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2026-10-23 13:07

#61.人の感情について:無理に自分の感情を押し殺してない?

「感情を感じることと、それを表に出すこととは違う」とはよく言われますが、そもそも「自分の感情をそのまま感じてあげること」が意外と難しい。今回はそんなおはなし。


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サマリー

感情を感じることと、それをそのまま表に出すことは別だと説明し、怒りや嫉妬、不安、悲しみなどを持っただけで自分を悪者にしなくてよいと話します。感情を抑圧・否定し続けると、自分が何を嫌だと感じ、何を大切にしているのかに気づきにくくなる場合があります。また、好きと嫌い、離れたいけれど寂しいといった矛盾する気持ちが同時にあっても不自然ではありません。感情をすぐ評価せず「今そう感じている」と立ち止まり、必要なら落ち着いて扱い方や行動を考える一方、それを実践すること自体も新たな義務にしなくてよいと伝えます。

感情を持つことと表現することは別
わたるんのカウンセラジオ
みなさん、今日もお疲れ様でした。 公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
このポッドキャスト番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが、日々のちょっとしたお困りごとの解決策を考えたり、少しだけ気持ちが楽になるような心理学カウンセリングの豆知識をゆるっとお伝えしたり
しています。
ちょっと前にですね、オフセで非公開のお便りをいただいたんです。 まずはお礼を言わせてください。本当にありがとうございます。
嬉しかったですし、とても励みになるコメントでした。 内容は非公開なのでお伝えできないんですが、毎回思うことではあるんですけれど、応援のお便りを有料でいただけるっていうのは身に余る思いです。
あとですね、前回のエピソードにもスポーティファイでコメントをいただいてるんです。 こちらも本当にありがとうございます。
それで今回はですね、そうしたお二方からのコメントにインスピレーションを受けてエピソードを考えてみました。
というのも、最近仕事でお話を聞いていて、この方必要以上に自分の感情を感じてはいけないと思ってそうだなぁとか、この感情を持っていることそのものをとても悪いことだと思っていそうだなぁと感じることが多い
んですよね。
人の感情ってポジティブなものもあればネガティブなものもあるじゃないですか。 ネガティブな感情ってあんまり表に出さない方がいいとかそういうふうに言われることも多いですよね。
もちろん感情をそのまま表に出すことで誰かを傷つけてしまうこともありますが、だからといって自分の中に湧いてきた感情そのものを必要以上に抑えつけようとすると、それはそれでしんどいですよね。
今回はそうしたネガティブな感情とどんなふうに付き合っていったらいいのかということについてお話ししていきますね。
では、完成ラジオを始めていきましょう。
さて早速ですが、皆さんは自分の感情についてこんなことを感じてはいけないと思うことってありますか?
例えば、職場で同僚から何か言われて腹が立ったとします。
でもそこで、人に腹を立てるなんて自分は心が狭いなぁとか、こんなことでイライラするなんてもっと大人にならなきゃいけないなぁと考えたりすることもあるんじゃないかなぁと思います。
すると最初はただ腹が立っていただけなのに、いつの間にか腹が立っている自分のことまで嫌になっちゃうんですよね。
もちろん、誰かに腹を立てたときに感情のまま相手に怒りをぶつけちゃったら関係は悪くなることもありますよね。
怒りを感じたからといって、その怒りをそのまま相手に伝えればいいというわけではないですよね。
ただ、今回お話ししたいのは感情をどう表現するかということと、そもそもその感情を持ってはいけないと思うこととは別の話ではないかというとこです。
腹が立ったときに相手にどう伝えるかを考えることは大切ですよね。
でも、腹が立ったことそのものを、こんな感情を持つ自分はダメだと否定する必要は必ずしもないんですよね。
とはいえ、結構そんなふうに思ってしまうこと多くないでしょうか。皆さんどうでしょう?
今のは怒りの話でしたが、それに限らず嫉妬や不安、悲しみとかもそうです。
例えば、身近な人の成功を喜べない、誰かに嫉妬してしまう、大切な人に対してふと嫌な気持ちが湧いてくる。
感情の抑圧と自己理解
そういうときに、こんなことを思うなんて自分は性格が悪いんじゃないかと自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、感情って自分の思い通りに湧いてくるものじゃないですよね。
何かを感じたってことと、その感情のまま何かをするっていうことは分けて考えられる。
嫉妬を感じたからといって、必ずしも相手の足を引っ張っているわけではないし、
怒りを感じたからといって、それが即相手を傷つけているわけではないですよね。
で、どんな感情が湧いてきたとしても、それだけで自分が悪い人間だと決まるわけではないですね。
心理学では、自分にとって受け入れがたい感情や欲求などが、
無意識のうちに意識から押し込められちゃうことを抑圧と言います。
ただ、私たちは無意識のうちに感情を押し込めるだけじゃなくって、
こんなことを感じてはいけないと自分の感情を意識的に否定しようとすることもあります。
例えば、腹が立っているのに、「いや、怒るようなことじゃない。自分が気にしすぎなんだ。」と考えて、
なんとかその気持ちを打ち消そうとする。
もちろん、気持ちを切り替えたり、別のことに意識を向けたりすること自体が悪いわけではないですよね。
そうすることで気持ちが楽になることもあります。
ただ、そうやって自分の感情を否定することが習慣になってくると、
しんどくなることもあるんじゃないかなと思います。
本当は嫌だったのに、自分が嫌だと思ったこと自体を認められない。
本当は悲しいのに、悲しんでいる自分を許せない。
そうすると、自分が何を嫌だと感じているのか、何を大切にしたいのか、
何に困っているのか、そういったことにも気づきにくくなってしまうかもしれません。
あともう一つ、感情について考えるときに大切だと思うことがもう一つあります。
矛盾する気持ちをそのまま認める
それは、自分の中に矛盾する気持ちが同時に存在することもあるということですね。
例えば、あの人のこういうところは好きだけど、こういうところは嫌いとか、
一緒にいたいけど、一人にもなりたいとかですね。
相手のことが好きなのも本当だし、嫌だなと思うところがあるのも本当。
どちらかが嘘ってわけではなくて、両方の気持ちが自分の中にあることもありますよね。
でも、そういう矛盾した気持ちがあると、何でか気持ちが悪いというか、落ち着かないこともあると思います。
そうすると、どちらか一方の気持ちを考えないようにしたり、なかったことにしようとしたりするかもしれません。
ただ、片方の気持ちを押し込めたからといって、必ずしもその気持ちがなくなるわけではないです。
本当は好きだけど嫌なところもある。離れたいけど離れるのは寂しい。
そういう気持ちがあるのに、どちらか一方だけで自分の気持ちを説明しようとすると、それはそれでしんどくなることもありますよね。
人の気持ちっていつもきれいに整理できるものではない。
好きと嫌い、安心と不安、期待と諦め、そういう気持ちが同時に存在していることだってありますよね。
感情に気づき、扱い方を考える
では、こうした感情たちとどう付き合っていったらいいでしょうか。
一つの方法は、感情が湧いてきたときにすぐにその感情を評価したり打ち消したりするのではなく、
まずは、今自分はこう感じているんだなぁと少しだけ立ち止まってみることです。
同僚に腹が立ったら、ああ自分は今腹が立っているんだなぁと気づいてみる。
矛盾した気持ちがあるなら、ああ今自分の中には両方の気持ちがあるんだなぁと気づいてみる。
まずはそこ。腹が立つなんて自分は心が狭いとか、こんなことで起こってはいけないとか、一貫した気持ちを持ってないといけないとか、
そういう判断を一旦脇に置いてみる。
そうすると、例えば腹が立ったことについて、あの言い方が嫌だったんだなぁとか、
自分の意見を軽く扱われたように感じたんだなぁとか、自分が何に反応したのかが見えてくるかもしれません。
その上で、相手に何かを伝えた方が良さそうなら、落ち着いて自分の意見を伝えてみる。
今は伝えなくても良さそうなら、一旦そのままにしておく。
矛盾した気持ちについても、すぐにどちらか一方に決めるんじゃなくて、好きなところもあるし、嫌なところもあるんだなぁとそのまま置いてみてもいいんですよね。
そう、その感情を感じることそのものは否定されようがないことということですね。
そしてできれば、もしそういう感情を感じたら、否定するのではなくて、傷ついたねとか、頑張ったねとか、悲しかったねとか、自分を大切にする言葉を自分にかけていただければと思います。
感情を受け入れることを義務にしない
ただ、ここで一つ一応補足しておきたいこともあります。
それは、自分の感情を受け入れることまで新たな義務にしなくてもいいということです。
ここまでのお話で、自分の感情は否定しない方がいいんだとか、どんな気持ちも受け入れなきゃいけないんだと考え始めると、
それはそれで感情を受け入れられなかった時に自分を責めちゃうこともあるかもしれませんので、
大切なのは、どんな感情も必ず受け入れなければならないと願わることではなくて、
感情が湧いてきた時に、その感情を持った自分まですぐに悪者にしなくてもいいんじゃないかと思えることなんじゃないかなと思います。
感じたことを理由に自分を責めるんじゃなくて、その気持ちをどう扱うか、何をするかを少しずつ考えていく。
矛盾する気持ちがあっても、すぐにどちらかに決めなくてもOK。
自分の気持ちとゆるく付き合う
そんな風に自分の気持ちを受け入れて、付き合って、自分を大切にしていけるといいのかなと思います。
では、本題はこのくらいにしましょう。
さてみなさん、今回はいかがでしたでしょうか。
今回は、いろいろな感情を持つことそのものを悪いことだと思ってしまうと、しんどくなることがあるよね、というお話をしてみました。
いやーでも、自分の考えとか感情に少し目を向けてみると、何というか矛盾した気持ちを抱えているときとか、ちょっと感じるのに抵抗がある感情を持っているときの方が多いと思うんですよね。
これ僕だけですかね。みなさんどうでしょう。
感情っていつも自分の思い通りに湧いてくるわけじゃないですし、矛盾する気持ちが同時に存在することもありますよね。
だからこそ、どんな感情が湧いてきたかだけで、自分自身のことまで判断しなくてもいいのかなと思います。
もし次に自分の感情をこんな風に感じてはいけないと思う場面があったら、ほんの少しだけ自分は今そう感じてるんだなぁと立ち止まって、ゆるっとご自身の気持ちと付き合っていただければと思います。
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では今回はここまで。おやすみなさい。
ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
13:07

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