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2025-09-27 09:06

344_京都修学旅行に向けて古文の教材を投げ入れ!清水の舞台で古文を思い出せ!

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修学旅行で京都へ!清水寺を舞台に『今昔物語』の「厳し忠明」を投げ込み教材に。古文を「自分ごと」にする授業実践を公開!思考ツールで論理的思考を深め、AIが作った現代のピンチを古文の知恵で乗り越える応用課題に挑戦。古文が「生きて働く力」に変わる!

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サマリー

京都の修学旅行を通じて、古文の教材を生徒の実生活に活用する方法と、その授業作りの楽しさを探求しています。特に、清水寺に関連するエピソードを用いて、生徒たちが古文を身近に感じることを目指しています。

修学旅行の教材導入
みなさん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、京都修学旅行に向けて古文の教材を投げ入れ、清水の舞台で古文を思い出せ、というものです。
修学旅行という生徒にとっての一大イベントをきっかけに、古文の学習をいかに面白く、そして実生活に役立つものにできるのか、私の実践計画をご紹介しながら深く掘り下げていきたいと思います。
私たちの学校では、修学旅行で福井県の若狭湾から京都に入り、大阪でナンバーグランドカ月を歓迎して帰ってくるという計画をしています。
この修学旅行を単なる楽しい思い出で終わらせるのではなくて、学習と結びつける絶好の機会だと捉えて、特に古文の授業に投げ入れ教材としてあるエピソードを取り入れました。
私が担当している中学校3年生の国語では、先行学習として1学期に文言文法の動詞の活用、2学期には助動詞の勉強に入っています。
助動詞の勉強は単に文法的に機械的に教えるだけじゃなくて、文章の中で理解させるという取り組みを進めています。
そんな中、修学旅行で京都に行くことになって、大半の生徒がグループ研修で清水寺を選んでいるということが分かりました。
これは何かのチャンスだと思って、清水寺にまつわるエピソードを授業に取り入れれば、生徒たちはきっと思い出したりワクワクしたりするはずです。
そこで私が選んだのが、婚弱物語集にあるケビー誌ただあきらというエピソードでした。
このエピソードを教材として投入することで、きっと生徒は清水寺を訪れたときに、
あ、これだというふうに思い出して、古文をより身近に感じられるということを期待しました。
ケビー誌ただあきらの物語
では、ケビー誌ただあきらという古文のエピソードがどういう内容なのかを簡単に説明したいと思います。
ケビー誌というのは今で言う警察官のような役割になります。
あるとき、ケビー誌ただあきらが一人でいるとき、
たぶん過去に何か因縁があって、いろいろあったヤンキーたち数人に囲まれて、
7、8人かな、刃物を持って追いかけられるという絶対絶命のピンチに陥ってしまいます。
ただあきらは清水寺に逃げ込んで、とうとう袋のネズミになってしまうんですね。
しかし彼はそこで驚くべき起点を聞かせました。
なんとシトミ、つまりフスマンみたいなやつで窓に取り付けてある板状のものを清水寺の本堂から取ってきて脇に挟んで、
清水の舞台から飛び降りるということをやっちゃうわけですね。
そのときちょうどタイミングよく強風が吹いて、うまい具合に揚力が発生して、
ただあきらはふわっと降りることができて、ヤンキーたちから逃げ切ることができました。
この物語はケビン氏ただあきらの幸運さ、そして起点、判断力、行動力というものを描いた作品だと私は思っています。
生徒たちに一回反読させて、それで生徒自身に当てて読ませた後、
よくわかった人って言ったら2人ぐらい、8割ぐらいわかった人って言ったら3、4人、
あとの人は半分ぐらいしかわからなかったので、半分以下の理解度だったんですね。
それでモヤモヤとしたまま突入という形になりました。
このあんまりわからないという生徒が一定数多めにいたので、
私はちょうどいい具合の教材の設定だったなというふうに思っています。
わかりすぎちゃうとあまり面白くないなと思ったんですね。
で、このけびいしただあきら、清水が舞台ということで生徒は一生懸命読み始めました。
最終的に、まだやってないんですけど、
なんでけびいしただあきらは逃げ切れたのかなという問いを投げかけようと思っています。
そしてそれでもうこのエピソードの確信に迫る、そして生徒はどう分析するかとても楽しみですね。
これをただ意見をあわあわ出し合うだけでは、表面的に陥りがちなんじゃないかなと思って、
しっかり分析的な思考を働かせようと思ってロイロノートを活用することにしました。
生徒はそのエピソードの中から逃げ切れた原因をやっぱり複数出してくると思うんですよね。
私の方から3つ以上書けというふうに言おうと思っています。
思考力を深める授業作り
1つのカードに1個これを書かせて提出させてカードを分類させようと思うんです。
その分類を多分思考ツールかなんかでうまいこと構造化させようと思っています。
でその分類にタイトルをつけさそうと思うんですね。
例えばその場でうまいことスマを使ったっていう具体的な事実があったとしたら、
それを状況判断力って言った名前タイトルにする。
そのことで具体と抽象の王冠が生まれて生徒たちの思考力が深まると思いました。
これだけでもなんか面白くないんで、
この物語から学んだことを実生活でどう役立てるかっていうそういう応用も、
私自身いつも教材の中で考えるんですね。
今のところ教材から学んだことで終わっちゃってるので、
さらなる発展として実生活でどう使うかこれを考えました。
そこで中学校3年生がよく遭遇する絶対絶命のピンチ状態、
この状況設定のシナリオを5つ考えたいなと思ったんだけど、
1個は簡単に思いつくなんだけども複数っていうことになると、
やっぱりここはAI、生成AIの活用のしどころですよ。
例えば宿題忘れの常習犯っていうシナリオを私がモデルとして書いたわけですよね。
こんな感じで中学校3年生がよく陥りがちな絶対絶命のピンチ状態を
シナリオあと4つ作ってくれっていう風にお願いしたら
立ちどころに作ってくれました。
この中で自分が答えやすいシナリオを1つ選んで、
この絶対絶命の状況をどのように切り抜けるかっていうのを
厳しいタダアキラになりきって、
厳しいタダアキラで学んだことを利用して書いてもらおうと思っています。
これ個別最適化された学習にもなり得るし、
うまくいかない生徒がいたらグループワークにすることもできる。
その場の雰囲気に合わせてうまく切り替えていこうと思っています。
こんな風に修学旅行っていう生徒の興味関心が高いイベントに
古文の自主教材をぶっこんで、思考ツールを使って思考力を深め、
さらにAIを使って自生活に応用させるという授業づくり、
これは生徒たちの生きて働く力を育む上で
とても有効だと今思っています。
古文の学習が単なる知識習得で終わるんじゃなくて、
現実社会で直面する課題解決に役立つ思考力判断力、
これにつなげることができる。
これはまさに学習指導要領が目指す主体的対話的で深い学びであるし、
生徒たちもきっと古文って面白いなと感じてくれると思います。
何より私自身がこういう授業づくりを楽しんですることができる。
これは授業に関わるものとして最高なんじゃないかなって思っています。
まだ授業は進めている途中なんで、
生徒がこれをどう料理してくれるかとても楽しみにしています。
こういうふうに大きな単元じゃなくても、
ちょっとした投げ込み教材でプチ単元学習もどき、
これを何回も何回もやるっていうことによって、
やっぱり流れとか先生の力量も高まったりとかするんじゃないかなと思っています。
それでは今日の配信はここまでです。
聞いてくださりありがとうございました。
またお会いいたしましょう。
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