#1948. begin ではなく start せよ --- 「急発進」のススメ
2026-09-29 14:14

#1948. begin ではなく start せよ --- 「急発進」のススメ

【今日のひとこと】

start には「急,突然」のニュアンスがありますね😇挑戦はいつでも急発進🚗

【ハッシュタグ】

#heldio #hel活 #アウトリーチ #語源小咄


▼パーソナリティ、堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ。

- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491

▼2026年6月10日に本が出ました。発売前増刷決定。Amazon 新着ランキング「語学・辞事典・年鑑」「英語」「新書」3部門で第1位を獲得しています。

📕堀田 隆一 『英語史で解く 英文法の謎 --- なぜ「3単現の s」をつけるのか』 NHK出版〈NHK出版新書〉、2026年。

関連情報はワンストップで著者公式特設HPからどうぞ👇

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▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」の第20号が公開されています

- 第20号(2026年5月28日):https://note.com/helwa/n/nbcb5d662f7c3

▼2026年2月25日に、一押しの伝説的な教科書が新装復刊されます

📕市河 三喜、松浪 有 『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』 研究社、2026年。

- 本書の公式HPよりどうぞ:https://www.kenkyusha.co.jp/book/b10155519.html

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3. 「#729. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生のための英語史」 https://voicy.jp/channel/1950/hzowkzzoaq
4. 「#1. なぜ A pen なのに AN apple なの?」 https://voicy.jp/channel/1950/eg1ffa2pn2
5. 「#705. ゆる言語学ラジオにお招きいただき初めて出演することに!」 https://voicy.jp/channel/1950/fmstk5sb6g
6. 「#1474. ゆる言語学ラジオの『カタルシス英文法』で関係詞の制限用法と非制限用法が話題になり…」 https://voicy.jp/channel/1950/4w2kl8zgfl
7. 「#1607. 英語帝国主義から世界英語へ」 https://voicy.jp/channel/1950/j8ktxr4px3
8. 「#1576. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/xg195k9qdq
9. 「#1581. 歯科医学×英語史 with 無職さん --- 『英語史ライヴ2025』より」 https://voicy.jp/channel/1950/4th1404k03
10. 「#406. 常識は非常識、非常識は常識 --- 私の海外体験の最大の成果」 https://voicy.jp/channel/1950/8q0i86tmgp

▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています

- https://voicy.jp/channel/1950/premium

▼hel活のハブ The HEL Hub のホームページが2025年10月18日よりオープンしています

- https://user.keio.ac.jp/~rhotta/helhub/
- heldio, helwa はもちろん hellog や YouTube 「いのほた言語学チャンネル」などの様々な媒体での英語史コンテンツの新着が日々集まってくるページです。毎日複数回更新されています。
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おはようございます。 英語の歴史の研究者、エログ英語史ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語史、英語語源ハンドブック、言語学ですっきり解決英語のなぜの著者の堀田隆一です。
去る6月10日、NHK出版新書、英語史で解く英文法の謎、なぜ三単元のSをつけるのかが発売されました。
発売前増殺がかかりまして、今第2釣りが全国数ラウラの書店に並んでおります。 大変ご好評いただいております。
英語の語源が身につくラジオヘルディオ、英語史をお茶の間におもっとうに英語の歴史の面白さを伝え、裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。
本日は2026年9月29日火曜日。 皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日の話題ですけれども、 「ビギンではなくスタートせよ!急発信のすすめ!」と題してお話しいたします。
語源の話題でもあり、発信活動を考えている方々へのエールでもあります。
私も英語史のアウトリーチ活動を続けているわけなんですが、思い返すと何か始めるときは
ビギンではなくスタートだったなぁ、などと思いながら、今日の話題を思いついた次第なんですね。
そんなことを念頭にお聞きいただけますと幸いです。 改めましてタイトルは
ビギンではなくスタートせよ!急発信のすすめとなります。 どうぞお聞きください。
みなさん、始めるを表す英単語というと何が思い浮かびますでしょうか。
類義をたくさんありますけれども、一番簡単なのはビギン、スタート。 この2つぐらいではないかなと思いますね。
どちらも小英語の時代からある、帰水の本来語、英語本来語です。 ただこの2語はですね、実は担ってきた意味が
だいぶ異なっているんですね。 日本語に訳すと始めるということで
現在英語ではですね、確かに類義語として扱われているとは思います。 入れ替えてもほとんど意味の差が出ないという文脈もたくさんあるかと思うんですが、
ただですね、原義は異なっているんです。 同じ始めるにしても始まり方、始まり感が違うんですよね。
この辺りを今日は取り上げたいと思います。 まずはですね、ビギンの方からいきましょう。
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小英語のbeginnerという動詞に遡ります。 接頭字のbeですね。beと書かれる部分、接頭字。
そして本体がginnerというbeginのginの部分なんですよね。 実はginnerだけで既にもう始めるを意味する
動詞だったんです。 なのでginnerだけでも十分というところでもあるんですが、ここにですね
beという接頭字がついて、もともとはですね、強めだったりしますね。 ただもう小英語の段階ではですね、この強め的な機能、
もともとの役割は薄れていて、 結局のところですね、ginner単体で言ったのと同じような意味になっていました。
つまりbegin、beginnerですね。 これ全体でもう中立的、一般的な始めるを表す語として確立していたっていうことなんですよね。
この点ではですね、現代英語のbeginの感覚と 小英語のbeginの感覚同じです。
小英語からずっと安定してこの意味を担ってきているということで、 変わり映えはしない。そんなに変わっていないっていうことなんですね。
さあ問題はですね、スタートの方なんです。 これがなかなか面白いルーツなんですね。
小英語の動詞still turnに遡ります。
母音は現代のものと少し異なっていますけれどもね。 still turn、これに遡るんです。
実はもともとの意味は始めるではないんです。 始めるという意味はなかったんですが、では何だったのかというと、
跳ねる、急に飛び出す、勢いよく動くというような意味だったんですね。
びっくりして飛び上がるというイメージが一番しっくりくるかなと思いますね。
さあこの小英語still turnなんですが、さらに遡ると引用祖語の語根にたどり着くんですけれども、
これがですね、捨てるという語根だったんですね。
捨てるですから遠くはありませんね。
これどういう語根かというと、硬直したとか強張ったという性質、状態を表す語根だったんですよね。
他にこの語を共有する単語、英単語として皆さんが知っているかなというものとしては、
例えばstare、これじっと見つめるということですよね。
硬直した、強張ったということと関連付けようとすれば関連付けられますね。
06:00
それからstark、これ殺伐とした、高齢としたですね。
それからstarve、これ今でこそ飢える、飢え死にするという意味ですが、
もともとはですね、一般に死ぬを意味したんです。
これ死んだ後の状態、硬直した状態というのが思い浮かばれるわけなんですが、
確かにどれもこわばった感じの語感を持っているというのは共通しているような感じがするんですよね。
引用語根の捨てるに遡るというのは理解できそうです。
そして今回注目しているstart、これもそうなんですけれども、
もともとはですね、つまりこわばって固まっていたものが急にパッとはじけ出る、
動き出すというようなそんなイメージを持った動詞だったようなんですよね。
このこわばったものが急に動きを始める、こんなイメージがいいんではないかなと思います。
これが英語当時の、あるいはそれ以前のステュルタンの言語だったんですが、
これはですね、実際現代語のstartの一用法としてですね、ちゃんとこの言語の痕跡が残っています。
例えばですね、I started at the sound of thunder。
これは私は雷の音にギクッとしたみたいに訳すとちょうどいいと思うんですが、
started at the sound of thunderですね。
これ驚いたということなんですよ。
急に雷の音がしたもので、ギクッとした、ビクッとしたという雰囲気が出てますね。
それからですね、start to one's feetという言い方です。
これ熟語ですけれども、例えば、she started to her feetとすると、
彼女はさっと立ち上がったという、このさっとという怖がっていたものが急に動き出す雰囲気がよく出てますよね。
急にビクッと動く、このイメージが英語時代、あるいはそれ以前の時代から一応引き継がれている感じでですね、
このstartのいくつかの用法には残っているということです。
他には関連語としてstartle、これはまさに飛び上がらせる、びっくりさせるという意味でありますよね。
startleです。まさに急発信のイメージ。
こうして見ていきますとね、beginとstart、今でこそ同じように始める、開始するということで、
ほとんど入れ替え可能なコンテクストも多いと思うんですけれども、
根っこにあるイメージとして言いますと異なるんですね。
beginは本当に淡々とした中立的な始めるという、特にカラーのない始めるです。
09:02
startは怖がっていたものが急にパーンと弾け出すような急発信のイメージということになります。
さあ、物事を始めるときにbeginなのかstartなのかという問題なんですけれども、
私自身の経験と重ね合わせますとね、妙にこの語源話、譜に落ちるところがあるんですよね。
皆さんも大きいのこのヘルディオ、他には私、英語誌ブログなどもやっておりますが、
英語誌を広める活動、いわゆるヘルカツを長らく続けてきました。
ただ、このヘルカツ、最初に始めたときはですね、本当に一発目ということで、
開始というタイミングがあったわけですよ。
その旅ごとにですね、やはりいろいろ悩んだり懸念点がありながらも始めてみようと、
挑戦してみようということでですね、最初の一歩を踏み出したということを思い出してみるんですけれども、
これはbeginではなくstartだったなというふうに思うんです。
確かにヘルディオにしてもヘログにしても、始めるときにはそれなりに準備をしました。
事前にですね、用心を重ねてから始めようとしていたわけなんですが、
ただ十分すぎる準備なんてですね、そもそも手に入らないものですよね。
私も完璧な準備で臨んで、準備万端でトライして成功したという経験は本当に数少ないです。
やっぱりですね、振り返ってみますと旗から見てもそうだと思いますし、
そして自分自身の感覚としてもそうなんですが、
ヘルディオ、ヘログ等、新たな英語詞のアウトリーチ活動を最初に始めようと思ったときはですね、
beginというよりはstartだったなと思うんですよね。
急発信であり、もっと言ってしまえば見切り発信ですよね。
もちろんアウトリーチ活動、このように発信活動にはですね、
ある程度の準備や計画は必要なんだろうとは思いますよ。
ただ振り返って思うのは、物事というのはですね、
結局のところ急発信でしか始まらないというのがですね、
私の経験を振り返るとですね、そういうことが言えるのではないかということなんですよね。
特に何か新しい一歩を踏み出すような挑戦ですね。
覚悟や勇気が求められる場面で始めるというのは、
beginではなくstartにならざるを得ないのかなというふうに思うんです。
新しい発信活動や、発信活動限りません。
何か新しいことを挑戦しようと思っている方。
考え方としては、let's beginではなくlet's start。
12:04
これを捧げたいと思います。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
beginではなくstartせよ、急発信の進めと題してお届けいたしました。
類義語といってもですね、そのルーツは異なっている。
もともとの意味は異なっているもんだという一つの例ですね。
そしてその原義、もとの意味が100%残ってはいなくとも、
いくつかのstartを用いたフレーズ、固定化された表現の中には残っている。
こんなことは結構多いんですね。
ある単語の原義、イメージをつかむということは、
もちろん現代英語でその単語を運用する際にも生きてきます。
語源を学ぶ楽しさの一つかと思います。
最後に絶賛発売中の新刊書、なぜ三単元目撃マップ企画のお知らせです。
全国のリアル書店で本書を見つけましたら、
ぜひ町と書店の名前を添えて、なぜ三単元置いてありましたよと、
私の方にお知らせください。
日々のおいしいヘルディオのコメント欄で結構です。
ぜひジャンジャン目撃情報をお知らせいただければと思います。
そうしますと、それを受けて私がGoogleマップ上にピンを立てます。
日本地図をなぜ三単元のピンで埋め尽くす。
英語詞をお茶の間に広めていくというのが企画の趣旨となります。
また本書を読み終わられた方、リスナーの皆さんの中には多くいらっしゃると思います。
ぜひAmazonレビューでも他のプラットフォームでも何でも構いません。
本書のレビュー等をいただけますと幸いです。
それでは今日も皆さんにとって良い一日になりますように。
英語詞研究者の堀田隆一がお届けしました。
また明日。
14:14

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