#031|みちのおくの芸術祭|やまのひかり|山形美術館|市民公募|BOXアート|山形ビエンナーレ|THE MASKS|仮面に魅せられた人々|能面67点|静嘉堂|アンジェリカ・カウフマン|ヴィジェ・ルブラン|女性画家|自画像|18世紀|ナポリ|ファユーム|ローマ|肖像画|展覧会
2026-11-06 19:30

#031|みちのおくの芸術祭|やまのひかり|山形美術館|市民公募|BOXアート|山形ビエンナーレ|THE MASKS|仮面に魅せられた人々|能面67点|静嘉堂|アンジェリカ・カウフマン|ヴィジェ・ルブラン|女性画家|自画像|18世紀|ナポリ|ファユーム|ローマ|肖像画|展覧会

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毎朝のアートニュース MeeFM #031(2026年11月6日)テーマは「眼差しが、アートを生む」。まず、山形で開幕した第1回みちのおくの芸術祭2026「やまのひかり」(山形美術館、市民公募BOXアート約100点を含む200点超の作品、山形ビエンナーレの後継として小さく生まれ変わった芸術祭、パリの研究員リザ・ペリシエさんの糸の作品)。続いて、静嘉堂文庫美術館「THE MASKS 仮面に魅せられた人々」(11月21日〜、松浦武四郎の木鬼面、加納鉄哉の摸した仮面18面、溝口家旧蔵の能面67点全点公開)。最後に、ナポリのガッレリエ・ディタリアで開幕した「アンジェリカとエリザベート 女性画家の時代」(カウフマンとヴィジェ=ルブラン、73点、自画像の対比)。ローマのファユームの肖像展にも短く触れます。💌 番組へのメッセージ募集中(このエピソードのコメント欄へ。ペンネームでご紹介します)📱 言語交換アプリ「モシリン」:自画像や仮面のように、自分の顔を自分らしく見せる――アバターのグレードアップで、世界中の人と新しい自分で話せます。Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.moshilin / iPhoneの方は https://safekids.win からご利用いただけます。♪今日の1曲:ハウス🎙 パーソナリティ:Aoi × Kenta(+ノア)■参照サイト・YBC NEWS NNN・みちのおくの芸術祭が山形美術館で開幕 https://news.ntv.co.jp/n/ybc/category/culture/yb5dcd17570d004a8e8e0a5be130e0f0dd・note(小金沢智)・「光はここに」と、いま・いる場所を祝福すること https://note.com/koganezawas/n/n6ecb308c9131・東北芸術工科大学・みちのおくの芸術祭に参加するチュートリアルと写真家・伊藤美香子氏による展覧会 https://www.tuad.ac.jp/news/events/34889/・みちのおくの芸術祭 公式サイト https://michigei.tuad.ac.jp/・NEWSjp(山形新聞)・パリの研究員が山形滞在で支える芸工大「みちのおくの芸術祭」 https://news.jp/i/1490179566957035895・美術展ナビ・「THE MASKS: 仮面に魅せられた人々」プレビュー https://artexhibition.jp/topics/news/20260909-AEJ2991456/・静嘉堂文庫美術館・公式 次回の展覧会 https://www.seikado.or.jp/exhibition/next_exhibition/・ezpress・THE MASKS:仮面に魅せられた人々 https://ezpress-1.com/20515・Wikipedia・松浦武四郎 http://ja.wikipedia.org/wiki/松浦武四郎・nonsolocalcio.news・Alle Gallerie d'Italia di Napoli la mostra "Angelica e E'lisabeth" https://www.nonsolocalcio.news/top-news/alle-gallerie-ditalia-di-napoli-la-mostra-angelica-e-elisabeth/・Il Giornale dell'Arte・カウフマンとヴィジェ=ルブラン、グランド・ツアーのイタリアで https://www.ilgiornaledellarte.com/Articolo/Angelika-Kauffmann-e-Elisabeth-Louise-Vigee-Le-Brun-le-due-antagoniste-nellItalia-del-Grand-Tour-alle-Gallerie-dItaliaNapoli・Gallerie d'Italia・Exhibition "Angelica e Élisabeth" in Naples(公式・英語) https://www.gallerieditalia.com/en/naples/exhibitions-and-initiatives/exhibitions/2026/11/06/exhibition-angelica-elisabeth-eta-delle-donne-pittrici-naples/・Il Bando di Napoli・Angelica e Élisabeth. Due pittrici del Settecento e la corte di Napoli https://ilbandodinapoli.it/2026/11/05/angelica-e-elisabeth-due-pittrici-del-settecento-e-la-corte-di-napoli/・Abbanews・La rivincita artistica di Kauffman e Vigée Le Brun https://www.abbanews.eu/gusti-e-cultura/kauffman-vigee-le-brun/・InfoTurismoNapoli・Angelica e Élisabeth a Napoli https://www.infoturismonapoli.it/angelica-elisabeth-mostra-napoli/・Wikipedia・アンゲリカ・カウフマン(画家) http://ja.wikipedia.org/wiki/アンゲリカ・カウフマン_(画家)・Wikipedia・自画像(カウフマン) https://ja.wikipedia.org/wiki/自画像_(カウフマン)・Wikipedia・バラを持つマリー・アントワネット http://ja.wikipedia.org/wiki/バラを持つマリー・アントワネット・Europe Travel Wire・Rome opens Fayum portraits exhibition https://www.europetravelwire.com/news/rome-opens-fayum-portraits-exhibition-with-loans-from-egypt-and-abroad・ギャラリー国立・Celebration|Ree. 個展 https://www.gallery-kunitachi.com/post/20261105■声質変換:つくよみちゃん公式RVCモデル(CV.夢前黎) https://tyc.rei-yumesaki.net/work/software/rvc/■元の音声:本番組用に生成したDJナレーション音声

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00:00
ブフィチー美術館に所蔵されている彼女たち自身の自画像が、ついになって展示されるんです。
ついになっているんですか?
はい。彼女たちは、社会から自分がどう見られるかという、自己への眼差しを完全にコントロールしていました。
自分をどう描くか、ですね?
ええ。自画像の中で、自分をどういうポーズで、どんな服で、どんな表情で描くか。
それは、私はこういう人間として歴史に名を残すという、強烈な宣言なんです。
B.F.M.
男性が完全に支配していた、18世紀のヨーロッパ美術館。
そこで、なぜ二人の女性画家は、全く正反対の戦略を使って、歴史に名を残すトップに登り詰めることができたのでしょうか?
気になりますよね、これ。
片方は、堅毅に真っ向から挑み、もう片方は、社会のシステムを驚くほどしたたかに発掘したんです。
この生存戦略の違いこそが、今日最大の謎なんですよね。
本当にスリリンなテーマです。
さて、ホストを務めます、ホストスピーカーです。
解説を担当します、エキスパートスピーカーです。
アシスタントのナナです。
今日、あなたと一緒にじっくり紐解いていくのは、一見バラバラに見える三つのアートのニュースです。
はい。でも、これらを貫くたった一つのテーマがあるんですよね。
それは、まなざしがアートを生むということなんです。
まなざしですか?
自分をどう見るか、過去の異物をどう見るか、そして見慣れた足元の土地をどう見るか、
今日はこのまなざしをキーワードにして深く掘り下げていきましょう。
よろしくお願いします。
まずは、私たちの足元に向けるまなざしの話から始めましょうか。
山形県から届いたニュースですね。
11月5日から15日まで山形美術館をメイン会場にして開催される芸術祭ですね。
そうです。
第1回道の奥の芸術祭2026 山の光というイベントなんですけど、
市民公募のボックスアート約100点を含む200点超の作品が展示されるそうなんですよね。
はい。地方の芸術祭としては非常に興味深い試みですよ。
でもここで素朴な疑問なんですけど、
いわゆる地域のアートフェスティバルって、
普通は人をたくさん呼ぶためにどんどん規模を大きくしていくじゃないですか。
そうですね。派手なモニュメントを建てたりとか。
ええ。有名なアーティストを呼んでリンバウンドを狙うのが常識なのに、
なぜこの芸術祭は自ら小さく生まれ変わったと宣言しているんでしょうか。
それは非常に鋭い指摘ですね。
その謎を解く鍵はこの芸術祭の背景にある厳しい現実にあります。
厳しい現実ですか?
はい。実はこの芸術祭、これまで2面に一度開催されて好評だった
山形ビエナーレの後継企画なんですよ。
あの有名な山形ビエナーレの後継なんですか?
そうなんです。ではなぜわざわざ名前を変えて規模を縮小したのか。
03:01
背景には山形県の人口が105年ぶりに100万人を下回ったという事実があります。
100万人あれ、それは確かに巨大なフェスでお祭り騒ぎをしている場合じゃないというか。
ええ。少子高齢化が進んで若者が県内へ流出していく。
人口が減っていく街で外部から巨大な作品を持ち込んで消費するだけのイベントは、
まあ持続可能ではありませんからね。
なるほど、根本的な向き合い方を変えなきゃいけないタイミングだったんですね。
だからこそ、今そこに住んでいる市民の想像力そのものに眼差しを向ける形へと転換したんです。
山の光というテーマも関係しているんですか?
はい。1957年の山形市民の歌にある
光はここに山形というフレーズに由来しています。
外にキラキラしたものを求めるんじゃなくて、足元にある光を見つめ直そうという意思生じなんですよ。
なるほど。市民候補のボックスアートが100点も展示されるというのもそういう理由なんですね。
ボックスアートって小さな箱の中に自分の世界を作り上げる作品のことですよね?
ええ。
有名作家の大文字のアートじゃなくて、地域の人たち一人一人のパーソナルな眼差しを集めて、それをアートとして提示するってことか?
そうです。
そしてそのパーソナルな眼差しが外からの視点と交差した時に、ものすごい科学反応を起こすんですよ。
例えば?
例えば、今回のニュースソースにあるフランスのパリから来た研究員、リザ・ペリシエさんの作品を見てみましょうか。
あ、彼女の話すごく気になりました。パリのソルボンヌ大学などで現代美術史を学んだ方ですよね。
ほんの芸術祭をフィールドワークしていたんですよな。
そうです。実は彼女、今年の春に祖母のソランジさんを亡くされて深い悲しみを抱えていたんです。
そんな中で、山形に滞在してデワサンザに登ったり山岳信仰に触れたりする機会があったんですよ。
はい。
彼女はそこで、自分自身の悲しみを山形の風景と見すびつけて、一つの作品を作りあげました。
具体的にはどんな作品なんですか?
あ、山形という土地の自然と目に見えない魂の繋がりを視覚化したものです。
彼女は黒い部分は死者の世界、糸は別の世界と繋がっていると説明しています。
つまり、物理的な空間に張り巡らされた糸が生者と死者の世界を繋ぐメッセンジャーのような役割を果たしているんです。
祖母の魂が山に残っていたら嬉しいとも語っています。
わあ、それってすごく胸を打たれますね。
遠い異国から来た人が見慣れた山という風景に亡き家族への祈りを重ね合わせているなんて。
ねえ、悲しみという彼女の内面が外部の自然と交差することで不便的なアードになっているんです。
私たちが普段見ている風景も、どこからどんな眼差しを向けるかで全く違う意味を持ち始めるんですね。
06:01
そういうことです。
小さく生まれ変わるというのは、規模の縮小じゃなくて、一人一人の眼差しの解像度を上げたということなんですよね。
さて、山形の話題ではリザ・ペリシエさんが自分の内なる悲しみを外部の風景に投影するお話でした。
では逆に、外にあるものを使って自分の内面を完全に消したり、全く別の何者かになってしまおうとする欲望についてはどうでしょう。
次は過去の異物に対する眼差しの話ですね。
東京の聖火堂文庫美術館のニュースですね。
11月21日から2027年1月17日まで、聖火堂アット丸の内でザ・マスクス仮面に魅せられた人々という展覧会が開催されます。
これもまた非常にディープな内容ですよ。
そうなんですよ。
北海道の名付け親である探検家松浦武郎が急増していた既オニメント化、柴田藩主の溝口家急増の能面67点が全展公開されるそうです。
仮面というモチーフは、人間の本質的な欲望を映し出す鏡のようなものですからね。
そこで私がすごく気になったのが、明治時代の彫刻家、鴨尾哲也という人物なんです。
ああ、瀬野良さんや岡倉天心と一緒に古舎地を調査して歩いた人ですね。
彼が古い儀格面や杖名面を模した作品が18面も展示されるそうなんですけど、
こうやって今の私たちの感覚で言うと、単なる3Dスキャナーみたいなコピーじゃなくて、昔の名曲を現代のアーティストがカバーしたりリミックスしたりする感覚に近いんじゃないですか?
まさにその通りです。鴨尾哲也が仮面に向けた眼差しは、単なる保存や模写ではありませんから。
というと?
彼は面裏や箱にどの個面を模したかをわざわざ記しているんですが、完成した作品には単なるレプリカを超えた彼独自の解釈が込められているんです。
具体的にはどういうことですか?
例えば、模した面には古い木目の質感とか、経年劣化した風合いがあえて作り込まれている一方で、表情の捉え方には明治という新しい時代の造形感覚が介入しています。
なるほど。過去の異様の顔に対する深い敬意を持ちながらも、単なる過去の異別として終わらせなかったんですね。
ええ、自分の眼差しを通して新しい生命を吹き込んだんです。彼は職人であると同時に古代の精神と配合するアーティストだったんですよ。
彼自身のアウトとしての眼差しが古い面をアップデートさせたんですね。
そうですね。
そしてもう一人、この展覧会で注目すべきは聖火堂の創設者である実業家の岩崎矢之介です。
50代を過ぎてから農はぐり熱中した方ですね。
ええ、大名家が持っていたような素晴らしい農面を数多く収集しましたね。
バリバリのビジネスリーダーがなぜ仮面の世界に深くのびり込んだのか、非常に面白い問いです。
09:01
そうなんですよ。実業家が絵画とか茶器を集めるのはステータスとしてわかるんですけど。
なぜお面だったんでしょう?
そこには、別の何者かになることへの非法律な欲求があったと考えられます。
別の何者かになる…
劇堂の明治時代に、ビジネスの最前線で直度のプレッシャーと戦い続けてきた彼にとって、農面は単なる美術品ではありませんでした。
仮面をつけることで、社長としての日常の社会的役割から解放されて、神や霊、あるいは全く別の感情の存在やと変身できる。
その奥深い精神的な空間こそが必要不可欠だったんでしょう。
仮面をつけて本当の自分を隠したり、別の自分を解放する。
これ、テーマ、私たちがデジタル空間で慌てを使ったりする感覚と完全に根っこは同じですよね。
うん。現場へのデジタル社会にも通じるテーマですね。
そういえば、前回私たちがオンラインでの自分の見せ方について話したときに、話題にしきれなかったことがありましたよね。
ああ、オンライン上でのアイデンティティの構築についてですか。
ええ、そこであなたに一つ面白い提案があるんです。
この番組を制作しているチームが提供している、もしりんごという言語交換アプリがあるんですけど。
22以上の言語に対応しているアプリですよね。
そうそう。そのもしりんごの中でも、このデジタルの仮面を楽しむことができるんですよ。
アバターの機能ですか?
はい。アバターのグレードアップという機能があって、これってただのお遊びじゃなくて、
岩崎康之家が能面で別の世界に浸ったように、もしりんの中でも自分のアバターを着飾ることで、世界中の人に対して自分をどうプロデュースするかをデザインできるんです。
なるほど。語学を学ぶだけじゃなくて、なりたい自分という仮面をかぶってコミュニケーションをとるわけですね。
ええ。ぜひあなたももしりんで新しい自分に変身する体験を楽しんでみてください。
デジタル空間でも、まなざしが新しい自分を生むわけですね。
さて、仮面やアバターを通して自分をどう見せるかというお話から、いよいよ今日のクライマックスです。
ここで今日の1曲をお楽しみください。今日はハウスでお届けします。
3つ目の話題ですね。
12:00
はい。まさに自分の顔を最強の武器にして戦った女性たちの物語です。舞台はイタリアのナポリですね。
11月6日から2027年3月7日まで、ナポリのガレリエ・ディタリアで開催されるって何回ですね。
ええ。アンジェリカとエリザベート女性画家の時代という展示です。
18世紀から19世紀にかけてヨーロッパ中を接見した2人の女性画家、アンジェリカ・カーフマンとエリザベート・ルイズ・ビジェルブランの比較展です。
男性が完全に権力を握っていた当時のアート界において国際的な名声を勝ち取った稀有な2人ですね。
ここで私ちょっと納得いかないというか、意見があるんです。
はい。何でしょうか。
アンジェリカ・カーフマンって当時最高ランクとされた歴史画や神話画で勝負したんですよね。
ええ。男性の領域に真っ向から踏み込みました。
ええ。男性の領域に真っ向から踏み込みました。
一方でエリザベート・ルイズ・ビジェルブランは肖像画に徹した。
個人的には男性優位の権威に挑んでロイヤルアカデミーの創設メンバーにまでなったカーフマンの方がパンクでかっこいい生き方だと思うんですよ。
ほう。
逆にビジェルブランってマリー・アントワネットとかパトロンの起源を取って綺麗に描いてあげる、なんていうか18世紀のインスタグラマーみたいな単なる芸法じゃないかと思ってしまうんですが。
その見方は少し表層的かもしれませんね。
え、そうですか?
カーフマンの知性と挑戦が素晴らしいのは間違いありません。
彼女はシーマからシェイクスピアまで幅広い教養をもって芸手たち知識人と対等に渡り合いましたから。
はい、でもだからといってビジェルブランの製造戦略を単なる礼号と見くびってはいけません。
彼女の戦略もまた恐れべきものですよ。
恐れべきですか?
イーフレイサイジョウな何かはあったんですか?
ええ、ビジェルブランは肖像画というジェンルを単なる記憶から自己プロデュースの最強の武器へと昇華させる高度な心理戦のマスターだったんです。
心理戦はマスター?
彼女はどうやって描いたのか?
単にモデルを美顧するんじゃなくて、巧みな構図やリラックスした衣装を取り入れて、親しみやすさと知性、そして社会からこう見られたいという理想を画面上に完璧に構築したんです。
相手が見せたい自分をプロデュースしてあげていたってことですか?
そうです。
例えば、マリー・アント・アネットを描く際にも豪華なドレスではなくシンプルなモスリンのドレスを着せて、自然体で家庭的な母というイメージを作り上げました。
それは当時としても画期的なことだったんですか?
ええ、非常に斬新でしたよ。
結果として、フランス革命で亡命を及びなくされても、イタリア、ウィン、ロシアと行く先々で国際的なコケグを勝ち取り続けたんです。
なるほど。
権力者たちは彼女に描いてもらうことで、自分の望むパブリックイメージを手に入れられたからです。
うわ、すごい。単に絵が上手いだけじゃなくて、クライアントの承認欲求とブランディングを完璧に理解していたプロデューサーだったわけですね。
15:09
ええ、ある意味で男性中心のルールをハックしているんですよ。
それは確かに恐るべき生存戦略ですね。
そこで、今回の展覧会の最大のハイライトに注目してください。
ウフィチービジュス館に所蔵されている彼女たち自身の自画像が対になって展示されるんです。
対になっているんですか?
はい。彼女たちは社会から自分がどう見られるかという、自己への眼差しを完全にコントロールしていました。
自分をどう描くかですね。
ええ、自画像の中で自分をどういうポーズで、どんな服で、どんな表情で描くか、
それは私はこういう人間として歴史に名を残すという強烈な宣言なんです。
なるほど。
カウフマンはパレットを持ち、知的な歴史画家としての自信に満ちた姿で、
ビジェ・ルブランは優雅で才能あふれる宮廷画家として、見るものを惹きつける魅力的な姿で、
自画像というツールを使って、彼女たちは男たちの社会をしたたかに生き抜いたんです。
面白い。
カウフマンがルールの中でトップを取る正面突破なら、
ビジェ・ルブランはルール自体を自分の有利なように作り変える心理戦だったんですね。
どちらも、当時の厳しい社会を生き抜くための最強の武器だ。
ちなみに、オリシモ・ローマでは11月5日かかり、ファユームの肖像展が開幕しています。
ファユームですか?
古代エジプトやローマ時代にミーラの上に置かれた、驚くほど写実的な肖像画です。
これを見ると、人間というのは古代から現在まで、
自分の顔をどう見せ、どう残すかに凄まじい執念を燃やしてきた歴史があることがわかります。
本当ですね。
古代のファユームの肖像から、ビジェ・ルブランの計算し尽くされた自画像、
そして現代のSNSやデジタルのアバターまで、
私たちが顔に向ける眼差しって、何千年も変わらない人間の根源的な欲望なんですね。
ええ、全くその通りです。
さて、今日のお話を聞いて、女性画家たちの知られざる宮廷闘争や、
自画像に込められた歴史の裏側に、もっと興味を持ったというあなた。
姉妹番組の美術を面白く学ぶ、ミーフメ格芸員の知見簿もぜひ聞いてみてくださいね。
ええ、一人の作家と一つの歴史の事件を物語で解き明かす番組で、
自画像にまつわる事件や女性画家たちの闘争を扱った回もありますが、きっと楽しめるはずです。
さて、今日は、「眼差しがアートを生む」というテーマで、3つの話題を深く掘り下げてきました。
山形で人口減少という厳しい現実を受け入れつつ、今いる市民の創造力と土地の光を見つめ直す眼差し。
丸の内で明治の芸術家や実業家が古い仮面を通して過去と対話し、新しい自分へと変身しようとした眼差し。
そしてナポリで18世紀の女性画家たちが自画像という自分への眼差しを武器にして社会をしたたかに生き抜いた姿。
18:05
私たちがどこにどうやって眼差しを向けるかで見慣れた世界はいつでもアートに変わるんですね。
アートは完成品じゃなくて私たちの視点そのものに宿っているといえます。
本当にそうですね。さて、あなたが今日鏡で自分の顔を見たとき、そこにはどんな物語が映っているでしょうか。
今日お話しした女性画家たちのように社会からどう見られたいか考えてみるのも面白いですね。
あなた自身の最強の自画像を思い描いてみてください。この番組ではあなたからのメッセージをお待ちしています。
今日の感想やこんな展覧会を取り上げてほしいといったリクエストがあれば、ぜひSpotifyのコメント欄から送ってくださいね。
すべて嬉しく読ませていただいています。
それでは今日はこの辺で、お相手はホストを務めましたホストスピーカーと解説のエキスパートスピーカーとアシスタントのノアでした。
また次回お耳にかかりましょう。
19:30

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