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2025-04-25 52:41

SBCast.#141 助け合い(シドニー日本クラブ 水越有史郎さん)

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今回は、オーストラリアに国際結婚やビジネスなどで移住定住している日本人を中心とした団体、シドニー日本クラブの水越有史郎さんに活動の内容や想いを伺いました。

サマリー

シドニー日本クラブの水越有史郎氏は、助け合いを通じて日本人コミュニティの活動や文化交流の重要性について語ります。クラブの歴史や運営、日本のお祭りを地元のオーストラリア人と共に楽しむ様子が紹介されています。また、シドニー日本クラブの活動や日本語学校の運営に関する課題を深掘りし、特に日本語の継承と教育に関する取り組みが語られています。さらに、ITの活用や在留日本人社会の現状についても触れられています。シドニー日本クラブでは日本人同士の助け合いや文化交流が進められていますが、高齢化が進む中で高齢介護の課題が浮上しています。多文化共生の中で、シドニーの日本人コミュニティがどのように支え合っていくかが重要であると考えられています。水越有史郎氏にインタビューし、彼らの活動内容や助け合いの精神、多文化共生の重要性について語られました。

シドニー日本クラブの活動
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
私、個人的にですけれども、簡単に言えば、助け合いですね。
移民社会オーストラリアならではの文化っていうものがありますので。
高見知英
NPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.のポッドキャスト番組、SBCast.です。
この番組は、様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を紹介、
活動のきっかけや思いを伺うポッドキャスト番組です。
進行を務めますのは、私、SIDE BEACH CITY.にてDX推進サポートなどの活動を行う高見知英です。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、今回のゲストは、シドニー日本クラブ、水越有史郎さんでございます。
水越さん、どうぞよろしくお願いいたします。
はい、こんにちは。よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
それでは、まず簡単にではございますが、自己紹介からお願いできますでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
オーストラリアシドニーに住んでいます。水越と言います。
私は、シドニー日本クラブという日系団体の副会長を現在しています。
2014年から2019年まで、第9代の会長職を務めましたけれども、
現在は副会長ということで、引き続きシドニー日本クラブの役員を務めています。
個人的にはオーストラリアに約40年ほど、シドニーに在住をしています。
高見知英
はい、よろしくお願いいたします。
それでは、今回シドニー日本クラブの活動についてということでお伺いできればと思いますが、
こちらの団体、どのような活動を現在行っていらっしゃるのでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
海外の各都市におそらく日本人が在留法人が住んでいる地域いくつもあると思うんですが、
シドニーは一応オーストラリアでは最大の都市で、日本人もかなりの数住んでいるんですが、
そういう住んでいる日本人の団体としてシドニー日本クラブというのがあるんですが、
皆さん聞いたことはあるかもしれませんが、商工会議所とか日本人会というのが海外にもあります。
主に日系企業の方たち、いわゆる駐在員の方たちが中心の組織なんですが、
シドニー日本クラブは、例えば国際結婚されて来られた方とか、仕事を立ち上げてビジネスをされている方とか、
いわゆる永住をしている日本人、そういう方を中心とした団体です。
さまざまな活動、基本的には会員同士の親睦交流を図る、そういう組織なんですが、
日本のお祭りのようなイベントを行ったりとか、または会員指定の子どもたちの日本語教育ですね。
こちらはもちろん英語圏ですので、普段の生活は英語が中心ですが、
国際結婚された方、子どもたちに母語の日本語を伝えていきたいという考えられる保護者の方が多いですので、
そういうお子さんを学校、シドニー1回の学校ですけれども、そういう日本語学校をクラブとして現在3校運営をしていて、
そういう日本語教育活動を行ったりとか、さまざまな親睦交流に関わる活動を行っています。
高見知英
国際結婚をした人など、こちらにオーストラリアに永住をしている人を中心にした団体で、
日系人同士の家族間の親睦を深める、文化の継承、日本語の継承を活動を行っているということなんですね。
日本文化の継承と交流
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね。
高見知英
やはりこういうような日本人コミュニティというのは、私どもの団体ではそこまであまりなじみのある団体ではないのですけれども、
このような活動をするようになった理由をぜひお聞かせいただけないでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
クラブが創立されたのが1983年です。
40数年前ですけれど、その当時は日本人を本当に首都にでも数えるほどという感じだったのですが、
やはりその頃、移住されてきた方たち中心にそんなにたくさん日本人がいるわけではないので、
日本人同士お互いに交流をして、情報交換をして、みんなでたまに集まってという、そんなような形からこのクラブが始まりました。
昔はもちろんインターネットなどない時代ですので、すべてアナログ的な情報交換、付き合いをして、
月に一度集まって日本料理をお互い持ち寄って食べておしゃべりをしてというようなところから、
だんだんと日本クラブの形態が定まってきたかなという感じがあります。
高見知英
もともとが1983年、まだまだ少ない日本人の人たちが交流をするためとか情報交換をするためにできた団体。
そして主に日本食を実際に作って食べるなどのイベントを行っていたということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね、当時は設立当初は60世帯ほど、百数十人で一応クラブができたんですけれども、
その頃やはり英語圏ですので、英語でのいろんな情報を手にして問題なくここで生活をしていける日本人ということになるとかなり少ないですので、
やはり皆さんそうやってお互い助け合いながらというのがどうしても必要だったんですね。
そういう中からだんだんといろんな活動を行っていこうということで、
例えば趣味が同じような人たちが集まって、例えば釣りですとかゴルフですとか、
そういうグループを作ったりだとか、またシニアの人たち、年配の人たちが集まって定期的に集まって交流するような会合を開いたりだとか、
年に一度はパーティーのような、こちらではよくパーティーが盛んですので、
日本人同士が集まってパーティーをしたりだとか、そういう活動もよく行っていました。
高見知英
そうですね。やっぱり趣味が同じような人たちが集まった、何か趣味のイベントですとか、そういうような活動を非常に行っているということなんですね。
実際こういうような活動をしていて、対象としている人としては当然もちろんシドニーにいる日本人の方々という形になると思うんですけれども、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
その他にこういうような人にも何か関わっていければいいなとか、そういうようなことを考えている方っていらっしゃいますでしょうか。
どうしても基本は日本人が中心です。ただ、クラブの会員規定として日本人に限るということは至ってはいません。
会員の多くが国際結婚されている方ですので、その会員のうちほとんどの方は、
日本人助成とオーストラリア人男性が結婚された、そういう家庭が多くいらっしゃいます。
配偶者の方と一緒にクラブの活動に参加していただいたりとか、
そういうカップルの子どもたち、日系2世、3世になりますが、そういう子たちも、
普段は英語を話している子どもたちですけれども、クラブの活動に参加してもらったりとか、
そういう意味で特に日本人ということではないんですが、大きな括りで言えば日系人という形になるかもしれませんが、
あとクラブの目的としては、当然日本人同士の親睦交流ということもありますが、
オーストラリアはいわゆる移民の国として成り立っていますし、多民族多文化の社会ですので、
他の民族コミュニティの方たちとも交流ができるような形になればいいなというのを目的にも掲げています。
そういう意味では幅広く、いろんなイベントを通じて日本人以外、オーストラリア人も参加できるような、
そういうイベントも行ったりして、広く交流をしていければということで活動をしています。
新しいつながりの形成
高見知英
いろいろと活動している中で、例えば現地で結婚をしているという方だと、
当然配偶者の方もイベントに参加しているし、そのほか日系2世3世の方々も参加しているということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね。
高見知英
そのほか本当に移民の国ということもあるし、やっぱり他の民族コミュニティとの交流も行っているということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
特に大きなイベントとして、日本のお祭りを年に一度開催しています。
これは広く地元のオーストラリア人を対象に、日本の文化伝統的なお祭りを、
大きな広いスペースを使って、いろんな日本食の屋台ですとか、
あとは日本人がやっているいろんなグループがあるんですが、
そういうパフォーマンスを呼んで、ステージパフォーマンスを行ったりとか、いわゆるお祭りですね。
そういうことをクラブとして主催して、
何千人というオーストラリア人、地元の人たちに参加していただいて楽しんでもらっています。
高見知英
日本のお祭りをこちらでも行うということで、
指導に日本クラブとして日本のお祭りを再現したものを行っていらっしゃるということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
お祭りの最後、みんなで盆踊りを踊ったりとか、そういうこともやっています。
高見知英
なるほど、盆踊りとされていると。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
観客のオーストラリア人の人たちもみんな輪に入ってもらって、
みんなで東京音頭ですとか、タンコブシだとか、盆踊りを踊って楽しんでいます。
高見知英
そういう踊りはオーストラリアの方もやっぱり参加されていらっしゃるんですね。
やっぱりそういうところでいろいろ文化交流が行われていくっていうのはとても良いですよね。
やっぱりそういうものについては、こちらも事前にちょっと調べた限りで内容メニューをしていますけれども、
やっぱりそういうものがいろんなところで行われているっていうのは面白いなと思います。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
お祭りというイベントを通じて、日本の伝統文化を広くオーストラリア人の人たちに伝えていきたい、知ってもらいたいということがありますし、
そういうことで日本に興味を持った人が、ゆくゆくは日本に旅行に行って日本を楽しむとか、そういうことにもつながると思いますし、
お祭りの中で、例えば折り紙とかもやっているんですが、やっぱり折り紙を実際にやってみると、子どもに限らず大人も参加してみんなで折り紙を折って、
いろんな動物を作ったりとか、いろんなことを楽しんでいます。
高見知英
そうですね。そういう折り紙とかの日本独自の文化といいますか、遊びについても、結構こちらの日本クラブのほうで展開をしている。
そしてやっぱりそういうところに、日本人並みならず、オーストラリアの方も関わっているということなのですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね。
高見知英
やっぱりそういうような形で、いろんな形で広がっていく、いろんなコミュニティができていくっていうのはとても良いなと思いますし、
やっぱりそこから何か新しいものが生まれていくということもあるのではないかなというふうにとても感じますね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
ありがとうございます。
高見知英
そういう実際に具体的に何かこういうようなイベントでお互いの遊びとかそういうものを共有していて、
じゃあ何か新しい文化が生まれたとか、新しいつながりが生まれたとか、そういうような事例ってあったりするんでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
新しく何かっていうか、最近の特徴っていうのは、数年前からですけれど、どうしてもオーストラリア人に限らず世界中だと思いますが、
日本の漫画やアニメに興味を持つ人たちがかなり増えていますので、そういう若い人たちのコスプレをしてお祭りに来る方たちも結構たくさんいます。
そういうコスプレイヤー同士の輪が広がっていったりだとか、こういうお祭りだとかイベントを通じてお互いにそういうステージパフォーマーのグループと交流をしたりとか、
そういう影響っていうのは結構あると思います。
これまでは日本のお祭りだからということで、漫画、アニメに関心を持っている人たちが自分らのコスプレで衣装で参加してくるっていうことはあったんですが、
そのうちステージパフォーマーとしてステージに上がって踊ったり、そういうグループが出てきたりして、
だんだんとそういう人たちの広がりっていうのが実際にイベントの中のコンテンツとして関わってきているなと、そんな感じは受けてますね。
高見知英
実際にコスプレイヤーとして参加される方のいらっしゃるということなんですね。
確かに。やはりそういうような日本のコンテンツ、アニメとか漫画とかが受け入れられているという話は非常に聞いてはいますので、
シドニー日本クラブの活動
高見知英
そういうようなところをより深く知るきっかけとして、このシドニー日本クラブの活動もかかわっているということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
もちろん日本クラブでのお祭りも大きなイベントですが、コスプレイヤーだけのお祭りイベントっていうのがあって、
そこにはかなりの数、満タンの人たちでいっぱいになるような、そういう大きなイベントが年に一度シドニーで開催されています。
それほどアニメファン、漫画ファンがすごい広がりを持っているんだなということは感じますね。
高見知英
なるほど。そうですね。すごい多いですね。非常にいろんな方が参加していらっしゃるというのは。
ちょこっとは聞いてはいるんですけども、やはり日本にいるとなかなかわからないところというのがありますね。
その他、シドニー日本クラブとして活動をしていて、何か課題に感じていることとか、こういうようなことをしていきたいんだけどできないことがあるとか、
収益があるとか、そういうのことって何かございますか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
課題というか、現在先ほど活動内容でお話ししましたが、日本クラブとして現在3つの日本語学校を運営しています。
こちらではコミュニティーランゲージスクールというふうな呼び方になっているんですけれども、
いろんな他民族の学校がそれぞれ自分の国の母語を子どもたちに伝えようとしていて、周囲に1階の学校を運営をしています。
日本クラブとしては3つの学校、シドニーの各地域に現在3つの学校を運営しているんですが、
そこで子どもたちに日本語をしっかり伝えていこうと、我々継承日本語という言い方をしていますが、
親から子に子からそのまた子、日本語を伝えていく。周りがどうしても英語圏ですので、
どうしても英語が基本の言語になってしまいますので、子どもたちはしっかりと日本語を勉強するという姿勢をとらない限り、
なかなか家庭内で、例えばお母さんなりお父さんと日本語をちょっと話をしてある程度わかっていても、
しっかりとした日本語能力がついているわけではありませんので、
そのために週に1回ですが、学校での教育を通して日本語を教えている。
そういう現状があるんですが、その中で先生を確保するというのがかなり難しくなっています。
現在シドニーには我々のやっている学校の日本語学校が13ほどあります。
かなり増えてきています。
そういう中で実際に子どもたちに日本語をしっかり教えていくという、
そういう先生を確保するというのが大きな課題になっています。
高見知英
そうですね。確かに13校となると先生を確保するのって本当に大変になるだろうなというふうに思います。
教育における課題と取り組み
高見知英
やっぱりこちらのそれぞれの校に何人かの先生がいないといけないという形になりますもんね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね。大きい学校では十何クラスありますので、
そういうところでビザの関係もあって、
例えばワーキングホリデーとかで来られて日本で先生をやっていた。
こちらにワーキングホリデーで来たけれども先生をしてもらう。
ただしビザの関係で半年なり1年なりで帰られてしまうということで、
こちらに日本での教職経験者がたまたま国際結婚等でこちらに移住されてきて、
学校で教えていただくというケースというのはかなり少ないですので、
そういう中できちっと人数を確保するというのはかなり難しいですよね。
そういう中でいろいろ苦労しながら学校を毎年運営はしているんですけれども。
高見知英
そうですね。確かに定住している人も確かに多くないという現状。
そういうところにずっといる先生っていうのも必ず確保できるとは限らない。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
だからこそより先生が揃うのが難しいという状況があるということなんですね。
高見知英
そうですね、確かに。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そこは日本じゃないからこその難しさっていうのはより大きいなっていうふうには感じますね。
高見知英
それでは何かこの課題について現状をどのように取り組んでいるとか、
どういうようなことをやろうと思っているとか、そういうものって何かございますか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
先生を対象とした教育研修会を行ったり、
保護者の人たちにこちらでの研修日本語教育とはどういったものなのかというものを説明をしたりですとか、
様々な教材を開発したりとか、そういうことを通じて、
誰でもというわけではありませんが、こちらの子どもたちに日本語を教えるということに興味を持っていただいて、
ゆくゆくは先生として学校教育に関わってもらえるような、そういった体制を少しずつですけれども、
いろいろ工夫をしながら展開をしているというところです。
そういう学校教育に関して、こちらの連邦政府や州政府からのいろんなサポートを得たりとか、
また日本政府からのサポートを得たりということで、
なんとか以前に比べるとかなりそういうサポートを得ながら、学校運営が少しずつですけれども、やりやすくなってきているかなということも感じています。
高見知英
研修会や保護者に向けた説明や教材作りなどから、先生になってもらう、興味を持ってもらうということの取り組みを行っているということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
他のエスニックグループでは、なかなかしっかりと資格を持っている人材の確保が難しい場合に、保護者が中心になって学校を運営しているというところもかなりあります。
そういう中で保護者が実際に子どもたちにその国の言葉を教えていくというのもよくあることですので、そういうことも踏まえながら、教材を開発するということを通じて、
誰でも簡単にとは言いませんけれども、日本語をこちらで子どもたちに継承していくということについて、きちっとした教材を作ってステップバイステップでそれを教えていける、そういうような体制を整えるというのも一つ大事なことではないかなと考えています。
ITと在留日本人社会について
高見知英
そうですね。こういうような場を作ることによって先生になってもらいやすくなる、そういうようなところはあるなと思いますね。
その他、ITについてどのように関わっていきたい?
シドニー日本グラブとしてどのようにITと関わっていきたいなど何かございますか?
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
ITはかなりネックになっているところですね。
一応、シドニー日本グラブはウェブサイトを作って、毎月機関紙、開放紙ですけれど、JCSダイオリという機関紙を発行しているのですが、それを以前は印刷をして、いわゆる紙媒体として郵送して会員に届けていたのですが、
やはり段々と時代の流れに沿ってというか、電子版としてデジタルデータでウェブサイトにアップして、それを皆さん閲覧してもらう、ダウンロードしてもらう、そんなような体制に変わってきています。
そういう意味では、ITの普及ということにクラブとしてもある程度ついていかないと、これからはなかなか情報コミュニケーションの部分では難しくなっていくなということは感じています。
残念ながら、ITにかなり知識のある優秀なスタッフというか、我々役員の中でもなかなか自由自在にこなせるという人がたくさんいるわけではありませんので、
そういう意味では、これからいわゆる二世、三世、四世の子どもたちがどんどん大きくなって、もう普通のように簡単にITを使いこなして、いろいろ情報コミュニケーションを展開していくということが考えられますけれども、
現状は何とかウェブサイトを作って維持していくのが、何とかやっていけてるかなという感じで、なかなか難しいですね。
高見知英
JCSだよりーという会報誌の内容をデジタルにしていったというようなことはやっているものの、それ以外はあまり積極的なITの活用とかそういうものはできていないということなんですね。
そうですね。やっぱりこの辺りについては本当にスタッフがいるかどうかっていうのがとても大きな要素になってしまいますので、やっぱりなかなか活用できないという問題はあるのかなというふうには思います。
自分たちとしてはやっぱりその辺りをどうにかしていかなければいけないなというところではあるんですけれども。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
はい。シドニー日本クラブ、通称JCSというんですけれども、JCSでのクラブ内でのコミュニケーションツールというのはどうしてもEメールでのやり取りが中心になってきています。
コロナ飛行、Zoomによるオンライン会議というのが定着してきて、今まで頻繁に毎月一度会って対面での会議を行っていたのがだんだんとオンライン会議になってきて、ある程度そういうコミュニケーションツールを使いながら何とか我々のコミュニケーションを作っていきたいと思っています。
そういう中で、我々はオフィスがないんですね。ボランティアによる非営利団体としてシドニー日本クラブがありますので、どこかにオフィスを借りてスタッフがいてという、そういう状況ではないんです。
皆さん仕事を持ちながら何とか時間をやりくりして、月に一度集まったり連絡を取り合ったり、何かイベントがあったときは時間をやりくりしてイベント準備を進めるという、そういう中で、
相手を活用すればもっと簡単になるだろうということはある程度理解はしているんですが、実態としてはなかなかそこまで使いこなすまでには至っていないというのが現状です。
高見知英
ITを活用すればもっといろんなことができるだろうということは考えつつも、実際にまだそこまでを踏み切れていないという現状ということなのですね。
そうですね。確かに。やっぱりじゃあなんとかできるだろうと思いつつも実際に動けていないとか、実際に何ができているわけではないということは非常に多いのかなって思います。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
ITって本当にそういうようなクモを使う部分っていうのが非常に多い分野なんですよね。
高見知英
そういうようなことを何か解決をしていく手法っていうのを、やっぱりこういうようなせっかくこちらのSBCast.でお話をしたというところもありますし、何らかの機会にいろいろと話をしていければいいなというところではありますね。
続きまして、これを聞いている人に何かしてほしいことなど何かございますでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
海外に住む日本人、いわゆる海外の在留法人社会というものにちょっと関心を持っていただければありがたいですね。
オーストラリアの日系社会って明治時代から始まっているんですけれど、どうしても戦争によってそれが一旦途切れてしまって、戦後1953年以降また再び日本人移住者が少しずつ増えてきて、
ということで現在のオーストラリアの日系社会というのが形作られています。
オーストラリア全体の日本人の数は外務省調べでは世界で3番目ぐらいの規模なんですね。
そのうち企業駐在員もいますが、永住している日本人の方が多いんですね。
昔は日系企業の駐在員の数が多かったんですが、最近ではいわゆる国際結婚なり仕事なりでここに永住をする日本人が企業駐在員を大きく上回っています。
オーストラリアでは特に日本人の若い世代、ワーキングホリデーですとか学生ですとかでこちらに来られる方が増えてきていて、
そういう方たちがオーストラリアを体験して、その後実際にまた住み着くようになったりということがあります。
そういう意味では海外での日系社会、日系人社会というものに目を向けて理解をしていただきたいなという思いがあります。
どうしても日本社会というのは単一民族、単一文化みたいな形で言われていますね。
実際はそうではないですけれども、どうしても日本人ってそういう風なイメージを持っていますけれども、
やはり多文化、多民族な社会の中に身を置くという、そういうところを実際に体験していただきたいですし、
そういうことに興味を持っていただきたいなと私は感じています。
在留法人と文化交流の重要性
高見知英
そうですね。今は本当に企業駐在員よりも永住の日本人が増えてきたという状況もあって、
やっぱりそれも在留法人に関心を持ってほしいというところなんですね。
確かに今日本にも結構海外から来ている、特に横浜だと東南アジアの方が非常に多い場所にはなっていますけれども、
それでもまだまだ文化的交流がしっかりできているのかっていうとそこまでではなくて、
お互いが文化圏としてあまり交流できてないという状況は確かにこちらでもあります。
なので、そういうところも含めて在留法人に関心を持って、
じゃあどういうことをやっているのっていうのを、お互い文化交流していけるといいなというところはありますね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
何か今後やりたいことややってみたいことは何かございますか?
クラブとしては目的に掲げている文化交流ですとか、親睦交流、そういうことを通じて、
日本人同士助け合いながらこのオーストラリア社会で頑張っていこうというのが基本なんですけれど、
一つ課題としてあるのは、長くこちらに住んでいて、
いわゆる高齢化というのは各エセニックコミュニティの中にも進行していますので、
日系社会もどのうちどんどん高齢化になっていくだろうと。
そうなってくると、私の周りなりクラブの会員の中にもある程度年配になって高齢になってくると、
日本に戻られる方というのも結構いらっしゃいます。
もちろんこちらで歳をとっていって最後まで過ごされるという方もいらっしゃいますが、
日本にやっぱり最後は日本で、みたいな考えの方もいらっしゃいます。
そういう中で日系社会の歴史的な背景があるのかもしれませんが、アメリカなどでは日系の老人ホームというのがいくつもあります。
オーストラリアではそういうのがまだない状態ですね。
今後そういうものが必要に応じてできてくるのではないかなとは思いますが、
高見知英
そういう高齢介護の部分で日系社会における高齢介護、そういうことも課題としてこれからは大きくなっていくんじゃないかなと感じています。
そうですね、なるほど。
やっぱりこのシドニー日本クラブ内においても高齢化が進んで、
今日本に帰る人も多いではあるものの、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そういう人たちと日系社会における介護とか文化についても考えていかなければいけないということなのですね。
民間の日本人が行っている介護サービスが最近出てきたりとか、以前に比べるとだいぶ環境は変わってきています。
そういう意味で多様なサービスを日本語で受けることができたり、
日本食の食事サービスがあったりとか、そういうこともだんだんと出てきてはいますが、
今後日系社会がある程度の広がりを持ってきたり、ある程度の年数を繰り返すことで、
だんだんとそれに応じたいろんなサービスも出てくるんだろうなと予測はしていますが、
シドニー日本クラブとしてそういうことに対して、具体的にクラブとして何ができるのか、
シドニー日本クラブの役割
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そういうことも今後の課題としてはあるのかなとは思っています。
高見知英
そうですね。
やっぱりそういうような日系社会の変化に、シドニー日本クラブとして何ができるのかというところを考えていきたいというところですね。
確かにそうですね。
本当にやっぱりこういうような社会の変化ってすごくたくさんあるんだなというのは、
今回のお話を聞いているのも伺われております。
やっぱり本当に日系老人ホームという概念はそもそも知らなかったんですけども、
やっぱりそういうようなものが増えているということですし、
やっぱりやがてオーストラリアにもできるかもということではありますし、
そういうのとかも含めてどういうふうな変化をシドニー日本クラブとして対応していけるのかというところは、
とても考えていかなければいけないところですよね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
例えば認知が進んでいくと、母語返りが起こってくるということも聞きますね。
どうしても、こちらの現地の例えば老人ホームに入ってももちろん英語ですので、
そういった中で日本語が恋しいだとか、日本語でコミュニケーションが取りたいだとか、
日本食を食べたいだとか、そういう具体的な要望というのがどんどん深刻なものとして取り上げられるような、
そういう時期がこれからどんどん出てくるんじゃないのかなと、そんなふうにも感じています。
そういう中で、シドニー日本クラブに限らず、
いろんなところでそういうふうな対応できるようなサービス、
そういうこともやっていかなければいけないのかなと期待しつつ、
何ができるかなということも提案していければなとも思っています。
高見知英
そうですね。
母語返りというのは初めて聞きましたが、確かにそういうようなことは起こりそうですね、確かに。
だからそういうような、やっぱりいろんな概念が出てくる中、やっぱりどういうふうにシドニー日本クラブとして対応していくのかというところが、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
やっぱり課題としては非常に大きいんですね。
あと、今までのお話とはちょっとまた、がらっと逆転するようなお話になりますが、
もともと1983年に日本クラブができた成り立ちというのを最初にお話しましたけれど、
そういう情報交換なり交流活動というその必要性自体が、果たして今の時代本当に求められているんだろうかというのも感じてはいます。
というのは、日本人の人たち、ここに住む日本人の人たちが以前に比べるとすごい勢いで増えてはきています。
今全体で10万人ほど、シドニーにも3万数千人いると言われていますが、
その中でインターネットの普及によっていろんな交流グループというのがそれぞれたくさんあります。
日本の情報も瞬時にここにいながらにして手に入れることが可能です。
日本のテレビもどんなドラマもすぐ同時に見ることもできます。
そういう情報空間の中で、果たして日本クラブのようなそういう設立投資を抱えていた必要性に応じて作り上げてきたこの組織形態というのが、
これからの時代果たしてどういう形で適応されていくんだろうか、逆に必要とされているんだろうかみたいなことも半分そういうことを懸念しながら考えてはいます。
高見知英
そうですね。確かに。インターネットの普及によって非常に増えたコミュニティや両方の交換が加速したところもあって、
それでいて、あえて自分たちが白人日本クラブとして活動する必要があるのかというふうに考えることもあるということなんですね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね。若い人に聞くと、クラブに入って何かいいことあるんですかと言われます。
高見知英
確かにそういうふうになることもありますね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
何かその孫徳のような何かメリットがあれば関わるけれど、別に特に年に一度何かお祭りには行くけれど、別にわざわざ会に入らなくてもいいというような考え方ですね。
そういうのが普通ではないかなと思っていますので、そういう中でクラブの存在意義みたいなこともこれからしっかりと捉え直して、
会としてどう対応していくかということも真剣に考えざるを得ないかなとは感じています。
高見知英
そうですね。ここは地域のコミュニティ、全てのコミュニティに言える課題になってくるのかなというふうには思います。
やはりたくさんのコミュニティの一つとして、やっぱり地域のコミュニティに関わるっていうのもいいよねというふうに思う方がいらっしゃる一方、
もうそういうようなコミュニティになくても自分たちは自分たちで遊ばれるからそれでいいですっていうような人たちもいるという状況が今できているのかなというふうに思っております。
一人が一つのコミュニティに属さない、いろんなコミュニティに属するっていうのが当たり前になりつつはあるものの、
そういうコミュニティ、いろんなコミュニティに関わってても、あえて地元のコミュニティに関わる余裕ないですっていうようなことも当然ながらいらっしゃる現状。
じゃあその中で、あえてシドニー日本クラブとしてどうやっていくのかっていうふうに考える課題はありますよね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね、これから大きな課題として私たちにのしかかってくるかなという、そんな気はしています。
高見知英
そうですね、そちらについては本当に自分たちとしてもやっぱり考えていかなければいけない、どんなコミュニティでも考えていかなきゃいけない課題なのかなっていうふうに思います。
そんな中でもやっぱりそういう地元のコミュニティというのを欲しているという方は当然いますしね。
そういう人の居場所ってどうやって確保するのかというのは、やっぱりそれは本当に日本であってもどんな地域であっても一緒の課題なのかなというふうに感じますね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
そうですね、少なくともそういうことを探し求めている人も少なからずいると思いますし、そういう意味で文庫は常にオープンに開いておきたいとは思います。
高見知英
そうですね。
それでは今後インターネットでシドニー日本クラブの活動を知るにはどのようにすれば良いでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
ネットを通じては、ウェブサイトにアクセスしてもらうのが一番ですね。
先ほどお話ししたようにITにはあまり強くありませんので、頻繁に毎日のようにいろんな情報をアップしているというわけではないですが、
少なくとも開放し、JSSであるようには見ることができますし、それを見ることで活動内容というのも分かりますので、
ジャパンクラブオブシドニーのウェブサイトにアクセスしていただきたいですね。
高見知英
そうですね。
本当に今までお話を伺った限りでもいろいろな活動がありますので、
やっぱりそういうところには興味ある方は見ていただければいいなと思いますし、
シドニーからはちょっと離れて日本にいる人からも、
やっぱりこういうところがあるんだ、海外でこういうことをやってる人たちがいるんだっていう意味でも見ていただければいいなと思いますね。
それでは最後の方にはなってまいりますけれども、
シドニー日本クラブの活動のキーワードあればお伺いできますでしょうか。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
キーワードですか。クラブとしてのキーワードって特に決めてるわけではないですが、
私個人的にですけれども、簡単に言えば助け合いですね。
多文化共生という、移民社会オーストラリアならではの文化っていうものがありますので、
難しく言えば多文化共生、簡単に言えば助け合い、そういうものをキーワードにクラブも活動を続けていければいいなとは願っています。
高見知英
そうですね。
やはりこの助け合いですとか多文化共生っていうキーワードは非常にやっぱり、
今までの話を伺っていてもすごく感じるところではあります。
やっぱりそういうような助け合いの軸として、
こういうシドニー日本クラブがありますよというところが、
とても非常に伝わっていくのではございますね。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
ありがとうございます。
高見知英
それでは何か、このほうから何か言い忘れたな、と。
これは言っておきたいな、と。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
何かございますでしょうか。
こういう機会をいただいて、シドニー日本クラブのことを、
いろんな方たちにお伝えすることができたって言ってすごくありがたいです。
高見知英
ありがとうございました。
ありがとうございます。
それでは今回のゲストは、
シドニー日本クラブ、水越有史郎さんでございました。
水越さんどうもありがとうございました。
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
こちらこそありがとうございました。
高見知英
ありがとうございました。
今回はオーストラリアに国際結婚やビジネスなどで
シドニー日本クラブの活動
高見知英
移住・定住している日本人を中心とした団体、
シドニー日本クラブの水越有史郎さんに、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
活動の内容や思いを伺いました。
高見知英
シドニー日本クラブは、1983年、
シドニーに住む日本人がまだ少なかった頃、
日本人同士お互いに交流して情報交換をして、
みんなでたまに集まって、という意思のもとに作られた団体。
日本人同士の親睦交流や、移民の国であるオーストラリアの
多民族・多文化社会において、
他の民族・コミュニティの方たちとも、
交流ができるような形を目指して、
日本のお祭りをオーストラリアの人たちに紹介したり、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
盆踊りや折り紙などを通じた文化交流を行っています。
高見知英
そのほか、国際結婚をした人々の子どもたちに、
母語である日本語を伝えていきたい、という考えのもとを、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
日本語学校も運営しています。
高見知英
日系社会の高齢化、
日本語学校講師の減少、
インターネットの普及により、
情報交換が容易となった現代において、
どのような形が日系コミュニティにおいて重要なのか、
海外の日系コミュニティならではの様々な課題、
日系人同士の家族間の親睦を深めることや、
日本文化や日本語の継承などといった重要な活動を担いつつも、
今後に向けて様々な課題に立ち向かう、
シドニー日本クラブ。
助け合いの精神
高見知英
シドニー日本クラブの水越さんの活動のキーワードは、
助け合い。
多文化共生という移民社会オーストラリアならではの文化のもと、
日本人同士が助け合い、
多文化の中で共に生きていく精神が重要と、
水越さんは言います。
海外で生活をする日本人たち、
そしてその日本人が作り上げたコミュニティ、
シドニー日本クラブ 水越有史郎さん
それらのことを日本の人々にも知ってほしいという水越さん。
高見知英
皆さんも、シドニー日本クラブをはじめとした世界中にいる日本人たちの活動、
見て知ってみませんか?
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今後もこの番組では様々なステージで、
地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を
紹介していきたいと思います。
それぞれの視聴環境にて、
ポッドキャストの公読ないし、
チャンネル登録などをして、
次をお待ちいただければと思います。
それでは今回のSBCast.を終了します。
お聞きいただきありがとうございました。
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