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【マーケティング】目的は同じなのに、なぜズレる?「前提」を揃えない仕事が後戻りを生む
2026-10-08 19:52

【マーケティング】目的は同じなのに、なぜズレる?「前提」を揃えない仕事が後戻りを生む

目的も目標も決めたのに、話が進むほど「そもそも、そういうつもりだった?」と認識がずれていく。


そんな手戻りは、目的ではなく「前提」が揃っていないことで起きる場合があります。


このエピソードでは、仕事を進めるうえでの前提とは何か、暗黙知との違いから整理します。


たとえば「売上を1.2倍にする」という同じ目標を共有していても、訪問者を増やすのか、今来ている人が購入しやすいようにサイトを改善するのかで、最初にやることは変わります。


どちらも同じ目的に向かっているため、前提の違いは最初の打ち合わせでは見えにくく、具体的な施策や制作物を決める段階になって表面化することがあります。


また、経験や専門知識があるほど、「普通はこう考えるだろう」と自分の中で条件を補ってしまうことがあります。


問題なのは暗黙知そのものではなく、そこから生まれた想定を共有しないまま、それぞれが別の前提で判断を始めることです。


だからといって、頭の中にあることをすべて言語化する必要はありません。


後から変わると施策や設計まで戻るような前提を優先し、「なぜ」「誰に」「どの条件で」「どの方向から」という観点で確認していきます。


目的を共有することと、前提を共有することは別。


プロジェクトの途中で大きな手戻りを生まないために、何を先に言葉にしておくべきかを考えるエピソードです。


このエピソードは、Webメディア「ねんごろ」で公開している記事をもとに制作しています。


元記事:

https://nengoro.com/column/marketing/zentei/


YouTube:

https://youtu.be/3yWZ6re7JBo


このエピソードの音声は、生成AIを利用して制作しています。

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サマリー

プロジェクトで目的や数値目標が一致していても、対象や条件、進め方の前提が異なると、制作段階で認識のずれが表面化し、大きな手戻りが生じます。ウェブサイトの事例では、新規訪問者を増やすのか、既存訪問者の購入を改善するのかで施策が分かれました。経験から生まれる暗黙知は脳の省エネに役立つ一方、自分の常識を共有前提だと思い込む盲点にもなります。そこで、後の判断を変える重要な前提を、背景・対象・制約・アプローチの4要素で確認します。ただし細部まで固定するのではなく、柔軟に動けるガードレールとして揃えることが重要です。

目的が同じでも起きるプロジェクトのずれ
プロジェクトが失敗する最大の原因って何だと思います?
激しい意見の対立とかですかね。
ですよね。でも実は違うんです。
最も恐ろしいのは、あの最初の会議で全員が笑顔で、「よし、これで行こう!」って完全に合意して、
固く握手を交わしたその瞬間なんですよ。
あー、なるほど。
今、これをお聞きの皆さんも、日常とか仕事の中で、なんかこう、違和感を覚えたことありませんか?
違和感と言いますと?
プロジェクトが結構進んでから、途中で、「え、ちょっと待って、そもそもそういうつもりで話してたんだっけ?」って、
急に話が噛み合わなくなるあの瞬間ですよ。
背筋がスーッと冷たくなるようなあの感覚。
あー、ありますね。あの、本当によくある現象ですよね、それ。
誰も悪気がないし、むしろ全員がプロジェクトを成功させようって、すごく熱心に取り組んでるわけですよ。
えー、みんな真剣なんですよね。
そうなんです。それなのになぜか足並みが揃わなくなっていく。
なんか、全員で同じ地図を見て元気に出発したはずなのに、いつの間にか全く違う道を歩いているような状態ですよね。
まさにそれです。
で、今回私たちが深掘りしていくミッションなんですけど、その、なぜか話が噛み合わなくなる謎、
その正体を解き明かすことなんです。
なるほど、興味深いですね。
今日は皆さんと一緒にこのテーマを徹底的に探求していきます。
同じゴールを見ているからといって、そこへどう向かうのかとか、誰を対象にするのか、
さらにはどんな条件で進めるのかまでが同じとは限らないんですよ。
えー、そこが本当に重要なポイントですね。
ウェブ制作で分かれた二つのアプローチ
実は私自身、ウェブ制作の現場でこれと全く同じ経験をしたことがあって。
ほう、それはどういった状況だったんですか?
あるプロジェクトで、ウェブサイトからの問い合わせとか、購入を増やすっていう目的については、チーム全員で完全に合意できてたんですよ。
みんな同じ方向を向いてるって信じきってたんですけど、
蓋を開けてみたら、一方は広告とかを売って、サイトを訪れる新しい人そのものを増やすって考えていて、
で、もう一方は、今すでにサイトに来てる人がもっとスムーズに購入できるように、デザインとか動線を改善するって考えてたんです。
あー、なるほどなるほど。完全にアプローチが分かれてますね。
そうなんですよ。同じ目的を掲げてたのに、途中から全然話が通じなくなっちゃって、結局前の段階まで大きく戻って考え直さはめになったんですよね。
それは大変でしたね。でも非常に象徴的なエピソードだと思います。
ここで私たちが最初に見つめるべきなのは、ずれていたのは決して目的ではなかったということなんですよ。
目的ではない。
問い合わせや購入を増やすというゴール自体はちゃんと共有できていたわけですよね。
でもその目的をどのような条件とか考え方で実現しようとしていたのか、つまりその前提がずれていたんです。
なるほど。目的と前提の違いですね。
はい、そうです。
でも例えば売上を1.2倍にするみたいに、数字が入った具体的で分かりやすい目標を立てれば、前提のゼレなんて起きないんじゃないですか。
これなら誰も迷いようがない気がするんですけど。
実はそこが第一の罠なんですよ。
罠ですか。
確かに数字は明確なんですけど、その1.2倍をどうやって達成するのかまでは、その言葉だけじゃ決まりませんよね。
そうか。
先ほどのウェブ製作の例と全く同じです。新しいお客さんをたくさん集めて売上を伸ばすのか、それとも今来てくれているお客さんが途中で離脱するのを防いで売上を伸ばすのか。
確かにそこまでは言ってないですね。
そうなんです。同じ1.2倍という山頂を目指していても、置いている条件とか想定が違えば、登山口が変わっちゃうわけです。最初に行うべきアクションが全く変わってしまうんですよ。
なるほど。ちょっとここで私の頭の中を整理させてください。つまりこういうことですかね。
友達と一緒にレストランに行って、よし今日は絶対に美味しいハンバーグを食べようって固く合意したとしますよね。
ハンバーグですね。
でも注文して待っている間、私はさっぱりとした和風おろしハンバーグを想像して、口の中がすでにおろしポン酢の気分になっているのに。
なっているのに。
友達は濃厚なデミグラスソースのハンバーグを想像している。
ハンバーグを食べるっていうゴールは同じでも、味付けの前提が全く違うから、いざ料理が出てきたときに、え、そっち?ってなっちゃう状態ですよね。
面白い例えですね。状況のずれとしては、もうまさにその通りです。
ですよね。
暗黙知が生むコミュニケーションの盲点
ただ、ハンバーグならまあいいか、どっちも美味しいしって笑い話で済みますけど、これを実際のビジネス、例えば家作りで考えてみてください。
家作りですか。それはちょっと規模が違いますね。
ええ。例えば家族が居心地よく過ごせる家という目的で、大工さんと完全に合意したとします。
はい、いいですね。居心地のいい家。
しかし、あなたが自然の光がたっぷり入る開放的なガラス張りの家を前提にしているのに対して。
なのに対して?
大工さんが冬でも暖かい、断熱性を重視した窓が小さい家を前提にして基礎工事を始めちゃったらどうなりますか?
うわ、それは致命的ですね。ソースの違いじゃ済まないですよ。文字通り土台からの崩壊じゃないですか。壁をぶち抜いて作り直す大惨事ですよ。
そういうことです。
でもあの、素朴な疑問なんですけど、なぜ私たちはそんな重大な土台の違いを事前に確認しそびれちゃうんでしょうか。普通そんな大事なことなら最初に話すはずですよね。
そこなんですよ。まさにそこがこの問題の確信なんです。なぜ確認しないのか。その背後には人間の脳の驚くべきメカニズムが隠れてるんですよ。
脳のメカニズムですか?
ええ。ここでキーワードになるのが、暗黙知と呼ばれるものなんです。
暗黙知。暗黙知ですね。えーと、言葉にならない知識、あるいは無意識のルールみたいなものでしょうか。
そうですそうです。経験とか感覚を通じて身についていて、本人の中ではすっかり当たり前になっている知識のことですね。一番わかりやすい例が、あの自転車に乗るときの感覚です。
自転車、はい。
自転車に乗れる人って、カーブを曲がるときの体の傾き具合とか、バランスをとるための微妙なハンドルの動きをいちいち意識せずに感覚的に調整できますよね。
確かに。今から右に5度傾けて、ペダルに体重をかけてなんて、いちいち考えながら乗ってないです。それを意識し始めたら逆に転んじゃいますよ。
そうですよね。乗り方はわかっていても、その一つ一つの筋肉の動きを言葉で説明してって言われるとものすごく難しい。これが暗黙知なんです。
なるほど。体で覚えてるってやつですね。
はい。では、なぜ人間の脳はそんな言葉にできない無意識のプロセスを作り出すんだと思いますか?
えーと、なんでだろう。毎回考えるのが面倒だからとかですか?
まさにそれです。脳の認知的負荷、つまり脳への負担を極限まで減らすためなんですよ。
脳の負担を減らす、つまり省エネ機能っていうことですか?
その通りです。人間の脳はエネルギーを節約するために繰り返される経験とかパターンをどんどん自動処理に回していくんです。
自動処理か。
毎回どう自転車に乗るかとか、この仕事はどういう手順で進めるかをゼロから論理的に考えていたら脳がパンクしちゃいますからね。
確かにそれは疲れちゃいますね。
だから経験の長いプロフェッショナルであればあるほど、こういう案件なら普通はこう考えるだろうとか、この目的であればまずはこの順番で進めるのがセオリーだっていう暗黙値が分厚く蓄積されていくんです。
それはすごく興味深いですね。つまり人間の脳の素晴らしい省エネ機能が皮肉なことに他人とのコミュニケーションにおいては言わなくても分かるだろうっていう巨大な盲点を作り出しちゃうわけだ。
そうなんですよ。
プロになればなるほど自分の常識が自動処理されて見えなくなる。だからわざわざ言葉にして確認しようとすら思わないんですね。
ええ、全く悪気なく自分の経験から生まれた想定を全員共通の前提として勝手に補ってしまうんです。これが最初の会議で笑顔で握手したのに後からプロジェクトが崩壊する本当の理由なんです。
なるほどなあ、すごく腑に落ちました。でもちょっと待ってくださいよ。
はい。
脳が自動処理しているその暗黙地を全部言葉にして引っ張り出してこれって合ってますよねっていちいち確認するなんてロボットじゃあるまいし現実的には不可能じゃないですか。
おっしゃる通りです。
そんなことしてたら会議が一生終わらないですよ。
すべてを言葉にするのは不可能ですし非効率ですよね。ただこの問題の本当に恐ろしいところはその違いがいつ表面化するかというタイミング遅さにあるんですよ。
タイミングですか。それって先ほどの家作りの例で言うと基礎工事が終わって柱が立ってから窓がないって気づくみたいなことですよね。
まさにそれです。もう少しビジネスの具体的な例で考えてみましょうか。
はいお願いします。
ターゲット設定と制作段階の手戻り
ウェブサイトのターゲット設定の例です。よし今回のターゲットは30代男性で商品Aに興味がある人でいきましょうって大枠の言葉を使っている最初の打ち合わせの段階ではお互いに認識が揃っていると安心してしまいがちなんです。
ああそうですよね。30代男性商品Aに興味ありって結構具体的に絞り込めてる気がして満足して会議を終えちゃいますよ私なら。
ところが商品Aに興味があるという言葉の中には実は大きく分けて2つの層が混在してるんですよ。
2つの層。
一つは商品Aのことを今日初めて知ってちょっと興味を持ったばかりの人です。そしてもう一つはすでに商品Aと他社の類似商品をいくつも比較検討していてどれを買うか真剣に迷っている人なんです。
ああ全然違いますねそれ。
そうなんです。
今日知ったばかりの人にいきなり他社との細かいスペック比較表を見せてもポカーンとされちゃいますし、逆にもう比較検討している人にこの商品はこんなに素晴らしいんですっていう基礎情報ばっかり見せてもいやそんなのはもう知ってるよって離脱されちゃいますよね。
その通りです。同じターゲットという言葉で合意していてもその人が今どの段階にいると想定しているかでページに載せるべき見出しも文章も内容もがらりと変わってしまうんです。
そうですね。
そして厄介なことにその違いは実際にページの構成案を作ったり文章を書き始めたりする制作の段階になって初めて具体的な形となって現れるんですよ。
なるほどつまり制作段階になって新しくズレが生まれたわけじゃなくて最初から存在していた前提のズレがページっていう形になったことでようやく目に見えるようになっただけなんですね。
そうですそうです。そしてその時点での手戻りは表面的な文章とかデザインを少し直すだけでは済まないんですよ。
確かに。
載せる情報の種類も説明の順番も最終的に案内するリンク先もすべて白紙に戻して見直す必要がありますからね。
いやそれってそのページを作る前段階のじゃあこういう方針でページを作ろうっていう提案とか設計の会議まで全部逆戻りするってことですよね。
そういうことになります。
想像しただけで意外たくなってきました。大きな手戻りになる本当の理由はただ作り間違えたからじゃなくて最初の揃っていない前提の上にたくさんの判断とか作業が積み重なっちゃってるからなんですね。
全くもってその通りです。
背景・対象・制約・アプローチで前提を揃える
じゃあその第三次を防ぐためには一体どうすればいいんですか。さっき全部を言葉にするのは無理だって言いましたよね。
ええ無理ですね。
ここで資料の中で提唱されていた4つの要素が鍵になりそうだなとは思ってるんですけど。
はいその通りです。すべてを確認する必要は全くありません。私たちが事前に確認しておくべきなのはその後の判断や作業を大きく変えてしまうような前提だけでいいんですよ。
大きく変えてしまう前提だけですね。
そのために目標の周りを4つの要素に分けて整理するんです。それが背景対象制約アプローチの4つです。
なるほど。背景と対象は直感的に分かります。背景はなぜその目標を達成したいのかっていう根本の理由で対象は誰を相手にするのか。さっきのターゲットも違いの話ですよね。
はい完璧です。
でも制約とアプローチの違いがなんかちょっと腑に落ちないというか、予算とか時間が制約なのはわかるんですけど、それがどうアプローチ、つまり手法と絡んでくるんですか?
いい質問ですね。ここすごく重要です。制約というのは絶対に守るべき境界線のことです。
例えば今回は広告費を一切増やせないとか、来月末までに必ず公開するといった条件ですね。
ふむふむ。
そしてアプローチはその制約の中でどの方向から目標を達成しようとしているのかという責め方なんです。もし広告費ゼロという厳しい制約が後からポロッと出てきたらどうなりますか?
あ、もし私が広告をドカンと打って新しい人を集めるっていうアプローチを前提にしてたら、その前提は制約にぶつかって完全に崩壊しますね。
ええ。
広告費がないなら、今いる人を逃さないようにサイトを改善するしか、もうアプローチの選択肢がなくなっちゃいます。
そういうことなんです。だからこの4つの要素をセットで確認する必要があるんですよ。漠然とどうやりますかって聞くのではなくて
聞くのではなくて?
今回は広告費を増やせないという制約があります。その上で商品を知ったばかりの人と既に比較検討している人、対象はどちらに置きますか?というように判断が分かれそうな部分をピンポイントで炙り出すんです。
ガードレールとしての前提共有
なるほど。これなら現実的ですね。頭の中の思考を全部垂れ流すんじゃなくて、この4つのフレームワークを埋めることで要所要所の前提をサクッと確認できるわけだ。
はい。ただここで一つ重要な注意点があるんですよ。
何でしょう?
それは前提を細かく固定しすぎないことです。
固定しすぎない?
必要なのはあくまでその先の大きな判断がブレないところまで揃えることなんです。
例えば比較検討中の訪問者を対象にする、広告費は増やさない、サイトの改善で売り上げを伸ばすというところまで揃ったとしますよね。
はい。そこまで揃えば安心感あります。
ここまでしっかり固まっていれば、じゃあ具体的に商品の紹介ページを直すのか、それとも比較の特集記事を直すのか、といった細かい戦術までは最初の会議でガチガチに決めてしまう必要はないんですよ。
あー、ちょっと待ってください。
それはつまり、前提を揃えるっていうのは、みんなが進むべき道にガードレールを置いて崖から落ちないようにする作業だということですか?
素晴らしい表現ですね。
絶対に身動きが取れなくなるような窮屈なレールを敷くことではないと。
まさにその通りです。ガードレールさえあれば、安心してプロジェクトを進められますよね。
新しい情報が入ってきたら、ガードレールの内側で柔軟に動き回れる余白を残しておくことが、本質的な身軽さ、つまりプロジェクトのアジリティにつながるんです。
いやー、すごくクリアになりました。そして、これってビジネスのプロジェクト管理だけじゃなくて、日常のコミュニケーションも全く同じシステムで動いてますよね。
ほう、例えば?
例えば、友達と旅行の計画を立てるときなんかまさにこれですよ。今度の週末は、のんびり過ごそうねって大盛り上がりして合意したとしますよね。
あー、日常でも実によくあるシチュエーションですね。
私は、のんびり過ごすっていうのは、分刻みの予定を詰め込まずに、気になったカフェに入ったり、街をあてどなく散歩したりすることだと思ってるんです。
ええ。
でも、友達の脳内では、のんびり過ごすイコール、チェックインからチェックアウトまでホテルから一歩も出ずにスパとルームサービスでダラダラすることだって自動処理されてるかもしれない。
確かに。どちらものんびりするという目的に嘘はないし、間違ってもいないですよね。
そうなんですよ。
しかし、この前提の違いはそのままにしておくと危険です。なぜなら、予算とかホテルの選び方といった次の大きな判断を根本から変えてしまうからです。
ですよね。
街歩きをしたいなら、交通の便が良い場所のホテルを探すでしょうし、おこもりしたいなら、施設が充実した高級リゾートを探しますからね。
そう。もし前提の違いに気づかないまま現地に着いちゃったら、一人はスニーカーの紐を固く結んで、さあ出かけようって意気込んでるのに、もう一人は部屋着に着替えて、え、一歩も出ないよって言い出すわけですよ。最悪の空気になりますね、これ。
想像しただけで気まずいですね。これ関わる人が増えれば増えるほど、この暗黙地の衝突による事故が起きる確率は跳ね上がるんですよ。
ああ、やっぱりそうですよね。
ええ。異なる背景とか専門性を持った人たちが集まれば、同じ言葉を別の意味で受け取る可能性はどうしても高くなります。だからこそ、後から前提がひっくり返った時の被害が大きそうな重要な案件ほど、初期の段階で背景・対象・制約・アプローチの4つを使ってガードレールを設置しておく意味があるんです。
言葉が通じるからこその罠
なるほどなあ。今回の探究非常に濃密でしたね。私たちは目的が同じなら当然前提も同じだろうって無意識に思い込んでしまう。
ええ。
でもその背後には脳の省エネ機能である暗黙地っていう見えないところで違う想定を作り出す強力なメカニズムがあったんですね。
そういうことです。
心の中をすべて見せ合う必要はないけれど、後の判断を変えてしまうような大きな分かれ目だけは4つのフレームワークでしっかり確かめておく。そのひと手間があの恐ろしい手戻りを防いでくれるんですね。
ええ。そして今回のこのテーマはコミュニケーションの本質的な難しさを私たちに突きつけていると思います。
どう言いますと?
私たちがちゃんと話したはずなのにどうしてこんなことになったんだろうと後悔するときそれは単なる確認不足ではないんですよ。
違うんですか?
お互いが同じ言葉を使いスムーズに会話が成立しているからこそ私たちは完全に同じ話をしていると錯覚してしまうんです。
言葉が通じているという安心感そのものが皮肉にも真相にある前提の違いから目を反らさせてしまう最大の原因になっているんですね。
言葉が通じるからこその罠いやーこれは不快です。
皆さんも次に誰かと話していて完全に意見が一致したぞって気持ちよく盛り上がったときぜひ一度自分自身にそっと問いかけてみてください。
私は今本当に相手の考えそのものに賛同しているのだろうか?
それとも相手の言葉を自分にとって都合の良い前提に置き換えて自分の解釈に賛同しているだけなのではないか?
素晴らしい問いですね。
この問いを頭の片隅に置いておくだけで次回の会議も友人との旅行の計画もきっと思わぬ落とし穴を避けられるはずです。
それでは皆さん今回も私たちの深い探究にお付き合いいただき本当にありがとうございました。
また次回の探究でお会いしましょう。
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