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2026-10-15 06:15

令和8年度診療報酬改定の検証調査7項目とスケジュールを解説

令和8年6月24日の中医協総会(第651回)で、診療報酬改定結果検証部会(以下、検証部会)が、令和8年度改定の結果を検証する特別調査の実施計画を報告しました。この特別調査の結果は、次回以降の診療報酬改定の議論の材料になるため、医療機関や薬局は調査の内容と時期を早めに把握しておく必要があります。本号では、報告された調査項目、検証のポイント、スケジュールを整理して解説します。

特別調査は、改定時の答申書附帯意見をもとに7つの調査項目を設定し、令和8年度と令和9年度の2か年で実施します。令和8年度は、在宅医療、精神医療、長期処方・リフィル処方の3調査を実施します。令和9年度は、医療DX、歯科、保険薬局の立地、後発医薬品などに関する5調査を実施します。調査票の配付・回収は、令和8年度調査が12月~翌年1月、令和9年度調査が7~9月の予定です。検証の精度を高めるため、有効回答率の向上、質問項目の改善、NDBなど既存データの活用にも取り組みます。

特別調査の全体像:附帯意見をもとに7項目を2か年で実施

特別調査は、附帯意見のうち検証部会が担当する課題を7つの調査に整理し、外部委託で実施します。

特別調査の目的は、改定の結果を検証するための資料を得ることです。その出発点となる附帯意見とは、中医協が改定の答申とあわせて示した、今後の検討課題のことです。令和8年度改定の附帯意見は全26項目あります。このうち検証部会が主な検討の場とされたのは、在宅医療・訪問看護、精神医療、医療DX、歯科、調剤、長期処方・リフィル処方、後発医薬品、医薬品の保険給付に関する10項目です。なお、附帯意見17のうちオンライン診療の部分は、検証部会ではなく入院・外来医療等の調査・評価分科会が担当します。

この10項目の調査は、検証部会が直接おこなうのではなく、外部の受託業者に委託します。委託にあたっては、検証部会委員や関係学会などで構成する「調査検討委員会」を設置します。調査検討委員会は、抽出方法や客体数などの調査設計、調査票、集計・分析方法を検討します。

10項目の附帯意見は、関連するものをまとめて、次の7つの調査に整理されました。

(1) 在宅医療、在宅歯科医療、在宅訪問薬剤管理及び訪問看護の実施状況調査

* 対応する附帯意見:14・15

* 実施年度:令和8年度・令和9年度

(2) 精神医療等の実施状況調査

* 対応する附帯意見:16

* 実施年度:令和8年度

(3) 長期処方やリフィル処方の実施状況調査(その1)

* 対応する附帯意見:22・24

* 実施年度:令和8年度

(4) 医療DXの実施状況調査

* 対応する附帯意見:17

* 実施年度:令和9年度

(5) 歯科診療報酬の評価等に関する実施状況調査

* 対応する附帯意見:19

* 実施年度:令和9年度

(6) 保険薬局の立地状況に対する調剤報酬改定の影響及び地域医療に貢献する保険薬局の取組に関する実施状況調査

* 対応する附帯意見:20・21

* 実施年度:令和9年度

(7) 長期処方やリフィル処方箋、後発医薬品使用促進策の影響及び実施状況調査(その2)

* 対応する附帯意見:22・23・24

* 実施年度:令和9年度

7つの調査のうち、在宅医療等の調査と長期処方・リフィル処方の調査は、2か年にわたって実施します。このため、年度ごとの調査数は、令和8年度が3調査、令和9年度が5調査となります。

令和8年度に実施する3調査:在宅医療・精神医療・長期処方

令和8年度は、在宅医療等、精神医療、長期処方・リフィル処方の3調査を実施します。以下では各調査を「改定内容」「検証のポイント」「調査対象」の順に説明します。

在宅医療、在宅歯科医療、在宅訪問薬剤管理及び訪問看護の実施状況調査(その1)

在宅医療等の調査は、在宅の4分野の改定が、提供体制と関係機関の連携にどう影響したかを検証します。

改定内容として、令和8年度改定では在宅の4分野で次の見直しがおこなわれました。

* 在宅医療:在宅医療充実体制加算の新設、連携型の機能強化型在宅療養支援診療所における自院による時間外往診体制の確保状況に応じた評価の細分化、在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料の見直し、訪問診療薬剤師同時指導料の新設など

* 在宅歯科医療:歯科訪問診療料、訪問歯科衛生指導料の評価の見直しなど

* 在宅訪問薬剤管理:在宅訪問をおこなう保険薬局の体制評価の見直し、評価の充実など

* 訪問看護:地域と連携して精神科訪問看護を提供する訪問看護ステーションの評価、同一建物居住者等への訪問看護の見直しなど

検証のポイントは、訪問診療の実施状況、24時間往診体制の確保状況、薬剤師との同時訪問による残薬対策、介護保険施設等との連携状況などです。歯科訪問診療、訪問薬剤管理指導、訪問看護についても、実施状況と関係機関との連携状況を検証します。

調査対象は、保険医療機関、保険薬局、訪問看護ステーション、患者・利用者、介護サービス事業所などの連携機関です。この調査は、令和9年度にも「その2」として継続します。

精神医療等の実施状況調査

精神医療の調査は、地域移行・地域生活支援を含む質の高い精神医療に、改定がどう影響したかを検証します。

改定内容として、令和8年度改定では次の見直しがおこなわれました。

* 新設:精神病棟看護・多職種協働加算、精神科慢性身体合併症管理加算、精神科地域密着多機能体制加算、公認心理師による認知行動療法の評価

* 要件の見直し:精神科救急医療体制加算、精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期医師配置加算など

* 評価の見直し・拡大:通院・在宅精神療法、早期診療体制充実加算、児童思春期支援指導加算、心理支援加算の対象疾患

検証のポイントは、入院・外来・在宅それぞれの取組状況と、情報通信機器を用いた精神療法の実施状況です。主な調査事項には、精神病棟の多職種配置の状況、通院・在宅精神療法における指定医・非指定医の診療状況、公認心理師による心理支援の実施状況が含まれます。

調査対象は、保険医療機関と患者です。

長期処方やリフィル処方の実施状況調査(その1)

長期処方・リフィル処方の調査は、長期処方とリフィル処方箋の活用が、改定でどう変わったかを検証します。

改定内容として、令和8年度改定では、計画的な医学管理を評価する医学管理料の要件と、処方箋様式が見直されました。

検証のポイントは、長期処方とリフィル処方箋の活用に対する改定の影響です。主な調査事項は、長期処方とリフィル処方箋の実施状況、認知度・意識、保険薬局の対応状況です。

調査対象は、保険医療機関、保険薬局、患者です。この調査は、令和9年度に後発医薬品の調査と合わせて「その2」として継続します。

令和9年度に実施する5調査:医療DX・歯科・薬局・後発医薬品

令和9年度は、継続2調査と新規3調査を合わせた5調査を実施します。継続2調査は、在宅医療等の調査(その2)と、長期処方・リフィル処方に後発医薬品を加えた調査(その2)です。新規3調査は、医療DX、歯科、保険薬局の立地に関する調査です。以下では、在宅医療等(その2)を除く4調査を、令和8年度と同じ順序で説明します。

医療DXの実施状況調査

医療DXの調査は、医療DXを推進する体制の確保と、それによる質の高い医療の提供状況を検証します。

改定内容として、令和8年度改定では、診療録管理体制加算、医療情報取得加算、医療DX推進体制整備加算が見直されました。あわせて、電子的診療情報連携体制整備加算、電子的歯科診療情報連携体制整備加算、電子的調剤情報連携体制整備加算などが新設されました。

検証のポイントは、新設加算の算定状況と、施設基準に関係する電子処方箋、電子カルテ、電子カルテ情報共有サービス、地域医療情報連携ネットワークの導入状況です。救急時医療情報閲覧機能の導入状況とサイバーセキュリティ対策の実施状況も調査します。

調査対象は、保険医療機関、歯科保険医療機関、保険薬局、訪問看護ステーション、患者・利用者です。

歯科診療報酬の評価等に関する実施状況調査

歯科の調査は、歯科疾患の継続的な管理、歯科治療のデジタル化、歯科衛生士・歯科技工士の業務の3点について、改定の影響を検証します。

改定内容として、令和8年度改定では次の見直しがおこなわれました。

* 継続的な管理:歯科疾患・口腔機能の管理や治療の評価の見直し、歯科標榜のない病院からの依頼による歯科訪問診療の評価や糖尿病患者の医科歯科連携の評価の新設など

* デジタル化:CAD/CAM冠等の適応拡大、3Dプリンタを活用した有床義歯の評価の新設

* 人材確保:歯科衛生士・歯科技工士の業務の評価の見直し

検証のポイントは、重症化予防や口腔機能の管理の算定状況、医科歯科連携の算定状況、歯科用貴金属以外の治療の算定状況、歯科衛生士・歯科技工士の評価の算定状況です。主な調査事項には、医科連携訪問加算、重症化予防連携強化加算、口腔機能実地指導料、歯科技工士連携加算の算定状況が含まれます。

調査対象は、歯科医療機関(病院・診療所)と患者です。

保険薬局の立地状況に対する調剤報酬改定の影響及び地域医療に貢献する保険薬局の取組に関する実施状況調査

保険薬局の調査は、立地に依存した薬局への評価の見直しと、かかりつけ機能の評価の転換が、薬局の立地と取組にどう影響したかを検証します。

改定内容として、令和8年度改定では、いわゆる門前薬局など立地に依存した保険薬局の評価が見直されました。また、かかりつけ薬剤師の評価が、包括的な評価から実績を重視する評価に転換されました。

検証のポイントは、敷地内・特定医療機関周辺・医療モール内といった立地形態や処方箋集中率への影響、都市と地方における薬局・薬剤師の偏在の状況です。地域医療への貢献として、医療機関や多職種との連携、夜間・休日の医薬品提供体制、かかりつけ薬剤師による対人業務の取組状況も検証します。

調査対象は、保険医療機関、保険薬局、患者です。

長期処方やリフィル処方箋、後発医薬品使用促進策の影響及び実施状況調査(その2)

後発医薬品を加えたこの調査は、令和8年度の長期処方・リフィル処方の調査を引き継ぎ、後発医薬品の使用促進策の影響もあわせて検証します。

改定内容として、令和8年度改定では、一般名処方加算の評価の見直しや、医薬品の安定供給に資する体制の評価などがおこなわれました。

検証のポイントは、一般名処方の実施状況、後発医薬品・バイオ後続品の調剤・使用・備蓄の状況、安定供給に資する取組の状況です。医薬品の供給状況の変化も加味して分析します。医師、歯科医師、薬剤師、患者の後発医薬品・バイオ後続品に対する意識も調査します。さらに、OTC類似薬の使用状況もあわせて調査します。

調査対象は、保険医療機関、保険薬局、患者です。

調査スケジュール:令和8年度は12月、令和9年度は7月から調査票を配付

調査票の配付・回収は、令和8年度調査が令和8年12月~令和9年1月、令和9年度調査が令和9年7~9月の予定です。両年度とも、業者調達、調査設計、調査実施、結果検討の4工程で進みます。

令和8年度調査

* 受託業者の調達・決定:令和8年7~8月

* 調査設計・調査票の検討:令和8年9~11月

* 調査の実施(配付・回収・集計・分析):令和8年12月~令和9年1月

* 調査結果の検討:令和9年2~3月

令和9年度調査

* 受託業者の調達・決定:令和9年3~4月

* 調査設計・調査票の検討:令和9年5~6月

* 調査の実施(配付・回収・集計・分析):令和9年7~9月

* 調査結果の検討:令和9年10~11月

調査設計の工程では、調査検討委員会が検討した調査票を、検証部会と総会で決定します。調査結果の検討の工程では、調査検討委員会の検討後、結果がまとまり次第、検証部会と総会に報告されます。予定どおり進めば、本号発行時点(令和8年10月)で、令和8年度調査は調査設計の段階にあります。

検証の精度を高める3つの対応

検証部会は、より適切な検証のため、有効回答率の向上、適切な質問項目の設定、NDBなど既存データの活用の3つに取り組みます。

有効回答率の向上では、回答者の負担を軽くする工夫を重ねます。具体的には、電子調査票やWEB調査の活用、調査目的に沿った必要最低限の質問、分かりやすい質問項目の設定を進めます。あわせて、関係団体から会員への協力のアナウンスや、未回答施設への督促もおこないます。

適切な質問項目の設定では、前回の調査で答えにくかった質問を見直します。具体的には、無回答や「その他」の回答が多かった質問項目について、関係者の意見を聞いて分かりやすく改善します。

NDBなど既存データの活用では、アンケート調査だけでは把握しにくい全体像を補います。NDBとは、全国のレセプト情報などを集めた国のデータベースです。具体的には、診療報酬項目の算定施設数・算定件数や改定の影響をNDBで分析します。さらに、検証調査の回答データとNDBデータのクロス集計もおこないます。

まとめ:調査の時期と内容を把握し、回答に備えましょう

令和8年度改定の特別調査は、附帯意見をもとに7項目を設定し、2か年で実施します。令和8年度は在宅医療、精神医療、長期処方・リフィル処方の3調査を、令和9年度は医療DX、歯科、保険薬局の立地、後発医薬品などの5調査を実施します。調査票の配付・回収は、令和8年度調査が12月~翌年1月、令和9年度調査が7~9月の予定です。検証の精度を高めるため、回答しやすい調査票づくりとNDBの活用も進められます。

特別調査の結果は、次回以降の診療報酬改定の議論の根拠になります。調査票が届いた医療機関や薬局は、現場の実態を改定に反映させる機会として、回答に協力することをおすすめします。

参考資料:中央社会保険医療協議会 総会(第651回)令和8年6月24日 総-6「診療報酬改定結果検証部会からの報告について」



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サマリー

令和8年度の診療報酬改定を検証する7項目について、令和8年度は在宅医療・精神医療・長期処方とリフィル処方を、令和9年度は医療DXや歯科、薬局などを調査する流れを説明します。前者は患者ケアに直結する現場の摩擦を優先し、後者は地域全体の医療体制やインフラを検証する位置づけです。調査ではアンケートだけでなく、レセプトを含むNDBとのクロス集計によって、主観と客観の両面から実態を捉えようとします。一方で、データだけでは人員不足や地域事情を把握しきれないため、現場の声を次回改定に反映できるかが課題になります。

7項目への絞り込みと年度別の優先順位
あの今年、国から医療界に出された宿題というか、検証項目って、最初は26個もあったんですよね。 そうなんですよ。でも、さすがに多すぎる。現場がパンクするっていうことで、最終的に絶対に外せない7つにまで絞り込まれました。
ですよね。今回の深掘りでは、その選ばれし7つの調査項目について書かれた、令和8年度診療報酬改定の検証調査7項目とスケジュールという資料を読み解いていきます。
はい。一見するとただのお堅い行政文書に見えるんですが、実はこれこそが今後の日本の医療システムを形作る未来の設計図なんですよね。
まさに。なのでリスナーの皆さんにとっても、これ単なる中間テストじゃなくて、国がどうやって今後の医療を根本から作り変えようとしているのか、その裏の意図を知る絶好のチャンスかなと。
おっしゃる通りです。この資料を見ると、国が新しいルールに対する現場の適応度をどうやって測って、次回の改定につなげようとしているか、その戦略がはっきりと見えてきますよ。
なるほど。26項目から7項目に絞られたわけですけど、直近の令和8年度に行われるのは、在宅医療、精神医療、それから長期処方、リフィル処方の3つだけですよね。
え、残りの項目は翌年に回されています。
つまり、新しいルールに対する現場の中間テストを一度にやらずに、2カ年に分けるってことですよね。なぜこの3つが最優先されたんでしょうか。
それはですね、現在、医療現場で最も摩擦が起きていて、患者さんのケアに直結するボトルネックになっているからです。
ボトルネックですか?
はい。例えばリフィル処方箋なんかは、制度としては導入されたものの、石川の懸念とか患者さんの認知不足もあって、
まあ、国が想定した通りには普及していないんですよね。
ああ、確かになんかあまり進んでいない印象はあります。
ですよね。だからこそ、12月にはもう調査票を配って、早急になぜ進まないのかっていう実態を把握しようとしているんです。
令和9年度の医療DX・地域医療への転換
なるほど。まずは患者さんの目の前で起きている問題を優先して洗い出すわけですね。
でも、ちょっと腑に落ちないのが、翌年、令和9年度の調査項目なんですよ。
と言いますと?
患者ケアの話から一転して、なんか医療DXとか、歯科の3Dプリンタ活用、あとサイバーセキュリティとか、いきなりデジタルとかインフラの話に飛んでますよね。
ええ、そこがですね、このスケジュールの肝なんですよ。
肝ですか?この露骨なテーマの切り替えに何か意図が?
はい。令和8年度で個別の医療サービスの現状を把握した後は、令和9年度でシステム全体の構造とかインフラにメスを入れる。
つまり、点から面への移行ですね。
点から面へ?ということは、医療DXの調査にしても、単に最新のシステムを導入しましたかっていう、そういう確認じゃないってことですか?
その通りです。例えば、薬局の調査でも、ただ大病院の前で薬を渡すだけの門前薬局から、もっと地域に根差した薬局への転換が進んでいるかを見るわけです。
ああ、なるほど。
つまり、国はツールの有無じゃなくて、電子処方箋みたいな技術を使って、地域医療のネットワーク構築にどう貢献しているかという、法案の部分を問うているんです。
単独のクリニックで完結するんじゃなくて、地域全体で質の高い医療を提供する体制へと、明確に誘導しようとしているんですね?
そうやって、面で支える構造を作りたいわけです。
NDBとの連携で調査の客観性を高める
とはいえですね、ちょっと意地悪な見方をすると、所詮はアンケート調査じゃないですか。
うちのクリニックは地域医療に貢献してますとか、DX推進してますって、現場の主観でいくらでもよくかけちゃう気がするんですが。
まあ、以前ならそのご指摘の通りだったかもしれませんね。
それだけで本当に実態って測れるんですか?
それが今回は違うんですよ。
自己申告の主観的なアンケート結果と、国が持っているレセプトデータの巨大な客観データベース、いわゆるNDBですね。
これを本格的にクロス集計する仕組みになっているんです。
ちょっと待ってください。
それってつまり、今までのアンケート調査が虫眼鏡で現場の顔色を伺うようなものだったとしたら、今回はそれに加えて衛星写真で上空から行動記録を監視するようなものに進化するってことですか?
それはすごくわかりやすい例えですね。まさにその通りです。
ってことは、アンケートで地域医療に貢献してますって答えても、レセプトの請求データっていう衛星写真を見れば、実際にどんな診療をしているか、本当はやってないのがバレてしまうと。
そうなんですよ。もうごまかしが効かなくなります。
主観と客観のデータを掛け合わせることで、精度が機能していない原因を探るわけです。
なるほど。
それが現場の意識とか努力不足にあるのか、それとも精度の設計自体に無理があるのか。
そこをより正確に炙り出そうとしています。
データと現場事情のギャップ
でも衛星写真にも弱点ってありますよね。
というと?
ビッグデータの数字だけじゃ、なぜそのクリニックが特定の算定をできなかったのかっていう、地域特有の事情とか、慢性的な人員不足みたいな現場の生々しいニュアンスまでは見えないじゃないですか。
ああ、確かに。
データだけで全てを判断するのは、ちょっと危険な気もするんですが。
まさにそこが今後の医療政策の質を左右する大きな課題なんですよね。
データという客観性と現場の事情という主観性の間にあるギャップを国がどこまで丁寧に汲み取れるかが問われます。
だからこそリスナーの皆さんにとってこの調査は重要なんですよね。
もしあなたが医療機関や薬局で働いていて、この12月に調査票を受け取ったなら、それは単なる面倒な事務作業ではありません。
本当にそうです。
あなたたちの現場のリアルな事情を次回の改定という設計図に直接組み込ませるための数少ないチャンスなんですよね。
そうですね。現場の声をしっかり届けていただきたいです。
では最後に一つ、皆さんに考えてみてほしいことがあります。
もし現場から寄せられたアンケートのどうしても今は対応できないという主観的な声と、
NDVの衛星写真が示す効率化の遅れという冷酷な客観データが真っ向から対立したとき、
なるほど、国は一体どちらの現実を信じて次の医療システムを設計するのでしょうか。
ぜひ考えてみてください。
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