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2026年度の最低賃金
2026-09-09 13:15

2026年度の最低賃金

農業、漁業、林業、工業、物流、サービス、貿易、交通など、さまざまなテーマで九州経済の今を、エコノミスト・鳥丸聡が解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

2026年度の最低賃金が全国平均で時給1177円に引き上げられることが発表されました。熊本地震の影響は限定的でしたが、九州7県の最低賃金は全国平均を下回っています。最低賃金の引き上げは、都市部では実態に追いついていない場合もあり、地方や零細企業にとっては負担増となる課題も抱えています。

熊本地震の影響と九州経済
この時間はズームアップ。毎週水曜日は九州経済です。 先日、2026年度の最低賃金が全国平均で時給1177円と発表されました。
今朝はその最低賃金にズームアップしていきます。 エコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。 よろしくお願いします。
最低賃金が出揃ったということなんですけど、ちょっとその前にですね、
昨日発表された8月の景気ウォーチャー調査というのがあるんですけど、
これ8月下旬の回答ですから、熊本地震後のビジネスの現場の様子がよくわかるので、ちょっと見ておきたいと思います。
ウォーチャーさんのコメントでですね、観光型ホテルの総務担当者の方が、宴会がほぼ開催されていないっていうと、
居酒屋の経営者の方が九州新幹線が全線開通していない影響が、とても大きく売り上げに響いている。
食料品製造業の経営者の方が、人的被害はなかったけど、工場の損傷がありました。
発生3日目から通常営業しているが、景気が良い悪いどころではないっていう。
そういった具合にですね、熊本県以南への影響っていうのはあるんですけど、
観光型ホテルの専務さんがですね、当初はキャンセルや予約控えがあったが、最近は落ち着いてきているっていうご意見もあったりして、
全体通して見てみると、熊本自身の九州経済への影響っていうのは、一部の地域、一部の業種にとどまっていて、
九州全域への影響っていうのは、意外と軽微なものにとどまっているかなっていう感じですね。
これというのもやっぱり8月14日の九州中間道の全線再開だとか、今月18日来週金曜日になりますけれども、
九州新幹線の全線運行発表っていった具合に、大動脈の復旧がかなり早かったっていうのが、
熊本自身の影響を最小限にとどめる重要な役割を果たしたっていうふうに言えるかと思います。
ただ、北海道の自動車ディーラーの方だとか、北関東の自動車部品メーカーの経営者の方だとかが、
熊本自身でちょっと農機遅れが出てきているので、心配だっていうようなコメントが意外と九州以外、
あちこちからちらほらと出ていたりしてですね、懸念の声は上がっているっていう状況でした。
それを振り返っておいて、ここからが最低賃金の話なんですけれども、
最低賃金の歴史的推移
法律で全ての事業者が守らなくてはならないと定められているのが、この最低賃金で、
その全国平均の増加率っていうのが、どんなふうに過去推移してきたのかっていうと、
2000年代前半って1%未満なんですよね。
0.何%。小泉構造改革の頃っていうのは、失業率は下がったんだけれども、非正規で働く人たちが大量に就職したっていうので、
最低賃金っていうのはほとんど上げなかった状況なんですよね。
それが今になっては悔やまれるっていうことなんですけれども、
その後、2010年代半ばまで2%前後で、2010年代後半から22年度までは3%前後、ゆっくりゆっくり上昇してきたんですけど、
コロナ禍だけは特別で0.1%、2020年度になってるんですが、
じわじわ上がってきて、3年前、2023年度に4.5%上昇して、この時初めて全国平均時給1000円超えたんですよね。
24年度が5.1%増えて、昨年度が6.3%増えて、今年度は5.0%増えて、先ほどおっしゃられたように全国平均1177円となったっていうことです。
最低賃金と賃上げ率の関係
この今年度の5.0%っていう上昇率なんですけれども、特に驚きはありません。
っていうのが、7月に発表された連合による春冬の賃上げ率ですね。これが5.0%でしたから、それと同じ上昇率ということになります。
過去10年間の春冬の賃上げ率と最低賃金の引上げ率の関係を調べてみたところ、3年前までは最低賃金の引上げ率の方が春冬の賃上げ率を1%ポイント上回った状態でずっと推移してきていました。
パートバイトと正社員の賃金格差っていうのは縮小する傾向にあったんですけれども、2年前に、24年度ですけれども両方とも5.1%の引上げになって、今年度も全く同じ引上げ率になっていますから、
足元3年間の格差縮小っていうのがむしろ逆に足踏みしちゃってるっていうのが今の状況ですね。
九州7県の最低賃金
今年度の九州7県についてみると、これはもう大きく全国ニュースになりましたけど、佐賀県が全国最大の上げ幅65円引き上げるっていうふうで、九州7県とも国の目安の56円以上の引き上げとなって、7つの県の単純平均に出してみると1094円なんですね。
全国平均の1177円には83円及ばないっていう状況です。
最も高いのは常に福岡県なんですけど、福岡県でも今年は1114円で全国20位。
全国の平均値とは63円の開きがあって、低水準が続いているっていうことだと思います。
10年前の福岡県と全国平均の差は58円だったのが、今年は63円。
広がったんですね。
むしろ差が開いているのがちょっと残念ですね。
熊本地震と最低賃金
さらに東京、大阪、名古屋に続く地方ブロック経済圏の経営役っていうのは、札幌、仙台、広島、福岡。
それらの4つの県の中でも福岡県が一番低いっていうのもちょっと残念なところ。
それとあと地震の影響が懸念される熊本県は58円アップで落ち着いて、
舞台裏を覗いてみると、熊本地震の影響っていうのは金額換算まだできないよねっていうので、
あんまり考慮しなかったみたいで、考慮しなかったけど考慮できなかったっていうことのようですね。
九州内の最低賃金格差
九州7県の最低賃金の推理っていうのを10年前とちょっと比べてみました。
注目点は2点あります。
10年前と比べた時、九州7県の平均と全国平均の差っていうのは拡大しているのか縮小しているのかっていうことなんですが、
ちょっとだけ縮小しています。
10年前の差は88円だったのが、今年度は83円。
10年前より5円だけ縮んだっていうことなんですが、これだけ引き上げてきたのに格差83円もあるんですけど、
10年前の2016年度から3年前の2023年度までの8年間って100円以上の差があったんですよ。
足元では九州はかなり頑張ったっていうふうに評価していいんじゃないかなと思います。
もう一つの注目点は、九州7県内部の格差。
一番高いのは福岡、一番低いのは宮崎県なんですけど、これ低位置なんですが、
この差がどうなったのか見てみると、格差は大幅に縮小しています。
10年前2つの県の差は51円だったのが、今年度は29円。
よく言えば九州内の賃金格差が縮んで、九州が一つになりつつあるということですけど、
現実的な表現をすると、隣接県同士が牽制し合った結果、
どんぐりの正比べ状態になったっていうふうに言えなくもないっていうことですね。
最低賃金引き上げの課題
これだけ賃上げが続いているから、
熊本学園大学って熊本市中央区にあるんですけど、今TSMCでバブリーな状況ですけど、
皆さんのバイト量が上がっていいですねっていうのを言ったら、首をかしける学生が多いんですよ。
2年間同じ居酒屋でバイトしてますけど、時給は上がっていませんって言うんですね。
要するに2年前から1,150円のまま変わっていないって言って、
熊本県の場合、今年度の最低賃金でも1,092円ですけど、
もう2年前からかなり高いところで停滞しないと人が来てくれないっていう状況だったので、
そのままふたらかし状態になっている。
だから都市部にとってこの最低賃金っていうのは、実は引き上げられても後手に回ってるよねっていうふうに見えて、
問題は地方、過疎地、軍部なんですよね。
全県同一で引き上げられますから、都市部の業者さんにとっては結構上がったぐらいの感じでしょうけど、
軍部にとっては引き上げたところで人はもうそもそもいないっていうですね。
そういったところで法律上同じように引き上げられてしまうっていうのは果たしていかがなもんだろうかっていうですね。
地方の声っていうのをこの最低賃金にもっと反映できたらいいんじゃないかなと思うんですけれども、
今のところ都市部での最低賃金引き上げ話みたいなのに終わっているところがちょっと残念な感じがしますね。
最低賃金引き上げの経済的影響
そして中小企業、零細企業も含めて雇う側も最低賃金上がるのが痛いっていう方もありますよね。
たぶん痛いですよね。いろんな社会保険料なんかの企業負担分っていうのはたぶん当然出てくるわけですよね。
大きい問題だと思います。
簡単に喜ぶだけじゃないっていうね、お話でもありますね。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
ズームアップ、この時間は水曜日。エコノミストの鳥丸佐藤さんでした。
13:15

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