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2024-07-09 11:43

『サピエンス全史』河出書房新社(2016)/SAPIENS: A Brief History of Humankind(2011)

サマリー

『サピエンス全史』は、ユヴァル・ノア・ハラリさんによって書かれたホモ・サピエンスの歴史を簡潔にまとめた本です。この本は、人間の進化の節目である認知革命、農業革命、科学革命に焦点を当てています。

ホモ・サピエンスの歴史の始まり
LISTEN to books、20個目のエピソードですね。 今日は、サピエンス全史の上下。
これは、そんなにおすすめということではなくて、ただ、ホモ・サピエンスの歴史をざーっと概観するには、とても便利な本ですね。便利な本。
ユヴァル・ノア・ハラリさんという方が書かれたんですね。私より一回り下の方ですけれども。
エルサレムのヘブライ大学で歴史学を教えているイスラエル人の歴史学者ということで、ホモ・サピエンス全史ですね。
日本語の副題は文明の構造と人類の幸福とついていて、タイトルもサピエンス全史なんですが、もともとの原題は、サピエンス。
a brief history of humankindということで、人間の簡単な概観の歴史ということなんですよね。
だから全史というタイトルをあえて日本語ではつけたわけですけど、歴史が終わるってことですけどね、サピエンスのね。
終わらないので、もうしばらくは終わらない。でもだいぶ終わりに近づいているかもしれない。ということでサピエンスの歴史をもうとにかく
振り返ったということなんですが、話は135億年前、まず物質とエネルギーが生まれて
物理的な世界が始まり、そして化学ですね、分子と原子が現れて、原子と分子ですね、現れて化学、化学が始まった。
そして45億年前に地球ができた。そして38億年前に生物が出現、有機体ですね。ここからいわゆる物理、化学、生物というふうに進化してきたんですね。
進化というか、展開してきたんですね。生物、有機体が生まれたということですね。
さらに、そこから
600万年前と言われてますけれども、我々の祖先ですね、いわゆるチンパンジーとヒトが分かれたということ。
そして石器、最初の石器はだいたい250万年前のが発見されている。
まあそんな話ですね。人類が、いわゆるヒト科、
ホモ属と言われるものが進化していくわけですね。50万年前、ネアンデルタール人が進化する。30万年前、火が日常的に使われるようになる。
20万年前、アフリカでホモ・サピエンスが進化する。 まあそこまではいいんですが、いろんな人類がいた中でホモ・サピエンスだけが生き残って、いま存続しているわけですけれども。
このハラリさんですね。ハラリさんは、主に3つですね。認知革命、7万年前の認知革命。
それから1万2千年前の農業革命。 そして500年前の科学革命。
重要な節目:認知革命、農業革命、科学革命
この3つが一番大きな変化なんだっていうことを言うわけです。他にもいくつかあるんですけど、やっぱりこれが大きいんですね。これはもう私もそう思うんですが。
この認知革命っていうのは、まあこれ7万年前とも言われてるんですが、5万年前ぐらい前後に、
いわゆる現代的行動の獲得ということで、ここでフィクションが作れるようになった。言葉ですね。話し言葉なんですが、この頃は文字はないんですけど、話し言葉で、それがだから言葉の世界で虚構、フィクションを作れるようになった。
そこから歴史的な現象が始まった。さらにホモ・サピエンスはアフリカから出始める。
3万年前にはネアンデルタール人が絶滅する。これは前にNHKのドキュメンタリーで、なぜ絶滅したか、最新の成果を踏まえた絶滅説についても、別のエピソードで別の番組で紹介してますけれども。
ホモ・サピエンスがアメリカにたどり着いたのが1万6千年前、これをグレートジャーニーというわけですね。これについても別番組の別エピソードで紹介したりしてるんですけれども、さらにフローレンス人も絶滅すると。
ホモ・サピエンスだけが唯一生き残った人類となった。
1万2千年前に農業革命が起きて、ここで重要なのが実はドメスティケーションなんですね。植物のドメスティケーションと動物のドメスティケーション。
日本語で言うと言葉が違っちゃうんですが、植物の栽培化、作物化と動物の家畜化ですね。ドメスティケーション。どちらもドメスティケーションなんですが。
人類も実はホモ・サピエンスも自らセルフドメスティケーションを進めてきたっていうね。ここの一番大事なポイントはやっぱり野生からドメスティックな存在になったっていう。
人類だけじゃなくてホモ・サピエンスだけじゃなくて植物、野生の植物も野生の動物もドメスティケートしていったっていうのがやっぱり大事な変化なんですね。
これによって農業が始まったわけです。そうすると何が起こるかというと定住生活が始まるんですね。そんな定住生活を7000年ぐらい続けてるうちにようやく文字が生まれた。文字とともに生まれたのが貨幣ですね。
だからやっぱり貨幣は記号なんですよね。文字と貨幣が生まれた。この貨幣ってのは実は重要でして、貨幣ってのはどういうふうに重要かってことなんですけども。
これは後で話しよう。文字と貨幣、これはとても重要なんですね。人間の社会がその後、社会性を身につけていく上でとても重要なんですね。新しい段階に入るわけですね。
そういったことが生まれたことで政治も生まれるわけですね。
宗教が生まれる。キリスト教2000年前、イスラム教1400年前ってこの本では書いてありますけどね。仏教はもうちょっと古いんですね。実はね、仏教は古いからすごいんだっていうふうにいう仏教の坊さんも結構いますけども、余計な話ですね。
この本で結構重要なのは、科学革命ですね。科学革命が起きた。つまり宗教的な思考ではなく科学的な思考が支配的になったことから、やっぱり人類のさらなる進化が始まったっていうことなんですね。
そこから実は資本主義も生まれ、産業革命も起こり、という話になってったっていうことなんですね。これが大きく、やっぱり世界を変えていまAIまで生み出すようになり、ゲノムまで動かすようになり。
そのちょっと前には、物理世界の原子と分子の世界から、原子の世界からエネルギーを取り出すことに成功し、核兵器の開発ですよね、といったことが起きたってのは本当に最近のことなんですよね。
このホモ・サピエンスの歴史は一体どうなるんだろうなんてことを考えるときに、やっぱりそこまで遡って考えることが結構、重要じゃないかっていうね、そんな本なんですね。
この本はもう世界中で訳されて48カ国で訳され、世界的ベストセーラーになってだいぶ儲かったと思うんですが、ビル・ゲイツも薦めてる、マーク・ザッカーバーグも薦めているということで、SNSの巨匠たちがみんな薦めているというね。
確か安倍晋三さんも亡くなって2年経っちゃいましたけれども、薦めてたんじゃなかったかな、サピエンス全史。
これはもう、ここに書いてあることは全部正しいわけじゃないんですが、実はその後、古代化石学やらDNA研究、ゲノム研究、進んだことでね、さらに新しいことがわかってるんですが、ただまあ、とにかく全体を眺める上では、やっぱり便利な本。
特に感動があるわけじゃないですね。便利な本ですね。見取り図としてはね。なので、やっぱり一応、紹介しとこうかなと思います。
貨幣の重要性と将来の予測可能性
ちょっと、貨幣がなぜ重要かって言うと、言語、言葉、文字もすごく重要なんですが、もう1個はやっぱり貨幣なんですよね。
貨幣は、これ私の理解では、結局、時間軸の中での約束ごとなんですよね。
人間の行為っていうのは予測不可能性を持ってるということです。それを約束する、それを、何か証文が必要になるわけですね。約束、だから約束手形ですよね。結局、貨幣の始まりはね。
約束を表すものとして、やっぱり貨幣ってのは進化した。これは実は、やっぱり相手がどういう人かわからないで、明日違うことを言うかもしれない。
そこで、だけど、信用するときの何か手がかりが欲しかったっていうね。それが単なる紙約束じゃなくて、やっぱり貨幣という、ちょっと財産と結びついたね、こういうものが生まれた。
これが生まれたことで、実はやっぱりこう、なんだろうな、殺し合いを克服していくとかね、いうことに繋がってくる。これは別の本で、ハーシマンのところで紹介しましたけどね。まあそんなことです。
あともう一個、貨幣があって将来の約束がなされるから、例えば、我々は労働に勤しむことができるわけですよね。
例えば、これを頑張ればお金になるっていうのがあるから、その間、いま目の前にはないんだけど、でもそれが予測できるから、労働、1ヶ月、2ヶ月の仕事に取り組めるっていうね。
実はこういう将来の行為の、将来の予測可能性と信頼に基づいて、実は貨幣っていうものが動いてるっていうね。
だから貨幣を生み出したっていうのは、人間のホモ・サピエンスの社会にとってはとても重要な要素だっていうね。
まあそんな話なんかも、ここから引っ張り出すことができるということで、サピエンス全史、いろいろ他にもいろんなものを引っ張り出せるんですが、とにかく見取図として、ホモ・サピエンスとして、これから生きようとする場合に、
あるいはサピエンスの未来を嘆く場合でも、希望を持つ場合でも、やっぱり大まかな歴史は知ってた方がいいだろうということで、紹介してみた。
まあただそれだけなんですけどね。もうすでに読まれた方もたくさんいると思いますが、他にもサピエンスの歴史や、いろんなことについて書いた本もあるし、最新の成果はまた常に動いてるんですが、
まあ一番ベストセラーで一番有名で、便利な本ということで紹介させていただきました。以上です。
Listen to Booksでした。ではまた。
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