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寝落ちの本ポッドキャスト。こんばんは、Naotaroです。
このポッドキャストは、あなたの寝落ちのお手伝いをする番組です。
タイトルを聞いたことがあったり、実際に読んだこともあるような本、それから興味深そうな本などを淡々と読んでいきます。
作品はすべて青空文庫から選んでおります。ご意見・ご感想・ご依頼は公式Xまでどうぞ。
寝落ちの本で検索してください。また別途投稿フォームもご用意しました。リクエストなどお寄せください。
そしてまだ番組のフォローをしていないよというそこのあなた、ぜひ番組のフォローをよろしくお願いします。
そして最後におひねりを投げてもいいよという方、エピソード概要欄のリンクよりご検討いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いします。
さて、今日はダナイオさんさんのグッドバイです。グッバイですね。
グッドとバイの間に中黒が入っています。文字数は16,040番ぐらいかな。
何にお別れを告げているのでしょうか。文章の触りを見ると女性に別れを告げそうな感じがしますがどうでしょうか。
どうかお付き合いください。それでは参ります。
田島の苦悩
グッドバイ 変身1
文壇のある老太家が亡くなって、その告別式の終わり頃から雨が降り始めた。早春の雨である。
その代わり、二人の男があいあい傘で歩いている。
いずれもその請求した老太家にはおぎり一ぺん。話題は女についての極めて不謹慎なこと。
文服の書籍の大男は文士。
それよりずっと若いロイドメガネ、シマズボンの甲男子は編集者。
あいつも、と文士は言う。
女が好きだったらしいな。お前もそろそろ年貢の治め時じゃねえのか。やつれたぜ。
全部やめるつもりでいるんです。
その編集者は顔を赤くして答える。
この文士、ひどく露骨で下品な口を聞くので、その甲男子の編集者はかねがね敬遠していたんだが、
今日は自身に傘の用意がなかったので、仕方なく文士の蛇の目傘に入れてもらい、書籍は油を絞られる結果となった。
全部やめるつもりでいるんです。しかしそれはまんざら嘘でなかった。
何かしら変わってきていたのである。終戦以来三年たってどこやら変わった。
34歳。雑誌、オベリスク編集長、田島修司。言葉に少し関西なまりがあるようだが、自身の出世についてはほとんど語らん。
もともと抜け目のない男で、オベリスクの編集は世間へのお体裁。実は闇商売のお手伝いして、いつも仕事場を設けている。
けれども悪戦未日間の例えの通り、酒はそれこそ浴びるほど飲み、愛人を十人近く養っているという噂。
彼はしかし独身ではない。独身どころか今の西君は五歳である。
先妻は白痴の女児一人残して肺炎で死に、それから彼は東京の家を売り、埼玉県の友人の家に疎開し、疎開中に今の西君を物にして結婚した。
西君の方はもちろん諸君で、その実家はかなり内服の農家である。
終戦になり、西君と女児を西君の祖父の実家に預け、彼は単身東京に乗り込み郊外のアパートの一部屋を借り、そこはもうただ寝るだけのところ。
抜け目なく四方八方を飛び歩いて仕事は儲けた。
けれどもそれから三年経ち、なんだか気持ちが変わってきた。
世の中が何かしら微妙に変わってきたせいか、または彼の体が日頃の不適正のために最近めっきり痩せ細ってきたせいか、
いや、いや、単に年のせいか。
色足絶句酒もつまらん。
小さい家を一軒買い、田舎から女房子供を呼び寄せて、という里心にいた者がふいと胸をかすめて通ることが多くなった。
もうこの辺で闇商売からも足を洗い雑誌の編集に専念しよう。
それについて。
それについて差し当たっての難関、まず女たちと上手に別れなければならん。
新たなアイデア
思いがそこに至ると、さすが抜け目のない彼も途方に暮れてため息が出るのだ。
全部やめるつもり?
男の文章は口を歪めて苦笑し、
それは結構だが、一体お前には女が幾人あるんだい?
返信2
田島は泣きべその顔になる。
思えば思うほど自分一人の力では到底処理の仕様がない。
金で住むことなら訳はないけれども、女たちがそれだけで引き下がるようにも思えない。
今考えるとまるで僕は狂っていたみたいなんですよ。
とんでもなく手幅を広げすぎて、
この書籍の不良文子に全て打ち明け相談してみようかしらとふと思う。
案外主張なことを言いやがる。
もっとも多情な奴に限って奇妙にいやらしいくらい道徳におべて、そこがまた女に好かれるゆえんでもあるんだがね。
男ぶりが良くて金があって、若くておまけに道徳的で優しいときたら、そりゃあモテるよ。
当たり前の話だ。
お前の方で辞めるつもりでも戦法が承知しないぜ、これは。
そこなんです。
判決で顔を拭く。
泣いてんじゃねえだろうな。
あ、いえ。
雨で眼鏡の玉が曇って。
いや、その声は泣いてる声だ。
飛んだいる男さ。
闇商売の手伝いをして道徳的もないもんだが、その文章を指摘したように田島という男は多情のくせに、また女に変に理事義な一面も持っていて、女たちはそれゆえ少しも心配せずに田島に深く頼っているらしい様子。
何かいい工夫がないもんでしょうか。
ないね。
お前が五六年外国にでも行ってきたらいいだろうが、しかし今は簡単に陽光なんかできない。
いっそその女たちを全部、一部屋に集め、蛍の光でも歌わせて。
いや、仰げば尊しの方がいいから。
お前が一人一人に卒業証書を授与してね。
それからお前は発狂の真似をして真っ裸で表に飛び出し逃げる。
これなら確かだ。
女たちもさすがに呆れて諦めるだろうさ。
まるで相談にも何もならん。
失礼します。
僕はあの、ここから電車で。
まあいいじゃないか。次の停車場まで歩こう。
なんせこれはお前にとって重大問題だろうからな。
二人で対策を研究してみようじゃないか。
文章はその日退屈していたものと見えて、なかなかたじまお花さん。
いえ、もう僕一人でなんとか。
いやいや、お前一人では解決できない。
まさかお前、死ぬ気じゃないだろうな。
実に心配になってきた。
女に惚れられて死ぬというのはこれは悲劇じゃない。喜劇だ。
いや、ファース、茶番というものだ。
滑稽の極みだね。誰も同情しやしない。
死ぬのはやめた方が良い。
うーん、うん。
名案。凄い美人をどこからか見つけてきてねえ。
その人に事情を話し、お前の女房という形になってもらって、
それを連れて、お前のその女たち一人一人を歴報する。
効果的ねえ。女たちはみんな黙って引き下がる。
どうだ?やってみないか。
溺れる者の藁。
たじまは少し気が動いた。
行進1。
たじまはやってみる気になった。しかしここにも難関がある。
運命の出会い
凄い美人。
見にくくて凄い女なら、電車の停車場の一区間を歩く旅ごとに
30人くらいは発見できるが、凄いほど美しいという女は、
伝説以外に存在しているものかどうか疑わしい。
もともとたじまは器量自慢。
お洒落で脅威心が強いので、不美人と一緒に歩くと、
にわかに腹痛を覚えると称してこれを避け、
彼の現在のいわゆる愛人たちもそれぞれかなりの美人ばかりであったが、
しかし凄いほどの美人というほどのものはないようであった。
あの雨の日に書露の不良文章の口からデマカスの秘訣を授けられ、
何の馬鹿らしいと内心一応は反発してみたものの、
しかし自分にもちょっとおめえらしいものは浮かばない。
まず試みよ。
ひょっとしたらどこかの人生の片隅に、そんな凄い美人が転がっているかもしれない。
メガネの奥の彼の目は、にわかにキョロキョロいやらしく動き始める。
ダンスホール。
喫茶店。
待合。
いない。いない。
見にくくて凄いものばかり。
オフィス。
デパート。
工場。
映画館。
裸レビュー。
いるはずがない。
女子大の校庭の浅ましいかき覗きをしたり、ミスなんとかの美人競争の会場に駆けつけたり、
映画のニューフェイスとやらの試験場に見学図書をして紛れ込んだり、
やたらと歩き回ってみたがいない。
獲物は帰り道に現れる。
彼はもう絶望しかけて夕暮れの新宿駅裏の闇市をすこぶる憂鬱な顔をして歩いていた。
彼のいわゆる愛人たちのところを訪問してみる気も起こらん。
思い出すさえぞっとする。
別れなければならん。
田島さん。
だし抜けに背後から呼ばれて、飛び上がらんばかりにギョッとした。
えっと、どなただったかな。
あら、いやだ。
声が悪い。
カラス声というやつだ。
うーん。
と見直した。
まさにお見それ申したわけであった。
彼はその女を知っていた。
闇屋、いや、担ぎ屋である。
彼はこの女とほんの二、三度闇の物資の取引をしたことがあるだけだが、
しかしこの女のカラス声と、それから驚くべき返り気によってこの女を記憶している。
痩せた女ではあるが実感は楽に背負う。
魚臭くてドロドロのものを着て、
モンペにゴム長。男だか女だかわけがわからず、ほとんど小敷きの感じで、
おしゃれの彼はその女と取引をした後で急いで手を洗ったくらいであった。
とんでもないシンデレラ姫。
洋装の好みも甲賀。
体がほっそりして手足が可憐に小さく、
二十三四、いや五六。
顔は憂いを含んで梨の花のごとくかすかに青く、
まさしく高貴、すごい美人。
これがあの実感を楽に背負う担ぎ屋とは。
声の悪いのは傷だが、それは沈黙を固く守らせておればいい。
使える。
甲子院、二。
孫にも異性というが、ことに女はその装い一つで、
何が何やらわけのわからぬくらいに来る。
元来化け物なのかもしれない。
しかしこの女、長江ティヌコという。
のようにこんなに見事に変身できる女も珍しい。
さては、相当ため込んだね。
嫌にイリュートしてるじゃないか。
あら、やだ。
どうも声が悪い。
好奇心も何もいっぺんに吹き飛ぶ。
君に頼みたいことがあるんだがね。
あなたはケチでねぎってばかりいるから。
いやいや、商売の話じゃない。
僕はもうそろそろ足を洗うつもりでいるんだ。
君はまだ相変わらず担いでいるのか。
当たり前よ。
担がなきゃおまんまが食べられませんからね。
いうことがいちいちゲスである。
でもそんな見慣れでもないじゃないか。
それは女性ですもの。
たまには着飾って映画も見たいわ。
今日は映画か?
そう、もう見てきたの。
あれ、なんて言ったかしら。
足くり毛…。
ひざくり毛だろ。
一人でかい?
あら、やだ。
男なんておかしくって。
そこを見込んで頼みがあるんだ。
一時間。
いや、三十分でいい。
顔を貸してくれ。
いい話?
君に損はかけない。
二人並んで歩いていると、
すれ違う人の十人のうち八人は振り返って見る。
田島を見るのではなく、きぬこを見るのだ。
さすが甲断志の田島も、
それこそすごいほどのきぬこの貴賓に押されて、
ゴミっぽく貧弱に見える。
田島はなじみの闇の料理屋へきぬこを案内する。
おお、何か自慢の料理でもあるの?
ああ、そうだな。
とんかつが自慢らしいよ。
いただくわ私。
お腹が空いてるの。
それから何ができるの?
たいていできるだろうけど、
一体どんなものを食べたいんだい?
ここの自慢のもの。
とんかつのほかに何かないの?
ここのとんかつは大きいよ。
ケチねえ。
あなたはだめ。
私奥へ行って聞いてくるわ。
買い力大食い。
これがしかし全くのすごい美人なのだ。
取り逃してはならん。
田島はウイスキーを飲み、
きぬこのいくらでもいくらでも済ませて食べるのを
すかぶる忌々しい気持ちで眺めながら、
彼のいわゆる頼み事について語った。
きぬこはただ食べながら聞いているのかいないのか、
ほとんど彼の物語には興味を覚えぬ様子であった。
引き受けてくれるね。
馬鹿だわあなたは。
まるでなってやしないじゃないの。
甲心。
さん。
田島は敵の意外の英法に立ち退きながらも、
そうさ、全くなってやしないから君にこうして頼むんだ。
王女をしているんだよ。
何もそんな面倒なことをしなくても、
田島と金子の関係
嫌になったらふっとそれっきり会わなければいいじゃないの。
そんな乱暴なことはできない。
相手の人たちだってこれから結婚するかもしれないし、
また新しい愛人を作るかもしれない。
相手の人たちの気持ちをちゃんと決めさせるようにするのが男の責任さ。
ふん。
どんな責任だ。
別れ話など何度も言ってまたイチャつきたいんでしょう。
ほんとにすけべそうな面をしている。
おいおい、あんまりしっけいなことを言ったら怒るぜ。
しっけいにもほどがあるよ。
食ってばかりいるじゃないか。
キントンができないかしら。
まだ何か食う気かい。
威嚇症と違うか?病気だぜ君は。
一度、医者に見てもらったらどうだい?
さっきからずいぶん食ったぜ。
もういい加減に寄せ。
ケチねえあんた。
女は大抵これくらい食うのは普通だわよ。
もう沢山なんて断ってるお嬢さんやなんか、
あれはただ色気があるから天才を取り繕ってるだけなのよ。
私ならいくらでも食べられるわよ。
いやもういいだろ。
ココロ店はあんまり安くないんだよ。
君はいつもこんなに沢山食べるのかね。
冗談じゃない。
人のごっそになるときだけよ。
あーそれじゃあね。
これからいくらでも君に食べさせるから、
僕の頼み事も聞いてくれ。
でも私の仕事を休まなければならないんだから損よ。
あーそれは別に支払う。
君の例の商売で儲ける分ぐらいはその都度きちんと支払う。
ただあんたについて歩いてったらいいの?
まあそうだ。ただし条件が二つある。
よその女の人の前では一言も物を言ってくれるな。
頼むぜ。笑ったり頷いたり首を振ったり、
まあせいぜいそれくらいのところにしていただく。
もう一つは人の前で物を食べないこと。
僕と二人きりになったらそれはいくら食べても構わないけど、
人の前ではまずお茶一杯くらいのところにしてもらいたい。
その他お金もくれるんでしょ?
あなたはケチでごまかすから。
心配すんな。僕だって今一生懸命なんだ。
これが失敗したら身の破滅さ。
福水の陣ってとこね。
福水?
バカ野郎。排水の陣だよ。
あらそ。
ゲロリとしている。
田島はいよいよ苦々しくなるばかり。しかし美しい。
凛としてこの世の物とも思えぬ奇品がある。
とんかつ、鶏のコロッケ、マグロの刺身、イカの刺身、
しなそば、うなぎ、寄せ鍋、牛の串焼き、
にぎり寿司の盛り合わせ、エビサラダ、いちごミルク。
その上、金ともを消耗とは。
まさか女は誰でもこんなに食うまい。
いや、それとも。
美容室での出来事
行進4
金子のアパートは世田谷方面にあって
朝は例の担ぎの商売に出るので
午後2時以降なら大抵暇だという。
田島はそこへ一週間に一度くらい
みんなの都合のいいような日に電話をかけて連絡をして
そうしてどこかで落ち合わせ
二人揃って別売りの相手の女のところへ向かって
行進することを金子と訳す。
そうして数日後、二人の行進は
日本橋のあるデパート内の美容室に向かって
開始せられることになる。
おしゃれな田島は一昨年の冬
ふるわりとこの美容室に立ち寄って
パーマネントをしてもらったことがある。
そこの先生は青木さんといって
30歳前後のいわゆる戦争未亡人である。
引っ掛けるなどというのではなく
むしろ女の方から田島についてきたような形であった。
青木さんはそのデパートの築地の寮から
日本橋のお店に通っているのであるが
収入は女一人の生活にやったというところ。
そこで田島はその生活費の補助をするということになり
今では築地の寮でも田島と青木さんとの仲は
公認せられている。
けれども田島は青木さんの働いている
日本橋のお店に顔を出すことは滅多にない。
田島のごとき垢抜けた好男子の出没は
やはり彼女の営業を妨げるに違いないと
田島自身が考えているのである。
それがいきなりすごい美人を連れて
彼女のお店に現れる。
こんにちは。
という挨拶さえもよそよそしく
今日は、女房を連れてきました。
疎開先から今度、呼び寄せたんです。
それだけで十分。
青木さんも目元涼しく、肌が白く柔らかで
愚かしいところのないかなりの美人ではあったが
絹子と並べるとまるで銀の靴と兵隊靴くらいの
差があるように思われた。
二人の美人は無言で挨拶を交わした。
青木さんは既に卑屈な泣きべそみたいな顔になっている。
もはや勝敗の数は明らかであった。
前にも言ったように田島は女に対して
律儀な一面を持っていて
未だ女に自分が独身だなどと嘘をついたことがない。
田舎に妻子を疎開させてあるということは
初めから皆に打ち明けてある。
それがいよいよ夫のもとに帰ってきた。
しかもその奥さんたるや若くて高貴で
驚揚の豊からしい絶世の美人。
さすが青木さんも泣きべそ以外手がなかった。
妻子の髪をね一ついじってやってください。
と田島は調子に乗り完全にとどめを刺そうとする。
銀座にもどこにもあなたほどの腕前の人はない
って噂ですからね。
それはしかし穴が調整時でもなかった。
事実素晴らしく腕のいい美容師であった。
妻子は鏡に向かって腰を下ろす。
青木さんは妻子に白い肩掛けを当て
妻子の髪を解き始めてその目には涙が
今にも溢れ出るほどいっぱい。
妻子は平然。
帰って田島は席を外した。
行進5
セットが終わった頃田島はそっとまた美容室に入ってきて
一寸くらいの厚さの紙幣の束を
美容師の白い上着のポケットに滑り込ませ
ほとんど祈るような気持ちで
グッドバイと囁き
その声が自分でも意外に思ったくらい
いたわるような謝るような優しい愛情に似たものを帯びていた。
田島の内面的葛藤
キヌ子は無言で立ち上がる。
青木さんも無言でキヌ子のスカートなどを直してやる。
田島は一足先に外に飛び出す。
ああ、列理は苦しい。
キヌ子は無表情で後からやってきて
そんなに上手くもないじゃないの。
何が?
パーマ
バカ野郎とキヌ子を怒鳴ってやりたくなったが
しかしデパート女かなので堪えた。
青木という女は他人の悪口など決して言わなかった。
お金も欲しがらなかったし、よく洗濯もしてくれた。
これでもうおしまい?
そう。
田島はただもうやたらに詫びし
あんなことでもう別れてしまうなんて
あの子も育児がないね。
ちょっと別品さんじゃないか。
あのくらいの技量なら
やめろ。
あの子だなんて失敬の呼び方はよしてくれ。
大人しい人なんだよ。
あの人は。
君なんかとは違うんだ。
とにかく黙っててくれ。
君のそのカラスの声みたいなのを聞いてると
気が狂いそうになる。
おやおや。
お袖入り豆。
わあ、なんというゲスなダジャレ。
まったく田島は気が狂いそう。
田島は妙な虚栄心から
女と一緒に歩くときは
彼の財布を前もって女に手渡し
もっぱら女に支払わせて
彼自身は真似で感情などに無関心のような
応用の態度をよそうのである。
しかし今までどの女も
彼に無断で勝手な買い物などはしなかった。
けれどもお袖入り豆女子は
平気でそれをやった。
デパートにはいくらでも高価なものがある。
堂々とためらわず
いわゆる高級品を選び出し
しかもそれは不思議なくらい優雅で
趣味の良い品物ばかりである。
いい加減にやめてくれねえかなあ。
ケチねえ。
これからまた何かが来るんだろう?
そうね。
今日は我慢してあげるわ。
財布を返してくれ。
これからは五千円以上使ってはならん。
今は虚栄も草もあったものではない。
そんなに使わないわ。
いいや使った。
あとで僕が残金を調べてみればわかる。
一万円以上は確かに使った。
この間の料理だって安くなかったんだぜ。
そんなら良したらどう?
私だって何も好き好んで
あんたについて歩いてるんじゃないわよ。
強迫に近い。
田島はため息をつくばかり。
買い力①
しかし田島だってもともと建物ではないのである。
闇商売の手伝いをして
一挙に数十万は楽に儲けるという
いわば目から鼻に抜けるほどの財物であった。
金庫に散々無駄遣いされて
黙って海洋の美徳を示しているなんて
とてもそんなことのできる性格ではなかった。
何かそれ相当のお返しを頂かなければ
どうしたって気が済まない。
あんちくしょう。生意気だ。
ものにしてやれ。
ベズリの行進はそれから後のことだ。
まずあいつを完全に征服し
あいつを遠慮深くて従順で
朝食の女に変化させ
しかるのちにまた行進を続行する。
今のままだととにかく金がかかって
行進の続行が不可能だ。
勝負の秘訣
敵をして近づかしんべからず。
敵に近づくべし。
彼は電話の番号帳により
金庫のアパートの庶番地を調べ
ウイスキー一本とピーナッツを
二袋だけ買い求め
腹が減ったら金庫に何か奢らせてやろうという下心。
そうしてウイスキーをガブガブ飲んで
酔い潰れたフリをして寝てしまえば
あとはこっちのものだ。
第一ひどく安上がりである。
部屋代もいらない。
女に対して常に自信満々の田島ともあろうものが
こんな乱暴な恥知らずの
いげつない攻略の仕方を考えつくとは
よっぽど彼、どうかしている。
あまりに金庫に無駄遣いされたので
狂うような気持ちになっているのかもしれない。
死期欲の
慎むべきもさることながら
人間あんまり金銭に意地汚くこたわり
元を取ることばかり焦っていても
これもまた結果がどうもよくないようだ。
田島は金庫を憎むあまりに
ほとんど人間ばなりした
ケチのいやしい計画を立て
果たして死ぬほどの大難に遭うに至った。
夕方、田島は
世田谷の金庫のアパートを探し当てた。
古い木造の
陰気臭い二階建てのアパートである。
金庫の部屋は階段を上ってすぐ
月あたりにあった。
ノックする。
誰?
中から霊のカラス声。
ドアを開けて田島は驚き立ちすくむ。
乱雑。悪臭。
ああ、香料。四畳半。
その畳の表は
真っ黒く光り
波のごとく工程があり
減りなんてその痕跡をさえ留めていない。
部屋いっぱいに
例の担ぎの商売道具らしい石油缶やら
リンゴ箱やら一升瓶やら
なんだか風呂敷に包んだものやら
鳥かごのようなものやら
紙くずやらほとんど足の踏み場もないくらいに
ぬらついて散らばっている。
あんだ、あんたか。
そのまたきぬこの服装たりや
数年前に見たときの
あの小敷姿。
どろどろに汚れた紋ペを履き
全く男か女かわからないような感じ。
部屋の壁には
無人会社の宣伝ポスター。
たった一枚。他にはどこを見ても装飾らしいものがない。
カーテンさえない。
これが二十五六の娘の部屋か。
小さい電球が一つ暗く灯って
ただ香料。
怪力2
遊びに来たんだけどね。
と田島はむしろ恐怖に襲われ
きぬこ同様のカラス号になり
でもまた出直してきてもいいんだよ。
何か混沌があるんだわ。
無駄には歩かない人なんだから。
いや、今日は本当に。
もっとさっぱりなさいよ。
あなた少しにやけすぎてよ。
とにしてもひどい部屋だ。
ここであのウイスキーを飲まなければならんのか。
ああ、もっと安いウイスキーを買ってくるべきだった。
にやけてるんじゃない。
綺麗いいというものなんだ。
君は今日はまた汚すぎるじゃないか。
田島ときぬこの出会い
にがりきって言った。
今日はね、ちょっと重いものを背負ったから
少し疲れて今まで昼寝をしていたの。
ああ、そう。
いいものがある。
お部屋へ上がったらどう?
割に安いのよ。
どうやら商売の話らしい。
儲け口なら部屋の汚さなど問題でない。
田島は靴を脱ぎ
畳の比較的無難なところを選んで
街灯のままアグラをかいて座る。
あなたカラス実なんか好きでしょ。
酒飲みだから。
大好物だ。
ここにあるのかい?ご馳走になろう。
冗談じゃない。お出しなさい。
きぬこは奥面もなく
右手のひらを田島の鼻先に突き出す。
田島はうんざりしたように口をゆがめて
君のすることなすことを見ていると
全く人生が儚くなるよ。
その手は引っ込めてくれ。
カラス実なんていらねえや。
あれは馬が食うもんだ。
よろしくしてあげるったら
渡しないでお出し。
体をゆすって手のひらを引っ込めそうもない。
不幸にして田島は
カラス実が実に全く大好物。
ウイスキーの魚にあれがあると
もう何もいらん。
少しもらおうか。
田島は忌々しそうにきぬこの手のひらに
大きい紙幣を3枚乗せてやる。
もう4枚。
きぬこは平然と言う。
田島は驚き。
バカ野郎いい加減にしろ。
ケチねえ。ひと腹気まよく買いなさい。
ケチねえ。
よし、ひと腹買う。
さすがにやけ男の田島も
ここにいたって真から怒り。
ほら、1枚、2枚、3枚、4枚。
これでいいだろう。
手を引っ込めろ。
君みたいな恥知らずを生んだ親の顔が見たいや。
私も見たいわ。
そしてぶってやりたいわ。
捨てりゃネギでもしおれて枯れるってさ。
なんだ。
田島の失敗と葛藤
実の絵話はつまらん。
コップをお貸してくれ。
うん、ピーナッツもある。
これは君にあげる。
かえりきさん。
田島はウイスキーを大きいコップで
グイグイと2共同で飲み干す。
今日こそは
なんとかしてキヌ子におごらせてやろうという下心できたのに
逆にいわゆる
本場物の恐ろしく高いからすみを買わされ
しかもキヌ子はおしげもなく
そのひと腹のからすみを全部
あっと思うもなくざくざく切ってしまって
汚いどんぶりに山盛りにして
それに大王味の素をどっさりふりかけ
召し上がれ。味の素はサービスよ。
気にしなくたっていいわよ。
からすみ
こんなにたくさんとても食べられるものでない。
それにまた味の素をふりかけるとはめちゃくちゃだ。
田島は必要な顔つきになる。
7枚の紙幣を
ろうそくの火で燃やしたって
これほど痛烈な喪失感を覚えないだろう。
実に無駄だ。意味ない。
山盛りの底の方の大王味の素の
ふりかかっていない一片のからすみを
田島は泣きたいような気持ちでつまみあげて食べながら
君は
自分でお料理したことある?
と今はおっかなびっくりで尋ねる。
やればできるわよ。
めんどくさいからしないだけ。
お洗濯は?
バカにしないでよ。
私はどっちかといえばキレイ好きな方だわ。
キレイ好き?
田島は呆然と
高齢を悪臭の部屋を見回す。
この部屋は元から汚くて
手がつけられないのよ。
それに私の商売が商売だからどうしたって
部屋の中が散らかってね。
押入れの中を。
立って押入れをさっと開けてみせる。
田島は目を見張る。
清潔、整然。
金色の光を放ち
腹育たる空気が発するくらい。
タンス、脚台、トランク、下駄箱の上には
可憐に小さい靴が三足。
つまりその押入れこそ
からす越えのシンデレラ姫の秘密の楽屋であったわけである。
すぐにまたぴしゃりと
押入れを閉めて
キノコは田島から少し離れていぎらなく座り。
お洒落なんか一週間に一度くらいでたくさん。
別に男に好かれようとも思わないし。
普段着はこれくらいでちょうどいいのよ。
でもそのモンペはひどすぎるんじゃないか。
非衛生的だ。
なぜ?
臭い。
上品ぶったってだめよ。
あなただっていつも酒臭いじゃないの。
嫌な匂い。
臭い中というものさね。
ようにつれて高齢をたる部屋の有様も
また金子のコジキノコとき姿も
あまり気にならなくなり
どうやってみようかという悪心がムラムラ起こる。
喧嘩するほど深い中でね。
とはまた下手な口説きを。
しかし男はこんな場合
たとえ大人物、大学者と言われているほどの人でも
格の如きアホらしい口説き方をして
しかも案外に成功しているものである。
4.ピアノが聞こえるね。
彼はいよいよキザになる。
目を細めて遠くのラジオに耳を傾ける。
あなたにも音楽がわかるの?
音痴みたいな顔をしているけど。
バカ。
僕の音楽通を知らんな君は。
名曲ならば一日いっぱいでも聞いていたい。
あの曲は何?
ショパン。
でたらめ。
へー、私はエチゴジシカと思った。
音痴同士のトンチンカンな会話。
どうも気持ちが浮き立たぬので
立場は素早く和等を転ずる。
君もしかし今まで誰かと恋愛したことはあるだろうね。
バカらしい。
あなたみたいなインランじゃありませんよ。
言葉を慎んだらどうだい。ゲスのやつだ。
急に不快になってさらにウイスキーをガブリと飲む。
これはもうダメかもしれない。
しかしここで敗退しては色男子の名誉に関わる。
どうしても粘って成功しなければならぬ。
恋愛とインランとは根本的に違いますよ。
君は何にも知らんらしいね。
教えてあげましょうかね。
自分で言って自分でそのいやらしい口調に寒気を覚えた。
これはいかん。
少し時刻が早いけどもう酔いつぶれたふりをして寝てしまおう。
ああ、酔った。
好きっぱらい飲んだんでひどく酔った。
ちょっとここで寝かせてもらおうか。
ダメよ。
カラス声が晩成に変わった。
バカにしないで。見えすぎていますよ。
泊まりたかったら五十万。
いや、百万お出し。
すべて失敗である。
何も君、そんなに怒ることはないじゃないか。
酔ったからここへちょっと。
ダメダメ。お帰り。
キヌ子は立ってドアを開け放す。
田島は急して最も無様で切実な手段。
立っていきなりキヌ子に抱きつこうとした。
グワンと拳で頬を殴られ、
田島はギャッという花々きかいな悲鳴をあげた。
その瞬間、田島は
十貫を楽々と担ぐキヌ子のあの返り気を思い出し、
立然として
許してくれ。泥棒。
と訳のわからぬことを叫んで裸足で廊下に飛び出した。
キヌ子は落ち着いてドアを閉める。
しばらくしてドアの外で
あのー
僕の靴を。すまないけど。
それから紐のようなものがありました。
お願いします。
メガネのツルが壊れましたから。
いる男としての歴史において、
かつてなかった大屈辱に腹渡のに
ひっくり返るのを覚えつつ、
彼はキヌ子から恵まれた赤いテープで
メガネをつくろい、その赤いテープを両耳にかけ
ありがとう。
やけみたいに喚いて階段を降り、
途中階段を踏み外してまたギャッと行った。
コールドウォー。
コールドウォー。
①
田島は、しかし長いキヌ子に通した資本が惜しくてならん。
こんな割の合わぬ商売をしたことがない。
なんとかして彼女を利用し、活用し、
元を取らなければ嘘だ。
しかしあの帰り気、あの大食い、
あの豪欲。
暖かになり、さまざまな花が咲き始めたが、
田島一人はすこぶる憂鬱。
あの失敗の夜から四、五日したし、
メガネも慎重し、頬の腫れも引いてから、
彼はとにかくキヌ子のアパートに電話をかけた。
ひとつ思想性に訴えてみようと考えたのである。
愛と利用の狭間
もし、もし、
田島ですがね、
こないだは酔っ払いすぎて、
女が一人でいるとね、
いろんなことがあるわ。
気にしてやしません。
いやぁ、僕もあれからいろいろ深く考えましたがね、
結局ですね、
僕が女たちと別れて小さい家を買って、
田舎から妻子を呼び寄せ、
幸福な家庭をつくる、ということですね。
これは道徳上、悪いことでしょうか。
あなたの言うことなんだかわからないけれど、
男の人は誰でもお金がうんと貯まると、
そんなけちくさいことを考えるようになるらしいわ。
それが、だから、
悪いことでしょうか。
結構なことじゃないの。
どうもやっぱりあなたは、貯めたな。
いやぁ、お金のことばかり言ってないで、
道徳のね、つまり思想上のね、
その問題なんですがね、
君はどう考えますか。
何も考えないわ。
あなたのことなんか。
いやぁ、
それはまあ、
無論そういうもんでしょうが、
僕はね、
これはね、
いいことだと思うんです。
そんなそれでいいんじゃないの。
電話を切ればよ。
そんな無駄話はいや。
いや、しかし、
僕にとっては、
本当に死活の大問題なんです。
僕は、道徳はやはり、
重んじなければならんと思ってるんです。
助けてください。
からかっちゃいけません。
人間にはみんな、
善事を行おうとする本能がある。
電話を切ってもいいんでしょう。
他にもう用なんかないんでしょう。
さっきからおしっこが出たくて、
足踏みしてんのよ。
ちょ、ちょっと待ってください。
一日三千円でどうです?
思想線にわかに変じて、
金の話になった。
ごちそうがつくの?
いや、そこを助けてください。
僕もこの頃どうも収入が少なくてね。
それじゃあ、五千円。
助けてください。
これは道徳の問題ですからね。
おしっこが出たいのよ。
もう、管理して。
五千円で頼みます。
まかねえあなたは。
くつくつ笑う声が聞こえる。
承知の気配だ。
コールドウォー2
こうなったらとにかく、
キヌコを最大限に利用し活用し、
一日五千円を与えるほかは、
パン一かけら、
わが身の破滅。
キヌコに殴られ、
ギャッという奇妙な悲鳴を上げても、
田島はしかし、
そのキヌコの怪力を逆に利用する術を発見した。
彼のいわゆる愛人たちの中の一人に、
水原圭子という、まだ三十前の、
あまり上手でない洋画家がいた。
田園丁夫のアパートの二部屋を借りて、
一つは今、
一つはアトリエに使っていて、
田島はその水原さんがある画家の紹介書を持って、
オベリスクに、写真絵でもカットでも
顔をあがらめ、
おどおどしながら申し出たのを、かわいく思い、
わずかずつ、彼女の性型を助けてやることにしたのである。
物腰が柔らかで、
無口で、そしてひどい泣き虫の女であった。
けれども、
吠え狂うようなはしたない泣き方などは決してしない。
童女のような可憐な泣き方なので、
まんざらでない。
しかし、たった一つ非常の難点があった。
彼女には兄があった。
長く満州で軍隊生活をして、
小さい時から乱暴者のよしで、
骨組みもなかなか頑丈の大男らしく、
彼は初めてその端をケイコから聞かされた時には、
実にいやーな気持ちがした。
どうも、この恋人の兄の軍曹とか、
誤帳とかいうものは、
ファウストの昔からいる男にとって、
はなはな不吉な存在だということになっている。
その兄が最近、
シベリア方面から引き上げてきて、
そしてケイコの今に頑張っているらしいのである。
田島は、
ケイコとの関係
その兄と顔を合わせるのが嫌なので、
ケイコをどこかで引っ張り出そうとして、
そのアパートに電話をかけたらいけない。
自分はケイコの兄でありますが、
という怒りも力のありそうな男の強い声。
果たしていたのだ。
雑誌社のものですけど、
水原先生にちょっと絵の相談、
語尾が震えている。
だめです。
風邪をひいて寝ています。
仕事は当分だめでしょう。
運が悪い。
ケイコを引っ張り出すことはまず不可能らしい。
しかし、ただ兄を怖がって、
いつまでもケイコとの別離をためらっているのは、
ケイコに対しても失礼みたいなもんだ。
それにケイコが風邪で寝ていて、
おまけに引き上げ者の兄が寄宿しているのでは、
お金にもきっと不自由しているだろう。
かえって今はチャンスというものかもしれない。
病人に優しい見舞いの言葉をかけ、
そしてお金をそっと差し出す。
兵隊の兄もまさか殴りやしないだろう。
あるいはケイコ以上に感激し、
握手なども求めるかもしれない。
もし毎日自分に乱暴を働くようだったら、
その時こそ長い絹子の帰り木の影に隠れるといい。
まさに100%の利用・活用である。
いいかい?
たぶん大丈夫だと思うけどね。
そこに乱暴な男が一人いてね。
もしそいつが腕を振り上げたら、
君は軽くこう取り押さえてください。
何?
弱いやつらしいんですがね。
彼はめっきり絹子に丁寧な言葉で
物を言うようになっていた。
1989年発行。
ちくま書房。
ちくま文庫。
那宰治全集9。
より独了。
読み終わりです。
思い出と別れ
かっこみかんとなっています。
いいところだったのにね。
どうなっていくのかなっていう。
はい。みかんです。
そうですか。
実写化してほしいね。
これね。
きぬこ。
きぬこ役誰がいいかな。
美人の人。
それから主人公の男もね。
なんか考えるとちょっと楽しい感じもしますけど。
はい。以上でした。
鼻血が出てきたので終わります。
鼻血が出てきたので終わりにしますかね。
1日に1回ぐらい鼻血出るんだよな。
いつも右の鼻から出てたんですけど
今日は左ですね。珍しいな。
今、ずっとずっと垂れてきて
上の服に垂れちゃったんですけど。
それを見て思い出したんだけど
中学校の頃の
音楽の授業で
音楽室に集まって
先生が前の方でなんか
狂弁を取っているのを
音楽室に並べた椅子に座って
椅子だけのですね、机なし。
椅子だけ並べてあるところに座って
先生があれ聞いてて
で、僕一番前の列だったんですけど
座って聞いてたら鼻血出てきちゃって
で、制服に垂れるじゃないですか。
ポタポタポタポタ。
先生が駆けつけてくれて
ティッシュで
その制服の上から
シミになっちゃうといけないってやってくれたんだけど
そのクラスの全員が
見てる中で
僕の股間にも
垂れたところにもギューって押してたもんだから
あれ今出るとこ出たら問題だよなって
今ふと思い出しました。
囚人監視の中さ
もちろんいやらしい気持ちとかないと思いますけど
ねえ
まずもってティッシュを鼻に詰めさすのが先な気がする
してもらったのかな?忘れちゃったな。
その股間をギューって
されてたのを
強すぎて
あれ問題ないそうだよね今ならね。
昔でも問題か。
恥ずかしかったわあれ。
そんなこと思い出しました。
はい。
じゃあ終わりにしよう。
無事に落ちてきた方も最後までお付き合いいただけた方も
大変にお疲れ様でした。
といったところで今日のところはこの辺で。
また次回お会いしましょう。
おやすみなさい。