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2025-05-20 39:57

【いじめ③】我が子がいじめの加害者/被害者になったらどうする? #85

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今回は全3話で「いじめをなくすために私たちは何ができるのか」についてお話しします!3話目は子どもが加害者や被害者になった時にできることについて話しました。


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【今回の内容】

いじめ加害者だった人の将来のリスク(オルヴェウス) / 共感性に基づいた考え方を身につける / 加害者になった時「問題を深刻に受け止める」「話を注意深く聞いて、事実を確認する」「子どもの行動の理由を知る」「子どもとのよりよい関係を作る」 / 被害者になった時「いじめ被害の話を注意深く聞く」「いじめ被害を受けた子どもを非難しない」「必要な情報を得る」「子どもと一緒にいじめ被害にあわないための方法を学ぶ」「学校や関係者・組織に連絡する」 / 教員時代にはるかが経験したいじめ


参考:

⁠⁠和久田 学「⁠学校を変える いじめの科学」⁠⁠


【今回のお悩み:チョコレートさん】

10歳のちょっと敏感さんな子供にどう答えてあげれたのか⁇ アドバイスくださると助かります。 先日『毎学期書くように言われるいじめアンケート。アンケートを書いても本人は一向に直らないし書く意味がありますか⁇』と先生に尋ねてみたと話し始めました。

先生は『このアンケートはいろんな所に報告されているもので 無くすことはできないから…』と説明くださり 記入するに至ったそうです。

それでも『アンケートを書いてもいじめはなくならない。改善もしない。書くだけ無駄な時間だと思う。』と言っています。

1日時間をかけ 仕事で使用するヒヤリハットの法則を伝えました。1つの重大ないじめには29個の軽いいじめがある。さらに300個のヒヤリハットがある。誰かを死に追いやるようないじめをしてしまう前に 誰かを傷つけていることを認識してもらうことは大事なのかもしれない。 いじめアンケートは いじめをなくす目的ではなく いじめの酷さをなくす目的なら書く意義があるのかもしれないと伝えました。

いじめアンケート 作られた意義や目的を… 書く必要性を… 子供や私に ご教授くださいますようお願いいたします。

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

【法人スポンサー様】

株式会社Co-Lift様は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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ワオフル株式会社/夢中教室様は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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【番組概要】

世界を回る先生はるかと、ラジオ番組プロデューサーひとしが子育てについて納得するまで考える番組、子育てのラジオ「Teacher Teacher」。第5回 JAPAN PODCAST AWARDS 大賞&教養部門最優秀賞をW受賞。⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠毎週火曜日朝に配信。Xで#ティーチャーティーチャーをつけて感想・コメントをお願いします!


・書籍「先生、どうする!? 子どものお悩み110番」は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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【ひとしの編集後記】

・加害者になった人にも寄り添ってしまって「そういうことあるよねぇ」という振る舞いはしてしまいそうだなと思ったので勉強になりました!


・今週金曜日、良い音源が配信できるのでお楽しみに!

Summary

このエピソードでは、いじめの加害者や被害者に対する保護者の適切な対応が議論されています。特に、被害者は決して悪くなく、いじめの行為自体を許さない立場を保つことの重要性が強調されており、加害者に対しても効果的なアプローチが提案されています。このポッドキャストエピソードでは、いじめの加害者または被害者になった場合の適切な対応が議論されています。特に、保護者がどのように問題を深刻に受け止め、子どもとコミュニケーションをとるべきか、また加害行為の本質を理解させる方法が解説されています。このエピソードでは、子どもがいじめの被害者になった場合の保護者の対応について詳しく説明されています。具体的な事例を交えながら、親がどのように子どもをサポートし、いじめに立ち向かうべきかが考えられています。このエピソードでは、いじめの加害者または被害者になった場合の対応が考察され、子育ての重要性が強調されています。

いじめの定義と介入の重要性
はるか
(前回からの続き!)
ひとし
はい。「いじめをなくすために何ができるのか」という回の3話目でしたね。
はるか
最終回です。簡単に最初から振り返ると、最初はいじめの定義っていうものをして、どんなときに大人が介入するべきなのかっていう話をしたときに、
ひとつは力の不均衡、パワーバランスがアンバランスになっているときっていうのには、加害者・被害者同士で解決するのは難しいっていうのがある。
なぜかというと、被害者が怖いから声を上げられない状態があるんだって。
ひとし
そうね、体格の差とか人数の差とか上下関係、年齢とかっていうやつね。
はるか
人数の差もそうだし、情報収集力とかもあるしね。
ひとし
そういうのもあるのか。
はるか
いろんなところでパワーバランスが崩れがちで、声を上げられなくなる状態があるということ。
もう一個は、すごくキーワードになるのは「シンキングエラー」よね。
ひとし
そうだ。被害側と加害側で認識のズレがあっているっていうことね。
はるか
ズレが起きている。加害者はこんなのいじめじゃないよって思ってる状態。被害者はすごく甚大に被害を受けている状態。
これはもう加害者が気づかないからなかなかなくなりにくいよねってのがあるから、この認識のズレを第三者が見た時には介入することが必要なんだって。
だからこそ第2話目で「傍観者」っていう存在がすごく重要であるっていう話をして。
ひとし
傍観者にできることをね、話してたよね。
はるか
そうそうそう。傍観者が介入すると、ものすごくいじめがなくなる方向に行く可能性が高いっていう研究も出ているということ。
だから勇気を持って介入しようということと、もう一個は傍観者が集団になって対応することによって報復を受けにくいっていうのがあるから、それを認識として持っておくっていうのが大事だし、傍観者としての振る舞いもね、いろいろあったよね。直接、言うっていうのもあったし。
ひとし
なんがあったっけ。直接、言う。その場から離れさせるとかもあったよね。被害者、加害者どっちかをね。
はるか
そうそうそう。その場から離れるとかっていう方法もあるし。
ひとし
あと大人に助けを、別の大人に助けを求めるとかも、傍観者としてその人たちにアプローチするんじゃなくて自分が動けることだよね、とかがあったりしたので、これはやれそうなものがいろいろありました。
被害者が悪くない理由
はるか
ありました。最後はちょっとTeacher Teacherを聞いている方々は多いと思うんだけど、保護者の方が実際に自分の子どもが加害者であったり被害者になった時にどういう振る舞いをした方がいいのかっていうのを明らかにしたい。
ひとし
確かに。
はるか
っていうのがあります。今回ちょっと思想、詰まりまくってて、もうマシンガンのようににしゃべっちゃうかもしれないんですが、
ぜひ最後まで聞いていただけたらと思ってます。本当に子どもと向き合ううえで、というか人生、人と関わっていく中で全部、重要な考えなんじゃないかなっていうふうに思っていますので、最後まで聞いていただけたらと思います。
ひとし
はいはいはい。どこから話していくん?
はるか
まず前提として、もう前提として絶対にぶらしちゃいけないところがあるなって思っています。それは「いじめの被害者は絶対に悪くない」というところ。
ここだけはぶらしたらね、もう始まらない。解決に向かわないっていうのがあると思っていますし、『和久田学』先生も言っています。いじめの原因が被害者にあるっていうふうに考えたなら、解決に向かわない。
ひとし
なるほど。
はるか
なぜなら、その人に責任なすりつけたら終わりだから。いろんな思想あると思う。いろんな意見、聞いたことある。いじめられる側に原因があるとかっていう話があると思うんだけど、今回の話は解決に向かいたいっていう話。
失くしたいっていう前提の話だから、解決に向かいたいんだったら、原因を被害者になすりつけたって話は始まらないわけで、まずは被害者は絶対に悪くなくて、いじめという行為自体に問題があって、これをなくさなきゃいけないよねっていう前提は必要だと思っています。
ここはもうなんでとかっていうよりは、もう悪くないっていうのは、ぶれちゃいけないっていうふうに思っています。
前回、『成田奈緒子』さんと『上岡勇二』さんの『その「一言」が子どもの脳をダメにする』っていう本の中でも紹介したけど、
ひとし
なんやったっけ。
はるか
「子どもと関わるうえで、絶対に家庭でぶれちゃいけない軸を持つことが大事」っていう話を。
ひとし
ひと家庭に2・3個、軸を作ろうっていう話があったね。けっこう前の回。
はるか
そうそうそう。もうその中で「死なない・死なせない」みたいな話があったりとか、生活習慣を…「起きる時間・寝る時間を大事にする」とかっていう話があったりとかっていう、
なんかもう「これなんで?」とかっていうよりは「これが大事なんだ」っていう軸を持つことがすごく重要って話をしていて、
なぜかというと「死なない・死なせない」に対してさ、「なんで死んじゃいけないの?」みたいな話になったら、これ実は答えとかってなくて、
究極、無理なんよ。その、絶対的に納得させられるみたいなところは。
だからまず議論を進める前提として、いじめの被害者が悪くないっていう前提は必要なのかなっていうふうに思います。
だから何度も言うけど、いじめはなにがあっても、どんな理由があっても許さないっていう姿勢。
いじめの加害者を許さないっていうよりは、いじめの行為自体を許さないっていう姿勢を保つことは絶対に重要だと思っています。
で、一応、論理的になんでいじめの被害者が悪くないのかっていうのを説明したくて。
ひとし
そこはするんやね。
はるか
これね、理不尽に「絶対、とにかく許さないでください」っていうより、論理も説明したいと思っていて、
それが、たとえ被害者自身がいじめを招くような行動をしたとするよね。
例えば、集団の中の空気を読まないっていうのを続けたりとか、もしかしたらあるかもしれないし、
だけど、その人を傷つけていいっていう理由には、まずならない。
なぜかというと人権的な視点からいうと、人間らしく生きるっていう権利があって、
そう、だから人権を守らなければならないっていうことがあるということと、
もう一個は大事な思想として、なんか俺がめちゃくちゃ重要にしてる視点があるんよね。
それは『マイケル・サンデル』さんの『実力も運のうち 能力主義は正義か?』っていう本があって、
「能力は正義か」っていう話で、
成功っていうのは実際、努力とか才能っていうのが関わってると思うんだけど、
成功者の視点としては、「こんだけ努力したんだから自分は成功できたんだ」っていうふうに主張するのもすごくわかるんだけど、
それだけたぶん努力されてきたから。
だけど実際、生まれた環境とか、運とか、周りの関わった人とかっていうのはそうとう影響してるよねっていう話があって。
だけど、能力が高ければ高いほど価値が高いっていうような能力主義社会では、こういった運の要素っていうのが過小評価されてしまうんよね。
ひとし
それがどう繋がるんやろ。
はるか
そう、運がいいからこそ、それでできるポジションにいたりとか、能力が高いと評価されているっていうことがあるのに、
できない人に対して「こいつできんけんね」とか、「こいつ空気読めんけんね」みたいな感じで切り捨てたりとか、
その人を責めたりするっていうのはどうなのかっていう話だと思っています。
ひとし
だからいまのだと、パワーバランスが強い側にそういう人たちがいることが多いっていうシチュエーションで、そう思うっていう。
はるか
そうそうそうそう。だから簡単に「この人たちはできないからダメなんだ」みたいなことで切り捨てることはできるんだけど、
簡単なんだけどそれは。だけど、そういった才能とか能力っていうのはまず生まれた環境であったりとか、関わった人たちとか運によって左右されている部分が多いんだから、
いま現在、能力が高いからといって、能力が低い人に対して何か責めるようなことを言うっていうのは、あんまり俺は好ましくないんじゃないかなっていうふうに思ってるし、
発達障害調査会の話もしたけど、神経発達症といわれる、いま環境にマッチしない子どもたちっていうのは、生まれる場所と時代さえ違ったら、ぜんぜん違う可能性はあったわけやん。
なにが能力が高いとされて、なにが障害とされてるかなんて、時代によってぜんぜん違うわけやん。
ひとし
そうなんよね。それこそ僕らの身近だと、スケジュール管理がぜんぜんできないっていう人が、多分ITのGoogleカレンダーとかがない時代だったらもっと大変なことになっていたと思うので。
はるか
なってただろうし。
ひとし
環境次第感はあるよね。
はるか
このあいだ、マレーシアの『国際バカロレラ』の学校から日本の学校に戻ってきた学生の話を聞いたんやけど。マレーシアで自己表現とか自己主張するのがすごく評価されていたんだけど、
日本に帰ってきた時にそれがすごく自己中心的であったりとか、ノイズとして捉えられるような経験をして、すごく自信を失ったみたいな話をしてたんよね。
本当にそんなふうに、生まれた場所とか時代とかでぜんぜん評価されることが変わっているから、たまたま、いまこの瞬間、自分たちが能力が高いと評価されているからといって、そうじゃない人を切り捨てたりとか責めたりとか危害を加えたりとかってしていい理由にはぜんんぜんならないなっていうふうに思っている。
ひとし
というのが、いじめの被害者は悪くないよねっていう前提の話ね。
はるか
悪くないという前提に立つことが、まず重要だと思っている。ここが揺らぐと解決に向かわないのかなっていうふうに思っています。
もう一回、補足として言うのは、いじめの加害者が悪いとかっていう話じゃなくて、誰かに危害を加えるという行為、いじめという行為自体は許しちゃいけないよねっていう前提があると思います。
ここは絶対にぶらしちゃうと、理由があったらいいんだねとかっていう話になっちゃうから。まぁ、のちに話すんだけど、加害者はいろいろ理由を言います。理由を聞くのはいいんだけど「理由があったらいいんだねっていうふうになってはいけない」っていう話を、のちのちしたいと思っています。
加害者へのアプローチ
はるか
というところがまず、議論のスタートになると思っています。続いて「我が子がいじめの加害者になった場合、どうすればいいのか」っていう話をしたいと思います。
ひとし
そうね。これは大事なのは加害者が悪いのではなく、いじめをしているという行為は良くないので、それをなんとかしたいよね、ということだよね。
はるか
まさに言ってくれたように、子どもと関わるうえで、その子の人格を否定するんじゃなくて、その子の行為を見直そうっていうアプローチがすごく重要だと思っているので、行為と人格は切り離して、この行為を正していこうっていうアプローチを取りたいと思っています。
その前にね、子どもがいじめの加害者になった場合のリスクってのがすごく大きいっていうことが研究でわかっていて、『ダン・オルヴェウス』さんの研究なんだけど、「いじめの加害者とされた男児は、24歳の時点でそれまでに犯罪をした経験のある確率が、そうでない子どものおよそ6倍だった」っていう。
「加害者とされた」という、「見なされた」という経験が、そうでない子どものおよそ6倍だったというところで。
ひとし
見なされた、なんだ。
はるか
「被害者を救うっていう視点と同時に、やっぱり加害者の将来も救うっていうことが支援の本質だ」っていうことをこの本の中では話をしていて、これは加害者の未来を守るっていうのはそうなんだけど、社会全体の安全であったり幸福っていうのも踏まえると、絶対にここでのアプローチっていうのは正しく行ったほうがいいっていうところです。
ひとし
そうか。だから、そのいじめの加害者っていう超手前の発生しそうな時に防げるのが、加害者としてもいい。
はるか
うんうん、もちろん。
ひとし
加害者側もありがたいっていうことやね。
はるか
防げることはもちろんいいし、もし加害を起こしてしまった場合のアプローチなんだけど、一般的にはめちゃくちゃ叱られるとか、なんか罰を与えられるとかっていうふうにアプローチとしてはたぶん想像できると思うんやけど、これをしてしまった場合、結局意味がない。
効果が薄いっていうことが分かっていることと、いじめを繰り返してしまう。なぜなら理解してないから。僕はいじめじゃないと思ってるから。
ひとし
なるほどね、そういうことね。
はるか
もう皆さん分かってると思うけど、これシンキングエラーを起こしてるからね。自分はいじめって思ってないのに罰を与えられる、怒鳴られる。
で、どうなるかっていうと、自己否定の思想に陥っていくわけよ。「自分はダメなんだ。自分は周りから認められないんだ。」
こうなると、どんどんどんどん悪循環が起きるよね。どんどんどんどん周りにストレスが大きくなって、攻撃行動が増えていくってのも行動分析学では分かっているから、
だからこそ罰だけ与えるとか、怒鳴るとかしても意味がないっていうことは、ひとつ抑えておきたいっていうことだと思います。
真剣に向き合うために真剣に話をするっていうのは大事だと思うけど、単なる罰とか怒鳴るとかではあんまり効果がないっていうのは分かってほしいなと思います。
シンキングエラーの重要性
はるか
なんか「叱るは必要?」みたいな、なんかの回でも話したんだけど、とにかく怒鳴られたりとか恐怖を与えられたらもう前頭葉が機能してないから、頭で理解できてない状態があるから。
ひとし
そうね。その場ではやめるけど、繰り返すみたいなことが起きるよね。
はるか
転用が効かない。その行動自体はやめるかもしれない、もしかしたら。その子に対するその行動自体はやめるかもしれないけど、他の人に対して同じような行動をするっていうのは確率としては高いから。なぜなら理解してないからです。
だから、重要なのはシンキングエラーを正すこと。シンキングエラーを正して、共感性に基づいた正しい考え方を身に付けさせること自体が支援の本質であると。
ひとし
共感性に基づく。
はるか
そう。だから相手の立場になって考えるということ。
ひとし
なるほど。そういうのを考えるきっかけを与えたり、そういう内省を促したりするっていうのが、加害者に対してできること。
はるか
だからこの行為がどんだけ悪いことかっていうことを伝えるっていうよりは、相手の立場に立った時に加害者側の思っている影響と被害者側が思っている影響っていうのが違うんだっていう気づきを得るっていうのがすごく重要になるということになります。
ひとし
なるほど。
はるか
よくやるのが、客観視点よね。自分がやっていることを『のび太』と『ジャイアン』になぞらえて考えたりとかすると、確かにのび太の側からするとそうとう怖いし被害が大きいよねって。ジャイアンはそう思ってないかもしれないな、とかっていう理解が得られるわけ。
ひとし
なるほどね。
はるか
相手の立場に立って考えるっていう、こういう繰り返ししていくのはすごく重要になっていくのはありますね。
もちろん絶対に許さないという真剣な態度も重要なんだけど、こういう一方、論理的なアプローチも重要だと思っています。で、もっと具体的にアプローチをステップで分けて話していきたいと思います。
加害者への具体的対応
ひとし
そうやね。それが気になる。だって自分の子どもがね、いじめの加害者になったって時に、じゃあ具体的にどういうステップでね、なにを話していけばいいんだっていうのが分からんもんね。
はるか
うん、そうね。前提、誰にでもあり得るので。
ひとし
そうよね。
はるか
誰にでも加害者になる可能性はあるので、もしなった場合はこれをもう一度、聞き直してもらえたら嬉しいです。
ひとし
うん。
はるか
1ステップ目が「深刻に問題を受け止める」ということ。
ひとし
まずね、まず自分が、保護者さん側が受け止める。
はるか
うん、それも「あるよね、そんなことも」とかっていうふうに軽く受け止めるんじゃなくて、いじめっていう行為は絶対に許されない行為だっていうことは、真剣に深刻に受け止めることが大切であるということ。
なぜかっていうと、親っていうのは我が子を守りたいっていう思いの方が強くなるから、「なんか相手に原因があったんじゃないの」とか「理由があったらしょうがないよね」とかっていうふうに、やっぱなっちゃうんよ。
ひとし
たしかにね。
はるか
で、親の考えの影響って、思った以上に子どもに大きいんよね、子どもにとって。
想像される発言としては、「まあそういう理由があったんならしょうがないんじゃない」とか、「そういう嫌な気持ちがあったんだね。じゃあ○○君は悪くないよね」とか「○○ちゃんは悪くないよね」とかっていうふうに言っちゃうと、親が守ったっていうことは、その行動は別に良かったんだっていうふうに思っちゃう、判断しちゃう。
だから何度も言うけど人格は否定しないんだけど、その行動自体は許されないんだよっていう話を毅然としていく。
もう一個は、あくまで事実確認はしておきたい。
「話を注意深く聞いて事実は確認」しておきたい。
ひとし
確かに。いじめもそうだし、これ万引きとかでもそうだなと思った。そこのステップめっちゃ大事そうだなと思った。
はるか
うんうんうんうん、そうね。話を聞くのは大事なんやけど、これめちゃくちゃ重要なポイントとして、和久田さんは、この時点で理由を聞く必要はないって言ってる。
ひとし
へえ、なんでやろ。
はるか
これなぜかっていうと、理由を問われたら子どもは自己防衛的にいろんな理由を言うよ。「何とかされたから、何とかされたから。」
そしたらだんだん親としては「そんなことがあったんだ」っていうふうになってきて、どうなるかっていうと、理由があれば許されるっていうふうに勘違いしちゃう。
あとやっぱシンキングエラーを起こしてるから、やっぱり自己正当化しようと発言する。
だからこそ理由はのちのち聞くんだけど、理由があってもこうやって誰かを傷つけるっていう行為、誰かに被害を与えるっていう行為は容認できませんっていうことは一貫として伝えなきゃいけないっていうのが、ひとつ関わる大人としてはあるということです。
もし暴力をしたりとか、もし暴言を吐いたりとかしてるんだったら、その行為自体は何があっても許しませんっていう態度は貫かなければならないということと、
もう一個はね、子どもとよく話したらわかると思うんだけど、解釈と事実を区別できてない。
例えば嫌がらせをしてきたとか、いじめてきたとか、だからやり返したとかって言うんだけど、実際に何をしたのかっていう確認される事実として。
ひとし
なるほどね。だから本当にただ単に声が聞こえてなくて反応しなかったのに、あの人に無視されたと思ってるとか、そういうのとかよね。
はるか
その可能性はあるよね。嫌がらせをしてきたっていうのは解釈だけど、肩がぶつかってきたとかっていうのは事実だし、なんかそんなふうに解釈と事実を切り分けて、こういう事実があったんだねっていう事実ベースで書き留めていくっていうのが重要です。
ひとし
なるほどね。
はるか
書き留めていくっていうのは、今後けっこう深刻な場合は警察とか絡んでくるから、事実を押さえるっていうのはすごく重要になってきます。
次に、子どもに対して一貫とした態度を取るっていうのはさっきちょっと話したんだけど、いろいろ理由はあるかもしれないけど、こういう叩くっていう行為とか、暴言を吐くっていう行為は許されないんだよっていうような一貫した態度を取る。
で、子どもはいろんなことを言う。「あの子は2回叩いたって言ったけど本当は1回だ」とか。「そんなに強く叩いてない。軽く叩いた」とか。いろんななんかこう正当化しようと理由を言うんだけど、一生懸命、自分を守ろうと。
だけど細かいところに左右されるんじゃなくて、「少なくとも被害者が傷つけられたと感じている」と、この行為によって。「この事実は許されないんだ」って話をしなければいけないということです。
ひとし
なのでいまのところ、加害者になりましたって時には、問題をちゃんと深刻に受け止めて、まずは話を聞くと。で、この話を聞くっていうのは、解釈じゃなくて事実を確認するっていうのを大事にすると。
はるか
いろいろ理由を言ってくるけど、その時にどんな理由があっても、この行為自体を許されないという一貫した態度をとるということ。
ひとし
一貫した態度。
はるか
そのうえで「行動の理由を知りましょう」と。
ひとし
ここでやっと理由、言っていいんだ。
はるか
理由、いままでも聞いてもいいんだけど。そういう理由があったんだね、と。だけどここまできてやっと理由をしっかり聞いて、そこにシンキングエラーがあるかもしれない。
「○○さんは、こういうふうに思ってるかもしれないよね」って。
「だけど相手の立場に立ったらどう?」っていうふうに、相手の立場に立って考えるとかっていうのもそうだし、もしかしたらスキル不足かもしれない。ソーシャルスキルの。
ひとし
なるほどね。嫌な気持ちをこう伝えたらいい、とか。
はるか
そうそうそうそうそう。その伝え方によって、相手はこういうふうにしたのかもしれないねとかっていうようなスキル不足かもしれないし、もしかしたらストレスかもしれない。
ひとし
なるほど。
はるか
ストレスによる攻撃行動かもしれない。だから普段、別のとこで我慢していることが他の子どもへの攻撃行動になっている可能性がある。
例えば、発達に特性があって感覚が過敏で、いつも教室の当たり前についているライトがすごくストレスになっていたりとか、教室の騒音がものすごく負荷がかかっていたりとかする可能性もある。
だからそういったストレス要因があるかもしれないというメガネは重要で。
いじめの行為は許されないけども、この子自身が悪いんじゃなくて、そういったストレス要因がある可能性があるとか、シンキングエラーが起きている可能性があるとかっていうところをいっしょに探って、そこを良くしていこうねっていうのが重要になっていくというところで。
ここに関してはたぶん専門性がいるから、先生とかスクールカウンセラーに相談することがすごく重要だと思っています。
ひとし
だいぶ、今のだけ、最初にこの子どもの理由を明確にしていくみたいになるとね、かなり容認してしまいそうな感じもあるけど、やっぱり加害したことは良くないよねっていうのを一貫するみたいな前提をもつの、大事よね。
はるか
そうそう、その行為自体はいけないということだね。
ひとし
うん。
はるか
うん、やっぱ本当話を聞けば聞くほど、この理由があればいいんだって思っちゃうけね。
ひとし
そう、思っちゃうよね。
はるか
だけどいっぱい話を聞く。話は聞くんだけど、この行動は絶対に許されないっていう。
ほんとこれ、軸をぶれちゃうと、
ひとし
ぶれちゃうよ、これは。
はるか
「なんとかしたけん」って、「相手がなんとかしたっちゃもん」とか絶対に言うけど、「いや、分かったよ」って、「それ分かったけど、この行為は許されない」って何度でも言う。
そしたら子どもは、「この先生はこの行動は許さないんだな」とかいうのは理解してくるから、これ何回もこれまで子どもたちと関わっていくうえであったと。
ひとし
なるほどね。
はるか
いうとこでした。本当に暴力、減るからそれで。
ひとし
うん、理由を聞きましたと。
はるか
聞きました。で、シンキングエラーを正すこととかスキルを身につけることが大事だから、さっきちょっと話したんだけど、「○○さんはこういうことをしたんだね」って。「じゃあ相手の立場になって考えてみよう」と。
ひとし
うん。
はるか
「ちょっと体の大きい上級生とかが、同じようにこんなことしてきました」って。
ひとし
うん。
はるか
「どんな気持ちになるかな?」っていうふうに、相手の立場に立って考えるっていう機会を設けるのはすごく重要で。
ひとし
なるほど。
はるか
これって大人になったら、「いや、そんなので良くなるの?」って思うかもしれないんだけど、子どもってここで「ハッ」て気づいたりするんよね、ぜんぜん。
ひとし
へー。
このシンキングエラーを正せるんだ。
はるか
うん。「確かに相手の立場に立ったらぜんぜん、これ嫌かもしれん」みたいなのは本当に素直に気づいたりとかするんよね。
ひとし
へー。
はるか
だけんこれはぜひぜひ、もう繰り返しやっていくしかないと思うんだけど、相手の立場に立って考えてみるっていうのは何度でもやっていいのかなとは思っています。
ひとし
うん。
はるか
そこで注意しなきゃいけないのは相手の立場に立って、「俺、別にいいもん」か言うパターンもあるんだけど、まず相手の立場に立っていくという思考習慣が大事である。
ひとし
うん。
はるか
で、もう一個は真面目な定義として、相手が被害性を感じている、嫌だという気持ちを感じていることがすごく重要であり、「○○さんが思っていることと、相手が思っていることには差があるよね」ってことを理解していくことが重要であると。
ひとし
うん。
はるか
粘り強く、粘り強く理解できるように諭していくっていうのが重要になるのかなとは思っています。
ひとし
確かに。
はるか
ですね。
より良い関係の構築
はるか
で、最後に、和久田さんが言ってるのは「より良い関係を作りましょう」というところで。
ひとし
あー、子どもと保護者さん、子どもと先生とか、そういうこと。
はるか
そうそうそう、大人。表面上、平気そうにしていてもかなり自己肯定感、傷ついている状況にある可能性がある。
ひとし
うん。
はるか
自分はいじめの加害者だと、周りが見なしてる状態だからね。
ひとし
うん。
はるか
だからこそ、それでも○○さんのことは大好きだしっていうのは前提として伝えたいし。
ひとし
うん。
はるか
あくまでも行動を正していきたいっていうところだし、いっしょに何か楽しい時間をとるっていうのを、あえてこの加害のあとはしていきたいなっていうのがあるというところです。
ひとし
なるほど。最後には、さらにより良い関係になっていくという。
はるか
そうね。たぶん難しいところいっぱいあるから、これこそいろんな大人を頼っていいことだと思っています。
ひとし
そうね。これはなんか先生から言った方がいいとかもあるかもしれんもんね、保護者さんじゃなくて。
はるか
あると思う、あると思う。先生からもそうだし、スクールカウンセラーとか、ソーシャルワーカーさんとか。
いつもお母さんとのコミュニケーションが多かったら、今回はお父さんに言ってもらうとか、逆もしかりだけど。
なんかそんなふうにしてもいいのかなとは思っています。
ひとし
いまのが、加害者になった時の対応やったね。
被害者の子どもへの対応
はるか
最後に、子どもが被害者になった時の保護者の対応をお話ししたいと思います。
まずこれもいっしょで、「深刻に受け止める。注意深く聞く」というところです。
深刻に受け止めるって言ったときに、過剰にその感情に反応しなくていいっていう話はこの本の中でもあって、
過剰に反応すると、そういう深刻にどんどん受け止めちゃって、子どもも深刻になっちゃうみたいなケースはあるので、
注意深く話を聞く。で、加害者の時と同じように客観的な事実と解釈を分けていく。
例えば無視されたとか言ってるけど、「2回、声かけても反応しなかったんだ」という事実とか、
嫌がらせされたって言ってるけど、「肩がぶつかった」っていう事実とか、事実を述べていく。
で、「これ実際に被害が及んでるよね」って、「だからこの行為自体は許されないよね」っていうような受け止め方が重要だと思っています。
その子の気持ちに寄り添いすぎると、けっこう沼にはまる可能性もあるのかなと思っています。
2つ目が、「いじめの被害を受けた子どもを非難しない」
ひとし
被害を受けた子ども…あぁ、だから、あなたにも原因があるみたいなことは言わないっていうことね。
はるか
ことは絶対に言わない。非難しない。いじめは加害者の問題であると。
で、助けを求めてくれたことをありがとうって伝えること。で、親としては絶対的な味方だよってことを伝えること。
ここはぶらさずにいてほしいなと思っています。
ひとし
これがいじめかどうかっていう判断はもう、いじめだってなったあとの話っていうことよね?いまは。
はるか
そうねそうね。ここでよくあるアプローチとしては、「強くなりなさい」とか。
ひとし
まあね、言われることもあるもんね、それは。
はるか
まずは助けを求めてくれた勇気に感謝だし、そのいじめという行為は絶対に許されないし。
そのうえでのちのち、どうやったらそういったリスクを回避できるんだろうっていうのを考えていくっていうのが、いっしょにやるところです。
で、事実確認をするときにやっぱり「いつ・どこで・誰が・どういうことをしたのか」とか「頻度」とかっていうのを書き留めていくっていうのはすごく重要で、
いつも俺も子どもが「なんとかされました!」って言ったときには「いつ?」って、「どこで?誰が?周りに見ていた人いた?」とかっていう事実確認はぜんぶ記述してた。
必ず時系列で記述していくのが、のちの話し合いの時にも重要になっていきます。
この記述を、いろんな見ていた人とかと照らし合わせて事実を固めていくっていうのを、教員時代は手順としてやっていたっていうのがあります。
で、今度はもし次、同じような場面にあったときに、いじめの被害に合わないような方法をいっしょに考えるっていうのがすごく重要になってくると思います。
ひとし
なるほど。そっちなのね。次、同じ状況になったときにどうするかっていう。そこはできるな、確かに。
はるか
この本の中で具体的に挙げられていたのは「自分を守ってくれる友達といっしょにいるようにする」とか、「いじめが起きそうな場面に出会ったときには、すぐに職員室に行く」とか、
「親に連絡する」とか、そんなふうにそういう場に立ち会ったときの行動のレパートリーをいっしょに考えておくっていうのは、すごく心理的に救いになるところだと思うから、レパートリーを増やしていくっていうのは大事だと思います。
で、最後に学校に連絡を入れるとか、教育委員会とか行政に相談するっていうのは重要な手順であると思っています。
ひとし
これは最後なんだ。最初でもいいのかなとも思ったけど。
はるか
これなぜかっていうと、本人の意向も尊重したいんよね、これって。
ひとし
学校に言いたくないとかがある。
はるか
そうそう。子どもが相談したときに、勝手に学校に連絡をしてるっていう状態があったときに、もしその対応が先生が間違ったときに、もう、相談したらこんな大変なことになるっていうような経験に。
ひとし
そうか、大ごとになる、みたいなことになるのか。
はるか
なっちゃうんよね。だけどここは学校に連絡するっていうのは大事なんだけど、慎重に行いたいっていうのがあります。
ひとし
なるほどね。
はるか
でこれ、文科省のいじめ対応のケースの資料であったんだけど、まずどんなふうに対応してほしいのかっていうのをいっしょに本人に確認をするんよね。
ひとし
へぇー。あ、そこもあるんだ。
はるか
そうそう。例えば加害者に直接、言ってほしくないとかいう話があったりとかするから。以前Teacher Teacher村の中でもちょっと起きた事例なんだけど、先生に言ってほしくないって言ってるって。本人が。
だからどういうふうに伝えたかっていうと、先生に「注意深く見てもらいたい」っていうふうにお願いをした。
で、「現場を見た時に、現行犯でその人たちに指導を入れてほしい」っていうような話をした。
ひとし
なるほど。
はるか
だからそういった連携とかもあるから、本人の意向っていうのは必ず尊重したうえで学校と連携を取るっていうのがすごく重要なのかなっていうふうに思っています。
っていうところが、子どもが被害者になった場合の対応であります。
ひとし
ありがとうございます。
事実確認の重要性
はるか
ありがとうございます。またなにかこう、「ここはどうするの?」とかっていうところがあったら、お気軽にフォーム等で聞いてもらったりしていただければ、いっしょに考えたいと思っています。
最後にね、小学校教員をしていたときの話なんやけど。その子の特性上ね、周りから見ると違うようなしゃべり方をするっていう子がいて、
でね、その子はずっともう3年か4年間ぐらいずっとからかわれ続けたっていうのがあったんよね。
俺それを見たときに、「絶対に許さない」っていう態度をとったんよ、その周りの子たちに。
こういう行為はなにがあっても許されない行為だっていうことを一貫としてとり続けた。
そしてその被害を受けた子に対しても、「この行為っていうのはね、容認していいことじゃなくて、絶対になくさない行為なんよ」って。
「だから一緒になくしていこう」っていう話をして。
で、「○○君の意向を尊重しながら、絶対なくなるようにもう諦めずにやるから、なにかあったら絶対に相談してほしい」って話をして。
半年ぐらいかけてそれをなくしたんよ。ゼロにしたんよね。
で、そのときにその、言った言葉がもう忘れられなくて、「先生、いままで諦めてました」って。
「自分がこんな話し方するから、からかわれたりいじめを受けるのはもう、しょうがないことだと思ってました」って。
「だけど先生がこうやって『絶対に許されない行為』って言ってくれたおかげで、自分も諦めずに向き合うことができました」って。
「本当にありがとうございます」って話を手紙に書いて伝えてくれたことを、原稿を書きながら思い出して。
だからもう、絶対にこの行為は許されないって諦めずに取り組み続けることは、やっぱ大人としてやっていきたいことやなって思ったので。
ひとし
うわーすげー。
それ難しそうなのがさ、「いやそれ、いじめされてるよ」って大人側が思っても、子どもはとくに気にしてないみたいなさ、
「いや、嫌だけど、まあまあ耐えてる」みたいな時をどういうコミュニケーションをとるかって、けっこう難しいねと思って。
はるか
そうね。やけんそれこそ、いまとなっては。その時このメガネがあったわけじゃないんだけど、
集団で笑ったりとか、集団で真似をしたりとかしてるような状況があって、
「これって嫌じゃないの?」って話を聞いた時に、「嫌やけど、もうしょうがないと思います」って話をしたんよ。
ひとし
なるほどね。
はるか
だから「嫌なんだったら、なくそう」っていう話をしたのは覚えてるね。
学校との連携
ひとし
確かにそこの対話がまず必要やね。
はるか
うんうん。
ひとし
ちょっとでも嫌と思ってて、これはパワーバランスおかしいよねとかが存在してるなら、いじめやもんね。
はるか
うんうんうん。
ひとし
なるほど。そこを対話でなくしたらいいよねっていう感じになるのか。
はるか
なくしたいよね。なんかさ、微妙なニュアンスとかこう職場でさ、例えば、
自分がこんなふうな正義感をもって対応した場合に、「なに正義面してんだよ」みたいな声がちょっと怖いなと思う。
ひとし
ああ。
はるか
なんかそういう気持ちも想像するんよね。
ひとし
先生側として?
はるか
先生側もそうだし、大人の人間関係もそう。
ひとし
その、大人の集まりでってことね。
はるか
うん。なんか嫌な雰囲気になることあるやん。
ひとし
で、その時に「これ良くないですよ」って言うのは、「いやまあそういうの、そういう正義な感じ、いいから…」ってなる。
はるか
なりそうな気はして、勇気が出ない人ももしかしたらたくさんいるかもしれないけど、
今回の話を聞いて客観的にパワーバランスとかシンキングエラー捉えて、
で、傍観者の振る舞いが自分に合った形にできるようになれば、
本当にこの世からちょっとそういうのが減っていくんじゃないかなとは。
ひとし
確かにね。
はるか
思うよね。
いやでもさ、これさ、いやーむずいなー。『X』とかでよくさ、
なんかこう「なんでもハラスメントにして、生きづらい世の中になったなー」みたいな話もあるわけやん。
ひとし
そっち側もあるよね。
はるか
うん。
いや。多少、生きづらいかもしれん。
多少生きづらいかもしれんけど、リスクがでかすぎるんよ。もう、絶対に。
それによって追い込まれて、心身に甚大な影響を及ぼすリスクの方が絶対に大きいから、
多少生きづらくて、多少面白くないかもしれんけど、
もうなくしていきましょうっていうのは、もう声を大にして言いたいっていうのはあるかもしれんね。
ひとし
加害者側にもリスク、あるけんね。
はるか
そうね。で、これをなんでもなんでもハラスメントって言っていくんじゃなくて、
今回はちゃんと客観視のメガネも得たから、パワーバランスもそうだし、シンキングエラーもそうだし、
そこは客観的に伝えられるっていうのは本当に大きな武器なんじゃないかなと思っているかな。
ひとし
いいっすね。
まずは今回は子どもの学校現場でのいじめっていうのに対してだけど、
けっこういろんなところで応用ができそうな考え方やなというのは思いました。
はるか
思っています。率直な意見をください。
ひとし
お願いします。
はるか
お願いします。
ひとし
以上ですかね。
はるか
はい、ありがとうございました。
ひとし
3話にわたっていじめが起きたときにできる対応について話してきました。
もし感想、ご意見ある方は、
『X』で#ティーチャーティーチャーでポストいただくか、お便りにぜひお願いします。
はるか
お願いします。
ひとし
じゃあ、Xにいただいているものとか、紹介しましょうか。
はるか
そうですね。Xに感想、投稿してほしいという気持ちも込めて。
ひとし
2つほど。
僕は、『かもん りえ』さん。
4月16日に、つぶやいてくれてます。
『2周年おめでとうございます。』ありがとうございます。
はるか
ありがとうございます。
ひとし
『はるか先生が世界行脚開始直後に始めた行動力とスピード感に感服!帰国してきてから開始じゃなかったところがスゴイ。』
はるか
あぁ、確かに。海外、回りながら、してたもんね。
ひとし
確かに。『そして、ひとしさんの編集に対する熱量&職人気質がめっちゃ好き』
ありがとうございます。
2周年の回か。
はるか
嬉しすぎるな。
ひとし
嬉しい。
はるか
『Voicy』で聞いてくれてるんだ。
Voicyも、じつはね。
ひとし
Voicyでも配信してますので、
まぁ、Voicy普段、聞いてる方はそっちでも大丈夫です。
はるか
ありがとうございます。
ひとし
ありがとうございます。
はるか
どっちもヨイ出ししてくれて嬉しいね。
ひとし
そうなんよね。
はるかは、いま使ってるマイクを1本持って海外に行って
ずっと台本を書いて収録してやってましたね。
はるか
本当にさ、振り返ると
このマイクが確か1万円ちょっとやったんよね。
ひとし
1万円くらいかな、たぶん。
はるか
1万円くらいだったと思うんだけど
あの時、旅前でめちゃくちゃ節約したかったんよ。
給料も出てないしね、もう。
めちゃくちゃ節約したいなかで
1万円って大きかったんやけど
あんときね、ケチらず買っててよかったなって。
ひとし
よかったね。
はるか
その後の影響に。
ひとし
確かに。
はるか
影響を考えると、そうとういい投資だったなと思います。
ひとし
本当、前日とかやったもんね。
はるか
前日やった。バタバタ、カメラ屋さん買いに行ったもん。
ひとし
「このマイクがいいみたいやけん
買ってってくれん?」って。
はるか
そうそうそう。
マイクカバーだけは諦めたんよね。
ひとし
諦めたね。
はるか
なくて。「マイクカバー、どこ行ってもない!」とか言って。
いま考えたら、全然あったんですけど。
ひとし
帰国して、マイクカバーも付き。
はるか
付き。
ひとし
頑張っております。
はるか
嬉しいな。
ひとし
はい。
はるか
ありがとうございます。
じゃあ僕は『山村達也』さん。
ひとし
はい、いつもありがとうございます。
はるか
いつもありがとうございます。
これもあの、無責任の種まき会で
ひとし
2周年の会ね。
はるか
ポストしてくれてるけど
『リスナーとの交流で言うと、
コテンラジオさんをしっかりパクって
「子育て川柳募集」とかをやってみたらいかがでしょうか?』
ひとし
いいですね。
はるか
子育て川柳、いいですね。
ひとし
いいですね。
『コテンラジオ』さんが
古典とか歴史にまつわる川柳を
リスナーさんから募集して
アワードというか
その中からピックアップして賞を取った人が
ヤンヤンさんの金色の像をもらえるっていうのを
やってますけど。
金のヤンヤンさんをね。
はるか
めっちゃいいやん。
ひとし
それみたいな。やりたい。
川柳。
はるか
めっちゃいいやん。
ひとし
これもう。
はるか
これやろうよもう。
ひとし
これを機に募集しますか。
Xで、じゃあ。
はるか
楽しいのがいいね。
ひとし
そうやね。
はるか
うん。
ひとし
川柳って五七五七七よね。
はるか
ちゃう、五七五や。
ひとし
あ、五七五か。
川柳は五七五だ。
子育てか、Teacher Teacherにまつわる川柳を
大募集しております。
はるか
お願いします。
ひとし
Googleフォームを作っておきますので
それを送ってください。
はるか
ありがとうございます。
Googleフォームに五七五で。
テーマは子育てのなんにする?
「子育てっていいな、と思う瞬間」
ひとし
あぁ~、いいね。
楽しいな。
はるか
子育てっていいな~と、楽しいな~と思う瞬間。
ひとし
いいですね。
はるか
いいですね。
じゃあ最優秀賞は。
ひとし
最優秀賞は、1つだけにしましょうか。
1つ。
はるか
最優秀賞、取った方には。
ひとし
ジャパンポッドキャストアワードの、あの
大賞のトロフィーを送ります。
はるか
いや、重たいわ。
そんなん送られても。
受け取りにくいやろ。
なんがいいやろ。
なんがいいかな?
ヨイ出しノートとか。
ひとし
何かね。
はるか
キーホルダーとか。
Tシャツもあるわ。
クラファンの。
ひとし
キーホルダーいいかもね。
はるか
キーホルダー、Tシャツ、ヨイ出しノートあるわ。
書籍もある。
ひとし
じゃあ、ちょっとあの、なにかしら大賞のかたには。
はるか
そうね、そのときに考えましょう。
ひとし
プレゼント、送れるようにしますので。
はるか
はい、お願いします。
ひとし
ぜひ、応募お願いします。
ポッドキャストの概要欄と
Teacher Teacher村での投稿と
Xのポストと
Instagramの投稿とかで、
ま、いろんなところで
Googleフォームをお知らせします。
はい。ということで
いじめに関する考察
ひとし
いじめ3話分でした。
ありがとうございました。
はるか
ありがとうございました。
ひとし
月額1100円からのスポンサーさんも
大募集しておりますので
ぜひそちらもお願いします。
書籍も出しておりますので
お願いします。
はるか
お願いします。
ひとし
では
はるか
また。
39:57

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