基準地価
2026-09-16 12:33

基準地価

農業、漁業、林業、工業、物流、サービス、貿易、交通など、さまざまなテーマで九州経済の今を、エコノミスト・鳥丸聡が解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

本放送では、エコノミストの鳥丸聡氏が7月1日時点の基準地価について解説。全国的な地価は5年連続で上昇しているものの、上昇率は物価上昇率とほぼ同等で、二極化の傾向が見られる。特に工業地の地価は、物流施設やTSMC進出の効果で上昇が続いていたが、近年は勢いに陰りが見え始めている。

基準地価の概要と調査方法
RKBラジオ田畑隆介グローアップ。この時間はZoom Up。毎週水曜日は九州経済です。 昨日発表されました基準地価に今日はズームアップしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。 鳥丸さん、おはようございます。
よろしくお願いします。
昨日、7月1日時点の地価を調査した基準地価が公表されたということなんですけれども、
土地取引の目安となる地価っていうのは、大きく分けて3つあって、
1つは国土交通省が所管する工事地価というのがあって、
それと、相続税や贈与税の算定基準となる地価、これは国税庁が所管する路線化としてそれぞれ公表されているんですけれども、
いずれも必ず新聞では一面に乗るっていう記事です。
いずれもただ1月1日時点での調査ですので、
1年の途中で地価に大きな変化があると、
実勢価格と乖離してしまいますから、
1年間の中間の7月1日時点の土地取引の目安となる地価が都道府県から基準地価として公表されているということです。
全都道府県の取りまとめ役は、もちろん国交省ということになりますけど、発表元は都道府県ということになります。
この工事地価っていうのは、基本的に都市計画区域内を調査対象としているのに対して、
基準地価は大規模な開発が少ない都市計画の区域外、郊外も調査対象としているので、
基準地価の方が地価上昇率が低い軍部の地価の動向を反映した結果となります。
例えば今年で言えば、工事地価の結果に対して、今回の基準地価は1.3ポイントぐらい低めに出ていて、
去年も1.2ポイントぐらい低く出ているのは、地価があまり上がらない軍部の方のデータまで入れ込んでいるからということになります。
全国の地価動向と物価との比較
今年のこの基準地価については、コロナの後に商業地住宅地ともに地価がわずかに増加に転じて、その傾向が続いている中でのデータですから、
はっきり言ってあんまり見どころはない。
全国の見出しは5年連続で上昇となってはいるんですけれども、
商業地の上昇率が去年2.8%上昇だったのは、今年2.9%。
住宅地の上昇率は1.0%で、今年も変わらずということで、ほとんど変わってないんですよね。
全用途、住宅地、商業地、工業地ありますけれども、全用途の平均地価上昇率1.5%ということで、この1.5%上昇がミソなんですけれども、
7月1日時点で調査ですから、今年6月の物価上昇率って、1年前に比べて何%だったかっていうのを調べてみると、
物価は1年前に比べて1.6%上昇してるんですよ。
だから地価と物価って、ほぼ同じテンポで上昇したっていうことが言えるかと思います。
ただ、地価にしろ物価にしろ、中身見るともう完全に二極化していてですね、
上がるところはめちゃくちゃ地価が上がってたりして、そうでないところはそれなりにということで、
平均値をとると地価と物価はほぼ同じテンポで上昇変化したっていうことになるかと思います。
過去の災害と地価への影響(熊本地震)
足元の地価であれば、どなたも知りたいと思うのが、私も知りたいんですけれども、
熊本地震や全国で相次いだ最近の豪雨被害の影響、どんな風になってんだろうと思うんですが、
調査時点が7月1日ですから、今回の基準地価に反映されていないんですね。
ちなみに10年前の熊本地震は7月でしたから、7月1日時点のこの基準地価っていうのが大いに注目されました。
10年前は全国的に地価の下落が続いていたんですけれども、
下落率がだんだんだんだん小さくなってきて、プラマイゼロに近づいていた時なんですよ。マイナスはマイナスだけど。
2度の震度7に見舞われたマシキマチの一部の地域の下落率っていうのが9.8%。
1年で1割地価が下落したっていう、これは10年前の基準地価では全国最大の下落率ということでした。
マシキマチの場合は熊本空港があって、九州中間道インターチェンジがあって、グランメッセ熊本も立地するっていうことで、
割と活気のあるところですので、マシキマチは次の2017年から今年まで10年連続上昇を続けて、
今年は10年前に比べて15%地価は上昇していて、震災前の水準をとっくに回復しているということです。
10年前のマシキマチって人口増加だったし、地価も上昇基調に転じた時点での地震でしたから、立ち直りも早かったんですけれども、
近年の災害と地価への懸念
今年の熊本地震では、浮石、氷川町、八千代市ですね。この辺りの地価への影響が懸念されています。
この中でも浮石の場合は、5年連続で足元地価が上昇しているところに今回の地震だったんですよ。
浮石って、かそかのテンポっていうのもそれほど早くはないんですよね。
松橋インターチェンジもありますので、マシキマチのように地価は回復する可能性があるんじゃないかなと思います。
それに対して八千代市と氷川町っていうのは、これはもう極端に過疎高齢化が進んでいるところで、
地価を見てみると氷川町って27年連続下落しています。
八千代市は30年連続下落する中での震度7でしたから、しばらくは地価の下落が続くかもしれないですね。
ただ今後は仮設住宅やみなし仮設からの住み替え需要が確実に出てきますので、
地震によって直接的な地価下落効果があるんですけれども、将来への期待効果っていうのも出てきますので、
そのあたりが綱引きしながら地価に影響することになるかと思いますが、
結果は年明け1月1日の工事地価結果が公表される来年の3月中旬をちょっと待たなければならないっていうところです。
九州各県の地価動向
九州7県の地価については従来同様、北高南低っていうのが続いていて、
住宅地と商業地がともに全国平均の上昇率を上回っているのは福岡県と佐賀県と、
住宅地と商業地がともに下落し続けているのが鹿児島県と、明暗分けるっていうことですね。
全体のトレンドは3月に公表された工事地価の傾向と変わらないんですけれども、
工業地の地価動向と今後の見通し
個人的に注目していたのは、先ほどちょっとお話の中でもあったんですけれども、
工業地、住宅地でも商業地でもない工業地の地価がどうなったのかと、
具体的に言うと都市インターチェンジ付近の活発な物流施設の需要と、
熊本都市圏でのTSMC進出効果っていうのが持続しているのかっていうこの2点なんですよね。
結論は工業地の地価調査地点が全国で873箇所、ちょっと少ないんですけれども、住宅地と商業地に比べて、
873箇所のうち地価上昇率上位10地点中、2地点が都市インターチェンジ界隈、都市と木山なんですけど、
3つの地点がTSMC進出効果地点と、九州からベスト10のうち5地点がランクインしていて、
クロスポイント効果とTSMC効果っていうのは持続していると一応は言えるんですよね。
なんですけど、これ遡って見ると、実は勢いなくしてるんですよ。
コロナ前の2019年は都市と木山の2地点だけベスト10に入っていたのが、
2020年は末町とか締め町とか物流施設効果も加わって4地点になって、
21年は5地点、22年は6地点、そして3年前の2023年、なんと全国ベスト10のうち9地点が九州。
昨年25年も新宮町や末町といった福岡市周辺の物流拠点も入っていて、
8地点がベスト10にランクインしていたっていうのを考えると、
ちょっとこれ頭打ち感が伺えるようになっているんじゃないかっていうことですね。
今年6月に熊本学園大学の学生に、
菊代町や大洲町のアパート建設ラッシュ、まだ続いているのか尋ねたところ、
入居者募集の看板を今年に入ってからよく見かけるようになりましたっていうことなので、
このあたりもちょっと供給過剰の兆しが見え始めているのかもしれなくて、
先行きちょっと陰りが見えつつあるかもしれないっていうですね。
そういう今回の基準地下の結果だったんじゃないかと思います。
まとめ
今日はその昨日発表されました基準地下について解説してもらいました。
鳥丸さんありがとうございました。
水曜日はエコノミストの鳥丸佐藤さんでした。
12:33

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