『よすみの様子見』は 漫画研究者のトミヤマユキコさんとよすみ編集長の藁谷周太郎が、
漫画のことも、そうでないことも、一度立ち止まって、すみの方から様子を窺いながら、次の一手を考える番組です。
毎週水曜お昼に配信!
第20回は『創作ハウツー本を様子見しよう!』
【出演】
トミヤマユキコ(マンガ研究者)
藁谷周太郎(よすみ編集部 編集長)
Produced by よすみ編集部
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サマリー
本エピソードでは、漫画研究者のトミヤマユキコさんと編集長の藁谷周太郎さんが、創作ハウツー本について考察します。トミヤマさんは、学生に寄り添うためにハウツー本を読み始めた経験を語り、藁谷さんは編集者としての視点から、ハウツー本の必要性や活用法について解説します。具体的なおすすめ書籍として、三宅龍太さんの『スクリプトドクター』シリーズと、フィルマート社から出版されている『きちんと学びたい人のための小説の書き方講座』が紹介され、読者が自身の創作活動に役立てるためのヒントが提供されます。
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よすみの様子見は、豊かであるために、おもとに、人間のわかりづらさをそのままに、読みやすく届ける編集部、よすみのポッドキャスト番組です。
漫画研究者の富山由紀子さんと、編集長のわらやが、漫画のこともそうでないことも、一度立ち止まって、隅の方から様子を伺いつつ、次の一手を考えます。
よろしくお願いします。
創作ハウツー本との出会い
漫画とか小説を書く人のための、ハウツー本ってあるじゃないですか。
あるね。あるっていうか、めちゃくちゃいっぱいありますよね。
私、もともとは全然読んでなかったんですよ。
そうなんですか?
いっぱいあるなぁと思いながらも、物書きとしてのデビューは書評を書いたり、コミック評を書いたりっていう感じで、
作る側の人間ではないので、
まあそうですね。
すでに作られたものを、読者の側からどう読むか、みたいな、読者のプロみたいな感じで、ずっと原稿書きの仕事をしてきてたので、
もともとは、その創作のハウツー本は気にしてなかった?
まあそうですね。批評にね、正直あんま関係ないですもんね。
でしょ?批評系の授業でも、そういうハウツー本を読みなさいとは言われないじゃない?
まあ、確かに確かに。
なんだけど、その美大で働いてた、美大の文芸学科で働いてた時に、やっぱ作りたい学生さんがいっぱいいるわけ。
ラノベ書きたい、漫画の原作者になりたい、なんやかんやといっぱいいたわけ。
ってなった時に、もちろん学生が書いてきたものに対して、相変わらずその読者のプロとしてなんか言う、みたいなことはできる。
そういう形のフィードバックはできるんだけど、なんかどうもそれだけでは足りないのでは?みたいになって、
作る側、書く側の気持ちがわかんないっていうか、
あー、そっちのね、まあそうっすよね。
なんか寄り添いきれてないのでは?みたいな、特にその学生さんって本当に素人さんだから、
もうプロを目指してるとか半分プロですみたいな人に、こっちもじゃあ読者のプロとして答えるねっていうのはわかるけど、
もう今から初めて物語を作りますみたいな。
そうですよね。学生はね、わかんないですよね。
その人に向かって、読者のプロからなんか言われてもハードル高いわみたいになるかなと思って、そこで初めて発本読んでみようみたいな。
あー、書き手側の気持ちをわかるために。
そうそうそう。
素晴らしいですね。
ありがとうございます。
なんかどんなとこでつまずいてるのかとか、何で迷子になっているのかを分かろうと思って、読み始めたっていうことで、結構読み始めたのは遅いんですよ。
ただ必要に駆られてっていうか、学生たちに寄り添いたくて、結構いろいろ買ったの。
いろいろありますね。本当にたくさんありますからね、世の中には。
そうなんです。
避難所がね。
で、なんかぶっちゃけ、ちょっと種類も数も多すぎるし、なんかいいものも悪いものもなんかある。
ありすぎますからね。
編集者とハウツー本
そう、なのでなんか結局自分の好みで、この辺りかなみたいな、この辺りを信用して生きていこうみたいなのはあるんだけど、これ編集者はどうなのかなと思って。
編集者?
編集者はこういうそのハウツー本みたいのは、なんていうの、新人検証とかで読まされたりするんですか?
いや僕が新入社員の時は、ベストセラーの作り方っていうのがあるんですけど、あれを渡されました役員に。
読まなかったんですけど。
いやなんか名著なんですよ、名著なんですけど。
いやそうですね、やっぱり編集者ってその、特に漫画の編集って、めっちゃその作品のディレクションに口を出す人間たちなんですよ。
多分いろんな編集の話聞いてて、文芸の編集もなんか漫画の編集っぽく、そういうスタイルでやる編集もいるらしいんですけど。
結構入り込んでいくタイプのね。
基本的に多分新人作家さんにしかそれをやらないらしいし、多分やっぱその文字物よりも漫画の方がもっとそこにこう深く入っていくっていうカルチャーなんで。
やっぱね、知らないと喋れなくなったりするわけですよ。
まあ自分の感覚でやりだしたら止まんないわけじゃないですか、こういうのっていうのは。
僕もいろいろ読んで、なんならちょっとその大学の時からそういうの実は読んではいて。
えらいね。
はい。一応批評の文脈でも、さっきなんか批評にHow Toは関係ないみたいなことちょっと言ったんですけど、本当はちょっと関係あるんで。
そういう文脈で勉強はしてたっていうのもあるんですが、お堅いやつですね。
プロップっていう。
あー、ウラジミールプロップ。
物語の構造とハウツー本の限界
皆さんわかりますか、プロップ。このね、ロシアの、まあなんて言えばいいんだろう。
プロップっていう、ロシアフォルマリズムの研究家、批評家、物語研究家みたいな人なんですけど、その人が書いてる昔話の形態学っていう本がありまして、いわゆる世の中の物語、昔話って31種類しかないって言ったわけですよ。
物語って31種類しかないねんと。
まあ要素を分解すると、正直31種類もないみたいなのがこの後話していくHow To本の一応結果なんですよね。物語は大きく分類すれば、もう31しかないし、セイブ・ザ・キャットの法則って本があるんですけど、
あー有名。
あれも13くらいですよね、確かね。確か13くらいだった気がする。みたいなことは一応大学時代ではやってはいたっていうところがあるんで、まあそういうのを知ってても知らなくても別に、あの意外と有名な漫画家さんとかそういうの読んでないんで。
やっぱそう。
読んでないですよ。
ですよね。なんかそんな、そんなって言ったらあれだけど、そんなものを読まなくても書けてしまうなんか天才みたいな人が結構いる界隈かなっていう気はしています。
だからその物語っていうのも、読者をこう、まあなんていうかこういう感情にさせて、こういう風に楽しませてっていうHow To本だから、読者の反応を見ながら書けば、そりゃあHow To本なくたって書けるわけですよね。
こういう風に書いたら読者は盛り下がるんだ、こうやって書いたら盛り上がるんだって、やっぱこう書いてってわかっていく。で、そこの一番身近な存在として編集者がいるっていう感じなんで。
ああ、そうか。
別に読まなくてもいいし、僕はあんま読まなくていいですよって坂さんには言ってるんですけど、知っとくと便利くらい、本当に。
読んでも読まなくても、まあぶっちゃけ読者のことを考えてものづくりができていれば、プロになれる可能性は全然あるけど、まあ不安ならっていうか。
不安ならっていうのと、本当にちょっとしたショートカットですよ。やっぱりそこを教則本に書いてあるようなことを自分で身につける時間長くなっちゃうじゃないですか。
やっぱPDCAの数が多くなっちゃうけど、教則本ある程度読んでおくと、ちょっとそこがショートカットできるくらいで、面白いものが作れるわけじゃないです。
試行回数が減るだけなんで。
それを良しとするかどうかですよね。でもやっぱこう、世の中的には流れも早いんで、やっぱ試行回数が少なくデビューとか面白いものを書けたほうがいいから、
まあそういう人は教則本を読んだらいいんじゃないっていうところで、いろいろ読んできた我々が。
じゃあまあそんなに言うなら、じゃあこれ温度ケアをちょっと紹介していきます。
そうね、無理にしはしないけど。
無理にしないけど別にね、読まなくていいけど、まあとはいえ読むとしたら、どうするよっていうのをちょっと富山さんからいいですか。
おすすめハウツー本①:スクリプトドクター
はい、私はね、三宅龍太さんという脚本家でスクリプトドクター、脚本のお医者さんをやっている偉大なる人物が。
あんまり聞かない職業ですよね、脚本のお医者さんっていうのは。
ね、海外では結構いるらしいの。
ああそうなんですね。
映画とか、主に映画とかの業界で最初の脚本が出てくるが、その脚本がどうもうまくいってない。どうもつながりが悪いとか、どうも面白くなりきってないみたいになると、お医者さんが呼び出されて、こうでこうでこうだからじゃんみたいなことを診断するわけよね。
めっちゃ面白いですね。
通りを良くしてあげるみたいな。ただ、影の仕事なので、例えば映画のエンドロールに名前が出るかというと出なかったりするということで、偉大な仕事ではあるのだが、あんま目立たないみたいな。
三宅さんはそれを日本でやっている何人かいるうちのお一人で、顔も名前も出していて、スクリプトドクターという仕事がありますよということも含めて、みんなに啓発しているっていう人なので、三宅さんのそのスクリプトドクターというお仕事の面白さも含めて知れるから、
つまり一回書いた脚本がどうしたら良くなるかみたいなことも含めて学べるので、ただハウツーだけじゃなくて、ちょっとその先ハウツーを抑えた、だってそうでしょ、商業作品ね、ハリウッドの商業作品だから絶対にハウツーを抑えてやってるはずでもうまくいかないからお医者さんが呼ばれるわけだから、って考えるとその基礎から応用までみたいなところを三宅先生の本読むとわかるかなと思うので、
何読んでもらってもいいんです、スクリプトドクターの脚本教室の初級編とか中級編とかっていうのがあって、初級編から読んでもらうのもいいと思うし、私が意外に好きなのはスクリプトドクターのプレゼンテーション術っていうのがあって、
へえ、プレゼン? うん、人前で自分のアイディアとかを話すときに、すごい、大事な技術っすね そう、スクリプトドクターってそんなことまで指導できるんだ、本ですからね、プレゼンも そうそう、物語を届けるためのテクニックがあるんだみたいな、だから何、企画を通すみたいなことから言うたら就職活動の面接まで応用がきく
みたいな、どの場面でもやっぱ自分の考えた物語っていうのを相手に受け取ってもらって、いいじゃんって思ってもらうまでのそのプロセスをどうしたらうまくやれるかとか、失敗しがちな人っていうのは多分こういうふうに考えてこういうふうにやっちゃうから悪い方に転がっていっちゃうんだよねみたいなこととかを、すごく優しい語り口で書いてある
なんか三宅先生がポッドキャストとかラジオとかでそれこそ話して聞かせてくれるみたいな感じの文体で書いてあるから、まあ教則本ちゃ教則本なんだけど難しくないのよ 難しくないって大事っすね 深井うん、最後まで読めるみたいな、でその大事なとこだけただつまみ食い一終わりというよりはその三宅先生の語りを最初から最後までこう結構自分の中に入れれる、インストールできるっていうことも含めて
いいですね、こう自分の中に脚本のお医者さんがいるっていうふうになれば そうそうそう、ミニ三宅みたいなのを自分の中に置ける 確かに強いですね、やっぱその脚本って初行で、ネームもそうですけどやっぱ初行で一発でOKって出ないですし、その作家さん自身もやっぱめっちゃ書き直したりすると思うんですよ
そうした時にそうこのフィードバックしてくれる存在が自分の中にある程度いるとさっきも言ったみたいにショートカットできるんです、そのダメ出しのショートカットができるんで、それは大事ですね、いいですね、ちょっと僕も読んでみたいですね はい、私からは何でもいいが三宅龍太先生の本を読んでほしい、で何冊か出てるけど
そうね初級編、スクリプトドクターの初級編かプレゼンテーション術の本かこの辺りをちょっと言ってもらうといいかなと思ってます いやいいですね、多分漫画家目指す人とかはもしかしたらプレゼンの方がいいかもしれないですね そうかも、なんか編集者の人とかと喋ってる時にそれいいですね書いてみてくださいって言ってもらえるための
まあセールストークだけじゃなくて、やっぱりあの就活のエントリーシートとかもいろんなこう自分がいるわけじゃないですか、結構今学生のエントリーシート見てて添削とかもやってるんですけど、全然仕事とかじゃなくて会社でね言われたらインターン生とかにやってるんですけど、その時にも言ってるのはやっぱその自分の多面性って自分がいろいろ知ってるわけじゃないですか
幼少期こういうものにはまってとか、こういう趣味があってとか、でもそれを全部書いちゃうと一貫性がない人間に見えちゃうんですよ 自分は自分って知ってるけど、だからこう膨大な思い出をその自分の中で編集してこの会社にはこういう自分を見せる
僕だったらなんか少女漫画編集になるんだったら宝塚好きだけど実はBLも読めちゃうみたいなキャラでエントリーシート作ったり、面接でもそういうキャラを作ったりとかしてて、大手の出版社には文芸が好きな自分でどうしたんですか、文芸好きなんだけど実はちょっと宝塚も好きですみたいなところでちょっとエッチを聞かせて、だからこう同じ自分なのに宝塚をメインで持ってくるか宝塚をサブで持ってくるか全然印象違うんですね
これってエントリーシートでも面接でもやっぱり自分の中で自分を編集するっていう作業を通してやるんでこれ漫画家も同じだと思うんですよキャラクター作る時もキャラクターの人生を総ざらえしてもピンとこんな人生になるはずなんですよ
そこは意図的に編集してるはずなんですよみんなみたいなのがあるんでもしかしたらそのもちろんその三幕構成とか大事な概念も知っておくのはいいと思うんですけどその主者選択の仕方どういうふうにこのキャラクターの人生を何というか編集するかみたいな目線であのやっていくといわゆるキャラクターが立つみたいな感じになってくると思うんで
なんかぜひぜひそういう観点でハウツー本とかも使えるといいんじゃないかなとちょっと今聞いてて思いました
大事ですねその自分の中では一貫性があるっていうか相対というものが見えているからいいんだけど意外と他人はえっ何それってなっちゃう
僕も最近結構ありがたいことにインタビューとかいろいろしてもらっててそれをこういろんな人に読んでもらうとなんか一貫した人生だねって言われるんですよ
それは当たり前なんですよ一貫した人生のように語ってるんで
かのように語っているから
いろいろ言わなかったエピソードあるわけですよ
小学校の運動会の話とかしてないわけだからそれ一貫性見えるんですよっていうこれがねあるんでというところで僕はその流れでいうとハウツー本なんてものは読まなくていいと思っているが
いるが
ちょっと中場趣味みたいな感じで読んでもいいんじゃないと思いましてでもみんなやっぱり処方箋みたいな感じですぐ聞くのが欲しいと思うんで
おすすめハウツー本②:小説の書き方講座
フィルマート社から出てるきちんと学びたい人のための小説の書き方講座っていうものがございましてこれがの構成編とキャラクター編で2冊出て
ちょっとジンみたいな感じなんで書店に売ってないです
そうなんだ
そうなんですフィルマート社の僕文振りで買ったんですけど即売買とかあと確かECサイトでも売ってるのかな
会社のサイトに行けば買える
買えると思うんですけどっていうフィルマート社っていう出版社はめちゃくちゃ教則本出してる出版社なんですよ
そのハリウッドの脚本術とかめっちゃ扱って
私も持っているやつあるもん
だいたいみんなフィルマート社にたどり着くんじゃないかなと思うんですけど
そのフィルマート社が出したすべての脚本術とかを網羅的に語っている作品教則本なんですよ
これをきちんと学びたい人の小説の書き方講座を読むとおいしいとこ取りできるっていう
フィルマート社が要約してくれてるんですよ3幕構成とか
ありがてー
これありがたいです
でこれを読んで一旦3幕構成みたいなのを学んで
ちょっとここ面白いのもっと深掘りたいなって言ったらそれが書かれている本が刊末にあるんで
参考文献リストがさしかも書影本のさ表紙のさ
画像もちゃんと入っててさ間違いないようになってんだよ
しかもなんか3幕それぞれの本の3幕構成の書き方の違いみたいなのもあって
結構オタク向けなんですけど
これを一発読んどけば一旦全部知った気になってもいいでちょっと掘り下げたいところを掘り下げて
それこそなんかいろんなその型を学びたいんだったら生物キャットの法則行くとか
もっと3幕構成知りたいんだったら提唱者のシードフィールドのやつを読んだりとかみたいなね
キャラクター編もあるんでこれもねあの要は構造なんですって話なんですよ
このこういう教則本系は骨組みを理解したらおのずと物語が書けるようになると思うんでっていうところで
ぜひ見つけたらこれはマルヒ情報ですよお得情報な気がする
確かにその書店にない書店にない本も今紹介しましたよ
しかもそのいろいろなそのメジャーなね本のいいところも取ってあるというか
うまいことかいつまんでやってるんでぜひね
一旦すぐに何か学びたい人はそういう感じで
フィードバックを自分の中で作れるようになればなりたい人は
もう三宅さんのスクリプトドクターの本を買っていただけたらと思いますので
まとめと次回の予告
ということで今回は創作ハウツー本について様子見しました
次回のよすみのよすみは来週水曜日の11時頃配信予定です
皆様のお越しを隅の方でお待ちしております
18:38
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