「引っ越しで5箱あった本が、1箱になった。その1箱に残った本の話。」
お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。
今回はトマトが、おすすめの本を紹介する回です。引っ越しの際に段ボール5箱あった蔵書を厳選した結果、生き残った骨太本の筆頭——**「エフェクチュエーション」**を紹介します。ぜひお楽しみに!
本を捨てるのは難しい。買った当時の熱量がそこに残っているから。でも引っ越しという強制的な棚卸しのタイミングで、5箱あった本が1箱まで絞られた。
その審査を生き残った1冊が、「エフェクチュエーション」です。
エフェクチュエーションとは、優れた起業家が実際にどのように意思決定しているかを研究した理論で、サラス・サラスバシー教授によって提唱されました。
一般的なビジネスの教科書が教える思考法——「ゴールを定めて、そこから逆算して計画を立てる」——は「コーゼーション(因果的推論)」と呼ばれます。目標から逆算して、最適な手段を選ぶ。計画的で合理的に見える方法です。
でも現実の起業家たちは、そうは動いていなかった。
優れた起業家の思考法はむしろ逆で、「今自分が持っているもの(手段)から出発して、何ができるかを考える」というアプローチをとっていた。ゴールを最初に決めるのではなく、手持ちのカードで動き始めて、そこから生まれる偶発的な出会いや機会を取り込みながら形を作っていく——これがエフェクチュエーションの本質です。
この考え方が刺さるのは、起業家だけではありません。
「まず計画を立ててから動く」タイプの人間ほど、この理論は揺さぶりをかけてくる。理系的な思考は往々にして「ゴール設定→逆算→実行」という構造を好むけれど、現実のキャリアや人生はその通りに動かないことが多い。手元にある材料——自分のスキル、人脈、今置かれている環境——から動き始めることで、逆算では見えなかった可能性が開けてくる。
引っ越しで本棚を空にして、また積み上げていく過程で「持っておく価値がある本」の基準が変わった——そのタイミングで選ばれた一冊というのも、なかなか意味深です。
通勤・作業のお供にぜひどうぞ。
🌏 For our international listeners:
Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting.
Tomato moved recently — and the process of packing reduced five boxes of books down to one. This episode is about what survived.
The book: Effectuation — a theory developed by Professor Saras Sarasvathy based on research into how expert entrepreneurs actually make decisions.
The standard business school model is causation: set a goal, work backwards, build a plan. Logical. Systematic. Very STEM-brained.
But Sarasvathy found that successful entrepreneurs don't think that way. Instead, they start from what they already have — their skills, their network, their current situation — and ask: what can I do with this? Rather than optimizing toward a fixed goal, they move with what's available and incorporate unexpected opportunities as they arise. Goals emerge from the process, not before it.
For people who default to "plan first, act later," this reframes how to approach careers, projects, and decisions that don't fit neatly into a roadmap.
The fact that it survived five boxes being cut to one says something on its own.
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サマリー
理系男の人生取締役会がお届けする、トマトさん厳選のおすすめ本紹介エピソード。引っ越しの際に5箱あった本の中から生き残った、骨太な本を紹介します。
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