今回から所有権の章に入ります。所有権とはどこまで及ぶ権利なのかを確認したうえで、隣り合う土地の所有者どうしの調整ルールである相隣関係を、通行権、ライフラインの設備設置権、水の流れ、境界標や塀、越境した枝と根まで順にたどります。
・所有者は法令の制限内で自由に使用・収益・処分できるという「所有権の内容」(第206条)
・地面だけでなく土地の上下に及ぶという「土地所有権の範囲」(第207条)
・境界付近の工事や測量のために隣の土地を使えるという「隣地の使用」(第209条)
・公道に通じない袋地の所有者が周りの土地を通れるという「囲繞地通行権」(第210条)
・通行の場所と方法は損害が最も少ないものを選ぶという「通行の場所及び方法」(第211条)
・通行される土地の損害に対して支払う「償金」と、その年ごとの分割払い(第212条)
・分割で袋地が生じたときは他の分割者の土地だけを償金なしで通行できるという特則(第213条)
・電気・ガス・水道のために他人の土地へ設備を置ける「継続的給付を受けるための設備の設置権」(第213条の2)
・分割によって設備の設置が必要になった場合の特則(第213条の3)
・隣地から自然に流れてくる水を妨げてはならないという「自然水流に対する妨害の禁止」(第214条)
・天災で低地の水流がふさがったとき高地の所有者が自費で行える「水流の障害の除去」(第215条)
・他の土地の工作物の破壊や閉塞に対する「修繕・障害除去・予防工事の請求」(第216条)
・費用の負担に別段の慣習があるときはそれに従うという扱い(第217条)
・雨水が直接隣地に注ぐ構造の工作物を設けてはならないという禁止(第218条)
・対岸が他人の土地であるときは水路や幅を勝手に変えられないという「水流の変更」(第219条)
・浸水を乾かし余水を流すために低地へ水を通せるという「排水のための低地の通水」(第220条)
・他人が設けた工作物を使えるかわりに費用を分担するという「通水用工作物の使用」(第221条)
・対岸に堰を付着させて設けられることと、その使用および費用分担(第222条)
・隣地の所有者と共同の費用で境界標を設けられるという「境界標の設置」(第223条)
・境界標の費用は折半、測量費用は土地の広さに応じるという費用分担(第224条)
・二棟の建物の間に共同の費用で塀や垣根を設けられるという「囲障の設置」(第225条)
・囲障の設置と保存の費用は等しい割合で負担するという費用分担(第226条)
・より良い材料や高い囲障にできるが、増加額は自分が負担するという扱い(第227条)
・囲障について異なる慣習があるときはそれに従うという扱い(第228条)
・境界線上の境界標・囲障・障壁・溝・堀は共有と推定されるという「共有の推定」(第229条)
・建物の一部を構成する障壁などには共有の推定が及ばないという「例外」(第230条)
・共有の障壁の高さを増す工事と、増した部分が単独所有になるという扱い(第231条)
・その工事で隣人が損害を受けたときの「償金請求」(第232条)
・越境した枝は切除させ、越境した根はそのまま切り取れるという「竹木の枝の切除及び根の切取り」(第233条)
条文を読み上げたうえで、それぞれのポイントをやさしい言葉で解説しています。
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