2025-02-23 12:16

148 生徒に主体的に授業に取り組んでもらうための極意

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生徒の主体性喚起のお話ですが、結局は・・・という結論になりました。

 

#国語教育 #導入 #主体的

サマリー

生徒の主体性を引き出すための授業の導入方法について考察しています。このエピソードでは、中学校や高等学校の国語教育における様々な工夫や具体例を通じて、生徒の興味や関心を引き出す重要性を探求しています。

生徒の主体性を引き出す導入法
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育について、ゆるっと配信しています。
最近、授業をしていると、やっぱり、シラバスというものに沿ってやっちゃっているので、どうしても教科書を開いて、はい、やりましょうというような、そういうふうな形に陥っているなというふうに日々反省をしております。
でも、生徒はあまり工夫をしなくても、結構、今の教室実態って食いつきがだんだん良くなってきました。
だから、わざわざいろんな工夫をしたりとか、あれこれと、どこかから何かを持ってきて導入にするとか、そんなふうなことをしなくても、自然と生徒は集中して授業に取り組んでくれているような気がします。
だけどね、過去、私がいろいろと勤めてきた学校では、そういうふうな何も工夫しないで、そのまま授業に入っても、生徒が集中しているという、そういうふうな授業実態ではなかったので、もう導入についての工夫は本当にあれこれ四苦八苦して、試行錯誤を重ねて、いろんなアイディアを凝らして頑張ってきました。
今日は再び、私の今までの主体性喚起の工夫について振り返りながら、何かちょっとした結論を出したいと思っています。
今回は、主体性喚起の中でも導入について考えたいんですけど、導入というのは、その1時間1時間ごとの導入というのと、単元の導入というのと、種類があると思うんですけど、今回は単元の導入について焦点化して考えていきたいと思います。
導入というのはね、そもそも生徒の意識を学習に向かせるということでやると思うんだけれど、いろんなパターンがあります。
例えばアンケートを取って、その問題に目を向けさせるという方法がありますよね。これ結構お手軽でいいんじゃないかなと思います。話題提供ですよね。
それから教材と関連した興味・関心を喚起する工夫というのもあって、題名、例えば題名から生徒に何かこれから想像することはないかとか、どういうことに気づいたかとか、そういった題名から入ったりとか、作者とかそういうところから情報を入ったりとか、
例えば宮沢賢治って言ったらみんな、あ、習ったことあるという感じで意識が向いていくので、そういうふうな工夫をしたりすることもありました。
あとはもう何も工夫しないで小説をそのままバーンと読ませて、教材の魅力で牽引していくというやり方もあると思います。
そしてこれが一番難しくて結構工夫がいると思うんですけど、生徒の興味・関心のある日常生活とその教材を結びつけて、そして生徒の問題意識を揺さぶるというような形とあると思います。
これが一番難しいなと私では思っています。
そんな中、いろんな工夫をしていたんですけど、ちょっと事例を挙げて説明をしていったらと思います。
まず教材の魅力で牽引していく実践というのは、これはもう小説教材は本当にこの作品の魅力だけで生徒の主体性を喚起できると思います。
羅生門もそうだし、三月記もそうだし、心もそうだし、セメントダルの中の手紙とか赤い眉っていうのもいろんな謎が入っていて、
生徒はその謎にどうしてなんだろう、どうしてなんだろうっていうふうな問題意識を揺さぶられて、ついつい小説を読むという授業にどんどん巻き込まれていくような感じがします。
中学校では空中ブランコノリのキキとか、少年の日の思い出とか、握手とか、走れメロス、今やってるんですけど、非常に生徒は教材の魅力にどんどん引き寄せられて、主体的に前の目になって勉強しているような、そういう感じがありますね。
それから私が過去やって一番すごかったなと思うのは、平家物語を中学校2年生でやったとき、厚森の最後を扱ったんですけれど、アニメの平家物語のプロモーション動画をYouTubeから引っ張ってきて、2、3本見せたんです。
生徒は釘付け状態になってじっくり見てました。有名な声優さんがこれでもかっていうぐらい登場していて、生徒はそれだけでも平家物語の世界にどんどん引き込まれていき、もう一回見たいというリクエストが来ましたもんで、毎時間毎時間見せてましたね。
授業後にも、あのアニメはどういうアニメなんだっていう問い合わせもあったりなんかしました。こういったサブカルチャーは生徒の生活実態と非常にフィットしていて、これと教材を結びつけるっていうのは大変に有効でしたね。
私が全人口でやったサブカルチャーの力を借りて、私のクールジャパン日本の文学作品を紹介しようという探検をやった時には、このアニメとかそれから漫画とかそういったものをね、扱うことにしたので、これでもう主体性ばっちり喚起できました。
こんな風に、やっぱり導入は生徒にとって解決したい目標とか、生徒の生活や興味関心から立ち上がってきた指導目標とか、そういったものを設定して生徒が主体的になることを仕組むのが非常に大切だと私は思っています。
じゃあ大村浜先生はどんなことをしてたのかなってちょっと調べてみました。そうしたら、単元読書の仕方っていう中学校1年生の単元をちょっと見ることがありまして、これがまたね、すごいんですよ。
まず生徒に、読書生活に対する疑問を書かせます。いわゆるアンケート方式ですね。どんなことに思い悩んでいるのかっていう風な疑問を書かせて、例えばどんな本を読んだらいいのかわからないとか、それから漫画を読んでいたらダメですっていう風にお家の人に言われるんだけど、漫画って本当に良くないんですかとか、そういった生徒の読書生活に対する疑問を書かせて、
それの疑問を解決するためにいろんな教材を大村浜先生は用意されて、その疑問についてどういう意見になったかっていうのを紹介する文章を書かせるという、そういう単元を立ち上がらせてやっておられました。
これはね、はっきり言うけど、今流行りの自由進路学習とほぼ同じです。大村浜先生は一人一人の疑問に対して、それ解決できる教材を一つ一つ選んで渡しているわけですよ。
信頼関係の重要性とまとめ
生徒は自分の興味関心それぞれに沿って、その教材やいろんな文章を読んで分析して考察してそのレポートを発表するという、そういう風な流れになっていました。ということで、大村浜先生はすごいなって、自由進路学習なんか軽々とやってらっしゃったっていうことが分かりましたね。
それから私が過去一番最も力を入れて取り組んだ、ナンバー2に学ぶっていう、そういう単元があるんですけれど、これは一番にはなれない、リーダーシップが取れない、2番手、3番手のね、そんな風な生徒自身の立場を私自身がそこで把握して、ナンバー2こそがナンバー1を支える、チームを支える、フェローシップとなる、
キーマンなんだっていうようなメッセージを生徒に届けたくて、単元構想したナンバー2に学ぶっていう、こういう単元では、初めはだわのごとくナンバー2の人間学っていう長井美智子さんの文章を読ませたら、生徒はそれでピンときて、みんながナンバー2ってどんなんだろうっていう、ナンバー2の存在意義について考えようっていう風に前のめりになってから、
公文の回とかね、紙面疎化とか公文の最後とかそういったのを読むっていう大単元に挑戦したことがありますけれど、そういったものも生徒の興味関心生活実態にぴったり沿わせながら単元を組んだっていう実践例だと思います。
やっぱりこういうふうなのは、本当に生徒の問題意識を揺さぶって、解決に向かって一生懸命頑張るっていう、本当に生徒の生活から単元を立ち上げるっていうことが、とても主体性喚起するには最も有効だったなっていうふうに思います。
ただね、こんなこと一生懸命やってもダメな学校もあるんですよ。生徒の方に知的好奇心がもうすでに備わっていれば、ぶっちゃけ何をしても導入にもなるし、反対に何をしなくても導入になるんですよ。
だから導入に四苦八苦するっていうのは、ある意味生徒の実態が厳しい場合が多いですね。だからこそそういうところで鍛えられて、授業者は様々な自分の工夫、手持ちのカードが増えていくことになるんですけれど。
そして私自身が最近最も考えているのは、今勤めている学校では、生徒自体が落ち着いてるっちゃ落ち着いてるけど、全然ノリに乗らない授業だったら乗らないわけですよね。
そんな風に、やっぱり気分でノリ乗らないがあったりとか、話題でノリ乗らないがあったりする、そういう風な学校に勤めていて、一番思うのは、導入の工夫ってしたらしたで手応えがあるんですけれど、しない場合でも良好になることってたくさんあって。
それは先生自体が信頼関係と、生徒と信頼関係で結ばれていて、授業者の存在自体が導入になっているんじゃないかと。そんな風に思うようになりました。
知人の大変ベテランの先生も、導入の工夫なんかあんまりしたことないよっておっしゃる方がいて、授業者自身が導入になっている。そんなことを言っていたのがとても印象的でした。
授業者自身が導入になるっていうのすら厳しい学校がたくさんあるんですけれど、その生徒と関係を結んで、だんだんと信頼して学び合える仲間になって、それで先生の存在自体が生徒を学習に向かわせるっていうそういうのが、やっぱりベースにないと、どんな工夫をしていてもダメだろうなと思うので、
最近は私自身が導入でやりたいと思うようになりました。その上でアニメとか動画とかアンケートとか教材構想とか、そういったのが乗るんじゃないかなと思って、以前の私は先にそっちだったんですよね。教材構想とかテクニックの方に走りがちだったけど、
結局のところは日々の授業をより良くしていって、生徒と信頼関係を結んでいって、学ぶ場を作るっていうことがベースにないと、上に何も乗ってこないなと、改めて導入について考え直して思いました。
ということで、なかなかそういう生徒実態じゃない先生がたくさんいらっしゃると思います。私も何年も何年も経験してきました。けれども日々積み重ねていくしかないし、その日々の積み重ねが少しずつ解決の扉を開いてくれるんじゃないかと、そういうふうに思います。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
12:16

コメント

ナンバー2に学ぶという単元は楽しそうですね。余談ですがナンバー2をテーマにしたポッドキャストに「二番経営」という番組があって、これがなかなか面白いので、ポッドキャスト単元としてやれるかもしれないですね(笑)

おおおお!耳寄りな情報、ありがとうございます。実はこの単元、日国で発表して、いろんな先生に、面白い、いろいろ使えそうだと言われました。いろんな歴史上のナンバー2やら、現代のナンバー2やら、いろんな文章を読ませて考えさせても面白いですねー 二番経営…検索してみます!

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