▶︎「お騒がせしてすみませんが」から始まるその物語は、45歳の節目を迎えた主人公がドライブ旅行の途中で若く魅力的な男性と出会ったことで、湧き上がるような欲求と渇望に気づき、「脱線」していく冒険譚です。
今夜の勝手に貸出カードは、ミランダ・ジュライの新刊『はいつくばって』(岸本佐知子訳・新潮社)。ミドルエイジ女性に訪れる心身の変化、更年期の葛藤、思春期に戻ったかのような抑えきれない欲望と衝動を生々しくもユーモラスに描きます。
自分へのあきらめ悪く、ジタバタしてみることの自由さ、「自分だけの部屋」の意味、「運転派」か「駐車派」か? などなど、人生の折り返し地点でひらく新しい扉について思いを馳せます。
▶︎今夜の勝手に貸出カード
・ミランダ・ジュライさん著、岸本佐知子さん訳『はいつくばって』(新潮クレスト・ブックス) https://link.amazon/B02i7oJfW
▶︎配信内で触れた米国での反響
・【The CUT】「A Motel Room of One’s Own Miranda July’s best book yet is a spectacularly horny story about pursuing sexual and creative freedom.」(CUT誌の原書『All Fours』は「性的および創造的な自由を追求することを描いた、極めて官能的な物語」との書評)
https://www.thecut.com/article/miranda-july-all-fours-novel-review.html
・【The Guardian】「'This book is my bible!' The women who read Miranda July's All Fours, then blew up their lives」(原書『All Fours』が女性たちの間で起こした反響についてのガーディアン誌記事)
・【The New York Times】「The Women Rethinking Marriage and Family Life Because of Miranda July’s ‘All Fours’ 」(原書『All Fours』とウィスパーネットワークについてのニューヨーク・タイムズ誌記事)
https://www.nytimes.com/2024/06/08/style/miranda-july-all-fours-group-texts.html
▶︎番組について
「真夜中の読書会」は毎週水曜日08:00配信です。ぜひ番組のフォローと評価をお願いします。番組へのご感想、メッセージ、リクエストはInstagram の @batayomu からお寄せください。一つ一つ大切に読ませていただいております!
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サマリー
58歳のリスナーから寄せられた、「頑張らない」と自分を諦めることの違いに戸惑う相談を受け、ミランダ・ジュライの小説『はいつくばって』を紹介する。45歳の女性アーティストが、広告料として得た2万ドルを使い、ニューヨークへの一人旅の途中でモーテル321号室を改装し、ガソリンスタンドで働く若いダンサー志望の男性と交流する物語だ。作品は更年期や身体の変化、妻や母としての役割から逃れたい欲求、若い男性に欲望を抱く主人公の滑稽で切実なジタバタを描く。語り手は、ホテルの改装を通して、主人公が自分で選んだ「自分だけの空間」を求めていたことに気づく点に魅力を感じている。人生を大きく変える啓蒙ではなく、家族や過去を完全には否定せず、小さな脱線や無駄遣いから新しい欲求に気づく作品として評価する。終盤では、安定を好む「駐車派」と刺激を求める「運転派」という比喩から、年齢や状況によって人生の楽しみ方が変わる可能性にも触れる。
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