#021|浅草寺|本堂プロジェクションマッピング|伝法院庭園|絵馬堂|縁起絵巻|卑弥呼の鏡|三角縁神獣鏡|九州国立博物館|多宝アートスクール|京都市京セラ美術館|自閉症の画家|境界を越えるアート|美術展
2026-10-31 20:37

#021|浅草寺|本堂プロジェクションマッピング|伝法院庭園|絵馬堂|縁起絵巻|卑弥呼の鏡|三角縁神獣鏡|九州国立博物館|多宝アートスクール|京都市京セラ美術館|自閉症の画家|境界を越えるアート|美術展

テーマは「境界を越えて、届くもの」。ものが誰かに届くとは、ただ移動することなのか——受け取る側の心の中で新しい意味が生まれる瞬間のことなのかを、3つの話題で追います。

まず東京・浅草寺の「ASAKUSA CULTURE & LIGHTS 2026」。約1400年の歴史を持つ本堂への初のプロジェクションマッピングと、普段は非公開の伝法院庭園・絵馬堂の特別公開、寺宝「浅草寺寛文縁起絵巻」の実物展示を取り上げます。願いを書いて掲げる絵馬は、昔の人たちの「投稿」だった——光が歴史を翻訳する仕組みと合わせて掘り下げます。

続いて九州国立博物館の特別展「卑弥呼の鏡 ―三角縁神獣鏡がヤマト王権をつくった―」。1800年前に中国・魏の皇帝から届いた銅鏡を、卑弥呼は独占せず各地の有力者に配りました。鏡103面が集まる展示から、「誰からもらったか」が権威になる仕組みと、受け取った側が歴史を動かした物語を読み解きます。

最後は京都市京セラ美術館で開幕した台湾「多宝アートスクール」初の海外展。映画監督・林正盛さんが20年伴走してきた、発達障害のある青年画家7名の作品40点。言葉の境界を越えて、絵がまっすぐ届く力について考えます。

リクエストコーナーでは、前回放送(#020)の「集まる場所が、文化をつくる」というテーマを振り返り、文化は受け取る側から生まれるという今日の結論へつなぎました。姉妹番組「美術を面白く学ぶ MeeFM 学芸員の事件簿」もあわせてどうぞ。

この番組を作っているチームのアプリ「Moshilin」には、ブログ・投稿機能があります。絵馬に願いを書いて掲げた昔の人たちと同じように、訪れた展覧会の感想や写真を投稿すれば、AI翻訳で言葉の壁を越えて世界中の人と分かち合えます。ダウンロードはGoogle Playから。iPhoneの方は、Webブラウザから safekids.win にアクセスすればそのまま試せます。

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♪今日の1曲:ジャズ(番組中盤)

■参照サイト

浅草カルチャー&ライツ 公式/浅草寺 名勝 伝法院庭園/絵馬堂 特別拝観 - https://www.asakusaculturelights.com/program/HDyjYaim

浅草カルチャー&ライツ 公式/「浅草寺寛文縁起絵巻」の実物展示が決定 - https://www.asakusaculturelights.com/news/Yr5wg9XS

美術展ナビ/浅草寺の本堂に浮世絵や大絵馬が躍動「ASAKUSA CULTURE & LIGHTS 2026」11月3日まで - https://artexhibition.jp/topics/news/20261030-AEJ3031729/

MICE TIMES ONLINE/浅草寺本堂で史上初のプロジェクションマッピング「ASAKUSA CULTURE & LIGHTS 2026」 - https://micetimes.jp/asakusa-culture-lights-2026/

MATCHA(繁体字)/淺草寺點燈・光雕投影 2026 - https://matcha-jp.com/tw/27739

Wikipedia/浅草寺 - https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E8%8D%89%E5%AF%BA

浅草カルチャー&ライツ 公式トップ - https://www.asakusaculturelights.com/

九州国立博物館 公式/特別展「卑弥呼の鏡 ―三角縁神獣鏡がヤマト王権をつくった―」 - https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s78.html

美術展ナビ/特別展 卑弥呼の鏡 – 三角縁神獣鏡がヤマト王権をつくった – - https://artexhibition.jp/exhibitions/20261018-AEJ3021794/

b.(共同通信)/中国から贈られた鏡を通じてヤマト王権誕生の秘密を探る - https://b.kyodo.co.jp/business/2026-10-30_8449607/

Wikipedia/神鏡 - http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E9%8F%A1

中央廣播電台(RTI・日本語)/台湾の「多宝アートスクール」、京都で初の海外展覧会を開催 - https://www.rti.org.tw/jp/news?uid=3&pid=240980

自由時報(繁体字)/「把畫掛到京都去!」金獎導演林正盛陪伴20年 率自閉症青年畫家赴日展出 - https://ent.ltn.com.tw/news/breakingnews/5613650

鏡週刊(繁体字)/帶「星兒」把台灣山海掛進京都 名導林正盛攜妻伴自閉青年赴日開展 - https://www.mirrormedia.mg/story/20261021-187ent-234015

CTWANT(繁体字)/林正盛率「我們的孩子」前進 畫掛京都重新認識生命的多元 - https://www.ctwant.com/article/503243/

ETtoday(繁体字)/陪伴20年圓夢!名導林正盛攜「自閉症畫家」前進日本 畫作掛進京都美術館 - https://star.ettoday.net/news/3258621

京都市京セラ美術館 公式/2026年度展覧会情報 - https://kyotocity-kyocera.museum/wp-content/uploads/KCKM_pressrelease_exhibition2026_jp_260215_0618.pdf

京都のおでかけ情報/芸術の秋、京都で何を見る?11月の無料公開と特別な文化体験 - https://www.kyoto-1banchi.com/kyoto-art-events-november/

🎙 パーソナリティ:Nami × Daichi(+ノア)

RVCモデル:あみたろの声素材工房(https://amitaro.net/)

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00:00
今、これを聞いているあなたも想像してみてほしい。 もしあなたが電気が全くない1800年前の日本にタイムスリップして、
鞄からピッカピカに磨かれた鏡を取り出したとする。 そして、太陽の光を思いのままに反射させて、暗闇の空間に強烈な光の柱を作り出したら、当時の周りの人はどう思うかな?
いや、それはもう、この人は太陽を操っている。神様と直接会話できる超常的な存在だ。ヘーフスコン知らないですな。
あの、明日、2026年10月30日の翌日である10月31日なんですけど。 はいはい。
実は、1800年前の中央府から海を渡ってきた鏡とか、 1400年の歴史を持つ浅草寺の暗闇を切り裂く光、それに台湾の青年たちが20年もの歳月をかけて描いた絵。
これらがね、一斉に新しい場所へ届くっていう、そういう扉が開くタイミングなんですよ。 へえ、すごい偶然だね。
そう、これ単なる偶然じゃなくて、物が誰かに届くって本当はどういうことなのかっていう大きな問いを、今これを聞いているあなたに突きつけている気がしませんか?
なるほど。
初めまして。MEFMの大地です。
ナミです。 そして、ノアです。
今日もこの3人で気になった話題をじっくり紐解いていきます。
さて、今日私たちが深掘りしていくテーマなんですけど、境界を越えて届くものです。
境界を越えてですか?
はい。時代の境界とか国の境界、あとは言葉や特性の境界ですね。
そうした壁を越えて人の手から人の手へ渡ってきたものが、実は発信者の意図を越えて受け取る側の手に渡った時に初めて全く新しい意味を持つんじゃないかと。
あー、なるほど。
今日はそんな視点で3つの話題をつなぎ合わせていきたいなと思っています。
なんか届くっていうと、普段私たちはネットで注文した荷物が家に届くとか、メッセージがスマホに届くみたいな単なる物理的な移動をイメージしがちだよね。
でも今日はもっと目に見えない価値とか、人間の根源的なネットワークの作り方について考えていくということだね。
その通りです。では早速1つ目の話題に行きたいんですが、舞台は東京の浅草寺です。
11月3日まで、浅草カルチャー&ライツ2026という特別なイベントが開催されていて。
あの赤い大きな蝶神で有名な浅草寺の本堂に直接映像を映し出すってこと?
そうなんです。プロジェクションマッピングを投影するんですよ。
へー、すごい規模だね。
さらに普段は非公開になっている伝法院庭園とか絵馬堂の特別拝観も行われるんです。
極めつけはお寺の宝である観本縁起絵馬戯の実物が10月30日から5日間だけ特別開放されて初公開されるんです。
03:03
それは貴重だね。
これ文化庁の文化資源活用事業費補助金を受けて株式会社一柱というクリエイティブカンパニーが企画制作しているプロジェクトなんですよ。
んー、ちょっと待って。はい。ここで相当な疑問をぶつけてもいいかな。もちろんです。何でしょう。
あのー、1400年の歴史がある由緒正しいお寺に最新のギラギラしたプロジェクションマッピングって…。
正直、少し安っぽくならない。
あー、言いたいことはわかるかも。
なんだかテーマパークのアトラクションみたいになっちゃわないか。
心配なんだけど、本来そこにあるべき…。
静けさとか騒音な雰囲気が台無しになってしまう気がして。
あー、歴史的な静寂が壊されるんじゃないかっていう記念ですよね。
その感覚はよくわかります。でも、この企画の仕組みを知ると見方がガラッと変わるはずですよ。
ほう。これ、単なる派手なエンターテイメントとしてのライトアップとは全く違うんです。
違う?どういうこと?
例えるなら、最新のARグラス、つまり拡張現実の眼鏡をかけるような体験なんですよ。
ARグラス?
はい。古い絵巻物とか歴史的建造物の細かな装飾って、昼間に肉眼でただ見るだけだと古びた木材や色あせた絵にしか見えなくて。
まあ確かに黒ずんでたりするよね。
そうですよね。現代の私たちにはその真感が伝わりづらいじゃないですか。
そこにプロジェクションマッピングの光を重ねることで、木材は1400年前のままなのに、
光が当時の極彩色や描かれた人々の息遣いを正確にオーバーレイ、つまり上書きして見せてくれるんです。
なるほど。現代の光を当てることで江戸時代の人々が見ていたであろう鮮やかな色彩とか視界感を、今生きている私たちが同じ視界で共有できるってことだね。
そうなんです。暗闇に紛れて見えなくなっていた歴史の文脈に光を当てて、現代の私たちが直感的に理解できる形にする。
つまり、光が時空を越える橋渡し、翻訳機のような役割になっているんです。
その過去の思いや文脈を可視化して届けるという機能、今回の見どころの一つになっている絵馬堂にもぴったり当たりまるね。
絵馬堂って神社やお寺でよく見る。
五角形の木の板がいっぱいぶら下がってる場所だよね。
そうです。志望校に合格しますようにとか書いてあるやつですね。
今回のイベントでは絵馬堂の中の撮影は禁止されているんだけど、そもそも絵馬って何のために生まれたシステムなのかを考えるとすごく面白いんだよ。
どういうこと?
絵馬って昔の人々が自分の個人的な狙いとか物語を神様仏様だけじゃなくて、他の見ず知らずの参拝者にも見える公共の場に投稿する仕組みだったんだよね。
ああ、確かに。みんなが見える場所にわざわざ書くんだもんね。
そう。これって人間が持つ私がここにいた証を残したいとか、誰かに私の思いを知ってほしいっていう強烈な欲求の現れなんだよ。
なるほど。
06:01
通りすがりの人がその絵馬を見て、ああこの人は病気と戦っているんだな、よくなるといいなって共感する。すごく局地的なアナログ時代のSNSのタイムロインみたいなものだよね。
言われてみればそうだね。
岐阜島を使ったローカルネットワークだ。
まさにそれ。人間って自分の思いを形にして誰かに届けて共鳴したいっていう欲求を昔から持っているんだよね。
実は私たちが作っている言語交換アプリ、モシリンのブログや投稿機能も根源的には全く同じ理由で作られたんだよね。
そうだね。アプリのURLはsafekids.winだね。
うん。ただ言語を学ぶためだけのツールじゃなくて、例えば今日聞いているあなたが戦傷時に言ってARグラスのような光の体験をして感動したとするじゃない。
その言葉にならない感情や写真をモシリンに投稿する。すると22条の言語の枠をリアルタイムのAI翻訳が飛び越えて地球の裏側にいるネイティブスピーカーにその思いが届くんだよ。
なるほどね。
昔の人が木札に書いて時を越えて届けようとした思いが今はアプリを通じて瞬時に国境を越えていく。
すごい繋がりですね。
1400年前のエマも現代のアプリも人間が何かを届けたいと思うメカニズムは全く変わっていないんだよ。
面白いな。個人の願いや思いが木札というメディアに乗ってローカルな人々に届いていたのがエマだとするなら、じゃあ次はそのスケールを一気に大きくしてみようか。
もし個人の願いではなく古代の支配者が国中を巻き込むネットワークを作るために使ったメディアがあったとしたら。
ローカルなネットワークから国家規模のネットワークへですか?
2つ目の話題は10月31日から九州国立博物館で開幕する特別展ひみこの鏡三角縁神獣卿が大和王権を作ったです。
ひみこの鏡。
歴史の授業で聞いたことがあると思うけど、義師和神殿に記された中国の義から和の卑弥呼へ送られたとされる道教の話だね。
卑弥呼と鏡ですよね。
あの鏡をプレゼントされて嬉しいのはわかるんですけど、それがどうして大和王権を作るという巨大な政治的ネットワークにつながるんですか?
確かに。
今の感覚だとちょっと豪華なメイク用の手鏡をもらったくらいにしか思えないんですけど。
そこなんだよ。今これを聞いているあなたも想像してみてほしい。
もしあなたが電気が全くない1800年前の日本にタイムスリップして、鞄からピッカピカに磨かれた鏡を取り出したとする。
ピカピカの。
そして太陽の光を思いのままに反射させて、暗闇の空間に強烈な光の柱を作り出したら、当時の周りの人はどう思うかな。
いやそれはもうこの人は太陽を操っている神様と直接会話できる超常的な存在だ。平伏すかもしれないですな。
そう、当時の鏡ってただ姿を映す道具じゃないんだよね。
09:03
そうなんだ。
光を操る超ハイテクな魔法のアイテムだったんだ。
しかも当時の世界的な超大国である中国の皇帝から直接届いた誰も持っていない最先端の最高級ブランド品。
なるほど。でもここで一つ疑問なんだけど。
もし卑弥呼がそんな神様を証明する究極の魔法のアイテムを手に入れたなら、誰にも渡さずに自分の宝物園に隠して独り占めするべきじゃない?
確かにそうですよね。
なんでわざわざその権力の厳正も他の有力者たちに配ってしまったの?自分のカリスマ性が薄まっちゃう気がするんだけど。
鋭いね。そこがまさに今回の展示の最大のポイント。大和王権がどうやって作られたかの確信なんだよ。
え、どういうこと?
卑弥呼は鏡を独占せず国内の各地にいる有力者たちに分け与えた。これって現代で言うフランチャイズ契約みたいなものなんだ。
フランチャイズ契約?
鏡を受け取った地方の有力者は自分の両身に対して
見よ。
私はあの中国皇帝に認められた卑弥呼様からこの魔法のアイテムを授かった特別な存在だってアピールできる。
あーなるほど。
つまり鏡を受け取ること自体が私は卑弥呼の巨大なネットワークの一員でありその権威を代行するものであるという証明書になったんだ。
なるほどね。権力を独占するんじゃなくて権威のシンボルを届けることで
相手にメリットを与えつつ
自分をトップとする強固なピラミッド構造に組み込んでいったんだ。
その通り。中国の皇帝側は他に遥か遠くの未開の国の王が挨拶に来たからお土産に鏡を100枚ほどもたせてやろうくらいの意図だったかもしれない。
でも重要なのは見せる側である中国の意図ではなくて受け取った側の卑弥呼がそれをどう使い誰に届けたかなんだよ。
あー受け取った側がどうするかか。
鏡という最新のメディアが届けられた先々で同じ価値観が共有されて大和王権という新しい国家の枠組みが作られていた。受け取った側が歴史を動かしたんだよ。
それを聞いてすごくフに落ちたことがあるんだけど。
フ何?
先日集まる場所が文化を作るというテーマで紐解いた第20話で国立アートセンターなどの話題を振り返ってずっと考えてたんだよね。
ありましたね。
ただ人が集まる物理的な立派な箱があるだけじゃ文化って生まれないんじゃないかって。
そうですね。どんなに素晴らしいホールや美術館を作ってもそこに参加する人たちが何も持ち帰らなければただの空間で終わってしまいますからね。
そう。場所があるだけじゃなくて。
そこに集まった人が何を受け取り。
どう意味付けしてどう周りを巻き込んでいくかが文化を作る上で一番大事なんだって。
うんうん。
今の鏡の話はまさにその究極の形だよね。
鏡という物理的なものをもらうだけじゃなくて。
12:02
はい。受け取った人の中で。
これは権威の象徴だという新しい意味が増幅して周りの領民を巻き込み大和王権という一つの巨大な文化や国家を作り上げた。
ここで今日の一曲をお楽しみください。今日はジャズでお届けします。
文化のうねりって常に受け取った側から始まるんだなって。
完全につながったね。発信者の意図に関わらず受け取った側がその価値を決定図で増幅させる。
となると最後の話題はその受け取る側の力を最も純粋に試されるものかもしれないね。
個人のローカルな願い、権力者の国家ネットワークときて最後はですね、言葉という境界を持たないとても純粋な絵のお話です。
おぉ、絵?
絵は京都です。台湾の多方芸術学堂が京都市の京セラ美術館で初の海外展覧会を10月31日から開催するというニュースなんですね。
へぇー、台湾から。
先日私たちが紐解いた第19話の神奈川とも行きアート展の話題にも深く通じる部分がありますね。ぜひそちらの回も聞いてみてください。
多方芸術学堂ってどんなスクールなの?
アジア圏のアカデミー賞ともいわれる金馬賞で監督賞を受賞した林正宗氏らが自閉症の青年画家たちをなんと20年間もサポートしてきて。
20年も?
そうなんです。今回ついに彼らの描いた作品を海を越えて京都へ持ち込んだんです。
20年か。それは多方もない情熱だね。
自閉症の青年たちの多くは私たちが普段使っている言葉によるコミュニケーションが難しいことがあります。
でも彼らは長い時間をかけてカンバスに向かい、絵という手段で自分たちの豊かで繊細な内面世界を表現し続けてきました。
それが今回、海を越えて日本の私たちのもとに届けられるんです。
素晴らしい取り組みだと思う一方で。
ちょっと立ち止まって考えてしまうんだけど。どのあたりが引っかかるの?
彼らは別に海を越えて日本の人たちに何かメッセージを伝えようとか。
社会の課題を訴えかけようとして明確な意図を持っている。
15:00
絵を描いたわけじゃないよね。きっと。
まあそうかもしれませんね。
私たちってアートを見るときに作者の意図を汲み取ることが正しい鑑賞法だと思い込みがちじゃない?
確かにそうかも。
発信者自身に他者へメッセージを伝えるという明確な意図がない場合。
受け取る側の私たちは。
その作品をどう受け取っていいのか正解がわからなくて戸惑ってしまう気がするんだ。
その戸惑いすごくよくわかる。
今これを聞いているあなたも美術館で解説パネルがないとどう感じていいか不安になることありませんか?
ありますね。正解を探しちゃうというか。
私たちは普段言葉による明確なロジックやこれはこういう意味ですという効率的な説明になりすぎているんだよね。
でもだからこそ彼らの作品は圧倒的な力を持つんだと思う。
どういうこと?
彼らの絵は言葉というフィルターを通していない。
だからこそ例えばカンバスを埋め尽くすような必要なまでの色彩の重なりとか、
私たちの論理では思いつかないような純粋な形の連続がダイレクトに目に飛び込んでくる。
そこにあるのは社会的なメッセージじゃなくて彼らが世界をどう捉えているかという生の感覚そのものなんだよ。
言葉に翻訳される前の純度100%の世界ということですね。
そう、それは意味や効率ばかりを求めて凝り固まった私たちの常識と対になる存在なんだよね。
なるほど、対になる存在。
言葉の境界がないからこそ私たちの理性を飛び越えて直接感情や無意識の領域に突き刺さってくる。
そして発信者に明確な意図があるかどうかは実はそれほど重要じゃないんだよ。
私たちがその圧倒的な色や形を見て自分の中の常識が揺さぶられ、この不思議なハイシュコは何だろう、何せか心がざわつくと感じた瞬間。
その受け取った側の心の中で新しい感情や意味が生まれた瞬間にこそ作品は初めて完成するんじゃないかな。
受け取った側の心の中で意味が誕生した瞬間に完成する。
ハッとさせられますね。
それって今日の3つの話題すべてを貫く革新だね。
御作佐寺のプロジェクションモッピングもただの光の投影じゃなくて。
うん、それを見た現代の私たちが1400年前の息遣いを。
自分の中で感じ取るから意味がある。
卑弥呼の鏡も中国の皇帝にとってはただの贈答品だったかもしれないけれど、受け取った有力者たちがそこに圧倒的な経緯を見出して結びついたからこそ巨大な国が動いた。
そして台湾からの絵も描いた本人の意図の有無を超えて、見た私たちが自分の内面に新しい世界を見出すからこそ芸術として成立する。
本当にそうだね。
物が誰かに届くっていうのは単にA地点からB地点へ移動することじゃない。
受け取った人の心の中で新しい価値が爆発的に生まれる。
その瞬間のことなんだね。
18:00
本当にそうですね。
もし今日のように歴史の出来事や時代を超えて影響を与えあった物語をさらに深く知りたいという方がいたら、私たちの姉妹番組美術を面白く学ぶ民FM学芸員の事件簿もおすすめです。
いいですね。
歴史上の事件を一人の作家の物語として紐解く教養番組なので、今日の話題と共鳴するエピソードもきっと見つかると思います。
ぜひ聞いてみてください。
それでは今日のテーマを総括しよう。
1400年前の僧侶寺の木材を彩る光。
1800年前の卑弥呼の鏡。
そして台湾から京都へ届いた言葉を持たない絵。
時代、国、特性の境界を超えて届く者たちは発信者がどんな意図を持っていたかに関わらず、今これを聞いているあなたがそれを受け取り、あなた自身の内面で意味を見出した瞬間にこそ、
最大の価値を持ちます。
ここで番組からのお知らせです。
MEFMではあなたの声で出演してくれるゲストDJを募集しています。
やり方は簡単。番組へのメッセージとあなたの声を5分ほど録音した音声を送ってください。
いただいた声はAIの声変換でDJの声になり、あなたのメッセージと一緒に番組の中で紹介されます。
自分の声がラジオDJになる体験。ちょっと面白そうじゃないですか。
なお、応募いただいても採用をお約束するものではなく、声のご提供は無償のボランティアとなります。
詳しい送り方と条件は番組の説明文に書いてあります。
あなたの参加、待っています。
さて、今日この番組を聞いてくれたあなたが、今日あるいは明日、誰かから受け取ったものはあなたの中でどんな新しい意味を持つでしょうか。
気になりますね。
ぜひSpotifyのコメント欄から、今日の感想や今後私たちに深掘りしてほしい展覧会のリクエストなどを送ってくださいね。楽しみに待っています。
それでは今日はこの辺で、奈美と大地がお届けしました。また次回お会いしましょう。
20:37

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