1. 子育てのラジオ「Teacher Teacher」
  2. 発達が気になる子との関わり・..
2024-11-05 32:01

発達が気になる子との関わり・後編「やるべきをやりたいにする方法」#68

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前回に引き続き、発達障害の有無に関わらず、誰と関わる上でも重要な「特別支援教育」のメガネを手に入れましょう!という話です。


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【今回の内容】

「やるべきこと」を「やりたい」に変える工夫 / コストを減らして喜びを増やす環境をつくる / 怒って物を投げたり目の前の人にひどいことを言う / 慣れない場所でパニックを起こす / 協調性がなく、運動会や遠足での集団行動ができない / 怒ることは問題ではない / 「協調性がない」という言葉を具体的な課題にしていく / 課題の分解とスモールステップには国民栄誉賞


【ご相談内容】

自閉症スペクトラムとADHDの診断が出ている息子に対して怒鳴りまくって、キレてしまいます。メンタルクリニックへ行こうかと考えております。昨日も暴言を吐いてしまいました。思ってもいないのに。何をしていいのか、何を説明していいのかも分からない状態です。


【参考】

⁠・レスパイトケア⁠(養育や育児をしている方に休息をしてもらうため、施設や他の里親宅などで一時その子どもを預かってもらうことができる。)

⁠・平熱「特別支援教育が教えてくれた 発達が気になる子の育て方」⁠


【法人スポンサー様】

株式会社スダチ様は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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⁠⁠関西国際学園/子育てジャンヌダルク様は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


Teacher Teacherの⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠webサイトはこちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


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【番組概要】

世界を回る先生はるかと、ラジオ番組プロデューサーひとしが子育てについて納得するまで考える番組「Teacher Teacher」


はるかの⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Instagram⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠に届いたお悩みをテーマに語り尽くします。


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【ひとしの編集後記】

・出雲→Podcast Weekend→佐賀バルーナーズとのイベントという充実した一週間が終わりました!今週も頑張ります!(内容は全く関係ない。。)

サマリー

発達に課題を抱える子どもとの関わり方について、やるべきことをやりたいことに変換する工夫が探求されています。「特別支援教育」の視点を通じて、環境を整えることで子どものモチベーションを向上させる具体的な方法が紹介されています。このエピソードでは、発達に課題のある子どもへの具体的な支援方法が議論され、怒りをコントロールするための距離を取ることや、慣れない環境でのパニックを防ぐための見通しを持つことが重要であると強調されます。また、協調性を高めるために抽象的な問題を具体的な課題に分解するアプローチも紹介されています。ポッドキャストエピソードでは、発達に課題のある子どもとの関わりについて、保護者が「やるべきをやりたいに変える方法」を探求しており、具体的な事例と感想を通じて子育ての視点がどのように変わるかに焦点を当てています。

環境アプローチとその重要性
ひとし
前回からの続き。
はい。ということで、前回の続きでございますが、簡単に振り返る?
はるか
そうね。前回は発達に特性のある子と向き合うときに、「特別支援教育」の視点がすごく重要だという話をしたことと、
ひとし
そうね。「特別支援教育」は環境にアプローチすることでしたと。
はるか
そうでございます。ひとことで表すと環境にアプローチすること。まずは得意なことを伸ばして苦手なことを克服するっていうこの順番が大切だと、僕は思っているという話でございました。
ひとし
今回は具体的に、じゃあどういう環境のアプローチができるのかと。
はるか
はい、さようでございます。今回は二つ大きくやりたい視点があって、1個がやるべきことみたいなのってあるやん結局。
やるべきことをどう乗り越えていくかみたいなところが日々のお悩みだと思うんよね、親御さんにとっては。
得意なこと好きなことはあるけども、やらなきゃいけないこともいっぱいあるよと。それに対してどういうふうな工夫をしたらいいのっていうお話をしたい。
ひとし
”やるべきこと”を”やりたいこと”に変換できると。
はるか
変換していこうというところです。
ひとし
これが絶対、今回のタイトルになるやん。
コストを減らし喜びを増やす工夫
はるか
これやばいよ、これ。
ひとし
やるべきことをやりたいに変えられるんやろ?
はるか
変えていくという工夫はとんでもないよね。これができるようになるとね、楽しい教育。
ひとし
俺もね、知りたくて。俺はね、このやるべきをやりたいに変えるレパートリー1個しかなかったんよ、これまで。
はるか
その1個知りた。ちょっと待ってそれ聞こう。
ひとし
1個は何かというと、やるべきことを社会貢献に紐付けられると
「ああまあやったほうがいいな」とか「やりたいな」になるっていう。
もうこの意味付けしか知らんやったんよ、これまで。
はるか
意味付けね。
ひとし
だから知りたい。
はるか
なるほどね。社会貢献をやるべき、じゃなくて、ひとしの中でやりたい、なんだね。
ひとし
そうなんよ、そうなるから。
はるか
そのまず前提がすごい。
ひとし
ここに紐付けられたら変換できるんだよね、俺は。
はるか
そうね。だから社会貢献やりたいになってるのは、そうなった経緯とか背景について知りたい。
それって今度、限定音源で聞けるの?
ひとし
限定音源でね、これ話そうと思っております。
はるか
おー!
ひとし
書籍予約してくれた方にしか送らんって話やったけど。
はるか
書籍を購入してくれた方にするか。
ひとし
方に送りましょうか、限定音源。
はるか
予約という概念をちょっと広げていきたいと。
ひとし
広げましょう。
はるか
思い
ひとし
はいはい、ごめんね、止めましたが。
まず1個目が、やるべきことをやりたいことに変換する方法と。
はるか
変換する工夫と、もう1個が日常の困ったことって多分たくさんあると思うから、
日常の困ったを小さくしていく工夫、この工夫について具体例を3つ挙げてお話したいと思います。
ひとし
なるほど、いきましょう。
はるか
はい、1個目ですね。やるべきことをやりたいに変えていく環境の工夫なんですけども、
『平熱さん』が言うには、ひとことで言うと
「コストを減らして喜びを増やす環境を作る」と。
ひとし
コストを減らす、か。
はるか
コストを減らすという視点、もう1個が喜びを増やすという視点。
もうね、この環境づくりに徹底するわけ。
だから子どもが「なんとかしません」っていった時に、よしって出てって
鼓舞するような叱咤激励するわけじゃなくて、
こっちはやりなさい言わない。やりなさい言わない。
だけどコストを減らすこと、喜びを増やす環境を作ったら勝手にやるから。
ひとし
ちょっと具体例知りたいなこれは。どういうこと?コストを減らす。
はるか
コストを減らしていくわけ。例えばね、平熱さんが出してる例からいくと。
裁縫の授業があるとするよね。
ひとし
裁縫ね。
はるか
授業っていうのはやった方がいいから行っている活動であって、
その時に子どもが全くやらないと。
ひとし
縫い物よね。
はるか
内容を見たら、2ミリの波縫いをして三角形を作りましょう、という課題があったとする。
ひとし
好きな子はできるかもね。
はるか
そうそう、好きな子とか全然勝手にやっちゃうんだろうけど。
ひとしとか、この課題見てどう?
ひとし
いやー、なんか手を刺しそうだなと思って
躊躇しちゃう。
はるか
多分そういう失敗経験があるんだろうね。
痛っ、とかっていう経験があったり。
ひとし
そう。痛いなっていう感情になった。
はるか
そっかそっか、多分そういう経験があるんでしょうけども。
子どもたちもそうやね。そういう失敗経験があったりとかすると
やっぱりなかなか手が動かなかったりとかするし、
そもそもやっぱ難しいと動かないわけよ、体は。
これコストが大きい状態です。
コストが大きいし、喜びもない状態。興味ないことっていうのはね。
だから動かない。
ひとし
これを変えられるの?
はるか
そう。これ「特別支援教育」の先生、上手な人多いんよね。
これをどういう課題に設定するかっていうと、
大好きなキャラクターのコースターを
5ミリ幅の波縫いにして作って、
「完成したら持って帰ってもいいよ。
20分したら5分休憩しよう」っていう課題にするんだって。
もういっぱい詰まってたのがわかった。
ひとし
じゃあ、作るものが大好きなキャラクターに紐づいてたと。
はるか
まずそこに喜びがありますね。
ひとし
で、持って帰ってもいい。
はるか
持って帰っていいっていう喜びがあります。
で、もう1個は、
ひとし
休憩もできる。
はるか
そう。
ひとし
20分やって5分休憩のところも疲れにくい。
はるか
そう。
だから喜びとしては、大好きなキャラクターが持って帰れるという
活動自体に喜びができてるということと、
もう1個は、2ミリから5ミリにしてる。
ひとし
ああ、そこもね。
はるか
そうそう。
だから難しかったんだろうなと仮説して
まずは5ミリからチャレンジする。
ハードルを低くするわけね。
ひとし
波縫いがよく分かってないけど
多分2ミリより、相当楽なんやろね、5ミリの方が。
はるか
5ミリの方が全然楽でございます。
で、ちゃんと見通しを持たせてあげる。
「20分したら5分休憩しようね」という
この見通しがすごく重要なんよ。
20分で休憩できるというゴールが見えてると全然違うから。
ひとし
確かにその言葉がけだけでだいぶ変わりそうやね。
はるか
全然違う。
で、こういう課題の工夫もあるし、
波縫いの例だったんだけど、
俺とかこのあいだね、相談会の時に受けた相談が
はるか先生が言ってた漢字の星マーク。
ひとし
ああ、間違えた漢字に星をつける。
はるか
そうそうそう。「間違いは宝なんだよ」って。
だから間違ったところを星にして
「そこができるようになったら成長できるんだよ」という
メッセージを込めて、
バツじゃなくて星にしようという話を紹介したの覚えてるかな?
第2回ヨイ出しの回で。
で、その時に「先生、星だらけになってしまいました」
ひとし
いいやん。宝だらけじゃん。
はるか
「星だらけになってしまいました、先生。
そして子どもが星が嫌いって言ってます」って。
ひとし
バツと一緒や。
はるか
ごめんなさい。星を嫌いにさせてごめんなさい。
完全に僕の環境のアプローチの失敗でございます。
補足させてください、補足させてください。
だからまずこれは、コストが大きい。
さっきのコストと喜びのところで言うと、コストが大きいのよ。
どういうことかっていうと、
自分のできることが異常に少なくて
できないことをいっぱい修正しなきゃいけないというコストがあるわけね。
ひとし
そこに向き合うコストがでかすぎる。
はるか
そう。このコストが大きすぎるとそれはやりたくないわけね。
星嫌いになるわけね。
前回話したように、8割から9割はできる状態で
1割2割は苦手なことを克服していこうというようなバランスがすごく重要であるということ。
これ俺の意見ね。
平熱さんが紹介していたのは、
例えば漢字とかだったら数個に限定してしまう。
例えば3つ覚えて正しく書けたら好きな活動を15分やろうとか、
それが15分終わったらまた3つやろうとか、
こまめに区切っていくとかっていうのも
その子の集中力の時間とかによっては、していくことが重要になっていく。
だから一気に1ページやらせて星つけまくってだとコストが大きい。
だけど、それをグッと3分の1に減らして
「これ全部終わったら好きなおやつタイムにしようね」とか
「YouTube15分見ようね」とかっていうふうに喜びを作っていく。
これを繰り返すことによって、コストが下がったことと、
もう1個は、できたら嬉しいことがある喜びが作られた状態だから
具体的な対応方法の例
はるか
子どもたちはモチベーションを保ちやすい。
それはその子たちによって違うよ?
何がコストなのか、何が喜びなのか違うから、
その子たちに合わせてやっていく。
ひとし
コストって心理的な負の感情の大きさみたいなのもコストってことだもんね。
はるか
も、もちろんある。もちろんあるし、
ひとし
作業量もそうかもしれない。
はるか
純粋に作業量もある。
だから皆さん。これ本当によく話すのが、
「天秤の絵を思い浮かべてください。頭の中に」
ひとし
天秤思い浮かべた。
はるか
「天秤を思い浮かべてください。
子どもたちにとってマイナスが少なくプラスが多ければ、やるという方向に傾きます。
だけどやらない方がプラスが大きいし、マイナスが少ない状態だったらやらない方向に傾きます。
だから僕たちができるのは、やるということに対してのプラスを増やすことと、マイナスを減らしていくこと。
この環境を作るだけです」
ひとし
なんか天秤の上に、やるさんとやらないさんがそれぞれいるよね。
この、やるさんの体重を重くしていきたいと。
はるか
やるさんの体重、プラスの体重を重くしていきたいということ。
で、全部これでいける。
例えば子どもが部屋に引きこもっています。
そしたら、リビングと部屋を天秤にかけてください。
リビングの方がプラスが多くてマイナスが少ない状態だったらリビングの方に向くし、
部屋で過ごしている方がプラスが大きくてマイナスが少ない状態だったら部屋にこもるし。
こんなふうに環境にアプローチする。
もうほんとだらしない、とか引きこもって、とかじゃなくて
どう環境を工夫したらこっちの方がプラスに赴くかなということを作って、あとは待つ。
これが環境にアプローチする上ですごく重要な視点かなと思います。
だから『コンコン』は、全く「やりなさい」とか「学校に行きなさい」とか言わない。
ただ環境を、本人にとって頑張った方がプラスになる状態を、ずっと試行錯誤して作っていく。
ひとし
なるほどね。コストを減らして喜びを作る。
いくつかの事例はなんとなく分かってきた。
はるか
だからやるべきことができない時には、考え方としては「この子のコストはどこかな」って
例えば特性上、LDの子たちとかは文字を書くのがすごく人よりもコストがかかるんだなってことが分かってきたら、
人よりも少ない量で丁寧に書くように課題を設定することが重要であるよね。
特性上むずかしったらコストがかかりまくってるんよ。だからしない。
ひとし
なるほどね。環境調整する具体例っていう話だけで何本か録れそうやね。
はるか
これからもっと具体的な話に移りたいと思います。
日常的に困った状態がいっぱいあると思うんですよね、特性がある子と関わっていくときは。
なぜなら環境とミスマッチが多いからですね。
その時にどんな対応をしていくのかという考え方とか、具体的な方法をお話ししたいと思います。
3つ例を挙げていきたいと思います。
1個目が、怒って物を投げたり目の前の人に酷いことを言ったりする場合。
これは多分緊急で重要な課題かなと思ったりします。
もう1個が、慣れない場所でパニックを起こしてしまう。
これも特性のある子は非常に多いです。
3つ目。協調性がなく運動会や遠足での集団行動ができません、というお悩みに対して。
これもよくあると思います。
この3つに対して、平熱さんがどういうアンサーを出したのかっていうのを紹介して、
一緒に考え合っていきたいと思っています。
1個目。「怒った時に感情を抑えられず、物を投げたり目の前の人に酷いことを言う」ということなんですけども。
ひとし
なんだこれは。環境調整して怒らせないようにする、みたいな。
はるか
怒りにアプローチしてるんですね?
ひとし
違いますね?その顔は。
はるか
ごめんなさい。何か意地悪な質問をしてしまった。
間違いを認めさせるような意地悪な質問をしてしまいました、失礼しました。
感情はなかなか変えられないから、行動とか考え方にアプローチしていきたいんですけども、
今回平熱さんが言ったのは、印象的だったのが「問題は、怒ることではありません」
ひとし
はいはい、問題じゃなかった。
はるか
怒ることは問題ではありません。
ひとし
問題じゃないんですね。
はるか
怒ってもいいですよ、ひとしさん。リスナーさん。
だけど怒りを爆発させることが問題ですと。
ひとし
だから物を投げたり、人にひどいこと言ったりってことか。
はるか
まさにそうです。怒りを爆発させることの具体的な行動としては、「物を投げることは問題だよね」
「目の前の人にひどいことを言う行動は問題だよね」っていうふうに、具体的な行動に落とし込むところ。
ひとし
ここね。
はるか
ここ重要です。ここ重要です。
ひとし
行動に落とし込む。
怒りのコントロール
はるか
「また怒ってから。怒っちゃだめよ!」じゃあわからない。
具体的に問題なのは、「投げることだよ。目の前の人にひどいことを言うことだよ」
っていうところがまずひとつ重要な視点です。
で、その時に怒りを爆発させないために一番大事なのは何なのかっていうと、
その怒りの対象と物理的に距離を取ることと、時間を空けること。
分かりやすいよね。
ひとし
分かりやすい。それを支援するのか。
はるか
そう。爆発させないためにはまずひとつ重要なのが、『距離を取ること』。
『時間を空けること』。この感覚を身につけていくことがすごく重要です。
怒ってもいい。怒ってもいいんだけど、爆発させないためには
このふたつが重要であるということを子どもたちに浸透させていきます。
ひとし
じゃあその、「怒りが爆発しそうになったらこうしようね」っていう前提を共有するみたいなこと?
はるか
そうね。まず具体的なアクションとしては、
そういった行動を、何か怒った時にそこで爆発させるんじゃなくて、代わりに「距離を取ろうね」とか。
で、「時間が経ったら戻ってこようね」とかっていう行動がひとつ言えるよね。
だけど口で言って分かったらね、それは苦労はしないと思うんだけど、
だからこれ俺の意見ね。俺がやってたことはまず、暴力とか暴言とかが出た時には
もう一時的に無条件に距離を取ります、僕が。
自分が。 連れて行きます。退場。
ひとし
ちょっと行こっか。
はるか
行こっか。そこでもう取り合わない。話し合わない。そこで取り合うと怒りはどんどんどんどん増幅していく。
なぜなら怒りの対象物がそこにあるから。パニックが治まらないので一旦強制退場です。
で、落ち着くまで待つ。感情は時間が経てば落ち着くから。
その時に話をするのが、さっき言ったような行動よね。
落ち着いた後に「怒るのokよ」って。「こういうことがあったんやもんね」って気持ちを受け止めるよね。
気持ちを受け止めた上で、「だけどよ、暴力とか暴言っていうのは一瞬で社会的な信頼を失ってしまう危険性がある」
いつも言うのは、「今までこんなこともあんなことも頑張っとうやん」って。
「だけどこの暴力と暴言によって、社会的な信頼ってのは損なわれてしまう危険性があるんだよ」ってことはもう淡々と伝える。
ひとし
淡々となんや。
はるか
淡々とこんなふうに伝える。声を荒げたりとか感情的に言うんじゃなくて淡々と、暴力とか暴言をしてしまうと今まで積み上げてきた信頼を失ってしまうから、
「怒った時はこんなふうに距離と時間を取ろうね」っていうのを、淡々と伝えるっていうのが重要になります。
だから今のポイントは、怒った時に大事なのは、距離と時間を置くことが重要であるということを伝え、
それができるように支援していくっていうのがひとつ重要になっていきます。
慣れない環境への適応
はるか
そこでどうにかなんか気持ちに訴えて、どうにかしようとしない。環境を変える。
ひとし
はいはいはい。今ちょっとだけ理解深まった気がするので、2つ目いきますか。
はるか
はい2つ目。慣れないところに行ってパニックになってしまうというところです。
ひとし
うんだから病院とかよね。そうそうそう。
俺もね、歯医者でめっちゃ泣き叫んでた思い出があって。
はるか
ああそうなんや。そんな過去もあったんだね。大きくなりましたね、ひとしさん。
ひとし
ありがとうございます。まあ痛かったんかな?
はるか
シンプルに慣れないというか、それは痛かったのかな。
痛かったんでしょうね、それは。
ひとし
でも今でもね、ここで講演してくださいとか、この番組に出てくださいって言われた時に
イメージができんとやっぱこう「え、どうしよう」ってなるけん。
慣れてないところパニックになるは、今も経験してますよ。
はるか
あるよね。そうそうそう。で、平熱さんが言うのはパニックの原因を考える時に
圧倒的に大切なのは、見通しを持つことができているかどうか。
ひとし
はいはいはい。
はるか
この視点です。この視点です。パニックなった時に「もう、わがままじゃねえ」とか
「なんでそんなことするの?」じゃなくて、「見通しを持つことができてたかな?」っていうふうに考える。
これがすごく重要になります。
ひとし
なるほど、病院とかだと?
はるか
例えば。だから見通しを持つために順番を提示することが、ひとつ支援として挙げられていて、
①診察券を出すんだよって
②待合室でお話しながら待つんだよ
③呼ばれたら診察室に入るんだよ
とかっていうふうに一個一個手順を書いて示してあげる。そしたらイメージができると不安っていうのはなくなってきて、
自分に対して怖いものはないんだなってところがわかってくるから
「見通しを持つことができていたか」っていうのが、パニックになった時には考えるべき
ひとし
なるほど。
はるか
重要な視点です。
協調性を高めるアプローチ
ひとし
1つ目が、
はるか
怒り。
ひとし
『怒ったら、物理的にも時間的にも距離を空ける』と。
2つ目が、『慣れないところでパニックになるときは見通しを持つ』と。
はるか
さようでございます。
ひとし
そういうことね。ひとつひとつやれることがあるんやね。
はるか
そう、ひとつひとつやれることがある。
さて最後です。
ひとし
最後。
はるか
「協調性がなく運動会や遠足での集団行動ができません」というお悩みに対して
平熱さんが、ひとつ言いました。
ひとし
「集団行動苦手です」っていうのは、やっぱりよく悩まれるよね。
はるか
ありますあります。
平熱さんが言うのは、「協調性がないとか集団行動ができないといった
抽象的な表現を、具体的な課題にしていくことが大切ですよ」という話でございます。
ひとし
集団行動ができない、とかは具体的ではないのか。
はるか
ないということ。協調性がないって何?っていうこと。
集団行動ができないって何?っていうことで、
これを具体的な課題にしていこうよっていうのが、すごく重要な視点になります。
ひとし
なんだ。具体的な課題。
はるか
協調性がないっていうのは、
例えば、運動会の更新で列から離れてしまうことが行動として見られるな、とか。
ひとし
そうね、行動ベースでね。
はるか
そうそう。そしたらこの子にはどんな支援があったらいいのか、
どんな環境へのアプローチがあったらいいのか、っていうのを考える。この考え方ね。
そしたら特別支援の眼鏡をかけてると、
この子はどこを見て歩いていいのか分かってないのかもしれないな。
だから「前のお友達の体操服の赤いライン見るといいよ」とかって言うと…
ひとし
なるほどね。完全に環境にアプローチしてるわ、これ。
はるか
環境にアプローチしてる。そこの視点をぐっと定めてあげるっていうアプローチね。
だから重要なのは抽象的な問題みたいなものを、具体的な課題にしていくことで
ひとつひとつできることが見えてくる。
なんか伝わる?この感じ。
「どうしようこの子。協調性ないな」じゃなくて
「この子はどういう支援をしたらできるのかな」って考える、この感じ。
ひとし
社会人のお仕事とかでは、すごい共感する。
はるか
どんな時に?
ひとし
『福田遥くんは、どうやったら気持ちよく喋れるだろう』っていうね。
はるか
特別支援してくれてたんですね。ありがとうございます。
ひとし
俺もされてるからね、同じく。
支えあわれています。
はるか
支えあわれておりますけども、
ここまでの3つの事例を、ひとことでまとめると。
ひとし
ひとことでまとまるんか?
はるか
これ平熱さんがひとことでまとめたわけじゃないから、あれなんだけど。
ここまでの課題の共通点として、平熱さんの言ってた言葉が印象的にまとめてるなと思ったのが
「課題の分解とスモールステップには国民栄誉賞を与えたいです」という話をしていて。
ひとし
『課題の分解と、スモールステップ』。
はるか
『分解とスモールステップ』。
全部、俺子どもに関わる時これやなって思った。
ひとし
このフレームがけっこう大きいんだ、子どもと接する中で。
はるか
そうそうそう。課題の分解。
怒ってるという現象を問題として捉えたならば、
怒ってるという抽象的な問題から課題を分解していきます。
怒って物を投げたという行動、
目の前の人にひどいことを言ったという行動、
まずここの課題に分解する。
この行動を一個一個チェンジしていこうねという、課題の分解がありますよね。
それに対してスモールステップ。
「まず最初は距離を取るところからしようね」って。
距離を取って時間を取って落ち着くことができたら、
「次は言葉で表現できるようになろうね」とかっていうふうに
一個一個課題を分解して、ちょっとずつちょっとずつステップアップしていったらできるから。
できるから。
ひとし
そうか、じゃあ普段人と接する時にこの課題の分解とスモールステップっていう
剣と盾を持って接するといいんか。
はるか
接するといいなって思いました。
ひとし
そしたらけっこう、はるか先生に近づける。
はるか
いや違う違う。待ってなんか調子乗っとうね、俺が。
ひとし
いや俺が調子乗らせたから、今。
はるか
俺が全部できるわけじゃ全くない。
けど、この考え方に助けられていますという話。
その剣と盾に助けられているので
皆さんにもその武器を共有したいという話であります。
全然自分がスペシャリストではないので、一緒にやっていきましょうということであります。
平熱さんありがとうございます、ということだよね。
ひとし
平熱さんありがとうございました。めちゃくちゃ勉強になりました。
はるか
ということで。
ひとし
そんな感じかな、今日は。
はるか
はい、そんな感じだね。
ひとし
後編として、具体的な環境へのアプローチをお話ししてきました。
はるか
はい。
ひとし
一番ポイントだったのは、最後に言った
「課題の分解とスモールステップは国民栄誉賞だよ」っていうこと。
はるか
うんうん。栄誉賞だね。
ひとし
と、あと途中出てきた「コストを減らして喜びを増やす環境を作っていこうよ」っていう
ところとかも大事そうな視点ですな。
はるか
そうね「特別支援教育」、3つ重要なことあったねってまとめるとしたら
環境にアプローチするということ。
ひとし
はい。環境にアプローチ。
はるか
そして、課題の分解とスモールステップしようね、ということ。
2つやん。
ひとし
2つか、2つ。
はるか
2つでございました。
じゃあ最後に、相談してくださいっていう話をしたと思うんですけども。冒頭にね。
ひとし
ああ、冒頭に。前回の冒頭でいろんな人に相談できますよと。病院だけではなく。
はるか
もう相談してほしい。だって難しいから。
で、発達に特性のある子を一人で育てようとか家庭だけで支えようというのは難しいから、
前提としてチームみんなで、社会みんなで関わっていこうというのが前提としてあって、
その相談先として発達支援センターとか児童相談所とかっていう話もあるし、
もう一個新しく最近知ったのが『児童養護施設』という存在を知ってですね。
ひとし
たぶん来週、児童養護施設に関して取り組まれている方とのコラボが配信されますが。
はるか
配信されます。
児童養護施設には、虐待を受けた子とか親御さんから離れた子とかが来るっていうイメージあると思います。
実際にそういう子もいると思います。
そんな中で、それだけじゃないですよっていうふうにおっしゃってくれてて。
一時的に、いま一緒にいると爆発してしまう。それこそ怒りが爆発してしまうとか
うまくいきそうにないなって時は、一時的にそうやって預けることも選択肢としてありますよって。
里子さんを施設が一時的に預かる場合もあります。
だから児童相談所とか、そういう里親支援機関とか、
あとは里親支援専門相談員とかの方々に相談して一緒に見ていきましょうということを
『チャイボラさん』という民間の団体さんが教えてくれて。
だからそういう選択肢もあるんですよっていうことをお伝えしたかった。
ティーチャーティーチャー村の『つっきーさん』という方が
そのチャイボラさんの活動を一生懸命広げてあるんだけど、
その方が言うには、「虐待っていうのはもちろんいけないこと。
もちろんいけないことなんだけど、そういった発達の特性とかっていうのは
社会的な問題、社会の環境によって生まれている問題だから
親御さんだけの責任じゃないです」って。
「だから一緒に見ていきましょう」っていうメッセージを伝えてくれて
本当にそうだなと思って。だから里親とかっていうのも
ひとつ選択肢として考えながら、一緒に子どもを育てていけたらと思っております。
ひとし
すごいね。つっきーさんはこのメッセージをくれたのか。
はるか
そうそうそう。で、具体的には『レスパイトケア』というサイトがあって
各自治体にどこに施設があるのか検索できるものがあるから、
ひとし
本当だ。
はるか
それを使うといいかもしれない。
ひとし
このURL載せておきます。
はるか
そう。虐待が生まれない環境を作る。環境を作ることが大事だということです。
ティーチャーティーチャーとしても、ティーチャーティーチャー村というところで
皆さんが相談し合える環境を作ってくださってるし、
ティーチャーティーチャーとしても『にちにち』っていう親御さんの伴奏支援プログラムを作ってるし、
そんな形でいろんなものを選択肢にしながら
一緒に乗り越えていきたいですね、ということですね。
ひとし
ですね。
はるか
はい。
ひとし
来週再来週と、チャイボラという団体の代表の『大山さん』に来ていただいてお話をするので
イベントの紹介
ひとし
ぜひそこで児童養護施設のこととかは、詳しく皆さんにもシェアできたらなと思っております。
はるか
思っております。
ひとし
それと11月23日の土曜日に、東京タワーでチャイボラさんのイベントにお呼びいただいておりまして。
はるか
1123。
ひとし
13時半から1時間程度で、僕らもお話しさせていただくので。
はるか
そうです。東京タワーの展望でやるんだよね。
ひとし
そう。
たぶん僕らも参加者としてもイベント自体を楽しもうと思ってるので、
ぜひ来れる方は。
はるか
はい。東京タワーの展望で、児童養護施設出身の方と僕たちが対談をするという。
ひとし
孤立の”孤”の『孤育てはおわり』っていうイベントで、社会みんなで子育てしていこうという趣旨のイベントでございます。
はるか
はい。
ひとし
他にも児童養護施設を運営されている方とか、出身の方とかがいろいろお話をされるようなので
ぜひご興味ある方は一緒に行きましょう。
はるか
ぜひお願いします。
ポジティブな子育ての視点
ひとし
はい。では最後、感想を読ませていただけましょうか。
はるか
はい、お願いします。
ひとし
はい。「初めまして。39歳のシロハナと申します。」
シロハナさん。
はるか
初めまして。年齢までありがとうございます。
ひとし
「年長組の娘と1歳の息子を育てています
『ママが自分を取り戻すラジオ』でティーチャーティーチャーの存在を知り
エピソード1を聞いてすぐにファンになりました。」ありがとうございます。
はるか
うわ~。師匠の番組。
ひとし
師匠から。
はるか
師匠の『すぎべさん』の番組。
ひとし
「現在子育てに大きな悩みを持っている方はもちろん、悩みというほどの悩みではないけれど
普段の子どもとの関わりをもっとよくしたいと感じている保護者にとても参考になる内容で
さらにどのお話もとてもシンプルに噛み砕いてくださって分かりやすく
聞いたその日から日常生活に取り入れようと思えます。」
はるか
ヨイ出しの達人。ありがとうございます。
ひとし
ありがとうございます。
「1日5エピソードくらいまとめて聞いているのですが、
今はまだこういう時どうしたらいいんだっけ、となってしまうことも多いのですが
知識が自分のものになるよう何度も聞き込みたいです。」
はるか
嬉しい。ありがとうございます。
ひとし
「長くなってしまうのですが、もう少しだけ書かせてください。」
はるか
ぜひお願いします。
ひとし
「先日、娘の保育園の年長合宿がありました。」
はるか
年長さんの合宿。
ひとし
「いわゆるお泊まり保育とは違い、
はるか
違うんですね。
ひとし
子どもたちの自立心や能力を引き出すことを目的としたもので
スポーツ選手の強化合宿のようなイメージです。」
はるか
それ大人向けにやってほしいね。参加したい。
ひとし
「年に5,6回ありますが」
年に5,6回もあるんだ。
「今回がティーチャーティーチャーを聞くようになって初めての合宿でした。
合宿の最終日には、保護者に合宿の集大成を披露する時間があり」
はるか
そんなのがあるんだ。
ひとし
「子どもはもちろん、職員も緊張感をもって臨んでいます。
正直これまでは、『この先生知識は豊富だけど頭でっかちなとこあるんだよな』とか
『あの先生はいつも楽しそうで頼りになりそう』など、
心の中でどうしても考えてしまっていたのですが、
今回は、『あの先生は勉強して知識を身につける力があるんだ』とか
『あの先生は人を和ませる力があるんだ』など
目に映る景色が以前よりもポジティブになっていて自分で驚きました。」
はるか
ちょっとこれ嬉しいな。
ひとし
こんな変化があるんですか。
はるか
かなり見方、考え方が変わってるね。
これは嬉しいぞ。
ひとし
「子どもたちに対しては、我が子でなくても
『あの子はこれは苦手だけど、あれがすごく得意なんだよね』といった目線で見れるのが
大人のことも、特に自分が苦手な大人のことでも
もっとポジティブな見方ができるようになるんだと気づきました。」
はるか
すごい。
ひとし
「ひとしさん、はるかさん。大切な気づきを本当にありがとうございます。」という。
はるか
こちらこそ大切な気づきをありがとうございます。
ひとし
そんな変わるもんなんやね。
はるか
そうよね。
これやっぱ、ずっとさ、綺麗なフォームでポッドキャストで投げ続けられるやん。
ひとし
綺麗な場所をね。
はるか
自分の一番いいと思っていることを投げ続けていける良さだね。
これは。ずっとそれを聞き続けるとそういう見方、考え方になっていくっていうのもあるんだ。
素敵。
ひとし
俺らもそうやからね。
ポッドキャストを作ったことによって、その内容に人格が寄っていってるからね。
はるか
寄っていくから。ありがとうございます。
ひとし
すごい社会現象ですね、これは。
はるか
社会現象だ。
この方のメッセージにも、かなりまた見方を教えてもらったね。
ひとし
ポジティブな。
はるか
ポジティブな見方。大人に対しても。
ひとし
苦手だった大人に対してとかもね、
見方が変わってくるっていうのが、これまた面白い話ですよ。
はるか
これは世界平和に繋がるね。
こういうことやねきっと。
ひとし
きっと繋がるかな。
はるか
急に浅くなったよね。
ひとし
じゃあこのあたりで締めたいと思います。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
はるか
ありがとうございました。
ひとし
#ティーチャーティーチャーとカタカナで付けてポストいただくと
僕らが見させていただきますので、ぜひお願いいたします。
はるか
ぜひ付けてください。お願いします。
ひとし
それと告知したいことがすごい最近多くなりすぎてきているので
ポイントを絞ると、
最近はもう、書籍を絶賛出版しておりますので
ぜひ買っていただけると嬉しいです。
はるか
嬉しいでございます。
ひとし
月額スポンサーさんも大募集しております。
ぜひよろしくお願いします。
はるか
募集しております。
ひとし
それでは。
はるか
また。
32:01

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