こんにちは、小説家の岩井圭也です。 News Connect 文化欄のお時間です。今回は初の一人回です。
7月に不法が伝えられた小説家、東野圭吾さんを特集します。 国内外で高い人気を誇り、ミステリーの世界を広げ続けてくれた東野さん。
岩井自身の思い出も交えて、これから読む方にもおすすめしたい3作品を紹介しています。 それでは本編をどうぞ。
こんにちは、岩井圭也です。 今回は初の試みということで、文化欄なんですけれども、岩井の一人回ということでございます。
今回はですね、東野圭吾さんの特集ということで、実はこれは岩井の持ち込みというか、プロデューサーとディレクターにお願いして実現させてもらった回でございます。
ご存知の方も多いと思うんですけれども、改めてご説明しますと、7月27日に講談社から作家の東野圭吾さんが亡くなられたことが発表されました。
出版業界としても、私個人としても、東野さんはすごく重要な書き手の方でしたので、面識はないんです。
僕も別に面識はないですし、お会いしたこともないんですけれども、どうしても東野さんについてお話しする機会が欲しいということで、今回1回分時間を作ってもらいました。
おそらく東野圭吾の名前を1回も聞いたことがないという方はほぼいらっしゃらないんじゃないかと思うんですけれども、改めて東野さんがどういう方だったのかっていうのを本当に簡単ですけれども、ご説明したいなと思います。
これからいろんな数字が出てくるんですけれども、こういう名詞とか、それ聞くと結構びっくりすると思います。
まずですね、現時点での国内発行部数が約1億900万部。
これはすごい数字としか言いようがないぐらいの数字で、累計発行部数が1000万部っていうのはもう本当に大作家だし、ものすごい売れっ子なんですけど、東野さんの場合は1億部国内だけで、海外も入れるともっとすごい数になるんですけど、
さらに8月5日には文芸春秋からガリレオシリーズの最新刊永遠の記憶が発売されます。
この収録時点ではまだ発売されてないんですが、配信されている時にはもう永遠の記憶が刊行されているんじゃないかなと思います。
この最新刊を含めて著作の数が106冊ですね。
約100冊で1億部なので、1冊平均100万部ということで、出している本が平均で100万部売れているという偶然絶後の作家だと思います。
そしてこの数字はちなみに短著のみなので、アンソロジーとかそういうものは一切含めていない。短著のみで106冊1億900万部という数字を残されています。
ご経歴なんですが、1958年大阪府のお生まれです。
大阪府立大学を卒業後、日本伝送株式会社原伝送で勤務する傍ら、1985年に放課後で第31回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。
1999年に秘密で日本推理作家協会賞を受賞。
2006年容疑者Xの検診で直木賞及び本格ミステリ大賞を受賞。
その後も奈美屋雑貨店の軌跡で中央口論文芸賞を受賞。
無限花で柴田レンザブロー賞を受賞。
祈りの幕が降りる時で吉川英二文学賞を受賞。
さらに野間出版文化賞、菊地勘賞など数々の賞を受賞されております。
2023年には四字法賞を受賞。
2009年から2013年まで日本推作協会理事長。
2013年から2019年まで直木賞の先行委員を務めておられました。
数字もすごいんですけれども受賞歴も先ほどお話ししたように
数え切れないぐらいたくさん受賞歴が多いです。
多分東野さんの作品を1冊とか2冊は読まれたことがある方が
かなり多いんじゃないかなと思います。
ということでですね
面識がないなりに私も恥ずかしいんですが
エッセイ集などから愛読させてもらっているので
ちょっとご紹介させていただいたんですけれども
ちょっとここでですね
私なりのおすすめの3冊というのをちょっと選んでみましたんで
順番にご紹介していきたいと思います
これあらかじめ言っておきますけども
すっごいベタなセレクトです
めちゃくちゃベタです
だからもしかしたら3冊とももう読んでるわっていう人も
いるかもしれないです
でも中にはそこまで読み込めてない
読めてないっていう方もいらっしゃると思いますし
どちらかというとやっぱり東野さんのことは知ってても
すごくたくさん読んでるっていう方が
多数派ではないのかなと思うので
割と入門編というか最初の1冊2冊っていうところでも
楽しんでいただけるようなものっていう視点で選んでみました
3冊ですね
最後に私の偏愛というかそういうのも話しますけども
おすすめの3冊というのをまずちょっとご紹介させていただきます
まず1冊目はですね
先ほどもご紹介しましたが探偵ガリレオですね
もう有名作中の有名作ですけれども
一応あらすじをこれもご紹介させていただきます
あらすじは文芸春秋のホームページから引用したものです
突然燃え上がった若者の頭
心臓だけ腐った男の死体
池に浮かんだデスマスク
夕体離脱した少年
警視庁捜査一課の草薙純平が説明のつかない何事件にぶつかったとき
必ず尋ねる友人がいる
定都大学理工学部物理学科女教授
床は学ぶ
常識を超えた謎に天才科学者が挑む連作ミステリーのシリーズ
第1作ということでございますが
ガリレオシリーズの特筆すべき点というのはやっぱり
サイエンスがまずミステリーの世界に持ち込まれているということがあって
私もその2022年に最後の鑑定人という小説を出させてもらったんですけども
これも理系自分の私自身の理系の経歴を
生かした小説を書きたいって思ったときに
やっぱり真っ先に思ったのがガリレオだったんですよね
でもガリレオみたいなものを書きたいと思って書いたらガリレオになっちゃうので
絶対ガリレオとは何か違うことをやらなきゃいけないなと思ったときに
やっぱりガリレオの魅力って謎の魅力なんですね
燃え上がった若者の頭とか
雄大離脱した少年とかって
ものすごく興味をそそられる謎がどんどん出てきて
それをサイエンスの力で解明していくっていう小説で
それと同じことをやったらまんまガリレオになるなと思ったので
私は普通の人が犯してしまった犯罪を
科学の力で解く話にしようという風に
少しちょっと位相をずらして
プロットを作って書いていったなっていうのを覚えてます
でもやっぱりガリレオがあったからこそ
そういう意味でもできた作品でもあるのかなと思いますね
これ以降やっぱり仮想拳だったり
ミステリーに科学を持ち込むっていうことが
すごく一般的になったなと思いますし
それはガリレオのすごく大きな功績なんじゃないかなと思います
例えば容疑者Xの検診とか有名作いっぱいあると思うんですけど
いきなり検診を読んでもちろんいいんですけど
できれば探偵ガリレオを読んで予知無を読んで
容疑者Xの検診に行っていただくと
なお楽しめていただけるんじゃないかなと思います
が一冊目ですね
二冊目これも本当にベタで申し訳ないんですけども
白夜行ですね
白夜行ただその結構長い小説ではあるので
もしかしたらちょっとひるんでしまう方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんですけども
白夜行は読んで損は絶対ないです
もう1000枚以上は多分あるんですけど原稿用紙で
これはちょっと死ぬ前に読んだ方がいいと思います
あらすじをご紹介します
1973年大阪の廃墟ビルで一人の七夜が殺された
容疑者は次々と浮かぶが事件は迷宮入りする
被害者の息子霧原良二と容疑者の娘西本幸穂
暗い目をした少年と波外れて美しい少女はその後全く別の道を歩んでいく
二人の周囲に見え隠れするいくつもの恐るべき犯罪
だが証拠は何もない
そして19年
伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー
壮大なスケールで描かれたミステリー紙に散然と輝く
大人気作家の記念筆記傑作
その通りです
もう全くその通りなんですよね
記念筆記傑作だと思います
やっぱり僕も一冊目に白夜行を読んだっていうのも
個人的な思い入れもすごくありますし
やっぱりあと映像化っていう意味でもすごく成功した作品
もちろんガリレもそうですけど
白夜行はドラマと映画どちらも大ヒットということで
そういう意味でも結構稀有な作品なんじゃないかなと思っております
白夜行は実はもともとこれは
主演者の小説スバールだったかな
雑誌に短編として実は掲載されていたそうなんですね
それを一冊にまとめた長編にまとめたというものだという
お話を伺ったことがあって
要はその短編しか載せてもらえなかったみたいなことが
当時の東野さんの事情としてはあったらしいんですけども
実はそれが結果的にはこの大傑作に繋がったのかなと思うと
すごい印象深いエピソードでもあるなと思っています
だから全ての時期に意味があるということなのかなと思います
この白夜行は書き出しですね
書き出しがすごく印象的で
金鉄不正旗を出て線路脇を西に向かって歩き出したっていう
文章から始まるんですけれども
これが実はかなり東野さんの地元というか
近いんじゃないかという話も聞いたことがあります
やっぱりご自身のルーツみたいなものも
根底にあるおそらく東野さんにとっても
すごく思い入れのある作品だったのかもしれないなと
読みながら思いを馳せるような作品です
白夜行はいろいろ言ったんですけど
読んでほしい
白夜行読んでほしいと言うと一番かもしれないです
この3冊の中で
もう何回言うよりも本当に
まず本屋さん行って文庫買って読んでもらった方がいいと思います
3冊目移ります
ちょっとこの辺にしておくんですけれども
最後にちょっとご紹介したいエピソードとしては
東野さん直樹賞を6回目の候補で
受賞されてるんですね
僕も当時の雰囲気って
うっすらとほんと覚えてるんですけど
なんでまだ受賞させてあげないんだっていう空気というか
もうその時点で当然ものすごい破格の売れっ子だったし
スーパー人気作家だったわけで
実力というのはもう読者はみんな分かっていると
でも僕も今少子化になったから分かるんですけど
やっぱり賞ってすごくタイミングとか時期とか
いろんなものが考慮されるものなので
いろんなものがそういろんな要素がかかってくるものなので
なんかその絶対的な受賞とか
絶対的な落選みたいなものはないんだなっていうことが
僕も作家になって分かったんですけど
ともかく東野さんは直樹賞の6回目の候補で受賞されたんですね
なかなかやっぱ普通の作家の神経だとしんどいと思うんですね
誤解を落とされるっていうことなので
候補になりましたっていうことは当然期待をするわけだし
その後で電話で落選でしたっていう
落選してる作品も秘密だったりとか白夜行だったりとか
っていうすごい作品が落選してしまっていると
やっぱり普通に考えるとなかなかこれはしんどい経験だなと思うんですけど
東野さんはすごい楽しいゲームでしたって言い切ってるんですよね
それともう一つすごく印象的なのが
エッセイ集に書いてあったんですけども
賞を狙って書くことは絶対にしないっていう風に決められてたらしいんですね
これはものすごく難しいことで
これ本当に小説家になってわかったし
私も一度音楽賞候補にさせてもらって
なおさらそういう部分は肌身で感じるんですが
やっぱ賞を意識しないっていうのは
もう原理的に無理なんじゃないかっていうぐらい難しいことなんですよね
なんかそれを賞を意識しないよみたいな自意識が逆方向に働くこともありますし
だからもう存在する限りは
やっぱり何らかの形では関わってしまうものだと思うんですけど
でも東野さんは賞を狙って書くことは絶対にしないと書かれてて
それを大事なのはそれを言い切ってたことだと思うんですよね
それを公に言い切っていたという
それを言い切った以上はやっぱりその賞を狙いでは書けないっていう
自分への縛りみたいなものももしかしたらあったのかもしれないですし
これはやっぱり僕はすごく見習いたいところだなと思っていて
同じ書き手として
やっぱり何のために書いてるのかっていうことを
東野さんはすごく認識されてたと思うんですね
それはつまり自分はエンターテインメント作家であると
読者を楽しませるために小説を書いているのだと
いうことが揺るがなかった方なんだと思うので
賞を狙って書くことは絶対にしないと
私はそこは本当にすごく尊敬するポイントだと思っていて
私自身まだ何のために書いてるのかって正直に言うと
ちょっと答えが出てないんですよね自分の中でも
読者のためって言い切れたらいいんですけど
それは自分のための面でもあるし
あるいは何かもっと別の大きなもののために書いてる
それは賞っていう意味ではなくてもっと
自分自身のまだ見てない世界を見るために書いてる
みたいなところもあるんですけど
そこが迷ってるんですね私自身正直
小説家として何のために書くのかっていうのは
でも東野さんはそこのスタンスを絶対に崩さなかった
っていうところは本当に尊敬してるところで
僕も同じゴールにたどり着くかどうかわからないんですけれども
でも何か自分のスタンスというものは
これから手に入れていきたいなっていうふうに素直に思いますね
ということで東野さんの作品について語ると
本当にまだまだ時間がいくらあっても足りないんですけれども
そろそろお時間が近づいてまいりましたので
今回の配信はこれでそろそろ終わりにしたいと思うんですけれども
おそらくこれを聞いてくださった皆さんにも
思い出の東野圭吾の一冊があるんじゃないかと思いますので
よければXへの投稿などでお好きな一冊
あるいは最初に読んだ一冊とか教えてくださったら嬉しいです
あるいはSNSじゃなくてもお近くの方
家族友人と東野さんの作品について話すとか
ちょっと本屋さんに行ってみるとかしてくださると
僕がここでいろいろ話しているということの
意味も少しはあるのかなと思います
ということで僕のわがままで今回東野さんの特集をやらせてもらいましたが
以上とさせていただきます
次回からはまたいつも通りゲストをお招きして
対談をお送りしていきたいと思います
ニュースコネクト文化欄お相手は岩井啓也でした
もし番組に価値を感じてくださいましたら
フォロー・チャンネル登録・高評価・コメントの形で
応援してくだされば嬉しいです
Xの場合はハッシュタグカタカナでニュースコネクトをつけて投稿ください
それではまた次回お会いしましょう