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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間におもとに、英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は6月12日月曜日です。いかがお過ごしでしょうか。 本日お届けする話題はテップ、心づけの語源です。どうぞよろしくお願いいたします。
本題に入る前に英語史コンテンツ50企画のお知らせです。 4月半ばから2ヶ月にわたって続いてきた
KELF KO英語史フォーラムによる新年度の企画なんですけれども、英語史コンテンツ50。 毎日KELFメンバーが一つずつ
何らかのコンテンツですね、英語史にまつわるネタを上げていくというそういう企画なんですけれども、 休日
お覗き休まずに続いてきました。そしてですね、今週いよいよフィナーレを迎えるということになります。
リスナーの皆さんの中には、毎日のように追っかけてきていただいた方々、 伴奏していただいた方々もいたかと思うんですけれども、いよいよフィナーレを迎えようとしています。
ここで改めてですね、宣伝ということです。 これからもですね、アーカイブとしてずっと残りますので、まだ読んでいないものがあったりしたら、ぜひ読んでいただきたいと思うわけですけれども、
いや本当にですね、いいコンテンツが揃っています。 企画運営側は、毎日のようにですね、結構大変でですね、
コンテンツを作成者に提出してもらい、それを必要に応じてですね、多少手直しするなどをした上で、ホームページの上に載せ、リンクを貼るということなんですが、これ自体を毎日のようにやっていくわけですよね。
新年度の4月に始めるという企画で、今年で3年目になるんですね。 同じようなことを去年、それから一昨年と続けてきまして、毎年ですね、だんだんレベルも上がっていますし、みんな慣れてきているっていうところもあるわけですけれども、
本当にね、気合の入った、しっかりした読み物になっているっていうものもですね、どんどん増えてきていますので、こちら、KELFのホームページへのリンクを貼っておきますので、ぜひ改めてですね、一から読み直してみるというのも面白いかと思います。
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KELFによる英語史活動、ヘルカツの企画としてですね、この英語史コンテンツ50はそろそろ終わりになるわけですけれども、この後、今度はですね、英語史新聞というものを発行しておりまして、次の第6号に向けて動き出そうとしているところです。
他にもですね、いろいろな企画を考えているところで、このヘルディオでもですね、KELF企画のバックアップをしていきますし、逆にですね、KELFのメンバーがKELF活動立館として、このヘルディオに対談として出てくれるというようなですね、そういった格好で二輪三脚で英語史活動を行っています。
リスナーの皆さんもぜひ応援いただければと思います。
ということで、英語史コンテンツ50、最後の週に入りました。
ぜひ引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。
今日の本題はTIPと書く単語ですね。
レストランやホテルで支払う奨学の心づけ。
TIPと呼んでますが、英語ではTIPですね。
この語源について考えてみたいと思います。
英単語に関する語源的読み物というのは、英語でも日本語でもよく書かれていてですね、
英単語物知り勢には人気があるわけなんですけれども、
そんな英単語語源読み物の中から一つですね、このTIPに関して有名な説を紹介したいと思うんですね。
日本語訳されているものの一つにですね、シップリ、ジョーゼフ・T・シップリという方の書いたシップリ英語語源辞典というのがあるんですね。
これ英語語源辞典とは言っているんですけれども、先ほどの英語語源読み物というように近いんですね。
私も好きでよく開いているんですけれども、それによるとTIPどういうふうに書かれているかちょっと読み上げたいと思うんですね。
この語には意味がいくつかあり、その語源も曖昧な点が多いが、
けいだという意味ではタップ、軽く叩く、先端という意味ではトップ、頂きに関係があるものと思われる。
良いサービスに対して支払われるお金のTIPは他の言語ではより特定的であり、例えばフランス語pourboire、TIPは飲み物に対するものである。
英語のTIPはロンドンのコーヒーハウスでの18世紀初めの習慣からできたという説がある。
その店には箱が置いてあって、急いでいる人はすぐさま注意を引くために、そこに消学効果を落とすようになっており、
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箱には人速さを確保するためにというラベルが貼られていた、そのイニシャルをとってTIPとなったという、こういう説ですね。
箱に人速さを確保するためにということで、ここにお金を入れると早く持ってきてくれるというような慣習があったという、そこから取られたんじゃないかという説なんですね。
同じように、ウィリアム・H.ユーカーズという人が書いた、これは特に語源読み物というわけではなくて、
All About Coffee、コーヒーのすべてというコーヒーに関する本ですね。
門川から2017年に出ている本なんですけれども、日本語訳が出てますね。
ここでも先ほどのシプリーの説と同じように、コーヒーハウスに引っ掛けた語源説というのを紹介しています。
ほとんど同じなんですけれども、関係するところを引用して読み上げますね。
チップという言葉とその習慣もコーヒーハウスで始まったとされる。
コーヒーハウスには真鍮の箱が置かれ、ウェイターのためにコインを入れるようになっていた。
その箱には迅速さをお約束するためにto ensure promptnessと書かれていて、
この頭文字を取りTIPという語ができたと言われるということなんですね。
この2つ全く一致していますね。
そしてそこそこよく知られた語源説ということになっているんですが、
英単語語源読み物ではこれが非常によく現れるんですね。
ですが、経緯ある主要な語源記述語源辞書ですね。
例えばオックスフォードイングリッシュディクショナリーもそうですが、この説は触れられてすらいません。
可能性がある説として取り上げられてもいないということなんですね。
つまり先ほどのto ensure promptnessの省略である頭文字を取ったものであるという説は続説だということを案に示していることになります。
この単語はOEDによりますとTIPの名詞としての3つ目の単語として立候されています。
書例は1755年ということになっています。18世紀半ばですね。
確かにコーヒーハウス流行っていたとは思うんですけれども、OEDによるとこれは同じTIPとして動詞があると。
この動詞が元にあってそれが品詞転換してそのまま名詞として使われるようになったんだというのがOEDの考えです。
そしてでは動詞はどういう意味かと言いますと、まさにTIPを与える省額のお金を恵むというような意味で1707年に書例が現れています。
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そしてこれがですね口語的で、そしてもともとはスラング、俗語だろうということなんですね。
言ってみればですね、はっきりとはよくわからないと言っているに近いんじゃないかと思うんですね。
俗語というのは非常に想像力豊か、そしてインスピレーション豊かな表現が多くて、時に奇抜だったりするんですね。
ですので通常の比喩であるとかイメージの重ね合わせでは説明できないような意味の変化などを遂げることが多いんですね。
ですのではっきりとなぜTIPがですね、この省額のお金を与えるという意味になったのかわからないこともあります。
ちょっと与えるぐらいの動詞だったようなので、省額コインを与えるぐらいのところから発展したものなのかもしれません。
ただスラングということなので、その程度のつながりをですね、想像するぐらいしかできないということですね。
それが1707年に動詞としてですね、使われていて、そして先ほども述べたようにおそらく品詞転換して、つまりそのままの形で名詞、心づけという意味になって1755年に処出すると、そんなところだろうと思うんですね。
それを後付けでちょっと面白い逸話として、後から当てたっていうことなんではないかと思われるわけですね。
To ensure promptnessの説は話としては面白いので、英単語語源読み物にはしばしば現れてくるんです。
ですが、権威ある辞書を見るとですね、そのことに一切触れられてすらいない、少なくともOEDには触れられてすらいないっていうところがポイントです。
もちろん権威ある辞書だからといって、そのまま鵜呑みに信じるということはできません。
しかし時系列で説明しようと試みているのがOEDです。
1707年にまず動詞としてチップを与えるぐらいの意味で処出している。
その数十年後1755年におそらく品詞転換したとおぼしきその名詞形ですよねがチップ心付けの意味で使われているという時系列で追っていくことができる。
そのためのエビデンスをしっかり与えてくれているっていうところです。
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もう一つとして英語詞の知識を沿用しますと当字語頭文字語ですねアクロニムというふうに言いますが
to ensure promptnessこれでtipと取るというこの語形性はですね古くから全然ないとは言わないんですけれども基本的に現代的な語形性なんです。
20世紀この100年ですねこの100年でグッと流行ってきた語形性なんです。
ですので18世紀にそれが全然ないとかあったはずはないというふうに断言することはできないわけなんですが
時代に合わないってことですね穴黒だということになります。
その点からもto ensure promptnessの当字語であるという説はちょっととってつけたような面白おかしく導入したような話なんではないかという疑いがますます強くなるとそういうことですね。
もっとよく知られているこのようないわば俗説っぽいものにですねニューズっていうのがありますねニュースですニューズnewsですね。
これはnortheastwestそしてsouthこの東西南北の語の頭文字を取ったものだといろんなところから集まる情報ニュースだというのがありますが
これはですねさらに輪をかけて俗説っぽいのでさすがに一般的にも信じられていないと思うんですが面白いわけですよ。
本当の語源はこれnewにsをつけただけですから新しい物事の複数形ということですよね。
14世紀に現れてますのでやはりアクロニム当事語である可能性っていうのはぐんと低いわけですよね。
語源説にはかなりの程度こういった俗説が混じっています。
何が本当か何が俗説か見分けるの必ずしも簡単でないんですが要注意です。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
語源の俗説というようなことについて今日はお話ししたんですけれども。
この英語の語源が身につくラジオヘルディオですから語源の話題非常に多いんですよね。
ですので私もですねとんでもないことを言ってる可能性があるわけです。
そのとんでもなさをなるべく少なくするためにしっかりとした点挙で調べたりあるいは英語史一般の知識を沿用したりしてそのとんでもなさを下げているとんでもない確率を下げているっていうのがポイントなんです。
もちろんこれでもまだ間違っている真実はないっていう可能性はありますしやっぱりわからない語源説として何が本当なのかわからないっていうこともたくさんあるっていうのは事実です。
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英単語語源リテラシーみたいなものがあったらですねこれもやっぱり上から下まであってですね。
世の中一般の読み物であるとかあるいはウェブ上の情報ですね。
これ玉石混合ですので結構な割合で続説みたいなものがはびこっています。
実際に他の情報もすべてそうですけれども語源に関する情報もそのまま無批判に受け入れることをしない健全なスケプティシズム健全な疑いっていうことですね。
これをこれを身につけていく必要があるんではないかと思います。
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それでは新しい1週間の始まりです。
今日も皆さんにとって良い1日になりますように。
ほったりうちがお届けしました。また明日。