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S4re インフルエンザでダルいのはなぜか(再放送)+アップデート
2026-10-15 16:24

S4re インフルエンザでダルいのはなぜか(再放送)+アップデート

*Spotifyでは、ビデオポッドキャストが視聴できます。


今週は、インフルエンザに関する研究を紹介した過去回の後に、その後に発表された関連する研究を紹介します。

(2023年、初回放送)

インフルエンザに感染すると熱が出てダルいですが、それは脳の働きの変化によるものです。では、喉にあるウイルスをどのように脳は検知しているのか?そんな研究の話です。

https://www.nature.com/articles/s41586-023-05796-0

アップデート

https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.ads6243


感想

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00:00
皆さん、こんにちは。 先週は、インフルエンザウイルスについての話をしました。 今回は、当番組のアーカイブから、同じようにインフルエンザについて話したエピソードをお届けしたいと思います。
ここでは、インフルエンザ感染によって行動が変わる仕組みを調べた2023年の研究について話をしています。 その後、少し関連する論文が発表されていたので、アップデートとして最後に少しその話をしています。
ぜひお聞きください。 風邪もそうなんだけど、インフルエンザなんかに感染するとだるくなりますよね。今日はですね、それがなぜかわかったっていう研究の話をしたいと思うんです。
インフルエンザに感染してだるくなるなんて当たり前じゃないって思うかもしれないですけど、でもそうでもないんですよ。 コロナもそうなんですけど、インフルエンザって呼吸器系に感染するんですよね。
だから鼻とか喉にウイルスがいるわけで、そうすると咳が出たりとか喉が痛かったりするっていうのはまあよくわかるんです。 でもだるいとか眠いとか食欲がないとかそういうのっていうのは脳の働きの変化なんですよ。
脳がそういうふうに感じるから行動が変わるわけなんですよね。 それから熱が出るのもそうで脳の中に支障株っていう部分があって、そこに体温をコントロールする場所っていうのがあるんです。
だからインフルエンザで熱が出るっていうのもその部分の働きが変わってるっていうことなんですよね。 ウイルスっていうのは呼吸器、鼻、口、喉、それから症状がひどくなれば気管師とか肺のあたりにいるわけなんですよ。
ということはその場所から脳まで何らかの形で情報が伝わっているっていうことなんですよね。 でもこれってすごく大事な仕組みなんですよね。
だるいから無理して体を動かさないでしっかり休んで体を治すっていう、そのためにこの仕組みがあるわけなんです。 でもその仕組みがどう働いているかっていうのがちゃんとわかってないんですよ。
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なんかそんな誰でも経験したことがあるようなことで当たり前と思ってしまうようなことなんだけど、そんなことでも意外とわかってなかったりするわけなんです。
ただ一応ですね、こういうふうに働いているんではないかっていう説はあるんですね。 ただ、実際ウイルスを感染させるんではなくて、化学物質を使って感染状態に近いような状態を作って調べる研究をやって調べた、そこから導き出されたような仮説なんです。
この仮説をちょっと説明していきますね。
動物の体にはですね、プロスタグランジンっていう物質があるんです。
これは感染が起きている組織、その細胞で作られる物質で、炎症とか痛みを起こす物質なんです。
だからプロスタグランジンっていうのは体の中にある痛みの元っていうふうに理解していいと思うんです。
ちなみにその頭痛薬、痛み止めのイブプロフェンとかロキソニンっていうのは、このプロスタグランジンの剛性を減らすっていう働きがあって、それで痛みを抑えるものなんです。
インフルエンザウイルスに感染すると、プロスタグランジンが喉のあたりで作られるわけなんですね。
この仮説ではですね、この喉の部分で作られたプロスタグランジンが血管に入って、血流に乗って脳まで入って、脳に作用を起こしているって、そういうふうに考えているんです。
その結果、頭痛とか熱とか行動の変化が起きるっていう、そういう考えですね。
似た別の仮説っていうのもあって、それではですね、喉から別の物質が脳まで情報を伝えて、で、脳でプロスタグランジンが作られてそこで作用するっていう、そういう仮説もあります。
どちらの仮説でもですね、脳でプロスタグランジンが働いているっていう、そういう考えなんですね。
ちゃんと証明されたわけではないんだけど、定説っていうのはこうだったんです。
でも最近発表された論文で、そうではないっていうことを示しているものがあるんです。
これはハーバード大学のビンという人たちが行った研究で、いつものように論文へのリンクは小ノートへ載せておきます。
06:13
この研究ではですね、マウスにインフルエンザを感染させるっていう実験をして、脳にどのように情報が伝わっているのかを調べているんです。
まずこのグループはですね、プロスタグランジンはEP3という受容体に結合して作用するっていうことを示しています。
ちょっと受容体っていうのに馴染みがない人もいると思うので、簡単に説明しますね。
プロスタグランジンっていうのは感染が起きた細胞で作られて、そこからその細胞の外に出て、また別の細胞に作用するわけなんです。
だからプロスタグランジンは細胞の外にあるわけなんだけど、でも別の細胞に作用することができるわけです。
そういう時にはその細胞の表面にあるタンパク質に結合して作用を引き起こすんです。
鍵と鍵穴みたいに言われたりもするんですけれども、そういう鍵穴の作用をしているタンパク質のことを受容体って言うんです。
今回の研究ではプロスタグランジンの受容体がEP3で病気の時の行動変化に関わっているということがまず明らかになったんです。
このEP3はいろんな神経細胞にあるんですね。
だから何かしらの形でプロスタグランジンが神経細胞のあるところまでやってくればその神経に影響を及ぼすことができるわけなんです。
これまでの定説でいけばプロスタグランジンは脳までやってきているということなんですよね。
だからまずこの論文では脳の中のEP3をなくしてみたんです。
今は遺伝子の操作でそんな状態を作ることができるんです。
その結果なんですけれども脳の中のEP3がなくなっても感染すると元気がなくなったんですよ。
ということは脳の中までプロスタグランジンがやってきて働いているという説は間違っているんじゃないかということになったんです。
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じゃあプロスタグランジンはどこで働いているんだろうって考えてそこからもっと調べていくとですね。
人間でいうところの扁桃腺のあたりから脳まで伸びている神経があってこの神経が喉のプロスタグランジンを感知して喉から脳まで情報を送っているということが明らかになったんです。
実際にですねこの神経を切ってしまうとウイルスが感染しても行動があまり変わらないという結果だったんです。
少しは変わるんだけど変化が小さくなっていたということなんです。
ちょっとややこしい説明だったので分かったことをまとめますね。
まずインフルエンザウイルスが感染すると喉のあたりにいるわけなんです。
そこでプロスタグランジンという物質が作られて放出されるんですね。
喉の近くに神経細胞があってそこにプロスタグランジンが作用するということなんです。
この神経というのが喉の場所から脳まで伸びていて、脳に情報を伝えてその結果ダルクなったような行動の変化が起きるということが分かったわけなんです。
しかもですね、これで全てではないんですよ。
インフルエンザが進行すると肺炎になったりするわけなんですね。
この研究で明らかになったのは肺から脳へ情報を伝える神経というのもあって、肺炎にまでなるとその神経でもって脳まで情報が伝わるということなんです。
だからこれまでの定説でいくとですね、プロスタグランジンが血液の中に入って体中に作用するという考えなんですね。
だからどの場所で感染が起きても同じだという、そういうことになるわけなんです。
でも今回の研究で明らかになったのは、感染しているということを伝える神経が喉とか肺にはあって伝わっているということで、
そこからさらに考えるとですね、組織ごとに脳に情報を伝えるような神経があって、感染している場所によって行動が変わったりするみたいなことがあるかもしれないということなんですね。
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さらに言うと、だるいという状態を作る仕組みがさらに明らかになったわけで、この部分を標的にすることによってもっと良い薬が開発されるかもしれないということなんです。
今回の研究というのは、インフルエンザに感染してだるくなるという、ある意味当たり前のことなんだけど、でもその仕組みが分かっていなかった問題について、それを明らかにしたという研究なわけなんです。
ここでやっている実験というのはマウスでやっているわけで、実際に人に効くような薬が開発されるようになるというのはまだまだ先のことなわけなんですね。
しかも感染してだるいということは、体を休めろという指令なわけで、今のところは感染したらしっかり休んだほうがいいと、そういうことなのかもしれません。
ここで紹介した2023年の研究では、インフルエンザに感染したときに作られるプロスタグランジンを感覚神経が検出し、その情報を脳に伝えることで行動が変化することが示されたわけです。
ここからは、このエピソードが公開された後に発表された研究について少しだけ紹介したいと思います。
これが2025年にサイエンス・イムノロジーに掲載されたニコール・アルマンザラの研究で、ここでもインフルエンザと感覚神経の関係を調べています。
ここで注目しているのが肺を支配している瞑想神経なんですが、その中でも痛みにつながるような有害な刺激を感知する神経に注目しています。
これは先ほどの論文とは別のタイプの感覚神経ということになります。
まず、このタイプの感覚神経を除去したマウスにインフルエンザウイルスを感染させているんですが、そうすると通常のマウスよりも死亡率が高くなったんです。
この時の肺を調べているんですが、肺全体のウイルス量には大きな変化はなかったんです。
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でも神経を除去したマウスではウイルスが肺のより広い範囲に広がっていて、肺の炎症や損傷もひどくなっていました。
免疫細胞の働きに異常が生じて生存率が下がるという結果だったんです。
ですから肺の感覚神経というのは、インフルエンザに感染した時の免疫反応を適切な状態に保つことに関わっているみたいなんです。
というわけで、インフルエンザに感染した時、神経系と免疫系には双方向の影響があるみたいで、そこには様々なタイプの神経が関わっているっていうのが少しずつわかってきているようです。
今日はこの辺で終わりにしたいと思います。最後までお付き合いありがとうございました。
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