-
-
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
たよってうれしい、たよられてうれしいという言葉を大切に活動を続けています。
頼って嬉しいと、頼られて嬉しい、それぞれの嬉しい、それぞれの思いやりが循環していくことが目標というか、おてらおやつクラブの目指す社会です。
高見知英
NPO法人 まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.のポッドキャスト番組、SBCast.です。
この番組は様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を紹介、活動のきっかけや思いを伺うポッドキャスト番組です。
進行を務めますのは、私、SIDE BEACH CITY.にてDX推進サポートなどの活動を行う高見知英です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは今回のゲストは、認定NPO法人おてらおやつクラブの深堀麻菜香さんでございます。深堀さんどうぞよろしくお願いいたします。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
よろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いいたします。それでは早速ではございます。簡単にではございませんが、自己紹介からお願いできますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
認定NPO法人おてらおやつクラブの深堀麻菜香と申します。おてらおやつクラブは子どもの貧困問題を解決するお供え・お下がり・おすそ分けの活動で、2014年から活動をしています。
現在は全国15,000世帯以上のひとり親家庭と2,100ヶ寺以上の寺院、930以上の支援団体からなるネットワークでおすそ分けのやり取りを行っています。
おすそ分けは何かと言いますと、お寺にお供えされるお供え物を仏様からのお下がりとして、全国のひとり親家庭や支援団体の方々におすそ分けする食料支援の活動です。
このお供え・お下がり・おすそ分けの仕組みが2018年度グッドデザイン大賞を受賞して、従来からある寺院の習慣を支援活動に組み込んだ仕組みという形のないデザインが評価されました。
事務局は奈良県にあるんですが、私自身は北海道札幌市在住で、札幌市からリモートワークで関わっています。よろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いします。北海道で活動されているということで、本当に非常に広い範囲で活動されていらっしゃるということでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。おてらおやつクラブに登録いただいている寺院、団体、ご家庭も、それぞれ47活動府県それぞれに登録されている方々がいらっしゃるので、非常に幅広い地域での活動となっています。
高見知英
そうですね。本当に幅広いですね。よろしくお願いいたします。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
お願いします。
高見知英
それではまず、おてらおやつクラブの活動についてお伺いできればと思うのですが、実際に今回お話をいただいたのが、実際のお供え、お下がり、おすわけということで、いろいろな活動を行っているというふうに伺っております。
実際行っているもの、活動内容について詳細にいただけますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。まずこの活動が始まったきっかけについてなんですけれども、2013年5月に大阪市北区で母子餓死事件という、28歳のお母さんと3歳のお子さんが餓死状態で発見されるというショッキングな事件がありました。
しばらくご飯が食べられていなかったようで、お家には冷蔵庫もなく食塩しかなかったという状態だったそうです。
2人の遺体のそばには、お母さんからお子さんにあてた手紙が置いてあったそうで、最後にお腹いっぱい食べさせてあげたかった、ごめんねのメモが見つかっています。
このニュースを当時見ていた奈良県の田原本町にある安養寺の住職、松島靖朗、現在のおてらおやつクラブの代表が、このニュースを見て自分のところにたくさんお供えがあって、
時にはお寺だけで消費しきれず捨ててしまう時もあるのに、一方で隣の地域ではご飯が食べられずに亡くなっている方々がいるというこのギャップを感じて、お寺のあると社会のないをつなげる活動として、
自分のお寺にある食品をまず大阪の支援団体に自分で届けたところから始まりました。
この届けたお供え物がどれくらい活用できているかということを支援団体の方にお聞きした時に、すごくみなさん助かっています、喜んでくれていますっておっしゃってくださったんですが、
同時にでもまだまだ足りないんですというふうにもおっしゃっていて、この活動は自分一人だけで続けていてもまだまだ足りないというところを実感した。
松島が帰り道に車を走らせている時に窓の外に見えたたくさんのお寺を見て、自分だけじゃなくて自分の知り合いにも声をかけて、お供えをたくさん届けていこうというところから少しずつお裾分けの輪が広がっていきました。
高見知英
2014年に任意団体おてらおやつクラブとして活動を始めて、2017年にNPO法人となり、2020年に認定NPO法人となりました。
まず大阪市の露市の菓子事件化をきっかけに始まり、さまざまな周りのお寺さんにどんどん協力を仰ぎ、お寺の場でこういうような活動を始められたということなんですね。
高見知英
本当にこういうようなお寺にお供えされる食べ物ですとか、やっぱりそういうものをもっといろんな形でお裾分けをするというような形っていうのは本当に大きなネットワークになっているんだなというふうに思います。
そういうのはとても良い形の活動ですよね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
お寺は全国に7万7千カジあるというふうに言われていて、コンビニの数よりも多いんだそうです。
なので、おてらおやつクラブに登録してくださっているんですが、まだまだ7万7千カジのうちの2千カジほどなので、
高見知英
おてらおやつクラブのお裾分けが必要とされている方がまだまだ今後も増えていくだろうと予想されているので、お寺さんも少しずつ活動の輪を広げていけたらなと思っています。
そうですね。本当に7万7千カジって本当にたくさんのお寺がありますけども、その中からの活動の輪をどんどん広げていきたいということですね。
何かこの活動に対して特にこういうふうなところを目指したいとか、目標として掲げているというようなこと、最終的な目的としていることと何がございますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。子どもの貧困問題、現在9人に1人が困窮状態にあるというふうに言われているんですが、
ひとり親家庭についてですと、約2人に1人が困窮状態にあるというふうに言われています。
全国約38万世帯のひとり親家庭がおよそ該当すると言われていて、おてらおやつクラブはこの38万世帯に1回はお裾分けを届けたいというふうに目標を掲げて活動をしています。
高見知英
現在おてらおやつクラブには1万5千世帯が登録してくださっているので、わだわだ38万世帯までは道のりは遠いんですが、少しずついろいろな方に活動を周知して、お裾分けを届けていけたらなと思っています。
今登録をしていない家庭にも、いろいろなあたりでのお裾分けを行っていきたいということなんですね。
やはりこういうような活動も、今回自分がお話をさせていただくきっかけとなったTemple Morning Radioのほか、
いろいろなところでおてらおやつクラブの活動についてお話はしていますけど、まだまだ届いていない人のところにいかに届けるかということも続けていきたいということですね。
こういうような活動をいろいろなところで行っていて、
対象としている人、今回はお裾分けを受け取る人という形になりますし、その他お寺さんとかもありますけれども、それ以外に何か対象としている人や関わってほしいなという人、どなたかいらっしゃいますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい、おてらおやつクラブの活動はですね、たよってうれしい、たよられてうれしいという言葉を大切に活動を行っています。
事務局には支援を受けた方からのご礼だけではなくて、支援をさせていただきありがとうございますと寄付寄贈者の方からも届くときがありまして、困りごとを抱える側だけでなく、困っている人の力になりたいと願っている方もおてらおやつクラブの活動があることで嬉しいと感じてくださっているようなんです。
お母さんお父さんやお子さんが助けてと声を上げたことで、誰かとのつながりが生まれて安心感を得られて嬉しいと感じてくださる一方で、困っている人を助けて頼られることがその人にとっての喜びにつながって嬉しい、そんな思いやりの循環を目指しているんですが、
おてらおやつクラブの寄贈だったり寄付のほかにボランティアも募集しているんですが、お供え物を箱に詰めておすそ分けをするときの箱に詰める梱包のボランティアを全国10カ所で梱包会を月に1回から3回ほど実施しています。
この梱包のボランティアというのが誰でも参加できるハードルの低いものだと私は考えていて、よく子どもに関わるボランティアでいうと学習支援だったり子ども食堂だったりの活動もありますけれども、
学習支援は勉強を教えられる自信がないからちょっと参加できないなっていう方がいらっしゃったり、子ども食堂だと自分はちょっと調理は苦手だし料理ができないから参加しづらいなって思う方も時々いらっしゃるんですけど、
おてらおやつクラブのおすそ分けのボランティアは商品、食品のパッケージの裏に書いてある賞味期限を確認して賞味期限が切れていないものを箱に詰めていくというところなので、性別、年代、障害の有無に関わらず誰でも参加できる形となっています。
私が住んでいる札幌市でも月に1回お寺で発送会、懇報会を実施しているんですけれども、障害のあるお子さんが参加してくださっていたり、耳が聞こえない高齢者の方が耳は聞こえないけど目は見えるから賞味期限の確認をして箱に詰めることが自分にもできるというふうに言ってくださっていたり、
どんな方でも参加できる活動として行っています。
この北海道札幌市の他にも事務局のある奈良県安養寺でも行っていますし、愛知県でも行っていますし、東京でも行っていますので、おてらおやつクラブのホームページにボランティア参加のページからご確認いただけるとありがたいなと思います。
そうですね。懇報のボランティアという形で、まずは特にスキルが必要ない段階で、誰でも性別年齢問わずいろんな人が、このお裾分けの活動に関わることができるということなんですね。
はい。
高見知英
確かに子どもに関わるボランティアの活動っていろいろあるものの、
やはり何らかの形で自分に得意がないといけないとか、自分が秀でているところがないといけないというところも少なくない。
それは確かにそのとおりで、なかなか子どもに関わるからこそできなければいけないことっていうのがあるわけで。
ただ、本当に箱に詰めるっていうことであれば、どのような形でもできますし、そこから子どもに関わってみるという形のアプローチも非常にやりやすくなりますね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。お裾分けを受け取ったひとりや家庭の親子さんが実際に来てくれるということもあって、本当に小さいお子さんもお菓子見て箱入れてっていうことをやってくれたりしています。
高見知英
そうですね。やっぱりそういうところから子育てに関わってみるとか、というような形も良いですよね。
そうですね。
自分自身子育てはしていないものの、子育てになんとなくとでも関わる意味として、
何らかの形で子育てをしているしていないに関わらず、子どもに関わるっていうことってとても大事なことだと思っています。
高見知英
食べ物だけでなく、本当に体験ですとか機会のお裾分けも行っているということなんですね。
こちら本当に確かに、今回お話をするということで、こちらもいくつかお話を見させていただきましたが、そこで見て非常にびっくりしたところでもあります。
やはりそうですね、でもこういうように本当に食べ物だけではなくて、より生活を豊かにしていくための何かっていうものも一緒にお裾分けしていくということも重要になりますよね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね、やっぱり生活されていく中で、大事なのは食べ物なんですけど、ひとり親家庭の方々の中で、やっぱりお母さん自身の趣味のものだったり、お化粧だったり、
あとは余暇活動の部分から、まずは生活費のために削っていくっていう方も多くいらっしゃるので、やっぱり食べるもの以外のいろいろな親子でできる体験だったりとか、
高見知英
お子さんが普段我慢していること、できていないことができるような取り組みっていうのも大事かなと思っています。
そうですね。
やはりそういうような形で生活を豊かにしていくようなことを、そこから余裕が生まれていくし、そこからどういうふうに自分は生きていこうかというような活力さえ生まれていくものになります。
やっぱりそういうような活力をもって生活を豊かにするために、その豊かにするためのきっかけとして、このおてらおやつクラブに関わってみてほしいというところでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。
高見知英
そうですね。
本当にたくさんの支援の方法があると思いますし、
支援の形もお裾分けの形も非常にたくさんあるということが気づいて非常にびっくりしています。
それでは続きまして、このおてらおやつクラブとしてITについてどう関わっていきたいなど何かございますか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。おてらおやつクラブのお裾分けを送るときのシステムがあるんですけれども、
奈良先端科学技術大学院大学の学生たちと一緒に匿名配送システムというものを開発しています。
これがどういったものかといいますと、全国のお寺さんから全国のご家庭にお裾分けを送るときに、お互いの顔も名前も住所もわからないような形でお裾分けが配送できる形となっています。
お寺さんは自分のお寺にあるお供え物を箱に詰めて運送会社の方にお渡しするんですけれども、運送会社の方が電票を貼ってくださってお家庭のもとに届けていくことになります。
なのでお寺さんは自分の詰めたお供え物、お裾分けが全国どこの家庭に届くかわからないという状態で、
電票にはおてらおやつクラブの事務局の名前と住所が載るようになっているので、受け取ったご家庭の方も全国どこのお寺から届いたのかわからないというような形になっていて、お互いの個人情報を守る、配慮する形としてできる匿名配送システムというものがあります。
高見知英
そうですね。こちらについても本当に事前にいろいろとお話を調べていて、非常にびっくりしたところで、
やっぱりおてらおやつクラブのITの利活用が非常にいろんな方面にわたっている。
また今回の匿名配送システムも含めて、いろんなシステムの制作までも行っているというところが非常に驚きがあるところでしたね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
なので、現在は匿名配送システムのほかにもいろいろなシステムを学生さんたちに開発をお願いしているところなんですけれども、
このシステムを企業の方々とも一緒に使えるような形にして、先ほどのいろんな企業さんによっていろんなお裾分けの形があるというふうにおっしゃってくださいましたけれども、
高見知英
このシステムを活用して、もっといろんな企業の方々と一緒にお裾分けを届けていくことができたらなと思っています。
ちなみにこの配送システムについてですけれども、やはりこういうものを作ろうというようなところに思いに至ったお話、流れについても少しお伺いできればと思うのですけれども、
やはりどういうような課題を感じて、どういうような解決をしよう。そして今回、奈良先端科学技術大学院大学さんとも共同で行ったということですが、どういうような経緯でここに協力を仰いでいこうとか、そういうような形になったのでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
おてらおやつクラブでは現在、ひとり親家庭の方にお裾分けを届ける直接支援と、支援団体の方々にお届けする後方支援という2種類の支援方法があるんですけれども、
おてらおやつクラブでは当初、後方支援の方を主に行っていまして、支援団体の方々にお裾分けをお送りしていたんですけれども、
コロナ禍に入った2020年頃、全国のひとり親家庭の方々から、私たちのところにも直接送ってほしいというふうに助けての声が急増しました。
当初は事務局の奈良県から全国の家庭にお送りしていたんですけれども、やっぱり奈良から北海道だったり、奈良から九州となってしまうと配送費も高くなってしまいますし、
安養寺のお供えだけでは到底全国の家庭に送り続けることが難しいとなった時に、全国に登録してくださっているお寺さんたちから直接ご家庭に届けられるようになれば、
このお裾分けが地域の中で循環する、地産地消のように循環していくこともできるし、配送料も負担が減る。
物資も全国のお寺さんにあるお供え物を届けることができるということで、全国のお寺から全国の家庭に届ける仕組みに切り替えようというふうになったんですが、
おてらおやつクラブを信頼して個人情報を公開してくれたご家庭の方々の信頼を裏切るような形になってはダメだというところで、
ご家庭の個人情報をお寺さんにお渡ししないまま届けられる仕組みが必要だというところで、
フリマサイトでそういった匿名配送の仕組みがあるというのを知った代表の松島が、たまたまお寺のお手伝いに来ていた学生の子に、
こういうことをやりたいんだけどというふうに声をかけたときに、それならすぐにできますというふうに答えてくれて、一緒に開発していくことになりました。
それがたまたま、先端科学技術大学院大学の学生さんたちで、この学生さんたちが起業をして、学生起業として現在も活動を行ってくださっています。
ただ、学生起業なので、卒業されるごとに代替わりがされていて、毎年新しい学生さんたちが関わってくださっているという形になっています。
高見知英
なるほど。お寺フリマサイトクラブからの、やっぱり地域の中でお裾分けを循環させていきたいという思い。
ただ、そうすると多くの人がやはり住所を知ることになってしまうため、それを匿名で仕組みを作れるようにならないかというような相談のもとから、
それが、今回の奈良先端科学技術大学院大学につながっていったということなのですね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。
高見知英
そうですね。本当にここの相談からすぐできますというような形で結びついていったのは、非常に驚きではありますね。
本当にこういうような形で、お裾分けを送れるというお寺さんがどこにあるのかというのは、本当に多岐に渡ってくると思いますし、
そういうのはネットワークを構築するために、こういうようなシステムの構築が必要だったということですね。
そのほか、これを聞いている人に何かこうしてほしいな、何か考えていることなど何かございますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。私たちは、ひとり親家庭の方々を支える活動として活動を行っているんですが、
子どもの貧困問題について、やっぱりまだまだご存知でない方も多いのかなというふうに感じていまして、
子どもの貧困問題をしっかり私たちも伝えていきたいし、
全国いろんな人たちにこういった社会課題があるということを知っていただきたいなと思っています。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
子どもの貧困問題について、こちらはおてらおやつクラブとしても発信をしていくけれども、それについて皆様知ってほしいということなんですね。
高見知英
そうですね。やはり子どもの貧困問題は、例えばニュースですとか、
そういうところに非常に深く耳を傾けていると確かによく聞く内容ではあるのですけれども、
なかなかそういうところに耳を傾けていないと、
そのこと自体を知らないっていうことにはなりがちなものになるのかなと思います。
特に子どものというところでもあるとおり、なかなか自分に子どもがいないとそういうことを知る機会すらなかったりということが非常によくありますよね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。おてらおやつクラブでは、おすそ分けを受け取ったご家庭の声というのをこまめに発信していますので、
そういったものを読んでいただくところからでも、結構声の中にもご家庭がどういった生活をされているかというのが細かく書いてくださる方もいらっしゃるので、
高見知英
そういったところから、ひとり親家庭の方々が普段どういった生活をされているのかなというところを知ることもできると思います。
そうですね。まずはホームページ等に掲載されるおてらおやつクラブのおすそ分けを受け取った方々のメッセージだと。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そういうところから、暮らしをまずは知ってみてほしいというところなんですね。
高見知英
本当にそうですね。
やはりそういうのは、特に貧困問題に限らず、他人の暮らしを知る機会ってなかなかないもので、
そういったものにインターネット上にある情報っていうのが意外と効果的であるというところは結構あるのかなと思います。
だからこそやっぱり、自分にとってパッと見たところだと重要な情報じゃないのかもしれないけど、まずは見てみることってのはとても大事ですね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。まずは知るところから始めてもらえれば嬉しいです。
高見知英
そうですね。まずは知るところからですね。
そのほか、そういえば今後おてらおやつクラブとしてやりたいことややってみたいこと何かございますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい。先ほども目標で掲げていた全国38万世帯のひとり親家庭の方々におすそ分けを届けていくというところもそうなんですが、
おてらおやつクラブとつながってくださったひとり親家庭の方々が今度は地域にあるいろんな支援団体の方々とつながっていくことができればなと考えていまして、
現在おてらおやつクラブの中で全国の支援団体の方々の活動状況をお知らせする通知システムのようなものを現在開発しているところなので、
おてらおやつクラブ現在900団体登録してくださっていますが、自分のお家の近くで何か活動を行っている支援団体にちょっと参加してみようかなというふうに思ってくださったり、
こういった活動ちょっと今まで行ったことなかったけど行ってみようかなと思ってくださったり、
ひとり親家庭の方々にはまず匿名でおすそ分けを受け取ってもらった後に、次は顔の見える地域の人たちとつながっていってほしいなと思っています。
高見知英
まずはこの38万世帯の支援を届けていきたいというものと、同時に今おすそ分けを受けている、支援を受けている人たちが、
逆に支援をする側に回っていったときに、じゃあどういうところにかかっていけばいいのかというのがわかるような措置の仕組みをこちらで用意しているので、そちらを見ていってほしいということなんですね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
ご家庭の方には支援をする側でももちろん良いのですが、自分で子ども食堂行ってみたいなとか、学習支援使えるところないかなって思ったときに、
ご自身だったりお子さんが使える支援として通知システムを活用してほしいなと思っています。
高見知英
そうですね。
ご自身も通知の仕組みを活用してほしい。そういう人たちで使ってみてほしいということなんですね。
はい。
確かに。本当に通知の方法や知らせる方法って意外と足りていなくて、
やはりこういうようなところを、例えば自分たちのようなSIDE BEACH CITY.のSBCast.のような放送で知らせていくにもやはり限界があるので、
だからこそ自身が発信をする側になるっていうことがとても重要になると思います。
その発信をする一つの方法として、この通知の仕組みを使っていってほしいですね。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。今事務局の職員だったり、先ほどの学生さんたちが今一生懸命準備してくれているところなので。
高見知英
そうですね。
そのほか、今後インターネットでおてらおやつクラブの活動を知るには、もちろん今までいろいろとご紹介いただきましたが、そのほか何かございますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
おてらおやつクラブのウェブサイトだったり、おてらおやつクラブが使っている各種SNSをご覧いただくことも可能なんですが、
月に1回メルマガジンおてらおやつクラブ通信というものを配信しています。
こちらには毎月の活動の最新情報だったり、おすそ分けを受け取った家庭や支援団体の声、おすそ分けを送る寺院の声を紹介しています。
高見知英
こちらはウェブサイト内から登録できますので、こちらを登録してもらえれば活動の最新情報を知ることができます。
ウェブサイトのほか、SNSや月に1回配信のメルマガジンですね。
こちらもぜひチェックしてみてほしいということなんですね。
本当にこういうような情報、いろんな情報、おすそ分けを受け取った家庭や団体の声も、
非常に多くの情報がホームページだけで見ていてもすごく自分は感じ取ることができました。
ぜひこういうところからどういうようなことが今起こっているのか、行われているのか知ってみていただければと思います。
それでは最後の方にはなってまいりますけれども、おてらおやつクラブの活動のキーワード、こちらをお伺いできますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
はい、こちらも途中で少しお話しさせていただいたんですけれども、
おてらおやつクラブでは、たよってうれしい、たよられてうれしいという言葉を大切に活動を続けています。
全国の助けてと助けたいをつなぐプラットフォームとして、これからもこのおすそ分け活動を続けていければと思っています。
高見知英
そうですね、全国の助けてと助けたいをつなぐプラットフォームとしてですね。
本当にやっぱりそういうような助けたいという人を、今の世の中にはなかなかそういう人っていないでしょうみたいなことを言われたりすることもありますが、
本当に意外といるっていうことも感じますし、助けてという声が届く場所も意外とあるという話も聞けます。
だからこそまずは近いところにそういう場所があればまずは関わってみるとか。
わからないにしても、やっぱりそういうような情報源をまず探してみるですとか。
そんなところから、こういうお寺やアイツクラブなどの助けてという声を聞き届けてくれる場所、
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
助けたいという声を届けている場所、紹介している場所にまずは見ていってほしいなというふうに思いますね。
ありがとうございます。
高見知英
何かこちらの言葉について加えて何か、いろいろとお話ができることなどはあると思いますが、何かございますか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
そうですね。やっぱりこの、頼って嬉しいなって思うこと、頼られて嬉しいなと思う気持ち、それぞれが循環していくっていうことが大事なのかなと思っていて、
この頼って嬉しい側と頼られて嬉しい側がずっと一緒っていうことではなくて、何か頼られて嬉しいなと思っていた人たちがある日突然ご自身が病気になられたり、
いろいろな事情で支援が必要となった時に、今度は助けてほしい、頼って嬉しい側に回ることもあるかもしれないですし、
逆に支援を受けた方々、頼って嬉しい側だった方々が次は自分も誰かの助けになりたいなっていうところで、
頼られて嬉しい側に回っていくこともあると思いますし、そういった頼って嬉しいと頼られて嬉しい、それぞれの嬉しい、それぞれの思いやりが循環していくことが目標というか、
おてらおやつクラブの目指す社会です。
そうですね。お互いに助け合える関係、自分が常に助けてもらう側になるのではなく、時には助ける側になるっていう、そんな関係を築いていきたいということですね。
高見知英
やはりこういうような形で、助ける側も助けられる側も、どちらも経験することによってできるようになること、考えられるようになることってのも多いと思います。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
だからこそ、こういうようなところを軸にいろんな活動をしていってほしいな、いろんな形で支援にかかっていってほしいなというふうには思いますね。
高見知英
そのほか何か、これは言い忘れたな、これは言っておきたいな、何かございますでしょうか。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
いえ、大丈夫そうです。お話いろいろさせていただいて、伝えたいことはすべて言えたかと思います。
高見知英
ありがとうございます。
それでは今回のゲストは、認定NPO法人おてらおやつクラブの深堀麻菜香さんでございました。
深堀さんどうもありがとうございました。
おてらおやつクラブ 深堀麻菜香さん
ありがとうございました。
ありがとうございました。
高見知英
今回は奈良県田原本町の安養寺を中心に始まり、お寺にお供えされるお供え物を仏様からのお下がりとして、全国のひとり親家庭や支援団体の方々にお裾分けするという活動を行う認定NPO法人おてらおやつクラブの深堀麻菜香さんに活動の内容や思いを伺いました。
ひとり親家庭の約2人に1人が困窮状態にあるとも言われている子どもの貧困問題。
おてらおやつクラブは、奈良県田原本町安養寺の住職が、お供えが多くて困る寺がある一方で、食べられずに亡くなる人がいるというギャップを感じたことから活動を始めた団体。
全国1万5千世帯以上のひとり親家庭と、2100ヶ寺以上の寺院、930以上の支援団体がネットワークを形成し、お裾分けのやり取りを行っています。
おてらおやつクラブの活動のキーワードは、たよってうれしい、たよられてうれしい。
頼って嬉しい側と、頼られて嬉しい側がずっと一緒ということではなく、それぞれの思いやりが循環していく社会を目標に。
寄付だけでなく、様々な関わり方を持つおてらおやつクラブ。
自分にできる方法で、関われる時に関わってもらえたらいいのかなと深堀さんは言います。
全国38万世帯いると言われるひとり親家庭。
38万世帯に1回はお裾分けを届けていきたいという目標を掲げて、
おてらおやつクラブはこれからも活動の範囲をさらに広げていきます。