【文化欄 #03】最新の直木賞、候補作家が登場。作品を「磨き込む」プロセスを語る(ゲスト:蝉谷めぐ実さん)
2026-06-18 37:49

【文化欄 #03】最新の直木賞、候補作家が登場。作品を「磨き込む」プロセスを語る(ゲスト:蝉谷めぐ実さん)

News Connect文化欄、今回のゲストは小説家の蝉谷めぐ実さんです。最新作『見えるか保己一』は山本周五郎賞を受賞、さらに直木三十五賞にもノミネートされました。今回は、そんな蝉谷さんの創作への向き合い方をじっくり伺いました。唯一無二の文体はどう生まれるのか、史実という動かせないものにどう向き合うのか、「作品を最優先する」ために編集者とどう向かっているのか。蝉谷さんの作家としての覚悟に迫ります。


▼ゲストプロフィール

蝉谷めぐ実(小説家)
1992年、大阪府生まれ。2020年『化け者心中』で第11回小説 野性時代 新人賞を受賞し、デビュー。2021年に同作で第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第27回中山義秀文学賞を受賞。2022年刊行の『おんなの女房』で第10回野村胡堂文学賞、第44回吉川英治文学新人賞を受賞。2024年『万両役者の扇』で第15回山田風太郎賞を受賞。2026年には、初めて歌舞伎以外を題材とした長編『見えるか保己一』で第39回山本周五郎賞を受賞。
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サマリー

小説家の蝉谷めぐ実さんがゲストとして登場し、自身の創作活動について深く語りました。デビュー以来数々の文学賞を受賞し、最新作『見えるか保己一』では山本周五郎賞を受賞、直木賞にもノミネートされるなど、その唯一無二の文体が注目されています。 蝉谷さんは、岩井圭也さんと同じ「小説野生時代新人賞」出身であり、岩井さんの初期作品に大きな影響を受け、彼を「追っかけ」ていたという意外なエピソードも披露されました。執筆プロセスにおいては、通常プロットを綿密に作成するものの、歴史小説である『見えるか保己一』では史実の制約からあえて結末を決めずに書き始め、連載から単行本化の際に大幅な加筆修正を行ったと明かしました。 特に印象的だったのは、作品を「磨き込む」過程での編集者との向き合い方です。蝉谷さんは「作品を最優先する」という強い信念のもと、編集者と激しく意見をぶつけ合い、時には「私を打ち負かしてほしい」とまで求める姿勢を見せます。この共同作業の証として、単行本には編集者の名前を記載するよう依頼したエピソードも紹介されました。また、『見えるか保己一』の小タイトルに同音異義語を用いることで、目の不自由な読者にも公平に作品が届くよう、オーディブル版の同時発売に強くこだわった点も、作品への深い責任感と配慮を示しています。蝉谷作品の根底には「嫉妬」や「羨望」といった人間の感情が描かれており、自身の「オタク気質」が創作にも影響していると語られました。

イントロダクションと蝉谷めぐ実のプロフィール
こんにちは、小説家の岩井啓也です。 News Connect 文化欄のお時間です。
本日のゲストは、小説家の蝉谷めぐ実さんです。
蝉谷さんは、2020年のデビュー以来、数々の文学賞を受賞している、紀英の時代歴史小説家です。
3月に刊行した新刊「見えるか穂喜市」では、第39回山本周五郎賞を受賞するなど、注目を集めています。
そして実は、私と同じ小説家政治大新人賞の出身でもあります。
そんな蝉谷さんの創作に対する姿勢をじっくり伺いました。
それでは本編をどうぞ。
ゲストは小説家の蝉谷めぐ実さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
蝉谷さん、ポッドキャストの出演は今日初めてですか?
これまで何回か出させてはいただいていて。
でもそうか、そうですよね。
そうなんです、そうなんですよ。
他の出版社さんのポッドキャストとか。
出版社さんのやっていらっしゃるポッドキャストに出させていただくことは何回かあるんですけど、
こういうビジネスじゃないですか?
そういうニュースみたいなのには初めてなので、ちょっと今ドキドキ緊張はしております。
第1回のゲストの方はあんまりビジネスの話はなかったね。
大丈夫だと思います。聞き間なくて。
にしてもやっぱり1回目の方はもうトークが。
1回目の方はすごい張り切ってやってくれたのでありがたかったんですけど。
それを聞いた方からするとちょっと物足りないかもしれないですけど。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ではまずですね、セミタニさんのプロフィールをご紹介します。
1992年大阪府生まれ。
2020年バケモノ新住で第11回小説野生時代新人賞を受賞しデビュー。
2021年同作で第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞第27回中山義修文学賞を受賞。
2022年に官公した女の女房で第10回野村鼓動文学賞第44回吉川英二文学新人賞を受賞。
2024年万霊役者の奥義で第15回山田風太郎賞を受賞。
まだあります。
2026年には初めて歌舞伎以外を題材とした長編見えるかほき一で第39回山本修吾郎賞を受賞ということで。
受賞歴を読むだけでめっちゃ大変なんですけど。
ありがたいことです。
まだデビューして6年経ってないんですよね。
そうですね、今が6年目っていう感じです。
5年半とかそんぐらい。
山田風太郎賞を取り吉川英二文学新人賞を取り山本修吾郎賞を取りということで。
ものすごい双々たる受賞歴をお持ちのセミタニさんなんですが。
実は私とセミタニさんが同じ新人賞の出身ということで。
私は第9回の、当時は野生時代フロンティア文学賞という名前だったんですけども。
そこから名前が変わって第11回の小説野生時代新人賞がセミタニさん。
間の第10回は受賞者なしだったんで。
一応私の次の受賞者はセミタニさんということですね。
でも岩井さんの前も2回ぐらい開いてますよね。
そう、あの新人賞は受賞作なしがよくある新人賞なので結構厳しいんですよね。
だからなしなし岩井なしセミタニという順番でしたけど。
共通の新人賞と作家としての出会い
実はセミタニさんがデビューした直後に私会ってるんですよね。
そうですそうです。
あれは発売が2020年の化け物真珠が10月とか?
そうです。10月30日に発売をしていて。
その直後に早稲田大学の文化祭でトークイベントをやりましょうっていうことになって。
相手として呼んでいただいたのが、まだ当時僕もデビュー3年目とかでしたけど。
2年目とか3年目とかでしたけど、呼んでいただいて。
そこでイベントをやらせてもらったっていう。
そうですそうです。だから私デビューしてから初めてお会いするプロの作家が岩井さんだったので。
そうか初めての。私もなんかもうプロなのか?ぐらいなね当時は。
いえいえ。もう。
毛が生えたぐらいな感じでしたけど。
実はそうめちゃくちゃ岩井さんを私は追っかけをしていた。
なのでここはちょっといろんな人に追っかけしてたんですって言いまくってるんですけど。
なんかそれは人づてによく聞きます。
そうなんですよ。
取材のときによく岩井さんの名前出してくれてますよみたいな話はよく聞くので。
もうめっちゃくちゃ出していて。
たまにセミタニさんのインタビュー読んでたら全く予期しないタイミングで自分の名前が出てきてびっくりするっていう。
いや本当にだから岩井さんがデビューする前にまだ投稿されてたときの岩井さんの今のペンネームの前のペンネームも。
何で知ってんねんって言うんだよ。
実は知ってて。
どう知るねんそれをっていう。
新人賞の結果からウォッチングしてたってことね。
そうですそうです。岩井さん今回もまたココとココとココにみたいな。
なんでやねん。
横溝と伸べるとみたいな感じで。
なんでやねん。
じゃあ俺からちょっと聞きづらいけど。
はい。
要は小説野生時代新人賞っていう私が受賞したのと同じ賞に投稿して受賞されたわけじゃないですか。
そうですそうです。
ちょっと影響はあったの?
そうですね。野生時代をまず最初は先行委員の方がすごい好きな方々がいらっしゃる。
辻村みずきさん、深田東三森美樹美彦さん。
最初の時はどれに応募していいかわからないという状況があるので、好きな先行委員の方とかこの方どういう風にプロになっていってらっしゃるかみたいなところを見ながら
どの新人賞に応募しようかというところを選んでいた時に野生時代も一つの選択肢だったんですけど。
じゃあもうちょっとこの選票とか読んだりその受賞作を読んだりしようみたいな感じで
でそこからちょっと待ってあんま俺関係ないなこれ聞いちゃうとおい!
そこで受賞されたずっと岩井さんを追っかけしてた時はもうどれを見ても岩井さんの名前がいっぱいどれにもいっぱい出てて
この人すごいなみたいな感じで見てた後にデビューされてちょっとじゃあそのどの人人賞に出るか選んだ時に野生時代があったので
受賞作を読んでみようってなってデビュー
新しいデビュー作の永遠についての証明
もうあれを私は出しまくってるんですけどいろんなところでお名前を大好きで
そうもう覚えてるのがその読み始めた時にもう止められねえみたいな状況になったのが
ありがとうございます
そう衝撃でもう夜中真っ暗なその時はもうまだ兼業作家
兼業作家じゃないごめんなさい
登校してる頃ね
登校してるところだったので仕事しながらだったので
その時に夜遅く残業してから終わってから夜道を歩きながらもう止めらんねえつって
夜道を歩きながら読んでたの?
そうなんですそうなんですもう光も月の光本当にそこの場面がめっちゃ今
今というかずっと頭の中にあってああいう本書こうと今も思うぐらいの
もう月の光を頼りになんかコンビニの前とか行ったらちょっと何万かめくってみたいなぐらいの
リアル二宮金次郎ですねもう月明かりの下歩きながら本を読むっていう
本当にそうですもうしかも最後の方だったらもう涙だだ漏れでというか流しながら歩いたっていうのが
そっからその前からEIウォッチャーではあったんですけどもそこでもう絶対ここに応募して
ここでデビューすんだっていう感じです
じゃあ最後ちゃんとね私つながったということで
ちゃんとそうですそこはもちろんですもちろんですもちろんです
自分で言って関係なかったというか一番恥ずかしいですから
ちょっといろいろねこう流れを説明しなきゃいけない
でもそれこそ私は最初セミタニさんのデビュー作の化け物神獣を雑誌野生時代か何かの掲載で読んだんですよ
それで本当にひっくり返って
うれしいです
ちょっとこれはちょっと並じゃないぞって
でも自分もまだ当時そんなねまだ3年目とかなんで何の結果も出てない頃だからそんな大したあれじゃないけど
でもやっぱこれはちょっと物が違う人が来たなと思ったんですよね
これは明確に覚えてるんですけど文体がすごすぎるっていう
多分本人にも言ったことあるんですけど僕が最初に連想したのは森見富彦さんだったんですよね
森見さんもやっぱり森見さんにしか書けない文体をお持ちで
セミタニさんの小説を最初読んだ時にやっぱ最初の序盤の段階で
もうこれはすごい文体を持ってる人だぞっていうのは結構感じたんですよね
うれしいです
それがずっと今でも続いてるというか5年6年経ってもずっとそれを磨き抜いて
ここまでたどり着いてるっていうのがやっぱりすごいなと素直に思いますね
うれしいですありがとうございます
やっぱりコストがかかってる文体だなってすごい思うんですよね
これぜひ朗読したら多分読み止まらないと思うので
ぜひ何か一冊ずつ読んで欲しいんですけど
例えば最近出た本で言うと3月に出た見えるかホキイチという本があって
これは山本周五郎賞を受賞された作品ですけれども
これとかも複数視点があるんですよね
複数視点があってそれぞれの登場人物ごとに絵描き分けってのは当然なされてるんですけど
でも一方でどれを読んでもやっぱりセミタニさんしか書けない文体にしっかりなってるっていうところが
やっぱりちょっと凄まじいところで
なんていうんですかね
セミタニさんという筆者の色と登場人物の表現してる感じがすごいうまく混在しててどっちもある
どっちかに触れきってなくてそれが混在してる状態の文章みたいなところって
やっぱちょっとこれただ事じゃないし
やっぱ書くのもすごい大変だったと思うんですけど
今日ね最初に聞きたいのはこの文体っていうのがどういう風にできてるのかなっていうのを聞きたいんですけど
創作プロセスと編集者との「磨き込み」
セミタニさんは小説を書くときにプロットというか設計図みたいなの作りますか
私はもう書かないと書けないタイプ
プロットがないと書けないタイプなので
一応最初に全部骨組みで最初から最後まで全部と書きみたいな感じで書いちゃうんですよね
と書きを書くんだ
そうなんですよセリフとここではどう動かすっていうか
脚本を書くってこと
みたいな感じですね
なるほどちょっとねまた後で触れたいと思うんですけど
実はセミタニさんは演劇とすごく密接な関係がある方なんですけど
ワセダンも演劇学科ですよね
そうです演劇映像コース
演劇映像コースの出身だし
実は高校中高だっけ演劇部
そうです中高ですね演劇部
だからすごく実は演劇と多分縁の深い人だと思うんですけど
そのプロットもそういうちょっと脚本っぽい感じで書いている
そうですねこれまで時代小説は全部そういう風な感じで
全部最初に骨組み書いてから
後で肉付けしていくみたいな形で書いていて
おそらく本当に演劇的な部分が入っているんだろうなとはすごく思うんですけど
今回の見えるか放棄位置だけは歴史小説だった
事実が動かされる
そうなんですよなので骨組みを書いてしまうと逆にもう書けるものがなくなっちゃうんじゃないか
なって思ってあえて最初の時点では最後の落ちというか
ラストのところまでは全くない
全くなかったんだゼロ
ゼロでしたあの時はそうなんです
でも私見えるか放棄位置って野生時代という雑誌で連載をしてたんですよね
で私その時から読んでたんですけどラストシーン全然違うんですよね
全然違うというか書き足してるんですよね
そうですめちゃくちゃ書き直しました
それがやっぱりめちゃくちゃ交互そうしてるなと思ったし
岩井さん連載の時から読んでくださったしその連載終わった後も読んで
どこが違うからどういいねみたいな感じのことを感想で送ってくださったのが超嬉しかった
そうですねあのね結構今山本修吾郎賞もね受賞されて
私はもっとあの大きいところまで行くと思ってますけど
連載の時から私は言ってたよということだけはね
ここでねちょっと言っておきたいなと思いますけど
でも編集者さんとかももう岩井さんがあんなに言ってくれてるんだから行けますねみたいな感じのことをずっと言っていたので
でもだからちょっと話ずれますけど
1年以上ぶりの新刊ですよねその短著としては
なんかちょっと本屋さんに行くのが嫌な時期があったって聞きましたけど
めちゃくちゃありました超ありました
もうネットとかも見れない
それはどうしてどうして
SNSとかもやっぱり見てるうちにこういろいろやっぱりこうまた新刊出ますみたいな
来月に新刊出ますみたいな
それの人が岩井先生ではあるんですけれども
ちょっとねちょっと人より多いから書いてるさ
やっぱりこう安世時代の先輩ということで
どなたどういうこうどういうふうに書きたいですかというか先輩どなたですかみたいな感じでやっぱりお話になることが多いんですけど
その時に岩井さんが先輩でみたいなことを言うと
それはまああんまり目指さなくても大丈夫です
ちょっとさっすがみたいな感じで
ちょっとあの方は
怒られてます私の日々
岩井さんってプロモーション期間って知ってますかって
いやいやでももうこっちやっぱり私も筆がすごく遅いし
歌舞伎のものをずっと書き続けてきたところなので
岩井さんのようにそのいろんな分野でいろんな人の時代のものが書けるっていうところはちょっとこう世界が違いすぎて
もう目指すにも目指せないぜっていうところなので
もう逆に岩井さんのはすごいというところで
別世界でやってるんだと
そうなんですそこで自分の中で区切りがつけられる部分があるのはありましたね
でもその1年以上出てないという話だったけど
僕は1年以上書けるだけの回はすごくやっぱりあった作品
ただともう12分にあると思っていて
書き位置はねやっぱり
やっぱりその評価もね追いついてきてるんだと思うんですけど
プロットの書き方がちょっと今回違ったということなんですけど
なんかじゃあいつも以上に苦労したっていう感覚もあったりしますか
そうですねだからこれまでで全部書き終わったら私ほとんど開講しないんですよ
そうなんです
あんまりもう最初から最後まで書いたら登場人物増やすとかエピソードを付け足したりとか
逆に削ったりっていうところをほとんどしなくてそのまま本にしてさせていただく
もちろん平塚さんと話してここがちょっと弱いねみたいなところは付け足す部分はあるんですけど
それほどっていう感じだったんですけど
今回に関しては1回書き終わってさこれからですねみたいな感じだったので
そうだよね雑誌とやっぱ全然違ったしね
そうなんですでも岩井さんもクマグスを歴史小説を書かれてらっしゃるじゃないですか
私もね2年前に我はクマグスという今のところ唯一ですけど歴史小説を一応書きました
その候補になったやつあれはどういう形で書かれたんですか書き方変わりましたか
書き方変わったね確かに確かに変わった確かにやっぱ史実を外せないっていうのがちょっと今までと違いすぎて
そこはでも逆にプロットはすごい作ったかもしれない
そうなんですね逆に
ここは絶対通んなきゃいけないチェックポイントみたいなのがいっぱいあるから
そこをわーって作ってだから今までと全然書き心地違うなとは思ったかな
なんかそのチェックポイントをクリアするのに精一杯で1回目は
なるほど
2回目でやっと開口でちょっと自分の色とかこうやってやればいいのかなとかっていうのができたっていう感じだけど
あれは連載で
えっと連載でしたね
連載じゃ連載から本になる時もだいぶ変えた
変えた変えた変えた
そうなんですね
変えた変えたやっぱなんかそうなってしまったかな
前対談とかでお話させていただいた時は結構結末は決めないで書かれるが基本っていう感じでらっしゃるんですよね
厳密に言うとプロットで決まってるけどほぼ毎回変わるそれからという感じだけど
でもそれこそラスト変わったじゃない今回
全然変わったじゃない読み心地がもう全然違うっていう
本になった時の読んでこれしかないなって終わり方だったんですよね
それはやっぱり開口もやった甲斐があるというか
どれくらいかかったんですかテーマとか時間っていうのは
開口が一番つらかった
いつもは開口つらいタイプですかそもそもやんないのか
ほとんどやらないですね
開口するのは大好きなんですけどその結構編集者さんに
こうしてくださいみたいなことを言われるとバトルしたくなるタイプ
意外とバトルしたがるわけじゃないけど譲らないタイプよね多分
そうなんですよねそのどうですか修正が入った時
私はあんましません
そうなんですね
私は1回は受け入れて直して
違うなと思ったら直しはしたけどやっぱ違ったんで
こっちで行かせてくださいみたいな感じで変えるタイプなんで
あんまりそこ打ち合わせの場でっていうのはないけど
すみません結構バチバチや
バチバチなんかすごい私も言うんですけど
編集者さんもじゃあやめますみたいな感じで
引いてほしくないというか私を打ち負かしてくださいみたいな
この俺を説得するぐらいの案なんだろうなっていう
もちろんそんなめっちゃファイトするみたいな感じではないんですけど
全力を尽くしたベストを尽くした上でやっぱり納得してやりたいという
そうですねはいなのでもうなんか私のことはないがしろにしていいので
この作品にとって一番いい道一番いい修正ができるのが
お互い向き合ってるというよりは同じ方向を向いて
どっち二人とも作品というものに対して同じ方向を向いて
激しく意見を出し合ってるということですね
おっしゃる通りですだから諸行で私がもう修正なし
それでいってももしそれが気に入らなかったらもう一回言ってくださいみたいな感じで
やってきたのでおっしゃる通り同じ方向を見た上で
直してるよと
はい戦ってきたって感じですね
今回特にすごくいつもそうだと思いますけど
編集者さんとのバチバチ感がいつも以上に伝わってきて
やっぱその分というかすごく多分感謝もしてて
多分あれですよね途中から本に編集者さんの名前入れてもらってますよ
おっしゃる通りそうなんです
サンスリぐらいから
おっしゃる通りそうですそうです
文芸の本って会社によっては最初から入れるところもあるんですけど
基本的には多分担当編集者の名前ってあんま入れないところが多いし
おそらく門川ですよね
今回も初版とかでは入ってなかったと思うんですけど
でもそれは途中から入れてもらうようにお願いをした
おっしゃる通りそうですね
結構最初の方でこれは編集者さんの本として
己の本として向き合っていただけると嬉しいですみたいな感じで
例えば多分すごく善意で良かれと思って編集者さんって
最後はやっぱり作家さんの本ですから
作家さんの良いようにしてくださいみたいな感じで言っていただけることがあるんですけど
それは本当にもう編集者さんのご好意というか
善意100%で言ってくださっているんですけど
それに関してもやだみたいな感じで
もうそんな責任一緒に負ってくださいみたいな
どっちもあるよね
責任持ってやってほしいという気持ちも当然あると思うから
責任持ってほしいというか
自分の本と思って
分かったこととして見てほしい
だから修正のとこでも私が言ったから引きますよりかは
作品のことを考えたらこっちが良ければ
すごいずるい言い方をしちゃうと
作家の方が最後は決めることなんでっていうのは
ある種の逃げ工場にもなってしまうということなんで
そこは遠慮せずに100%で言ってほしいということ
そうなんですよ
なのでもうそれぐらいやっぱりそう言ったことに対して
答えてくださったというか
本当にすごく編集者さんといっぱい
担当の作家さんがいらっしゃる中でも
力を注いでくださった部分があるので
ちょっとここはもう一緒に作った本です
みたいな形で言いたいなと思ったので
名前を出させていただいたっていう感じですね
『見えるか保己一』に込められた思いとアクセシビリティ
あと今回は花輪穂喜一という人物がね
盲目の学者として有名な方ですけど
オーディブルもね今回実は紙の本、伝書籍と一緒に
オーディブルも出てるということで
でもこれって実はそんなに必ずしもあることではないですよね
おっしゃる通りで
これは清水谷さんの希望で
そうですね
それも右を曲折というかいろいろあって
まず小タイトルを考えるときに
一回そのプルーフっていう
その本になる前に紙にして配って
ありますね
プルーフって簡単な製本だけして
発売前に書店員さんとか関係者の方にお配りして
読んでいただく
それで感想いただいたりするっていう
そういう簡単なプルーフというのがあるんですけど
その時には小タイトルが変わって
あっそうなんだ
連載もないですね
その小タイトルないんですけど
そうなんですよ
だからもうないんですけど
それを本にするときに
じゃあ小タイトルどうしますかって考えたときに
その同音異義語で
例えば
まあその繁儀倉にてとか
繁儀倉にてっていう章ありましたね
そうなんですか
繁儀がその繁の木
出版の木で書いて
木材の木に倉にて
と繁儀がその半分に疑いみたいな感じで
倉にてっていう
これね紙の方のデザインもすごいオシャレなんで
ひらがなで書いてあってそこに半分つける感じで
漢字が出てくるみたいな
めちゃめちゃいいデザインなんですけど
あそこも実はバトルがあって
あそこもバトルがあったんだ
俳修さん的には普通の
最初の方がダジャレみたいな感じになってて
それにするくらいなら
普通のタイトルの方がよいんじゃないかってことで
ただ私がこれにしたい理由が
本を今回書いてみてやはりすごい
目の見える型のためのものになってしまっている
やっぱり本っていうものは
その言葉の一種の暴力性というか
そういうところを最終的に入れなきゃいけない
書いたからにはそういう部分に触れたからには
この本においても最後まで
一種暴力的なものに
ちょっとしないといけないかなと思った部分があって
そういうタイトルにしてもらったんですよね
それがやっぱり聞いた時に
ハンギクラニテって言葉で聞くと
ハンギじゃあどっちって言われると
イントネーションだけでは分からない
目が見えない人にとってはどちらか分からない
そうなんです
だからこそそういうふうな形にしたからには
同日で目が不自由な方にも
同じ公平な形で手に取れるように
読めるようにしなければ
この本を出す責任として
そこはちゃんと追求しなければいけない部分だな
果たさなきゃいけない
この話はもうめちゃくちゃ好きというか
素晴らしい取り組みだなと思っていて
やっぱりその内容
もちろん理想的なことを言えば
全部がオーディブルとして最初からある
ということが本当にユニバーサルなんだとは思うけれど
やっぱりそれもなかなか難しいという状況の中で
それでもこだわってそこをやってくれた
著者もそうだし門川もそうだし
やってくれたっていうのは
本当にすごくいいことだなと思っていて
そこはぜひ言及したかったので
すごくよかったですね
おっしゃる通りオーディブルにすると
時間がかかる部分
すごい先に文章を仕上げないと
販売間に合わないってことよね
朗読とかが
マジでスケジュール感がやば
あんま効かないから
そうなんですよ
なので最初の案では私が全部読むって
ずっと言ってて
でも欧米では結構
著者が読むケースって割と普通みたいですね
あるんですね
そのバージョンもね
ちょっと聞いてみたかった気がするけど
でもそれもいろいろと手順が必要なので
会社内でいろいろ検討しなければいけない部分が
ありみたいな感じで門川さんもおっしゃってたんですけど
オーディブルっていう形で進めてくださったので
これは本当に僕は門川デビューでやることが
誇らしいと思った
久しぶりのエピソードでした
久しぶりじゃないですね
久しぶりじゃないですねごめんなさい
誇らしい出版社です
そういうところ
要は本としての題材の部分もすごく素晴らしいんですけど
やっぱり内容的にもすごいなというのは
セミタニ作品って僕結構常年の作品が
やっぱりすごく魅力なのかなと思ってて
やっぱり確かに嫉妬心
煽望みたいな
僕もよくやるんですけど
Aについての証明がもうそれだったので
私のデビュー作もそうですし
セミタニさん作品も今まで5冊単調としては
あったと思うんですけど
多分どれにもある程度濃淡はあると思うんですけど
あって例えば女性なんだけど
歌舞伎役者の妻になったから
相手の気持ちを理解しなきゃいけないんだけれど
なかなかそこが理解できない部分とかも含めて
ヒロインみたいな嫉妬煽望みたいなところが
結構いろいろ描かれてきたと思っていて
今回はそれがめくるめくいろんなパターンで
嫉妬煽望すれ違い誤解みたいな
大好きな大好物を詰めましたみたいな感じなんですけど
でもそれこそこれって本当に難しいなと思ったのが
さっきダジャレっていう話出てきましたけど
これ一歩間違ったら
本当になんていうかアンジャッシュのコントみたいな
すれ違いコントみたいな感じになってしまっても
おかしくないと思うんですよ
でもそれを結構際の際というか
すごい高い文学性を保ちつつ
そこをやってるっていうところが
かつセミナイさん結構割と
面白いフレーズとかも入れたタイプだと思う
なんだけどそれも入りつつ
例えば盲目の人が言ったジョークに
みんな笑っていいの?みたいな話があるとか
そういうくだりもありつつ
でもやっぱり高い文学性を保った上で
そこをやってるっていう
コミュニケーションみたいなところを描いてるっていうのは
すごくテーマとしても
今までのテーマとも合致するところだし
そこの魅力もすごく高いなと思ったんですけど
蝉谷作品のテーマと作家のスタンス
嫉妬煽望が
僕もそうなんですけど
嫉妬煽望を描くってことは
おそらく嫉妬煽望を結構味わいながら
言ってきたんじゃないかと勝手ながら思うんですけど
でもたぶんそのウォッチャー
一番最初の冒頭の話に戻るんですけど
いわゆるウォッチャーをしていたのも
やはり嫉妬煽望の部分があるので
選票とか読むと
どこにでも候補とか見ると
どこにでもいらっしゃるとか
それこそ野生時代のある回とか
1回目の今村さんと岩井さんが
岩井さんと私がどっちも最初候補になってたときね
あれとかも
じゃあ両方知ってたの?
両方知ってました
もちろん
ウォッチしてるね
あれの時のゴミの話
私はいつか出版していただきたいと
受賞できなかった時のやつですね
あれでも選票見ると超面白いやんみたいな感じで
一応奨励賞という形にはしてきたけど
だからやっぱりそういう
いろんな方の選票読んだり
候補見たりってする部分
それこそやっぱり野生時代の専用の
2チャンネルとかも
めっちゃ見てました私
ありますね
ありました
でも今は逆に言うと
やっぱり正直デビューして6年目の段階で
すごいこれだけの文学賞も受賞してて
私はもうホキイチはもっとすごい賞を
受賞すると思ってますけど
言ったら今は多分
セミタニさんに対する嫉妬戦亡が
おそらく向けられてる段階になってると思うんですけど
この謙虚さ
とんでもないそんなの
セミタニさんはすごいですよね
本当に誰に対してもこの謙虚な姿勢
いやいやいや全くもう
とんでもないですもう
だからいろんな先輩に可愛がられるというね
いやいや全然
でもすごいエセ体育会系って
そう言われてます
エセ体育会系って何どういうこと
すごいなんかこう
行きますみたいな感じで
言うことが多い
でも体育会系したことがなくて
ああ演劇部
でもさ演劇って結構体育会っぽい雰囲気
演劇ってそうですよね
ありそうよね
そうですねだからそこの部分が
反体育会系みたいな
そういうところがあるのかな
そうって言われるんですけど
ただただなんか
そういう後輩の感じというよりかは
好きですが先に出る感じ
ああ
先輩作家とかに会うと
好きな作品書いてる人だが
そうですそうですだからもうどっちかというと
まだ読者でいたいというか
ファン目線なんですね
ファン目線がずっとあるというか
岩井さんとも会っても
まだずっと
今も?
今ももちろんですよ
マジか
俺より文学者受賞してんじゃないか
全然だからもう最新作の話とかもしたいですし
ありがとうございます
虫の声が聞こえるかもでも
ミスコミュニケーションのところで
あれの話とかも
したいですし
いまだに?
もちろんですよ
好きですが先に出る
そうですそうです
これ後編で話しますけどやっぱ
せみたいさんって
おたく気質じゃないですか
そうかもしれないです
いろんなファンというかね
これって決めるとワっていく
結構タイプだと思うんですけど
それが多分いろんな先輩たちとの
お付き合いでも出るし
たぶん小説を書くということに対しても
出てるというか
自分じゃないですよね
作品なんですね優先されるべきは
多分
めっちゃそうかもしれないです
めちゃくちゃ極端にせみたいに
恵の部分よりもミュルカホッキーチの部分だけが
もうとにかく良くなればいいんだと
そうですね
だからこそ引けないというかね
情報できない部分が多分ある
そうですねおっしゃるとおりも
作品を一番優先させていただくのが
なんでも
私の作家としての
スタンスというか
本当に何を私に
言ってもいいから
作品が良ければそれが一番の道
っていうのが
根底にあるかもですねおっしゃるとおり
なんかそうですね
ご自分的にはどういう
スタンス的な
だからこういう時も
聞きたいんですよね
おたけ根性で
こっちに聞きたいのか
そうなんです
それが大好きっていうか
えーでもね私も
でもそれはそうかもね
それはそうかもねだって
なんか
自分の子供
ってやっぱね可愛い
当然可愛いけど
可愛いけどやっぱ
立派になってほしいとは言わないけど
やっぱりこう
今ここでなんか
可愛がることよりも将来的に
成長することを優先して
したいなという気持ちとかは自然に持ってて
だとすると作品もやっぱり
そうというかね
それを言われてもしかしたら自分も作者としてちょっと傷つくかもしれないけど
でも最終的に
それで子供がね成長するんであれば
やっぱりそれをやってほしいな
っていう気持ちにはやっぱ
なりますよね
そうか私の場合はやっぱり
江戸時代でその同じ
歌舞伎で今回も
ホキイチっていう歴史小説でシーズンの
方ですけどどっちも江戸時代で
同じ時代なんですけど
岩井さんの場合ってもう
ジャンルがもう全部違うし
その小説
自体のジャンルも
まあその
幻想小説みたいなものがあったり
歴史小説が
あったりサバイブ
みたいなああいう
ビジネスみたいな小説があったりして
多岐に渡るじゃないですか
それを一斉に
愛するのって
ちょっとこう
だいぶスタンスが変わって
子供がやっぱりすごい性格が
全員違うし背丈とか
そういう体格とかも全員違うから
愛し方がめっちゃ
変わるなって思うんですけど
愛し方でもやっぱその基準は
一つで自分が面白いと思うかどうかの
ところだけは絶対にぶらさない
ようにするってそこがぶれちゃうと
多分こうなんか本当に
何書いてるんだろうっていう気分になると思うんですよね
やっぱりこう
特にエンタメ小説書いてると多分これは
我々に限ったことじゃないですけど
絶対誰しも自分が書きたいものっていうのと
どうやったら売れるんだろうみたいなもののバランスって悩む
瞬間が絶対あると思うんですよ
そこでどれくらいの
割合になるかっていうのはもちろん人によって違うと思うんですけど
でも絶対譲っちゃいけない
一線っていうのが多分自分が
面白いと思うかどうかっていうところで
あとはまあその
子供たちに応じた
声かけが仕方があって
この子にはこの習い事がいいよねって言って
そうかな文体も書いてらっしゃる
そうそう文体が
だからそれは結構セミタニさんとかとは
私は違うタイプで
セミタニさんは独自の文体が
最初からある程度原型として
出来上がってて
私は今もそれをずっと
更新というか変え続けてるんですけど
ドラマになったやつ
あっはいはいはい
あれも全然文体読んだ瞬間に
あっ違う形だ
そうねやっぱり本当に子供の
個性ごとに
接し方も違うのかなって思ってるけど
やっぱ憧れはね
ある
やっぱセミタニさんって
何読んでもセミタニ恵だって分かる
文体だから
正直憧れはあるそういう文体
分かりますよ岩井さんのやつ
分かるの?
恥ずかしいかもちょっと
絶対分かります
おっしゃる通り文体変えてるなっていうのは
すぐに分かるんですけど
でも出ちゃうよね
思います本当に
自信があります
文体って前もちょっと言いましたけど
エンディング
ごてごてに
乗せて作るっていうよりは
そぎ落としてそぎ落として最後に残るのが
結局文体というか
出さないようにしても出ちゃう部分が
結局文体なのかなみたいなのは最近
思っていて
最後に残る言葉の選び方というか
やっぱりどの文体でも
変わらない気がするので
そっかなんか
ちょっと文体を作品ごとに
変えてますとかって言ったの
若干恥ずかしくなってきた
変えてるのは分かるんですけど
通訂するものはあるよ
魂はある
逃れられない部分
はいそれは
業みたいな文体の業みたいなものは絶対あるよね
はい
ということで
前編はこの辺で終了させていただいて
後編は
セミタニさんがなぜ
こういうふうにオタク気質になってきたのかという
話を
あまり掘られたくない部分かもしれない
聞いていきたいと思いますので
じゃあ一旦セミタニさん今日はありがとうございました
ありがとうございました
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