1. 子育てのラジオ「Teacher Teacher」
  2. 【いじめ①】保護者/先生が介入..
2025-05-06 35:55

【いじめ①】保護者/先生が介入するのはいつ?「アンバランス・パワー」と「シンキング・エラー」 #83

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今回は全3話で「いじめをなくすために私たちは何ができるのか」についてお話しします!1話目の今回はいじめの定義と、保護者や先生が介入すべき判断基準について話しました。


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【今回の内容】

文科省によるいじめの定義は広い / いじめを定義するために重要な4つの要素「①相手に意図的に被害を与える」「②繰り返される」「③力がアンバランスである」「④シンキングエラーが起きている」 / 大人が介入すべきなのは③と④ / 大阪の高校生の例「いじめといじりの境界線は?」 / 次回、傍観者としてできる振るまいについて


参考:

和久田 学「⁠学校を変える いじめの科学」


【今回のお悩み:チョコレートさん】

10歳のちょっと敏感さんな子供にどう答えてあげれたのか⁇ アドバイスくださると助かります。 先日『毎学期書くように言われるいじめアンケート。アンケートを書いても本人は一向に直らないし書く意味がありますか⁇』と先生に尋ねてみたと話し始めました。

先生は『このアンケートはいろんな所に報告されているもので 無くすことはできないから…』と説明くださり 記入するに至ったそうです。

それでも『アンケートを書いてもいじめはなくならない。改善もしない。書くだけ無駄な時間だと思う。』と言っています。

1日時間をかけ 仕事で使用するヒヤリハットの法則を伝えました。1つの重大ないじめには29個の軽いいじめがある。さらに300個のヒヤリハットがある。誰かを死に追いやるようないじめをしてしまう前に 誰かを傷つけていることを認識してもらうことは大事なのかもしれない。 いじめアンケートは いじめをなくす目的ではなく いじめの酷さをなくす目的なら書く意義があるのかもしれないと伝えました。

いじめアンケート 作られた意義や目的を… 書く必要性を… 子供や私に ご教授くださいますようお願いいたします。

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【番組概要】

世界を回る先生はるかと、ラジオ番組プロデューサーひとしが子育てについて納得するまで考える番組、子育てのラジオ「Teacher Teacher」。第5回 JAPAN PODCAST AWARDS 大賞&教養部門最優秀賞をW受賞。⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠毎週火曜日朝に配信。Xで#ティーチャーティーチャーをつけて感想・コメントをお願いします!


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【ひとしの編集後記】

・今回喋るまで自分の中dで「いじめ」に明確な定義がされてないことにすら気づいてませんでした。。今回でずいぶんと目の前のモヤモヤする現象をみる視点が獲得できたように思います!

サマリー

このエピソードでは、いじめの定義とその解決策について考察されている。特に保護者や教師の介入のタイミングや、「シンキング・エラー」と「アンバランス・パワー」という概念が議論されている。また、いじめにおける保護者や教師の介入のタイミングについて深く掘り下げており、「パワーバランス」と「シンキング・エラー」という二つのキーワードを通じて、いじめの定義やその影響が考察されている。ポッドキャストでは、「アンバランス・パワー」と「シンキング・エラー」の重要性が話し合われており、加害者と被害者の認識のずれを理解することや、いつ介入するべきかの基準が、いじめを解決するために欠かせないと強調されている。今回のエピソードでは、いじめの定義や発生要因について探求し、「力のアンバランス」と「シンキング・エラー」の重要性が強調されている。これらを理解することで、大人がどのように介入すべきかが議論されている。

00:02
はるか
いや、福岡ポッドキャスト決起会楽しかったですね。
ああ、楽しかったね。
福岡ポッドキャスター大決起会やね。
ひとし
うん、行ってきましたね。
はるか
いや、面白かったね。
福岡のポッドキャスターさんが、40人ぐらいかな、集まって。
ひとし
かな?楽しかった。
はるか
面白かったね。
ひとし
なにが面白かった?
はるか
いや、俺はもう、めっちゃ思い出に残ったのが、やっぱ『樋口聖典』さんとか、『ノウカノタネ』の『つるちゃん』といっしょにね、トークショーできたのが。
ひとし
あれ面白かったね。
はるか
面白かった。
ひとし
で、俺がね、はるかの実家に泊まらせてもらって、妹の誕生日を祝い。
はるか
祝い。芋焼酎、飲んで。
ひとし
朝、パピーに目玉焼き作ってもらい。
はるか
作ってもらい。
ひとし
すごい楽しい時間でした。
はるか
過ごしました。
ひとし
はい、過ごしましたと。
はるか
あ、お父さんからあれ、LINE来とったよ。
ひとし
なんて?
はるか
「ひとし君にマヨネーズと醤油、出すの忘れとった」って。
「ごめんね」って。「味、足りた?」って。
ひとし
そんな謝罪を。
「味めっちゃ、スパイスの効いた塩コショウかかってたんで、すごく美味しかったです」とお伝えください。
はるか
かしこまりました、伝えときます。
ということで。
ひとし
いきましょう。
始まりました。ティーチャーティーチャー。
ひとしです。
はるか
はるかです。
ひとし
この番組は、世界中を回った先生のはるかと、ポッドキャスト番組のプロデューサーのひとしの2人で、子育ての悩みを納得するまで考えていくポッドキャスト番組です。
はるか
よろしくお願いします。
ひとし
はい。
じゃあ早速いきましょう。
はるか
はい。
ひとし
今日は何でしょう、テーマは。
いじめの定義を考える
はるか
今日は『いじめ』ですね。
ひとし
うーん。いじめ。
はるか
いじめについて考えさせてもらうようなお便りをいただいて。
改めて「いじめってなんだっけ」とかっていう定義のところから捉え直して、
もう1回ね、本当に「いじめをなくすために何ができるだろうか」っていうのを考え直すきっかけになって、
そうとう学びがあったので、皆さんにがっつりシェアしたいなって思っているっていう。
ひとし
いじめの定義は確かに、意外とちゃんと言語化したことないかもしれないな。
はるか
難しいよね。「いじめって何ですか?」って聞かれたときに。
ひとし
難しいね。
はるか
難しくて。けっこうね、10人が10人違う答えを言ったりするんだけど、
それが実はいじめの難しさのポイントであって、
そこをどう定義できるかで、そうとういろんなものが見えてきて、
「大人が介入するべきとこはどこか」とかいう話があったり、
「これをなくすためにはどう周りは振る舞うことができるのか」とか、
「家庭では何ができるのか」っていうところまで具体的に見えてきたところがあったから、
それを皆さんにシェアしていっしょに考えていきたいなって思っております。
かなり学びが深かった。
ひとし
たしかに。いじめを定義できてないのにいじめをなくそうっていうのは、
分かりにくい状況やね。
はるか
そうなんよ。なくしたいんだとしたら、
「いじめが何で、いじめじゃないものは何なのか」っていう区別がつかなきゃいけないっていうところだから。
ひとし
そうよね。それが十人十色って、あまりよろしい状況じゃないね。
はるか
そうそうそう。しかもなんかね、皆さん、それについての「いじめ感」みたいなものを持っていて、
持論も持っているみたいな状態があるから、なおさら複雑だよねってところで、
今日の回が本当に教育現場の方とか、ご家庭に届くのが本当に意義あることだなと思っているので、
ぜひ最後まで聞いてほしいなと思って、3本構成にしております。
ひとし
あぁ。たっぷり。
はるか
本当、どこの回も学び深いので、ぜひ聞いていただけたらと思っております。
ひとし
いきましょう。
はるか
本題に入る前に、いま2本収録したあとに補足を入れてるんですけど、
具体的な話が出てきたりするので、
もしこれまでいじめとかの被害に遭われた方で、
過去のことを思い出して苦しくなるかもしれないと思う方は、
この回は飛ばしていただけたらと思っております。
今回の内容で、いじめがこの世から少しでもなくなるようにという思いで収録しておりますので、
ご了承いただけたらと思います。
ひとし
よろしくお願いします。
はるか
よろしくお願いします。
いじめのアンケートの意義
ひとし
今回のご相談です。
チョコレートさん(カルディのチョコドリンクも早速とても美味しかったです)さん、からですね。
はるか
すごいね、チョコドリンク。皆さん試してるね。
ひとし
俺が好きで、ミルクに溶かして飲むやつで美味しいんですよ。
はるか
ぜひぜひ。
ひとし
概要欄から買っていただけると、Teacher Teacherに、お金が入ったらいいなぁ。
はるか
入りません。
ひとし
はい。読みますね。
「10歳のちょっと敏感さんな子どもにどう答えてあげれたのか??
気になっておりアドバイスをいただきたいです。
先日、毎学期書くようにいわれているいじめのアンケートがあり、
『アンケートを書いても本人は一向に直らないし、書く意味がありますか?』
と先生に尋ねてみたと話し始めました。
先生は『このアンケートはいろんなところに報告されているもので、無くすことはできないから…』
と説明くださり、記入するに至ったそうです。」
なくすっていうのは、「アンケートはなしにはできないんだよ」っていう話か。
「それでも、『アンケートを書いてもいじめはなくならない。改善もしない。書くだけ無駄な時間だと思う。』
と言っています。」
重要な疑問ですね、これは。
「なので、1日時間を使って、仕事で使用する『ヒヤリハットの法則』を伝えました。」
ヒヤリハット。
「1つの重大ないじめには、29個の軽いいじめがある。
さらには300個のヒヤリハットがある。
誰かを死に追いやるようないじめをしてしまう前に、
誰かを傷つけていることを認識してもらうことは大事なのかもしれない。
いじめのアンケートはいじめをなくす目的ではなく、
いじめのひどさをなくす目的なら、書く意義があるかもしれないと伝えました。
いじめアンケートが作られた意義や目的を…書く必要性を…
子どもやわたしに、ご教授いただけると嬉しいです。」
はるか
ありがとうございます。
アンケートの意義について親子で対話しているのは、すごく意義深いなと思ったし、
アンケートの作った意図とかは、調べたら出てくるのかなと思っています。
で、そのときにこの子の願いとしては、
アンケートの意義というよりも、「どうやったらいじめがなくなるんだろう」というところに、
本当に知りたいところがあるのかなというふうに俺は考えて、
これを考える機会と思って、もう1回学び直したというところで。
ほんとう大きな問いなんだけど、いじめをなくすために、
自分たちに何ができるのかというところを、1回考えたいというところで。
ひとし
難しい。何からどう考えていくと議論できるのかすら分からない。
はるか
そうね。なので、まずはいじめを解決するために、
どう、いじめというものを捉えるかという視点、
「いじめとはなんなのか」という定義をするということと、
このなかで、いじめを定義するために重要な4つの要素というのと、
もう1個は、1本目に「大人が介入する必要があるケースというのは、どんなケースなのか」
というのをお話ししたいと思っています。
この前提がすごく重要だなと思っています。
ひとし
なにかの書籍を用いて。
はるか
そうです。前回も紹介させてもらったんだけど、
『和久田学』 さん。『科学的に考える子育て』という本で紹介させてもらったんだけど、
今回は「『学校を変える いじめの科学』という本で、
またいろんな研究から定義を導いて、
なくすために何ができるのかというところも論じているから、
これを紹介したいなと思っています。
で、2本目には「いじめをなくすために具体的に何ができるのか」というところで、
「傍観者」という存在がすごく重要になるということで。
ひとし
普段、傍観者は、いじめを傍観するのは良くないというか、
傍観者になっちゃダメだみたいなのはあるやん。
でも、傍観者が鍵なんだ。
はるか
この傍観者の振る舞いがすごく重要で、
ここに一番、俺は学びを見出した。
大人になってもあるやん、正直。
「なんか雰囲気ちょっと嫌だな」みたいな。
ひとし
そうね。
はるか
なんかもやもやすることあるやん。
人間関係で、「これちょっと一方的になってないかな」とか、
自分の中でもやもやする。
ひとし
「誰かが傷つけられている感じになってるぞ」みたいな。
はるか
そうそうそうそう。
なんかそんなときに傍観者、周りはどんな振る舞いができるのかっていうのは、
大人、子どもも含め、みんなが持っていていいスキルであり考え方なのかなと思って、
これを本当に伝えられるのがすごく嬉しいというか、
学んでよかったなって思っていること。
ひとし
なんか、いじりがちょっといきすぎてるなみたいになっても、
結局、俺は苦笑いすることしかできんからね、いま。
はるか
まさに「いじり」と「いじめ」ってどう違うのかっていうところも、
話の中で出てくるから、そこもいっしょに考えれたらと思っています。
最後に「保護者ができること、家庭でできることは何なのか」っていうところを、
具体的な行動レベルで落とし込んで話していきたいなと思っています。
3本。
ひとし
いきましょう。3本。
はるか
はい。
ではまず最初に、
解決策と介入の重要性
ひとし
なにから。いじめとはなにか?からか。
はるか
そうですね。
いじめを定義する必要性について、まず話をしたくて。
ひとし
必要性の方からか。
まずね、「いじめを定義しよう」じゃないのか。
はるか
そうそう。
「なんでいじめを定義しなきゃいけないの?」っていうところなんだけど、
みなさんまず「いじめってなに?」って聞かれたらどう答えますかっていう。
ひとし
難しい。難しい。
はるか
ひとしは、「いじめってなに?」って言われたら。
難しくない?
なんとなくね、イメージはあるんだけど。
ひとし
難しいけど、ポイントとしてありそうなのは、
人と人がコミュニケーションを取ってて、
一人が精神的につらいと思っているっていう状態で。
はるか
あぁ~。被害者視点でつらいと思ってる状態。
ひとし
かつ、権力上、逆らえない。
なんか上司・部下だったり、上級生・下級生みたいな、
その関係性によって言い返しづらかったりするという。
いじめのパワーバランス
はるか
はいはい。パワーバランスが不均衡なんじゃないかっていう。
ひとし
で、単発じゃ終わらない、みたいな。
はるか
継続されるみたいな。
ひとし
そんなポイントはありそうっていう感じ。
はるか
なるほどね。めちゃくちゃ鋭いねやっぱり。
ひとし
マジ。
はるか
そういうふうにキーワードを用いて、
これはいま、この力関係がバランスが取れてないなとか、
バランスがどっちかに偏ってるなとかっていうメガネも、後々出てくるから、さすが。
ひとし
大人数とかもそうやね。パワーバランス、偏ってるなって。
はるか
まさに本当、出てくるキーワードでもあるんやけど、
パワーバランスとか、あと継続性とか。
のちにそれは話していきたいんだけど。
ひとしはかなりポイントが絞られているのかなって思ったりしたけど、
けっこう世の中では、「みんないじめはあるよ」みたいな感じの発言があったりもするみたいだし、
いろんないじめ感があって、
結局、自分で立ち上がって対抗しなきゃいけないとかいう意見もあったりとかして、
それぞれいろんないじめ感を持っていて、複雑になっている状態がある。
定義するっていうのは、「いじめといじめ以外のことを区別する」っていうことで、
ここを決めないと、
例えばある保護者は、「これはいじめだからやめさせるべきでしょ」って言ったとしても、
ある保護者は、「これは子どもが乗り越えて成長するためのきっかけなんで、見守りましょう」
みたいな考え方もあるだろうし。
ひとし
たしかに。しかもあくまで「喧嘩でしょ」みたいなこととかもありそうよね。
はるか
そうそうそう、あるけん。だけど、いじめっていうのはかなりリスクが大きいこと。
深刻化してしまうと本当にその子にとって、その人にとって重大なことになっていくから、
どう定義するのかっていうのがポイントになっていく。
いじめの定義は広くすればするほど全てが深刻になっちゃって、
全部いじめって捉えちゃったらすごい大変なことになっていくんだけど、
逆に子どもたちだけで解決できる問題まで大人が介入しなきゃいけないから
自立から遠ざかっちゃうんじゃないか、とかっていう考え方もあるし、
逆に定義を狭くすればするほど、深刻ないじめを見逃すことになっちゃうなっていうところで、
やっぱり定義が必要だなっていうところである。
いじめの定義
ひとし
難しい。
はるか
一応、文科省はどんな定義してるのかっていうと、
もともとは、さっきひとしが言ってたように「継続的である」とか、
他には「一方的である」とか、「苦痛を感じる」とかっていう文言があったりしたんだけど、
こういう条件付けすることによって、小さないじめの芽っていうのへの対応が遅れたっていう反省があって、
いまではね、ひとことで言うと「被害者が苦痛を感じたらいじめ」っていうふうになってる。
めちゃくちゃ広く捉えられている。
ひとし
広いね。
はるか
具体的な定義については調べてもらったと思うんだけど、
「心理的または物理的な影響を与える行為であって、
対象になった児童生徒が心身の苦痛を感じたらいじめ」だということで。
だからその思いとしては、広く捉えることによって、小さな芽から摘んでいきましょうっていうような姿勢があるんだけど、
これ逆に曖昧すぎて、逆に定義できない。
いじめとそうでないものを明確に区別できないから、教員としてはどう対応していいかわからなかったっていうのが自分自身の経験からもあって、
本当にいじめアンケートとか取ったら、絶対に出てくるんよ。
「これが辛いです」とかって。
で、「これが辛いです」っていったらもう、定義的にはいじめだから、きちんとチームで対応しなきゃいけなくて。
『いじめ防止対策推進法』っていって、「いじめを発見したら、チームで対策と対応する」っていうのが決まってるから、
一個一個、チームで聞き取りしていくみたいなことが起きてて。
それこそこれって、子どもの自立っていう視点からするとどうなんだろうって思いがあったりとか、
すごい考えさせられることがあったね。
ということで、やっぱり区別する必要があるなっていうところ。
ひとし
そっか。区別ができればいいんよね。
はるか
うん。「これはいじめだ」っていうふうに区別ができて、さらには「これは大人が介入した方がいいよね」っていう判断ができたら、
ひとし
そうとういいね。
加害者と被害者の影響
はるか
自分自身もそうだし、自分の子どもとかがそういうことになったときに、対応が早くなるんじゃないかなっていうふうに思うから。
ということでいじめの定義、重要な4つの要素っていうのを挙げていきたいんだけど。
ひとし
そこは要素なんだ、やっぱ。
はるか
そうそうそう。この要素があるといじめだよねっていうところ。
4つのキーワードがあります。どこから引用してるかっていうと、
世界のいじめ研究で中心的な役割を果たしている『ダン・オルヴェウス(Dan Olweus)』さんっていう方の定義を元に、
現場で子どもたちが使えるようにした『ボンズ(Bonds)』さんっていう方の4つのキーワードを使うんだけど、
4つの定義、1個目が、ひとしがさっき言ったように『相手に被害を与える行為』。
意図的に攻撃を加えたり、加えようとしたり、怪我をさせたり、不安を与えたりすることを、1つ要素として挙げている。
ひとし
意図的っていうのがわかりやすいのかな。
はるか
うんうん。『意図的である』っていうこと。ポイントはそうで、
身体的なものもそうだし、言葉によるものもそうだし、無視とかっていう社会的なものもそうだし、人権に関わるものもそうだしっていうところで、
『被害が生じているか』っていうところと、『意図的かどうか』っていうところがポイントになるっていうところ。
ひとし
なるほどね。
はるか
ここはなんかイメージできそうよね、皆さん。
ひとし
そうよね。悪意をもって悪口を言ったりしてて、本当にその悪口で傷ついてるとかは、意図的であり被害も生じている。
はるか
うんうん。で、これはもうこの、ボンズさんって方は、具体的な行動レベルでもリストアップしてて、
仲間ハズレするとか無視するとか、こんなふうに具体的な行動レベルでリストアップしていくのも、ひとつ重要かなとは思ってて。
ひとし
うん。
はるか
俺も教員時代、このクラスでなにが攻撃性に当たるのか、っていうのは話し合いをしたことがあって。
ひとし
へえ。
はるか
なんかもう本当やっぱ、いろんな表現方法があるよね、攻撃にはやっぱり。
ひとし
うんうんうん。
はるか
それはずっとアップデートしていってて、『フォートナイト』のなんか煽るポーズみたいなのが嫌だとかいうのもあったりとか。
ひとし
ふーん。
はるか
ほんと、それぞれの集団によってぜんぜん違うんだなと思ったのがあったから、具体的な行動レベルでその場に応じてリストアップ、話し合っていくのは重要かなとは思っている。
ひとし
ああ、なるほどね。
はるか
で、2つ目が『反復性』。繰り返されているっていうことで。
ひとし
うんうんうん。
はるか
さっき、ひとし言っとったよね。反復されているかどうかっていうのもひとつの指標なんだけど、
これ注意するべきなのは、たった1回のいじめでも被害は深刻になることがあるから、
実際には単発でも注意しておかなきゃいけないっていうのも、一方で言われている。
ここまではなんとなくイメージあるのかなと思うんだけど、
この次から2つがすごく重要だなと思ったのが、『力の不均衡』。アンバランスパワーって言ったりするけど、
これあるよね。
ひとし
これはあるよね。
はるか
加害者と被害者の間に力の差があるかというメガネは、すごく重要だなって思っている。
ひとし
これさ、上級生からいじめられてるとかやったらイメージ湧くけど。
はるか
分かりやすいね。年齢の差もすごく重要になってくる。
ひとし
そう、同じクラスとか同年代のお友達同士だったら、どう判断するのかむずいよね。
はるか
そうよね。だけん、ここにどんな力の差が起きてるのかっていうメガネはやっぱり必要だなと思ってて、
本当いろいろあるんだけど、例えば身体的な力の強さっていうのもあるし、
精神的に強いかどうか、タフさみたいなのもあるだろうし、家庭背景もやっぱりあるとかいう話もあったり。
情弱って言ったりするけど、情報をめっちゃ持ってるか持ってないかとかで、力のバランスがあったりとか、
あとは役職ね。
ひとし
クラスでの。
はるか
リーダーとかね。
ひとし
なるほどね。委員会とか。
はるか
部長と部下とかもそうだし、あと年齢差もあるし、
重要なのは、ここに差ができるっていうのはある種、区別するうえではしょうがない部分もあるんだけど、
この差を埋めることは実際、無理じゃん。
ひとし
足が速い子とかね。
はるか
そうそう。差があるっていうのは事実としてあるんだけど、この力の乱用が問題なんだっていってて。
ひとし
むず。
はるか
乱用すること。やけん例えば上司と部下があるっていうこと自体は、組織を運営するうえで必要である場面も多いと思うんだけど、
それをプライベートに持ち込むとパワハラになるよねとか、
あと人事権を持ってる人が好き勝手やるみたいなことも、ニュースでこのあいだ話題になってたりとかもしたけど、
だから力の差っていうものを利用して、何かしらこれを乱用して被害を与えてしまうっていうところに問題があるっていう。
だからこっちのメガネとして、ここに力の差がないかなっていうメガネはすごく重要だなっていうふうに思っている。
4つ目これ最後。これが本質だなと思ったのが、『不公平な影響が起きてます』っていう。
ひとし
不公平な影響。
はるか
不公平な影響が起きてるんですっていう話があって。
ひとし
なんそれ。
はるか
このメガネが衝撃やったっていうか、いわれたらそうなんだけど、
「加害者と被害者に受ける影響がめちゃくちゃ不公平だ」っていう話で。
ひとし
どういうことやろう。
はるか
被害者側はめっちゃ傷つくし、悲しいし、怒りも湧くし、自己肯定感まで低下しちゃうし、
登校できなくなっちゃったりとかってあるのに対して、加害者には影響が少ないんよね。
ひとし
喧嘩との違いとかは、それとかなんか。
はるか
そうね、たしかにね。加害してる側には心の負担が少なくて、しかもね、「これぐらいはしていいことだ」とか、
「これは遊びだ」とか、「相手が悪い」みたいな『シンキングエラー』っていうんだけど、
認識にエラーが起きてる状態、ことの重大さに気づいてない状態が起きてるらしいんよ。
だから、被害者はめちゃくちゃ被害・影響重大なのに対して、加害者はそうじゃないから、
「これぐらいいいじゃん」って思っちゃうっていう。
この被害者の苦しみと加害者の認識のずれに、このいじめの本質があるんだっていうふうに話をしていて、
だからなくならないんだっていう。
ひとし
それはでも、どういう見方をするとそれに気づけるんやろ。
いじめの定義と重要なポイント
はるか
そう、だからこの4つのポイントのうち、どう扱っていくのかっていうのがいまからの話になっていくんだけど、
シンキングエラー、この不公平な影響っていうのは大人でも起きやすいなって思ってて、
例えばでいくと、体罰による指導とかも、大人は「これは成長のためだ」みたいな。
なぜなら影響がこっちには少ないから。
だけど子どもからすると、とんでもなく被害は、影響は甚大であるっていう。
加害者側は、なんていうんだろう。事態の深刻さを認識しづらいっていうのは、これはそうとう重要なメガネだなと思ってて。
この認識のずれを正していくことが、結論から言うと、いじめをなくすために重要なポイントではあるんだけどね。
ということで、これが、いま4つ言ったのがいじめの定義で。
ひとし
一応、振り返ると、1つ目が『意図的であり、被害が生じている』
はるか
被害が生じているということ。
ひとし
2個目が『繰り返される。反復性がある』
はるか
反復性があるってこと。
ひとし
3つ目が『力のアンバランス差』ね。
大人数とか上司部下とか、年上年下とか。
4つ目が『不公平な影響。シンキングエラー』
だから加害者と被害者が思っている認識にずれがあるっていうこと。
はるか
これ怖いよね。
ひとし
4つ目は確かにわかんないわ。
はるか
でも振り返ったらそうやない?
この4つ目がなんかね「ここやん」って思ったんよね。
結局、子どもたち見てても「なんで先生はこれをいじめっていうん?」みたいな。
ひとし
なるほどね。
はるか
加害者側もね、主張してるんよ。
これは相手が悪いんだとかっていう。
ここの認識のずれに対してどうアプローチするのかっていうのは
丁寧に話を最後にしたいと思ってるんだけど。
いまは一旦、これ定義の話で。
今日はね、じゃあ大人がどんなときに介入すればいいのかっていう。
「介入する必要があるケースってどんなときなの?」っていうと
4つのキーワードがあったなかでの、最後の2つ。
「力のアンバランスが生じてるな」って思ったときと、
「不公平な影響が起きてるな」って
「シンキングエラーが起きてるな」って思ったときには
介入しなきゃいけない。
ひとし
へぇ。それ、上の2つはだから
意図的な攻撃だったり、被害が起きてるとか
繰り返されてるなってときは、別の介入しないアプローチがあるんや。
はるか
そう。
なぜかというと、力の不均衡があるときは
力の差がある場合ね、被害者は怖いんよ。
だから言い返せないんよね。
やり返すこともできなければ、嫌って言うこともできない。
もしこの力のバランスが取れてる状態なのであれば
やり返すから。言い返すから。
これは喧嘩なんよ。
だから力の不均衡がある場合は、大人が介入しないと
子ども同士では解決に向かえないという状態が起きてるっていう。
ひとし
なるほどね。
はるか
ここに力のアンバランスが起きてて子どもが言い返せない状態になってるな、とか
やり返せない状態になってるなって。
なんでかっていうと、相手が怖いから。
こういうことが起きてるときは、1つ重要であるし、
もう1個あるのが、不公平な影響ね。
シンキングエラーが起きてる場合は
さっき言ったように、被害者はめちゃくちゃ被害甚大なんだけど
加害者は別にこれ、いじめじゃないと思ってるっていう。
本当に理解できてない。
「なんでダメなの?これぐらいいいじゃん」って思ってる。
ひとし
パワハラとかもそう、難しいところだね。
はるか
むしろ相手が悪いと思ってたりすることもある。
ひとし
第3者に入ってもらわんと。
はるか
そうそうそうそう。要は被害者と加害者だけでは認識のずれがあるから
さらに被害者はヘルプを出すことができないし言い返せないから
この当事者だけでは解決できないっていう問題があって、
だから力のアンバランスがあるときと
シンキングエラーが起きてるときは
大人、第三者の介入が不可欠であるっていうように判断する。
介入が必要な状況
はるか
このメガネは大きいなと思った。
ひとし
大きいねぇ。とはいえそれ以外のときも介入せんといかんって
いまの学校ではなってるよね。
はるか
いまの学校でいうと、被害者が被害だと思ったら
介入しなきゃいけないってなってる状態。
だけど、正直いうといじめの認知件数だけどんどん増えていってて
そこにどれが早急に対応しなければならないのかっていう
線引きが難しい状態であるから、
この2つのメガネね。
ここには力のバランスが崩れてると、
あとはシンキングエラー起きてるなっていうのを
親として教育者として、持っておくのはそうとう重要だなって思っている。
ひとし
なるほどね。
はるか
やけんさ、これなんか
いろいろ腑に落ちたのが、
なんか、大人で交流、飲み会に行ったりとかしてるときも
なんかモヤモヤするなって思うやり取りとかってあるんよね。
なんでモヤモヤするんだろうって思ったときに
「これ、1対2で力のバランス崩れてるわ」とか、
「2人が1人を攻めてる状態になってるわ」とか、
で、もう1個は
俺はその、言われてる側の傷つきみたいなのに共感するんだけど、
言ってる側は全然、面白いと思ってるみたいな。
なんかこの認識の差を感じたときに、相当モヤモヤしてるなってことが
いま、なんか言語化できたから、
次の回で話すんだけど
傍観者がどう振る舞うのかっていうのがすごく重要になるなって思った。
ひとし
いやもう絶対、俺、苦笑いしてニコニコしてることしかできんけ
学びたいわ。
はるか
と思うやん。
だからこの振る舞いを手に入れることができるのは、
今後、自分の人生においても、そうとう重要だなって思った。
ひとし
大事や。
はるか
というので、
なんかもうちょっと具体的な
高校生にこのメガネを渡す授業をした事例があって。
ひとし
あ、そんなことまでやってるんだ。
はるか
そうそう、学校にどんどん。現場にね、
この『和久田学』さんは研修で入ったりとかしてて。
高校の授業に入ってるんだけど、
これがすごく興味深かったのが
大阪の高校に授業、行ったときに
大阪って「いじり」っていう文化があるやん。
ひとし
あー、まぁイメージは確かに福岡よりも、そういうの多そう。
「なんやねん」とか。
はるか
めちゃくちゃテンプレ出してきたやん。
ひとし
すいません。完全に偏見です。
はるか
ていうか高校生がそれを話してたんだって。
高校生にこの話をしたときに、
いじめについて考える授業をしたときに
「いじめといじりの境界ってどこにあるんだろうね」って議論になったんだって。
そのときにやっぱある生徒が
「いじりってのも、そもそももう十分に問題だから
文科省の定義では、いじめじゃん」って。
ひとし
傷ついている。
はるか
被害者が嫌だと思った時点で。
だけど、ほかの生徒が言うには
「いや、いじりっていうのは大阪の文化であるから
これまでダメって言われたら
どうコミュニケーションとっていいかわからん」みたいな。
行き詰まっちゃう。
これ生徒の意見ね。生徒の意見として。
大阪の文化かどうかはわからんよ。わからんけど
そういう生徒が主張したと。
だけど行き詰まっていたと。
だけど、今回のアンバランスパワーね。
力の不均衡とシンキングエラー、
不公平の影響っていうメガネをかけたときに
「あ、結論づけられるな」って話になったらしくて。
それが、相手のいじりに対して言い返せるうち、
それこそ「なんでやねん」とか言い返せてるうち、
「どんなとないやねん」とか
言い返せるうちはアンバランスパワーがないから
力のバランス取れてる状態だから
いじりとして済ませられる。
だけどいじられる側が
もう言い返せなくなってるし、
それも多数から集中的にされてたりとか
アンバランスパワーがおきてる状態は
「これは深刻化するケースだよね」ってことで
「やめたほうがいい」と、
「介入する必要があるよね」っていう結論になったらしい。
ひとし
なるほどね。
はるか
で、この話し合いのあとに高校生が
「いまの発言、アンバランスパワーかな?」とか
「シンキングエラー起こしてないかな?」とか
っていうことで
共通言語になってたらしい。
ひとし
めっちゃいい授業やね。
はるか
そう。やけん、このメガネはそうとう大きいなと思ってて。
ひとし
なるほどね。
はるか
次回、話すんだけど
これを、「いや、まぁいったら理論上そうなんだろうね、
だけど難しいよね」って片付けられちゃいそうだけど、
このメガネ、そうとう重要なん。
ひとし
アクションにつながるんや。
はるか
そう、ひとりでもこのメガネを持ってたら
本当にこの世からいじめが減っていくんじゃないかな
っていうふうに思ったから、
アクションを次回、考えていきたいなって
思っていますね。
ひとし
なるほど。
教育現場における実践例
ひとし
ちょっとだけ気になったのが、その
学校の先生はこのメガネを知ったところで、
とはいえ全部、「いじめだってなったものには対応せないかん」
みたいな現状とは
バランスは取れるもんなん。
はるか
そうよね。
やけん、緊急で重要なのが
この要素があるものだなって
判断したりはできるのかもしれない。
ひとし
確かにね。
はるか
例えば、これは話し合いとか
学年間の共有だけで
対応できるものだなっていうのと、
「これにはアンバランスパワーとシンキングエラーがあるので、
チームで組織的に
対応しなきゃいけないよね」とか、
そういう議論になるのがいいのかなって思うのと。
ひとし
じゃあ学校でも意味があるんだ。
それは。
はるか
うんうん。
でもこれのね、本質やなって思ったのが
最後の大阪の高校生の事例で、
生徒がこの定義を使える状態っていうのが
めちゃくちゃ重要だなって思ったんよね。
ひとし
すごいね、それは。
はるか
「シンキングエラーを起こしてないかな」って
振り返りの材料が子どもたちにできるのは
そうとう大きなことやなって思って、
シンキングエラーしてるから自分は悪いって思ってない。
だからどんどんどんどん
そのいじめが加速していくんだけど、
このシンキングエラーのメガネを持つと
立ち止まる子どもたちがたくさんいるだろうなと思ったから、
この振り返りをする材料として
このいじめの要素を使うのは
かなり大きいと思ったし。
ひとし
大きいね。
はるか
今後、加害者と対話をするときに
シンキングエラーのメガネをいっしょにかけようとする
対話ができるっていうのは大きいと思った。
ひとし
なるほど。
はるか
なんでかって、トラウマがあって俺も。
小学校6年生のときに
肩パンしとったんよ、友達と。
いじめの定義と要因
ひとし
わ。聞くだけで痛いわ。
はるか
流行っとったやん、肩にパンするやつ。
ひとし
肩を殴り合うよね。
痛い。
はるか
強さをね、力の誇示よね、それこそ。
お互いにやってたんやん。
そのときに、一方的に俺が肩にパンチしてるとこだけを
見られたんよね、教頭先生に。
で、教頭先生めちゃくちゃ怖かったんよ、そのとき。
で、教頭先生にね、ほんと頭ごなしに
「お前それ、いじめってわからんのか?」みたいな。
「お前、殴ったらいじめぞ!」みたいな感じで
めちゃくちゃ怒鳴られて。
で、そのあと友達と
「いや、やり合ってただけやん」みたいな。
その分かってもらえん図に
とにかくひたすら「いじめはダメっったい!」
「何があっても許されんたい!」って言われた記憶だけあって、
なんか悔しいというか、
分かってもらえんかった感だけ残ったんよね。
ひとし
そうね。
はるか
だけどいま考えると
そこに力のバランスの差はあった。
あった。いま考えると。
俺の方が体も大きかったし。
だからもしかしたら
「やめて」って言えなかったバランスになってた状態の可能性はあるやん。
だからそれを
「力の状態の差があるよね」って。
じゃ、はるかくんは
力の大きな先輩に
同じように「肩パンしよ」って言われて
「どっちも同じ数だけ殴ってるよ」って言ったときに
「これって対等なの?」って言われたときに
「たぶん違うかも」って理解できた可能性は高かったと思うんよね。
ひとし
なるほどね。
はるか
やけん、このメガネで対話をするのは全然
アプローチ、大人として変わるなっていうのは思ったね。
ひとし
うん。なるほどね。
や、俺もいろいろ記憶あるな。
いじめ。
バスケ部とかって新しいシューズを買ったときにさ
なぜか先輩全員から踏まれるっていう儀式みたいなのがあって。
はるか
なんで?
ひとし
もう絶対嫌やん。
新しい靴、買って。
なんか柔らかくするみたいな、
シューズを馴染みよくするみたいな、
建前を使った
逆らえない儀式というか、
楽しんでやってくるよね。
本当に嫌やったんよね、それ。
でも受け入れるしかなかったけどね。
はるか
完全にそれこそシンキングエラー起きてるよね。
やってる加害者側は、これがいいものと思ってるからね。
理由つけてるじゃん。
これはシューズを馴染ませたいって。
でもやられてる側はマジで嫌だっていう、
この認識のズレが起きてるっていうのは
やっぱりね、起きるよね。
起きるし、シンキングエラー起きてるっていう
メガネをかけてあげたいな、その先輩方に、とは思うよね。
ひとし
まぁね。別にかといって
遠い昔の話すぎて
そういう状態、起こるよねとしか思ってないけどね。
別に恨みがあるとか、まったくなんもないんやけど。
いやぁ、具体的な対応いきましょう、次回。
じゃあ3話。
久しぶりになんか、3話構成みたいな。
がっつり準備してもらって。
はるか
うんうんうん、そうね、ちょっとこれ1話ではしゃべりきれんやったから。
ひとし
じゃあ一旦、1話目だけをまとめると、
介入の必要性
ひとし
「いじめといじめじゃないものを定義するの大事だよね」っていう話をしてて、
4つポイントがありました。
1つ目は『相手に意図的に被害を与えているか』
2つ目が『繰り返されているか』
3つ目が『力のアンバランス差があるか』
4つ目が『シンキングエラーが起きているか』ということでした。
で、3つ目と4つ目の「力のアンバランス差」と「シンキングエラー」については
大人が介入していく必要が特にあるよね、という話をしました。
で、合ってるかな?
はるか
はい、ありがとうございます。めちゃくちゃ分かりやすくまとまった。
ひとし
次回、傍観者としての振る舞い。学びたいと思います。
はるか
それを見た側はどう振る舞うのかっていうところですね。
よろしくお願いします。
ひとし
感想やご意見ありましたら
#ティーチャーティーチャーで『X』でぜひお願いします。
見ております。
では。
後半へ続く!
35:55

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