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サバ缶が宇宙へ 教育困難校を変えた失敗できる学校づくり
2026-07-06 06:44

サバ缶が宇宙へ 教育困難校を変えた失敗できる学校づくり

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月9ドラマのモデルとなった小浜市教育長へのインタビュー記事です。教育困難校での失敗から、課題設定と問い返しを重視する探究へと転換し、子どもたちが望んだ失敗できる学校をめざす歩みを語ります。

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みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。進行役の水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。今回もよろしくお願いします。
紗友香さん、サバの缶詰が宇宙に行ったって聞いたら、信じますか?
サバ缶は宇宙ですか?ちょっと冗談みたいですけど、本当の話なんですか?
本当なんです。しかも、高校生たちが研究を重ねて作り上げたもので、最近はドラマにもなりました。今回は、その裏側にいた先生のお話です。
高校生が作ったサバ缶が宇宙へ、もうそれだけでワクワクします。
東洋経済オンラインに、2026年6月19日に掲載されたインタビュー記事を元にしています。
福井県の高校で探究学習を指導してきて、今は福井県の小浜市で教育長をしている小坂先生という方です。
探究学習の指導者から教育長になった方なんですね。
ただ、この先生、最初からうまくいっていたわけではないんです。
赴任した当初、その学校はいわゆる教育困難校で、授業中9割くらいの子が寝ていたそうなんです。
9割ですか。それは先生としてはかなり答えますね。
若い頃の小坂先生は、教師は生徒の上に立たなければと思い込んでいて、叱り方の練習までしていたそうなんです。
叱り方の練習、それだけ必死だったんですね。
でも、上から目線で話を聞く前に指導してしまう。だから生徒は全く向き合ってくれなかったんです。
気持ちはわかりますけど空回りしてしまったんですね。何がきっかけで変わったんですか?
2つ。転機があります。
1つは、生徒を地元の漁港に連れて行った時、学校では見せない生き生きとした顔で、漁師さんと楽しそうに話していた。
それを見て、この子たちのことを何もわかっていなかったと気づくんです。
教室の外で別の顔を見たんですね。
もう1つは、寝ている生徒を起こしたら、その子が教室を出て行ってしまった場面です。
落ち込む先生に隣の生徒が、「先生は悪くないよ。ずっと授業を頑張っているし、最近は楽しいよ。」と声をかけてくれたんです。
優しい生徒さんですね。
その子は、前から授業の改善点をアドバイスしてくれていた。でも先生は聞く耳を持てていなかった。自分は生徒の声を聞けていなかったんだと痛感するんです。
聞いているつもりで聞けていなかった。これは自分にも刺さります。
さらにもう1つ苦い経験があります。全国大会を狙えると思った先生が、生徒の発表原稿を自分の都合のいいように赤ペンで直し込んでしまったんです。
先生が手を入れすぎちゃったんですね。
当時はそれを生徒との対話だと思っていた。でも卒業生に後で聞いたら、先生が直してくれた通りに話せばうまくいくと思いました。今も仕事は暗記ですと言われてしまうんです。
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ああ、それは切ないですね。本当は主体的に学んでほしかったんですよね。
主体的な学びを支えたつもりが先生の言うことを聞く力を育てていた。試行錯誤する過程を奪ってしまっていたんですね。先生は教師を辞めようかとまで悩んだそうです。
そこまで思い詰めて、そこからどう立ち直ったんですか。
停滞していたサバ缶の研究を復活させたいという声が生徒の方から上がったんです。先生はこの声こそ大事にしなければと決めた。生徒から出てきた言葉を起点に探求を広げていくことを意識したんですね。
先生が引っ張るんじゃなくて生徒の声から始めたんですね。
対話で意識したのが問い返しです。もう少し具体的に教えて、そうじゃなかったらどうなると問いを重ねます。答えを先に渡さないんです。
先生は答えを持っていなくてもいいということですか。
そうなんです。問いを重ねることで生徒自身が考えを深めて自分のこととして探求できるようになる。この取り組みはなんと14年も受け継がれたんです。
14年もですか。代替わりしても続いたんですね。すごいです。
秘訣は毎年課題を変えていたこと、大事の改良、パッケージ、土台ごとに新しいテーマを設定して自分の興味とつなげていった。探求とは自分と社会をつなげることだと先生は言います。
だから一人一人にとって自分ごとになったんですね。
結果として学校全体で探求を軸に改革を進めたら国公立大学の合格率がおよそ30%から60%まで伸びたそうなんです。
やりたいことが見えると勉強も頑張れるということですね。
そして一番印象的なのが子どもたち自身の言葉です。将来幸せになるにはどんな力がいるかと聞いたら一番多かったのが挑戦する力をつけたいというものだったんです。
子どもたちの方から挑戦する力、たくましいですね。
しかもそのためには失敗できる環境が必要だと子どもたちが言ったんです。これには先生も本当にすごいと思ったと振り返っています。
失敗できる環境、大人がつい失敗させないようにしてしまいがちですよね。
ロケットの打ち上げが延期になった時、高校生が大人も失敗するんやと言ったそうです。失敗の先に挑戦がある。だから安心して失敗できる学校を作りたいというのが先生の願いなんです。
失敗を悪いものじゃなくて挑戦の入り口として見ているんですね。
先生自身がたくさん失敗して変わってきた。その人だからこそ言える言葉だと思います。
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先生の失敗の物語はそのまま子どもたちへのメッセージになっているんですね。
ということで今回はサバ缶を宇宙に届けた探求と失敗できる学校作りについてお話ししました。さやかさんいかがでしたか?
先生が完璧じゃなかったからこそ心に響きました。失敗できる環境という言葉を大事にしたいです。
いい締めくくりですね。それでは教育カフェテラス。
今回はここまでです。お聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。また次回お会いしましょう。
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