教育活動の苦労
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと語っています。
今日は、149回、私は雪・・・っていうタイトルでお届けしたいと思います。私は実はですね、ここ2週間ぐらい、学校の様々な、いろいろな、超難しい問題に格闘し続けてきまして、激無、激無、精神的にも非常に疲れる日々を送っておりました。
そういう人はたくさんいるんじゃないかと思いますけれど、私も何度も何度もそういうことを体験してきまして、その体験の中でも結構ヘビーな経験でございましてですね。
非常に疲れたんだけど、何て言うんだろうな、慣れてるっていうのもあって、疲れを楽しんでるようなところもちょっとあったかな。ちょっとした余裕があったなっていうのが振り返りですね。
そんな疲れた日々を送っているときに、X、Q、ツイッターにこんな風な投稿が流れてきて、日々の生活指導の繰り返し、職員室でポロッとこぼしたら、午後の先生、妻の瓦の石積みですね、と、あまりにつぼって大笑い、後、ほろ苦さ、ここは地獄か?とこういう風に書いてあるのを見て、私もこれ見てニヤってしました。
本当に厳しい学校にいたときには、毎日毎日、いくら指導してもいくら指導しても、ざるに水を注ぐような感じ。今回は妻の瓦の石積みっていう風に例えていただいてますけれど、そういったいろんなことを努力しても努力しても積み上げても積み上げても崩れていくっていう、とろう感。
あまりにつぼって大笑い、後、ほろ苦さ。ちょっと笑うんだけれども、何かしらしんどさがこみ上げてくる。でも終わりのない努力、報われない努力っていうのが延々と続いていくのが教育現場だと思うんですよね。
これってやっぱり人を育てるっていうことなんじゃないかなと思うんですよ。こないだもちょっと配信したけれど、人を育てるって無駄の連続の集大成みたいなもんじゃないですか。いろんなことをやっても報われるっていうこともあんまりないし、ありますよ、あるけどほぼ9割が無駄の連続じゃないですか。
おまけに数値とかそういうもので跳ね返ってくるっていうのも進路ではあるけれど、そうじゃないことが大半ですよ。そんな中、日々日々我々は教育活動をしているわけです。
それをザルに水を注ぐとか、サイの河原の石積みとか、そんなことで例えたらなんか悲しくなるなと思うんですよね。私ね、本当にね。なので私はいろんな本を読んで、これいいなと思ったセリフを自分の中でいつも反数しているわけなんですよね。
何の本だったかもう忘れちゃったんですけれど、それはこんな感じでした。私は雪。雪のように大量に降らせて辺りを浄化し、どんどん溶けていく。そして近い将来、いつしか湧き水となって生徒の心を潤す。
っていうようなイメージで、文学的に言い直して自己倒水の世界に入っていくっていうのが私のこういう時の癒しのイメージですね。確かに雪っていうのは寒空から降ってきて、でもすごく美しくて綺麗じゃないですか。
だから本当に寒くて苦しくてしんどくて、ある意味汚れたような、そういうしんどさの中で結晶となって降ってくる、なんと純粋で美しく清らかな雪。これは私ですよ。いろんな苦労をして、もう本当に泥だらけになって、その中でも歯を食いしばって頑張って。
その中で人々、生徒ですよね。生徒を育てようとする、そういう使命感で日々教育活動をする。私は雪なんですよ。かっこいい。で、雪のように大量に生徒に愛情を降らせて、そして辺りを自分の雪で浄化していって、清らかにピュアにしていく。
ちょっと酔ってますね。だけど降った先からそれはどんどん溶けていってしまうんですよ。もうほとんど無駄になっちゃうんですよ。で、時が経つとほとんど溶ける。
だけれども、その溶けた水分は地下に染み込んで、じわじわと生徒に染み込んで、いつか美しくみずみずしい湧き水となって生徒の中から湧いてくる。
っていうようなことを自分自身で自己糖水の世界に浸りながら、私は雪って言いながら結構楽しんでます。女優さんみたいですよね。
ということで、教育活動っていうのは本当に日々大変なことが多いわけですけれども、こうやって文学的に言い直して、ちょっとした自己糖水に浸りながら、自分で自分を癒してみました。
たぶんね、これ聞いてらっしゃる人の中にはね、もう本当にしんどくてしんどくて、真っ暗な中をたった一人で歩いているような人もいらっしゃるんじゃないかと思うんですよ。
そういう人はかつて私もそうだったから、よく気持ちがわかります。だけど、そうは言っても生きているので、そして日々成長していく生徒を相手にしているので、これぐらい想像の中で世界で遊んでね、自分自身を癒してあげるっていうのはとってもいいことなんじゃないでしょうか。
ということで今日は、自己糖水の世界をお送りいたしました。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。