【金融欄 #05】ゴールドを巡る人類6000年史
2026-09-23 29:02

【金融欄 #05】ゴールドを巡る人類6000年史

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▼概要:

News Connect 夕刊版金融欄。金融のテーマのなかでも、特に「金/ゴールド」にフォーカスし、その構造的特徴や注目の動向、そして文化的・歴史的背景に至るまで、全7回で多面的に読み解きます。

第5回ゲストは、ワールド・ゴールド・カウンシル日本代表の戸田淳さんです。

ゴールドと人類の関わりは、約6000年前のブルガリア・ヴァルナ遺跡までさかのぼります。当初は王の権力や信仰の象徴だったゴールドは、紀元前7世紀ごろに通貨となり、ローマ帝国ではアジアとの交易の決済手段として東へ流れ続けました。19世紀のイギリスでは金本位制の裏付けとなり、1971年の「ニクソン・ショック」によって、通貨との制度的なつながりに終止符が打たれます。一方で、現在も金は投資価値を持つ資産として注目され続けています。錆びず、腐らず、発行体も国籍もないゴールドに、人類はなぜ数千年にわたって価値を見出し続けてきたのか。戸田さんに解説していただきました。

▼収録日:2026年9月1日

▼出演:

野村高文(Podcastプロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表)

戸田 淳(ワールド・ゴールド・カウンシル 日本代表/機関投資家リレーション責任者)

慶應義塾大学卒業後、第一生命保険相互会社(現在は株式会社)に入社。カナダやアメリカでの勤務を経験。その後、フィデリティ・インターナショナルを経て、2024年にワールド・ゴールド・カウンシルに入社し、現在は日本代表を務める。

▼ディスクレーマー:

投資信託及びETFは値動きのある有価証券等に投資するため基準価額や取引価格は変動します。そのため投資家の皆様の投資元金は保証されているものではなく、基準価額や取引価格の下落により損失が生じることがあります。詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)等を十分にお読みください。

なお、ETFを金融商品取引所で売買される場合には、委託会社作成の投資信託説明書(交付目論見書)は交付されません。売買をお申込みになる証券会社に当該取引の内容についてご確認ください。

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その他保有する際には、それぞれ個別に定められた費用がかかります。これらの費用には、運用会社・管理会社に支払う報酬、組入れ有価証券の売買の際に発生する手数料、監査費用等があります。これらは、運用の状況等によって変動するため、上限を示すことができません。

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LBMA金価格は、ICEベンチマーク・アドミニストレーション・リミテッド(IBA)によって管理および公表されており、ステート・ストリート・スパイダー・ゴールドETF(為替ヘッジなし/為替ヘッジあり)に関連する入力データまたは基準として使用されています。

LBMA金価格は、Precious Metals Prices Limited の商標であり、IBA がLBMA 金価格の管理者として使用許可を受けています。ICEベンチマーク・アドミニストレーションは、IBA及び、またはその関連会社の商標です。LBMA金価格及びICE ベンチマーク・アドミニストレーションの商標は、IBAとのライセンス契約に基づきステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社によって使用されています。IBAおよびその関連会社は、LBMA金価格の使用結果やステート・ストリート・スパイダー・ゴールドETF(為替ヘッジなし/為替ヘッジあり)に関連する特定の目的への適合性や妥当性について、明示的または黙示的に、一切の主張、予測、保証、または表明を行いません。適用される法律で認められる最大限の範囲において、品質、商品性、特定の目的への適合性、所有権、または非侵害に関する黙示的な条件、約束、保証を含む全ての保証をここに明確に否認します。IBAまたはその関連会社は、LBMA金価格における契約責任、不法行為(過失を含む)、法定義務違反、迷惑行為、虚偽表示、または独占禁止法違反、その他いかなる形態での責任も負いません。また、LBMA金価格またはそれに依拠することに関連して、直接的または間接的な損害、費用、その他の損失についても一切責任を負いません。

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サマリー

ゴールドと人類の関わりを、約6200〜6500年前のブルガリア・ヴァルナ遺跡から現代までたどる。古代には王権や宗教の象徴だった金が、紀元前660年ごろに通貨となり、ローマ帝国の交易では中国の絹やインドの香辛料を買う決済手段としてアジアへ流れた。大航海時代には新大陸の金銀がヨーロッパへ運ばれ、物価上昇や世界規模の金銀移動につながった。19世紀にはイギリスの金本位制、第二次世界大戦後のドルと金の交換制度を経て、1971年のニクソン・ショックで通貨との制度的な結びつきが終わる。戸田さんは、錆びず腐らず、発行体や国籍を持たない実物資産として、金が現在も価値保存や中央銀行の外貨準備に用いられている理由を説明する。

ゴールドと人類6000年史の起点
こんにちは、パーソナリティの野村高文です。 News Connect 有感版金融欄のお時間です。このコーナーでは、金融のテーマの中でも、特に金、ゴールドにフォーカスし、その構造的特徴や注目の動向、そして文化的、歴史的背景に至るまで多面的に読み解いていきます。
今週のテーマは、ゴールドをめぐる人類6千年史です。ここまでの金融欄では主に現代の事象を取り上げてきましたが、今回は時計の針を一気に昔に戻しまして、6千年以上の人類とゴールドの付き合いを振り返っていきます。
スタンカーメンの黄金のマスクからローマ帝国大航海時代、そして近代のイギリスまで、ゴールドは浮き沈みを繰り返しながら常に世界を動かす中心にありました。歴史をたどると、今ゴールドが受け入れられている意味も少し違って見えてくるはずです。それでは本編をどうぞ。
このコーナーは、ステートストリートインベストメントマネジメントの提供でお送りいたします。同社についての詳細は概要欄のリンクをご覧ください。
それではゲストをお呼びします。ワールドゴールドカウンシル日本代表の戸田純さんです。よろしくお願いします。
まずは戸田さんについてご紹介させていただきます。1987年に慶應義塾大学を卒業後、第一生命保険に入社されました。
同社では約20年間勤務し、そのうち11年間は外国株式投資やカントリーリスク分析、海外投資のクレジットリスク管理などグローバル投資業務に従事されました。
またカナダとアメリカで計5年間の海外勤務も経験されています。
その後2007年にフィデリティインターナショナルに転じ、公的年金や企業年金など日本を代表する基幹投資家に対する運用戦略の提案に携わってこられました。
ワールド・ゴールド・カウンシルの役割
2024年にワールドゴールドカウンシルに入社され、現在は日本代表として日本の基幹投資家や金融業界に向けて金の市場や金の投資に関する情報発信を行っています。
はい、ということで、戸田さん今ワールドゴールドカウンシルの日本代表として活動されているんですけど、このワールドゴールドカウンシルはどういう組織なのか、まず伺ってもいいですか。
ワールドゴールドカウンシルは世界の主要な金融会社、現在ですと29社がメンバーとして参加しておりますけれども、主要な金融会社によって設立された金の国際的な団体でございます。
主な活動として3つございますので、それをご紹介したいと思います。
まず1つ目は投資家に対して金に関する理解を深めていただいて、金を戦略的な資産としてお役立ていただくことを目指した情報提供、情報発信といったものを調査と情報発信を行っております。
そして2つ目が金市場の透明性あるいは信頼性を高めるために業界のスタンダードを整備すると、業界基準を整備するといったような活動を行っております。
例えば責任ある金採掘原則といったようなルールを作成しまして、金の採掘に関する国際的な基準を作り、加盟の企業にその基準に則った採掘活動を行っていただくようなこともお願いしております。
この関連で申しますと、小規模な金採掘業者が世界中で活動しておりまして、現在金の採掘の約2割はこういった小規模な金採掘業者が行っているというところでございますけれども、
そうしたところで健康の被害をもたらすような水銀を利用しないで金が取れるようにといったための集中的な処理施設みたいなものの設置ですとか、
あるいは新興国が作った金が海外に流れていくときにともすると合法でないルートに流れていくような動きがありますので、
そうしたものを防ぐという意味も含めて、新興国の中央銀行が自国で生産した金を買い取る仕組みといったものの構築なども行っております。
そしてもう一つは金市場へのアクセスの向上といった取り組みです。
私どもワールドゴールドカウンシルは2004年にアメリカで最初の金のETF、金を裏付けとした上場投資新宅を開発いたしました。
これによって金が投資資産として活用されるといったことが世界中で広がっております。
最近では若い世代が投資家として増えていく中でデジタル資産として金の市場が広がることを目指して、デジタルゴールドの市場インフラの整備といったものにも着手しています。
一つ目の情報提供と調査分析というのはまさに戸田さんがプロフェッショナルとしてやられていますし、今日伺っていきたいなと思う部分ではありますし、
二つ目の責任ある金採掘原則のルールというのも興味深いなと思いまして、
ルールを守っていないプレイヤーもある中でそのルール作りをしているということなんですよね。
加盟企業においてはそういったことはないですけれども、金そのものを採掘することによって、ともすれば環境破壊であったり、
あるいは労働問題であったりといったものが起きがちな産業でありますので、そういったもののルールを作って広く適応を進めて図っているというような位置づけですね。
そして2004年にアメリカで最初の金の原物資産を裏付けとしたETFの開発、これにはワールドゴールドカウンシルも関わっていたということなんですね。
そうですね、ワールドゴールドカウンシルがこのETFを作りまして、それを世界中で現在でも活用していただいているという形でございます。
そういうことですね、この金の原物資産を裏付けとしたETF、この話題、以前の回も出てきましたけど、そうなんですね、ここから始まったということですね。
そうですね。
王権と宗教の象徴だった古代の金
ということで今日はゴールドのプロフェッショナルである戸田さんに、金にまつわる歴史を伺っていきたいなと思っております。
ちょっと起点をどこに置こうかというところなんですけど、人類6000年史ということで相当古い起点がありまして、まずその人類と金の関わりの一番最初の事例ですね、これってどのあたりからどのあたりのことなんでしょうか。
はい、よくですね、人類と金というとツタンカーメン王の黄金のマスクといったものが出てまいりますけど、あれが作られたのは今から3300年くらい前の話でございます。
ところが金と人類の関わり、特に金を装飾品といいますか工芸品で加工するという点でいうと、それより3000年ほど前に今でいうブルガリアのバルナというところで見つかった遺跡においては、金の工芸品が非常に大量に出土しているといったことを考えますと、
正確に言うと今の時点では約6200年とか6500年くらい前から金との人類とのつながりというのはあったというふうに申し上げます。
そうなんですね、なんかツタンカーメンって確かに有名じゃないですか、でこれ年後いつだっけと思ったんですけど、そっか紀元前1330年頃、3000数百年前、さらに3000年ほど前から人類と金の関わりってあったんですね。
そうですね、ツタンカーメンより前に、我々一般的によく認識しているのはエジプトのピラミッドとかでも金が出てますので、これだいたい4500年くらい前の話です。
なるほど。 あるいはメソポタミアでも同じ時期で遺跡から金が出ているということで、4500年くらい前には普通に地域では存在していて使われていたということがわかっております。
なるほど、その当時の使われ方って何かこういうふうに使われていたというふうに今わかっていることってあるんですか。
はい、当時の使われ方としては単に身を飾るというものではなくて、やはり王様の権力ですとかあるいは宗教的な意味付けみたいなものが金に特になされていたということがわかっておりまして、
あまねくどこでも取れたというわけではなくて王様のお墓で取れたみたいなところがやっぱり特徴的なものかなと思います。
そっかじゃあ出土するところがお墓に近かったんで、権力とか信仰とかそのあたりと結びついていたってことなんですかね。
そういうふうに捉えております。 なるほど、すごいですね。だからその本当に人類の文明の黎明期だと思うんですけど、その時にはもうすでに金はそういう存在だったってことなんですね。
知られた方です。 これそれでいうと事例としてはブルガリアっていうのが一番古くて、でエジプトもあり、あと他のもあったりするんですか、メソポタミア。
あとそうですねメソポタミア文明においても、当時の遺跡で金が取れているというのが、王様のお墓から取れているというのは見つかっています。
なるほど、やっぱり有名なのはツタンカーメンの黄金のマスクなんですけど、これってなぜ宗教と結びついていたかっていうのも、これも何か語られていることってあるんですか。
そうですね、古代エジプトにおいてはですね、太陽神ラーっていうのが信仰の対象になっておりました。
それからそのエジプトの王様は神の子ということで、神の意思、太陽神の意思を実現する存在ということで知られておりました。
金そのものは神の肉体というふうに呼ばれていたというふうに確認できております。
金が特別示された最も大きい理由は、金という物質が何千年にもあったって錆びたり腐食したりしないと、つまり不変性があるというところなんだったと思います。
なのでその輝きを失わない金というものがすごい神秘的な存在だったと思いますし、それが神と結びつけられて、エジプトにおいては神を敬う気持ち、王様を敬う気持ちと金が一つの象徴的なアイコンとして捉えられていたのかなというふうに思っております。
なるほど、そっか、エジプト王は神の子で、神の意思を地上で実現する存在であり、金が神の肉体、そうなんですね、なるほど。
金貨の誕生とローマのアジア交易
最初は、つまり宗教とか権力とかそういったものと結びついていったっていうのが人類の本当に黎明期なんですけど、やがて金っていうのがお金になっていきますよね。
これはどういう時代のことなんでしょうか。
はい、最初に通貨として金が使われたのは紀元前660年頃ということですから、今から2700年くらい前の話ですね。
当時リリアという国で金と自然に銀が混ざった金属合金が通貨として存在していたということが分かっております。
当時、これまで金というのは神聖なものであってという捉え方はありましたけれども、貨幣として使われるということになったことによって、
共通の価値基準、交換するとき、あるいは物を交換するときとか、物の価値を測るときの基準という新たな役割を金が担うようになったというふうに申し上げられます。
なるほど。ここで実用的に人々の生活に金が入ってきたということですよね。
そうですね。
これ結構素朴に思うんですけど、交換じゃないですか。貨幣なんで小取引で交換されるものなんで、文化圏が違っても金は価値があるよねっていうのがある程度共有されていたということですよね。
そうですね。金の価値そのものは住んでいる場所が違っても同じように価値を認められていたということが背景だと思います。
そうですよね。ある場所においては価値があるけど、他の場所に行ったら何これっていうふうにされるものが通貨にならないと思うんですよね。
金はもうすでにそういう存在だったんだなっていうのを結構感じましたね。
なるほど。これが本当に古代の話で、まだ古代ですけど、ちょっと時代が下って、古代ローマ。
その時も結構金っていうのが取引に使われていた、交易に使われていたってことなんですけど、この辺りの背景を伺ってもいいですか。
古代のローマっていうと今から約2000年ほど前になりますけれども、ローマ帝国の中で金貨といったものが通貨として広く使われておりまして、
当時彼らが欲しがったものとして中国の絹ですとかインドの香辛料ですとかあるいは宝石ですね、そんなものをいわば輸入したがっていたわけですね。
彼らは当時輸出品としてはワインとかガラス製品とかあったようですけれども、インドや中国の方は別にそれをそれほど欲しがっていたわけではなくて、
結果的にローマの人は中国やインドから欲しいものを買うために大金として金や銀を支払うというようなことを行っておりまして、
シルクロードを通じたりとかインド洋貨幣を通じて金銀がローマ帝国からインドや中国に流れたといったことが起こっておりました。
ここもだからあれですよね、ローマの人がこの金で中国の絹とか香辛料を買わせてくださいって言った時に、
中国やインドの人は受け入れていたってことですもんね。 おっしゃるとおりですね、地域を超えてその金の価値そのものが信頼されていたということの証明かなと思っています。
香辛料っていうのはその後の中世の世界でも出てくるイメージなんですけど、ローマもやっぱり欲しがっていたんですね。
そうですね、我々からしますと香辛料それほどなんでって思うところもあるんですけれども、当時のローマ帝国はだいぶ事情が違っておりまして、
やっぱり一番実用的な理由としてはその保存料と言いますか、肉や魚を保存するために胡椒なり香辛料を使うというものもあったということですけれども、
そういう意味では非常に価値がある、保存料としての価値があるということもありますが、それを逆に持っていること自体がステータスシンボルと言いますか、
その人の富や地位を示すものとして非常に徴用されたということでございます。
なるほど、あれですよね、今でも海外の珍しいブランド品じゃないんですけど、これを持っているとこの人お金持ちなんだっていう風に表すものってあると思うんですけど、
当時はそれがアジアの珍しい香辛料だったってことなんですかね。 そうですね。
大航海時代の金銀と世界的な資金移動
なるほど、じゃあそれはブツブツ交換じゃなくて、金で買うってなると基本的にはそのヨーロッパの金がどんどんアジアの方に流出していったってことになりますよね。
おっしゃる通りですね、ヨーロッパで香辛料なりアジアのものを欲しいっていうのはずっと続いていまして、ローマ時代だけではなかったので。
なるほど、じゃあちょっと後のように移っていきますけど、ちなみに今回6000年を30分40分で喋んなきゃいけないんで、結構時代端折りながら、ただ大事なポイントは抑えながら伺っていきたいなと思うんですけど、
ローマが今から2000年前じゃないですか、起源前後くらいですね、そこから数百年間続きましたけど、その後ヨーロッパは中世に移るわけなんですけど、
この時も基本的には依然としてヨーロッパから金銀はアジアに流れていってたってことですよね。
そうですね、そこの流れは変わっていないということでございます。
その時の中国とかインドってどういう状態だったんですか。
中国もインドも当時のヨーロッパと同じくらい世界的に規模の大きな経済圏でございまして、そういう意味では中国インドヨーロッパそれぞれが非常に大きな存在だったというふうに申し上げられると思います。
なるほど、この内陸のルートを通じて攻撃が行われていたわけなんですけど、そこで結構大事な出来事がありますよね、大航海時代ですね。
ヨーロッパが新天地を探し始めたという話なんですけど、これはどうですか、ゴールドの時にとってはどういうインパクトがあったんですか。
結局ヨーロッパにしてみますとですね、アジアのもの、インドや中国のものをとにかく手に入れたいという中で、従来でしたらばその内陸貿易、あるいはインド洋を通じたその貿易でそのものを入手してきたわけですけれども、
オスマントルコの帝国が当時あったので、そこをなるべく経由しないで直接アジアと貿易したいというニーズがあり、大航海時代が始まったわけですけれども、
結果的に彼らヨーロッパ人がアメリカ大陸を見つけたということがありました。
アメリカ大陸を見つけてここからまた金なり銀なりをですね、ヨーロッパ人はヨーロッパに持ち帰るということが起きたわけですけれども、
それはこの時期、16世紀の時期のですね、ヨーロッパの物価上昇に結構影響を与えているというふうに言われております。
これは結構世界史で有名なのは銀山だと思いますけど、南米で取った銀がスペインに大量に入ってきて値段が上がっていったみたいなことですね。
そうですね、結局物の量よりも銀の量の方が増えてしまっている分、銀の大量に使われるようになって、
いわゆるインフレが銀が増えたことによって発生しているという状況であったかと思います。
なるほど、でその新大陸から流れてきた大量の金銀っていうのがその後どうなっていくんですか。
はい、ヨーロッパにおいてはまたそれをですね、欲しい、アジアから欲しい物を買うために、
アジアにですね、またその金や銀っていうのがまた流れていくという動きが見られておりまして、
結局、アジアに流れていった銀なり金なりっていうのが、新しくアメリカ大陸が加わったことによって、
世界全体でその金や銀が流れるような世界が形成されていったということが申し上げられると思います。
そうですね、そうすると結構ここまで、もちろんその細かい動きはたくさんあったと思うんですけど、
一貫してわりとこう西から東へ金が流れていってるんだろうなっていうのが結構動きとしては見られますね。
そうですね、もちろんヨーロッパの文化を支える上で非常に国内、域内でも金を大量に使ってはおりますけれども、
それと同時にアジアに金が流れたというのは申し上げられるところですね。
イギリスの金本位制と国際通貨制度
なるほど、じゃあちょっとその流れの転機で言うと、近代ですよね、近代になっていって、
特にこう19世紀以降いろんなことが起きてきますけど、このあたりでは何が起きたんですか。
19世紀に入りますとですね、物としての金が世界を流れるということではなくてですね、
実は金がちょっとこう違うような役割に変化してきたというふうに言えると思います。
古代のローマから17世紀頃までですね、ヨーロッパが金ですとか香辛料ですとか買うためにアジアに金を払うということを続けてきたわけですけれども、
19世紀になるとイギリスが産業革命を成功させました。イギリスが世界経済の中心地になっていったということが起きました。
世界のものそれから金融の中心がロンドンということになりましたので、
そこで新しい国際貿易システムと言いますか金融システムといったものが新たに登場したというふうに言えると思います。
そうですよね、産業革命。これなんか聞いたことあるのが金本位制っていうのがイギリスで始まったっていうのを聞いたことあるんですけど、これはどういう動きだったんですか。
はい、そうですね、金本位制一言で言うと通貨の価値を金で保証して国が通貨を発行するといった仕組みになります。
なので紙幣を持っておればそれが一定の金と交換できるといったことを制度化したという仕組みになります。
これはイギリスが最初に1816年に始めたわけですけれども、その裏にあるのは金であったということでございまして、金が通貨の基準になったということになります。
イギリスがそれを始めたことによって他の国も同様に金本位制を採用したという形になりまして、結局各国が金を裏付けとした通貨を発行する。
それによって貿易取引が行われる、国際取引が行われるといったような時代に入ったということで、金がそのものが動くのではないけれども新たな通貨制度というものが出てきたというふうに言えると思います。
じゃあ結構金そのもので物を買っていたという時代から割とこれ変わりますね。金が裏付けになっていろんな通貨が発行される時代になっていったということですかね。
ニクソン・ショック後も続く金の価値
その通りですね。金が世界経済全体を支えるようなもの差しと言いますか、共通価値基準として生まれ変わったと言うと言い過ぎですけれども存在が少し変わってきたということであります。
やっぱりだからイギリスがこれできたっていうのは相当イギリスの影響力が強かったってことですよね。
そうですねやっぱり産業革命がそれだけ大きかったってことじゃないでしょうか。
大英帝国前世紀ですもんね。そうするとイギリスが1816年に金本伊勢を採用し、19世紀かけていろんなヨーロッパの国々が採用し、アメリカもその後採用したわけなんですね。
そうですねアメリカが1900年に採用しまして。
なるほど結構流れが変わってきましたね。でそれが19世紀後半からその後20世紀に入っていきますけどそこまで続いていったということなんですかね。
そうですね20世紀に関して言うと第二次世界大戦の後にブレトン宇宙体制といったものができまして、ドルが今度は寄宿通貨というふうに位置付けられました。
チヨンスの金が35ドルの金と交換できるという仕組みが1944年に成立しているわけですけれども、そういう意味では金を裏付けとしたドルという通貨が世界の取引の基準になったという動きがありました。
ただこれは1971年ニクソンショックということで金とドルの交換が停止されまして、それ以降は金と通貨との直接的な制度的なつながりといったものが終わりを迎えるというような時代に入ったというふうに言えると思います。
実は第2回で新原さんにお越しいただいたんですけど、新原さんも現代史の結構起点っていうんですかね、これは71年のニクソンショックっていう話をされてましたけど、だから結構これで本当に今2026年現在に至るまでの流れだと思うんですけど、結構ここで通貨の性質っていうのが割と決定的に変わってしまったってことなんですかね。
そうですね、結局金という裏付けを失ったために通貨の裏付けというのは各国の国の信用力に変わっていったと、金が裏付けでない分国の経済ですとか財政ですとか債務ですとかそういったものあるいは政治といったものに通貨が左右されるといった時代に今入っているということだと思います。
そうですよね、だからまあやっぱりその国への信頼っていうのが揺らぐと、それっていうのは本当に通貨の信頼にダイレクトに影響するっていうことですよね。
そうですね、はい。 その中で通貨と切り離された金っていうのが別のものとして注目されているってことなんですかね、現在に関していうと。
はい、金もですね通貨の裏付けとしての金という役割を終えたわけですけれども、その後も金そのものは現在に至るまでその価値を失ってはいないというふうに言えると思います。
金そのものは特定の国ですとかあるいは特定の政府の信用に依存するものではありませんで、実物資産としての位置づけがございます。
なので通貨のように発行体があるわけでもなくて、再建のように発行体があるわけでもなくて、あるいは国籍もなくて、デフォルトリスクといったものも基本的にはないというような存在ですね。
結構長く振り返ってきましたけど、だから結構あれですね、今は円とかドルで基本的には持っている方が多いと思うんですけど、価値を保存したいじゃないですか。
それが価値がなくなるっていうのは避けたいんで、そのためにゴールドを一部買う人もいるのかなって感じがするんですけど、そのニーズってずっと人類史上変わってないってことなんですかね。
本当にその通りでしてですね、6000年の金の歴史を見てみますとですね、やっぱり人類っていうのは時代を越えて、あるいは国なり考え方を越えてですね、国そのものとまた切り離されていて、金そのものに価値を人類が認め続けてきたということが言えるのかなと思います。
なのでその価値を保存したいという人類のニーズにはそれ自体も変わりませんし、それに応える資産として金というものが今でも存在しているんだなというふうに考えています。
そうですね、結構やっぱりそのどの時代であっても、そのどの文化圏ですね、その洋の東西を問わずあっても結構一貫してその用途で使われ続けてきたんだなっていうのが、割と6000年振り返って感じたことではありますね。
そうですね。なのでどうですか、ちょっと今日この6000年をこの30分たらずで振り返るっていう、なかなか無茶な感じの企画だったんですけど、お話しさせてみてどうでしたか。
はい、金そのものがですね、今に至るまで存在しているっていうことのやっぱりその大元にあるところは金というものの性格、性質だと思うんですね。
はい。 つまり金は錆びませんし、腐ったりしない、何千年経っても価値が奪われないという実物資産として存在しているということ、だから昔の人も金に価値を見出していたんだろうと思いますし、貿易にも使われてきたんだろうというふうに思いますね。
なので今でもその通貨の裏付けではなくなっていますけれども、世界中の中央銀行、金を持っていますし、外貨準備ということで大切な資産として今でも増やしているという中央銀行が多くなっています。
そういう意味では一般的には投資商品の一部というふうに捉えられていますけれども、実は投資商品であるということ以前にちょっと違う意味合いが金にはあって、それが金の魅力を今でも維持されている理由なのかなというふうに思います。
そうですね、なんか人間側は変わると、国家も人間も変わるんだけど金は変わらないみたいなことを結構この長い歴史を振り返って感じましたね。
そうですね、体制ですとか地域経済それぞれ状況が違いますし考え方も違いますけれども、人々が金に見出す価値というものは世界共通なのかなというふうに思いますし、あるいは数千年にわたって変わらないのかなというふうにも言えると思います。
いやありがとうございました。これ結構その掘り下げたいなっていう今日覆ったお話がいっぱいありましたね。
ありがとうございます。
いやでもなんか本当に、これ多分交易していたかもしれないし同時期かもしれないですけど、本当に同時発的に同じような時期に場所が違うところで人類がちゃんと金を使っていたっていうのは、やっぱそんだけ普遍的な価値をみんな感じていたんだろうなっていうのを思いましたね個人的に。
そうですね、おっしゃる通りだと思います。
本当にこれを取引の手段、金貨として取引の手段としてもすっとどの文化圏の人も受け入れるっていうのは、やっぱそういう物質だったんだろうなってことを思った次第ですね。ということで、すごい情報量でした。このあたりで今日は締めくくっていきたいと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
29:02

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