「プロジェクト、始まる前から勝負が決まってる。」
お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。
今回はトマトさんがおすすめの本を紹介する回です。サラリーマンは、多かれ少なかれ自分のプロジェクトを持っているものです。どうやったら上手くプロジェクトがまわるのか、その秘密にせまります。時々反論もあるよ。ぜひお楽しみに!
今回紹介するのは、山口周著「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」。元電通・ボストンコンサルティンググループで数多くのプロジェクトを回してきた著者が「なぜ自分はプロジェクトを一度も失敗したことがないのか」を書いた本です。
この本の最大の主張は、「勝てないプロジェクトはやるな」。
プロジェクトが失敗する原因の多くは、始まる前にすでに決まっている——そういう立場から、開始前の2つの鉄則が示されます。
まず「目的が不明確なプロジェクトはやるな」。手段ベースでプロジェクトが設定されていると、その手段がうまくいかなくなった瞬間に全て崩れる。目的が先にあれば、手段はいくらでも変えられる。
次に「人材が先、計画が後」。必要な人材の質と量がちょうど100%になるようなチーム体制では必ず破綻する。リーダーはプロジェクト開始前に「このメンバーでは戦えない、誰誰をくれ」という交渉をちゃんとやれ——これがコンサル流です。
ここでクラゲからの反論が入ります。「期待値調整をしろ」という本の主張について。
成功の基準はオーナーの期待値を超えられるかどうか——だからハードルを下げておけ、という論法。確かに自分の評価を守るためには合理的だが、全員がこれをやったらしょうもない仕事しか生まれない。「チャレンジングなことしないじゃん、ダサくない?」——これが2人の本音です。
一方で「なるほど」と唸らせる構造の話も。
プロジェクトチームを「現場への指示役」ではなく「現場の困りごとを解決するお兄ちゃん」として設計する——その鍵は、まず上位者(社長など)から現場に対してトップダウンで課題を伝えさせること。現場が困ったときの助け船としてプロジェクトチームが機能する構造を、最初に設計する。クラゲが前職で感じた「人事から来る追加業務感」の正体はここにあった、という話につながります。
後半はリーダーシップとフォロワーシップへ。「優れたリーダーは必ず嫌われる」、宇宙飛行士の選抜試験を例にした「自分が主役でなくてもチームのバリを最大化する」フォロワーシップの重要性、そして「上機嫌でいろ」——上司に聞かせたいセリフが並びます。
プロジェクトで悩んでいるサラリーマンにも、まだプロジェクトを持っていない若手にも、一度は読んでおいて損はない一冊です。
通勤・作業のお供にぜひどうぞ。
🌏 For our international listeners:
Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting.
This week, Tomato introduces Project Management Taught by a Foreign Consulting Firm by Shu Yamaguchi — a book by a former Dentsu and BCG consultant who claims he has never failed a project, and sets out to explain why.
The core argument: most projects are lost before they begin. Two rules for the pre-launch phase: first, never start a project without a clear objective (tool-first thinking always fails); second, secure the right people before finalizing the plan, not after. If the team is exactly at 100% capacity before the work even starts, the project will break.
Kurage's pushback: the book's heavy emphasis on "managing expectations downward" — calibrating success criteria so they're easy to exceed. Logical for self-preservation. But if everyone does it, the organization stops attempting anything ambitious. "That's a little uncool," is the verdict.
The structural insight both agree on: don't position the project team as a task-master over the frontline. Have leadership issue the directive top-down, then let the project team serve as support for a frontline that's now been told it needs to change. The difference in reception is enormous.
The book closes on leadership: great leaders are always disliked by someone, followership matters as much as leadership, and — the line Kurage most wants his boss to hear — stay in a good mood.
感想
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サマリー
トマトさんが山口周の『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』を取り上げ、プロジェクトを始める前の条件、進行中のチーム設計、リーダーシップについて紹介する。目的が不明確なプロジェクトや、必要な人材が不足したまま始めるプロジェクトは失敗しやすく、人材を先に確保するべきだという本の主張が語られる。一方で、期待値を下げて失敗を避ける考え方には、挑戦を小さくしてしまうのではないかという反論も出る。 プロジェクトチームを現場への指示役ではなく、経営者が示した課題を現場と一緒に解決する支援役として設計する方法が、実体験とともに議論される。後半では、状況の変化に応じて初期仮説を修正すること、優れたリーダーは嫌われることもあるという見方、リーダーシップとフォロワーシップの関係が紹介される。宇宙飛行士の選抜試験を例に、常に自分が主導するのではなく、適任者を補佐してチーム全体の力を高める姿勢の重要性にも触れる。最後に、上機嫌でいることや期待値調整は有用だが、それだけに偏るのは格好よくないという感想で締めくくられる。