローバルな競争構造とともに掘り下げていきます。【アジェンダ】(1:40) 米国SaaS企業の日本進出スピード比較―創業2年で参入したSierraの異例さ(06:07) 日本市場の構造的な特異性―言語、人口減少、離職率という三重苦(10:17) SierraはOperaTechの何が欲しかったのか(12:06) なぜテックスタートアップもSierraを選ぶのか―もう一つの強み「ハーネスエンジニアリング」(14:36) FDEの組織化―日本でスケールさせる打ち手(17:34) 米国出張所感:街全体がAIに飲み込まれている(18:28) Sierraから採用のお知らせ【ゲストプロフィール】森川 馨太 / Sierra Technologies Co-Head of Agent Development | 開発共同責任者(日本統括)トロント大学 経済・統計学部 卒業 ・マッキンゼー東京オフィスに新卒入社。入社から3年でマネジャーに就任(世代最速)。在籍中に金融業界におけるコールセンター改革案件も経験。担当業界は主に金融。ロンドンオフィス移籍後、シニアマネジャー就任。 ・24年にOPERAを國井と共同創業、代表取締役社長に就任。大企業向けAIコンタクトセンターソリューションを開発・提供、金融・通信・インフラ系業界で強固な顧客基盤を構築。 ・26年に米サンフランシスコ拠点のSierraにOPERAを売却。買収に伴い、OPERA全メンバーと共にSierraに参画。OperaがSierra Technologies Japanとなり、Sierra 開発共同責任者(日本統括)に就任。【採用サイト】https://sierra.ai/careers【参考文献】X記事「創業2年でデカコーン、米国AIスタートアップの代名詞『Sierra』の戦略を徹底解剖」https://x.com/_mayumayu13/status/2046378245004911056?s=20米国ユニコーンの日本参入事例https://docs.google.com/presentation/d/1BHvh-ucf8SmWsP689-bFC0JgQb-sTgGTOY37HDBqrnI/edit?usp=sharing
創業2年でデカコーン Sierraの戦い方―企業はAIエージェントに何を求めているのか
今回のゲスト、Sierra Technologies 開発共同責任者 (日本統括)の森川馨太さんもご登壇予定!5/19(火)開催「AI-Native Leaders」のお申込みはこちらhttps://aixpdm.connpass.com/event/391214/-----------今回のゲストは、Sierraの日本進出をリードする森川馨太さん。Sierraは、Bret Taylor氏(元Salesforce共同CEO、現OpenAI会長)とClay Bavor氏(元Google VP)が創業し、評価額$15Bに到達した米国AIスタートアップ(26/05現在)。CX領域のAIエージェント構築プラットフォームとして、ローンチから2年でARR 150Mドルに到達するなど米国市場で頭角を現しています。Sierraの詳細は先日リリースした記事でもまとめているので、ぜひ本エピソードと合わせて御覧ください。「創業2年でデカコーン、米国AIスタートアップの代名詞『Sierra』の戦略を徹底解剖」https://x.com/_mayumayu13/status/2046378245004911056?s=20AIエージェント構築は誰でもできる時代になりつつある今、なぜSierraは独自のポジションを築き、エンタープライズ顧客から選ばれているのか。「世の中のほとんどのAIエージェントは、実はワークしていない」金融業界など1つのミスが訴訟級のトラブルに直結しうる世界で、エンタープライズ顧客が本当に求めているのは何か。基盤モデルが進化し続け、既存SaaSもAI化を進め、AIネイティブ新興も乱立する競争環境の中で、CX特化のアプリケーションAI企業であるSierraはどこで勝負しているのか。SoAから入って新しい層「System of Record of Process」を築く戦略、Supervisorエージェントによる品質保証、連続的な顧客とのコンテキストを蓄積するAgent Data Platform (ADP)が果たす役割――顧客接点という最も要求水準の高い領域で、技術と顧客理解の両極を磨き続けるSierraの戦略を、米国最前線から伺いました。「To solve the issues of AI, use more AI」を合言葉に動くSierraのAI native企業らしい考え方にも言及。各社のAI戦略を見直す視点が得られる回になっています。【アジェンダ】(1:26) Sierra事業紹介と森川さん自己紹介(3:17) AI時代の事業領域選定―なぜディストリビューションを重視したのか(5:31) 中間レイヤー「AgentOS」が勝てる理由―CX特化が生む競争優位性(12:51) SoAから新しい層を築く戦略「System of Record of Process」(15:19) 顧客とのコンテキストに連続性を与える基盤が持つ役割(17:57) カテゴリートップに需要が集約する競争構造(22:53) 顧客はSierraの何を買っているのか―「ワークするエージェント」の意味【ゲストプロフィール】森川 馨太 / Sierra Technologies Co-Head of Agent Development | 開発共同責任者(日本統括)トロント大学 経済・統計学部 卒業 ・マッキンゼー東京オフィスに新卒入社。入社から3年でマネジャーに就任(世代最速)。在籍中に金融業界におけるコールセンター改革案件も経験。担当業界は主に金融。ロンドンオフィス移籍後、シニアマネジャー就任。 ・24年にOPERAを國井と共同創業、代表取締役社長に就任。大企業向けAIコンタクトセンターソリューションを開発・提供、金融・通信・インフラ系業界で強固な顧客基盤を構築。 ・26年に米サンフランシスコ拠点のSierraにOPERAを売却。買収に伴い、OPERA全メンバーと共にSierraに参画。OperaがSierra Technologies Japanとなり、Sierra 開発共同責任者(日本統括)に就任。
「超高効率PLG」を解剖ータックスナップで検証するAI時代の競争優位
今回のゲストは、タックスナップ代表取締役CEO 田中雄太さん。月次コメンテーターのDeltaXファンド代表パートナー 山崎良平さんと共にお届けします。社員8名でTVCMを展開し、13億円を調達——タックスナップは、AI時代らしい少人数急成長の象徴的な事例だ。その効率経営の核にあるのが、PLGモデルの成立である。しかしPLGと一口に言っても、なぜこれほどの社員1人あたりARR効率を実現できているのか。米国スタートアップのARR/FTE比較分析が示すのは、モデルレイヤー・開発ツール (PLG)とアプリケーションレイヤー (SLG)の間に横たわる、1桁の効率格差だ。PLGが成立する4条件——セルフサーブ・Time to Valueの短さ・個人決済・ネットワーク効果——を、タックスナップはいかに満たしたのか。一見シンプルなプロダクトの裏側には、職種×取引先単位の細粒度データを取得できる仕組みという、ネットワーク効果がmoatとして働く仕組みが存在していた。さらに、月額サブスクを入口に、マネタイズモデルはどう進化していくのか。海外事例も交えながら、AI時代の高効率スタートアップ戦略を解剖していきます。【アジェンダ】(1:40) ARR/FTE効率の高いPLGモデルが成立する条件とは(4:27) タックスナップはなぜここまで伸びたか—一見すると「レッドオーシャン」の中にあった「ブルーオーシャン」(13:18) シンプルなUIは模倣できる—では本当のmoatはどこにあるか(19:03) PLG型moatを構造で考える—データ取得の設計とネットワーク効果の正循環(22:15) AI時代のマネタイズはどう変わるか(26:19) タックスナップから採用のお知らせ【ゲストプロフィール】田中雄太 / 代表取締役CEO2018年に株式会社じげんに新卒入社し、不動産事業部において広告の法人営業を担当。入社1年目に全社初の営業成績を残し全社表彰を受彰。2020年に株式会社サムライインキュベートへ転職。主にイスラエルのスタートアップに対して投資及び事業支援と、日本市場参入支援のアドバイザリー事業の立上げを推進。約20社・合計$10 Million以上の投資実行に従事。退職後、フリーランスを経て、2022年11月に(株)TxTo(現タックスナップ)を創業。【採用サイト】https://taxnap.notion.site/recruits【参考文献】・US AI企業のARR/FTE比較 ー PLGの効率性の高さhttps://docs.google.com/presentation/d/1bRIbZIW7UUjNH41K2x4PIvPEWOVgbepD2qRnGUT59fI/edit?usp=sharing・US AI企業の課金モデルの変化https://docs.google.com/presentation/d/1HTq_GV_AttLXuvVLrwNJ1h-naO_N31B8RgpnqgBbZ-w/edit?usp=sharing
基盤モデルに負けないアプリケーションの条件―SmartHR芹澤氏の事業設計論
今回のゲストは、SmartHR代表取締役CEOの芹澤雅人さん。前編に続く後編です。OpenAIやAnthropicといったモデルレイヤーが、アプリケーション領域へ直接入り込んでくる今、プロダクトの価値をどこに集中させるべきか。芹澤さんが示したのは、「モデルが侵食できない領域がなぜ存在するのか」という構造的な整理でした。業務ソフトウェアが分散し続ける理由、大企業の購買プロセスが生む参入障壁、SIerとSaaSの線引きがどこで決まるか—これらを踏まえ、アプリケーション層が生き続ける領域、その理由を語っていただきました。そして、プロダクト設計の問いへ。AIによってコンテキストを踏まえたパーソナライズが加速する時代に、何を標準化し、何を個社に合わせるべきか。法律・監査要件を土台とする定型業務と、事業戦略に紐づくタレントマネジメントとでは、設計思想は根本的に異なると芹澤さんは整理します。さらに話題は組織のAIネイティブ化へ。ツール浸透の次に待ち受ける「役割の再定義」という壁と、SmartHRで実際に試みているトップダウンでの役割設計・意図的な制約・特区チームという3つの打ち手を具体的に語っていただきました。「もし今スタートアップを立ち上げるなら」という問いへの芹澤さんの答えも、AI時代の価値観が凝縮された回でした。【アジェンダ】(1:31) モデルレイヤーとアプリケーションレイヤーの棲み分け(5:16) SIer/AIerとプロダクト化の線引きは何で決まるか(9:12) 何を標準化し、何を個社に合わせるか―AI時代のプロダクト設計思想(13:08) ツール浸透の先にある壁―AI時代の「スピード」を組織でどう実現するか(16:37) 組織全体をAIネイティブ化させる3つの打ち手(26:45) 芹澤さんがもし今スタートアップを立ち上げるなら(29:51) SmartHRから採用のお知らせ【ゲストプロフィール】芹澤 雅人 / 株式会社SmartHR 代表取締役CEO2016年、SmartHR入社。2017年にVPoEに就任、開発業務のほか、エンジニアチームのビルディングとマネジメントを担当する。2019年以降、CTOとしてプロダクト開発・運用に関わるチーム全体の最適化やビジネスサイドとの要望調整も担う。2020年取締役に就任。2022年1月より現職。【採用サイト】https://recruit.smarthr.co.jp/
SmartHR芹澤氏が語るSoRの進化論―フロントを握るか、基盤になるか
今回のゲスト、SmartHR 代表取締役CEOの芹澤雅人さんもご登壇予定!4/23(木)開催「Product/Ai Conf vol.4」のお申込みはこちらhttps://aixpdm.connpass.com/event/386964/------------今回のゲストは、SmartHR 代表取締役CEOの芹澤雅人さん。人間の業務をサポートするインターフェースを通じてデータを蓄積し、System of Record(SoR)として価値を発揮してきたソフトウェア。AIが入力インターフェースそのものを変えていくなかで、SoRはこれからどう進化するのか。Workdayのように"仕事のフロントドア"を取りに行くプレイヤーがいる一方、MCPを開放し外部AIからも呼ばれる実行基盤を目指すプレイヤーもいる。この違いは、それぞれのシステムが誰をフロントとして設計されているかに起因する—芹澤さんはそう整理します。さらに、音声・画像・チャットと入力インターフェースが多様化することは、SoRとしての価値をむしろ高める可能性がある—と、元エンジニアならではの視点で語ってくれました。SoAから参入する新興プレイヤーへの見方、BPO領域への進出の背景も含め、SmartHRのAI時代のプロダクト戦略を深掘りしていきます。【アジェンダ】(1:34) SmartHR事業紹介と芹澤さん自己紹介(3:07) 入力インターフェースの多様化をどう見るか(5:59) SoRはフロントを取りに行くべきか、実行基盤になるべきか(11:48) プロダクト別・UI進化の優先度とデータ構造への影響(17:48) BPO参入の背景と今後の展開(20:08) SoAから入る新興プレイヤーへの見立て(24:21) 守りと攻め、AI時代の経営者としてのリソース配分はどうあるべきか(29:06) 昨今の海外投資家トレンドと事業化としての(32:03) 芹澤さんはAI/LLM進化のどこに一番可能性を感じているか【ゲストプロフィール】芹澤 雅人 / 株式会社SmartHR 代表取締役CEO2016年、SmartHR入社。2017年にVPoEに就任、開発業務のほか、エンジニアチームのビルディングとマネジメントを担当する。2019年以降、CTOとしてプロダクト開発・運用に関わるチーム全体の最適化やビジネスサイドとの要望調整も担う。2020年取締役に就任。2022年1月より現職。
どこまで正しさを求めるか―estie岩成氏と問うAI時代の品質保証
estie取締役CTO 岩成達哉さんとの後編。AIがあらゆる業務に組み込まれていく今、今後より注目が増すであろう問いがある。「確率的なアウトプットを、どう品質として担保するか」だ。従来のSaaSは確定的なアウトプットを前提に設計されていた。しかしAIは違う。同じ入力でも出力は確率的に変わり、「何%の精度をもって出していいか」はドメインによって異なる。解釈性・出力の安定性・セキュリティ—担保すべきものの種類そのものが変わり、認証認可もエージェントの利用を想定した設計が必要になる。昨年10月から社会人博士としてこのテーマに挑む岩成さんと、この問いについてお話してきました。さらに、プロダクト開発の現場にも構造的な変化が起きていることに言及。toBのプロダクトづくりは、「顧客に聞けば良し悪しがわかった」時代から、AIが処理する世界では顧客自身も体験したことがない時代へ。従来toCで一般的だった複数パターンの試行錯誤が、toBにも求められるようになってきた。その中で浮かび上がるのが、ドメインエキスパートを社内に持つことの戦略的な意味でした。AIが広さを民主化するからこそ、深さを持つ人間の価値が際立つ—CTOと研究者、二つの視点を持つ岩成さんならではの解像度で語っていただきました。【アジェンダ】(1:17) 社会人博士として研究するAIの品質保証(10:31) toBのプロダクト開発はどう変わるか―顧客に聞けない時代の試行錯誤(15:36) 業務に入り込んで学ぶ―ドメイン知識がAI時代の開発速度を決める理由(18:59) estieから採用・組織のお知らせ【ゲストプロフィール】岩成達哉 / 株式会社estie 取締役CTO松江工業高等専門学校在籍中に全国高専プログラミングコンテスト課題部門最優秀賞、文部科学大臣賞、情報処理学会若手奨励賞を受賞。東京大学工学部に編入後、高専の卒業研究をもとにプログラミング教育アプリを開発して起業。大学院修了後は、Indeed Japan株式会社に入社し、データパイプライン開発等に従事。2020年10月にestieへVP of Productsとして参画。2021年8月にCTOに就任。2025年1月、不動産AI Labを開設し、AI領域をリード。【採用サイト】https://hrmos.co/pages/estie/jobs?category=1756294065557766148
データで戦うestieが語るAI時代の競争優位―意思決定まで踏み込む価値の作り方
今回のゲストは、estie取締役CTO岩成達哉さん。AI時代、本当に競争優位となるデータは何か。「データで戦う」とはどういうことなのか。LLMの登場でデータ整備の「よしな力」は上がった。しかしLLMが収集できないデータを積み上げてきたestieだからこそ見える景色がある。そのデータ基盤の上で、不動産業務の最終地点である「意思決定の高度化」にど真ん中から取り組んでいくAI時代の戦略を伺いました。さらにAIは、ソフトウェアが担えなかった業務の外側まで射程を広げつつあります。情報が複合的に絡む領域ほど、データの組み合わせによって解ける問いが急速に増えていく。「かつてコードが業務を最も正確に定義する言語だったが、今はプロンプトがその役割を担う。プロンプトに業務ドメイン知識が宿る」深いドメイン知識を持つプレイヤーがAI時代に精度優位を持つ、というVertical AIを考える上で重要な視点にも触れています。データを起点にAI時代の競争優位をどう設計するか。CTOならではの視点で語っていただきました。【アジェンダ】(1:15) estie事業紹介と岩成さん自己紹介(6:27) 意思決定産業としての不動産―AI時代に変わったデータ戦略、変わらない核心(17:05) 企業価値を上げるAIプロダクト作りとどう向き合うか(19:50) AIで広がるソリューションの射程―「プロダクト」を超えた業務の担い方(23:31) プロンプトに業務ドメイン知識が宿る―新しい競争優位の源泉(25:24) AI探索をCTO主導・別組織で始めた理由とイネーブリングチームという設計思想【ゲストプロフィール】岩成達哉 / 株式会社estie 取締役CTO松江工業高等専門学校在籍中に全国高専プログラミングコンテスト課題部門最優秀賞、文部科学大臣賞、情報処理学会若手奨励賞を受賞。東京大学工学部に編入後、高専の卒業研究をもとにプログラミング教育アプリを開発して起業。大学院修了後は、Indeed Japan株式会社に入社し、データパイプライン開発等に従事。2020年10月にestieへVP of Productsとして参画。2021年8月にCTOに就任。2025年1月、不動産AI Labを開設し、AI領域をリード。
AIが生み出す新たなMoat―ソフトウェアの価値はどこに宿るか
今回のゲストは、AIスタートアップ特化ファンドDeltaX代表パートナーの山崎良平さんと、Y Combinator Summer 2024選出・製造業向けAIエージェントを開発するOuterport CEOの瀧川さん。VCと起業家、両方の視点からAI時代のソフトウェア戦略を問い直します。SoR・SoE・SoIというレイヤーの議論は、SaaS隆盛期の2010年代からすでに存在していました。2017年にGreylockが提唱した「The New Moat」、そして2023年の「The New New Moat」へ。Foundation Modelの登場でスタックが押し上げられ、業務遂行まで担う「System of Action (SoA)」という新しい層が誕生したことで、この議論は新たな局面を迎えています。ではそのときMoatは、どこに宿るのか。US VCによる各種調査レポートを起点にバリューキャプチャーの構造を読み解きながら、エンタープライズアダプションが変える競争の地形、既存SaaSのイノベーションのジレンマを掘り下げます。さらに実際に製造業向けAIエージェントを提供する瀧川さんが、モデルレイヤー・既存SaaS・新興スタートアップという3つの競合とどう向き合っているのかも言及。AI時代を戦うスタートアップが取るべきポジションを、現場の視点から具体的に問い直します。「SoAはSaaSの進化形ではなく、Excelに近い新しいカテゴリーではないか」「ソフトウェアはデベロッパープラットフォームのような設計思想になっていくのでは」——ベストプラクティスが確立されていない中で戦う起業家の「オタク力」にも触れながら、ソフトウェアが担うべき価値の在り処を改めて問い直す回です。【アジェンダ】(1:20) 山崎さん・瀧川さん自己紹介(3:51) SoRからSoAへ―スタックの変化とバリューキャプチャーの新しい構造(14:05) エンタープライズアダプションが変える、バリューキャプチャーの重心(20:25) 起業家目線で見る3つの競合類型と、SoAとしての戦い方(31:42) 深く入り込むための「オタク力」とドメイン特化の秘訣(33:56) 時代の過渡期、AIレジェンド企業勃興への期待【ゲストプロフィール】瀧川 永遠希 / Outerport CEOウォータールー大学にてComputer Scienceを修了。在学中はPFNやTulip Interfacesにて自動運転や製造現場DXに取り組むほか、ロボコン・自動運転チームにて部長兼設計・製造担当としてチームを入賞に導く。卒業後はNVIDIAのResearch Scientistとして、シミュレーション技術を支える三次元生成AIや幾何学形状処理の研究開発に従事。現在はOuterportのCEOとして、メーカーやエンジニアリング企業向けに、化学プロセスや工業製品の設計開発サイクルを加速するAI駆動型エンジニアリングR&Dシステムを開発している。Outerport採用サイト: https://www.outerport.com/careers山崎 良平 / DeltaX 株式会社 代表パートナー大手上場企業にてCFO室・経営管理を担当後、ユナイテッド執行役員として財務管理、経営企画、CVC投資及びM&A等を担当。2017年に子会社を創業し代表就任、同社を上場企業へ売却。2021年にB Dash Ventures・ディレクターに就任、SaaSを中心に15社へのシード投資を担当。2025年、AIネイティブ特化ファンドであるDelta X1号ファンドを組成。DeltaX ファンド設立リリース: https://delta-x.ai/news/20260324【参考文献】・山崎さんX記事「AIが生み出す新たなMoatとは」https://x.com/zakiryo1533/status/2031053766737408282?s=20・a16z 「State of Markets」https://docs.google.com/presentation/d/e/2PACX-1vQXsMMv5ZCWm77za7oXJcz1X-Th5Mz15g5nYBxbUjnomStVcjn8lXPjE5LzAlvc_hg4yHKgwASWLo5a/pub?start=false&loop=false&delayms=3000&slide=id.g3b7440bc1c9_0_31・SaaStr「Inference Costs Average 23% of Revenue at AI B2B Companies. How Will You Pay For It?」(ICONIQ "State of AI"への言及)https://www.saastr.com/inference-costs-average-23-of-revenue-at-ai-b2b-companies-how-will-you-pay-for-it/・Atlassian CEO on the SaaS Apocalypse, AI Agents & What Comes Next (YouTube)https://youtu.be/0lzo2tFBFy8?si=UXL9osuvSOWNKk_l・a16z 「In Defense of Vertical Software」https://www.a16z.news/p/in-defense-of-vertical-software
LayerX飯沼氏が語る「業務起点」のプロダクト思想―AI時代に変わる事業の作り方
LayerX執行役員 バクラク事業 VPoPの飯沼広基さんとの後編。AIの登場で、プロダクト作りの「起点」が変わりつつある。バクラクが新規開発において実践し始めたのが、顧客に「聞く」だけでなく、自分で実際に業務をやってみるというアプローチ。100社ヒアリングで共通ニーズを抽出する——そんな従来のソフトウェアの作り方は、AIの登場によって古くなりつつあると飯沼さんは語ります。業務を実際に担ってみることで初めて見えてくるのが、ソフトウェアがカバーできていない領域。その業務を行う人のメンタルモデルを深く理解し、「わかってるな」と思われる体験を設計できるかどうか——AIによってUIレスになる機能が増えていく時代だからこそ、この問いの解像度が事業の差につながっていく。「聞く」から「自分でやる」へ。AI時代の事業づくりを改めて飯沼さんと深堀します。後半では、飯沼さんが社内向けに構築した営業AIシステム「セールスポータル」の実践にも言及。導入の理由を「ロマンとそろばん」と語る飯沼さん。その言葉の真意とは——【アジェンダ】(01:16) 売れるプロダクト作りの3ステップ―"笑かしに行く機能"を1つ作る理由(06:53) 「聞く」より「やる」へ―AIで変わるプロダクト開発の起点(09:18) AI時代、UIの優先度はグラデーションで決まる(15:39) ロマンとそろばんで作った社内向けセールスポータル(24:26) LayerXから採用のお知らせ【ゲストプロフィール】飯沼 広基 / 株式会社LayerX 執行役員 バクラク事業 VPoP東京ガスにてハードウェアエンジニアとして従事。その後、株式会社グラファーにて事業開発などを担当。株式会社LayerXでは、バクラク事業の法人営業、複数プロダクトの立ち上げ・グロースのプロダクトマネージャーを経て、プロダクト企画部部長に就任。プロダクトマネージャー組織やカスタマーサポート組織のマネジメントを担当し、現任。【採用サイト】https://jobs.layerx.co.jp/
SaaSの価値をどう進化させるか―LayerX飯沼氏が語るAIネイティブ化の要諦
今回のゲストは、LayerX執行役員 バクラク事業 VPoPの飯沼広基さん。AIエージェントが業務に入り込みつつあるいま、すでに強いプロダクトと顧客基盤を持つ「バクラク」は、AI時代にどう進化しようとしているのか。飯沼さんが語ってくれたのは、プロダクトロードマップを半年間白紙にした決断と、その先に見えてきたプロダクトづくりの構造変化でした。AI時代に起きているのは、単なる機能追加ではありません。業務の「起点」そのものが変わりつつあります。人間がSaaSを開いて作業していた世界から、AIがイベントをトリガーに業務を処理し、人間は確認や意思決定を担う世界へ。UIは「作業する場所」から「確認する場所」へ、そして将来的には存在感が薄れていくものへと変わっていく――。こうした変化のなかで、既存ソフトウェアはどう進化すべきなのか。イノベーションのジレンマをどう乗り越えるのか。マネタイズモデルはどう変わっていくのか。AIネイティブ化を進める現場から、SaaSの価値を進化させるための要諦を語っていただきました。【アジェンダ】(1:09) LayerXバクラク事業の全体像と飯沼さん自己紹介(6:24) "業務を担う"BPO参入がプロダクトにもたらすもの(9:57) ロードマップを半年白紙にした理由―AIネイティブ化への覚悟(14:05) 業務の「起点」が変わる―UIはなくなるのか(18:57) AIネイティブな発想転換ができる人・組織の共通点(22:13) イノベーションのジレンマをどう乗り越えるか(23:35) 既存SaaSのAI化 vs AIネイティブ新興企業―LayerXはどう戦うか(27:59) SaaSの価値はどう進化するか―生き残る条件とマネタイズの未来【ゲストプロフィール】飯沼 広基 / 株式会社LayerX 執行役員 バクラク事業 VPoP東京ガスにてハードウェアエンジニアとして従事。その後、株式会社グラファーにて事業開発などを担当。株式会社LayerXでは、バクラク事業の法人営業、複数プロダクトの立ち上げ・グロースのプロダクトマネージャーを経て、プロダクト企画部部長に就任。プロダクトマネージャー組織やカスタマーサポート組織のマネジメントを担当し、現任。
AIスタートアップはどのレイヤーで戦うべきか―YC26W松森氏が語る米国最前線
AirbnbやStripeを輩出した、世界最高峰のスタートアップアクセラレーター Y Combinator。今回のゲストは、現在開催中のY Combinator Winter 2026(YC26W)に日本人として唯一参加している、Carnotの松森さん。日本とは桁違いのスピードでAI nativeスタートアップが生まれ、競争も激化する米国。YC26Wに選抜された起業家たちの特徴や現地の熱量を踏まえながら、AI時代にスタートアップはどこで戦うべきかを問い直します。ソフトウェアを「売る」のではなく、自らがAI nativeな事業体として業務を担うプレイヤーが増えているのはなぜか。既存SaaSのAI化も進むなか、新興スタートアップはどこにポジションを取るべきなのか。ミドルレイヤーは、独立した勝ち筋となるのか、それともアプリケーション層に取り込まれていくのか。日本以上にスピードを求められる米国で、いま起業家たちは何を考え、どのような意思決定をしているのか――米国最前線から、AIスタートアップの競争構造と勝ち筋の変化を読み解きます。【アジェンダ】(0:57) 会社紹介・自己紹介(2:49) Y Combinatorのリアル:週次で成果を求められる米国の起業環境(4:33) YC26Wに見る、いま米国で台頭する起業家と企業の特徴(9:55) AI native新興企業はどこに立つのか―既存SaaSのAI化とOpenAIなど巨人の動きを踏まえて(18:08) ミドルレイヤー(observability / guardrails)の動向と将来像(23:53) 日米で決定的に異なる「スピード」への向き合い方(29:26) 米国で評価される日本で戦えることの強み(34:10) AI時代の勝機はどこにあるか(36:22) Carnotから採用・プロダクトのお知らせ【ゲストプロフィール】松森 匠哉 (株式会社Carnot Founder & 共同代表)1994年生まれ。2022年慶應義塾大学理工学研究科博士課程修了 (早期修了)、博士(工学)。専門は深層学習(Vision&Language)、ICCV などの難関国際会議に筆頭著者として論文採択。PGV(株) リード機械学習エンジニア、内閣府SIP特任研究員、日本学術振興会特別研究員DC、慶應義塾大学特任研究員を経て起業。【採用サイト】https://jinba.io/ja/careers#careers
AI時代に“勝ち続ける企業”の構造― アンドパッド荻野氏が過去と米国から学んだこと
前編に続き、アンドパッド取締役CFOの荻野泰弘さんをゲストにお迎えしてお届けします。後編のテーマは、AI時代に“勝ち続ける企業”の構造。「SaaS is Dead」が謳われる時代、勝ち続けられるか否かは何で決まるのか。ミクシィ時代の事業転換を率いた当事者としての経験、そして近年、米国のVertical SaaS経営者と対話する中で感じた“焦燥感を持つ経営者”と“ワクワクしている経営者”の差。荻野さんは、AI時代に勝ち続ける企業と、足元をすくわれかねない企業の分かれ目を、「MOATの構造」「AI Readyに向けた“種まき”の有無」「巨大なTAMへの過度な依存」という観点から語ります。AIによって、経営はどうアップデートされるのか。プロダクト戦略だけでなく、意思決定のスピードや経営のあり方はどう変わるのかにも言及。さらに後半では、「もし今、日本からスタートアップを立ち上げるなら?」という問いに対し、1兆円企業を狙う視点での領域選びや、ある領域が“ホットになる条件”にも踏み込みます。AI時代の変化を“脅威”ではなく“追い風”に変えるために、経営者は今、どこに目を向けるべきなのか。戦略の解像度が一段引き上がる後編です。【アジェンダ】(1:57) 「SaaS is Dead」は本当か?(5:14) AIは“コンテキスト”をどこまで扱えるのか(9:08) AI時代、経営はどうアップデートされるべきか(11:48) ミクシィ時代の転換から学ぶ、経営者の意思決定(20:40) 米国で出会った“焦燥感を持つSaaS経営者”の共通点(25:43) もし今、荻野さんが日本から起業するなら(36:02) アンドパッドから採用のメッセージ【ゲストプロフィール】荻野泰弘 (株式会社アンドパッド 取締役CFO)株式会社マクロミルにて財務経理本部担当執行役員として、東証一部上場企業の財務全般に携わる。その後モバイル系ベンチャーの取締役CFOを経て、株式会社ミクシィにて企業買収、合弁会社設立等、投資全般を担当。同社取締役CFO就任後は2度の資金調達、グローバルオファリングを実行。米国金融専門誌「Institutional investors」が選定するBeat CFOを2年連続で受賞。2020年より株式会社アンドパッドに取締役CFOとして参画。慶應義塾大学経済学部卒業。【採用サイト】https://ai.andpad.co.jp/recruitment
アンドパッド荻野氏のAIネイティブ戦略―時代を超えて通用するMOATの要件とは
今回のゲストは、アンドパッド取締役CFOの荻野泰弘さん。LLM登場前からAI時代を見据え、データを起点にした戦略を積み重ねてきたアンドパッド。前編のテーマは、AI時代におけるMOAT (競争優位)の捉え方。荻野さんは、MOATの要件を次の4つに整理します。① 保有データの量② ワークフローの複雑さ③ プロダクト連携数(マルチプロダクト)④ 人間が介在する要素(ネットワーク効果)それぞれどう重ね合わせて強固なMOATが築かれるのか。AIが担える領域が拡大していく時代において、築いたMOATがどのように活きてくるのか。お話を伺うなかで、多面的に戦略を考えMOATを構築していく視点と、外部環境に対応する必要はあるが戦略の本質は5年10年変わらないことに気づかされました。Vertical SaaSとして躍進するアンドパッドは、AI時代をどう戦おうとしているのか。戦略の捉え方が一段アップデートされる回です。【アジェンダ】(1:23) アンドパッドの事業概要と荻野氏のバックグラウンド(2:50) アンドパッドが重視する4つのMOAT(6:44) AI時代プロダクト展開戦略の本質(17:19) MOATが作れないプロダクトの条件とは(22:46) AI時代に向けて“新しく必要になったデータ”はあったのか(25:42) 「戦略自体をAIネイティブにする」という考え方(33:09) AI時代に一層重要になるネットワーク効果(37:37) 5〜10年スパンで描く経営戦略の時間軸【ゲストプロフィール】荻野泰弘 (株式会社アンドパッド 取締役CFO)株式会社マクロミルにて財務経理本部担当執行役員として、東証一部上場企業の財務全般に携わる。その後モバイル系ベンチャーの取締役CFOを経て、株式会社ミクシィにて企業買収、合弁会社設立等、投資全般を担当。同社取締役CFO就任後は2度の資金調達、グローバルオファリングを実行。米国金融専門誌「Institutional investors」が選定するBeat CFOを2年連続で受賞。2020年より株式会社アンドパッドに取締役CFOとして参画。慶應義塾大学経済学部卒業。
イノベーションのジレンマが分ける勝敗―原点回帰で見出すAI時代の勝ち筋
AI時代、事業の勝敗を分ける本質はどこにあるのか。配信開始から3ヶ月を目前に累計1万回再生を突破した節目に、初回放送ぶりにCo-Host3名で振り返り回を実施しました。本エピソードでいう「原点」とは、MOATや戦略論の前に立ち返るべき“顧客解像度・ペイン”という本質であり、同時に既存のプロダクトや成功体験に縛られず“そもそもあるべき姿は何か”を問い直す視点です。これまでのゲスト回を踏まえ、「MOATを先に考えると事業を立ち上げられない理由」「SaaSにAIを載せるだけでは勝てない構造」「競争力は結局“顧客解像度”に行き着く」といった論点で議論。米国のAI Nativeスタートアップ動向や、OpenAI・ClaudeによるFDE採用/SI化など、産業構造が固まりきっていない“黎明期”ならではの変化も俯瞰します。その上で、既存の前提を疑い、事業やプロダクトを“上書き”ではなく“再設計”できるか。イノベーションのジレンマを超えられるかが、AI時代の勝ち筋を分けるのではないかという見解を掘り下げました。改めて原点に立ち返り、AI時代のプロダクト戦略を考えるきっかけとなる回です。【アジェンダ】(1:21) 過去3か月の振り返りと、見えてきたAI時代の共通論点(4:11) 日米AI Nativeスタートアップの勢いの違いと、顧客解像度の重要性(11:17) AIで広がる事業モデルと、事業づくりの前提の変化(14:19) 産業構造すら黎明期か―インフラ企業のFDE採用/SI化が示すもの(18:05) 勝てる事業を生みだす業務解像度と言語化の力(24:09) なぜ今、MOATを考えると失敗するのか(30:10) AI時代の勝ち筋はイノベーションのジレンマを超えられるか
2秒で刺さる体験はどう設計する?—メルペイ永沢氏に学ぶ“グロース起点”の事業開発
訴求価値をそぎ落とせていない限り、ユーザーにプロダクトは届かない―。メルペイ代表取締役CEOの永沢岳志さんが強調するのは、“2–3秒で良いかもと思わせる価値”を、プロダクトそのものに具備できているかという問いです。説明すれば分かる、では遅い。特にC向けプロダクトでは、一瞬で振り向かせるくらい提供価値をそぎ落とし、その期待と実際の体験とズレを極限まで小さくするプロダクト設計が重要になる。この“メッセージング起点の発想”を、いかにプロダクト開発や事業設計にまで落とし込めているかが、グロースの初速を左右します。本エピソードでは、マーケティングを「手段」ではなく「結果としての成長」から捉えるグロースチームの思想を起点に、“メッセージング起点のプロダクト開発”を実現するためのチーム組成をどのように行うべきか、具体的に掘り下げました。さらに後半では、AI/LLMの進化によって大きく変わりつつある広告・クリエイティブの作り方と、1to1最適化が進む時代だからこそ相対的に価値が高まる「ブランド構築」の可能性についても議論。グロース視点×プロダクト開発×ブランド構築を横断しながら、「選ばれる事業」をつくるための発想の転換を探っていきます。【アジェンダ】(1:21) 「マーケ」ではなく「グロースチーム」と呼ぶ理由(6:23) 事業立ち上げの初期からグロースチームを巻き込む組織設計(12:41) 2–3秒で魅力が伝わるか?メッセージング起点の事業開発(16:29) グロース施策におけるAI/LLMの介在余地(20:45) AI時代だからこそ価値が高まる「ブランド構築」(24:56) メルカリ・メルペイの採用告知【ゲストプロフィール】永沢 岳志 (株式会社メルペイ 代表取締役CEO)2007年一橋大学商学部卒業後、NTTコミュニケーションズにてマーケティング、事業開発を担当。その後、米国マサチューセッツ工科大学 経営学修士(MBA)修了を経て、2016年よりAmazon JapanにてAmazon Prime Videoのマーケティング部長を務める。2018年株式会社bitFlyerに入社し、2019年より執行役員事業戦略本部長として日本国内の事業を推進。2021年よりメルペイに入社。スマホ決済サービス「メルペイ」のグロースを担当した後に、FinTech領域のGrowthを管掌。2024年1月より株式会社メルカリ執行役員 CGO 兼 CEO Fintech、株式会社メルペイ代表取締役CEOに就任。2025年3月よりMVNO事業責任者を兼務。X (@takeshi_ngsw): https://x.com/takeshi_ngsw【採用サイト】https://careers.mercari.com/jobs/
AIで問い直されるUI/UXーメルペイ永沢氏と探る、スマホの次のパラダイム
AIによって、これまで最適解とされてきたUI/UXは変わっていくのか——。生成AI/LLMが存在しなかった時代の前提のもとで、多くのtoCアプリケーションはカスタマージャーニーやUI/UXを磨き込み、「完成度の高い体験」を築いてきました。しかし生成AIが台頭するいま、その前提そのものが揺らぎ始めているのかもしれません。本エピソードでは、「新しいUXは生まれるはず」と考えるメルペイ代表取締役の永沢岳志さんをゲストに迎え、スマホシフトの歴史や海外プロダクトの事例を手がかりに、これからのUI/UXをどう考えるべきかを探っていきました。完成度の高いカスタマージャーニーは、AIによってどのように改廃されていくのか。チャットUIは購買体験の起点になり得るのか。そして、次の10年でプラットフォームの「勝ち筋」はどこへ移っていくのか。前半では、メルカリにおけるAI投資の実態や、開発スピード・プロダクト設計にすでに起きている変化にも触れながら、AI時代のC向けプロダクト開発の現在地を整理していきます。【アジェンダ】(0:55) 永沢氏の自己紹介と、メルカリが展開するプロダクトエコシステムの全体像(4:31) メルカリにおけるAI活用・投資の実態(9:46) AI投資の成果はどこに最も表れているのか(13:44) AIによってC向けプロダクトのUI/UXはどう変わるのか(17:27) スマホシフトのアナロジーから考える、AI時代のUI進化(20:24) 購買体験はチャットUI起点になっていくのか【ゲストプロフィール】永沢 岳志 (株式会社メルペイ 代表取締役CEO)2007年一橋大学商学部卒業後、NTTコミュニケーションズにてマーケティング、事業開発を担当。その後、米国マサチューセッツ工科大学 経営学修士(MBA)修了を経て、2016年よりAmazon JapanにてAmazon Prime Videoのマーケティング部長を務める。2018年株式会社bitFlyerに入社し、2019年より執行役員事業戦略本部長として日本国内の事業を推進。2021年よりメルペイに入社。スマホ決済サービス「メルペイ」のグロースを担当した後に、FinTech領域のGrowthを管掌。2024年1月より株式会社メルカリ執行役員 CGO 兼 CEO Fintech、株式会社メルペイ代表取締役CEOに就任。2025年3月よりMVNO事業責任者を兼務。X (@takeshi_ngsw): https://x.com/takeshi_ngsw
「業務の入口」を制するプロダクト戦略──kubellの実装から考えるAI時代のMOATとは
kubell 執行役員 CSO 兼 ビジネスディビジョン長の桐谷 豪さんと共にお届けする後編。本エピソードでは、AI時代におけるMOATとは何かを起点に、「重要な位置づけとなる業務の入口を握るプロダクトには何が必要なのか」「なぜオペレーションまで含めた設計がMOATに繋がるのか」を紐解いていきます。AIの進化によって、業務の指示や判断が集まる入口は、多くのプレイヤーが狙いにいく領域になりつつあります。では、その入口はどのようなプレイヤーが取りに行けるのか。そして、入口が集約していく世界を見据えたとき、アプリケーションレイヤーで勝ち残るプロダクトは何を満たしておくべきなのか。深いドメイン知識を持つこと、ユーザーのオペレーションを握っていることといった条件が、具体的な事例とともに語られます。また前半では、AIによって従来の業務区分を越えた領域拡張や個別化が可能になりつつある中で、どこまでの拡張性を前提にプロダクト設計していくべきか、といったテーマについても議論が展開されました。事業モデルやプロダクト設計を考える上で、AI時代の競争構造を立体的に捉え直すヒントが詰まった回です。【アジェンダ】(1:16) 桐谷さんが年末にX投稿をすべて削除する理由(2:21) AIによる個別化がもたらす、BtoB事業展開の変化(7:22) どこまでの拡張性を見越してプロダクトを設計すべきか(11:52) 業務インプットが集まる「入口」としてのSaaSの役割(15:59) 誰が「業務の入口」を取りに行けるのか──入口を巡る競争戦略(21:15) 入口が集約する世界で、勝ち残るアプリケーションレイヤーの条件(24:47) kubellがまずSMBのディストリビューションを優先する理由(28:27) kubellから採用ポジションのお知らせ【ゲストプロフィール】桐谷 豪 (株式会社kubell 執行役員CSO 兼 ビジネスディビジョン長)大学在学中より創業フェーズのスタートアップに参画し、ジョイントベンチャー設立や複数事業の立ち上げに従事し、ユニコーン企業へ。その後、AI系ベンチャーである株式会社ABEJAへ入社し、データ関連サービスの事業責任者を担う。2020年10月に株式会社kubell(当時 Chatwork株式会社)に入社し、BPaaSのサービス立ち上げ責任者を務めたのち、2024年1月より執行役員に就任。インキュベーション領域を管掌し、新規事業の推進とR&Dを担当。2025年7月に執行役員CSOに就任、2026年1月より現職。X (@go_kiritani): https://x.com/go_kiritani【採用サイト】https://www.kubell.com/recruit/
AgenticなBPOのあるべき姿ーkubell桐谷氏が実践する設計思想
今回のゲストは、kubell執行役員CSO兼ビジネスディビジョン長の 桐谷 豪さん。前編では、kubellがなぜBPaaSに取り組むのか、その設計思想と、実際にどうやって事業を組み立てているのかというリアルな構築プロセスを深掘りしました。本来は人手依存になりがちなBPOビジネス。そこに対して、どのように業務ワークフローを設計し、AIを組み込むことでスケーラブルなモデルに転換していくのか。単なる「AI活用」ではなく、人とAIの役割分担を前提にした事業設計の視点でお話を伺っています。なぜ今、BPaaS / AI+BPOに注目が集まっているのか。そこから広がる市場機会、そして現場で実際に行っているワークフロー設計の考え方まで。AI時代におけるオペレーションビジネスの作り方を考えるうえで、とても示唆の多い内容になっています。【アジェンダ】(1:10) kubell会社紹介、BPaaS事業の紹介(3:04) 桐谷さんのキャリアー時代のゴールデンタイムの渦中にいられるか(9:31) なぜ今BPaaSが盛り上がっているのか(11:27) BPaaSにおける対象事業領域選定軸(14:20) kubellにおけるBPaaS設計思想(20:45) Human in the Loopー将来的なAI進化も見越したワークフロー設計(24:32) 最終的にどこまでAIがBPOを担えるか(27:24) PM自身が作業者に?!ー「BPaaS」というプロダクトの作り方【ゲストプロフィール】桐谷 豪 (株式会社kubell 執行役員CSO 兼 ビジネスディビジョン長)大学在学中より創業フェーズのスタートアップに参画し、ジョイントベンチャー設立や複数事業の立ち上げに従事し、ユニコーン企業へ。その後、AI系ベンチャーである株式会社ABEJAへ入社し、データ関連サービスの事業責任者を担う。2020年10月に株式会社kubell(当時 Chatwork株式会社)に入社し、BPaaSのサービス立ち上げ責任者を務めたのち、2024年1月より執行役員に就任。インキュベーション領域を管掌し、新規事業の推進とR&Dを担当。2025年7月に執行役員CSOに就任、2026年1月より現職。X (@go_kiritani): https://x.com/go_kiritani
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