朗読祭出演と作品選びの悩み
こんばんは、サリーです。
アパート3号室へようこそ。
今日はですね、朗読の話をちょっとしてみようかなと思っています。
この間、ライブで話そうかなと思ったんだけど、結局なんかあまり時間がなくて、サウナの話で終わってしまったので、
今日はちょっとね時間をとってこの話をしてみようと思っています。
8月の今年の22日に仙台駅前のシアターエビスで開催される朗読祭りに私出演することになりまして、
私が稽古をつけてもらっている、俳優の先生が主催している朗読クラブの人たちがみんなそこに出るんですけど、
私がその朗読祭というのが発表会ですね。
そこの発表会に出るのは今年で4回目になるんですね。
一番最初は2年半前に出て、そこから1,2,3回でて今回4回目っていう感じなんですけど、
3年目ですね今年ね。
何を読むかというのをね、すっごい悩んだんですよ。
というか本当はね一番最初は全然悩んでなかったんですよ。
どういうことかっていうと、
先生が以前レッスンの時にテキストで持ってきてくれた、
角田光雄さんの旅する本っていう短編小説があるんだけど、
それ私すっごい好きで、
結構前から、いつかね自分が一人で、
ソロで朗読するなら絶対これ読みたいって決めてたんですよ。
だから今回その8月に朗読祭やるよっていう話で聞いた時も、
ああもう何も迷わずに私は旅する本でいきますっていう風に言ってたんですよね。
そう、全然悩んでなかったんですよ最初。
過去の朗読経験と楽しさの発見
で、よしと思って練習し始めようと思って声に出して読んでみたら、
なんかねあれってね思ったんですよね。
レッスンで読んでた時はそんなに気づかなかったんだけど、
みんなの前で発表する、表現するっていう風に想定して読むと、
なんかね物足りない感じなんですよ。
作品自体は大好きなんだけど、なんかねワクワクしないんですよ。
なんでなのかちょっと分かんなかったんだけど最初は。
で、その過去にね3回出た朗読のその発表会のことを思い返してみたら、
その3回ともすっごい楽しかったんだけど、
じゃあ何が楽しかったのかなっていう風に考えたら、
その一番最初に読んだのは、
坂口杏子の夜永姫と耳をという短編小説だったんですね。
で、私が読んだのは16歳の夜永姫という可憐なお姫様の役だったんだけど、
昨日の配信でも話したんだけど、
それでその姫がすっごい残虐でちょっとサイコパスな人なんですよね。
なんか人が死んでいくのを見て喜んだりとか、
ちょっとおかしい人なんだけど、
そういう姫を演じるのがすっごい楽しかったし、
その次に読んだ役は山本幸久さんという方の天使っていう作品で、
私は77歳の女すり師の役を読んだんですね。
福子っていう役だったんだけど、
それもすっごいちょっとハードボイルドな感じの女性で、
タバコを吸ってるっていうかね、
タバコで声がちょっとガラガラしちゃってるような、
なんていうんですかね、すれっからしの女すり師。
その役も最高に面白かった。
3回目は小川陽子さんの飛行機で眠るのは難しいっていう短編で、
これはウィーンから一人で日本にやってきて、
30年間ずっとね、
文通していたペンフレンドのお墓参りをして、
それを終えて自分の国に帰る飛行機の中で、
そういう出来事を描いてるんだけど、そこにある男性が出会った、
ウィーンから一人でやってきたおばあさん、銀髪の老女、
その役を私やったんですよね。
なんで、全然自分とはかけ離れた人物を読んだというか演じたわけなんだけど、
それがね、やっぱね、楽しかったんですよ。
ということは、やっぱり私にとって朗読の楽しさっていうのは、
自分と全く別の人間になれる、変身できるってことなんだなっていうことに改めて気づいたっていう感じで、
年齢もそうだけど、例えば時代とか国とか、
自分から遠ければ遠い方が面白いんですよね。
「旅する本」が候補から外れた理由
この旅する本という、
角田光雄さんの小説に出てくるこの主人公の女性は、
本が好きな女性で、30代ぐらいなのかな。
古本屋に本を売るんですよ、大学生の頃に。
そこから物語が始まって、
その旅する本というタイトルが表すような、ちょっと不思議な物語なんですけど、
その作品とかね、そのストーリー自体はものすごく面白くて好きなんだけど、
その主人公の女性と自分がちょっと似てるんですよね。
本も好きだし、古本屋に本を売るとか。
なんかね、自分とあんまり、
世代もそうだけど、あんまりかけ離れてないから、
変身できないんですよね、あんまり。
だから面白くないんだっていうことに気づいて、
そうなると、旅する本ではないなっていうことになったわけですよね。
新たな作品探しの苦労
じゃあ何を読もうかなっていうところから、
作品選びを始めたわけなんですけど、
それが結構大変だったですよね。
どうしようかなと思って。
飛行機で眠るのは難しいの。
老婆の役が私、すっごい気に入ってたんで。
小川陽子さんの作品の持つ、ちょっと不思議で不穏で、
なんかちょっとこう、奇妙な世界観あるじゃないですか。
小川陽子さん特有の。
あの感じで、しかも老婆で、なんかそういうのないかなと思って。
ほんとね、片っ端から、多分大げさじゃなくて、
今出版されている小川陽子さんの短編、
ほとんど私、目通したんじゃないかなと思うぐらい、
探し回ったんですね。
でも、ちょっと長さが長すぎたりとか、
あとやっぱりちょっとね、グロテスクすぎたりとか、
なんかこう、ぴったりくるのにちょっと出会えなかったんですよ。
それでまた今度は、じゃあ小川陽子さんじゃないとすれば、
っていう感じで、
あらゆる人の短編集とか、
あとアンソロジー、企画ものみたいなのありますよね。
よくいろんな作家が、こう一つのテーマで、
寄稿してるみたいなやつですね。
そういうのもね、もうものすごい読んだ。
ネットでも調べたし。
でも、見つからなかったんですよ、これというのが。
さあどうしようかなと思って。
「燈籠」との出会いと作品の魅力
でね、どうしたかっていうと、
過去に朗読のレッスンで読んできたテキスト、
かなりもう、私今3年目ぐらいなんだけど、
いろいろ溜まってたんで、最初からバーって見返してたんですよね。
それで、これだわっていうのが見つけたんですよ。
見つけたっていうか、一回読んだことがあったんだけど忘れてたんですね。
それがですね、太宰治の灯篭という短編なんだけど、
それを読み返して、うわこれだって見つけたって思ったんですよ。
どういう話かっていうと、
主人公というか語り手は、
24歳の下駄屋の娘、佐紀子という女性なんだけど、
佐紀子の物語です。
この佐紀子はね、本当に地味で控えめで、
親子3人、親孝行しながら、
お父さんお母さんと下駄屋でね、
本当に一生懸命働いて真面目に生きてきた女性なんですね。
この佐紀子はそういう女性なんだけど、
なんていうかね、恋をしてしまうとね、
多分ちょっとね、人が変わっちゃうんですね。
近所の人がね、また佐紀子の男ぐるいが始まったみたいなね、
噂するようなそういう人物なんですよ、佐紀子。
すぐね、一目ぼろしちゃうんですよね、男の人に。
そういうキャラクターで、
佐紀子が名写さんですね、眼科で、
待合室で出会った5歳年下の男性、
水野さんだったかな、確か名前が。
水野さんに出会って恋をするんだけど、
その水野さんがね、今度海水浴に行くっていう話を聞いて、
なぜか佐紀子はね、
その男のね、水野さんのために、
海水着をね、1枚ね、男の人の水着ですね、
それをね、盗んじゃうんですよね。
人生のレールをそこで踏み外しちゃうみたいな。
結局捕まるんですよ、それで、警察に。
そっから佐紀子がもうね、面白いんですよ。
その交番で警察官に向かってね、
とうとうとね、言い訳というか、
独白をしていくんだけど、
そのね、しゃべりながらどんどんヒートアップして、
感情が高まっていくっていう、長ゼリフがあるんだけど、
そこがもうね、最高なんですよね。
それで私、やりたくて読みたくて、
もうこれしかないって思ったんだけど、
本当にね、キャラとしては大人しくて、
どこにでもいそうな地味な女性なんだけど、
その警察官に向かって話しているセリフを聞いていると、
だんだんね、聞いている人たちが、
あれちょっと大丈夫かなってね、
心配になっちゃうような感じなんですよね。
24年間つつましく生きてきた佐紀子の、
そういう女性の中の何かが、
ちょっと外れちゃったみたいな、
そういう絶妙な危うさが出るんですけど、
そこがものすごくいいんですよ。
そこを私、表現できるようになりたいなと思っていて、
本番への意気込みと目標
佐紀子がね、私に憑依してくれるといいなと思うんですけど、
憑依してくれるようになるには、やっぱり相当稽古をつけてもらって、
自分でも練習を繰り返して、
あと本番まで2ヶ月だから、
その期間で何とか人前で聞かせられるようなものになるように、
仕上げていきたいなと思っております。
どうなることやら。
願わくは、聞きに来てくれた人たちが、
私の語りを聞いて、
あれ?サリーさんどこ行った?ってね。
私の姿が見えなくなっちゃうみたいな、
そうなるといいなって思っています。
ということで、頑張りたいと思います。2ヶ月間。
はい、ということで、
今日は朗読についてちょっとお話ししてみました。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
アパート3号室のサリーでした。
それではまた。