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女性研究者を支援する新制度
2026-08-20 15:05

女性研究者を支援する新制度

科学環境分野を中心に、テレビ番組のコメンテーターとしてもおなじみの毎日新聞客員論説委員・元村有希子が毎週気になるニュースを分かりやすく解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

文部科学省は来年度から、若手女性研究者を支援する新制度を導入します。事務作業などを組織全体で支える大学に補助金を交付し、出産・育児との両立を支援することで、女性研究者の育成と研究力向上を目指します。歴史的には、1913年に初めて女性が帝国大学に入学を許可された「女子大生の日」が、女性研究者の門戸が開かれた節目でした。しかし現在、日本の女性研究者の割合は少なく、昇進も困難な状況です。この状況を改善するため、入試の女子枠導入や女子大学での理系学部設置などの対策が進められています。ジェンダードイノベーションの観点からも、研究開発現場における女性の視点の重要性が認識されています。

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I am a sample, long before I'm measured, longbefore I'm named.
Each piece of me has a message, a nuanced role.
When you look beyond the average, when you seewhere I belong, you see why I behave the way I do.
When you start looking at my details, when youinclude my context, I start telling you the truth.
I always had a story, you just needed a way tohear it.
Every sample has a story.
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女性研究者支援の新制度と歴史的背景
さあズームアップ、毎週木曜日は科学です。
文部科学省は来年度、若手女性研究者を支援する新制度を設ける方針を固めました。
事務作業や実験など膨大な業務の一部を組織全体で支える仕組みを導入した大学に、
年間で最大5000万円程度の補助金を交付します。
出産や子育てなどと研究を両立できる、そんな環境を整えることで、
外国よりも少ない女性研究者を育成し、研究力の底上げにつなげる狙いです。
ということで今日は、女性研究者にズームアップしていきます。
毎日新聞客員編集委員の本村幸子さんです。
本村さん、おはようございます。
おはようございます。
8月21日、明日ですけれども、何の日かご存知ですか?
え?
8月1日。
21日。
あ、ごめんなさい。
すいません、すいません。え?何の日?
わかんないです、まったく。
え?
何だろう?
答えはね、女子大生の日。
ほー。
そんな日があったんですね。
なんか、コンプライアンスがないですような感じがしますけど。
新しい記念日なんですけども、
新しいの?
これは、この由来がね、それまで男子のみに開かれていた帝国大学に
初めて女性が入学を許された日が、1913年8月21日なんです。
へー。
帝国大学って言うと、今のは例えば九州大学は九州帝国大学だったり、東京大学は帝国大学だったり、
今の大きい国立大学の前身ですよね。
120年前、100年くらい前までは、男子しか入ることが許されていなかったんですよね。
そうかー。
じゃあ、勉強したい女子は?って言うと、今のお茶の水女子大学、
昔は東京女子高等師範学校って言ってたんですけど、
こういうところに進んで、学校の先生になるっていうのが、
お決まりの道でした。
つまり、研究することができなかったんですよ。
だから、女性研究者の草分けっていう人たちは、
この帝国大学に入ったことで研究者になれたっていうのが、歴史的な現実なんですね。
なので、113年前の明日、8月21日に、初めて女性が帝国大学に入り、
研究者への門戸が開かれたという節目です。
女子大生が登場したっていうことですね。
実際の初の女子大生というのは3人いまして、
この3人全員、東北大学、今の東北大学理学部の前身の東北亭大理科大学ってところに入ったんですけども、
このうちの1人は佐賀県の人です。
黒田知佳さんという人で、
鍋島藩の武家の娘さんで、
お父様がわりと開けた方で、明治維新の後、これからは女子も学問が必要だという考えに基づいて、
東京に勉強に出したんですね。
この黒田知佳さんは、当然、それまでのキャリアの最高峰、
お茶の水女子大学を出て先生をやってたんですけど、
ここで科学者になりたいと決心しまして。
そしてこの先ほどの帝国東北大学の前身に入るんですね。
この方は天然の色素を研究する、科学的に特定するっていうもので、
例えば今私たち口紅を普通日常的に使ってますけど、
あれ昔は紅花っていうお花の天然色素がもっぱらの原料だったんです。
相当貴重だったわけですよね。
それを、つまり科学的に特定すると人工的に作れるっていうことになるので、
だから今私たちが口紅を楽しめるのは黒田知佳さんのおかげって覚えておいてください。
知佳さんありがとうございます。
日本の女性研究者の現状と課題
すごいでも本当歴史的な一歩どんどんね、自分で切り開いてたわけですね。
そうですよね。
ただその100年後の日本の女性研究者の現状というのを見ますと、
なかなかに厳しいものがあります。
一つ数が少ない。
日本の研究でご飯を食べている人の中で女性の割合って19%以下です。
そんなに。
先進国ではもちろん最低レベル。
例えばラトビアとかリトアニアみたいな旧東欧諸国だと5割以上いるんですよ。
圧倒的に劣化しています。
それから出世できない現状がある。
例えば大学なんかは企業に比べれば女性研究者多いんですけど、
肩書きが教授が少ないんですよ。
学長とかもほとんどいない。
上教とか講師っていう下の方のポストにあまんじています。
しかも理学系と工学系が少ない。
工学部の女性教授なんて5%とか3%とかが当たり前なんです。
なるほど。
これにも関わることなんですけども、生活を除くとですね、
結婚している人は家事育児を多く担っています。
研究者はだいたい同業の人と結婚することが多いんですね。
夫も研究者。
夫婦共働きで夫も同業者なのにも関わらず、
なぜか家事の多くを妻が担っていたり。
ちょっと日本って感じですね。
だいぶ選びましたね。
言葉をだいぶ選びながらの日本でしたね。
育児もね、もちろん出産は女の人にしかできないけど、
子育ては夫婦一緒じゃないですか。
そうですね。
だけどなぜか女性のほう、妻のほうが担っていて、
研究に支障が出る。
研究に支障が出るといい論文が書けない。
いい論文が書けないと昇進が遅れる。
昇進が遅れるからずっと低いポストにいる。
研究費がもらえないっていう悪循環になってるんですよ。
特に女性の場合は、博士号を取らないと研究者になれないんですけど、
ちょうど博士号を取って苦労して取って、
そこから武者修行をするっていう数年間、
すごい大事な時期がちょうど30歳前後になるんですね。
なるほど。ライフプラントね。
ライフイベントがね。
そうなんです。
そこら辺大事な時間っていうのは男女一緒なのに、
女性はそこで出産で割を食うっていうふうに考えられていて、
それも軽延されている原因ではないかと言われてるんですね。
なるほど。
理系進路への誘導と対策
じゃあその理科数学が好きな女の子はどこ行ってるかってことなんですけど、
例えば何学部に行ってると思います?
工学とか理学に行かないってことですよね?
そうそう。
文系に行くんですか?理系の中で?
理科数学が好きで、理系に行きたい、理系の大学に行きたいと思ってる人。
どこだろう。
私がド文系なのであんまり想像がつかない。
すみません。
薬学部に行ってるんです。
なるほど。
薬剤師さんって半分以上が女の人で、
せっかく勉強頑張りたいんだったら国家資格も取れる薬学部に行けばって周りの大人も勧めがち。
それはとってもいい仕事なんですけれども、
例えば工学部にエンジニアになりたいとか内心思っていても、
コンピューター作りたいとか思っていても、周りの大人が
いや、そんな男ばっかりのところに行ったら苦労するよ。
もうそんな同じ苦労なら薬学部に行けば?っていう感じで誘導しがちなんですよ。
なるほどね。
薬剤師さんは処方するのがお仕事が中心なので、
薬を作り出すってなるとやっぱり理学部行ったりして
研究者になるっていう必要があるんですけど、
そこのアンバランスがあって、これはやっぱり国も問題だと思ってるんですね。
例えばすでにやっている対策としては、
理工系大学の男子ばっかりの学部に、
例えば入試に女子枠っていう定数の一部を女子を優先的に取るっていう枠を作って、
同じ成績なら女子を取るっていうようなやり方をしたり、
それからもう一つは女子大学です。
女子大学って女子しかいないから、
男の子ばっかりのところに行きたくないっていうことはないじゃないですか。
そうですね。
でも女子大学って今までどうしても文系の学部が多かったんで、
理系の学部を作るっていうのを支援したりしてるんですよ。
なるほど。
逆転の発想っていうのかな。
例えば奈良女子大学ってすごく有名な女子大学ですけど、
ここも3年くらい前に工学部っていうのを新たに作ったら、
定員の5倍くらいの志願者が来て、びっくりっていうことがありました。
だから潜在的には需要があるっていうことですね。
そういうことですよね。
ジェンダードイノベーションの重要性
これやっぱり女性が研究とか開発の現場にいることがとても重要だっていうのは、
今世間の常識になってます。
逆にいないと良くないって言われてるんです。
やっぱり女性ならではの視点というか、そういったものも必要ですよね。
これビジネス用語ではジェンダードイノベーションって呼びます。
精査に着目した技術革新っていうことですね。
よく知られているのが自動車のシートベルト。
自動車に命を守るシートベルトって必須ですよね。
このシートベルトのデザイン設計をするときに、
つまり事故にあっても死なないかっていう安全テストをしますよね。
車をぶつけて衝突実験して。
あの時のダミー人形がこれまでは成人男性の体格しかなかった。
大人の男の人。
だから結果としてできるシートベルトは大人の男の人は守れるけど、
小柄な女の人とか妊婦さんとか、
乳がんで胸を圧迫できない人とかは守れないっていうことが批判されて変わり始めてるんですよ。
なるほどね。
そういうところとか、あと薬の開発でも、
もっぱらオスのマウスを使った動物実験でデータが集められていたんだけど、
人間でもやっぱり薬は男の人だけが飲むものじゃないし、
女の人はホルモンの関係で薬の効き方とか、
効くスピードとか副作用とかが変わってくるっていう当たり前のことに誰も気がつかなかった。
単純に体格差とかもあるのに。
そういうこともあって、やっぱりセンサーを意識しようとすれば、
現場に女の人がいるのが当たり前っていうことなんですよね。
これからは国もようやく政策を立ち上げて実行に移してますけれども、
ちょっと時差はあると思います。
ただやっぱり理科や数学が好きな女の子が、何の障壁もなく研究者を志せるっていう社会になるためには、
やっぱり社会の意識とか仕組みとかを変えていかないといけないっていう、
今そこのスタートラインに立ったところっていうことが言えると思います。
ようやくですね。
大学は一例であって、日本全体がそういうふうに進んでいかなきゃいけないというふうにも感じました。
ここまで毎日新聞客員編集員の本村幸子さんでした。ありがとうございました。
15:05

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