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2026-10-14 06:12

最適使用推進ガイドライン5品目を解説|胃癌・OSAS・MASHの新要件

令和8年6月24日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会(第651回)で、5品目の最適使用推進ガイドラインの作成・改訂が報告されました。最適使用推進ガイドラインとは、革新的な医薬品等を「恩恵を強く受ける患者」に「副作用へ対応できる施設」で使うための要件を、厚生労働省が定めたものです。このガイドラインは保険適用上の留意事項通知と連動しており、要件を満たさない投与は保険請求で認められない可能性があります。本メルマガでは、報告された5品目について、対象患者・施設要件・診療報酬明細書(レセプト)の記載事項を領域別に解説します。

今回の報告の要点は、代謝・がん・血液の3領域で、新たな適応に投与できる患者と施設が明確に限定されたことです。代謝領域では、ゼップバウンドが閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に、ウゴービが代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に使えるようになり、専門医・常勤管理栄養士の体制と定期的な効果判定が要件となりました。がん領域では、テビムブラとイミフィンジが胃癌に使えるようになり、がん診療連携拠点病院等での使用と、PD-L1発現や臨床病期による患者の見極めが求められます。血液領域では、CAR-T細胞療法のブレヤンジの対象に辺縁帯リンパ腫が加わり、ガイドラインのみが改訂されました。

【代謝】ゼップバウンド皮下注(チルゼパチド)

* 今回の対象効能:中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(BMI 27kg/m²以上)

* ガイドライン:作成

* 留意事項通知:要件追加

* 発出日・適用日:令和8年5月18日

【代謝】ウゴービ皮下注(セマグルチド)

* 今回の対象効能:肝硬変を伴わないMASH(中等度又は高度の線維化)

* ガイドライン:作成

* 留意事項通知:要件追加

* 発出日・適用日:令和8年6月19日

【がん】テビムブラ点滴静注(チスレリズマブ)

* 今回の対象効能:治癒切除不能な進行・再発の胃癌

* ガイドライン:作成

* 留意事項通知:要件追加

* 発出日・適用日:令和8年6月19日

【がん】イミフィンジ点滴静注(デュルバルマブ)

* 今回の対象効能:胃癌における術前・術後補助療法

* ガイドライン:作成

* 留意事項通知:要件追加

* 発出日・適用日:令和8年6月19日

【血液】ブレヤンジ静注(リソカブタゲン マラルユーセル)

* 今回の対象効能:再発又は難治性の辺縁帯リンパ腫(追加)

* ガイドライン:改訂

* 留意事項通知:変更なし

* 発出日・適用日:令和8年4月3日

※発出日・適用日は、いずれも製造販売承認事項一部変更承認日と同日付です。

1. 代謝領域:ゼップバウンドとウゴービは専門医・栄養指導・定期評価が要件

代謝領域の2品目は、どちらも肥満症に続く新たな適応でガイドラインが作成されました。2品目には、「施設・医師要件」「投与前の患者要件」「投与中の継続・中止要件」という共通の3つの要件があります。どちらの品目も、美容・痩身・ダイエット目的での使用は認められていません。

ゼップバウンド(チルゼパチド):中等症以上のOSAS

有効性:ゼップバウンドは、国際共同第III相試験で、睡眠1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI)をプラセボより大きく減らしました。PAP療法(睡眠中にマスクで気道に圧をかける治療)を実施できない又は望まない患者の試験では、52週時のAHI変化量が本剤群-28.1、プラセボ群-4.2でした(群間差-22.5)。PAP療法を実施中の患者の試験でも、AHI変化量は本剤群-29.4、プラセボ群-7.9でした(群間差-24.4)。

施設・医師要件:ゼップバウンドを使う施設は、循環器内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科・内科のいずれかを標榜する保険医療機関でなければなりません。この施設には、OSAS関連(日本循環器学会・日本呼吸器学会・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)又は肥満症関連(日本内分泌学会・日本糖尿病学会)の専門医を持つ常勤医師が1人以上必要です。さらに、OSAS関連と肥満症関連の両分野の専門医の関与が必要であり、自施設にいない分野は他施設との連携体制で補います。加えて、上記学会の教育研修施設であることと、常勤管理栄養士による栄養指導の体制が求められます。

患者要件:投与対象は、PSG検査でAHIが15以上(簡易検査ではREIが30以上)の中等症以上のOSAS患者です。この患者のうち、食事療法・運動療法を自施設で3ヵ月以上実施し、管理栄養士の栄養指導を最低1回受けても、十分な体重減少が得られない患者に限られます。ただし、肥満低換気症候群や心不全で早期の治療開始が必要な患者は、この3ヵ月要件を満たさなくても投与を考慮できます。BMIは、臨床試験の組入れ状況から原則30kg/m²以上とし、27以上30未満の患者には慎重に判断します。

継続・中止要件:投与期間は、臨床試験の期間に合わせて最大52週間です。投与中は、2ヵ月に1回以上の管理栄養士による栄養指導が必要です。3〜4ヵ月投与しても減量傾向がない場合と、投与開始から6〜7ヵ月を目安に行うPSGでOSASの改善傾向がない場合は、投与を中止します。

レセプト記載:レセプト摘要欄には、投与開始時に「医療施設要件」「治療責任者要件」「患者要件」のいずれに該当するかを記載します。継続投与時には、継続投与の判断について記載します。

ウゴービ(セマグルチド):肝硬変を伴わないMASH

有効性:ウゴービは、国際共同第III相試験の中間解析(最初に無作為割り付けされた800例)で、肝臓の組織所見をプラセボより改善しました。72週時に「肝線維化の悪化を伴わないNASH(現MASH)の消失」を達成した割合は、本剤群62.9%、プラセボ群34.3%でした。「NASHの悪化を伴わない肝線維化の改善」を達成した割合は、本剤群36.8%、プラセボ群22.4%でした。

施設・医師要件:ウゴービを使う施設は、消化器内科・肝臓内科・内科のいずれかを標榜する保険医療機関でなければなりません。この施設には、肝臓関連(肝臓専門医・消化器病専門医)又は心代謝系関連(日本内分泌学会・日本糖尿病学会・日本循環器学会)の専門医を持つ常勤医師が必要です。さらに、肝臓関連と心代謝系関連の両分野の専門医の関与が必要であり、自施設にいない分野は他施設との連携体制で補います。加えて、上記学会の教育研修施設であることと、常勤管理栄養士による栄養指導の体制が求められます。

患者要件:投与対象は、肝線維化ステージがF2又はF3であることを肝生検で確認した患者です。生検が適切でない場合は、エラストグラフィ(VCTE等)や血液検査(FIB-4等)などの非侵襲的検査に基づき、肝臓専門医又は消化器病専門医が総合的に判断します。BMIは19.0kg/m²未満では投与できず、原則23.0kg/m²以上とします。19.0以上23.0未満の患者には、効果が小さい傾向があるため慎重に判断します。

継続・中止要件:投与中は、2ヵ月に1回以上の栄養指導が必要です(管理栄養士又は肝臓関連専門医の主治医が実施)。3〜4ヵ月投与しても改善傾向がない場合は、投与中止を検討します。投与開始12ヵ月後を目安に生検又は非侵襲的検査で肝臓を評価し、改善がない場合やF4への進行がある場合は原則として中止します。

レセプト記載:レセプト摘要欄には、投与開始時に「医療施設要件」「治療責任者要件」「患者要件」のいずれに該当するかを記載します。継続投与時には、継続投与の判断について記載します。

2. がん領域:テビムブラとイミフィンジは拠点病院等での使用と患者の見極めが要件

がん領域の2品目は、どちらも免疫チェックポイント阻害薬として、胃癌の新たな適応でガイドラインが作成されました。2品目の施設・医師要件とレセプト記載事項は共通です。一方、投与対象の絞り込み方は、テビムブラがPD-L1発現、イミフィンジが臨床病期で異なります。

共通の施設・医師要件:施設は、がん診療連携拠点病院等、特定機能病院、都道府県指定のがん診療連携病院、外来腫瘍化学療法診療料1〜3の届出施設、抗悪性腫瘍剤処方管理加算の届出施設のいずれかでなければなりません。治療の責任者には、がん薬物療法を含む所定年数の臨床研修・修練を積んだ医師(臨床腫瘍学、消化器外科学又は消化器病学)を配置します。また、間質性肺疾患などの重篤な副作用に24時間体制で対応できる体制が必要です。

共通のレセプト記載:レセプト摘要欄には、「医療施設要件」と「治療責任者要件」のいずれに該当するかを記載します。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、その旨も記載します。

テビムブラ(チスレリズマブ):治癒切除不能な進行・再発の胃癌

有効性:テビムブラは、国際共同第III相試験で、化学療法との併用により全生存期間(OS)を延長しました。PD-L1発現(TAP)が5%以上の集団では、中間解析のOS中央値が本剤併用群17.2ヵ月、プラセボ併用群12.6ヵ月でした(ハザード比0.74)。全体集団(ITT集団)では、最終解析のOS中央値が本剤併用群15.0ヵ月、プラセボ併用群12.9ヵ月でした(ハザード比0.80)。

患者要件:投与対象は、HER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌患者です。併用する化学療法は、オキサリプラチン+カペシタビン、又はシスプラチン+5-FUに限られます。PD-L1発現別の探索的解析では、OSのハザード比がTAP 10%以上で0.57だった一方、TAP 5%未満と5%以上10%未満ではいずれも0.91にとどまりました。このため、投与前にTAPを確認することが望ましく、TAPが10未満の患者には本剤以外の治療選択肢も考慮します。

イミフィンジ(デュルバルマブ):胃癌における術前・術後補助療法

有効性:イミフィンジは、国際共同第III相試験(MATTERHORN試験)で、FLOT療法との併用により無イベント生存期間(EFS)を延長しました。EFSのハザード比は0.71で、対照群の中央値32.8ヵ月に対し、本剤併用群は中央値に達していません。重要な副次評価項目のOSでも、ハザード比は0.78でした。

患者要件:投与対象は、臨床病期II〜IVAの周術期の胃癌患者です(食道胃接合部腺癌も対象となり得ます)。併用はFLOT療法(フルオロウラシル、レボホリナート、オキサリプラチン、ドセタキセル)に限られ、投与回数は術前2回まで、術後12回までです。臨床病期別の探索的解析では、IIA期とIIB期で対照群と比べたEFSとOSの延長傾向が認められませんでした。このため、IIA期とIIB期の患者には、本剤以外の治療も十分に検討します。

3. 血液領域:ブレヤンジは辺縁帯リンパ腫が追加され、留意事項は変更なし

ブレヤンジは、CD19を標的とするCAR-T細胞療法(患者自身のT細胞を遺伝子改変して投与する再生医療等製品)です。今回、対象に再発又は難治性の辺縁帯リンパ腫(MZL)が加わり、ガイドラインが改訂されました。留意事項通知に変更はないため、レセプト記載の対応は従来どおりです。

有効性:ブレヤンジは、国際共同第II相試験のMZLコホートで高い奏効を示しました。全奏効割合は95.5%で、事前に設定した閾値50%を上回りました。サブタイプ別でも、節外性・脾・節性のいずれのMZLでも全奏効割合は94%以上でした。

患者要件:MZLの投与対象は、全身療法歴が2レジメン以上の患者です。造血幹細胞移植と脾MZLへの脾臓摘出はレジメンに数えますが、節外性MZLへの抗菌薬治療は数えません。また、抗CD20抗体を含む多剤併用療法歴がない患者と、同種造血幹細胞移植から90日以内の患者は対象外です。全効能共通で、CD19を標的としたCAR-T細胞療法の治療歴がない患者に限られます。

施設要件:施設要件は従来から変わりません。日本造血・免疫細胞療法学会の移植施設認定カテゴリー1(又は準ずる診療科)、特定集中治療室管理料の届出、アフェレーシスの監視体制、患者登録システムへの登録などが引き続き求められます。

まとめ:新たな適応ごとに施設・患者・レセプトの3点を確認

第651回中医協総会では、5品目の最適使用推進ガイドラインの作成・改訂が報告されました。代謝領域のゼップバウンド(OSAS)とウゴービ(MASH)では、両分野の専門医の関与、常勤管理栄養士による2ヵ月に1回以上の栄養指導、定期的な効果判定と中止判断が要件です。がん領域のテビムブラとイミフィンジ(胃癌)では、拠点病院等での使用に加え、PD-L1発現(TAP 10未満)や臨床病期(IIA・IIB期)に応じた患者の見極めが求められます。血液領域のブレヤンジでは辺縁帯リンパ腫が追加されましたが、留意事項通知に変更はありません。各医療機関は、自施設が施設要件を満たすかを確認し、レセプト摘要欄に該当する要件を漏れなく記載してください。

※本メルマガは、中医協総会(第651回、令和8年6月24日)資料「総-5」及び「総-5参考1〜6」に基づいて作成しています。



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サマリー

新薬は承認されただけでは誰でも使えるわけではなく、最適使用推進ガイドラインによって対象患者や医療施設が厳格に限定される。ゼップバウンドとウゴービでは、専門医と管理栄養士の体制、食事・運動療法、投与後の定期評価が求められ、効果が乏しければ中止される。胃がん治療薬のテビムブラとイミフィンジは、PD-L1発現や臨床病期に基づいて使用対象を絞り込む。血液がん向けのブレヤンジはCAR-T細胞療法で、アフェレーシス設備やICUなど、重い副作用に対応できる施設が必要とされる。薬が高度になるほど、処方可能な専門施設の不足が新たな壁になるという問題提起で締めくくられる。

最適使用推進ガイドラインと新薬の選別
明日、あなたの病気を95%治せる、画期的な新薬が承認されたと、ちょっと想像してみてください。
はい、それはすごいニュースですよね。 ですよね。でも、いざ病院に行くと、残念ですがあなたには使えません、って合法的に門前払いされてしまう。
これ、今の日本の医療現場で普通に起きていることなんですよ。 そうなんですよね。
今回の深掘りでは、令和8年6月の注意供資料をベースに、その理由を解き明かしていきます。
新薬って承認されて終わりじゃないんですよ。 あ、違うんですか?
皆さんが実際にその恩恵を受けるには、最適使用推進ガイドラインという、驚くほど厳格なルールの壁を越えなきゃいけないんです。
なるほど。今回は3つの領域から最新薬を取り上げて、その誰に、どこで薬を使うかっていうシステムがいかに複雑化しているかを見ていきましょう。
ゼップバウンドとウゴービの厳格な投与条件
まず驚いたのが、今世界中で話題になっている肥満症関連の薬、ゼップバウンドとウゴービですね。
睡眠時無呼吸症候群やマッシュと呼ばれる死亡関連の適応についてですね。
そうそう、それです。これがもう読んでて思いましたけど、まるで超厳格なVIPクラブみたいなんですよ。
VIPクラブ、なるほど。
美容目的がお断りなのは当然として、循環器や呼吸器の専門医と肥満症の専門医が両方いないと処方すらできない。
さらに、上筋の管理栄養士も必須っていう。 かなりハードル高いですよね。
しかも自施設で3ヶ月以上きちんとした食事と運動の指導を行って、それでも効果が出ない患者さんにだけようやくチケットが渡される仕組みなんです。
でも薬なんだから最初から飲めば手っ取り早いじゃないですか。
なんでわざわざその3ヶ月のダイエット失敗を必須条件にするんですか?
そこにはですね、定期評価っていう冷徹ともいえるルールが絡んでるんですよ。
実は糖尿開始後も数ヶ月で改善傾向がなければ強制的にストップになります。
え?途中で取り上げられちゃうんですか?
そうなんです。でもこれは意地悪じゃなくて、需要が爆発している薬を本当に効果があって必要な人にだけ確実に届けるための極めて合理的な資源配分システムなんですよね。
なるほどなぁ。最初は行動とか病院の体制っていう門番がいるわけですね。
でも薬の威力が上がると今度はその門番が自分の体の中に変わってくる。
テビムブラとイミフィンジの胃がん適応
これががん領域のテビムブラやイミフィンジの話ですよね。
おっしゃる通りです。テビムブラはPDL1というタンパク質の発現率で、イミフィンジはがんの臨床病気、つまりステージによって使えるかどうかがミクロなレベルで厳密に分けられるんです。
ちょっと待ってくださいよ。もし自分が胃がんなのに胃がんの薬を使わせてもらえないなんて絶対納得いきませんよ。
まあお気持ちはすごくわかります。
ステージが2Aだからダメですなんて、それただ保険システムが医療費をけちってるだけなんじゃないですか。
感情的にはそう思っちゃいますよね。でもハザード比などの臨床データを冷静に見ると、例えばイミフィンジは2A機や2B機の患者さんには生存期間の延長傾向が見られなかったんです。
ああ、効果がなかったってことですか。
ええ、効果がないのに重篤な副作用のリスクだけを負わせるわけにはいきませんからね。
ちなみにテビムグラの標的になるPD-L1っていうのは、がん細胞が人間の免疫を騙すための偽造免許状みたいなものなんです。
偽造免許状ですか。
はい。だからその偽造免許状を持ってないがん細胞に免許状を見破る薬を使っても全く意味がないんです。
なるほど、そういうことか。だから細胞レベルのデータに基づいた個別改良が必要になるんですね。
ブレヤンジCAR-T療法と専門施設の必要性
そうですね。そしてこの標的の絞り込みの極致とも言えるのが血液のがんに対するブレアンジなんです。
出ましたね。今回変異体リンパ腫への適応が追加されて、走行率が95.5%って書いてありましたよ。
驚異的な数字ですよね。
ほぼ治るじゃないですか。だったらもうすぐに全国の病院に配って使えばいいのにって思うんですけど。
それが絶対にできない理由があるんです。ブレアンジはカーティ細胞療法と言って患者さん自身の免疫細胞を取り出して、遺伝子を改変して戦闘力を爆上げしてから体に戻すっていう治療法なんですよ。
なんかSF映画みたいですね。
まさに。まず細胞を取り出すのにアフェレーシスっていう特定の細胞だけを越してる特殊な透析器みたいな大掛かりな装置とその監視体制が必要です。
でもその設備さえお金出して買えば普通の病院でもできそうじゃないですか。
本当の課題は治療の後なんです。免疫力を極限まで高めるのでサイト下院放出症候群っていう免疫システムの暴走による激しい炎症反応が起きるリスクが非常に高いんですよ。
副作用が強烈なんですね。
患者さんの様態が急変する可能性があるのでICUつまり特定集中治療室の完備が絶対条件になってます。
それは薬っていうよりもはや命がけの大掛かりな医療プロジェクトですね。
高度医療と専門施設へのアクセス
そうなんです。魔法のようにパーソナライズされて強力になるほどそれを安全に扱える場所が限定されていくんですよね。
最新医療は誰にでも効く魔法から選ばれた条件と完璧な設備でのみ機能する精密機械へと変わってきてるんです。
いや考えさせられますね。
次にあなたが画期的な新薬のニュースを見たときはその裏には必ず施設と患者の厳格な選別という壁があることをぜひ思い出してほしいです。
そうですね。ルールには必ず理由がありますから。
最後に皆さんにちょっと考えてみてほしいことがあります。
薬が究極に進化していく未来、私たちが直面する最大の絶望は病気を治す薬がないことではないのかもしれません。
と言いますと?
その薬を処方できる超専門施設が自分の通える範囲に存在しないこと、それが最大の壁になるんじゃないでしょうか。
本日はここまでです。
06:12

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