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この時間は、Zoom Up毎週水曜日は九州経済です。
先週金曜日に有効求人倍率が発表され、その後最低賃金の目安が全国1000円を超えるニュースが入ってきました。
60円ぐらいも引き上げられるというニュースが入ってきましたけれども、今日はその有効求人倍率と最低賃金にZoom Upしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
国内の話の前に、アメリカの雇用統計についてですけれども、毎月第1金曜日に公表されるアメリカの雇用統計、とりわけ非農業部門の就業者数というのが、世界で最も注目される経済統計と言われているんですよね。
今月1日、金曜日に発表された7月の速報値というのが、市場予想を下回っただけじゃなくて、5月と6月の就業者数が大幅に過方修正されたんですね。
この世界を駆け巡ったニュースなんですけれども、トランプ政権にとって極めて不都合なこのデータを、トランプさんはフェイクだって言ってですね、データを発表した労働統計局長を今週月曜日解雇しています。
理論的に考えると、4月以降はトランプ関税10%が全世界に課されましたので、アメリカ国内の企業は様子見のために新規雇用を控えるのは当然ですし、不法移民の強制送還も続けていますので、就業者数が増えにくくなるのも当然のように思えるんですけれども、
今回の雇用統計の結果は大統領のお眼鏡にはかなわなかったっていうことになってですね、なんか権威主義、ついにここに極まれるっていった。
本当なんか至ってしまったって感じですね。
失望感満載の今のアフリカを象徴しているようなニュースですね。
そのアメリカの雇用統計が発表された後、同じ8月1日金曜日に日本の雇用に関する代表的な統計である有効求人倍率っていうのも発表されています。
ただあまりにもアメリカの雇用統計結果がショッキングでしたので、日本の求人倍率ってちょっとしか報道されていません。
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中身を見ていくんですけれども、厚労省が発表した九州、沖縄の6月の有効求人倍率。
アメリカは7月の雇用統計が8月1日に発表されてて、超速報なんですよね。
ですから早急改定する余地も大きいっていうことになるんですけど、日本の場合どうしても遅くなるっていうことで、6月の有効求人倍率。
これ1.15倍っていう風になってて、働きたいという人が100人いるのに対して、企業は115人欲しいって言っている状況ですから、確かに人手不足状況にあるっていうことがわかるわけですね。
ただこの九州、沖縄の有効求人倍率って、前月から0.01ポイント低下していて、ちょっと遡ってみると、昨年後半から今年1月までは1.18倍とか1.19倍でずっと推移してたんですね。
それに比べると足元は0.04ポイント低下していると。人手不足だって言っているのに求人数が減ってるっていう感じなんですよね。
全国の有効求人倍率っていうのは、九州よりちょっと高いんですけれども、4月の1.26倍から5月1.24倍、そして6月1.22倍、月を追うごとに0.02ポイントずつやっぱり低下してるんですよね。
最近は民間の転職サイト、ビズリーシとかデューダーとかインディードとかいろいろありますけれども、そういったのは利用が広がっている中にあって、
この求人倍率っていうのは公的な公共職業安定証、ハローワークのデータを元にしていますので、0.04ポイント程度の低下に目くじら立てる必要はないんじゃないかという意見もあるんですけれども、
人手不足、倒産が増え続けている中で求人倍率がやや低下し始めているっていうのは大変気になるところです。
そこでデータをもうちょっと遡って年度ごと見ていくと、
企業の求人数ってコロナ禍の2020年度、この時はもう雇用が蒸発したって言われるぐらいの年ですので、前年比22%マイナスっていうので大きく求人数落ち込んでるんですね。
ところが21年度はプラス10%、22年度がプラス11%と増えて、コロナ前に戻したんですよね、求人数が。
ところが23年度、2年前ですけれども求人数はマイナス2%、24年度はマイナス3%、そして25年度に入ってからも月次で見ると前年を下回り続けていると。
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ここで疑問が湧いてくるんですよね。ハローワークの求人っていうのはどちらかというと最低賃金に近い雇用が多いんですけれども、
2年前に求人数が減少に転じた理由は何かあったからだと。
ちょっと遡って調べてみると、調べるまでもないんですけれども、最低賃金の上昇率が急に高まった時なんですよね。
そこがターニングポイントになっている。法律ですべての事業者が守らなくてはならないと定められている最低賃金の全国平均値の上昇率っていうのは、
21世紀に入ってから見てみると、2000年代前半、いわゆる小泉構造改革って言ってた時ですね、
あの頃毎年最低賃金ってコンマ数パーセントしか上がってないんです。1パーセント未満。
その後2010年代の半ばまでは2パーセント前後で上昇して、
2010年代後半から2022年度までは3パーセント前後。超スローテンポでじわじわじわと上昇してきていたんですけれども、
2年前の2023年度に4.5パーセント急上昇して、昨年度は5.1パーセント上昇して、
さらに一昨日発表された厚生労働省の中央最低賃金審議会によると、6.0パーセントの上昇なんですよね。
すべての都道府県で1000円超えるっていうことです。
何本何でも、賃上げは必要だと、最低賃金引上げは必要だというコンセンサスは得られているんですけれども、
上昇カーブが急激すぎるんじゃないかということですよね。
だからこの求人数が減少しているっていうハローワークのデータって、
急激な最低賃金引上げに耐えられなくなった中小零細企業が、
人手不足はあるんだけれども採用を控え始めざるを得なくなっているんじゃないかっていうシグナルのようにも思えるんですよね。
これでも人手不足の現場はますます厳しくなりますね。
厳しいと思います。
都市部中心だったら、福岡市当たりだったら1200円でも打ちこないよとか、
そういうところは普通にあるんでしょうけれども、
過疎地・中山間地・離島の小売店とか町工部なんかは、
とても厳しい経営をこれからも強いられるっていうのは間違いないんじゃないかなっていうふうに思うんですよね。
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ただこの厚労省の中央最低審議会もそのあたり十分わかっていて、
都市部以外の地域においては小規模事業者がその地域の生活を維持していくための
セーフティーネットとしての役割を果たしているところもあるっていうふうに書いていてですね、
やっぱり地方だと厳しいよねっていうのはわかっているっていうことなんですよね。
この中央審議会で一つ評価したいのはですね、
6%っていうのは高すぎるとちょっと思うんですけれども、
政府が求めているのは毎年7.3%ずつ引き上げろよっていうのを求めているんですよ。
それに抗うような形で、もう6%がマックスだろうっていうところに抑え込んでいるっていうのは、
これ一つ評価してあげていいと思うんですよ。
アメリカのトランプ政権の権威主義だったら、
政府が7.3%してるのはお前何やってんだ、お前クビだという感じになるんでしょうけれども、
日本の場合はね、まだ何とか民主的かつデータに基づいて政策を決めているっていうところですから、
この点だけを大いに評価したいと思うんですけれども、
なんぼなんでも4.5%、5.1%、6.0%っていうのは、
これは加速度的すぎるんじゃないかっていう気はするので、
各都道府県でこれからお盆挟んでですね、
いろんな議論がなされていくかと思うんですけれども、
その結果が果たしてどうなるんでしょうかっていうのが今注目されるかと思います。
最低賃金が上がる、自分の給料が上がるって思ったらいいことなんだけど、
使用者側からするとコスト増にもなるっていう。
リニアに上がっていくのが大事、加速度的ですからね。
なんかちょっと心配だと。
自民党も政府与党の目標としてかなり高いレベルで挙げたじゃないですか、GDP法とか。
そうですよね。最終迎合的ですけどね。
そこに向けてな。
そこには生身の人間がいるっていうことだと思います。
急に熱くなって体が追いつかないっていうの、なんかちょっと似てるようなね。
あんまり挙げすぎてもちょっと追いつかないですよっていう、そんな状況ですね。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間はエコノミストの鳥丸さとしさんでした。
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