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2024-10-09 10:40

最低賃金改定・今月1日から

長崎県立大学教授エコノミスト 鳥丸聡
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この時間はズームアップ。毎週水曜日は九州経済です。
最低賃金が改定され、今月1日にスタート。全国平均1055円にと、
最大の上げ幅になりましたけども、少しは生活が楽になっていくのかどうかということで、
この話題にズームアップしていきます。
長崎県立大学教授の鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
おはようございます。よろしくお願いします。
10月から変わるものの一つで、最低賃金の改定というのも。
全国的には金額で51円。
これ、率にすると5.1%っていうことですね。
あんまり話題になっていないんですけど、51円、51で5.1%アップですから、
今年の最低賃金引上げデータって、とても覚えやすいってことになってて、
この最低賃金5.1%アップっていう結果は、
連合が3か月前に、今年の春党の最終結果、平均賃上げ率を出してますけど、
あれが5.1%と全く同じなんですよね。
ぴったり重なってますね。
ですから、中央が示した最低賃金引上げ目安を基準に、
数円のプラスマイナスをめぐって47都道府県で、
カンカンガクガクの議論が毎年展開されるんですけど、
やっぱり連合が先行して発表する春党賃上げ率を横睨みしながら、
全国各地の最低賃金引上げ率は決まっているということになります。
もっとも全国平均の最低賃金1055円という水準では、
まだ低すぎるっていうことになっていて、
具体的に計算してみると、1日8時間、月に20日間ペースで1年間働くと、
年間労働時間1920時間ってなるんですが、
最低賃金で働き続けた場合の年収って、
1055円×1920時間で202万円。
九州で最も高い福岡県は992円なんですけど、
計算すると190万円って200万円に達しないので、
最低賃金引上げっていうのはまだまだ緩い状況かなっていうことで、
世界的に見てももちろん低い水準です。
ドル換算で比較してしまうと、川瀬相場の変動の影響を大きく受けるので、
一般的にフルタイム労働者の賃金の中央値、平均値とは微妙に異なって、
大きい順番に並べ替えたときに、ちょうど順番がど真ん中になる値です。
この中央値に対する最低賃金の比率で判断する場合が多いようです。
03:05
これ見てみると、フランスはだいたい6割なんですね。
サラリーマンの平均ど真ん中に対して最低賃金が6割。
イギリスが58%。ドイツが53%。日本は46%なんですよね。
5割満たない。
半額以下にとどまる。まだまだ引き上げ余地は大きいっていうことになってるんですけど、
問題は引き上げるテンポどうするのかっていうですね。
お隣の韓国では7年前にムンジェイン政権が誕生したとき、
所得主導型成長を掲げて、2年間で最低賃金を3割上昇させたんですね。
そしたら中小企業の破綻と若年層の失業率の上昇で社会不安が高まって、
今韓国の合計特殊出生率って去年0.72とか言ってたのが、
今年に入ってから0.6台にまで低下してきて。
日本以上に深刻ですよね、韓国は。
世界最低水準ですよね。
毎年の引き上げテンポをどうするのかっていうのが悩ましいところかと思います。
なるほど。
九州の今回の最低賃金引き上げの特徴はいくつかありますけれども、
引き上げ時期、10月1日に47都道府県一斉に始まるような感じで受け止められがちなんですけど、
地域差があって、10月1日からは25の都道府県のみスタートしていて、
九州でも福岡、熊本、大分、宮崎、鹿児島って言った九州5県は、
先週末の5日からスタートしていて、長崎県は今週末12日土曜日から、
佐賀県は来週木曜日からって結構時間差があるっていうことですね。
地方で決まった金額に対して異議申立て期間というのを設けたり、
周知徹底するのに時間がかかるっていうことみたいです。
各県の議論の中身を見てみると、結構激しい議論があってて、
例えば長崎県の場合、議論スタートさせた段階で、
労働者側は81円アップだと。それに対して経営者側は28円アップだと。
ここからスタートして、激しい得意合いの喧嘩があった結果ですね。
結果55円引き上げて953円に落ち着いてるんですけれども、
実はこの議論がスタートしたときの、労働者側の81円と経営者側の28円、
これを足して2で割ると55円アップっていうことですね。
ちょうど間を取っちゃってるっていう。
06:00
九州で、労使双方の当初の定時額が決定的に大きく異なっていたのは、
たぶん日本一の差だと思うんですけど、熊本県。
経営側は当初32円アップっていうので、ごく標準的な要求ですね。
労働者側が当初求めたのは驚きの152円アップ。
桁が違いますね。
率にして17%の引き上げ。
最終的には54円アップ、6%アップで952円に落ち着いてるんですけど、
労働者側がなんでそんな極端な要求したのかっていうと、
熊本県だからなんですよ。
TSMC。
企業名はJASMってことになりますけど、
大卒新卒者の初任給28万円ですが、
うちのゼミ生も一人今度就職するんですけど、
県内企業の平均が22万円ですから、
3割近く上回っているんですよね。
ですから労働者側が最低賃金17%アップ要求っていうのも、
穴がち的外れっていうわけじゃないっていうことで、
それだけ台湾からの進出企業に比べても、
今の国内の賃金水準低いっていうことになるかと思います。
とにかく今年も大幅な最低賃金引き上げになるんですけど、
中小企業の支払い能力が突然目覚ましく改善するっていう
特効薬はないんですよね。
だから価格転嫁を実現したり、生産性を向上したりっていうのが、
今以上に進まないと倒産や廃業が増えるリスクがあって、
実際昨日東京商工リサーチが、
今年度上半期の企業倒産件数、九州を発表していますけど、
前年同期比22%増と。
もうすでに3年連続で前年度を上回っていて、
過去15年間で最多だということになっていますので、
今度の総選挙で最低賃金引き上げ必要だっていうので、
1500円を早期に達成しましょうってことには、
与野党ともになってるんですけれども、
最低賃金引き上げ以上の生産性向上を、
どうやって実現するのかといった具体策も、
今度の総選挙では併せて提示されないと、
絵に描いた餅に終わってしまうんじゃないかなっていう気がします。
賃金を払う側の体力っていうものもね。
上げなきゃいけないっていうのはみんなわかってることなんですけど、
どうやって上げるのかって落ちこぼれないようなところが
出てこないようにするためにどうするのかっていうですね。
そこの議論が抜けてると思います。
09:03
わかりました。鳥丸さんありがとうございました。
この時間は長崎県立大学教授鳥丸さとしさんでした。
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バッテン少女隊の春野きいなと、
アオイリルマです。
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