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2025-09-25 11:47

343_横並びでスタンダード型授業と自主編成でオーダーメード型授業、どっちやってますか?

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教科書中心の「横並び授業」と生徒に合わせた「オーダーメイド授業」、あなたはどっち?大村はま先生の実践から国際バカロレアまで、長年の教員経験から授業設計のジレンマを深掘りしてみます。ICTやAIが変える未来の授業のカタチとは?

#Podcast #教育 #授業設計 #カリキュラム #教師の悩み #EdTech #学習指導要領

サマリー

このエピソードでは、横並びスタンダード型授業と自主編成オーダーメイド型授業の2つの授業スタイルについて考察しています。教員は生徒の多様な実態に応じた授業デザインの葛藤や、国際バカロレアの学習における可能性についても触れています。

授業デザインの問題提起
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は343回、横並びでスタンダード型授業と自主編成でオーダーメード型授業、どっちやってますか?というタイトルでお届けしたいと思います。
えっと、今日は文化祭の第9の日の午前中にこれを録音しているわけなんですけれども、この近所で2件外壁工事が入っていて、その足場作りに工事の音がわわわわ、うるさくて、もしかしたら雑音が消しきれないで聞きづらいかもしれませんけど、ご容赦ください。
それじゃあちょっと言い訳からスタートしましたけれども、今日もタイトルにありましたように、私たち教員が常に抱えていて、それから多分これからも抱え続けるであろう授業デザインの根本的な問題について、私自身深く考えてきたことをしゃべりたいと思います。
私たち国語科、国語科に限らず授業というものは、生徒一人一人の実態に合わせてその子に最適な学びを提供したい、クラス実態に合わせたいという理想と、それから学年教科としての統一性とか教科書というスタンダードな基盤の上で進めなければならないという、そういった現実の間でいつも揺れ続けているんじゃないかなと思います。
今日はこの2つの横並びスタンダード型授業と自主編成オーダーメイド型授業、どちらを私たちはやってるのかなっていう、そういう中でどういう葛藤があるのかっていうのを私自身の中で振り返ってみたいと思います。
というのも私もずっとこの問題に何回も直面してその都度いつも悩み続けて諦め続けたり折り合いをつけ続けたりしてきたからなんですね。
振り返ってみると大村浜先生の話をよく出しますが、大村浜先生は教科書も使われていたんですけれども、その授業のほとんどは生徒の実態、生徒の生活に合わせて先生が独自にテーマを編成した単元学習でした。
生徒一人一人の興味や理解度に合わせて教材も進度も柔軟に調整されていたと思います。
ところが現実、私たちが授業する学校現場では学年とか教科の横並び持ちが多くて、教科書を中心に進度を合わせるようなそういったスタンダードな授業が主流だんじゃないかなと思います。
生徒の実態に合わせるということを最大にするならば大村浜先生の自主編成教材が効果的であるということは皆さんも頭ではお分かりだと思うんですけれども、そうなると教科書というのが採用されにくく、他の先生方の共通の基盤もなくて連携が取りにくくなります。
かといって教科書を中心にいきましょうということになると、目の前の生徒と全然離れたところで授業をしなくちゃいけないということもある。
興味関心、知的好奇心が強い、ある程度学力のある生徒というのはそれにも対応できると思うんだけども、そうじゃない生徒の場合は教科書を中心にしてしまうと、あるいは問題集を中心にしてしまうと、
途端に興味関心を失って授業が成立しにくいという実態がある。こういったこの矛盾が私の中でずっとあったわけですね。
先日国際バカロレアの概念型学習について勉強する機会があったんですけれども、そのバカロレアの学習については概念を網羅していれば教材編成の自由度が高くて、
先生、道具時の自由編成でいけばいいというようなお話だったので、もしかしたらこのジレンマを乗り越えるヒントがそこにあるんじゃないかなというふうに感じました。
そこでもう1回この2つの授業スタイルについて詳しく説明してみると、横並びスタンダード型授業というのは教科書ベースに学年の教科の先生で深度や内容を統一して知らばす通りに評価基準を決めて進めていく授業スタイル。
これはどのクラスの生徒も同じ内容を学習することができて、保護者への説明責任も果たせることができるし、学年全体での学習到達度が把握しやすいというメリットがあるし、横持ちになるので教材研究や授業準備の負担が軽減されるというそういう側面もあるけれども、
どうしても平板、スタンダード、没個性、先生の持ち味が活かせないというそういったマイナス面もありますね。
そして自由編成オーダーメイド型授業というのは、生徒の興味関心、そういった実態に合わせて先生が独自に教材を選定して、単元編成して、そして深度を調整していく授業スタイルになります。
ICTとAIの教育への影響
これは生徒の主体的な学びを最大に引き出すことができて、学びも深まるという大きなメリットがあります。
生徒も自分ごと化しやすいというそういう側面もあるので、学習意欲も持ち続けることができる。
だけども先生の独自性とか先生のカラーとか先生自身が免許しなければならないというそういった側面もあります。
私自身この2つの形どうだったのかなというふうに振り返ってみると、
私が自主編成オーダーメイド型授業を比較的自由に実践できた時代は、教育困難校時代、定時制、国立大学付属、そして今現在の私立勤務ですね。
これらの学校は本当に自由度が高くて、あるいは教員の裁量が大きく認められていたというそういう特徴がありまして、
例えば教育困難校は生徒の主体性を喚起するということにものすごく注力していかないと授業が成立しなかったので、
生徒がとにかく興味を引くように教材の独自の切り取りをしてもよかった。
それから私が初期に勤めた商業高校では試験も個別だったので、先生の裁量がものすごく大きかったんですね。
定時制も同じですね。定時制も本当に生徒が生き生きと取り組むことができればこだわらなくていいんですよ、教科書に。
投げり教材も多用したし、それから評価も自分一人が国語の先生だったので、ものすごく自由でした。
私立も本当に個人で自分自身の最大を出せということだったので、比較的自由にゴールは同じだけれども自由な展開で進めることができました。
国立大附属は当たり前なんですけど研究校としての役割もあったので、新しい授業実践にチャレンジチャレンジチャレンジというそういう環境だったので、
教科書にこだわらずどんどんどんどん投げ入れていいよというそういったものがあったので自由に展開できたと思います。
でもそれ以外の県立高等学校ではやっぱり教科書配列中心の授業が基本になっていまして、どうしても横並び定期校舎の範囲設定、
そして進学席で困らないように教えることもきちんと決めていて、スタンダードというものが求められましたね。
そういった中で本当に自分自身のカラーとかこうあるべきっていう理想の教育を求めた単元学習というのが展開しにくくて、
県立高校勤務時代、特に普通科とか進学をある程度目指す学校ではそういったガッチリスタンダードを求められて私自身が本当に苦しんだ時代でもありました。
けど私が勤務した学校はまだマシで、ある学校ではもう本当に1時間1時間の進度も進められ、そしてその内容もスタンダードプリントというものがありまして、その通りに進めないといけないという本当に苦しい苦しい授業の形というものを求められる学校もあったやに聞いております。
そういった教員の自由裁量というのが求められない、そういった中で授業するというのは本当に苦しいだろうなと思いますね。
そういった中で先日学んだ国際バカロリアの概念型学習というのは、このジレンマを解消する一つの方向があるのではないかと思っています。
ということで、この方向性以外にもICT、AIというね、そういったデジタル化が教育現場に導入されたので、この横並み型スタンダードとオーダーメイドというものにどういう風な影響が与えられて、どういう変化があるのかという方向性も私もみんな見つめ直していかないといけないなと思います。
AIによって一人一人の学習履歴や理解度を分析できて個別最適にできるようになれば、オーダーメイド型授業というのが少し少なくなって、先生独自職というのをうまく取り入れることができたらいいんじゃないかなって思うようにもなりましたけれども、
まだまだICTとかAI活用にあって先生自身のカラーを活かした授業というのが見えてきていません。ということで、こうして見てみるとまだまだ問題点が3席なんじゃないかなと思うし、
結局のところ教師が勉強しないと、そういう風なAIやICTを活用した、もっともっと単元型学習に寄せた、そういった授業デザインというのは浸透していかないんじゃないかなって思います。
そういう矛盾を抱えながらも、いかに生徒が主体的に夢中になって取り組める授業を作り出せるかというのがコアではないかと思いますので、その生徒が夢中になって主体的になる授業をまずは目指す、その中でいろいろなデザインの可能性をこれからも模索していかないといけないかなって思っています。
それでは今日の配信はここまでです。皆さんの学校ではどんな授業の形なんでしょうか。そしてその中でどういう工夫や葛藤が終わりなんでしょうか。皆さんの意見もぜひお聞きしたいと思っています。それではここまで聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
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