099 自然災害と自然体験(後編)〜「ただ、そこにいる」馬の存在 ―つながりが心を癒すとき―
2025-10-20 10:54

099 自然災害と自然体験(後編)〜「ただ、そこにいる」馬の存在 ―つながりが心を癒すとき―

自然災害と「つながり」の力──馬や自然が心に灯す小さな光

今回のエピソードでは、「自然災害と体験、活動、自然体験(後編)」というテーマで、震災を通して見えてきた“回復”と“つながり”の在り方について、きびはらが静かに語ります。

震災後の子どもたちの心のケアを続けてきた児童精神科医・八木澤純子先生の知見を紹介しながら、心の回復において“社会関係資本”、つまり人とのつながりが大きな支えになるという話題に触れます。そしてその「つながり」は人だけに限らず、馬や自然といった“存在してくれている”ものとの関係性にも広がっていきます。

能登の震災で、竹の子をもらったという一言に元気をもらった女性のエピソードや、馬に触れることで回復していく人の姿──それらは、言葉以上に深い“つながり”の力を私たちに教えてくれます。

災害の中でも自然とともに生きる意味を見つけること、そして、ただ「いてくれる」存在が心に与える癒しについて、一緒に考えてみませんか?

ぜひ最後までお聴きください。

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自然と共に 〜静けさがくれた力〜

[Verse]静かに揺れる 古い屋根の下で馬の瞳が すべてを映してた言葉のないぬくもりに そっと触れたとき崩れた心に 小さな光が差す[Chorus]忘れないよ 竹の子の香り帰る場所があるって 思い出させてくれた揺れる地面の上でも 変わらない風がある私はここにいる 自然と共に[Verse]傷ついた街に 海がささやいた「また生きていけるよ」って 波が教えてくれた人と馬と森の声 交わらなくても心の奥で 響いてるメッセージ[Bridge]怖かった夜を越えて あの日の涙がやさしさの種になる もう一度歩き出せる[Chorus]忘れないよ 馬のそばで何も言わずに ただそばにいてくれた傷があるからこそ つながれる手がある私はここにいる 自然と共に[Outro]変わりゆく日々の中で変わらずにそこにあるものその存在が 私を救ってくれる

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社会関係資本 ホースセラピー 災害後メンタル回復

テーマ

震災後の子ども・親のメンタル回復における社会関係資本の重要性を、いわてこどもケアセンターの臨床・追跡研究に基づき紹介。人とのつながりに加え、馬や地域の自然資源との関係も関係資本として拡張しうる視点を提示。ホースセラピーの具体的実践、能登半島地震後の復興ワークショップ事例、自然の恵みと脅威の両義性を踏まえた支援設計の留意点を共有した。

要点

1. 自然災害と自然体験の後半テーマの要旨

2. [Speaker 1]は築100年超の古民家で馬3頭と暮らしながらホースセラピーに取り組んでいる

3. 震災後に設置された『いわてこどもケアセンター』の紹介

4. 児童精神科医・八木澤純子先生のコホート分析・追跡調査と臨床実践

5. 子どもと親のメンタルの水位(推移)を震災後に継続的に追跡

6. 社会関係資本がメンタル回復に有効という知見

7. 社会関係資本は人だけでなく馬や地域の自然資源とのつながりも含めうるという提案

8. 能登半島地震後の現地ボランティアと住民復興プラン・ワークショップのファシリテーション経験

9. 震災は1月、現地入りは4月下旬〜5月の言及(去年の5月/4月下旬)

10. 輪島の方が金沢市内に避難し、春先に友人からタケノコをもらい、原田から出たタケノコを食べて元気になったという具体例

ハイライト

- "『いてくれる存在』は、その人の安定にとても寄与してくれる。"-- [Speaker 1] 《講話(災害と自然体験・後半)》

- "自然は恵みもあるし、いろんなことも起こる—その両面を肌身で知っているから、そこで生きていける。"-- [Speaker 1] 《講話(釜石の漁師の語りに触れて)》

章とトピック

社会関係資本と災害後のメンタル回復

震災後の子ども・親のメンタルの回復において、社会関係資本(人とのつながり)が有効とされる知見を、いわてこどもケアセンターの児童精神科医・八木澤純子によるコホート分析・追跡調査・臨床経験から紹介。さらに、社会関係資本は人間関係だけでなく、馬との関係や地域の自然資源とのつながりも含めて拡張しうるという視座を提示。

- 要点

- いわてこどもケアセンターは震災後に設置された子どもの心と体のケア機関

- 児童精神科医・八木澤純子先生がコホート分析・追跡調査・臨床を継続

- 『関係資本が豊かな人ほどメンタル回復に有効』という結論

- ソーシャルキャピタル(社会関係資本)を人以外(馬・自然資源)にも拡張

- 馬や自然とのつながりが安定と回復に寄与

- 説明

[Speaker 1]は、震災後のメンタルケアの実務と研究に基づく知見として、社会関係資本の重要性を紹介したうえで、自身のホースセラピーの文脈に重ね、馬という非人間の他者や地域の自然資源との結びつきも『関係資本』とみなすべきだと論じた。これは、安定・安心感・生命力の受容を通じて心理的回復力(レジリエンス)を高めるという実感的・臨床的観察に裏付けられている。

- Examples

震災後に設置された『いわてこどもケアセンター』で、児童精神科医・八木澤純子先生が、子どもたちと親のメンタルの水位(推移)を継続的に追跡し、コホート分析や臨床現場の経験を積み上げてきた。その結果、関係資本が豊かな人ほどメンタル回復に有効であるとされた。

- 震災後の長期的追跡(コホート)により、関係性の量と質が回復に影響することを定量・定性両面から把握

- 臨床現場での介入結果と照合し、実務的示唆を得る

震災が1月に発生した後、去年の5月(4月の下旬かなの言及を含む)に[Speaker 1]は現地ボランティアに入り、地域住民の復興プランを考えるワークショップのファシリテーターとして参加。グループにいた輪島の方は金沢市内に避難しており、春先に金沢に残っている友人から『原田から出てきた』タケノコをもらって食べて元気になったと語った。これは、変わらずそこにある自然への安心感・生命力の受容が、心理的回復に寄与する事例として示された。

- 住民参加型の復興計画立案過程で、自然資源の循環(タケノコ)とコミュニティのつながりが心身の回復に働く具体例が共有された

- 避難・帰郷を繰り返す生活の中で、地域自然の持続性が安全感・一体感を再構築

『未来のための金曜日』の運動で世界的に知られるグレタ・トゥーンベリ(当時12歳とされる言及)の映画において、活動に伴う批判や怒り、周囲に思いが伝わらない苦悩の場面で、彼女が馬のもとに行き触れる描写がある。言語的会話はなくとも、馬の『いてくれる』存在を介して、地球という生命システムの一部である自己の感覚を回復する様子が示される。

- 非言語的相互作用が自己同一性とつながり感覚の再編に資する

- 『いてくれる存在』が安全基地として機能し、ストレス緩和と意味づけの再構築を促す

震災後、[Speaker 1]が釜石で漁師らの話を聞いた際、『この海があるから俺たちは生きてんだ/生かされてんだ』という語りがあった。自然は被害ももたらす一方で恵みも与えるという両面を肌身で知っているからこそ、大きな被害の後でもそこで生きていくことができるという実感が示された。

- 生計・文化・精神性が自然と結びつくことでレジリエンスが形成される

- 脅威と恵みの両面受容がリスク認知と適応行動を支える

感想

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サマリー

本エピソードでは、震災後の心のケアにおける「社会関係資本」の重要性が語られます。児童精神科医・八木澤純子氏の研究に基づき、人とのつながりだけでなく、馬や地域の自然といった「そこにいてくれる存在」との関係性も心の回復に大きく寄与することが示唆されます。能登半島地震の被災者のエピソードや、環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの事例を通して、言葉を超えた「つながり」の癒しの力が強調されています。

いわてこどもケアセンターと社会関係資本
さんこまラジオ、地区100年を超える古民家で馬3頭と共に暮らしながら、ホースセラピーの取り組みをしている、きびはらがお送りいたします。
さて、今回のテーマは、自然災害と自然体験の後半となります。
前半ではいくつか挙げていったんですが、馬にもかなりつながる話を一つして、一旦結びにしたいと思います。
これは岩手子どもケアセンターという、震災後にできた機関なんですけれども、
いわゆる子どもたちの心と体のケアをしていこうということで設置された機関があるんですけれども、
そこのメインで活躍されている児童精神科医の先生、八木沢純子さんという方がいるんですけれども、
ずっと震災後の子どもたちのメンタルと親のメンタルの推移とか、そういったものをずっと追っていったりとか、
実際、臨床の現場を重ねていらっしゃる八木沢先生。
広報と分析みたいなものをずっと追跡調査して、どうなのかみたいなことをやったりとか、結構されていたんです。
その中、何度か講演会というか聞いたりとかしてて、あと本も、いろいろ取り組みと現場の経験とかをまとめて、
子どもたちのケア、震災と子どもたちの心のケアみたいなのをまとめた本があって、
八木沢先生がどうしたらそのケアにどういったものが効いてくるかみたいな話をしていて、その一つに、
社会的な関係性みたいなもの、関係資本が豊かな人ほどメンタルの回復にすごく有効だったっていうふうに言ってます。
いわゆる人付き合い、いろんな人とのお付き合いがあるっていう人ほど良かったっていうのがあって、
馬や自然とのつながり:関係資本の拡張
よくソーシャルキャプテンとかって言ったりしますけども、これなんか僕からすると、人だけじゃないよねみたいなふうに思うんですよ。
うちだと馬っていう存在とつながっているとかですね。
あとは地域の自然資源ともつながっているのもすごく大事な気がします。
ちょうど野党の震災があって、去年の5月かな。
震災が1月にあったので、その年の4月の下旬に現地のボランティアに行ったんですけども、
その現地に入る前に地域住民の方の今後の復興のプランを考えていくためのワークショップというか、
いろんな意見を皆さんに出し合って聞こうっていうようなワシーテータをしたんです。
そのときにグループで一緒になった、僕はワシーテータとしてその場にいたんですけど、
そのグループにいた方で、今金沢市内に避難されてて、たまに地元に戻ってっていうのを繰り返したときに、
春先になって、向こうで金沢に引っ越したないで、避難しないで残っているお友達と会ったときに、
たけのこをもらったんだって話を聞いたんですよ。
そのたけのこを春だから出てきて、食べて、すごく元気になったみたいな話をね。
たけのこから元気をもらったみたいな話をされてて、
まさに地域とつながっている人の強みだなって、他に絶対ないような話だけども、
ちゃんと人心があっても変わらない、そこに自然があるっていう、
その安心感だったり、その生命力だったり、そういったものを受け取っているんだなっていう話から思ったし、
うまなんかは本当にいつでもそこにいてくれるというか、逆にかわいそうだからいてくれるとか、
私が被災したからいてあげようとか来てくれるとかじゃなくていてくれる存在っていうのは、
ある意味その人の心の安定にとても寄与してくれるんじゃないかなというふうに思いました。
グレタ・トゥーンベリと馬の存在
★ えーっと、
結構ね、なんだっけな、
グレタ・トゥンベリーさんって環境活動家の方、
未来のための勤務期金曜日にストライキ、初めて世界に広がってみたいな、当時12歳だと思うんですけど、
彼女の映画の中でも、結構いろんな活動してると批判を受けて、
なんで大人はわかってくれないんだよみたいな怒りもあるんだけど
うまく周りの人たちに地球を思う気持ちが
私の思いが伝わらないみたいなときに
馬のとこに行くんですよね、彼女ね
で、馬に触れて、そこであんまり会話は全然ないんだけど
馬がいてくれることで
その馬を介して、いわゆる地球っていう生命システムとの一部である
私っていうのを回復してるっていうのがあって
これ多分震災でいろんな被害も起こすような自然だけども
馬がいてくれると、その自然のシステムの一部として私はいてっていう
そこは繋がりを断ち切ることができないんだなっていうことを
思い出させてくれるんじゃないかなっていうふうに思いました
釜石の漁師と自然の両義性
釜石でも漁師さんとか話を
お手伝いっていうか震災後に何回か行かせてもらったときに
その中でも話を聞いて
いろいろ被害もあったけども
この海があるから俺たちは生きてるんだ
生かされてるんだみたいな話があって
そういう自然っていうのは恵みもあるし
でもいろんなことも起こるしみたいな
両面あるっていうのをちゃんと肌身として知ってるっていう
その繋がりがある頃こそ大きな被害があっても
そこで生きてくっていうことができるっていうのを
実感させてくれるっていう部分では
広義の関係資本とホースセラピーの役割
社会関係資本っていうのは
社会性だけじゃなくて自然
社会ってどこまで社会一致するかっていうところなんだけども
もうちょっと広い枠で捉えていくっていうのは
ありじゃないかなって思いました
うちは本当に生きてくれて触れて
コミュニケーション取れてっていうところでは
ちょっと人間までは行かないけど
言葉ではやり取りできないから
でもちゃんとコミュニケーション取れるっていうところでは
より関係性を感じさせてくれる存在なので
震災とか災害があったときの
回復の手伝いの役割としてはすごく大きな役割を
果たしてくれるんじゃないかなというふうに思った次第です
まとめと楽曲
ということで今回は災害と自然体験ということで
その後半 前にもかなり通ずるお話をさせていただきました
今日もご聞きいただきありがとうございました
それでは今日も良い一日を
帰る場所があるって思い出させてくれた
揺れる地面の上でも変わらない風がある
私はここにいる 自然と共に
傷ついた街に海が輝いた
また生きていけるよって何が教えてくれた
ひとたわ隣の声 変わらなくても
心の奥で響いてるメッセージ
怖かった夜を越えて
あの日の涙が優しさの種になる
もう一度歩き出せる
忘れないよ僕らの傍で
何も言わずにただ傍にいてくれた
傷があるからこそ繋がれる手がある
私はここにいる 自然と共に
変わりゆく日々の中で変わらずにそこにあるもの
その存在が私を救ってくれる
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