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#104 ゲスト回【前編】洋服のタグに載らない「生地の産地」とは?遠州織物に学ぶ服のモノづくり
2026-10-07 22:29

#104 ゲスト回【前編】洋服のタグに載らない「生地の産地」とは?遠州織物に学ぶ服のモノづくり

今回は、創業1928年の老舗織り屋「古橋織布」代表のかおちゃん(いしだの友人)をお迎えしたゲスト回です。

私たちの暮らしに欠かせない身近な服。「Made in Japan」の表示や、普段なかなか目にすることのない「生地の産地」について、

ものづくりの視点からゆるゆるお話ししました。


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日本最大の綿織物産地/トヨタの原点は自動織機/かつて日本は繊維輸出大国/直近30年で洋服生産量は2倍、価格は半額に/ユニクロ、ZARA、H&M…ファストファッションの台頭/Made in Japan=日本製ではない?/タグに生地の産地が載らない理由/生地の産地が世に出づらい理由/アパレルブランド「HUIS」の試み

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女性2人が、フリーランスとしての経験や海外生活を通して感じたこと、日々のモヤモヤをひとつずつ言葉にしていく対話番組。

仕事や人間関係の悩み、働き方、自己肯定感、感情や心との付き合い方"、当たり前"への小さな違和感。

考えるひと・いしだと、感じるひと・みずほが、夜空にランタンを放つように、想いをそっと手放して、心が軽くなる時間をお届けします。

眠れない夜、ひとりの帰り道、考えごとをしたい休日の朝に。

毎週水曜配信。

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サマリー

古橋織布の4代目代表を迎え、静岡県浜松市を中心とする遠州織物の歴史と、洋服ができるまでの産地・ものづくりについて話します。日本の繊維産業はトヨタなどの技術発展や輸出を支えましたが、海外生産やファストファッションの拡大により、国内の産地は縮小してきました。洋服の生産量が30年間で2倍になる一方、価格は半額になったという現状や、大量廃棄の問題も語られます。服のタグに表示される「メイドイン」は最終縫製地を示すため、生地の産地や作り手が見えにくい仕組みになっています。浜松発のアパレルブランドHUISのように産地や工場を伝える試みもあり、後継者不足や高齢化が進む現場に光を当てる必要性を考えます。

遠州織物と古橋織布
このポッドキャストは、考える人石田と、感じる人Mizuhoがお届けする番組です。
夜空にランタンを飛ばすように、私たちの考えや思いを解き放つことで、リスナーの皆さんの心が少しでも軽くなったらという願いを込め、日々の暮らしの中で気になったことについてお話ししています。
考える人石田です。感じる人Mizuhoです。
こんにちは。
今日のランタンは何でしょう?
今日のランタンは、洋服の産地とものづくりについて考えてみる回です。
はい、ということで、今日はゲスト回です。
ゲストに来ていただいているのは、私の大学時代の友人で、まもなく創業100年を迎える4代続く演習のお利屋さんで代表を務める古橋のかおちゃんです。
お願いします。
かおちゃん、まずは簡単に自己紹介からお願いしてよろしいでしょうか。
はい、まずいろんな今情報がギュッと入ってたプロフィールだと思うんですけど、
まず、縁州っていう地域ですね、静岡県浜松市を中心とした織物の産地になりまして、その浜松市で代々、家業として織物屋さんをやって営んでいたんですよね。
で、その系を引き継ぎまして、今4代目っていう形でやらせてもらってるってところです。
で、織物っていうと、日常生活に実はたくさんありふれてるんですけど、中でも縁州産地で作られている織物の多くは、アパレル向けの洋服生地。
で、うちはアパレル用の生地を織っている製造メーカー、テキスタイルメーカーになりまして、この生地をアパレルさん、デザイナーブランドさんに直接販売しているっていう会社になります。
ありがとうございます。ちょっと今色々早速説明もしてもらったんですが、今日はゲスト会ということで、いつも私たちのポッドキャストでは、ゲストさん交えた会も何かテーマを設定して、そのテーマについてみんなで考えたりっていうことをやってるんですけれども、
今回ちょっとカオちゃんに来てもらったのは、織屋さんとかその業界とか、縁州っていうその地方でこの産業が今どういう状況なのかっていうのを、私が普段友達として付き合わせてもらって会話している中からものすごく学ぶことが多いし、
私と瑞穂さんが普段興味がある、関心がある、そしてこの番組を聞いてる方も興味持ってくださいそうのテーマだなと思ったので、ちょっと今日はそのカオちゃんに色々先ほどこう挙げたあたりの点を質問したり話をしてもらいながら、みんなでちょっと学んでみましょうという会にしたいと思ってますので、今日はどうぞよろしくお願いします。
瑞穂さんどうですか?今ちょっと簡単に織屋さんですとか、アパレルに卸してるとか話が出ましたが。
普段基本服を着るじゃないですか私たち。だから服ってものすごく身近なものだけど、細部だったりとか裏側みたいなところとか、それが出来上がるまでの糧みたいなところって、なんか全然考えたことそういえばないなっていうふうに思ったのと、だからとてもいい機会だなって思いますし、
あと縁集っていう言葉で初めて聞きました。名前自体も何っていう漢字でしたし、それが場所を意味するだったりとか、浜松というか静岡の西側でしたっけ?の方のことなんだな。
そこがあれですか、日本最大面織物の産地みたいな。
日本最大面織物の産地、面に限るんですけど、江戸時代から始まる歴史がある土地です。
そんなことも、はい、そんな場所が静岡にあって、歴史があるんだなんていうことも全然知らなかったですので、はい、もうなんか早々から何を知れるのだろうかという期待で、心が満たされております。
日本の繊維産業の歴史と海外移転
という感じで、どうでしょうか、おーちゃんここら辺から話してもらうのがわかりやすそうかな。
まず、日本っていうのは繊維大国です。昔から、昔は特に。それで潤ってきた国なんですよね。
一番代表的なのは、トヨタ作地さんってご存知でしょうか。
トヨタグループの創始者です。実はトヨタ自動車っていうのは、前身はトヨタ食器って言いまして、織物を織る機械を作る製造メーカーが始まったんですね。
トヨタだけじゃなくて、鈴木も一緒です。自動車は作れたのは、食器が作れたからっていうことに繊維によって技術っていうのが革新的に成長してきたっていうのが日本であって、
もともと洋服、私たちはね、日本人だから江戸時代は洋服ではなくて和装って言って着物だったり浴衣を着てたわけなんですけど、海外の文化が入ってきたりとか、明治維新なのかちょっとその辺はわかんないですけど、
ヨーロッパから最新の繊維製造機械の技術が入ってきたり、それを学ぶことで日本の産業とか日本経済を強くしようっていうことで、海外からの優れた技術を入れていったわけなんですけど、
中でもトヤタサキシさんっていう人が、お母さんが手旗って言って、機械じゃなくても木製で組まれた手織りの機械を使って内食で着物か何かを織ってたんですよね。
で、そのよなよな、それをよなよなっていうか、家事をしながら合間でそういう風に成形を立てていて、大変じゃないですか、手でね、やるっていうことは。
で、その苦労を間近で見ていて、機械を発明したっていうのが、まず始まりなんですよね。
で、それでトヤタサキシがそれをまたモーターをつけて自動化させて、鉄骨を使ったりとかっていうことで産業レベルまで食器の設備っていうのを高めていって、それで日本全国に繊維製造の礎を築くみたいなことになってです。
ままつ縁集はその面が得意なんですけど、日本全国いろんな繊維産地があって、わかりやすいところで行くと、岡山とか広島とか小島とかはデニムが有名ですよね。
で、あとはイマバリっていうとタオルですし、北陸の方だとトーレさんとかあるから、そういう化繊のポリエステルとかナイロンとかの織物が得意だったり、あと群馬県とか山形とかだとシルクが有名だったり、京都西陣織とかそういう伝統的な和装の生地もありますけど、
日本全国いろんな産地があるんですよね。そういう先人の技術者によって生産性が高まり、世界に戦えるほどの製造設備を持つ国っていうことで、
最盛期は早くからヨーロッパとかアメリカとかに輸出をしてたんですけど、日本は繊維輸出大国で、それでしばらく栄えてきたんですよね。
なんですけど、時代の流れとともに、やっぱり日本が経済力が高まると、やっぱりどうしても賃金も高くなるし、物価も高騰して、日本国内で物を作るよりも海外、安い賃金とか安い土地で広く広大な土地で製造した方が、もっと利益が生まれるよねっていうことで、どんどん海外にシフトしたりとかっていうことで、
日本国内の繊維産地は縮小していくんですけど、そんな時代を経て、海外にも負けないというか、対抗できる日本ならではの特殊な構造や技術を持った織物っていうのが、今各産地に残っていて、縁使い織物っていうのもその一つであるっていうところ。
今、歴史の話があって、日本の経済がどんどん発展していくとともに、賃金が高くなってって話があったんだけど、それって戦後の高度経済成長とかそのあたりの時期と重なるのかな?
歴史のことはよくわかんないですけど。
1950年代から。
じゃあ戦後だよね。1945年に終戦してボロボロになっちゃったじゃん。
アメリカが来て、没航していくよ。バブル時代ってもうちょっと後ろだけど、70,80とか。
日本のだから、本当にやけの原になった日本が、徐々に本当に高度経済成長発展をしていく。だからその礎みたいなところだったのかな?もしかしたら本当に繊維産業って。
じゃあ1950年に朝鮮戦争っていうのがあって、その時にすごい国の特策で特別需要っていうことで、かなり日本は恩恵を受けてるっていうのがある。その時代からぐわっと伸びていくって感じですね。
ファストファッションと大量生産・廃棄
そっかー、それでだから、もちろん賃金の話もあるし、ファストファッションっていうのが出てきたのって、いつ頃だったんだろう?
1980年代ですか?私たちが生まれた頃にはありましたよね、ユニクロとか。
あったか、そうだったっけ?
まだ有名じゃないけど、みたいなところなんですが、H&Mとかザラとか、あの辺が浮かびましたけど、あの辺が栄えたのって、2010年くらい、大学生とか私たちがですね、あの辺によく足を運んだりしたかなってイメージがちょっと浮かびました。
そうですね、流行ったのがあの頃ですよね。今調べたらザラは1975年創業です。
ユニクロさんは?ユニクロさんは1949年か、新私服からですからね。
知らなかった。
ファッションというか衣類、洋服みたいなことを考えると、ファストファッション、昔って洋服ってこんなに安く大量に作られてたイメージあった?
多分ファストファッションが出る前と出る後で全然なんか違うんじゃないかなってイメージがあるんだけど、どうですか?それは業界の人から見てて。
そうですね、ここ30年間で洋服の生産される量っていうのは2倍になってて、その一方で価格は半額になっているっていうのがあるみたいです。
高度の技術によって安くいいものが作れるようになったっていうことで私は恩恵を受けているんだけど、
一方ですぐれたものが失われているっていう時代でもあって、それをどう残していこうかっていうところですよね。
あとファッションでいくと、今のかおちゃんの話で恩恵を受けている部分もあるんだけれど、そんなに大量に洋服を作り、廃棄されている洋服もものすごくたくさんあってとか、
海外の友人なんだけどザラでバイトしてて、本当に忙しくてどんどん売れていくのもそうなんだけど、同時に廃棄する量もとんでもなくて、その世界に彼女は相当疲れてしまって、やめたんだけど最終的には。
そういう廃棄される服の量も多分相当増えたんだよね、きっとね。
いろんなリサイクルされてセカンドショップとかで、セカンドハンドとかで売られることもあるけど、最終的にはアフリカの国、ガーナでしたかね、もう土の上に山積みになって帰るのを待つみたいな状態。
服のタグに見えない生地の産地
だから歴史的にはね、日本の経済成長、下支えとなった製品っていう産業だったんだけど、その時代の変遷、経済成長があって、昔ながらのものが今失われつつあるんだよね。
そうですね、あんまりこう、織物のメーカーって、他の製品とか産業も一緒かもしれないけど、実は素材の一つだから、その製品に、洋服とか製品になった時っていうのは、ブランドさんのタグだけで、ブランド名だけが明かされた状態で、素材がどこのものなのかわからないじゃないですか。
で、それが一番問題だなっていうか、一般消費者に見えない部分、でもそれを明るみにして、どこで作ってるか、どういう人が作ってるかわかれば、もっとファッションも楽しくなるだろうし、守るべきものが残されていくのかなって思うんですね。
どういう人が作っているかが知れたらいいとか、そのブランド名のタグだけっていうことが、つまり問題だっていう、そこをぜひ詳しく教えてください。
あー、なんか、うーん、まあ、そうですね、こちらのエゴっていう部分もあるかもしれないですけど、洋服の裏側にタグがついてて、そこには縫製地がどこどことか、メイドインどこどこってあると思うんですよ。
いや、あれって実は最終縫製地なんですよね。最後に縫製された場所、最後にタグをつけるんですけど、最後にタグがつけられた場所なんですよね。
だから、メイドインチャイナって書いてたとしても、素材は日本かもしれない。
なんかその勘違いされるのは、日本製をこういう私が今言ったような伝統産業を守りたいから、私はメイドインジャパンを買ってるんです、みたいな人とかいると思うんですけど、これ全てがメイドインジャパンではないんです。
最終縫製地がメイドインジャパンのだけで、素材はもしかしたらイタリアかもしれない、中国かもしれないっていうことなんですよね。
それは世界基準で決められたルールだから、別に何も法律に反してるわけではないんですけど、
誤解がどうしても生まれがちなので、日本の生産業を守りたいっていう思いで買い物をされたい方に対しては、誤解を解かなきゃいけないし、もっと知ってもらえるようにこちら側から発信していかなきゃいけない。
ブランドさんたちは、ブランドの世界観とかあるし、一番には製造工場っていうのはどんどん少なくなっているし、
うちとかもおかげさまで半年ぐらいずっと仕事が埋まってる状態なんだけど、一点集中しちゃうね、やっぱり需要があるところに。
そうなった時にメーカーの名前を明かしてしまうと、競合他社に簡単に情報が行ってしまって、同じ記事を使われたりとか、
自分はこれまで注文して生産していたキャパを他に奪われてしまって納期が遅れるとか、
そういったことも実際物理的に起こり得るから、そういったところを守るために隠されているというか。
なるほど、面白い。だから戦いであり、勝ち抜きでありみたいな、ちょっと昔の解説みたいなのが背景にあるってことですよね。
そんなバチバチ目に見えてっていうわけじゃないんですけど、それもあるよね、ぐらいな。
産地を伝えるブランドと作り手の未来
中にはマハウスさんって浜松初のアパレルブランドがあるんですけど、
さおりんもこの間買っていただいて、古橋職夫も記事を提供しているアパレルブランドさんなんですが、
そこは浜松市役所出身の方が立ち上げたブランドで、浜松の繊維産業を守るために立ち上がったから、
どこで作られているかっていうことは聞けば教えてくれるし、
実は製品のタグの商品番号でどこの工場かって記号みたいになってて、わかるようになってるんですよね。
そういう形で物作りをしているブランドさんもいるし、
もともとそういう形での立ち上げではないけれど、今こういう状況だから、
うちの名前を出してくれたり、縁集で追ってますってことを言ってくれるブランドさんも中にはいらっしゃるので、
それはブランドさん側の考え方にはなってしまうんですけど、
でも一般消費者さんもそういった知識をやっぱり持たないと、
変に誤解して無駄な買い物をしてしまうかもしれないなっていうのはありますね。
最終成果物ができる手前に関わっている方たちにとっては、
その名前を出してもらうっていうことはどんなメリットがあるんですか?
例えば、後継者不足だったり人材不足だったりすると、
その名前を出すことでもしかしたら関心を持った若者が働きたいって言ってくれるかもしれないとか、
知ってもらうことでやっぱり注目されるから、関心が高まっていろんな動きが生まれますね。
工場見学してみたりとか、行政が動いてバスツアー組んでみたりとか。
でもそうですよね、最終成果物ってそれこそ今もやってますけど、
ファッションショーとかが大都市で行われて、セレブが呼ばれてて、
すごく脚光、業界とか興味がある人には特に浴びますけど、
その裏側はそれに比べたら全然脚光が浴びない世界だと思いますし、
だからそういう意味ではそうですよね、もっとそっち側もフォーカスされていいっていうか。
そう、やっぱブランドさんたちが頑張って売ってもらうっていうのも大事だし、
プラス、高齢化っていうのはすごいスピードで進んでしまっているから、
なんで、待ったなしの状態で、いつか近い将来、もう手に入らなくなってしまうかもしれない状態。
すべてではないですけど、なのでそういった現状をブランドさん側も知る必要はあるし、
私たちは記事の展示会っていうのがあって、それに出るときに背景にこう、
そういった情報をポップで貼って提示したりとかして気に留めてくれた方に直接お話したり、
で、よかったらインスタグラムでタグ付けして発信してもらえませんか?みたいなことも言ったりとか。
今もう本当に全く見えない状況になってしまってるんだよね。
さっきのメイドインの話もあるし、ブランドさんがあんまり自分たちの取り分を他に取られたくないから、
公表しないっていう、構造上ものすごくいいものづくりをされてる。
ちょっと私、その洋服を買った感動的な体験は後で話しますけど、
ものすごく良いものを作ってる人たちに全く構造上スポットライトが浴びないので、
やっぱり資本主義っていう社会でいうと、そこに注目が当たらないってことはやっぱりお金も集まらない、人も集まらない。
そうなるとやっぱりそういったものが集まらないものはもう退場するしかないっていう風になっちゃってるのが、
すごくジレンマというかもどかしさというか、いいものが全くスポットライト浴びてない。
しかもその構造のせいでみたいなところがすごく、私も今の話を前カオちゃんから聞いたとき、
行き通りというかもどかしさかな、そんな気持ちが湧きました。
前半はこんな感じです。続きは来週の後編で。
今日のランタンで皆さんの心が少しでも軽くなっていたら嬉しいです。
番組では皆さんの感想や質問、リクエストなどを募集しています。
詳細は概要欄をご覧ください。
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