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#907 言語の起源を探れ!進化言語学 from Radiotalk
2026-10-27 10:33

#907 言語の起源を探れ!進化言語学 from Radiotalk

主要参考文献
藤田耕司・岡ノ谷一夫 (編) (2012) 『進化言語学の構築: 新しい人間科学を目指して』 東京: ひつじ書房.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

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人類がどのように言語を獲得したか、この疑問への答えを探るのが、進化言語学と言われる分野です。
かなり生物学とか、あるいは農科学とか、そういったいわゆる理系の分野にも深く関わっています。BGMです。
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。島崎東村です。
進化言語学というと、言語自体の進化を扱うような、そのように聞こえてしまうかもしれませんが、そうではなくて、人間の持つ言語能力の進化を対象とします。
言語というのは、いろんな側面があって、この進化言語学が対象としているのは、能力としての言語ですね。
そういった生物学的な意味での言語を対象としているわけですが、それと同時に言語は社会的な側面もあります。
社会的な産物であり、そして一種の社会制度であるということもできて、人はその生まれ落ちた土地の、というかコミュニティの言語を学ぶわけですけど、後天的に身につけるわけですよね。
僕が今日本語を話していますが、それは遺伝子に組み込まれているわけではありません。
両親が日本語話者だからといって、その子供が必ず日本語話者になるわけではなくて、それは親あるいは共同体から後天的に学ばれるものです。
日本語遺伝子、英語遺伝子というのが代々受け継がれているわけではありません。
しかし言語を話す能力っていうのは、人という種に特有のものなので、そこに何らかの遺伝子が関わっているとは考えられているんですけど、その言語専用の遺伝子っていうのは存在しないと言われています。
言語の進化や脳の進化に関連する遺伝子はたくさん知られているんですけど、それが言語専用かというとそういうわけではないようです。
そもそも言語を話すのに様々な器官が関わっているわけですが、口、鼻、歯、舌、あとは肺の空気を使ったり。
これらの多くの器官は言語専用の器官ではないんですよね。
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唯一、声帯は音を出す器官なので、あーっと言った時のこの喉が震える感じ。
この声帯は音を出す専用の器官ということができますが、
パピプペポーといった時のこの唇とか、ナニヌネノーといった時の舌とか上あごとか、こういったものは言語専用の器官ではありません。
どちらかというと物を食べるための器官なので、それを曲がりさせてもらっているといった方がより正確だと思います。
特にシーンと言われる音はいろんな音のバリエーションがあって、破裂させたり摩擦させたりするわけですけど、
そういった音色は全て言語専用の器官で作られているわけではないんですよね。
しかしそれはそれとして、言語を話す能力というのは確実に人は持っていて、
そういったものを生成文法では普遍文法、ユニバーサルグラマといったりします。
この生成文法風に言う普遍文法がどのように獲得されたか、それを探るのが進化言語学ですけど、
当然わからないことの方が多いんですよね。
様々な仮説や実験というのがなされているわけですけど、
例えば動物のコミュニケーションを観察して言語の起源を探ろうという、そういった試みもなされてきました。
人間の言語というのが他の動物のコミュニケーションの延長線上にあるというか、
より進化したものと考えれば、そのように動物のコミュニケーションを分析すれば、
言語の原型みたいなのが推測できるんじゃないかということですが、
どうですかね、動物のコミュニケーションと言語の間にはかなり大きな隔たりというか、
越えられない壁があるのではないかと思います。
そもそも動物のコミュニケーションから派生してというか、
それがだんだん進化していって人間の言語になったというよりは、
まったく別物、次元が違うものと考えるべきではないかと思います。
これは過去のエピソードでも何度かお話ししていますけど、
人間の言語の特徴として、そもそも言語は人間しか持っていないので、
人間のとつける必要はないわけですけど、
言語の特徴として二重分析性というものがあります。
言語というか人間の発話は二段階に分ける、分析することができて、
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一つはありていに言えば単語ごとに切ることができるというものです。
日本語で私は魚を食べるといった場合、
複数の単語で成り立ってますよね。
私とか女子の和とか魚とか、
食べるっていうのも食べとるに分けてもいいと思います。
つまり、私は魚を食べるという一つの概念を
一つのまとまった単位として発話するということは普通考えられなくて、
分解できる単位というか、いくつかの要素の組み合わせで
発話というのは成り立っています。
私のところをあなたに変えて、あなたは魚を食べるといったら、
別個の概念というか事態を表すことができるわけですよね。
さらに、その分割された単語というのは
音の単位にも分割することができます。
専門的には音素と言われるものですけど、
魚であればすという摩擦のシーンと、
あという母音と、くという破裂音と、
またあという母音とというふうに、
要はシーンと母音の組み合わせで単語が成り立っていますよね。
このシーンや母音には特定の意味はありません。
すという摩擦音にそれ自体に魚という意味はなくて、
組み合わせることで意味のある単位を作り上げています。
無意味な要素の組み合わせで有意味なものを作り上げる。
それが言語の持つ二重分節性という特徴です。
果たしてこの二重分節性という特徴が
動物のコミュニケーションにも見られるかというと、
それは怪しいんじゃないかと思います。
例えば、天敵が来たことを仲間に知らせる動物の鳴き声が
言語と同じように意味のない音によって構成されているかというと
そういうわけではなくて、ある特定の音が
天敵が来たというある特定の意味と結びついているというのが
動物のコミュニケーション、鳴き声の実情ではないかと思います。
動物のコミュニケーションを観察することが
言語の起源の解明に全く無意味だとは思いませんが
少なくともその間には大きな飛躍があるのではないかと思います。
無意味な音を組み合わせることで
意味のある要素単語を作り出すというのが
二重分節性が言語の持つ大きな特徴で
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そのおかげで人間はありとあらゆる無限の発話をすることができるんですよね。
しかしそうは言っても
人類は歴史上のどこかの段階で言語を獲得したわけで
それがどのようなプロセスを経て
言語になっていったかっていうのは
大きく二つの仮説というか考え方があると思います。
いわばボトムアップ式とトップダウン式と
その二つが考えられて
私行くというのが
私という単語、行くという単語それぞれ別個にあって
それを組み合わせることで一つの発話になったのか
あるいは私行くというのが分割できない
一つの単位としてあって
一語分的なものがあって
それを後から分割して
私という単語ができて行くという単語ができて
そのようにして後から単語ができたと考えるのか
はたまたその両方なのかっていうのは
議論が分かれるところだと思うし
今後の研究が待たれるところではないかと思います。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローまだの方はよろしくお願いいたします。
お相手はシガ15でした。
またね〜
10:33

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