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第23回 民法 第264条の3〜第264条の14:所有権④(所有者不明・管理不全の土地建物管理命令)
2026-10-04 39:12

第23回 民法 第264条の3〜第264条の14:所有権④(所有者不明・管理不全の土地建物管理命令)

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前回の最後に出てきた管理人に、実際どこまでの権限があるのかという話から始めます。後半は、所有者は分かっているのに管理されずに放置されている土地や建物のための、もうひとつの管理命令を扱います。


・管理処分権が管理人に専属し、権限を超える行為には裁判所の許可が要る「所有者不明土地管理人の権限」(第264条の3)

・所有者不明土地等に関する訴えでは管理人が原告または被告になるという「訴訟の当事者」(第264条の4)

・管理人の善管注意義務と、複数の共有持分が対象のときの公平誠実義務(第264条の5)

・任務違反その他重要な事由による解任と、正当な事由がある場合の許可を得た辞任(第264条の6)

・費用の前払と報酬は対象財産から支払われ、最終的には所有者が負担する「費用及び報酬」(第264条の7)

・効力が建物内の動産と敷地に関する権利にも及ぶ「所有者不明建物管理命令」(第264条の8)

・所有者は分かっているが管理が不適当で他人の権利が侵害される場合の「管理不全土地管理命令」(第264条の9)

・権限は専属ではなく「有する」にとどまり、土地の処分の許可には所有者の同意が要る「管理不全土地管理人の権限」(第264条の10)

・管理不全土地管理人の善管注意義務と公平誠実義務(第264条の11)

・管理不全土地管理人の解任及び辞任(第264条の12)

・管理を怠っていた所有者が結果として負担することになる「費用及び報酬」(第264条の13)

・崩れかけた空き家などを対象とする「管理不全建物管理命令」(第264条の14)


条文を読み上げたうえで、それぞれのポイントをやさしい言葉で解説しています。

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民法の学習エピソードです。 本エピソードの音声は、音声合成 AI により生成されています。
第264条の3 第1項
全条第4項の規定により、所有者不明土地管理人が選任された場合には、 所有者不明土地管理命令の対象とされた、土地または共有地分及び
所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産並びに、 その管理処分その他の自由により、所有者不明土地管理人が得た財産
以下、所有者不明土地等というの管理及び処分をする権利は、 所有者不明土地管理人に専属する。
第2項 所有者不明土地管理人が次に掲げる
行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。 ただし、この許可がないことをもって、全位の第三者に対抗することはできない。
第1項 保存行為
第2項 所有者不明土地等の性質を変えない範囲内において、その利用または改良を目的とする行為。
第264条の3 第1項
全条第4項の規定により、所有者不明土地管理人が占任された場合には、 所有者不明土地管理命令の対象とされた土地または共有地分及び
所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産並びに、 その管理処分その他の自由により、所有者不明土地管理人が得た財産
以下、所有者不明土地等というの管理及び処分をする権利は、 所有者不明土地管理人に専属する。
第2項 所有者不明土地管理人が次に掲げる
行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。 ただし、この許可がないことをもって、全位の第三者に対抗することはできない。
第1項 保存行為
第2項 所有者不明土地等の性質を変えない範囲内において、その利用または改良を目的とする行為。
第264条の3のポイントです。 前回の最後に、所有者のわからない土地について、裁判所が管理人を占任できる
という第264条の2を見ました。 今回は、その管理人に何ができるのかから始まります。
管理人が占任されると、対象の土地や共有持分、効力が及ぶ動産、
そして、それらを管理処分して得た財産。 これらをまとめて、所有者不明土地等と言いますが、その管理と処分をする権利は管理人に
03:07
専属します。 専属というのが重要で、所有者本人ではなく管理人だけが権限を持つということです。
所有者がどこにいるかわからない以上、そうしないと土地が動かせません。 ただし、何でも自由にできるわけではなく、第2項で次の2つを超える行為には、裁判所の
許可が必要とされています。 1つ目が保存行為、2つ目が性質を変えない範囲での利用、
または改良を目的とする行為です。 つまり現状維持と軽い活用までは管理人の判断でよく、売却のような処分には裁判所の許可が
いるということです。なお許可がないことを理由に、 善意の第三者に対抗することはできません。
事情を知らずに取引した相手は保護されます。 専属という言葉の効果は大きくて、所有者が後から現れても、
管理人が専任されている間は、所有者自身が土地を売ったり貸したりできません。 権限が二重に存在すると、取引の相手が困るからです。
裏を返せば、所有者が見つかれば命令は取り消され、 権限は所有者に戻ります。
第260、4条の4、 所有者不明土地、管理命令が発せられた場合には、
所有者不明土地等に関する訴えについては、 所有者不明土地管理人を厳酷または被告とする。
第260、4条の4、 所有者不明土地、管理命令が発せられた場合には、
所有者不明土地等に関する訴えについては、 所有者不明土地管理人を厳酷または被告とする。
第264条の4のポイントです。 所有者不明土管理命令が出された場合、
所有者不明土地等に関する訴えについては、管理人が厳酷または被告になります。 所有者がわからないままでは訴訟を起こすことも起こされることもできないので、
管理人を当事者に据えて裁判ができるようにした規定です。 前の条文で管理処分権が管理人に専属するとしたことの、
訴訟面での裏付けに当たります。 相手方からすると、誰を被告にすればよいのかがはっきりするという意味もあります。
これがないと、土地の明け渡しを求めたくても、 訴える相手がいないという行き詰まりになってしまいます。
第264条の5 第1項
所有者不明土地管理人は、 所有者不明土地等の所有者、その共有持分を有する者を含む
06:02
のために、善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。 第2項
数人の者の共有持分を対象として、 所有者不明土地管理命令が発せられたときは、
所有者不明土地管理人は、当該所有者不明土地管理民は、 当該所有者不明土地管理命令の対象とされた共有持分を有する者全員のために、
誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。 第264条の5
第1項 所有者不明土地管理人は、
所有者不明土地等の所有者、その共有持分を有する者を含む、 のために善良な管理者の注意をもって、その権限を行使しなければならない。
第2項 数人の者の共有持分を対象として、
所有者不明土地管理命令が発せられたときは、 所有者不明土地管理人は、当該所有者不明土地管理民は、
当該所有者不明土地管理命令の対象とされた共有持分を有する者全員のために、 誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない。
第264条の5のポイントです。 管理人の義務です。
管理人は、所有者不明土地等の所有者のために、 善良な管理者の注意をもって権限を行使しなければなりません。
他人の財産を預かって動かす立場なので、 自分のもののように雑に扱ってはいけないということです。
第2項は、複数人の共有持分を対象として命令が出された場合で、
管理人は、その共有持分を持つ人全員のために、 誠実かつ公平に権限を行使しなければなりません。
特定の誰かに堅入れしない、という縛りです。
管理人は、弁護士や司法書士が選ばれることが多く、 報酬を受け取って職務に当たります。
誰のために働く立場なのか、お条文で明示しておくことで、 義務違反があったときの責任の根拠にもなります。
第264条の6 第1項
所有者不明土地。 管理人がその任務に違反して、所有者不明土地等に著しい損害を与えたこと。
そのほか重要な自由があるときは、裁判所は、 利害関係人の請求により、所有者不明土地管理人を解任することができる。
第2項 所有者不明土地管理人は、正当な自由があるときは、裁判所の許可を得て辞任することができる。
09:03
第264条の6 第1項
所有者不明土地。 管理人がその任務に違反して、所有者不明土地等に著しい損害を与えたこと。
そのほか重要な自由があるときは、裁判所は、 利害関係人の請求により、所有者不明土地管理人を解任することができる。
第2項 所有者不明土地管理人は、正当な自由があるときは、
裁判所の許可を得て辞任することができる。 第264条の6のポイントです。
管理人を辞めさせる場合と、自分から辞める場合です。 管理人が任務に違反して、所有者不明土地等に著しい損害を与えたこと。
そのほか重要な自由があるときは、裁判所は、 利害関係人の請求により、管理人を解任することができます。
第2項は辞任で、正当な自由があるときに限り、 裁判所の許可を得て辞任できます。
自分の都合で勝手に投げ出せないようにしてある、 ということです。
第264条の7 第1項
所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等から 裁判所が定める額の費用の前払い及び報酬を受けることができる。
第2項 所有者不明土地
管理人による所有者不明土地等の管理に必要な費用及び報酬は、 所有者不明土地等の所有者、その共有持分を有する者を含む、の負担とする。
第264条の7 第1項
所有者不明土地管理人は、所有者不明土地等から 裁判所が定める額の費用の前払い及び報酬を受けることができる。
第2項 所有者不明土地
管理人による所有者不明土地等の管理に必要な費用及び報酬は、 所有者不明土地等の所有者、その共有持分を有する者を含む、の負担とする。
第264条の7のポイントです。
お金の話です。
管理人は、所有者不明土地等から 裁判所が定める額の費用の前払いと報酬を受けることができます。
管理の対象になっている財産そのものから支払われる、という点がポイントです。
第2項で、管理に必要な費用と報酬は、 所有者の負担とされています。
所有者が現れた時には、その人が最終的に負担することになります。
もっとも、土地に価値がないと費用が出てこないので、 実務では請求をする利害関係人が、あらかじめ余納金を納める運用になっています。
12:09
制度を使いたい人が、まず立て替える、という形です。
第264条の8
第1項
裁判所は、所有者を知ることができず、またはその所在を知ることができない建物。
建物が数人の共有に属する場合にあっては、 共有者を知ることができず、またはその所在を知ることができない建物の共有持分について、
必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に関わる建物、または共有持分を対象として、
所有者不明建物管理人、第4項に規定する所有者不明建物管理人を言う。
以下この条において同じによる。
管理を命ずる処分、以下この条において、
所有者不明建物管理命令というをすることができる。
第2項
所有者不明建物管理命令の効力は、当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物。
共有持分を対象として、
所有者不明建物管理命令が発せられた場合にあっては、
共有物である建物にある同産当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の所有者、
または共有持分を有する者が所有するものに限る、
及び当該建物を所有し、
または当該建物の共有持分を有するための建物の敷地に関する権利、
鎮釈権、その他の使用及び収益を目的とする権利、
所有権を除く。
であって当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物の
所有者、または共有持分を有する者が有するものに限る、
に及ぶ。
第3項、
所有者不明建物管理命令は、
所有者不明建物管理命令が発せられた後に、
当該所有者不明建物管理命令が取り消された場合において、
当該所有者不明建物管理命令の対象とされた建物、
または共有持分並びに、
当該所有者不明建物管理命令の効力が及ぶ動産給備建物の
敷地に関する権利の管理、処分その他の自由により、
所有者不明建物管理人が得た財産について、
必要があると認めるときもすることができる。
第4項、
裁判所は、
所有者不明建物管理命令をする場合には、
15:00
当該所有者不明建物管理命令において、
所有者不明建物管理人を前任しなければならない。
第5項、
第264条の3から前条までの規定は、
所有者不明建物管理命令及び
所有者不明建物管理人について順序する。
第264条の8、
第1項、
裁判所は、
所有者を知ることができず、
またはその所在を知ることができない建物。
建物が数人の共有に属する場合にあっては、
共有者を知ることができず、
またはその所在を知ることができない建物の
共有持分について、
必要があると認めるときは、
利害関係人の請求により、
その請求に関わる建物、
または共有持分を対象として、
所有者不明建物管理人、
第4項に規定する
所有者不明建物管理人を有、
以下この条において同じによる。
管理を命ずる処分、
以下この条において
所有者不明建物管理命令という
をすることができる。
第2項、
所有者不明建物管理命令の効力は、
当該所有者不明建物管理命令の
対象とされた建物、
共有持分を対象として、
所有者不明建物管理命令が発せられた場合にあっては、
共有物である建物にある
同産当該所有者不明建物管理命令の
対象とされた建物の所有者、
または共有持分を有する者が
所有するものに限る、
及び当該建物を所有し、
または当該建物の共有持分を有するための
建物の敷地に関する権利、
鎮釈権、その他の
使用及び収益を目的とする権利、
所有権を除く、
であって当該所有者不明建物管理命令の
対象とされた建物の
所有者、または共有持分を有する者が
所有するものに限る、
に及ぶ。
第3項、
所有者不明建物管理命令は、
所有者不明建物管理命令が発せられた後に、
当該所有者不明建物管理命令が
取り消された場合において、
当該所有者不明建物管理命令の
対象とされた建物、
または共有持分並びに
当該所有者不明建物管理命令の
効力が及ぶ動産給備建物の
敷地に関する権利の管理、
処分その他の自由により、
所有者不明建物管理人が得た財産について、
必要があると認めるときも
18:00
することができる。
第4項、
裁判所は、
所有者不明建物管理命令をする場合には、
当該所有者不明建物管理命令において、
所有者不明建物管理人を
専任しなければならない。
第5項、
第264条の3から前条までの規定は、
所有者不明建物管理命令及び
所有者不明建物管理人について
巡用する。
第264条の8のポイントです。
ここまでは土地の話でしたが、
建物にも同じ仕組みがあります。
所有者を知ることができない、
または所在を知ることができない建物について、
裁判所は利害関係人の請求により、
所有者不明建物管理人による管理を
命ずることができます。
建物ならではの工夫が第2項にあって、
命令の効力は、
その建物にある動産だけでなく、
建物の敷地に関する権利にも及びます。
敷地の上に立っている建物であれば、
その敷地権にも効力が及ぶということです。
敷地を使う権利が抜け落ちていたら、
建物だけ管理しても意味がありません。
第5項で土地の管理人について定めた
第264条の3から前条までの規定が、
建物の管理人にも巡用されます。
権限も義務も、
介人も報酬も土地と同じ扱いです。
なお、建物と敷地は
別々の不動産として扱われるので、
土地の所有者と建物の所有者が
違うことも珍しくありません。
だからこそ建物についての命令が
敷地の利用権にまで及ぶと書いておく
必要があったわけです。
第264条の9、第1項、
裁判所は所有者による土地の管理が
不適当であることによって
他人の権利
または法律上保護される利益が侵害され
または侵害される恐れがある場合において
必要があると認めるときは
利害関係人の請求により
当該土地を対象として
管理不全土地管理人
第3項に規定する
管理不全土地管理人を言う
以下同じ
による管理を命ずる処分
以下管理不全土地管理命令という
をすることができる
第2項
管理不全土地管理命令の効力は
当該管理不全土地管理命令の対象とされた
土地にある動産
当該管理不全土地管理命令の対象とされた
土地の所有者
またはその共有持分を有する者が
所有する者に限る
に及ぶ
21:01
第3項
裁判所は
管理不全土地管理命令をする場合には
当該管理不全土地管理命令において
管理不全土地管理人を
専任しなければならない
第264条の9
第1項
裁判所は
所有者による土地の管理が
不適当であることによって
他人の権利
または法律上保護される利益が侵害され
または侵害される恐れがある場合において
必要があると認めるときは
利害関係人の請求により
当該土地を対象として
管理不全土地管理人
第3項に規定する
管理不全土地管理人を言う
以下同じ
による管理を命ずる処分
以下
管理不全土地管理命令という
をすることができる
第2項
管理不全土地管理命令の効力は
当該管理不全土地管理命令の
対象とされた土地にある同算
当該管理不全土地管理命令の
対象とされた土地の所有者
またはその共有持分を有する者が
所有する者に限る
に及ぶ
第3項
裁判所は
管理不全土地管理命令をする場合には
当該管理不全土地管理命令において
管理不全土地管理人を
専任しなければならない
第264条の9のポイントです
ここから第5節に入り
対象が変わります
所有者は分かっているけれども
その管理が不適当なせいで
他人に迷惑がかかっている
という場合です
所有者による
土地の管理が不適当であることによって
他人の権利
または法律上保護される利益が侵害され
または侵害される恐れがある場合に
裁判所は利害関係人の請求により
管理不全土地管理人による管理を
命ずることができます
ゴミが積み上がっている
崖が崩れそうなのに放置されている
といった空き地を
思い浮かべると分かりやすいと思います
所有者不明の場合と違って
持ち主は分かっている
だからこそ
次の条文で見るように
管理人の権限は
一段弱く設計されています
従来はこうした土地に対しては
隣の人が物件的請求権で
妨害の排除を求めるくらいしか
手がありませんでした
しかし
それでは個別の妨害しか止められず
土地全体を継続的に管理する
仕組みがなかった
そこを埋めたのがこの制度です
第2項で
効力はその土地にある
動産にも及びます
24:01
第264条の10
第1項
管理不全土地管理人は
管理不全土地管理命令の
対象とされた土地
及び管理不全土地管理命令の
効力が及ぶ動産並びに
その管理
処分その他の自由により
管理不全土地管理人が得た財産
以下
管理不全土地等という
の管理及び処分をする権限を有する
第2項
管理不全土地管理人が
次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには
裁判所の許可を得なければならない
ただし
この許可がないことをもって
善意で
かつ過失がない第三者に
対抗することはできない
第1号
保存行為
第2号
管理不全土地等の性質を
変えない範囲内において
その利用または改良を目的とする行為
第3項
管理不全土地
管理命令の対象とされた
土地の処分についての
全項の許可をするには
その所有者の同意がなければならない
第264条の10
第1項
管理不全土地管理人は
管理不全土地管理命令の対象とされた
土地及び管理不全土地管理命令の
効力が及ぶ動産並びに
その管理処分その他の自由により
管理不全土地管理人が得た財産
以下管理不全土地等という
の管理及び処分をする権限を有する
第2項
管理不全土地管理人が
次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには
裁判所の許可を得なければならない
ただしこの許可がないことをもって
善意でかつ過失がない第三者に
対抗することはできない
第1号
保存行為
第2号
管理不全土地等の性質を変えない範囲内において
その利用または改良を目的とする行為
第3号
管理不全土地
管理命令の対象とされた土地の処分についての
全項の許可をするには
その所有者の同意がなければならない
第264条の10のポイントです
今回一番大事な対比がここにあります
管理不全土地管理人は
対象の土地や土産それらから得た財産
合わせて管理不全土地等と言いますが
その管理と処分をする権限を有します
所有者不明の場合は
権限が管理人に専属すると書かれていましたが
こちらは権限を有するにとどまります
所有者は分かっているのだから
27:01
その人の権限を奪うところまではしないという違いです
第2項は
所有者不明の場合と同じ作りで保存行為と
性質を変えない範囲での利用改良を超える行為には
裁判所の許可が要ります
ただし対抗できない相手は
善意でかつ過失がない第三者とされていて
所有者不明の場合の善意の第三者より狭くなっています
そして決定的なのが第3項です
土地の処分について許可をするには
その所有者の同意がなければなりません
裁判所の許可だけでは売れない持ち主の同意がいる
管理が悪いからといって
本人の意思に反して財産を取り上げることはできない
という線引きです
所有者不明の場合と並べて覚えると
整理しやすいと思います
所有者不明は権限が専属し
処分には裁判所の許可で足りる
管理不全は権限を有するにとどまり
処分には裁判所の許可に加えて
所有者の同意がいる
所有者が誰か分かっているかどうかで
財産に手を出せる度合いが変わる
という一本の地が通っています
第264条の11
第1項
管理不全土地
管理人は管理不全と地等の所有者のために
善良な管理者の注意をもって
その権限を行使しなければならない
第2項
管理不全と地等が数人の共有に属する場合には
管理不全土地管理人は
その共有持分を有する者全員のために
誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない
第264条の11
第1項
管理不全土地
管理人は管理不全と地等の所有者のために
善良な管理者の注意をもって
その権限を行使しなければならない
第2項
管理不全と地等が数人の共有に属する場合には
管理不全土地管理人は
その共有持分を有する者全員のために
誠実かつ公平にその権限を行使しなければならない
第264条の11のポイントです
管理不全土地管理人の義務で
所有者不明の場合と同じ内容です
管理不全土地等の所有者のために
善良な管理者の注意をもって
権限を行使しなければなりません
第2項はその土地が数人の共有に属する場合で
共有持分を持つ人全員のために
誠実かつ公平に権限を行使する必要があります
30:02
第264条の12
第1項
管理不全土地管理人がその任務に違反して
管理不全と地等に著しい損害を与えたことそのほか
重要な自由があるときは裁判所は
利害関係人の請求により
管理不全土地管理人を解任することができる
第2項
管理不全土地管理人は正当な自由があるときは
裁判所の許可を得て辞任することができる
第264条の12
第1項
管理不全土地管理人がその任務に違反して
管理不全と地等に著しい損害を与えたことそのほか
重要な自由があるときは裁判所は
利害関係人の請求により
管理不全土地管理人を解任することができる
第2項
管理不全土地管理人は正当な自由があるときは
裁判所の許可を得て辞任することができる
第264条の12のポイントです
こちらも所有者不明の場合と同じ組み立てです
任務に違反して著しい損害を与えたこと
そのほか重要な自由があるときは
裁判所は利害関係人の請求により
管理人を解任できます
辞任は正当な自由があるときに裁判所の許可を得て
という条件付きです
第264条の13
第1項
管理不全土地管理人は
管理不全土地等から裁判所が定める額の費用の
前払い及び報酬を受けることができる
第2項
管理不全土地管理人による
管理不全と地等の管理に必要な費用及び報酬は
管理不全と地等の所有者の負担とする
第264条の13
第1項
管理不全土地管理人は
管理不全土地等から裁判所が定める額の費用の
前払い及び報酬を受けることができる
第2項
管理不全土地管理人による
管理不全と地等の管理に必要な費用及び報酬は
管理不全と地等の所有者の負担とする
第264条の13のポイントです
管理人は
管理不全と地等から裁判所が定める額の
費用の前払いと報酬を受けることができ
その費用と報酬は所有者の負担となります
管理を怠っていた所有者が
結果として管理の費用を負担するという形です
33:01
第264条の14
第1項
裁判所は所有者による建物の管理が
不適当であることによって他人の権利
または法律上保護される利益が侵害され
または侵害される恐れがある場合において
必要があると認めるときは
利害関係人の請求により
当該建物を対象として
管理不全建物管理人
第3項に規定する
管理不全建物管理人を言う
第4項において同じ
による管理を命ずる処分
以下この条において
管理不全建物管理命令
というをすることができる
第2項
管理不全建物管理命令は
当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物にある
同算
当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物の
所有者
またはその共有持分を有するものが
所有するものに限る
及び当該建物を所有するための建物の敷地に関する権利
賃借権その他の使用
及び収益を目的とする権利
所有権を除く
であって当該管理不全建物管理命令の対象とされた
建物の所有者
またはその共有持分を有するものが有するものに限る
に及ぶ
第3項
裁判所は管理不全建物管理命令をする場合には
当該管理不全建物管理命令において
管理不全建物管理人を選任しなければならない
第4項
第264条の10から前条までの規定は
管理不全建物
管理命令及び管理不全建物管理人について順序する
第264条の14
第1項
裁判所は所有者による建物の管理が不適当であることによって
他人の権利
または法律上保護される利益が侵害され
または侵害される恐れがある場合において
必要があると認めるときは
利害関係人の請求により当該建物を対象として
管理不全建物管理人
第3項に規定する管理不全建物管理人を有
第4項において同じ
による管理を命ずる処分
以下この条において
管理不全建物管理命令と有をすることができる
第2項
管理不全建物管理命令は
当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物にある
36:00
同算
当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物の
所有者
またはその共有持分を有する者が
所有するものに限る
及び当該建物を所有するための建物の敷地に関する権利
賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利
所有権を除く
であって当該管理不全建物管理命令の対象とされた建物の所有者
またはその共有持分を有する者が有するものに限る
に及ぶ
第3項裁判所は管理不全建物管理命令をする場合には
当該管理不全建物管理命令において
管理不全建物管理人を選任しなければならない
第4項第264条の10から前条までの規定は
管理不全建物管理命令及び管理不全建物管理人について
巡用する第264条の14のポイントです
今回の最後は管理不全の建物犯です
所有者による建物の管理が不適当であることによって
他人の権利や利益が侵害されまたは侵害される恐れがある場合に
裁判所は利害関係人の請求により
管理不全建物管理人による管理を命ずることができます
崩れかけた空き家を思い浮かべてください
第2項では所有者不明建物の時と同じように
効力が建物の中の動産と建物の敷地に関する権利にも及びます
第4項で管理不全土地について定めた第264条の10から前条までが巡用されます
つまり処分に所有者の同意がいるという点も建物で同じです
今回の4つの制度を整理すると対象が土地か建物か
そして所有者がわからないのか管理が不適切なのか
の2つの軸で4通りに分かれます
権限の強さが違うところだけ抑えておけば後は同じ作りです
次回は所有権の省を離れて
要益物権、地条権、永省作権、地益権を扱います
本日の学習はここまでです
本コンテンツは法律学習及び条文理解の補助を目的としています
法的助言ではありません
実際の判断は必ず最新の条文及び専門家にご確認ください
39:04
解説は独自に作成したものであり
条文の引用元はE5部法令検索です
39:12

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