では早速今回の様子見をね、していきたいと思いますが、テーマは漫画と社会的なテーマとの接続でございました。
前回はいくつかの作品を具体的に紹介してもらいつつ、すみっ子の方から、ああでもね、こうでもね、と様子見をしたというところでした。
後半では、編集の仕方が違うっていうか、より具体的には取材をどう捉えるかっていうのが、2人全然バックグラウンドが違うっていうことがわかったので、ちょっとその話を聞いていきたいなと思うんですけど、
まずはゲストの牧野さんは、結構取材するっていう話でしたね。
そうですね、なんで元々週刊誌の編集者として漫画も作るっていうようなキャリアだったので、とにかく困ったら取材しろっていう環境で15年育ってきたので、
漫画の作り方もとにかく取材しようみたいな、取材してから考えようみたいな感じが強くて、
逆に言うと、物語の型とか作劇の仕方みたいなことに関してはすごく弱さもあったなみたいな、なんでフィクションなんだけれどもエッセイに近いような作品、
取材をすること、あとはなるべく誰かを傷つけない範囲で固有名詞も許される範囲で出すようにするみたいなことを意識することでリアリティを担保して、社会性っていうのも帯びさせていこうみたいなコンセプトで作っていくことが多かったですね。
まず取材だと。
まず取材ですね。困ったら取材しようみたいな。でもなんか取りたての刺身ですみたいな感じですね。
調理法あんま知らないみたいなところあったかもしれないですね。
どう料理するかは後で考えるとして、とりあえず釣りに行こうみたいな感じでした。
なるほどですね。これ結構どうなんですかね。やっぱ僕少女漫画の畑で育ってるんで、まず取材しろないんですよね。
まずはキャラクターとか?
まずはキャラクターですね。キャラクターどういうヒロインを描いてどういうヒーローを描くのかとか、これ学園ものなのかファンタジーなのかみたいな感じで、特にファンタジーになると取材とかないんですよ。
そうですよね。
本当は良いファンタジーとかちゃんと歴史的なものとか知性学とかそういうものとかもちゃんとアプローチとして持ちながらみたいなのはあるかもしれないんですけど、やっぱりもうやんないですね。そういうのは基本的には。
じゃあ作家さんがよほど好きでオタクだったりとかすれば調べてるかもしれないけど、編集ぶっ通して取材いきましょうみたいにはならない?
いやならないですね。なんか取材って言ってもやっぱその図書館で調べたりとかそういうのは本当にこうまず企画が通ってからやることというかっていう感じなんで、
基本的にはやっぱ作家さんと世界を深めていくというかキャラクターのこととか、それこそ漫画市場においてこういうキャラクターは売れててとかそういう話ですね。
取材に行くっていうのは僕憧れがあるんですよ。
憧れなんですか?
憧れっすね。
なんで現場見て書きたいとか書かせてあげたいみたいな?
なんかやっぱ編集してるなぁみたいな。どうすかね。めっちゃ憧れ。
そもそも僕が普段読んでる漫画の種類とかも少女漫画も読むんですけど、当時もやっぱそういうこうなんていうか社会派の漫画とかエッセイ見たら漫画とかすごい好きで読んでたんで、
なんかリアルなものをちゃんと取材してみたいなのはいいなぁと思いながら、もちろん少女漫画はやらないわけじゃないんですけど、パーセンテージとしてはすごい低いんでいいなぁと思ってましたね。
一方こっちはもうとにかく魚をまず釣りに行こう。
だから調理法知らないみたいなところがあったんで。
めちゃ込みって割とその今和田さんが言ったような世界観とかキャラクターとか。
そうですね。やっぱりこうちゃんとストーリーの型みたいなのをしっかり意識していこうとか、読者にとって共感されやすいテーマは何かみたいなことはすごいしっかり考えるので、めちゃくちゃ勉強になるなと思って。
型を意識するとかキャラクターを掘り下げるとか、そういう編集の訓練をちゃんと積み上げている人への憧れがむしろめちゃくちゃあったので。
逆だ。
逆なんですよ。むしろコンプレックスもすごいあって。
そうなんですね。
ストーリーの型とかちゃんとわかってないんじゃないだろうかという不安はありましたね。
なるほど。確かにそらじまっていう会社自体もそっちの勉強がめっちゃあるんですよ。
実際そういうマニュアルもあるんですよね。
webtoonってやっぱりそういう型を遵守するってことがすごく大事なんで、そこを知ってから編集者として企画を作っていくっていうのがやっぱり。
漫画ってwebtoonだけじゃなくて少女漫画も少年漫画もそうやって作っていくんですけど。
ヨスミヤってちょっとそういう取材というか生物みたいなものに憧れがあるんで、
そういうのをちょっと僕も自己流でやり始めてますね。取材とか。
確かにヨスミヤの作品は取材と食い合わせ良さそうというか取材も行きましょうみたいな。
作家さんと壁打ちもして置きつつでも生の現実も見ましょうみたいなのは割と食い合わせは良さそうですね。
僕ようやく自分でやりたいことがちょっと自己流なんですけど教えてもらう人いないんで。
せっかくだから今聞きたいことないですか。
取材ってどういうプロセスでまずアポ取りとかそういうのって正面突破で連絡するのか。
正面突破も全然あるし、あとはやっぱりこの週刊誌でずっと編集やってるとよくわからないシリアルが多いんですよ。
人脈ですよね。
作家さんがこういう話ちょっと書いてみたいんだよねって言ったら知り合いの知り合いがあの人たどれば多分この話聞けるんじゃないかなみたいなことは結構割とすぐできるので
それでお話聞きに行って。
でもやっぱ違ったみたいなことももちろんあるので、その時はその時で確かに違いましたねみたいな感じで。
その時間は惜しまないっていうのは大事かなと思ってて。
でも作家さんって一緒に取材行ったりすると1時間話聞いただけでもめちゃくちゃそっから世界が広がるんですよ。
粘れ値がすごいっていうか。
1聞いても100ぐらいかけちゃうみたいな想像力があるっていうか。
だからその最初の一滴を取材によって作家さんに提供するっていうことはすごい大事だなと思ってますね。
今話聞いてて少女漫画もあるように取材されてたんじゃないかなって。
それはすごいあると思います。
作家さんにどういう生活を送ってるんですかとかどういうこと好きですかって最初担当ついた時に話すんですよ。
そこから全く違う話とかを書いてくる作家さんがいらっしゃる。
だけど要素はちょっとよく見ると入ってるみたいな。
あの時喋ったあれかなみたいな。
すごいちゃんと漫画になってるみたいなのがある。
そういう意味で取材は編集がされてるみたいなイメージはちょっとあったり。
漫画家さんってナチュラルに取材が上手いですよね。
ご本人も多分意識してないんだけど編集とか周りの人の話とかを聞いて全く違う物語。
表向きは全然違う物語。
だけど実はこのエピソードが元になってるとか。
そういうことを調理するのが天才的に上手い人たちなんだなって思います。
じゃあ逆に言えば取材上手というか雑談したりとか人の話聞いたりとかするのが上手な人は後々漫画が上手くなる可能性がある?
いやそうだと思います。
最初漫画がある程度下手でもちゃんと人と会って喋って質問して聞いて
その最初の一滴みたいなのを自分で作れる人はもしかしたらいい漫画が描けるかも?とも言える?
全然言えますよ。よく言うのはやっぱ雑談だけでいいっていう噂。
打ち合わせで雑談でいいんだよみたいな。
みたいな通説があって本当かよって思ってるんですけど僕は。
でもやっぱ本質はそこだと思うんですよね。
雑談からエッセンスを抜き取るのはあくまで作家さんのお仕事なんで
編集がこの雑談にはこういうエッセンスがあってとか提供したやつつまんないじゃないですか。
だからもうある意味こう素材を提供する側として編集がいるみたいなのはやっぱりよく言われますね。