1. 子育てのラジオ「Teacher Teacher」
  2. 発達障害の子との接し方・前編..
2024-10-29 30:25

発達障害の子との接し方・前編「人ではなく環境にアプローチ」#67

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発達障害の有無に関わらず、誰と関わる上でも重要な「特別支援教育」のメガネを手に入れましょう!という話です。


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【今回の内容】

まず周りを頼っていただきたい / 特別支援教育とは「白線を引くこと」 / 人にアプローチか、環境にアプローチか / 「自立」とは助け合う選択ができる力 / 発達障害の方と関わる上で重要な「二次障害」という視点


【ご相談内容】

自閉症スペクトラムとADHDの診断が出ている息子に対して怒鳴りまくって、キレてしまいます。メンタルクリニックへ行こうかと考えております。昨日も暴言を吐いてしまいました。思ってもいないのに。何をしていいのか、何を説明していいのかも分からない状態です。


【参考】

・レスパイトケア(養育や育児をしている方に休息をしてもらうため、施設や他の里親宅などで一時その子どもを預かってもらうことができる。)

・平熱「特別支援教育が教えてくれた 発達が気になる子の育て方」


【法人スポンサー様】

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【お便りはこちらから】

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【番組概要】

世界を回る先生はるかと、ラジオ番組プロデューサーひとしが子育てについて納得するまで考える番組「Teacher Teacher」


はるかの⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Instagram⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠に届いたお悩みをテーマに語り尽くします。


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【ひとしの編集後記】

・特別支援教育が自分にとっての「自責思考」と「他責思考」の考え方に通じたのが面白かったです。


・今日(10/28)から出雲に滞在して、Hack Izumoというイベントに参加してきます!まさに飛行機が羽田から飛び立とうとしており、GROUP3の人たちが乗り込んでおります。僕はGROUP5なのでもう数分時間があります。飛び立つまで考えついたことを書きなぐろうと思っております!

今回のイベントでTTの子どもと親御さんのコミュニケーションのお題を設定させていただいて東欧エンジニアの方がアプリをつくってくれています!色々な会社さんが見学に来られるので楽しみです。東欧エンジニアさんたちと同じ家で共同もするのでそれも楽しみです。コミュニティーナースの矢田さんも審査員としてきてくれます。共同生活をすることもあって、すごく修学旅

サマリー

このエピソードでは、発達障害を持つ子どもたちに対する特別支援教育の重要性と、その具体的な教育アプローチについて論じられています。特に、親が抱える悩みや心の葛藤にも触れられ、専門家への相談の重要性が強調されています。また、発達障害の子との接し方において、環境にアプローチすることが重要であると認識されています。環境を整えることで、子どもたちの困りごとを軽減し、自立を促す方法が提案されています。苦手を克服するだけでなく、得意なことを伸ばす視点も示されています。

発達障害教育の導入
はるか
じゃあ、ちょっと始めるか。始めますか。
ひとし
いや、やっぱ一生懸命ってかっこいいよね。お、なんからしくないこと言ってるね。いやー、一生懸命はかっこいいね。
はるか
あらあら。えーと、何が起きた?ひとし。そんなキラキラしたことあんま言わんやん。そうやったっけ?俺キラキラしたこと言わんっけ?
あんまド直球のこと言わんけど。あー。どうしたどうした?いや、一生懸命かっこいいよ。大好きよ。
ひとし
とあるメッセージをいただいてね。うんうんうん。「息子が最近、運動会の開会式で校長先生が言った”一生懸命はかっこいい”という言葉に感銘を受けて、なぜかひとしさんにも言ってほしいと言ってます。」っていうメッセージをいただいたんで。
はるか
かわいい。え、ということは息子ちゃんがひとしさんに言ってほしいって?
ひとし
そう、だから校長先生がたぶん「一生懸命ってかっこいいよ」って言ってたのかな?運動会の時に。それをひとしさんにも言ってほしいって言ってくれたので、言いました。まあ、今日もね一生懸命やっていきたいと思います。
はるか
やっていきます。よろしくお願いします。一生懸命はかっこいい。間違いないです。
ひとし
始まりました。ティーチャーティーチャー。よっ。ひとしです。はるかです。この番組は世界中を回った小学校の先生のはるかと、ポッドキャスト番組のプロデューサーのひとしの2人で子育てのお悩みを納得するまで考えていくポッドキャスト番組です。
はるか
よろしくお願いします。いやー、通常回うれしいね。
ひとし
ちょっと冒頭で告知をしたいことがあってさ。はいはい。今週の土曜日。うん。『ポッドキャストウィークエンド』ということで。ウィークエンドというものがあるんですね。うん。ありまして。
はるか
はい。初めての参加。はい。11月2日土曜日に下北沢でありますので。ワクワクドキドキ。ぜひお越しください。下北沢が初めてです。私。
ひとし
あ、そもそも?はい。あら。初シモキタ、初ポッドキャストウィークエンド。楽しみです。皆さんに会えるのが。ブースを僕らで出させていただくんですが。はい。書籍を置いていたり、グッズが買えるQRコードを置いていたり。置いていたり。マイクを置いていて、皆さんに声を入れてもらったり。入れてもらったり。する予定なんですが。はい。一つだけお願いがございまして。あら。書籍を持っていける数が限られておりまして。はい。30冊なんよね。
うんうんうん。けっこうあれは重いからね。重い。ありがとう。スーツケースで持ってってくれるわけね。そうなんです。全部なくなっちゃう可能性もあるので。はい。書籍に関しては、リスナーさんが買った書籍を持ってきていただけたら、その書籍に僕と遥が何かメッセージを書くということをやれればと思っておりますので。はい。メッセージ書かせていただきます。練習しました。サインっぽいものを練習しましたので。ぜひお願いします。はい。で、雨の場合はどうなるか考え中ですので。はい。雨の場合もお楽しみに。お越しください。
子どもとの関わり方
はるか
お越しください。はい。今日は何の話かと言いますと。はい。何の話でしょうか。はい。今日は発達に特性を持つお子さんへの「特別支援教育」という考え方をお話ししたいなと思っております。
ひとし
うん。「特別支援教育」も、ちょっと振り返ってもらったほうがいいかもしれんね。冒頭で。
はるか
そうね。もう、アドラーとか応用行動分析とかいろんな見方、眼鏡とかを紹介してきたんだけど、もうこの「特別支援教育」という眼鏡をまたかけると、全ての子どもとか全ての人と自分との関わりがかなり改善されるんじゃないかなというふうに思っていて、もうこれは全人類におすすめの話かなと思っているので。すべての理論がおすすめやん。おすすめ。いやでもね、ある自分を形作る理論ってあって。あーそうか。かなり「特別支援教育」は大きな一部になっている気はしています。自分の中で。じゃあ行きましょう。はい。
じゃあ今日のお悩みは、はるかがいただいてきたって言ってたよね。はいそうです。僕の学生時代の同級生から相談を受けたということがありまして、その時にこれはもう皆さんに伝えなきゃいけんと思ったし、今すぐ答えなきゃいけんと思った内容だったので取り上げさせていただきました。お願いします。はい、えっと、自閉症スペクトラムとADHDの診断が出ているという息子さんのお母さんから連絡が来たということで、俺の同級生の姉の話ね。
ひとし
あーだから、はるかの同級生がはるかに相談してますと。相談してきた。私のお姉ちゃんが自閉症スペクトラムとADHDのお子さんがいて、お姉ちゃんから連絡が来たんだ。
はるか
そう。で、どんな連絡だったかっていうと、「メンタルクリニックに行こうかなと思ってる」っていう連絡がポツッと来て、「どうしたの?」って聞いたら、「もう最近息子に怒鳴りまくってて、キレてしまう」っていうラインが来た。で、「昨日も暴言を吐いてしまった。思ってもないのに」っていう言葉があって、「その後に何をしていいのか、何を説明していいのかも分からない」ということがメッセージで来てて、
かなり悩んでるのが伝わってきたっていうところだったんだよね。
ひとし
このお姉さんの状況を聞いた時に、はるかは何から考えていくの?
はるか
そうね。まずは早くどうにか言葉をかけたいっていうのが一番に出てきて、その時に一番注目したところは最後の方にあった、思ってないのにっていう言葉だったよね。
ひとし
思ってないのに暴言を吐いちゃう。
はるか
思ってないのにキレてしまうんだっていう。この状態しんどいやん。
ひとし
そうね。
はるか
この状態しんどいなと思って、多分ティーチャーティーチャーのリスナーさんって多いと思うんやけど、この心の奥の方にお子さんへの温かい思いがある、すごい。
温かい思いがあるのに、それが全然違う形で出てしまって、自分で反省したりとか自己嫌悪になったりするっていう方が多いと思うんよね。
だから思ってることと行動が、ギャップが生まれてる状態。
で、俺はその人たちの考えとか思いを変えることは難しいんだけど、その奥に持ってる思いっていうのを実現させる方法論はたくさん勉強してるから、もうこれを伝えたい。これを伝えるためにティーチャーティーチャーやってるようなもんかなっていうふうに思ってるから。
ひとし
なるほど。
はるか自身も子どもに対して伝えたい思いと違う言動をしちゃうとかっていうのは経験はあるもんなの。
はるか
ありまくりやね。
ひとし
ありまくりか、まあそりゃそうよね。
はるか
ありまくったから、死ぬほど勉強したんだから。
ひとし
うん、そうか。
はるか
ありまくって困りまくったから勉強して、それを今伝えてるっていう形だから、あの、ほんと小学校の教員時代は、もう最初の方はね、子どもがギャーって泣いたり喚いたりしてるって反抗したりとかある時に、とにかくこっちもこれに負けたらいかんっていう感じで、怒って沈めようとしたりとかしてたんよ、もともと。
ひとし
うん、するよね。
はるか
これはなんか先生として威厳がないんじゃないかとか思ったりとかもしてて、だけどそれが全く効果ないどころかどんどんどんどん酷くなっていって、負のループにはまっていった。
で、まあそこでファンタジーマネジメントとか行動分析学とかアドラー心理学勉強したら、もう全然怒ることなしに前向きに変わっていったっていう経験をいっぱいしてきて、
ひとし
へえ。
はるか
まあその中で、今日は特に発達に特性のある子っていうことで、特別支援の考え方をお話ししたいなっていうのがあったところです。
ひとし
うん。
はるか
で、もう一個どうしてもこの親御さんに聞いて欲しいことが、発達に特性ある子の関わりは、むずいよ。
ひとし
そうよね。
はるか
そう、もう難しいから、絶対思ってほしくないのが、自分の育て方が悪いからだとか、この子に問題があるからだとか、子どもと自分を責めることは絶対にしないでほしいっていうのが第一にある。
ひとし
うん。なんかそういう話もね、かつてやってきてたよね。ティーチャー、ティーチャー。
はるか
そう、以前ね、トルコの特別支援施設に行った話もしたんだけど、
ひとし
うん。
はるか
まあこんだけ勉強して実践していっても、何の力にもなれんかったの、俺がね。
ひとし
うん。
はるか
まあその時に、いかに特性のある子と関わるのに、まあ一般的な理論を一般的に押し付けるだけじゃかなり難しくて、
ひとし
うん。
はるか
いろんな人と関わる必要があって、いろんな人と相談しながらチームで対応する必要があるってことは、
ひとし
うん。
はるか
その時に学んだし、実際に学校でもね、特性のある子に対しては専門的な知識が必要だっていう事実があるし、
ひとし
うん。
はるか
だからもうとにかく、子どもと自分を責めないでほしいっていうのが一番伝えたいところです。
ひとし
うん。
はるか
だから今みたいに、多分お姉ちゃんは妹さんに相談してくれたと思うんだけど、
ひとし
うん。
はるか
そんな形でまず相談してほしいし、頼れる専門家の方はいるし、
ひとし
うん。
はるか
具体的に言うと、前回発達障害調査会のところで話をしたけど、
発達支援センターっていう施設があったり、
ひとし
うん。
はるか
児童相談所にもあったりとか、無料で相談できる場所は地域にいっぱいあるので、
ひとし
うん。
はるか
ぜひ相談してほしいなっていうのが一つあります。
ひとし
そういうどこに相談できるかを知らんやん、けっこう。
はるか
そうね。
ひとし
たぶん俺もティーチャーティーチャーに出会わなかったら知らんやったけどさ、
はるか
うん。
ひとし
そしたらやっぱこのメンタルクリニックに行こうかなって言ってるみたいに、
はるか
うん。
ひとし
自分が病院に行くしかないんかなってなっちゃったりもしそうだけどね。
はるか
そうね。
ひとし
選択肢を知ってもらえるといいよね。
はるか
うん、そう思った。クリニックっていうのも一つ手段だし、
ひとし
うん。
はるか
その一歩手前にもいっぱい無料で相談できるところがあるんだよっていうのは、
ひとし
うん。
特別支援教育の具体的アプローチ
はるか
僕は伝えて続けてるとこだし、最後に児童養護施設のお話も少ししたいなと思っていますので。
ひとし
おお。
はるか
はい。
ひとし
じゃあこの発達に特性があるお子さんに対して何をお伝えしようかとしてると言うと?
はるか
そう。で今回、「特別支援教育」という考え方、向き合い方を『平熱さん』」っていう、
ひとし
うん。
はるか
ご存知の方もいらっしゃると思うんだけど、あのツイッターでよく考えを発信されてる平熱さんという方の、
ひとし
うん。
はるか
『特別支援教育が教えてくれた発達が気になる子の育て方』っていう本の中に、
ひとし
うん。
はるか
すごくたくさん向き合い方であったりとか具体的なアプローチ方法が書いてあったから、その話を紹介したいなと思っています。
ひとし
うーん、「特別支援教育」ね。
はるか
うんうん。
ひとし
「特別支援教育」を調べてみますと、
はるか
うんうん。
ひとし
小中学校の通常の学級に在籍する障害のある児童生徒に対してほとんどの授業を通常の学級で行いながら、
週に数時間特別な指導を特別な場所で行う教育形態。
はるか
まあそういう見方もあるんだろうけど、全然違う話をすると思います。
ひとし
ああ、そうなんですね。
はるか
平熱さんは、特別支援っていうのは全人類にとって有効だよねって話をしてるし、障害があるない関係ないって話もしてるところだから、
そういう平熱さんの考え方自体もお伝えしていけたらかなり価値あるんじゃないかなと思っています。
ひとし
うん、行きましょう。
はるか
行きましょう。ということで、今回話したい内容が前半、後半に分けてお話をできたらと思っておりまして、
ひとし
うん。
はるか
前半は「特別支援教育」というものが何なのかということをお話していきます。
で、もうこの向き合い方、考え方を手に入れるだけでかなり行動、言動変わってくると思いますので、
この話をじっくりしていきたいというところです。
で、後半が具体的なサポート。
大人も子どももしんどくならない具体的なサポートの方法を、たくさん平熱さんの方にはあったんだけど、
ぐっときたところ3つピックアップしてお話ししようと思っています。
ひとし
うん。「特別支援教育」っていうメガネをかけると、また向き合い方が変わるよねっていう話。
はるか
完全に変わります。
ひとし
うん。
はるか
心が楽になるし、具体的に何をどうすればいいかが見えてくると思います。
ひとし
そうか。平熱さんがやっている「特別支援教育」は、じゃあ俺がさっき言ったのとは違うと。
はるか
そうね。さっきの定義の話もちょっとあるんだけど、文科省の定義とか、いわゆる一般的な定義で言うと、
障害を持つ方はとかっていうふうに限定して定義をしているんだけど、さっきも言ったように平熱さんは全ての人に有効なアプローチであると話をしている。
ひとし
うん。
はるか
で、例え話をしてくれていて、それが、ひとことで言うと「特別支援教育」とは”白線を引くこと”。
ひとし
だいぶひとことで言われていて、白線を引く。白線を引くこと。
はるか
白線を引くこと。平熱さんの魅力の一つよね、こういう例え話とか言葉が秀逸であるっていうのが平熱さんの魅力の一つなんだけど。
ひとし
そうか、例えてるよね。
はるか
そうそうそう。じゃあイメージしてくださいと。
ひとし
はい。
はるか
だだっぴろい駐車場があります。そこに車を停めるっていうのはかなり難しいしリスクがあります。
例えば、車がごちゃごちゃしていてぶつかるかもしれないし、何台停められるかもわからない。
だけどそこに”白線を引くこと”で、あと何台空きはあるかなとか、左右の車とどれぐらい距離とればいいかなとかっていうのが一目見てわかるから駐車しやすい。
ひとし
はいはいはい。
はるか
こんなふうに、わからないことはないんだけどあったらわかりやすいようなサポートであったりとか、もはやできなかったけど、あったおかげでできましたっていうサポートであったりとか、こういったサポートのことを”白線を引くこと”って表現していて。
ひとし
それが子どもとの接し方に置き換えると、どんな感じなんだ?
環境にアプローチする重要性
はるか
つまり、発達につまずきがあったりとか困ったりしている子どもたちに対して”環境にアプローチ”して、その困り感をぐっと減らそうというところが、ここの最も伝えたいところです。
ひとし
環境にアプローチしようと。
はるか
そういうこと。
ひとし
そこね。
はるか
だからドライバーが悪いんだと、運転の技術を上げろよとか、もっと集中しろよじゃなくて、白線を引きましょうと。
ひとし
そういうことね。”人にアプローチか、環境にアプローチか”が違うわけね。
はるか
全然変わってくる。「特別支援教育」は環境にアプローチしましょうっていうのがすごく重要で、人だったらさ、なんでできないのとか、こうしなさいよとかって攻めるニュアンスがやっぱり強いんだけど、環境にアプローチすると、あれこれってどうやったら改善できるかなっていうふうに前向きに考えられる。
これを手に入れたらとてつもなく楽。
ひとし
これは色々楽になるよね。子育てじゃないところでも。
はるか
そう。あとでじっくり話したいけど、ひとしとかめちゃくちゃ上手い。
あとでその例を話そうか。
ひとし
例えば環境にアプローチする例、聞いてもいい?
はるか
そうね。例えば具体がないと分からんと思うから、一応パッと具体出すと、口で説明しても全然聞いてくれない子どもっているじゃん。
その時に集中しなさいとかじゃなくて、この子はもしかしたら可視化、絵で示すと理解しやすいのかなって考えて、絵で示してあげるとスッと入ったりする。
ひとし
なるほど。
はるか
これも「特別支援教育」の四番エースって表現されてるけど、視覚支援。
ひとし
そういう、型になってるんだ。
はるか
そうそうそう。目で見えるようにするだけで、かなり子どもたちの集中力が変わったりとか、授業の向き合い方が変わったりとかするんだけど、とにかく集中してないから聞いてないんじゃなくて、分かってない。
それは脳の特性上、耳から入る情報が入りにくいから、可視化、絵とか画像で示すとスッと入って活動に取り掛かることができるよねとか。
ひとし
なるほどね。
はるか
あとは、授業になかなか集中して参加しないんですよ、とかっていうのも。
ひとし
集中しろよ、じゃないと。
はるか
集中しろよっていうよりも、スケジュールを可視化して見通しを持たせて、頑張れたところを子どもたちが見えるように印付けていくと、子どもたちはモチベーション保って、
自分はこんなに頑張れてるんだ、だからもうちょっと次はこの頑張れてる時間を増やそうとかっていうふうになったりとか、これも可視化の一つだよね。
ひとし
なるほどね。
はるか
そんなふうにいろんなアプローチがあって、これいま一部なんだけど、そんなふうに子ども自身に何とかしなさいじゃなくて、環境にアプローチしてみるっていうのが一つ考え方としてあるところです。
ひとし
もう、この話だけでもだいぶ意味がありそうで。
はるか
そう、これいっぱい出し合いたいんだけど。
ひとし
俺は確かに、環境にアプローチすることを自責志向だと思ってるのよ。
自立の新しい定義
はるか
はいはいはいはい。他責と自責。人のせいにするんじゃなくて、自分がどうできるかっていうところ。
ひとし
だから例えば、会社でメンバーの方にSNSの『X』の定期更新を頼んでましたと。その任されたメンバーがなかなか定期更新ができてないという時に、
「いやなんでやれないの、早くやってよ」っていうのは、俺かしたらそれを指摘する人はめちゃくちゃ他責志向だなと思う。
はるか
はいはいはい。
ひとし
でもこっちが自責志向になると、「じゃあこの投稿文作るときにこのフレーム使ったら相当やりやすいけん使ってみて」とか、環境にアプローチするってそういうことなんかなって、さっき思ったけど。
はるか
はぁー。
ひとし
もしそのメンバーがそもそも忙しくて投稿の時間作れないんだったら、「ちょっとやるべき作業、厳選して時間取ろっか」みたいなこととかっていう、環境にアプローチするっていう行為が俺はけっこう自責志向な、すごい良い印象があるっていう。
はるか
なるほど。
ひとし
それはめちゃくちゃ意識してるかもしれない。
はるか
いや、これあとで話したかったけど、ひとしは特別支援の達人やね。
ひとし
そうなんや。
はるか
達人ですね、完全に。だって俺たちがタスクでいっぱいになってどうしようってなってるときに、「じゃあこのタスク整理表を使おうか」っていうふうにタスク管理の環境を作ってくれたりとかもしたし、
Discordのね、ここでこういう部屋があったらこういう会話ができるんじゃないかなっていうふうに作ってくれたりとか、その人たちのやる気とかに依存するんじゃなくて、こういう環境を工夫したらできるんじゃないみたいな考え方。
ひとしはかなり自然にそれがついてるんだと思うけど、ちょっとこの具体例はどんどんあとで出していきたいなと思っております。
ひとし
そうですね。なんか俺の株を上げていただく、そういうのもちょっと恐れ多いので、もう次に行きましょう。
はるか
織り混ぜながらやっていきましょう。
はいはい。
ひとし
ただね、環境にアプローチしすぎると、その子とか相手にとって優しくなりすぎて、その子が成長しないじゃんみたいな意見はね、たまにあったりするよね。
はるか
あると思う。その考え方って自然やし、子どもたちの力を伸ばしたいと思うと、多分モヤモヤする方多いと思うよ、この”環境にアプローチ”の話って。
ひとし
そうなんよ。そこの塩梅がね、難しいやろうなと思う。
はるか
そうね。だから前半に一本、なぜ環境にアプローチしたほうがいいのかって話をしたい。この考え方の話をして。つきます。成長します、子どもたちは。
ひとし
成長していくんですか。
はるか
力がつきます。
ひとし
よかったよかった。
はるか
あの、力を伸ばせって言わなくても成長していくので、そこについてお話をしたいと思っています。
はい、まず平熱さんのお話の中で、子どもの”自立”をどう考えるかっていうところに繋がってくるんよ。
だからさっきひとしが言ったように、こっちが環境ばっかり整えてたら、大人のサポートがないと生きていけないじゃないかとか。
ひとし
いや、その意見は自然に出てくるよ。
はるか
と思うよね。
ひとし
俺もあるもん、それも。
はるか
あるよね。だから心配になる気持ちって、俺も出てくるし。
ひとし
そんなん自分でやらせないとってね。
はるか
そうそうそうそう。っていうのはあると思う。
そこで、この”自立”っていうキーワードが大事になってくるんだけど、いわゆる一般的な辞書で調べるような自立っていうのは、他の援助とか支配を受けずに、自分の力で判断をしたり身を立てたりすること。
他に依存せずに、自分で何でもやっていこうぜっていうようなニュアンスを受け取れるよね、この言葉からは。
ひとし
そうだね、それこそ環境にアプローチもこちらからはしない方がいいんじゃないかって思うよね。
はるか
っていうふうに思う。
ただ平熱さんが言うには、これを全部自分でやっていこうぜみたいな自立っていうのは、発達につまずきのある子たちにとっては、かなり苦しくて窮屈だという話があるんだよね。
だからそもそも発達の特性っていうのはさ、これは前回発達障害調査会でも話したけど、何かそれが障害なわけじゃないんだよね。
環境とのミスマッチなわけじゃん。
今マジョリティ、多くの人たちにとっては過ごしやすい環境っていうのが、その子たちにとっては過ごしにくい環境であるっていう、そのハンディを負ってるわけだよ。
それは社会が作り出してるわけだよね。
だからその子たちに対して、いやいや自分たちで何とか全部しろよっていうのはかなり苦しくて窮屈であるっていうのが一つ見方としてある。
ひとし
じゃあ平熱さんは、自立っていう定義を考えている。
はるか
平熱さんがどんなふうに自立を捉えているかっていうと、「今の自分ができることとできないことを知った上で、できることを増やし、できないことを人や物に助けてもらいながら生活する力」っていうふうに定義してるんだよね。
ひとし
たしかに助け合いをしていけるんだよね、それがあると。
そっちのほうが自立な感じするね、確かに。
はるか
自立な感じするよね。まあこれはけっこう皆さん触れてる考えかもしれないね。
自立っていうのは依存先を増やすことだよとかっていう言葉もあったりするし。
ひとし
ああ、いうね。
はるか
でもそもそも、さっきあの発達に特性がある子とかって話したけど、俺たちもやない?全部。
ひとし
俺たちも、助け合い。
はるか
一人じゃ無理やない?生きていけってなくない?全然っていう。
ひとし
まあそうやね。
はるか
平熱さんがぽつりと、「自分で虫歯の治療できなくない?」って。
ひとし
たしかに、自分でルービックキューブ作れんしね。
はるか
ああそうね、揃えることはひとしはできるけど。
ひとし
揃えることはできるけど、作ってくれんと揃えれんからね。
はるか
作ってくれんと揃えられないとかっていうふうに。
まあこれは本当シンプルに、いろんな得意なことが補い合って生きてるっていうのが一つの視点であるし、
この肯定的よね、できないことをできるようにするっていうよりは、できることを増やしていく。
で、もう特性上できないことっていうのはあるから、それは人とか物に助けてもらいながら生活する。
視力が悪いんだったらメガネを使うとか。
自分でスケジュール管理できないんだったらリマインドのアプリ入れるとか。
なんかそんなふうな形でどんどんどんどん、物とか人に自分の苦手なことは頼れるような世の中になってきているから、
そういうのを頼って、その上でできることをどんどん増やしていこうっていうようなのが”自立”なんじゃないかっていう話なんだよね。
ひとし
大事。”自立”の定義をね、ちゃんと俺したことなかったんやけど。
二次障害の理解と対策
ひとし
自分にできることも増やすし、人や物に頼ることができるバランス。これはね、大事。
はるか
でもできることは増やしていくんだよ。
ひとし
じゃあ子どももこの頼る力をつけるってなった時に、僕らがどう環境にアプローチできるのか。
はるか
そうなんよね。だから頼るのも力よね。
俺たちもともと苦手だし、人にお願いするとか。だけど適切にお願いする、まあアサーションする力っていうのも一つそうだし、
自分で主張する力もそうだし、っていうのを『コンコン』ではね、アサーショントレーニングとかして行っているんだけど、
そんなふうに頼るっていうのが一つ力であるということ。
だからその頼り方とか、これはできるからやろう、これはできないから人と一緒にやろうとかっていうふうなのを伴奏していくっていうのが重要になってくると思うんだよね。
で、この時に苦手なことはしなくていいよっていうスタンスではない。
ひとし
それは勘違いされがちよね。
はるか
されがちされがち。苦手なことは全部人に頼めばいいんだよじゃない。
で、その時に重要な考え方としてもう一つが、「特別支援教育は子どもたちの得意なことを伸ばし、
苦手なことを少しでも克服して生活や学習での困りごとを解決することを目的としている」っていうのが平熱さんの言葉としてある。
ひとし
全部頼るだけでもないっていうことか。
はるか
得意なことはどんどん伸ばしていくし、苦手なことを少しでも克服していくっていうのがすごく重要なんだけど、
俺ね、この順番が大事と思ってるんよ。
ひとし
得意が先とか、そういうことか。
はるか
そう、だからもう呼び出しの考え方よね。
得意なこと好きなことできていることに注目して、その活動をする時間をすごく大切にしてほしい。
これを伸ばすっていうスタンスがまず一つ重要であるんよね。
で、その上で苦手なことにも少しずつチャレンジしていこうっていうこのスタンスがもう死ぬほど大事。
子どもたちと関わっていく上で。
ひとし
それは普段接しててどういう時に思う?
はるか
そうね、やっぱり悩んでる親御さんってけっこう多いのが、
このままじゃ生きていけない、社会で生きていけないからこうした方がいいんじゃないとかっていう形で、
いろんなできてないところを一生懸命鍛えようとしていくんだよね。
で、その時に一つ「二次障害」っていう視点が重要になるよね。
「二次障害」って何なのかっていうと、
発達障害っていうのを診断を受けた方がその特性があるのは悪いことじゃないんだけど、
それによって周囲の環境とか人とマッチせずに、二次的に起こる症状のことなんだけど。
ひとし
だから例えばADHDでスケジュール管理ができないとかっていう時に、
それによって周りに迷惑をかけることで自分のメンタルがダウンするみたいな。
はるか
ああもうまさにそう。
ADHDというものの特性として多動である、動きが多いってことがあるよね。
これは全く問題じゃない。これは特性であるということ。
だけどそれに対してずっと座らなければならないという日常生活を送っていたとしたら、
その子にとっては苦痛である。
で、立ち歩いたら怒られる。
で、自分はダメなんだ、メンタル不調になりました。
このメンタル不調っていうのはADHDの特性じゃないです。
だけど、その特性が環境にマッチしなかったことによって精神的に病んでしまうってことが、
「二次障害」という視点。
で、これで自分はダメなんだとか思ってほしくなくない?
ひとし
そうね。
はるか
そう、ミスマッチなだけなんだから。もったいないやん。
ひとし
そうだよね。
はるか
できることたくさんあるのに、強みがたくさんあるのにっていうところ。
だから何よりも大事なのは、この「二次障害」を起こさないようにしていきたいというのが一つ重要な視点かなと思っている。
ひとし
そのためにも、まず得意なことを伸ばしていく。
環境にアプローチする重要性
はるか
伸ばすというのをメインに持っていきたい。
苦手訓練、苦手克服をメインにするんじゃなくて、
得意なことでその子の才能を発揮できる時間っていうのをメインに置きたいっていうのが重要な視点としてある。
ひとし
なるほど。二次障害を防ごうとしてたのか、それは。
はるか
まさにそういうことでございます。
ひとし
いや、めちゃくちゃ大事やな。
はるか
大事です。
好きなことをして幸せハッピーにいきましょうっていうのもあるんだけど。
ひとし
それ以外のこともあったわけなのよね。
はるか
という視点だけじゃなくて、「二次障害」を防ごうという視点がまずあるわけなの。
だから『コンコン』は一発目に必ずワクワクタイム、自分の好きなことを思い切れる時間を取るっていうのがあるわけなんです。
ひとし
なるほどね。
はるか
はい。
ひとし
そしたら才能発揮できるよねみたいな方向だけかと思ってた。
はるか
だけじゃなくて、「二次障害」を防ぐという視点があって、
で、こないだ行動分析学の勉強会行った時に『朝倉博美』先生という方がすごく印象的な言葉を言ってて、
それが「特性のある子っていうのは行動のレパートリーがまず少ないんだ」と。
ひとし
はいはいはい。
はるか
「したいこととか、できることとか、こだわりとかがあって少ない場合が多い。
だからまずは好きと得意でいっぱいにしてあげて」って。
「そこから少しずつ行動のレパートリーを増やしていけるから。
イメージとしては、円グラフを思い浮かべた時に、
ほぼ90%ぐらいは好き得意で埋め尽くしてあげて、
あと10%から20%は苦手の克服とかチャレンジとかステップアップの方に時間使っていこう」って。
「これで伸びていくから」っていうふうに言ってて。
ひとし
なるほどね。
まあ行動のレパートリーが増えるみたいなことは大事なんよね、確かに。
はるか
そう、レパートリーを増やすためにはまずはできることを活動を思いっきり取り組む。
そこに20%は新しいチャレンジをしていくっていう、この感覚なんよね。
ひとし
そうね。
行動のレパートリーって例えばどういう行動がある?
はるか
そうね。
例えば今回お悩みくれた自閉症っていう特性の子たちとか特にこだわりが強いとか、
やりたいことっていうのが少ないっていうのがあるんだよね。
それに対して、いやこれだけじゃ生きていけないから、
あれもこれもこの時間これ、この時間これっていうふうに、どんどんどんどん増やしてもパニックになる。
ひとし
だから算数もこの点数いってほしいし、国語もこの点数いってほしいしとかっていう。
はるか
そうそうそう。
だからADHDの子もそうなんだけど、なんかね、自分の好きなことばっかりしてるように見えちゃう。
だけど脳の特性上、自分の本当に興味あるものにしかドーパミンが出にくかったりとかするから、
最初は都合よくていいの。都合のいいことをいっぱいさせていい。
で、その上で20%はじゃあこっちをチャレンジしようかとかっていう流れが一番本人たちのモチベーションとか動機を保つことで重要だと思っています。
ひとし
なるほどね。
はるか
だからね、そう飛ぶけど、そのADHDの子とか自閉の子とかはね、その特性がいじめの要因にもなりやすい。
それは都合のいいように見られるから。
ひとし
そうね、好きなことばっかりやるのになんで授業をサボってんの。
はるか
そう、あと特に不登校の子とかもなんで好きな授業しか出ないのとか。
とか言われるんだけど、もともとそういう特性なんよね。
本当に興味があることしか体が動かないっていう特性がある。
で、それだけでいいよって言ってるわけじゃなくて、まずはそこから頑張っているの。
最初は1日1時間しか受けられないかもしれない。
そこだけでも、でもそれで自信つけてたりとか得意な活動で他の人に認められたりとかしていくと、
だんだんだんだん他のことも頑張れるようになっていくから。
この順番を先生、まわりの親御さんも分かってほしい。
これ分かってないと都合の良い時だけとかいう話になるから、そういう特性なんですってことは分かってほしいなと思います。
ひとし
なるほど。
前半はこんな感じかな。
ちょっとまとめるよ。
はるか
はい。
ひとし
いけるかな。
今回相談してくださった方はADHDと自閉症スペクトラムの診断が出ているお子さんに対してキレてしまって、
親御さん自身が落ち込んでいるという状況だったと。
そんな方に対して、「特別支援教育」の子どもの”環境にアプローチする”という視点を紹介しました。
はるか
今回は視点だけでした。
ひとし
あと大事だったところは、”自立”というものは今自分ができることとできないことを知った上で、できることを増やしてできないことを人や物に助けてもらう力、っていうこの定義。
俺も初めて聞いたのと。
はるか
平熱さんの定義です。
ひとし
あと得意なことを伸ばして苦手なことを克服する順番、この割合が大事だと。
はるか
大事だと思っております。
ひとし
この視点を持った上で次回、具体的に子どもをどうサポートできるのかということですね。
はるか
はい、超具体を話したいと思っております。
怒りが爆発してしまう子であったりとか、集団行動が苦手な子に対してとか、超具体で話していこうと思いますのでよろしくお願いします。
ひとし
はい、では。
はるか
では、また。
後半へ続く。
30:25

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