2025-07-11 10:54

281 大単元を構想して、実践して、得たもの。

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高校3年生の論理国語で一学期展開してきた大単元が終わりました。

大きなチャレンジを終えて、その振り返りをしたいと思います。

#大単元 #授業構想 #チャレンジ #トライアンドエラー #バカロレア教育

サマリー

本エピソードでは、高等学校3年生の論理国語の授業における大単元の構想と実践について話されており、生徒の自己認識や作文力の向上が重要なテーマとなっています。また、自主教材編成の重要性や教員が抱える課題についても言及されています。

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、281 大単元を構想して、実践して、得たもの。というタイトルでお届けしたいと思います。
大単元の構想と実践
私は、この配信で何度も何度も伝えているように、高等学校3年生の論理国語を担当していて、この4月から大単元に挑戦してきました。
今日は、その大単元を構想して、そして実践して、何が残ったかについて語りたいと思います。
まず、高等学校3年生論理国語年間指導計画についてなんですけれども、だいたい1学期は教科書、いわゆる普通の授業をやって、もう2学期からは受験対策という風な流れでずっと来ているらしいので、
2学期から受験対策、それまでの1学期をどのように教材を組むかということが大きな問題になりまして、
いろいろいろいろいろいろ考えた結果、生徒に将来にわたって生きて働く力になるような単元を組もうと考えました。
いろいろいろいろ考えた結果、次のような構成にしました。
まず教科書教材は、であることとすることっていうのを使うので、このである価値とする価値の狭間の中で苦しんでいる、そういう自分自身を発見して、であることとすることの中でも、
筆者が訴えている学ぶということにつなげて、未来へ、大学生活へ、そして生涯の自分の学びへ向かっていてほしいという願いを込めて、最終的にはこのような作文を書かせたいなというぼんやりした構想でスタートしました。
じゃあどこからを導入にしようかということで、やっぱり未来の自分たちの立ち位置っていうのを考えてもらって、今を照らし合わせたいと考えたので、
まず今話題になっているゴールドマンサックスっていうところを代謝した田中圭さんっていうビジネスマン、これのYouTube動画と、
それから私がいつも引きにさせていただいているクロニクルっていうポッドキャスト番組の中の東京ビジネスハブっていう番組があるんですけど、
そこで野村孝文さんっていうパーソナリティの方と、そのお友達であった井上新平さんが対談しておられまして、その井上新平さんという人が先日も配信したように、
弱さ校っていう書物は刊行されたので、それのプロモーションも兼ねてお二人でポッドキャストでその内容について対談されてたんですね。
それを生徒にも一部聞かせまして、今のビジネスマンっていうのがどういうふうなあり方、どういうふうな働き方を求められているか、あるいはどういう働き方をしているのか、
そしてそのことがどういうふうな影響を生んでいるのかということをYouTube動画と、それからポッドキャスト配信で触れてもらいまして、そこから弱さ校を教材にして、生活主義の負の面を見ました。
その後に大学の先生、将来大学に進学する生徒が多いので、大学の先生が書いたものを読ませた方がいいだろうと思って、本田由紀さんのキシム社会っていう生活主義、ハイパーメリットクラシーについて書かれてあるその部分を引っ張ってきて読みました。
これは小論文の題材にもなっているということで、生徒にとって生活主義とは何なのかということを考えさせる良い題材になったと思っています。
それが終わった後で、教科書教材でこの生活主義についてどういうふうに考えてあるのか、もっと根源的なことを探っていくためにであることとすることを読みました。
そして最終的に今の自分にである価値とする価値というのがどのように存在し、そして自分がどのような位置に立っているのかということを振り返る最終的な課題作文を800字以上で書いてもらいました。
これが今の大きな大きな大胆言の流れになります。
生徒の成長と反省点
ということで大胆言について説明しましたけれど、結果的に生徒は非常に自分自身をえぐってくれる作文を書いて、
そしてさらに自分というものを新しく形作って、そこから自分はどういうふうな人間になっていくべきなのかということを考察して、素晴らしい作文ができております。
やってよかったなと思うと同時に反省点もありますので、それを若干喋っていきたいと思います。
まず複数テキストをつなぐ力というのがかなりつきましたね。
去年も4月5月6月と複数テキストを読み合わせるということをやってきたわけですけれども、その時以上に複数テキストをつなぎ合わせる力というのがついたと思います。
去年やった時よりも今回やった時の方が噛み合っているという感じがありました。
なので複数教材を噛み合わせる力というのはやればやるほどつくんだなと思いましたし、やっているうちにバカロレア教育につながっていくなと思ったので、
夏休みはバカロレア教育についてちょっと勉強して、将来グローバルに展開する社会で生きていく生徒に、
世界基準の教育のあり方というのをちょっと当てはめるとどうなるのかなということを勉強していきたいと思います。
それから2番目に自主教材編成力というのは鍛えられたなと思っています。
今までは生徒に読みやすいものを提示するという発掘の仕方が多かったんだけれども、もう少し読み応えがあるという内容を組み合わせることができたので、
自主教材を編成する力というのも鍛えられたかなと思います。
それに加えて教科書教材をそれにどのように組み入れていくかというのもうまく噛み合ったかなと思うので、
いろんな教材を読んでそれをどうやってコーディネートしていくかという経験は積んだかなと思うし、
これってやっぱり回数っていうのは本当に実感しましたね。
とにかくトライして、とにかくよくわかんないけどグダグダだったけどやってみて、
それで反省してまた次にという時にはより形がきちっとなっているし、より内容も組み合わせがよくなっているし、
もう回数しかないっていうのは本当にこのポッドキャストと同じだなと思っていて、
もう本当に練習練習トライアンドエラーしかないなって思います。
それからこのような大胆減に挑戦するっていうことは本当に大変で労力もかかってて、
本当に大変だった。本当に大変だったと思います。大変だったんだけど、
ああやってマックスに挑戦するっていうことで何を引き算したらいいのかっていうことがよくわかりました。
だから繰り返してマックスに大胆に挑戦するということによって質をどうやって上げていくかっていうことにつながっていくっていうね、
そういったことが本当に実感できたんで、これもまたポッドキャストと同じかなと思います。
だから先生の教材編成能力と授業展開能力っていうのは、
これはもう聖秀のように右肩上がりに伸びていくものではなくて、大きく成長して、大きく失敗し、大きくトライして、また振り返りながら改善していくっていう、
ギザギザを刻みながら右肩上がりに次第に成長していくっていうね、この自然界の流れっていうかね、
どっちかというと株価に似てるっていうか、なんかそんな風に失敗と成功を繰り返しながら着実に右肩上がりしていくし、
トライをすればするほど見返りもでかいなっていう感じがあるので、一見こうガクンと落ちているように見えて、それは落ちではなくて伸びるための大きなステップになっているっていう風に感じましたね。
ということで大胆減に挑戦して、本当に力になったなと思うと同時に、質を上げるということにも今回着目できたので、本当に良かったなと思っています。
教員の課題と改善点
ただ問題点は、これは私の恩師であるセラヒロアキ先生、セラヒロアキ先生もおっしゃっていたことでありますが、こういったことに挑戦するような現場実態ではない。
先生方は教科書教材をやることで手一杯になってしまって、自主教材編成っていうような、そういう教員自身が自分の力を磨き上げるような、教員が研修できるような現場実態ではない。
そういう風な実態では、現行の学習指導要領の探求型の授業、課題解決型の授業は形作らないであろうという、セラヒロアキ先生がおっしゃっていた言葉が浮かびます。
なので、現行の学習指導要領をきちっと守らせたいのであれば、先生にそういったことを構想する時間的余裕、過重負担にならないようなカリキュラムのあり方、そして先生方の授業に集中できるような、そういった教員の待遇改善ということが大きく求められるなと思います。
私はね、どっちかというと、子育て時代はこういうことできませんでした。子育てが終わって、自分の子供が本当に独り立ちして、自分の時間が取れるようになって、やりたいなと思っていた、こういう教材作り、大胆言というのに挑戦する余裕が生まれて初めて気づいたことです。
子育て中の時間が本当にタイトな先生方にはとても勧められません。
なので、私が自身がトライして得たことを、次世代の人に本当にエキスを絞ってお知らせできる、そういうふうなことをちょっと考えていきたいなと思っています。
それでは、今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
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