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こんばんは、サリーです。
アパート3号室へようこそ。
今日はちょっと一人でおしゃべりしてみようと思います。
昨日ですね、初めて、「おきらく短編読書会」という新しく始めた読書会の第1回を開催したんですけれども、めちゃくちゃ盛り上がったんですね。
芥川龍之介の「やぶの中」という短編小説を読んだ感想を、参加者がですね、全部で18名。
初参加の人も4割ぐらいいたんですけど、3つのグループに分かれて話してたんだけど、すっごい面白かったですね。
めちゃくちゃ短い短編小説なんだけど、2時間近くずっと話が止まらなくて、盛り上がりました。
参加した方からも、こんなに短い作品で、そんなに2時間も長く語れられるものなのかなって、ここに来るまでは思ってたんだけど、
実際に参加してみたら、いや話がつきないですねっていう感じで、みんなびっくりしてたんですよね。
いやさすが芥川だねっていう感じで、そんな感じの感想を聞けたんで、私も嬉しくて非常に満足していました。
次がですね、7月に第2回を開催するんだけど、課題作品を坂口杏子の桜の森の満開の下、この短編小説にしたんですね。
今日はその桜の森の満開の下についてちょっとお話ししてみようかなと思っています。
先ほど読み終わったんだけど、読み終わってから動けなくなっちゃいましたね。
方針状態というか、とんでもないものを読んじゃったなっていう感覚の中で、面白かったとか感動したとかそういう言葉で表せない感じでしたね。
坂口杏子なんですけど、私はちょうど今から2年半くらい前に初めて朗読の発表会に出演したんですけど、その時に
夜永姫とみみおっていう短編小説を坂口杏子の作品なんですけど、それを5人で分担して読んだんですね、朗読。
その時に私が担当したのが夜永姫のパートだったんですけど、夜永姫っていうのはどういう人物かというと、16歳くらいのすごく可憐なお姫様なんだけど、ものすごく残虐で残酷な人なんですね。
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非常に恐ろしい人物なんだけど、ちょっと上気をしてるというか、でも美しくてね、清らかな声とかを持っててっていうね、そういう人物なんですよ。
読んでてかなり嫌悪感を抱くような感じの描写が結構いっぱいあるんだけど、だけど何かに惹きつけられちゃう、目が離せないっていうそういう存在なんですね。
で、うちの朗読の師匠は俳優の先生なので、かなり朗読といってもテキストを読むというよりは演じるっていうか、朗読劇に近い感じで表現をするんだけど、
なので私その夜長姫をね、読んでるその稽古中とかはもうなんかその姫がね、私に憑依してるっていうか、なんかそういう感じでこうなりきってるみたいな、そういう日々を過ごしていたんですよ、ずっと。
で、その体験がずっと私の体の中に残ってて、
で、なんかまたもっとあの暗語の描いている、そういうちょっとね、何て言うんだろうな、その人間の中にある狂気というか、
なんかそういう恐ろしさ、
そういうね、なんか作品をもうちょっと読んでみたいなって思ってたんですよ。
で、その時にその一緒に夜長姫とミミオを朗読した先輩方からも、
あのね、桜の森の満開の下っていう小説がすごいから、とにかくちょっと読んでってね、いろんな人からその時お勧めされてたんですよ。
で、その時はなんかちゃんと読んでなかったんだけど、今回このね読書会の課題作品に選んだことで、ちゃんと読んでみたっていうことだったんですけど、
で、読んでみたら、まあその先輩方がね、本当にすごいっていうのがものすごいわかりましたね。
一気に物語の世界に引きずり込まれるっていう、そういう体験をしました。
うーん。
あのね、三族と女の物語なんですけど、それだけではちょっと説明が足りないですね。
読んでいるうちに、現実と悪夢の境界線が曖昧になっていくような、なんかそういう不思議な読書体験をしましたね。
三族の男が、とある美しい女に出会って、その弟子を斬り殺して、自分の女房になってくれって言って、三族の住処の山奥にその女を連れて帰るという物語なんですけど、
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連れて帰られた女は、またその女が高飛車だというかね、不思議なこうね、なんて言うんですかね、傲慢な女なんですよね。
全然三族を怖がることもなく、逆に手玉に取るみたいな感じで、三族を持ち遊ぶっていう女なんだけど、
特に忘れられないのが、その女がね、首遊びをするっていう場面なんですけど、
山奥に連れ帰られた女は、面白くないんですよね。全然何もなくてつまんないから、都に帰りたい帰りたいって言うんですよ。
で、三族は山を降りて、その女と一緒に都での生活を始めるんだけど、
その女がね、三族にいろんなものをお願いするんだけど、首を持ってきてほしいっていう風にお願いするんですね。
で、三族は、いろんなところにね、家とかお寺とかいろんなところに忍び込んで、そこにいる人々の首を切り落として、その女の元に持ち帰ってくるんですね。
で、女はその首を並べて、人形遊びでもするみたいな感じで、その首で遊ぶんですよね。
で、三族はね、首同士の会話を一人で演じてるとかね、そういうおしゃべりしながら、恐ろしいんですよね、本当に。
今、私が喋ってるのを聞いてるだけで、もう怖ってなってると思うんですけど、読んでるとね、もう本当にね、吐き気がするぐらい気持ち悪いですよ。
めちゃくちゃグロテスクだし、本当にゾッとするような内容なんだけど、なんか不思議と目を逸らせないっていうのが、やっぱり暗号の作品の魅力なんですよね。
なんて言うんですか、こう、手のひらで顔を覆って、キャーって目を塞ぐんだけど、指の隙間から見てるみたいな。
なんかそういう目が離せない、そういう力があるんですよね、なんかこの作品には。
なんかこの不思議な世界に連れ込まれる感じがするんですかね、なんなんでしょうかね。
その女はね、かなりそういう気持ち悪いことをしてるんだけど、なんていうか、化け物みたいな感じで、おぞましい一辺倒で描かれてるわけじゃないんですよ。
すごく美しい女で、その美しさと残酷さが共存しているというか。
なんかね、その美しさとおぞましさの境界線がないみたいな、そういう感じなんですね。
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だから読んでる私たちは、こうめちゃくちゃ怖くて気持ち悪くなって理解もできないんだけど、なんか引きつけられちゃうみたいな、なんかそういう感じなんですね。
でそれが、そのさっき話したその夜永姫と美美を読んだ時にも同じように感じたんだけど。
なんかね、そういう女の中にある、なんていうか狂気というか、おぞましさというか、そういうものを描かせたら、やっぱ酒口杏子にしか描けないんじゃないですかね。
こういうのっていうのは、本当に言葉にならないですね、これは。
読んでみてください、ぜひ。
で、このタイトルにもなっている桜の森の満開の下なんですけど、これタイトルが一回聞いた感じはちょっと不思議だなと思いますね。
桜の森の満開の下って日本語の文法的にはちょっとおかしいんですよね。
普通に考えると満開の桜の森の下だと思うんだけど、桜の森の満開の下っていう風にね、これもかなり緻密に、そのね、こだわって杏子がつけたタイトルだと思うんだけど。
短い小説にもかかわらず、その桜の森というそのビジュアルっていうか、その情景がに圧倒される、そういう作品だなっていうふうに思いましたね。
桜の花の持つ、何て言うんですかね、あれは魔力というか不思議な力に魅せられてしまうという感じかな。
なんか読んだ後に桜を見る目が変わっちゃうんじゃないかなという、そういう読書体験ですね。
桜って一言聞くと、綺麗な花とかお花見とかそういう美しいイメージがあると思うんだけど、でも言われてみると、例えば暗闇の中で静かに咲いている夜桜が並んでいる、そういう景色とか。
あとは山の中で満開の山桜を見上げるとかね、そういう時に、ただ綺麗っていう言葉だけだと言い表せないような感覚になることはないですか。
なんていうか息を飲むというか、ちょっとやっぱり怖いっていう感覚なのかな。
そういう感覚を暗号は極限まで研ぎ澄ませて、それを物語にしているっていう、それがこの桜の森の満開の下という作品なんじゃないかなと思いましたね。
まだね1回しか読んでないから、完全にこの作品を理解したとはまだ言えてないんだけど、なんかね強烈な悪い夢を見て、現実の世界に戻ってきたみたいな、読み終わった後はそういう気分になりました。
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この桜の森の満開の下の課題作品に取り上げた、おきらく短編読書会の第2回は、7月12日日曜日仙台市内で開催します。
またね、みんなでおしゃべりするんだけど、やっぱりこの作品も読む人によってかなりね、見え方が変わるんじゃないかなと思いますね。
この女をね、どう見たのかとか、山賊どう思うとかね、あとは桜についての印象とか、そういういろんな感想を参加してくださる皆さんがね、語られるっていうのを聞くのが、今からすごい楽しみですね。
あと1ヶ月もあるから、ちょっと待ちきれない感じなんですけどね。
ということで、今日は、坂口杏子の桜の森の満開の下についておしゃべりしてみました。
興味のある方は、ぜひ読んでみていただけたらと思います。
青空文庫で読めるので、この説明欄のところにリンク貼っておきますんで、30分ぐらいで読めるんじゃないかなと思うので、ぜひ読んでみてください。
はい、ということで、最後までお聞きくださりありがとうございました。
アパート3号室のサリーでした。
それではまた。