【金融欄 #06】ゴールドにまつわるカルチャー。慣習が市場に与える影響とは
2026-09-30 30:07

【金融欄 #06】ゴールドにまつわるカルチャー。慣習が市場に与える影響とは

【PR】ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント

https://www.ssga.com/jp/ja/individual/capabilities/alternatives/gold/ready-steady-gold

*東証ETFについて:

日本円で取引できる、低コストのゴールドETF。NISA成長投資枠対象。447A/448Aはこちら

https://www.ssga.com/jp/ja/individual/capabilities/japan-tse-etfs

▼概要:

News Connect 夕刊版金融欄。金融のテーマのなかでも、特に「金/ゴールド」にフォーカスし、その構造的特徴や注目の動向、そして文化的・歴史的背景に至るまで、全7回で多面的に読み解きます。

第6回ゲストは、前回に続き、ワールド・ゴールド・カウンシル日本代表の戸田淳さんです。

中央銀行を除く金需要を過去10年で見ると、中国が29%、インドが25%。この2か国だけで世界の半分を超えます。その背景にあったのは、結婚や祭り、旧正月といった暮らしに根づいた金にまつわるカルチャーでした。他にもヨーロッパの金貨型チョコレートや金箔入りのお酒、日本の蒔絵・金箔・金継ぎまで、東西を横断する金の文化。現代にも続く、諸外国の金との付き合い方が金市場をどう支えているのか、戸田さんに解説していただきました。

(次回は10月14日に配信予定です)

▼収録日:2026年9月1日

▼出演:

野村高文(Podcastプロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表)

戸田 淳(ワールド・ゴールド・カウンシル 日本代表/機関投資家リレーション責任者)

慶應義塾大学卒業後、第一生命保険相互会社(現在は株式会社)に入社。カナダやアメリカでの勤務を経験。その後、フィデリティ・インターナショナルを経て、2024年にワールド・ゴールド・カウンシルに入社し、現在は日本代表を務める。

▼ディスクレーマー:

投資信託及びETFは値動きのある有価証券等に投資するため基準価額や取引価格は変動します。そのため投資家の皆様の投資元金は保証されているものではなく、基準価額や取引価格の下落により損失が生じることがあります。詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)等を十分にお読みください。

なお、ETFを金融商品取引所で売買される場合には、委託会社作成の投資信託説明書(交付目論見書)は交付されません。売買をお申込みになる証券会社に当該取引の内容についてご確認ください。

投資信託およびETFを売買する際は、取扱いの金融商品取引業者の定める売買手数料がかかります。

その他保有する際には、それぞれ個別に定められた費用がかかります。これらの費用には、運用会社・管理会社に支払う報酬、組入れ有価証券の売買の際に発生する手数料、監査費用等があります。これらは、運用の状況等によって変動するため、上限を示すことができません。

*「LBMA金価格(LBMA Gold Price)」の著作権等について:

LBMA金価格は、ICEベンチマーク・アドミニストレーション・リミテッド(IBA)によって管理および公表されており、ステート・ストリート・スパイダー・ゴールドETF(為替ヘッジなし/為替ヘッジあり)に関連する入力データまたは基準として使用されています。

LBMA金価格は、Precious Metals Prices Limited の商標であり、IBA がLBMA 金価格の管理者として使用許可を受けています。ICEベンチマーク・アドミニストレーションは、IBA及び、またはその関連会社の商標です。LBMA金価格及びICE ベンチマーク・アドミニストレーションの商標は、IBAとのライセンス契約に基づきステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社によって使用されています。IBAおよびその関連会社は、LBMA金価格の使用結果やステート・ストリート・スパイダー・ゴールドETF(為替ヘッジなし/為替ヘッジあり)に関連する特定の目的への適合性や妥当性について、明示的または黙示的に、一切の主張、予測、保証、または表明を行いません。適用される法律で認められる最大限の範囲において、品質、商品性、特定の目的への適合性、所有権、または非侵害に関する黙示的な条件、約束、保証を含む全ての保証をここに明確に否認します。IBAまたはその関連会社は、LBMA金価格における契約責任、不法行為(過失を含む)、法定義務違反、迷惑行為、虚偽表示、または独占禁止法違反、その他いかなる形態での責任も負いません。また、LBMA金価格またはそれに依拠することに関連して、直接的または間接的な損害、費用、その他の損失についても一切責任を負いません。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第345号_加入協会:一般社団法人資産運用業協会、日本証券業協会

▼News Connect 土曜版・日曜版 Spotifyプレイリストはこちら

🟢土曜版

https://open.spotify.com/playlist/3MKhzjyNlx96n2Khmt35EK

🔴日曜版

https://open.spotify.com/playlist/2cAjmNYGXvSXCtPujQSNVb

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

サマリー

金がインド、中国、ヨーロッパ、日本でどのように文化や暮らしに結びついてきたかを戸田淳さんに聞く。過去10年の中央銀行を除く金需要は中国29%、インド25%で、結婚、宗教、祭り、農村部の貯蓄などが大きな需要を支えている。中国では春節の贈り物や資産保全として金が買われ、ヨーロッパでは金貨型チョコレートや金箔入りの酒、錬金術の思想が紹介される。日本では仏教建築や権力の象徴に加え、蒔絵、金箔、金継ぎなど、金を美として活用する文化が発展した。こうした景気循環とは異なる文化的需要に加え、景気悪化時の安全資産需要や中央銀行の準備資産需要が、金市場を下支えしていると説明される。

インドと中国を支える金の文化
こんにちは、パーソナリティーの野村高文です。 News Connect 有感版金融欄のお時間です。このコーナーでは、金融のテーマの中でも特に金、ゴールドにフォーカスし、その構造的特徴や注目の動向、そして文化的歴史的背景に至るまで多面的に読み解いていきます。
今週のテーマは、ゴールドにまつわるカルチャーです。 金は他のどんな金属とも違って何千年経ってもほとんど劣化しない。 これはですね、このコーナーでたびたび触れてきました。 だからこそ世界中で世代を超えて受け継ぐ資産として、それぞれの文化に深く根を下ろしてきました。
今週は世界各地の金の文化を取り上げながら、その文化が実は今の金市場を支えているというお話を伺っていきます。 それでは本編をどうぞ。
このコーナーは、ステートストリートインベストメントマネジメントの提供でお送りいたします。 同社についての詳細は概要欄のリンクをご覧ください。
それでは先週に引き続きましてゲストをお呼びします。ワールドゴールドカウンシル日本代表の戸田淳さんです。 戸田さん、2週続けてよろしくお願いいたします。
戸田 はい、よろしくお願いいたします。 先週はですね、ゴールド6000年史を振り返りました。すごい面白かったです。 戸田 ありがとうございます。
どうでした?お話させてみて。 戸田 そうですね、やっぱり金をですね、6000年を一気に振り返るという機会は私自身もそんなにないもんですから、大変いい勉強になりました。
なんか一つ一つ本当に掘り下げたいなって思いましたね。 ブルガリアどういうこと?とか、アツタンカーメンってそういう風な歴史背景だったんだとか。
ということで、もうかなり長期レンジで振り返ったんですけど、今日は現代ですね。 現代、そして現代に息づくゴールドを巡る様々なカルチャーについて伺っていきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
ではですね、最初どこから行こうかなというところなんですけど、なんとなく私のイメージだとアジアが結構ゴールドを巡る文化が強いのかなという感じがするんですけど、どうですか?どのあたりが強いんですか?
そうですね、やっぱり金の需要という点でいうと、やはり明らかにアジア分けてもインドと中国、ここが大きなマーケットだと思います。
私どもはワールドゴールドカウンセルとして市販機に一度ですね、金の需要供給のデータを分析して提供しておりますけれども、
世界の中央銀行の需要を除いた国別の需要を見ますと、過去10年とってみますと中国が全体の29%、そしてインドが25%ということで、世界全体両国を合わせて半分以上の需要を占めていると、世界最大級の需要国というふうに申し上げられると思います。
へえ、中国29%、インド25%で半分以上ってなんか結構思った以上に、私のイメージした以上にやっぱりこの2カ国って大きいんですね。
そうですね、本当にその背景には人口が多いというのもあるのかもしれませんが、それ以上のものがあるなというふうに申し上げられると思います。
インドの結婚・祭り・農村部の金需要
分かりました。じゃあちょっとそのこの2カ国をまず伺っていきたいなと思うんですけど、先にどうしようかな、じゃあインドから聞いてもいいですか。
インドのその金のカルチャーってどんなものがあるんですか。
はい、インドについて申し上げるとですね、金が結婚と宗教に深く結びついているということがまず申し上げられる部分です。
金そのものは宝飾品的なあの意味合いだけではなくて、インドにおいては大事な財産であり、それからお守りであり、あるいはその家族に対する愛情とか将来の備え、これを形にしたものというふうに言えると思います。
特にあの結婚ですね、まずこれをちょっとお話ししたいと思うんですけど、インドにおいてその結婚っていうのは金の一大購入イベントというふうになっています。
これはあの贈り物としてインドにおいてですね、金を贈るということの意味には娘が将来幸せになるようにといったような願いが込められておりまして、
女の子が生まれると将来の結婚に備えて、あるいはその結婚式そのもので渡すということも見据えてですね、何年もかけて少しずつ金を買い集めるといったことも行われております。
そういう意味ではその日本では貯蓄として積み立て貯蓄みたいなものを子供のためですね、やるという話はよく聞きますけれども、インドにおいてはそれが金で行われているというような形でございます。
なるほど、最近もお子さんに向けて、わかんないですけど、例えばジュニア兄さんをやろうみたいな話とかも聞きますけど、インドはだから女の子が生まれるとお嫁に行くときに備えて金を積み立てることなんですね。
はい、インドではですね、金そのものがヒンズー教の繁栄の女神であるラクシュミーと結びつけられて捉えられています。このラクシュミーというのは富とか幸運の象徴として存在しておりまして、つまり金はその富とか幸運の象徴であって、女性自身が幸せになるときの貴重な手段財産というふうに捉えられています。
結構だから実利もあれば、そういう宗教的文化的背景もあるってことなんですね。 そうですね、両方の意味合いがあると思います。宗教的な背景を持った経済的な備えといった位置づけがあると思います。
なるほど。 ちなみにインドの人口、14億超えているというふうに言われておりますけれども、人口のおよそ65%が35歳未満。 とんでもないマーケットですね。 そうですね。なのでインドでは毎年およそ1100万組から1300万組ほど結婚するというふうに書かれています。
すごい数。すごいですね。 日本では1億2000万の人口がいて、35歳未満の人口というのは約3000万人。人口の4分の1程度。結婚の数は年間で50万組程度というふうに言われているので、日本の20倍以上結婚式がインドでは行われていると。
となるとブライダルマーケットというのがとんでもなく巨大なんでしょうね。 そうですね。おっしゃる通りでして、インドの金の宝飾品需要の中で半分から6割ぐらいが結婚にまつわる需要というふうに言われておりますので、とにかくこの若い人が多くて結婚と金がつながっているという文化圏であるインドにおいては、巨大な需要、金需要、結婚というもので支えられているというふうに言えると思います。
なるほど。あとは結婚でまず娘さんに積み立てるもそうだし、ジュエリーですよね。その時に使うというのもあるんですけど、もっと日常生活というか結婚じゃないシーンにもインドの場合は根付いているんですか。
そうですね。インドにはですね、金通経の大事なお祭りございまして、大体4月から5月頃にあるんですけれども、アクシャヤトリティアというお祭りがあります。これはアクシャヤというのはインドの言葉、サンスクリプト語で減らないとか、永続するというような意味を持つんですけれども、
家族の繁栄あるいは今後の幸運豊かさみたいなものをみんなで祝うというようなお祭りでございまして、この時期にはインドの方は金を非常に大量に買うということが行われております。
それともう一つあるのが、これは秋口になりますけれども10月11月頃にリヴァリっていうお祭りがありました。光の祭典ということで女神ラクシュミーに祈りを捧げて家族の幸せを祈ると願うというような祭りですけれども、ここでも多くの人が金を購入いたします。
なるほどアクシャヤトリティアだから減らないっていうことですよね。それこそあの前回の話じゃないんですけど、金というものは性質が数千年変化しないっていう、なんかそれが関係しているってことなんですかね。
そうですね、やっぱりその普遍性みたいなものが金の価値でありインドではそれが浸透しているということだと思います。
この日に金を買うと幸運が続くっていう日なんですね、このアクシャヤトリティアっていうのは。
そうですね、縁起がいい日のようでございまして、トリティアっていうのは新月が満月に向かう3日目っていうふうに捉えていますけれども、まず1日だけなんですけれどもその前後数週間にわたって金を買い続けると。
買い続けると言いますか金を買うシーズンというふうに捉えてインドの人は金を取り扱って買っていると。
なるほど、あとインドといっても本当に十数億人人口がいてその中にいる方々はバラバラだと思うんですけど、主にどういう方々が金を買っているっていうのもあるんですか。
はい、申し上げた女性の金需要、結婚にまつわる金需要に加えてですね、もう一つインドにおいて欠かせないのは農村部の存在だと思います。
人口の3分の2が農村部に暮らしているというふうに言われておりますので、ここは例えば豊作になるとですね、得た収入で金を買うというようなことが監修としてずっと行われてきております。
財産を蓄えるという意味もありますし、また金の場合は売ったり金を担保にしてお金を借りたりみたいなこともできるので、貯蓄であったり保険であったりといったような意味合いもあると思います。
なるほど、農村部の皆さんはやっぱりこうなんでしょうね、デジタル的なお金とか銀行工産であるお金よりもやっぱり金の方がわかりやすいみたいな感じなんですかね。
伝統的に金に価値を置いてきたので、やっぱり金に対する絶対的な信頼があるということだと思います。
なるほど、結構だから面白いですね。結婚金が買うし。
結婚も買いますし、お祭りでも金も買いますし、豊作になったら農家の人は金を買うということで、金を買う風習という習慣ですかね、が代々受け継がれてきているというのがインドの世界、本当に大きな金の重要国にしている背景だと思います。
どうなんですかね、日本で言うと観光総裁のたびにみんな金を買うみたいな感じなんですかね。
そうですね、ご主義代わりに金を渡すと。
ということですね、なるほど、それは確かに全世界の25%の需要を占めるくらいになりそうだなって感じがしましたね。
中国の春節と資産保全
そしてその需要をさらに上回る全世界の29%の需要を占めている中国。中国もやっぱり金にまつわる文化があるってことなんですよね。
そうですね、中国はやっぱり金そのものがですね、昔から富とか繁栄とかそれから幸運とかの象徴とされてきていましたし、金色そのものが皇帝の権威と強く結びついた色というような位置づけでありまして、人々にとって縁起の良い存在なんですね。
中国においても一番需要が大きくなるのは春の春節、1月のお休みの旧正月ですね、時期ですけれども、ここは中国において最も金需要が盛り上がる時期ということでございます。
そうですよね、春節って中国の需要ラッシュ、いろんなところで需要ラッシュが起きるイメージですね。
そうですね。
金もそのうちの一つってことなんですね。
おっしゃるとおりですね、家族の中でですね、日本で言えばお年玉にあたるものであろうかと思いますけれども、中国ではそのお子さんにですね、家族に対して春節の時に贈り物をする中で一部が金製品だと金であるということでございます。
そっかお年玉カルチャー日本でありますけど、そっかそれは中国だと一部金を贈るっていう感じなんですね。
はい。
なるほど、それは確かに需要がありそうですね。
そうですね。
あとは文化もそうですけど、もうちょっと実利的な部分っていうのもあったりするんですか。
はい、そうですね、特に中国においてはですね、資産保全といいますか、自分の財産をどう蓄えるかという中で金に注目が集まっているといった事情もあろうかと思います。
元々中国の方が不動産投資ですとか、財産を作るための不動産投資といったものをやってこられておりますけれども、
そういった不動産の指標ですとかですね、あるいは今後の経済に対する先行きに対する見方ですとか、そんなものを背景に財産を作る手段として、特に若い世代中心に金への関心が高まっているというふうに見ております。
何にお金を振り向けるかというときの選択肢として金の位置づけが高まっているのかなというふうに思います。
これは宝飾品という形をとっているものではないものも結構ありまして、いわゆる金貨ですとか金のバーですね、金の板ですね、そういったものを投資目的で買う。
あるいは金そのものを裏付けとした金の上場投資信託、ETFですね、そんな金融商品も中国で非常に増えておりますので、そんなものへの関心といったものが高まっていて、需要が増えているというふうに申し上げられます。
こっちはもうちょっと切実な理由ですね、お資産形成をどういうふうにしていったらというところで、不動産を買うというのが一つあったんでしょうけど、それがなかなか定名している中で、じゃあ何かというところで言うと金への関心が高まっているということですね。
なるほど、文化に根差したものなんで、その買うことへの抵抗が少ないのかもしれないですね。 そうですね、そうかもしれないですね、お金と同じように価値を見出しているということなんだと思います。
ヨーロッパの金貨型チョコと錬金術
インドや中国からまずお話を伺っていったんですけど、ちょっとその場所を変えてヨーロッパ、西の方、西洋でもやっぱり金に関する文化っていうのはあるんですか。
はい、ヨーロッパにも金に関して文化的な背景といったものがありまして、例えば金貨の形をしたチョコレートみたいな。 見る、見ますね。
空港とかでも売られていたりしますけど、そうですよね。そういったものをヨーロッパで非常に盛んなわけですけれども、これはもともとセント・ニコラウスという聖人がですね、困っている人を助けるために金貨を送ったという伝説がございまして、それがそのヨーロッパで金貨型のチョコレートがある一つの由来というふうに言われていたりしますですね。
言われてみたらそうですね、確かにありますね。セント・ニコラウスってサンタクロースですよね。 そうですね。
なるほど、そうなんですね。あとなんかその金を飲む文化っていうのがあるっていうのも聞いたんですけど。
はい、これはドイツあるいはポーランドのあたりで生まれております伝統的な金箔を入れたお酒ですね。リキュールにハーブを入れて金箔を入れてみたいなもので、ドイツ語でゴルドバッサーというらしいですけど、黄金の水という意味だそうです。
ほんとだ、ゴールドとバッサー、ウォーターですもんね。そのままですね。ホントだ、ゴールドウォーターなわけですね。
そうですね。
そんなのがあるんですね。
はい、ヨーロッパの人にとっても金はやっぱり特別な存在でしてですね、特別な生命力あるいは力が宿る存在だというふうに考えていたようです。
中世のヨーロッパで錬金術といったものがだいぶ盛んになりました。これは金が何とかして作れないか、他の金属から金が作れないか、そういった発想で行われたものでございますけれども、金属を混ぜて金を作ったり、あるいは不老死の薬ができないかみたいなことをやっていた、科学の前身みたいな学問ですけれども。
錬金術という中で金は単なる富というよりは自然が生み出す最高の物質と最も完全な物質というふうに考えられておりました。金は完全な物質であり、引いては健康や長寿にも特別な力を持つというふうに信じられていたようです。
そうか、錬金術ってそうですよね。結構今でもファンタジーとかでモチーフになったりしますけど、でもそうですよね、これは本当に人為的に作れないかと思ってみんな真剣に研究してるわけですもんね。
そうですね、なので完全性ですとか不滅の象徴みたいなもので金が捉えられていて、以前金箔を混ぜたお酒を健康を祈ってあるいは長寿を祈って活力を得るものとして飲んでいたというようなことが中世ヨーロッパではあったと、一部の王公貴族の間ではそういったこともあったというような話を見ております。
なるほど面白いですね、じゃあその文化が今のゴルドバッサー、黄金の水に受け継がれているということですね。
そうですね。
日本の仏教・権力・工芸における金
なるほど、それでいうとちょっと日本も金って結構工芸品とかで見るなっていう感じなんですけど、日本人と金の関わりでいうとどういう感じなんですか。
日本人と金の関わりはですね、これも結構歴史がありまして、遅くとも古墳時代ですので5世紀から6世紀ぐらいには中国あるいは朝鮮半島から金製品が伝わってきたというふうに考えられています。
古いですね結構そうなんですね。
その後奈良時代に入りまして、日本で初めて金が産出されたのは749年に今の宮城県の枠屋町というところで金が取れたといったことがわかっております。
この枠屋町で取れた金が752年、東大寺の大仏を作る時の土金、金メッキですね、に使われていたというようなことがございます。
そうか、東大寺の大仏ってそうか、当時は金メッキだったわけですもんね。
そうですね。その後平安時代になりますと金そのものが仏教と深く結びつきを持つようになります。仏像に金の色が使われるというやつですね。
その代表的なものが1124年に混流された中尊寺の金色堂、岩手県にございます。
これは当時欧州藤原市、藤原清平公が当時の戦争で亡くなった人のため、あるいは全ての生き物の魂を沈めるためということで極楽浄土を再現しようということで金色堂を作っていると言われています。
そうですね。そうすると結構日本って金って使われてるなみたいなイメージが外国にも広がっていったんですかね。
そうですね。これは本当なのかどうかは確認できませんけれども、平泉中尊寺の金色堂ですね。
これの美しさ豪華さみたいなものが後にマルコポーロがですね、東方圏文録を書く時に日本を黄金の国ジバングというふうに紹介したわけですけれども、それの背景になったというふうにも言われているようですね。
確かにそうですよね。黄金の国ジバングってこれは結構その日本人と金を表す上でのキーワードだなって感じがしますね。
そうするとじゃあ仏教として使われてという時代があり、その後はどうなったんですか。
その後金の使われ方としてはですね、日本においてもその権力あるいはもう繁栄の象徴というような意味合いが使われ方としても出てまいっておりまして、
その具体的なやっぱり例としては京都の金閣寺ですね、これは吉光が作った別荘ですけれども金で覆われている。
あるいは信長が作った安土城、これは河原が金箔で覆われていた、金箔河原と言われておりますけれども、そんなものがあったと。
あるいは秀吉が作った黄金の茶室なんかも有名ですけれども、権力あるいは繁栄の象徴として金が使われているというようなことがその後日本でも起きております。
確かにそうですねこのあたりは本当に見せびらかすというか、自分たちの権力を講じするためのものという感じですもんね。
で一方で民衆の間。 そうですね、日本特徴的だなと思う部分はですね、そういったことだけではなくて工芸品とかに金が日本では使われるのがあると思います。
例えば薪絵ですとかあるいは金箔とかですね、こんなものはなかなかこうみんなができるものではないですけれども、手先の器用な日本人ならではの職人技を通じて美を表現する素材として使ったと作ってきたというようなことが特徴的だなと思います。
薪絵と金箔ですね、あれですよねその漆の中に金がパラパラと流れているようなやつですよね。 深井そうですね、器を美しく見せる全体的な技法だと思いますけれども、そんなものが日本では金をうまく使う美しさとか格式を表現する材料ということで使われていったということでございます。
あと金箔ですよね。 そうですね、金箔も本当に日本的だなと思いますけれども、もちろん神社仏閣あるいは廟部とかで使われてきておりますけれども、金箔そのものを作る技術って相当なものだと思いますですね。
金沢に円付金箔という技術がありますけれども、それを作る価値そのものが2020年ですね、ユネスコの無形文化遺産に登録されたというようなところがございます。
金箔の技術とかすごい繊細というか難しいんですよね。
本当に驚くべき世界だなと思うんですけれども、金のやっぱりこれ素材の有利なところだと思いますが、非常に加工がしやすい、伸びやすいとかですね、あるいは引っ張っても切れないとかですね、そういった要素が金にはあります。
まず1グラムの金から1平方メートルの金箔を作ることができると思います。
そんな伸びるんですか。
はい、と言われています。この薄く伸ばして作った金箔の厚さは1万分の1ミリということでございます。
1万分の1ミリというのは想像もつかない薄さなんですけど、普通の紙ですね、コピー紙なんかの厚みはだいたい0.1ミリぐらいというふうに言われておりますので、金箔はこれの千分の1ぐらいの薄さしかない。
これを職人さんたちは手作業でやってたってことですよね。
非常に根気のいる作業だと思いますし、そんなことをできるのはなかなかないのかなと、非常に難しいことなのかなと思いますけれども、日本においてはそういった加工技術みたいなものが発展していったということですね。
日本人ってこういう突き詰めるところって本当に独特だなというふうに思いますね。
そうですね、もちろん海外でも金を使って工芸品を作っておりますけれども、こうした繊細な加工みたいなものはやはり私は日本人独特な手作業のなせる技なんだろうなというふうに思います。
なるほど、あとあれですよね、金継ぎ、割れた器を金で継ぐっていうのも日本っぽい感じがしますよね。
そうですよね、割れた茶碗を捨てちゃうんじゃなくて、修復して使い続けると、それによって新たな価値が生まれるといった発想ですよね。
金継ぎそのものは茶の湯の文化と結びついていったわけですけれども、茶の湯の文化といいますと和々びの世界ということだと思いますが、
使い込まれたものが生み出す価値ですとか、あるいは不完全なものがあることが逆に美しいですとか、そういった美意識ですね、そんなものが金継ぎという技術に反映しているのかなというふうに思います。
何でしょうね、割と諸外国は権力であり、反映であり、幸運でありっていうところなんですけど、日本の場合はもうちょっとインというか内側というか、そんな感じがしますね。
そうですね、美として金を活用するというところに大きく発展していったところが日本ならでは、日本の金文化の特徴というふうに言ってもいいのかなというふうに思います。
文化的需要と金市場の下支え
そうすると今ここまでアジアでありヨーロッパであり、そして日本の金にわたる文化っていうのを伺ってきたんですけど、やっぱりこういう文化的な需要っていうのが金の価格を下支えしているってことなんですか。
そうですね、文化的な背景というものがそれぞれインドであり中国でありあるというところは、これは経済とはちょっと別な次元の話かなというふうに思います。
何千年にもわたって祝福あるいは幸運あるいは繁栄といった価値観を表すものとして金が世界中で受け継がれてきた、存在してきたということでございますので、それが大きな需要になっているということでございますので、これは金の需要の定流といったようなものになっているというふうに言えるかなというふうに思います。
例えば需要と供給、マーケットには必ず需要と供給があり、それって景気の動向とかに採用されるんですけど、それとは関係ない基盤となっているのがこういう文化的な需要っていう感じなんですかね。
はい、もちろん経済があまり好調でないときに、例えば飽食品の需要はインドや中国においても減りますし、そういった要素はありますけれども、金そのものを求める生活習慣なり文化的な背景から求めるといった需要といったものは景気の循環とはちょっと別次元のものとして存在しているというふうに言えるかなと思います。
これも本当に金融覧も第6回でいろいろお話を伺ってきて共通して感じるんですけど、独特ですよね。こういう木金属って他にないなと思いますし、投資商品でもこういうものってないなっていうのも個人的には思いますね。
そうですね、金属としてのやっぱり金のその素材の魅力っていうのが、私も何回か言っておりますけれども、やっぱり背景にあって錆びないっていうのはやっぱりとても魅力的なんだと思うんですよね。一枚札を土の中埋めてたら多分何年か経てば相当痛むと思いますね。
腐食思想ですね。 腐食思想は腐ってしまうんじゃないかと思うんだけど、金はそういうことが起こらないので、なのでやっぱりこう通貨だけではなくてお金だけではなくて金を持つといった需要っていうのがあって敷かれるべきかなと思いますし、いろんな使われ方をしてきた背景だと思います。
それと金の需要という点で言うと、先ほど景気の話がありましたけれども景気が良くなくなると確かに包食品の需要が落ちるんですが、一方で金の需要を支えるものとして、どのようにしたらより財産をより安心した形で確保できるかといった需要ってやっぱりあると思うんですね。
なので中国やインドにおいても、包食品需要が落ちたときに、今まさに起こっていることなんですけれども、逆に両国において金の金貨ですとか金のバーですね、述べ棒ですね、こういったものの需要っていうのは逆に高まってるんですね。
なので財産として金を持つという発想の中に、手段として包食品もありますが、金貨やバーみたいなものもあり、そっちの需要っていうのは逆に景気の悪い時とかにもむしろ高まるみたいなこともあります。
そして金の需要、もう少しお話しすると、金の需要のうち包食品という需要はだいたい4割ぐらい、残り4割ぐらいは金を投資として使う需要なんですね。
はい。 この投資として使う需要というのは、今申し上げたような観点、つまり自分の財産を守るために安全資産として金を買うという動きがあります。
これは世界全体そうでして、何かあった時に困らないように、マーケットが下げた時に困らないように分散として金を買うという動きは、逆に景気が悪い時に出てくる需要ですね。
そこはうまく需要を一定に安定的に保つというような効果があると思いますし、そして今ですと全需要の2割ぐらいは中央銀行需要ですけれども、
中央銀行の需要は景気の波には全く関係しない準備資産として金を買っていくという動きがありますので、このあたりもやっぱり金の特性みたいなものが背景にあってのことなんだろうなと思いますね。
そうですね。金貨やバーが中国で売れてるっていうのは確かにそうですね。景気の動向を見て、皆さんが安全資産の方に目を向けているということなんですね。
ありがとうございました。前回は歴史の話でしたけど今回はその洋の東西問わず文化の話をいただきました。
なるほどと思いましたね。そしてまあやっぱりインドはすごいですね。至る所で金が生活を目指してるんだなってことを深く実感いたしました。
ではですねこのあたりで今日は締めくくっていきたいと思います。戸田さん2週にわたってありがとうございました。
今日はどうもありがとうございました。
この番組は投資の関与や売買特定の商品等や銘柄の推奨を目的としたものではありません。また予想や意見は将来の結果を保証するものではありません。
銘柄の選択売買価格など投資にかかる最終決定はご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
ということでニュースコネクトお相手は野村高文でした。
番組の感想はハッシュタグカタカナでニュースコネクトをつけてXに投稿ください。
それではまた次回お会いしましょう。
30:07

コメント

スクロール