-
-
はるか
はい、押しました。
ひとし
押しました。
はるか
いや、これはね、不登校支援の事例だけど、もうぎゅっと詰まっとんよ。
ひとし
はいはい。
はるか
あの、あらゆるお悩みが、どうティーチャーティーチャーが対応してきたのかっていうのが、もうほんとにぎゅっと詰まってるから、もうみなさんに聞いてほしい。
ひとし
そうね。昔配信したね、不登校支援実例の2回分もかなり聞いていただいてるし。
はるか
そうね。あれ、自分で聞き直しても胸が熱くなる。
ひとし
あれ、本でテキストで見てもけっこう胸熱くなった。
はるか
胸熱くなったね。
ひとし
すいません、まだ販売されてないんですが。
はるか
原稿を確認させていただいたりとかして、めちゃくちゃ嬉しい。
ひとし
めっちゃ嬉しい。
いきますか。
はるか
はい。
ひとし
始まりました。
ティーチャーティーチャー。
はるか
よっ。
ひとし
ひとしです。
はるか
はるかです。
ひとし
この番組は、世界中を回った先生のはるかと、ポッドキャスト番組のプロデューサーのひとしの2人で、子育ての悩みを納得するまで考えていくポッドキャスト番組です。
はるか
はい、よろしくお願いします。
ひとし
はい、いきましょうか。
はるか
今日もやっぱり気を引き締めていきたいんですけども。
ひとし
はいはいはい。
はるか
今日は、フリースクールコンコンで実際に不登校である子どもを支援した、この事例っていうのを「ぜひ紹介してください」っていうふうに保護者の方が言ってくれてるから。
ひとし
あ、言ってくださったのか。
はるか
そう、「皆さんのために紹介してください」って言ってくださってるから、具体的な支援方法を紹介して、少しでも多くの方々に力になれればなっていうふうに思っています。
で、これは冒頭にも話したけど、いろんなあらゆるお悩み、日々の困り感っていうのがギュッと詰まっていて、それに対してどう支援していったのかっていうのをお話ししていきたいと思っているから、
全然不登校とかそういうくくり関係なく、皆さんに聞いてほしい内容ですので、ぜひお願いします。
ひとし
そうね、不登校支援っていう言葉だけ聞くとさ、再登校促してるのとか、フリースクールを運営してるのとかいろいろあると思うけど、そこの前提の考え方も一応お話しできるといいかなと。
はるか
そうね。
ひとし
後々にもね、この音源が参考にしていただけるとしたら、そのはるかが思っている前提を聞いておきたいな。
はるか
そうね、本当に支援の形はいろいろあるんですけども、前提の一番の大きな考え方としては、前回も話したんですけど、不登校の要因っていうのは本当に複雑で、誰かに責任を押し付けたりとか、これが原因だとかって言ったって解決は難しい。
だから子供とか関わる大人がみんな同じ方向を向いて協力し合っていかんと、子供が安心して学ぶっていうのは難しいから。包括的に本人、家庭、学校とかフリースクールとかにみんなにアプローチするっていうのがフリースクールコンコンの支援スタイルです。
ひとし
そうね。
はるか
結果的に再登校する子もいるし、全然学校じゃなくて違う選択肢を選ぶ子もいます。目指しているのは『子供たちが幸せに生きるために、自立した生活を送る力をつけることを目的としています』っていうのがもうこれは前提です。
その時に学ばせてもらっている理論が、尾野正彦教授の不登校への行動論的包括支援アプローチというもので、包括支援って言っても『周りの大人に皆さんにアプローチかけていきましょうよ』っていうような支援スタイルです。
ひとし
そうね。子供が再登校したりフリースクールに行ったりっていうのを卒業型で支援する中継地点をやっております。
はるか
はい、あくまで無理やり行かせたりとかもないし、学校に行きなさいとかフリースクール行きなさいとかっていう登校刺激もしませんし、あくまでも本人が長期的に持っている意思っていうものを実現させるために支援をしているっていうのが前提です。
ひとし
そうね、それを前提に実例を今日はお話ししていこうということです。
ひとし
なるほどね。ご自身でこの親御さんがやられたのか。
はるか
そうそう。だから生活習慣が整っている状態でスタートできたっていうのがありました。
ひとし
そうか。じゃあ具体的にそれをどういうステップで支援していったか聞きたいな。
はるか
そうですね。これは尾野正彦教授の理論をもとにフリースクールコンコンで作っている3つのステップがあります。1個目のステップがアセスメントっていうものをして、これは研究で明らかになった子供たちの困り感、学校生活を送る上での困り感っていうのをアセスメントする、分析するっていう段階があります。ここで子供が不安を感じているとか、何が苦手なのかなとか。
ひとし
それはアンケート的なチェック項目みたいな感じで。
はるか
そうそう。アンケートをしたのと個別面談で聞いた。
ひとし
どんな項目がその中にはある?
はるか
それは今から後に話していきたいと思います。これ全部話すともう2時間とかになっちゃうから、大まかに話をして。これは個別面談とかでは全項目話させてもらうから、ぜひ気になる方は面談を受けていただければと思うんですけども。
そこで子供の不安苦手とか、逆に好き得意とかを把握していく。2ステップ目としては子供たちの不安を解消したりとか、あとは苦手克服をするためのトレーニングをしたり、逆に好き得意を広げたり深めたりするってことで自信を持つ段階があります。
ここで自信をつけて子供が自分でこれだったらいけるっていうふうに思った段階で、スモールステップで登校を始めるというのが支援の流れになります。
ひとし
3ステップあって、まずアセスメントっていって子供の状態を把握する。不安とか苦手とか好き得意を知ると。
はるか
そこで個別の計画を立てる。個別の支援計画を作ります。
ひとし
2ステップ目がその計画に基づいて不安を解消したり苦手を克服したり好き得意を広げたりっていうのをやっていくと。
それを踏まえて3ステップ目でスモールステップで登校していく。スモールステップっていうのは給食だけ行くとかそういうこと?
はるか
そうそうそう。子供ができると思える範囲からしていくのがスモールステップ。
ひとし
なるほど。この3つを詳しく今日は聞いていけるってことか。
はるか
はいそうです。じゃあまずアセスメントのところからお話をしようと思います。
尾野正彦教授の不登校を防ぐ7つの条件という資料をもとにアセスメントを行います。
ひとし
どんなものがあるの?
はるか
その7つを一個一個説明していくと、本当はもっと細かく分かれているんだけど、ざっくり説明すると不安恐怖がないか、学校場面に対してね。
不安恐怖があるんだったらそこの解消からしなければならない。不安恐怖がある状態で無理やり行かせても解決にはならないということか。
ひとし
そうか。大事。
はるか
大事です。めちゃくちゃ大事です。これもっと大事なのが、もしいじめを受けていたりとか、教員からとか大人からのパワハラを受けている場合は、これは子供が解決できる問題じゃないから。
学校とか専門機関と連携して大人が解決する問題であるということです。
いじめを受けているのに、そのいじめを受けている側が学校へ行けなくなるというのは本当に大きな問題だから、これは学校側にきちんと話をして解決してもらう。
最終手段としては警察との連携もあります。というのが一つ。
で、もう一個は恐怖という定義があって、行動療法では。恐怖というのは震えとか吐き気とか、身体症状に出ている場合。これも専門機関に行かないと、この状態で行かせても本当に心にとって危ないので。
恐怖で震えていたりとか、吐き気がしていたりとか、している状態だったらきちんと医療機関であったりとかに相談に行くのが重要である。
そこのふるいはあります。
で、もし恐怖じゃなくて不安っていう場合だったら、後に言う不安解消の話をしていきます。
で、もうひとつ二つ目が、7つあるんですけど、二つ目が登校意義。
ひとし
学校に行く意味を理解している。
はるか
自分なりに持っているかっていう話。学校の場合は学校だし、フリースクールとかオルタナティブスクールの場合はそちらの方です。行く意味を自分なりに持っているかどうかということです。
で、三つ目が学力。学年相応の学力があるかどうかっていうのがやっぱり、授業が面白い面白くないには繋がってくると。
ひとし
学力もそこでアセスメントに入ってるんだ。
はるか
そうそうそう。長期間休んでてかなり遅れている場合は、その遅れを効率的に取り戻すところから始めていかなければならない。後にちょっと遅れ取り戻せないときの話とかもしたいと思います。
ひとし
なるほど。
はるか
で、もう一個が社会性って言って、自分の嫌なことは断ることができるかとか、困っているときに助けを求められるかとか、決まった約束を守ろうとするかとかっていう話があります。
ひとし
なるほど。これがアサーションとかそういうことになるのか。
はるか
そうそうそう。で、五つ目が体力。運動習慣があるかとかっていうのもかなり重要になってくる。一日登校を頑張る上でこれがないときつい思いをするからということです。
で、もう一個は生活習慣。1日3回食事をとってるかなとか、睡眠時間はきちんと確保できてるかなとか、あとゲームが長時間になっていないかとかっていうのを生活習慣として見ていくのが一つになります。
最後は適切な休み方って言って、子供が休むって言った場合にどんな休み方をしてるのかっていうところをアセスメントするっていうのがありました。
ひとし
この段階でこんなに子供のことを理解することをしていくんよね。
はるか
そうそうそう。ここで子供は困ってるんだなとか、ここは学校に対処してもらわなきゃいけないなとかっていうところが見えてきて、それで一人一人に個別の支援計画を作っていくっていうのがあります。
ひとし
なるほど。
はるか
はい。ご家庭の皆さんも今の7つの中でどこが困っているのかなっていうところを探すといいのかなと思いました。
ひとし
概要欄に7個書いておきますので確認してみてください。
はるか
ありがとうございます。
ひとし
今のがアセスメントか。
はるか
はい。今度は子供の苦手とか不安がわかったらそれを解消とか克服していく段階に入ります。
まず不安解消からなんだけど、この子の場合はね、しばらく登校してなかったからいろんな不安があったんよね。
ひとし
不安か。なんやろうね。なんで来なかったんだって思われるとかの不安か。
はるか
そうそうそう。そういう質問をされたりするのが不安だな、嫌だなっていうのがあったりとか。
あとは教室でみんなに見られたら嫌だなとか。あと友達に誘われるのも嫌とかっていう話をしていて。
はるか
この辺からね、断るとかっていうのが苦手だったり難しかったりするんだなっていうのも見えてきた。
自分が嫌なことに対して。だから後で話すけど、アサーショントレーニングで嫌なことは断るような練習をしたりもしました。
こういった不安場面っていうのを、まずはアサーショントレーニングっていって、この不安な場面をイメージして。
ひとし
友達からなんで学校来なかったのって聞かれる場面。
はるか
っていうのをイメージして。これをゆうさく先生と一緒に、なんて返事したら自分的に楽かなとか、友達もなんも言わんかなとかっていうのを一緒に考えて。
そこで、「僕はフリースクールっていう場所で勉強してるんだよ」とか、「家で勉強してるんだよ、自分の目標に向かって」っていうふうにいう練習をしたりとか。
あとは「国語とか算数とか、将来のことについて学んでるんだよ」って具体的なアンサーまで準備して。
それをねロールプレイングっていって、ゆうさく先生と一緒にさ、「先生が今から友達役するから練習してみようよ」とかっていう形で練習するところまでして。
練習するとさ、この子が言ったのが、「それならいいね」って。「これなら不安がけっこう減るわ」っていうふうな発言をしていました。
もう一個不安解消法があって、これはちょっと専門的だから軽く内容だけ説明するんだけど、系統的脱感作法っていって、要は筋肉を力入れたり緩めたりとかっていうのをするんだよね。
ひとし
なんか一回出てきた気がするね、この話。でも触れんやったよね、確かあんまり。
はるか
そう難しいって言って。ちょっとだけ説明すると、リンクを送っとくんですけど。
不安階層表って言って、例えば何が一番不安って言った時に、この子は友達の前で発表するのが不安だっていうふうな話をしてたんだよね。
で、これはもう不安度マックス100ですっていうふうに数字で表すよね。で、その時に、じゃあ80はどんなことがあるかな、どんな不安があるかなって言ったら、いやちょっとグループで発表するのがまず嫌だとか。
で、50は友達にまず話すのがけっこう不安だとか。とかっていうふうに不安階層表って言って、不安の大きい小さいでレベルを作っていくんよね。
ひとし
へえ、それも一緒に作るってことか。
はるか
そうそう、ゆーさく先生と一緒に作って。
ひとし
なるほどね。
はるか
で、自分の一番不安の小さいところから頭の中でイメージをして。で、筋肉をギューって力入れて緩める。で、人間って不思議なもので一度に二つの感情を感じることができんらしいんよ。
ひとし
へえ、そうなんだ。
はるか
そうそう。だから頭の中で不安をイメージして具体的に。めちゃくちゃシチュエーション細かくイメージした上で、筋弛緩でリラックスしたら、リラックスしてる状態が頭の中にできる。
ひとし
はいはいはい。
はるか
で、そしたらだんだんリラックスしてる状態が生まれてきて、不安が小さくなってきたっていうようなことができる。
ひとし
へえ、すごいな。これできるんだ。
はるか
そうそうそう。ま、エクスポージャーって言ったりもするけど。
ひとし
自分にも応用したい。
はるか
そう、自分、俺めちゃくちゃ応用してる。
ひとし
あ、そうなん。
はるか
うん、緊張する場面とかはこの筋弛緩をして。ただ体力使ったりとかするから、休みながらお茶飲んだりしながらするってのが大事。
ひとし
そのレベルでやるんだ。
はるか
うんうん。だから学校に行く日とかは直前にやったりとかもして。
ひとし
へえ。
はるか
で、本人がこれで不安ちょっとなくなってきたって言ったら行くとかっていうこともしました。
ひとし
うんうん。
はるか
で、二つ目が登校意義の理解のとこなんだけど、この子の実態としては、もともとね、修学旅行に行きたいとか社会科見学に行きたいって思いを持っていたんだよね。
ひとし
ああ、そこが行きたいになったりするのか。
はるか
そうそう、もともとあったんよ。
ひとし
へえ。
はるか
だけど、いや明日行くってなったら無理無理ってなってたよ。不安の方が大きい状態があったんだよね。
ひとし
うん。
はるか
で、じゃあそのためには一週間前ぐらいから行けとかんと、ちょっと不安の方が大きくなっちゃうねっていう話をして、そしたらじゃあ一週間前ぐらいには毎日行けるようになっておきたいっていうのを。
ひとし
なるほどね。
はるか
この辺で子供が目標を作った。
ひとし
そっか、学校行きたいっていうケースどんなものがあるんだろうで、なんかそのケースを今俺は想像できてなかったけど面白いわ。修学旅行とか。
はるか
ああ、そうそうそう。
ひとし
社会科見学行きたいからその一週間前には行けるようになっておきたいっていう。
はるか
そうそうそう、学校の行事表とか見てね。
ひとし
うん。
はるか
「ああ、どこやったら行きたい?」とかって話をしたりもした。
ひとし
たしかに運動会とかそういうのも行きたいの対象になったりするのか。
はるか
そうそうそう、運動会もあったし、図工はとかいう得意な教科からもあったね。
ひとし
なるほどね、楽しい授業があるもんね。
はるか
そうそうそう、でも学校は楽しくないしゲームしてた方がいいっていう話もしてたから。
ひとし
うん。
はるか
で、そこでキャリア教育したんよ。
ひとし
はいはいはい、将来。
はるか
「将来やってみたいこととかある?」とかっていう話をしたりして、職業に限らずね。
そしたらなんかね、この子は海外のいろんなとこ行ってみたいなっていう風に、Google Earthをね見回してやったりとか。
Google Earthで「ここの海綺麗やね」とかっていう話をしたりしてね、ワクワクしたりとか。
あとはなんか将来もゲームしたりとか、お金持ちになって生活したりとかっていろいろやりたいことあったんよ。
その時に海外に関わる仕事ってどんなのがあるだろうねとかっていう風に、以前紹介した"エデュタウン「あしたね」"っていうサイトで職業を調べたりとかすると、けっこう面白い職業あるねみたいな話になって。
そこでちょっと希望を持つよね。
ひとし
確かに。
はるか
いわゆるなんかね、お仕事って大変みたいなイメージから、こういう好きなことに関する仕事もあるんだねみたいな感じで見えてきて。
さらにその仕事に就くためにはどんな選択があるんだろうねっていうのまで載ってたから。
そこで、「そしたらいつか学校に行けるようになった方がいいな」っていう発言もあった。
ひとし
学校の延長上で仕事があるって思ったら、学校大変って思うのに、また将来も大変なのかなって。
はるか
思っちゃうよね。
ひとし
ありそう。
それが職業を知ると変わるのか。
はるか
そうそうそう。いろんな職業があるし、これから職業も変わっていくし。
あるいは仕事だけじゃなくてね、こんな趣味してみたいとか。
なんか盛り上がったのはアルバイト面白そうみたいな感じで盛り上がったりとかも。
ひとし
そこなんだね。
はるか
けっこうね、そこの将来に希望を持つみたいなところも一緒にやっていったっていうので、
わりとモチベーションは持ったけど、現実ね、まあ「いけるかなそれでも」っていうふうな不安も口にしていたっていうのがあって、
登校の意義をちょっと自分の中で持つことができたっていうのがこの段階であって。
ひとし
なんで今のところ整理すると、不安の解消、アサーショントレーニングで学校で友達にこういう質問されたら不安だっていうのを対処法を練習していると。
で、もう一個が統計的脱感査法っていうもので不安を解消することをやっている。
はるか
やっていた。
ひとし
で、教育機関に行く意義を理解したと。ここまでわかりました。
はるか
っていうのがあるけど、頭でわかったところで行くとは全然違う。レベルが違う話だから、そこを少しずつサポートしていくんだけど、
ここからはコンコンに通っておのはる先生がね、めちゃくちゃわかりやすく学習の目標を立てるお手伝いをしたりとか、
あとはまあ学習教材を持ってたから大人と一緒に苦手克服したりとかするっていうのを日々やっていった。
で、ひとしも教えてくれたよね、この子には。
ひとし
そうなのよ。算数をね、1回マンツーマンでやった時があったのよね。あれは4月とかだったかな。
はるか
そう、4月とかやったね。その時にかなり振り返りで「面白かった」って言ってた。
ひとし
嬉しいな。でも、確かにあの時と比べても卒業式で見たあの表情を比べると、やっぱり相当前向きに明るくなってたのよ。
はるか
全然違うやろ。そう、もうみんな顔が変わるのよ、全然。
ひとし
びっくりしたね。
はるか
これがね、すごくね、やりがいを感じるところですよね。で、さっき言ったけどこの学習に関しては、やっぱり追いつくのは難しかったりもするんよね。
ひとし
そうか。
はるか
トークンシステムとか使ってポイントつけたりとかして、動機は持つけどやっぱりまだまだ難しい、追いつくのは。
ひとし
うん。
はるか
そんな時には学校の先生に電話してね、保護者に電話してもらったりとかして、「明日何ページやりますか?」とかいうふうに聞いて、行く前日はもうそのページを予習しておく。
ひとし
予習ね。
はるか
そうそうそう。で、もう完璧にしておいたら、けっこう安心していけるっていうのが。
ひとし
そこも不安の一つになるもんね。
はるか
そうそう、何するかわからんのが怖い。
ひとし
確かに。
はるか
うん、この予習っていう考え方は本当に大きかったね。
ひとし
うん。
はるか
行く前日とかは最初の方は予習していっていた。
ひとし
うん。
はるか
で、次が社会性の部分で、もうほんとこの子はとにかく断るのが苦手だった。
ひとし
うん。
はるか
もう優しいのよ、めちゃくちゃ心優しいからこそ相手が嫌な思いするかなっていうので断るのが苦手だった。
ひとし
うん。
はるか
あと、わからないところを聞くのが苦手だったから、いろいろね、ソーシャルスキルトレーニングのNHK for Schoolにさ、
もう映像教材ですごいわかりやすく不安と付き合う方法とかっていうのをまとめてくれたりとかするサイトがあったから、
それを使っておのはる先生がめちゃくちゃわかりやすく話をしたりとかして、まずはそういうトレーニングをした。
で、アサーショントレーニングとかでは、ワクワクタイムの時にさ、俺がこんなことやってみたらいいじゃんっていうふうに軽はずみに提案してしまったことがあって。
ひとし
ああ、その子にか。
はるか
そう、その子になんかね、小説が好きだったから、「なんか小説読んで参考にして作ってみるのどう?」みたいな感じで、ちょっと軽はずみに提案してしまったことがあって。
ひとし
うん、どうなったんだ。
はるか
で、その時にやっぱり不安感じやすいからさ、「明日小説作るんだ…」みたいな。
ひとし
ああ。
はるか
「むずいぞ」みたいになって、なんかあんまり乗り気にならなかったらしいよ。
ひとし
うんうんうん。
はるか
で、保護者の方からLINEで相談が来て、あ、もうこれはチャンスだと思って。
ひとし
はいはい、チャンス。
はるか
断るチャンスやと思って。
ひとし
なるほどね。
はるか
そうそうそう。
ひとし
そういうことか。
はるか
うん。
ひとし
はるか先生が言ったことを断ると。
はるか
断るチャンス、そうそうそう。だからこういう理由で、まだ書くのは難しいと思うから、小説は書くんじゃなくて最初はやっぱり読んでみたいなっていうふうに言う練習ですねって話をして、
で、最後おうちの人と練習してもらって、俺に言ってもらった。
ひとし
すげえ、そこまでやるんだ。
はるか
そうそうそう。で、俺に言ってもらったら、俺はそんなこと知らん手で行くからさ。
はるか
いよいよね、学校に行く日があったんよ。で、この子は後のスモールステップで学校に行ったんだけど、やっぱ感覚が過敏だから。教室のうるさい雰囲気がすごい苦手だったんだよね。だから、その日にすごいぐったり疲れて教室がうるさかったんよねっていうふうな話をして、でもほんと不安マックスな状態になっていた。
それをどうする? そう、だから大変だったねっていう話をして、「じゃあどうやって乗り越えたらいいかな」っていう話を一緒に考えた。ゆうさく先生とカウンセリングしてくれてね。で、その時に集団生活してたら静かな場面もあるし、うるさくなる場面もあるよねって。で、このうるさくなった時に毎回苦しい思いをしてたら本当にきついからどうしようかっていうふうに考えて。
で、これはもうこっちから提案したんだけど、うるさくなった時は「耳が痛いから別室で休んでいいですか」っていうふうに先生に言うように提案をした。それもまた練習した。「先生すいません、耳が痛いんです」って。「だから、保健室で見てきてもらっていいですか」っていう練習までして。これだったらうるさい時の対処法がわかって安心だというふうになった。
ひとし
なるほどね。すげえ。一個一個不安をそうやって対処する術を身につけていくのよね。
はるか
そう、対処法を身につけていく。だから、「不安だからもうじゃあ行かない」っていうふうにするんじゃなくて、「どうやったらそれ乗り越えられるかな」っていうの一個一個していく。で、もう一個はね、この学校が頑張ってくれて、図書室とかも用意してくれてさ、静かに学習してくれる環境も用意してくれたから本当に助かりました。
学校もそういうふうにね、どういうふうに対処していいかわかったら協力してくれる場面もあるから、本当にアサーション言ってみるのが大事だなというふうには感じました。
ひとし
なるほど。これはあれか、最初のアセスメントの7項目を基準にその子にあった支援をやっていくっていう感じなのか。
はるか
そうそうそう。できるようになったら「マル」ってつけて、これで学校で困り感少なく過ごせるなとかっていうのを一個一個消していく困り感を。
ひとし
なるほど。じゃああとは、体力と生活習慣と適切な休み方。
はるか
そうそうそう。こっちはさらっといくんだけど体力とかは、この子はよく外で遊んでたからもともと体力あったんだけど、ない子に関しては室内でできる運動のYouTubeとかがあるから、それを使って楽しくやっていたということで。
リンクもいくつか貼らせてもらえればと思います。たくさんあるポケモンラジオ体操とか。もう一個生活習慣です。
生活習慣はこの子は頑張れるときは頑張れるんだけど、「もう疲れたー」って言って頑張れないときは全く休もうとするっていう感じだったんだよね。
まあそうよね。 その時にこの0か100っていう極端な対応をしていたから、大人も疲れるとき実はあるんだって。その時にもう行くか休むかだけじゃなくてま、実はちょっと手を抜いたりするんよって話をしたりとかして。
大事やね。 そう今日はちょっと体力的にめちゃくちゃしんどいから、今日はもうこの仕事だけにしようっていう風なのを決めたりとか。
グラデーションをつけてるんだよっていう話をして、手抜いてはいけないっていう風に思っている方すいませんって感じなんだけど。
ひとし
そっかグラデーションつければいいのか。 確かに。 今なんか手抜いてる?
今ゼロか100でした。ちょっと調整していきます。 調整していきましょう。
はるか
そうだから具体的に言うと、コンコンでは今日朝疲れてめちゃくちゃしんどい気持ちだから休むって言った時に、休むんじゃなくてじゃあマイクオフにしてカメラオフにして話聞くところだけで今日したらどうみたいな感じで新たな選択肢を追加する。
全然違うのよね。カメラとマイクオフで良かったとか。 全然違うのよ。だからこのグラデーションをつけて自分の体調に合わせて頑張るっていう、0か100だけじゃなくてグラデーションをつけるっていう練習もここでしていったっていうのが。
なるほど。そのマイクカメラオフとこの勉強はできそう以外だと何かどんなのがある? グラデーション?だから今回は1対1で喋るっていうのはやめてグループで話聞くだけにしようとかっていうのもあるし、あとは自習室っていうのも設けてて。
今日はちょっと先生の話聞くのもしんどかったときは自習室っていう部屋に来てもらって、そこで自分の決めたことを学んでもらったりとかっていうのもある。これがメタバースの良さよね。 確かにね。その対応を一瞬で決めれるもんね、それを。 そうそうそう。一瞬で静かな空間作れるっていうのが大きなメタバースが不登校支援に向いてると思う由縁であります。
で、あとはね、これまで休んだ日にゲームしてたりとかもしたんだよね。休み方のところになるんだけど。そしたらやっぱりなかなかね、いくら楽しい授業をしたりとか、いくら寄り添ってもゲームができるっていうこのドーパミンには勝てんかったりするから。 まあね、そりゃそうだよね。
家庭の中で頑張ること頑張って、その後に楽しいことやろうって、この順番だけは作ってもらったりとかして。コンコンを自分の形で頑張って、その後にゲームをしようとかいう形を取ったりとか。 そうだね。
後は自分の目標を作って、自分の目標を達成できたら、お楽しみでゲームをしようとかっていう形で。禁止するんじゃなくて、そういった自分の目標に合わせて、その楽しみとしてそれを使うような形も、ご家庭に合わせてしました、これは。
これを禁止した時にすごい反発が起きたご家庭もあったので、そこにはちょっと違う方向で支援したりもしてるんですけど、今それは支援中で、ちょっとその支援がうまくいったと思った時にまた皆さんに事例を報告させていただければなと思っているところです。
ひとし
そうね。なんかゲームをね、やったら楽しいし大事じゃんと思う一方で、やっぱドーパミンにアプローチされてしまうと大人でも依存しちゃうとかもあるけどね。
はるか
そうなんよ。可哀想なのがさ、頑張りたいって気持ちがあるんよ。自分の目標も作ってるんよ。それだけど、やっぱりゲームしちゃうっていうのがあって、そのゲームした後にやっぱ気持ちが落ち込むよね。
自分頑張れんかったっていう風に落ち込むから、だからその目標を作った時には自分で決めた目標を頑張った後に楽しくゲームしようねっていう順番を作ったっていうのがありました。
ひとし
なるほどね。ここまででアセスメントして一個一個対応してきたと。
はるか
そう、これでもう学校に行ったりとかフリースクール行っても困らんよっていう状態を作った上でスモールステップの登校をしました。まずは最初は保健室で給食食べることから始め。これは本人ができるって言ったところから始めてます。
で次のステップでね、一番大きな壁がやっぱり教室のメンバーと会うところだったよね。この日はめちゃくちゃドキドキしてました本人も。そこで、ゆうさく先生と一緒に考えてどうやったら不安少なくいけるかなとかっていうところで、ゆうさく先生が考えた名案が荷物を取りに行くっていう体で教室に上がりに行くっていう。
ひとし
それだったらいいのか。
はるか
そう、いきなり行って挨拶するのは嫌だったけど、荷物取りに来たんだってことで、もう荷物取りに行って帰るってことだけだったら行けるっていうことで。
ひとし
確かに。
はるか
このアイディアにはこの子もね、「もう天才やん、それなら行けるわ」って言って喜んで行った。
ひとし
すごい前向きな。
はるか
そう、この子はもう前向きだよね。で、徐々に1回みんなと会えたから、次は1時間だけ受けてみるとか、オンラインっていう選択した子もいた。で、オンラインで友達と話すことから始めた子もいました。
ひとし
なるほどね。そっか、そのスモールステップはその子にあったものを考えると。
はるか
そうそう、もう自分で決めてもらっている。で、だんだん最初はね、自分で無謀な目標決めるんよ。いきなり明日行くっていう風に言うこともあるんだけど、やっぱり自分にとってこのハードル高すぎたなって学習をしたら、ちっちゃな目標から作っていくっていうのも、自分で目標の立て方も学んでおります。
ひとし
なるほど。
はるか
で、こんな風に2,3,4,5って授業の時間数を少しずつ増やしていくっていうのがこの支援です。
ひとし
なんかとはいえね、辛くなる時もありそうやけど。
はるか
あるよ。もう本当に最初の方はずっと成功成功って喜んでたんだけど、だんだんね、時数が増えてきたりとか頑張る日数が増えてくると、やっぱりこんなん続けられんかもしれんっていう時もありましたね。
そこでどんな振る舞いをするかなんよね。こんな時にまず「頑張っとうけんよ」って。こんなに辛い思いをしてるのあって、「どんだけここまで成長したか一回振り返ろう」って言って、「もう期間わずか1ヶ月で何個の目標クリアしてきた?」って話をして、「見て、この花丸の数」って。
そしたら自分がどんだけ頑張ってきて、どんだけ乗り越えてきたかってのをわかる。「こんだけ挑戦してきたらそれは疲れるよ」っていう話をして、疲れていいんだって、こうやって弱音を吐いていいんだってところを一緒にまず前提として共有して。
その上でね、「筋トレと一緒で最初は重かったものがだんだん慣れてきてきつくなくなっていくんだよ」とかっていう話もして。「だから今はきついかもしれないけど、自分のペースで自分なりに頑張っていくとだんだん慣れていくからね」っていう話もここでしていく。
そしたら顔が本当にねパッとね偉くなったような印象はありました。で、そんな感じで本当立ち止まったりとかしながらちょこっとずつちょこっとずつ行ける時間とか日を増やしたり、本当に行けない日もあって、おうちの人と一緒に「こんなこともありながらですよね」っていう話を。
そうそう、おうちの方がねティーチャーティーチャーいっぱい聞いてくれてるから、「こんなこともありながらですよねってコンプリメント続けていきます」って。もうどんだけ大変だったことか、おうちの方も。だけどこのきつい時期を一緒にみんなで乗り越えていきました。
で、1日ずつ増やしていった結果、最後の方には「学校頑張れるようになって、楽しくなってきた」って言ったりとか。もうほんと一番卒業間近ではさ、「もう先生慣れてきたかもしれん」って言って。自信満々の顔で言ってくれたりもありました。
ひとし
いやほんと4月に俺が一回算数一緒にやった時、「勉強面白くない」とかっていう感じだったもん確か。ほんと最後会った時全然変わっとって。「勉強楽しい」って。
はるか
それはね、日々の一番大きいのはやっぱり親御さんと本人の頑張りなんだけど、もう毎日関わり続けてきたおのはる先生とかが、もうずーっと細かくリフレーミングしとん。「じゃあどうやったら楽しめるかな?」って問いかけたりとか。どうやったら楽しくできるだろうっていう風に考えたりとかして。頑張ってるからだよっていうのを前提に声かけ続けたのが繋がったのかなとは思いました。
いやー、今なんか思い出しただけでもちょっと感極まるところがあるんですけど。
ひとし
そうよね。
はるか
よくよく頑張りました。これはほんとペースの問題で、これが早い遅いに全く優劣はない。だからコンコンで今自分のペースでゆっくり頑張ってるご家庭もコンコンに入ってなくて、ご家庭で頑張ってる方もあるいは学校に行かないっていう選択肢を取られてる方も、ほんとに思うのは日々子供たちは成長していて、小さな目標を必ずクリアしてる部分があるから、そこに目を向けてたくさんコンプリメントやヨイだしをして、一緒に乗り越えていけたら
ひとし
うんうん。
はるか
とは思っております。もう早い遅いは全く関係ないです。自分たちのペースで一緒にやっていきましょうと。
やっていきましょう。
伝えたいことですね。
おうちの人はほんとに忘れちゃうんよ、すぐに。
ひとし
何を?
はるか
いつも横で見ているとどれだけ成長してるかっていうのがね。
ひとし
ああ。
はるか
ただね、1週間前全く行ってなかった子が、今は例えば週3日行けたりとかするやん。
ひとし
うんうん。
はるか
だけどおうちのうちの感覚としては、「今日も朝ちょっと起きるの遅れちゃったんですよ。」
ひとし
確かにね、ずっと一緒におったらそうなるよね。
はるか
そうそう。で、これおのはる先生ですらも起きてた。
ひとし
へえ。
はるか
だけど、やっぱ第三者とかカウンセリングの方が見たりとかすると、とてつもない成長よっていうのを、やっぱ1週間に1回でもいいから振り返ってもらうと。
ひとし
大事。
はるか
めちゃくちゃお子様絶対成長してると思うんで。
ひとし
うんうん。
はるか
だからそこに目を向けて欲しいなっていうのは思います。
ひとし
なるほど。
はるか
はい。
ひとし
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
はるか
幸いです。お願いします。
ひとし
はい。
かな。
はるか
じゃあ最後に感想、今のね、この子の様子を。
ひとし
あ、今の。
はるか
保護者の方がメッセージくれたから。
ひとし
うん。
はるか
このグレーのところ。
ひとし
あ、こちらですね。はい。読ませていただきます。
はるか
はい。
ひとし
おかげさまで子供は夏休みを満喫、元気に過ごしております。
何もかも自分で決めたことを実行する力をつけています。
はるか
もう、コンプリメント。
ひとし
実行する力があります。
はるか
実行する力があるんです。
ひとし
早寝早起き、もりもりご飯を食べ、筋トレを毎日やっています。
はるか
そうなのよ。この子筋トレに目覚めたのよ。
ひとし
きんにくんのおかげ。あ、きんにくんの動画でやってたのかな。